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検索対象: 国民百科事典5
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1. 国民百科事典5

5 2 4 トリョウ 酸化重合反応で乾燥か、行なわれる。 ゲル化したり , 変色 , 変質しない ないものに比べてかたさや耐水 , 耐 これらの反応は酸素分子が油や脂肪 などの性質をもたなければならない。 候 , 耐薬品性は劣るが , 弾力 , 陰ペ 〔おもな塗料〕料の分類法には , 酸の分子間に橋をかけるやくめをし い力が大きく引火の危険がない 原料 , 塰料の状態 , 性状 , 性能 , て ( 架橋反応 ) しだいに大きい分子に った表面にも塗装可能で , 内部塰 られたものなどによるものがあるが , 成長し , ついには 3 次元の網状構造 装用とする。また合成樹脂のモノマ おもな塗料を下の表に示す。油性塗 を形造り , しようぶな固体膜を形成 ーを水中で挈し化重合させて顔料を加 すると考えられる。合成樹脂塗料や 料には / ポイル油 , べイント ( / べ えた乳化重合塗料もある。数ミクロ 合成乾性油は , 有機分子の遊離基の ンキ ) , / ワニス , / エナメルなどカヾ ン以下の微粒子が水中に分散したも ある。セルロース系塗料には / ラッ 連鎖反応によって反応が進められる。 ので , 水が蒸発すれば分散していた カーがあり , 代表的なものはニトロ 膜主要素と助要素 , さらに塰料 重合体が連続して準膜を作る。引火 の分散 , 乾燥 , 硬化など諸性質改善 セルロースを主要素として , 樹脂 , の危険や溶剤臭がなく , 塗りやすい。 可塑剤を加えた 貯蔵中分解したり耐水性はないが , トロセノレローースラ のための副要素を少量加えると , 透 ッカーである。乾燥時間がひしよう 内部塗装に用いられ , 下地塗装をす 明塗料が得られる。これを展色剤 ( ビ れば金属面にも装可能である。ゴ に速く噴霧塗装に適し , 光沢あるか ヒクル ) とし , 着色顔料 , 体質顔料 ム系料には天然ゴムを塩素化した たい膜か・できる。アルコール塗料は ( 透明性白色顔料ともいう ) , 特殊顔 セラックやダンマルなどの天然樹脂 白色粉末を溶剤に溶かした塩化ゴム 料 ( さび止め , 発光 , 毒性 , 示温顔料 ) や , 合成樹脂をアルコールに溶かし 料 , 生ゴムを四塩化スズで環化し などの / 顔料を加えて , ロールミル , たもの。水溶性または水分散性結合 た白色粉末を溶剤に溶かした環化ゴ ホモジナイサなどで均一に混合する 剤 ( 大豆カゼイン , 牛乳カゼイン , ア と着色塰料が得られる。 こうして製 ム料 , 合成ゴム料があるが , ラビアゴム , ポリビニ / レアノレコーノレ すれも耐酸 , 耐アルカリ性が大きく , 造された塗料は , 布しやすい , 乾 など ) に顔料を溶かした / 水性塗料 セメント , コンクリート塗料として 燥がすみやかである , 膜にかたさ 用いる。古くから用いられている防 もある。展色剤をエマルジョン状と としなやかさのノヾランスがとれてい る , ひび割れを生じない , 保存中に したエマルジョンべイントは挈し化し 水 , 防腐用料の / 渋 , 工芸品など に用いる / 漆がある。カシューワニ おもな塗料の用途 と性質 スはインド産の / カシューの果実の 殼液をホルマリンなどと縮合させて 建鉄船鉄自自航鋼機電木皮布が ワニスとしたもの。かたさ , 光沢 , 製気 構動転空 工ん 料としての一般的な特徴および欠点 耐油 , 耐薬品性 , 電気絶縁性がすぐ 家機 れ , 家具 , 工芸品などに用いる。 築物舶両車車機具械器品革紙具 合成樹脂塗料はフェノール , 尿素 , 〇〇〇〇 〇 〇 耐候性があるが , 乾燥がおそい ポイノレ油 メラミン , ビニノレ , シリコーン樹月旨 油 〇〇〇〇 〇〇 べイント ( 堅練り , 調合 ) などを塗膜主要素とする料を総称 金属のさび止め , 〇〇〇〇〇 〇〇 乾燥がおそい さび止めペイント 性 し , 上に述べたようにワニス , エナ 〇 〇〇〇〇〇〇〇〇 〇〇 やや耐候性 , 乾燥がおそい 冫由ワニス メル , その他の状態で , ひろく多量 油性エナメルべイント 〇 〇〇〇〇〇〇〇〇〇 に用いられている。それぞれの合成 速乾 , 耐薬品性。 耐候性は悪い 〇〇 〇 料 黒ワニス 樹脂により性質は支配されるが , 耐 鉄を腐食する 〇〇 〇〇〇〇〇〇〇 〇 コ - ーノレターーノレ 薬品性 , 耐熱性などの化学的性質 , 電気絶縁性 , 屈曲性 , 衝撃性などの 速乾 , 不粘着性。 耐候性は悪い 〇 〇〇〇 〇〇〇〇〇〇〇 セラックワニス 物理的性質にすぐれた特徴をもつ。 速乾 , 不粘着性 , 耐候 , 耐薬品性 〇 〇〇〇 〇〇〇〇〇〇〇 クリャラッカー セ誘 〔特殊料〕さびのできるのを防ぐ ル導 〇 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇 ラッカ、一工ヲーメノレ 性質をもっ亜鉛華 , 塩基性クロム酸 ロ体 〇〇 ラッカーより揮発分多く塗膜厚い。つやが 〇 〇〇〇〇〇〇〇〇〇 ハイソリッド・ラッカー 鉛などの塩基性顔料をポイル油と練 ス料 あり耐候性良。乾燥初期は耐水性か・少ない ったものが防錆蕊塗料として用いられ 耐薬品性。もろい 〇〇 〇〇〇〇〇 〇 速乾 , 耐油 , フェノーーノレ忙旨ワニス 〇 る。脂肪の金属セッケン膜が金属表 耐水 , 耐汕性 , やや耐候性。もろく変色する 〇 〇 〇〇 〇〇〇〇〇〇 面を保護し , 膜の分解老化によっ フェノーノレ樹脂エナメル 付着 , 耐候性。耐水性やや悪い 〇 〇〇〇〇〇〇〇〇 耐油 , て生する酸性生成物を中和すること フタル酸樹脂ワニス 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇 フタ . ル酸樹月旨エナメノレ によりその効果が生するといわれる。 もろい。屋内でもひび割れ 速乾 , 透明。 水溶性 , アルコール溶 防火塗料は燃えにくいケイ酸塩 , リ 〇〇 を生じ , 耐水 , 耐候性悪い 成 性尿素樹脂ワニス ン酸塩 , 炭酸ガスを発する塩や塩化 もろい O 〇 〇 〇〇〇〇〇〇〇〇〇 力、たい 尿素樹脂ワニス , エナメル ノヾラフィンを主要素とした塗料であ 〇〇 かたい。淡色。もろい 〇 〇〇〇〇〇〇〇〇〇 樹 メラミン樹脂塗料 る。船にはカキやフジッポなどが付 〇 淡色。耐水性やや悪い 酢酸ビニル樹脂塗料 〇〇 〇〇〇〇 着して速力を鈍らせるのを防ぐ目的で , 付着性 , 耐候性良。熱軟化性。エナメル 脂 酢酸ビニノレアクリノレ樹 これらの生物に毒物として作用する 〇 〇〇〇 〇〇〇〇〇 は美麗 脂塗料 酸化水銀日 gO , 亜酸化銅 cu2 ( ) , 亜 塗 〇 淡色 , 難燃 , 耐水 , 耐薬品性。軽合金類を腐食 塩化ビニル樹脂塗料 〇〇〇〇〇 〇 ヒ酸銅 Cu ( As ( ) 3 ) 2 などを含む船底 付着カ大 , 耐水性 プチラール樹脂料 〇〇〇〇〇 〇〇〇〇 塗料が使われる。電気器具 , 電線な 〇〇 速乾 , 付着性。耐油 , 耐候性良 スチレンアルキド樹脂諭料 〇〇〇〇〇 〇〇〇〇 どに塗装しこれらを保護し , 絶縁性 耐熱 , 耐寒 , 耐薬品 , 耐油 , 電気絶縁性良 シリコーン樹脂塗料 〇〇〇 〇〇〇〇〇 を保っため , アルキド樹脂 , フェノ 金属に密着良 , 電気絶縁 , 耐油 , 耐薬品性 工トキシリン樹脂塗料 〇〇〇〇〇 〇〇〇 ール樹脂などが電気絶縁料として 溶剤不要 , かたい。耐熱 , 耐候 , 電気絶縁性大 ポリエステル樹脂塰料 用いられる。硫化カドミウム , 有機 ケイ光色素などのケイ光物質やアル 水 粉状水性塰料 , 防火塗料 〇 性 カリ上類金属の硫化物などのリン光 液状水性料 物質を含んだ発光料は標識 , 広告 料ー渋 などに利用される。 〇 〇〇〇 漆 漆 〔用途・生産〕日本の料としては 渋や漆が古いが , 洋式料の使用は 注 ール料 〇印は装に適するもの。 ネ・广ノレコ よる分類 主原料に 塗料 名 称 かたい付着。 乾燥がおそい つやがよく , 〇〇〇

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チョウルイ 1 6 1 始的な羽毛鳥 ( 始祖鳥 ) がいたと同し ある。しかし分類上系統の近い鳥で バメチドリなども含む。第 2 のカモ 時代のジュラ紀に生活していたので , も , 浅水性 ( シキ、など ) のものから , メの類は , 翼が長くて飛行性が発達 鳥の真の祖先は , より以前の小形の より水上性 ( カモメなど ) のもの , さ し , 足にはみすかきの膜がある小形 肉食性原始は虫類テコドンチアの仲 らにまったく水上性 ( ウミスズメな のアジサシ類 , 水上生活 ( 遊泳性 ) を 兼ねるカモメ類やトウゾクカモメ類 , 間までさかのは、るといわれている。 ど ) のものがあり , 習性とそれに伴 〔化石鳥〕現在約 800 種の化石鳥が う体の適応的な変化がみられる。ま 下くちばしの長いアジサシモドキな 報告されており , これらは鳥の先祖 たワシやタカの類は樹上生活がおも どがあり , 海岸から海に進出した鳥 をたどるかぎにはなるが , それによ であるが , 系統のうえからは地上性 類である。第 3 はまったく海上の遊 って鳥の進化の跡を連続的にみるに 泳生活に移ったウミスズメ , ウミガ および水生性のものから進化したと は材料が足りない。羽毛鳥の化石と 考えられるので , このグループに入 ラスの類で , 体形は飛行づ生のカモメ 類とはまったく違って翼は小さく してもっとも古いのは / 始祖鳥で , れられる。 1 ) ダチョウ目大形の鳥 もつばら潜水して食物をとる。 6 ) カ 中生代ジュラ紀の , 今から 15000 万 類で , なかでもダチョウは現存の鳥 モ目ガンやハクチョウ , カモの類 類の中で最大で , 足指が 2 本である 年前に生活していたと考えられる。 で , 水生性である。しかしカササキ、 叩ーの鳥である。そのほかアメリカ 始祖鳥は樹上性であったと思われ , 夕、、チョウ ( レア ) , ェミュー ヒクイ ガン , ロウノヾシガンなどは水のない すでに翼の羽はよく発達しているが , 草地にすみ , またオシドリ , ドリがあり , 化石または半化石の絶 ロの部分はまだは虫類に似ており , キュウガモなどは木の枝に止まる習 滅種に , モアやエピオルニスなどの 歯があり , 前肢の指骨が分離してい 巨鳥がある。これらの鳥では , 翼 , 性がある。この類はくちばしにくし てつめもあり , 尾の骨が多数連なっ 状の付属物があり , 水をこして食物 胸骨が退化して飛べない代わりに ていて長いなど , は虫類の特徴も残し 腰や脚の骨や筋肉がひじように発達 をとり , 海ガ、モ類はもぐって水底で ている。一方腕の骨 , 脚の骨 , 腰骨 などは , すでに鳥としての基本的構 していて , 走鳥類とか平胸類 ( 胸骨は えさを求め , アイサは魚を食べる。 平らで竜骨がない ) とかいわれる。 7 ) べニヅル目フラミンゴ類 ( 6 種 ) 造になっている。ジュラ紀の次の白 亜紀からは , 鳥の化石はあまり多く しかしこれらの鳥が同一祖先から分 で , 脚とくびがひしように長く , 足 にみすかきがある。渡渉性で , 密集 発見されていないが , 北米からは数 かれたものか , またはいったん飛ん 種カゞ出ていて , なかでもへスペノレオル 群で生活する。 8 ) サキ、目サギやコ だ鳥からそれぞれ地上性になったもの ニスやイクチオルニスが有名である。 トキの類で , 脚とくび かについては , 学者の意見はまだ これらは水鳥であって , へスペルオ が長く , 渡渉性の鳥である。巣は樹 致していない。なおキウィは体が小 上につくり , サキ、は竹林などに集 ルニスは水にもぐるアビに似た鳥で , さく , くちばしが細長く , 夜行性の 団で繁殖する。しかし , えさは泥地 珍しい鳥として知られる。 2 ) シギダ 翼は退化し , まだ歯をもっていた。 や浅瀬でとる。 9 ) タカ目ワシやタ イクチオルニスは , くちばしは大き チョウ目キジくらいの大きさの , カ , ハヤプサ , コンドノレなどを含み , ウズラのような形態をした鳥で , 草 いが歯の有無は明らかでなく , 体全 種類が多い。肉食であるが , 死肉 ( / 原や林にすむ。胸骨には竜骨がある 体の骨格はもう完全に鳥であり , 翼 ゲワシ , コンドノレ ) , 魚 , こん虫 , が , 一方ではダチョウ類に似た骨格 や大きな胸骨など , 飛行に適した構 その他ハチの巣 ( ハチクマ ) , の構造をもつ特殊な鳥である。 3 ) キ 造をしている。つまりこの時代に , 飛 ヘビ ジ目 ( 鶉鶏ん目 ) キジ , ウズラな カタッムリ , アプラヤシの実 , 卵な 行と潜水という二つの適応はひしょ どを主食とするものがある。脚の長 ど数百の種類があり , 雄の羽色や飾 うに高度に達していたわけであるが り羽を誇示する動作など ( たとえば い地上性のヘビクイワシはたいへん しかし , これらが始祖鳥から進化し 変わった種類である。 1 ( ) ) ウ目海に たとは考えにくく , 別に「水鳥型の クジャク ) が独特であって , 美しい すむ鳥で , ウは水にもぐり , カツオ ものが多い。草地や密林の下草を縫 始祖鳥」に当たるものがいたのでは ドリは飛行性で海に突入し , グンカ って歩く習性のため , 体は幅狭くなり , ないかと思われる。新生代の始新世 になると , 化石は多く出始める。 腰や脚の骨や筋肉は発達し , 翼の形 ンドリはさらに飛行性で翼が大きく , カツオドリなどを襲ってえさを横取 れは現在から 8 ( ) ( ) ( ) 万年前に当たり , 現 は丸く短くなり , 体についてしやま りする。そのほかウに近いペリカン , 生の鳥 24 目中大部分の目の鳥が出現 にならないようになっている。した ヘビウ ( 頭からくびか、ヘビのように がって長く飛ぶには適しないが , 急 している。また始新世までに化石約 細長い ) , 飛行性のネッタイチョウ に早く飛び上がって敵から逃げるに 8 ( ) ( ) 種の 5 ( ) % , 次の漸新世までに 7 ( ) % 適し , そのため強くはばたくのに必要 が出現し , 中新世および鮮新世にな な胸筋が発達している。 4 ) ツル目 ると , 現在の鳥と同し属や種である 浅水を渡渉するツル , クイナ類が主 ことが判定できるものが分化し , 第 四紀の洪積世に至って , ほとんどす 体をなすが , ノガンのように陸地性 のもの , ノヾン , オオノヾンなどのよう べての鳥の種類が出そろった に水上性になったものもある。また 鳥類の分類 主として南米その他の熱帯に , ツル 鳥類はダチョウやペンギンなど特 別なもののほかは , 飛ぶことに適応 モドキ , ラッノヾチョウ , ノがンモド しているために , 根本的な構造は似 キ , サキ、モドキ , カンムリサキ、モド ている。しかしいろいろな生活環境 キなどの珍しい種類がある。泥地の で生活できるように進化したので , 草中にすむクイナ類では , 体はキジ 多くの体形の型ができた。これらを のように左右に狭く , 足指はサキ、の ように細長い。またこの目で水生性 大きくまとめると 24 目 ( こまかく分 けると 28 目 ) になる。またこれを習 になったオオノヾンなどではみすかき 性のうえからみると , 地上性および がなく , 指に付属物のついた弁足に 水生性のものと樹上性のものに大別 なっている。 5 ) シギ・カモメ目 つのおもな群からなり , 第 1 のシギ・ できる。 チドリ類は渡渉性で種類が多く , と 〔地上性および水生性の鳥〕完全に 陸上生活をするもの , 浅い水のある くにシ・ギのくちばしの長さや形はい ところ ( 沼 , 海岸など ) で生活する ろいろである。脚の大きなレンカク もの , 水上生活をするものの段階が や砂地性のイシチドリ , そのはかツ 上はイクチオルニス , 左は一、スくノレオノレニス ( ともに復元図 )

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2 7 8 る。また長距離テレビ中継用 , S T アンテナや扇形アンテナがある。電 リンク , 局外中継用の周波数として 波の強いところでは屋外にアンテナ を設けなくても , 室内アンテナで受 イクル帯が用いられている。 信できる場合がある。これは利得は 限られたテレビジョン放送用チャ 小さいが広帯域用であり , アンテナ ネルを有効に使用するために , 電波 の向きや角度を調節して受信する。 の強さ , 混信 , 雑音などを考慮して , 〔テレビジョン・チャネル〕チャネ 一定以上の品位で受像できる区域 ルとは一つの通信路の意味で , テレ ( 放送区域 , サービスエリア ) をき ビジョン信号を送るために割り当て め , 適当な距離をおいて同一チャネ られた周波数帯域をテレビジョン・ ルを使用するなどの方法をとうてい チャネルという。ラジオ放送では音 る。しかし , 局間の距離を適当にと 声だけを送ればよいから , 帯域幅も っても , 同一チャネルによる混信か 1() キロサイクルぐらいでよいが , テ 生することがあり , 電波をなおいっ レビでは , 映像信号が 4 メガサイク そう有効に使用するため , オフセッ ル以上にも及ぶので , 帯域幅も 6 メ ト・キャリヤ方式を採用している。 ガサイクルという広い帯域が必要で れは , 同一チャネル間の映像搬送波 ある。音声は周波数変調 ( F M ) 電波 を線周波数の半分の奇数倍だけすら つけて前方に対する指向特性をよく として , 映像搬送波と 4.5 メガサイク す方法で , 日本では 1 () キロサイクル ル離れた搬送波で送られる。日本で した八木アンテナが実用されており , オフセット・キャリヤ方式がとられ 導波器を幾本もつけた遠距離受信用 はチャネルの幅を 6 メガサイクルに ている。また , 局と局との中間や , 定めておリ , 各チャネルの周波数帯 のものもある。ーっのアンテナでい 地形によって生する不感地帯を救済 をいちいち周波数でよぶのは繁雑な くつものチャネルを受信できるよう ので , チャネル番号か、決められてい にした広帯域アンテナに , インライン するためプースタ局やトランスレー テレビ画像の調整は , 簡単なものは前面のつまみで行なえるが背面の調整個所 いときは水平周波数 , 位相を調整する H 垂直同期はすれ垂直同期を調節す る。一高さ過小 ( または過大 ) 高さ ( 垂直振幅 ) を右へ回してのばす。同時 を操作することもある。背面の操作には前面に鏡を置き像を映しながら行なう に垂直直線性も調整しテストパターンが正しい円になるようにする。」垂直直 と便利だが , 高圧電流が流れているから注意が必要。下図は故障のためテスト 線性不良垂直直線性を調節する。高さを調整する。 K 同期はすれ水平同期 、ターンが 277 ページ右下図のように正確な像となっていない場合の例である。 を調整して H 図の状態にしてから垂直同期を調節する。 L 微調不良走査線は A コントラスト不足コントラストを右に回して階段図形が区別できるように する。輝度を調節する。 A G C ( 自動利得制御 ) や徹調整ダイヤルを調節する。 はっきり見えるが , 画像にこまかいしまが出たり , 像が 2 重になるときは , 徹 調整ダイヤルを回し , テストノヾターンのしま模様が見分けられるように調整する。 日走査線のみ出るコントラストを右に回しても画像の出ない場合は , 選局を M フォーカス不良走査線がはっきり見えないときはフォーカスを調整する。 切り換えて接続をたしかめる。 A G C を調整する。真空管の不良を点検する。 C 画面が光らない輝度を右に回して走査線の出ないときはイオン・トラップ N 折れ曲リ水平同期を少し調整する。水平同期をいつばいに回してもなおら ないときは , 水平周波数や位相を調整する。 0 水平直線性不良画像の右また を調整する D 輝度不良暗すぎるときは輝度を右に回して明るくする。正し は左がのびているときは水平直線性を調整し , それでもなおらないときは水平 くならないときはイオン トラップを調整する。明るすぎるときはコントラス トも調整する。 E 画面の傾斜偏向コイル後部のわしをゆるめてコイルを少し 振幅を調整して補正する。 p 幅過小 ( または過大 ) 幅 ( 水平振幅調整 ) を調 節して広げ , 水平直線性で補正する。以上のはかに , ラスタが暗いときは受像 回してみる。 F 位置不良位置調整器の突起を回して調節する。イオン・トラ ップを調整する。 G 水平同期はすれ水平同期を調節する。それでもなおらな 管が不良か回路の機能低下。ラスタの幅が広すぎるときは幅を調節して縮める D 輝度不足 C 画面が光らない B 走査線のみ出る A コントラスト不足 テレビジョ び る 3 2 4 5 各種のテレビ受像用ア ンテナ。 1 , 2 室内ア ンテナ。 3 インライン アンテナ。 4 形アン テナ。 5 八木アンテナ F 位置不良 N 折れ曲り テレビ受像機 の調整法 輝度調整 垂直同期調整 水平同期調整 音質調整 イアホンジャック NHK = ー 3 。 H 垂直同期はすれ L 微調不良 G 水平同期はすれ E 画面の傾斜 面 月リ 3 コントラスト 徼調整 選局 音量電源スイッチ ( チャネルスイッチ ) イオン・トラッ K 同期はすれ 一高さ過小 ( 過大 ) 」垂直直線性不良 位置調整器 NHK NHK 偏向コイルの 後部のねじ 水平振幅調整 3 背面 P 幅過小 ( 過大 ) 性 線 平 水 M フォーカス不良 水平直線性 調整 端子 リモコン取付用ソケット AGC 垂直直線性調整 焦点調整 垂直振幅調整 NHK NHK 。 - NHK 3 3

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庫として , 主として食品の保存に応 用されている温度範囲である。また 生物組織やワクチンの保存などの医 学的応用もひろい。日常生活に現わ れる低温 , すなわち北海道や南極 , シベリアの気温もこの温度範囲であ るから , 霜 , 雪の科学 , 大地に含ま れる水分の氷結現象などは気象学的 にも , また十本工学的にも重要な問 題である。 2 ) の温度は , 空気や水素 を圧縮して , 膨張ェンジン中で断熱 膨張をさせることによって得られる。 / 液体空気を大量に作る技術はさら にこれを多段蒸留 ( 通称精留 ) して酸 素と窒素およびアルゴン , クリプト ンなど希がスの分離をも可能とした。 アンモニア合成に用いる窒素は大気 中より採取し , 製鉄用酸素 , 医療用 酸素もやはり空気の液化精留によっ ている。このように低温技術の進歩 は科学全体の発展と密接な関係をも っており , 液体酸素はロケットの推 進剤としてきわめて重要なものとな っている。空気の液化精留と同様の 手段はさらに低温で水素の液化精留 にも応用され , 重水素の分離の経済 的な方法の一つと考えられており , このような工業的な要求は低温てイ吏 用するタービン , 熱交換器などの技 術的進歩の要因ともなっている。 3 ) の温度は , ふつう極低温とよは、れて おり , 量子効果が物性に現われてく る温度なので , 学問的にきわめて興 味深い。ヘリウム II ( / 液体へリウ ム ) が超流体となり , 粘性ははとん ど 0 , 熱伝導は常温の銀の数百倍以 上となる現象 , またある種の金属や 合金においてみられる超電気伝導現 象は学問的に未解決な点を多く含ん でいる。このように低温科学はいろ いろの現象を含んでおり , 物理 , 化 学のみならす医学 , 工学の面からも 2 2 1 務所などに関する規定のほか , その 他の組織 , 活動についての原則も記 載できるが , いすれも変更には , 厳 重な定款変更の手続を必要とする。 また株式会社の場合は , 法定の重要 事項は定款に記載された場合だけ効 力を生するものとしている。定款は , 会社などのいわば自主的法規である から , 会社やその構成員 , 機関を拘 束し , 取締役などはこれを遵守する ことを要する。 〔中村〕 ていきあっ低気圧そのまわり に比べて気圧が低く風が四方から吹 き込んでいる領域を低気圧という。 英語でサイクロンというが , / サイ クロンはインド洋で発生する熱帯低 気圧をさすことが多い。低気圧には 低緯度で発生する熱帯低気圧と中緯 度で発生する温帯低気圧とがあるが , 両者の構造 , 性質はまったく違う。 ふつういう低気圧は温帯低気圧をさ す。 こでは , 日本付近に発生する ものを例にとって説明する。 〔構造〕低気圧を天気図上に描くと だ円形に近い形で等圧線に囲まれ , 内側はど気圧が低い。いちばん低い ところが低気圧の中心で , そこの気 圧が中心示度である。地上の風は地 球自転の影響で北半球では中心を左 に , 南半球では右にみながら吹き込 み , 集積した空気は上昇する。上空 にいくにつれて低気圧は渦の性質を 失い , 波の性質が強まる。低気圧は ふつう東進するが , その進行前面と 後面は北からきた寒気団で , その間 にはさまれた空気が南方からきた暖 気団である。したがって低気圧は高 気圧と違って , 性質の相反する気団 の寄合世帯のようなものである。 れを分けている境界が / 不連続線で ある。暖気団は暖かく湿った空気で 進行前面にいる寒気団を押しのけな がらその上を上っていく。この境が 温暖前面で地表にぶつかるところが 温暖前線である。温暖前面に沿って 雲は東から上層雲 , 中下層雲と順に 並び地雨性の雨が広範囲にわたって 降る。後面の寒気は暖気を押し上げ ながら進む。この境界面が寒冷前面 で , 地表との交わリが寒冷前線とな り , 積雲系の雲が前線付近にでき , しゅう雨性の雨が , 比較的狭い範囲 に降る。寒冷前線は温暖前線よりも 速度が速いのでしだいに追いつき 暖気団を上空に追い上げてしまう。 このとき低気圧は閉そくしたといい 追いついて 1 本になった前線を閉そ く前線と名づける。 〔発生のしかたと経路〕性質の違う 北の寒気と南の暖気の間には水と油 と同しように混しらないで境ができ る。刺激しなければ安定している境 界も上空の流れに変化が生したり , 大気の安定性が失われたりすると境 界面にも変化が生し波をうつように なる。これが初期の低気圧で暖気が デイケンズ 寒気の中に突き出たところに中心が できる。中心から東に温暖前線 , 西 に寒冷前線ができて暖気は上昇し , 寒気は下降するので , これが運動の エネルギーに変換して東進をはしめ , 低気圧は発達して青年期に達する。 新鮮な寒気に押されて寒冷前線が温 暖前線に追いつくとエネルキ、一の変 換がなくなるので低気圧は衰弱期に はいり消滅する。しかし低気圧の若 返りといって , より新鮮な寒気が供 給されるとふたたび発達することも ある。ーっの低気圧が閉そくするこ ろには , 西に新たに低気圧が発生発 達するので低気圧はしゆすのように つながる。このように同し前線に発 生する一群の低気圧を低気圧家族と よふ。低気圧の通路は決まっていて , 日本付近では大別すると 1 ) シベリア 2 ) 黄河流域 , 3 ) 揚子江流域 , 4 ) 華南 からくる 4 系統に分けられる。速度は 平均して夏は 3 ( ) km / 時 , その他の季節 では 4 ( ) km/ 時で東ないし北東進する。 / 台風 〔朝倉〕 追求されている。 〔永野〕 ていかかずら山野に自生するキ ョウチクトウ科の常緑つる性木本。 葉は対生し , 革質で長だ円形をなし 両端が細くなる。初夏 , 集散花序を 出し数個の合弁花を開く。花冠は白 色で , 下部は筒になり , 上部は 5 裂 し裂片はわしれる。花に芳香がある。 果実は細長いさや状で , 熟すと割れ て中から一端に長い毛のある種子が 出る。古名マサキノカてラ。〔佐竹〕 ていかん定款会社や公益法人 , 協同組合などの社団法人の組織 , 活 動に関する根本規則だが , これを記 載した書面をとくに定款ということ もある。定款の作成は , これら法人 の設立行為のもっとも基本的要素で , 設立の担当者 ( 発起人な、ど ) がこれを 定めて書面に記載する。株式会社の 場合は , 公証人の認証をうけなけれ ば効力を生しない。定款には , 法律 の定めに従ってかならす記載しなけ ればならない事項 ( これを欠くと無 効 ) , たとえば法人の目的 , 名称 , 事 ていきゅう庭球 / テニス ていけつあっ低血圧最高血圧 が 100mm ( 水銀柱 ) 以下の状態を低血 圧といい , 本態性低血圧と症候性低 血圧に分け , さらに後者を一時的と 持続的とに分類する。本態性低血圧 とは特殊の病因がなく , なんらの循 環障害の徴候もない持続性の低血圧 状態で , 体質 , 内分泌異常 , 自律神 経障害などに原因があると考えられ るが , だるさ , 脳貧血 , めまい , 睡 眠障害などの苦痛のあるものと , 苦 痛をまったく訴えないものとがある。 症候性低血圧は急性心不全 , 末しょ う循環不全をきたす各種の疾病にさ いして急性の血圧低下をきたす。頸こ 動脈洞与過敏症 , 体位性虚脱 , 神経循 環性無力症などでは , 血圧調節機能 に障害があり一時的に低血圧をきた す。また悪性腫瘍 , 結核などの消 耗性疾患 , 貧血疾患 , 栄養障害 ( 胃腸 疾患 ) , 内分泌疾患などでは持続性の 低血圧が現われる。 / 血圧〔高谷〕 ていげん鄭玄 / 鄭玄 テ。イケンス、 C ha 日 es D i c ke n s 1812 ~ 70 英国の作家。ポーツマス 軍港に近いランドボートの下級官吏 の家に生まれた。幼少から貧苦を知 り , 十分の教育をうけることなく弁 護十の書生になった。そこで速記を 学び , 1832 年くトノレー・サン〉紙の 果実 ティカカズラ 種子

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チョウルイ 1 6 2 シインコ , ョウムおよびオウム類か・ 類約 87 ( ) ( ) 種のうち , 51 ( ) ( ) 種を占める , スズメの各部名称 もっともよく人語をまわる。足指 いわゆる / ト鳥の類であるが , カラス くび は前後 2 本すつの対指足。 17 ) フク のような比較的大形のものからメジ 三列風切 くちはし ソササイのような小形のもの ロウ目フクロウの類ははとんどが 次列風切 ロ 夜行性で , 柔らかい羽毛と大きな目 まである。脚やくちばしは器用で , 初列風切 胸 、 ) ゝ -- - 上尾筒 小雨覆 と耳 ( とくに夜間の小さい音を聞き さまざまな精巧な巣をつくり , 動作 中雨覆 分ける ) をもち , 前後 2 本の足指の は機敏で , とくによいさえすりをす 大雨覆 . 月夏 すね 鋭いつめで野ネズミや鳥類 , こん るものが多いのが特徴である。さえ 鮒鬟庶 尾羽 虫などを捕える。カラフトフクロウ , すりは , 気管と気管支の分れ目にあ 初列雨覆 ( ふしょ ) る気管筋の働きで膜をふるわすもの ミズクなど コキンメフクロウ , コご などがこの類にはいる。足指は 4 本 で , よいさえすりをする鳴禽では , は昼間活動をする。 18 ) ヨタカ目ョ とも , みすかきか・張られているのが タカの類はフクロウに似たしみな羽 これが 5 ~ 7 対もあり , やや進化の 特徴。グンカンドリは足が小さく 度の低いものでは 2 ~ 3 対である。 色で , 脚は小さく , 地上の枯れ葉や カワウは内陸にもすむ。 11 ) ミズナギ 枝上のこに体を似せてすわるので , 小鳥は樹上性の鳥 , ひろくは鳥全体 ドリ目完全な海鳥で , 大洋性 , 飛 保護色と擬態で有名。ロは大きくて の中でもっとも進化した部類である。 行性。一見カモメに似ているが , 翼 長いひげがあり , 目も大きい。夕方 鳥の体のつくり はより長く , 鼻が管状である。アホ 長い翼で飛びながらガなどを捕食す 〔外部形態〕鳥の体は , 頭 , くび , ウドリは海鳥の中では最大で , 両翼 る。北米では冬眠をする種類がある。 幹 , くちばし , 翼 , 尾 , 脚の各部 19 ) コウシチョウ ( 咬嘴鳥 ) 目熱帯 の幅は 2 m 以上になる。それに対し 分に分かれる。 / 翼の羽毛では , 飛 てウミッパメは / ト鳥くらいである。 地方にすみ , くちばしは太く短い。 行に役だっい長羽を風切羽 , 12 ) ペンキ、ン目ペンギンの類は鳥類 緑色や茶色などで腹の赤い種類が多 その根もとにはえて保護するものを 中似たもののない直立姿勢によって 雨覆羽を韶おという。日常行動とくに い。グアテマラのケツアーノレ ( / 国 鳥 ) は緑色に光る羽毛が絹のように よく知られるが , ミズナキ、ドリに縁 採食行動に適応して / くちばしと脚 が近いといわれる。潜水に適した体 美しく , 尾もふさのように長く , 世 は千差万別の変化を示す。また尾に 形で , 海鳥である。 17 種がある。 13 ) 界最美の鳥の一つ。 2 ( ) ) ブッポウソウ は角尾 , 円尾 , 凹尾 , 凸尾 , 燕尾な アビ目アビの類も高度に潜水性の 目ブッポウソウのほかに , ャッガ どがあり , また冠 , ふさ羽 , みの羽 , 鳥で , 脚は体の最後方につき , 陸上 シラ , サイチョウ , ハチクイ , ハチ その他種々の飾り羽の発達したもの ではほとんど歩けない。海鳥のアビ , クイモドキ , カワセミなど , いくっ か、ある。クジャクのいわゆる美しい オオハムの類 4 種とカイップリの類 かのそれぞれ特徴のある鳥類を含む。 尾は , 尾羽の上の上尾筒の変わった がある。カイップリには淡水の湖沼 共通の特徴の一つは , 前 3 本の足指 ものである。 / 羽毛は鳥類特有のも にすむものがあり , 浮巣をつくるの が弱く , 2 本または 3 本の基部が合 ので , 体をおおうおおは、ね ( 正羽 ) で知られる。 して開かない合指足をなすことであ は , 羽軸と羽弁からなるが , 羽弁は 〔樹上性の鳥〕 14 ) ホトトギス目ェ る。 21 ) ネズミドリ目アフリカ産 無数の羽枝 , 小羽枝の連なった構造 の小さくて尾の長い鳥で , 羽色は淡 ポシドリ , ホトトキ、ス , カッコウの をしている。翼の風切羽と尾羽は長 類に大別される。ェポシドリはアフ 灰色や淡青で , 木をネズミのように くてしようふ、で , いわゆる「羽根」 リカ産の鳥で , 緑や紫の美しい羽毛 走り歩く。 22 ) アマッノヾメ目翼がひ として , 体をおおうおおばねと区別 とえは、し状の羽冠をもち , またホト しように長い空中性の鳥で , アマッ できる。おおばねは体表に一様には トキ、ス類には託卵性があるので有名。 バメの類と , 最ノトの鳥として知られ えているのではない。おおは、ねのは ただし北米などの種類にはこの習性 えているところは皮膚に「鳥はだ」 るハチドリの類を合わせたもの。ア がない。足指は前後 2 本すっ . 15 ) ハ マッパメは空中でこん虫を大きな口 をつくるが , この部分を羽区といい ト目 ハトの類で 300 種以上ある。伝 その他の部分を裸区という。しかし で捕食するが , ハチドリは花のみつ 書バトはユーラシア中南部に分布 を吸うため , くちばしの形はさまざ 裸区にも , 羽軸のはっきりしない綿 するカワラバトの家禽化したもの まで , 花に似た美麗な金属光沢の羽 状の綿羽 % がはえており , とくに水 で , キジノヾト , シラコノヾト , アオノヾト , 鳥ではこれカヾ多い。そのはかに , ひ 色をもつものが多い。 23 ) キツッキ目 カラスノヾトは日本産。絶滅した奇鳥 なの幼綿羽 ( 羽軸はまったくない ) , ブッポウソウ目のように し、く一つ 毛状の毛状羽 , ひげなどの剛毛その ドドなど , 地上性の種類もある。地 かのの鳥の集合で , キツッキの 他がある。 上性でハトに縁が近いとされるサケ 類を主体に , 熱帯性で色彩に富んだ イ類は砂地にすみ , 飛行力はすぐれ 〔内部形態〕頸骨は 9 ~ 23 個 ( ふつ くちは、・しの大きいオオ ゴシキドリ , ている。 16 ) オウム目これも数百種 う 12 ~ 14 個 ) で , 自由に動くように ハシドリ , 中南米のゴシキドリモド あるが , 美しいものが多い。熱帯か 関節しているが , 脊柱は堅く結合し キ , カワセミモドキなどか・含まれる。 ら南半球に産し , 最大のコンゴウイ て , 飛ぶときの胴の心棒となる。胸 足指は前後 2 本の対指足であるが , ンコ , 白色のオウム , 赤緑紫黄色な 骨には竜骨が突出し ーに強大な キツッキの外指は外方に向く。 24 ) ス どに富んだインコの類が多い。ボウ 胸筋が付着するが , ズメ目燕雀をく目ともいい , 現存鳥 この筋肉は体重 ・サ・ぐ / / ヾ 頭頂 耳羽 目 鳥類の脚は生活に応し て変化に富んでいる。 こに掲げたマガモ ( 泳 ぐ ) , キジ ( 歩く ) , ア カゲラ ( 木をよしのば る ) , サシバ ( 獲物を つかむ ) , オオノヾン ( 泥 地を歩く ) , コサキ・ ( 水 中を歩く ) , オオルリ ( 枝に止まる ) の脚はそ れぞれの生活にうまく 適応している オオパン コサギ マガモ 亠ー アカゲラ キジ オオルリ

6. 国民百科事典5

進展する地球科学 核表面での反射を利用して核の大きさや位置が 推定された。ところが地震波には , このはかに エネルギーのほとんどが表層の地殼の中を伝わ っていく周期 20 ないし数十秒の特殊な波があり , これは P 波や S 波に比べてたいへん遠くまで伝 わる。これが表面波とよばれる波で , これを分 析すると , その伝達経路にそっての地殼 ( ある いはマントル上層 ) の平均的な様子が情報として 与えられる。 57 年からはしまった / 国際地球観 測年には , 環太平洋地震帯の中のところどころ に、表面波記録用の電磁式地震計がおかれた。 第 4 図はそのさい筑波観測点へ太平洋底をわた ってくる表面波の経路を示している。経路につ いた数字の意味は , ( ) が最も海洋的な厚み 4. 5 くらいのうすい地殼構造を示し , 7 は厚み 20 くらいの大陸性の地殼構造に対応し , 1 はその中間の程度を示している。また , 安山岩 線と書かれている鎖線は , その東側では火山の 噴出岩が海洋性 ( 玄武岩 ) で , その西側ではそれ が大陸性 ( 安山岩 ) であることを示す。 7 ) マント ル対流もともと地球内部の熱源は放射性元素 の崩壊熱で , 放射性元素はおもに花コウ岩に集 中されているから , 花コウ岩を欠く玄武岩質の 海底から出る熱流量は花コウ岩の大陸地殼から のそれよりも少ないだろうと予想されていた。 ところが英国の E. C. プラードらの実測により , 海底でも大陸と同程度の熱の流出があることが わかってきたため , 大陸では直接地殼から熱が 出るが , 海底では薄い地殼の下でマントルの対 第 5 図地球の内部の層状構造 流があって , マントル全体にうすく分布した放 射性元素の出す熱が上へはこばれてくるのだろ うという説が生まれた。また海底には , マント 尾根には , 大西洋中央海嶺でその典型的な事例 り , 海溝は対流が下へ吸いこまれる部分にあた ル上層のしくみに起因すると思われる地磁気の ると考えている ( 別刷裏側の図 ) 。 6 ) 海底地殼 が発見されたように , 尾根にそって深い谷が刻 異常や , 1000 をこえるような大断層が発見さ まれ , その谷の真下では地震がさかんにおこる 地震探査法による海底地・殼構造の研究も進み , れ , 海底の地殼の下の複雑な動きを示している。 50 年代には米 , 英の学者によって太平洋 , 大西 こと , この深く刻まれた谷からは他の場所の平 さきにのべた海底山脈の成因や , そこでの異常 均熱流量 ( lcm ? あたり毎秒 100 万分の 1 カロリー ) 洋の海底地殼構造の実体がはは、明らかになった。 に多い熱流量を説明する自然な考えとしてマン の 2 ~ 8 倍もの多量の熱が地球の外に逃げ出し これは海上で爆薬を爆発させ , それによる音波 トル対流説がみとめられてきた。マントルは固 ていること , また . 逆に , 太平洋のアカプルコ の伝搬を測定して海底の地殼構造を推定する方 体と考えられるが , 非常に長い , 地質年代的な 海溝のような海溝における熱流量は平均のし 法である。これらの結果 , 海底地殼ははとんどが 時間の尺度でみれば , あめのように流動でき , かないということもわかってきた。今日多くの 5km くらいの薄さの玄武岩の層であリ , 大陸地 1 ℃ / km の温度こう配のもとで毎年 l()cm くらい 学者は , これらの海底山脈の下がつぎにのべる 殼が平均約 30km の厚さで花コウ岩質の多いのと の流速をもつ数千くらいの規模の熱対流があ マントル対流のわき出し口にあたり , 異常に多 全く異なることがわかった。地震の震源から発 ると仮定すれば海洋底での平均熱流量が説明で 生する弾性波には p 波と S 波とがあるが , これ い熱流量はマントルの上昇流ではこばれ , この きる。さきにのべたようにこの対流がわき上が らは従来とも地球の内部をさぐる手がかりとな 流れが両側に分かれる力でひつばられてできた るところに海嶺や海止ができ , 火山活動が盛ん 割れ目が中央海嶺の尾根にみられる深い谷であ り , 第 3 図のように P 波の核のなかでの屈折や で , そこの異常な高温はマントル内の対流以外 では維持されないと考えられている。そして , 第 6 図マントル対流 地殻にぶつかる上向きの流れは二つに分かれ , 地殼を二つに裂き , 割れ目をつくり , この割れ 目がひろかるにつれて海洋が大きくなり ( たと えば大西洋 ) , 対流に浮かんで漂移する地殼 , つ まり大陸はだんだん離れていく ( 第 6 図 ) 。その 間にあとから生まれた火山島は , コンべヤにの って進むように漂移する大陸を追って連なって いく。別刷裏側の図で赤い破線で示した海底山 こうして割れ目に直交して形成される。 脈は , 昔ウェゲナーがとなえた大陸移動説は , 移動の 原因となる物理的な機構がわからなくて説得性 を欠いたが , マントル対流説は , 他方で古地磁 気学による大陸移動の立証とともに , 大陸移動 のしくみを説明する強力な理論として登場して いる。なお別刷右上図で示した / 地磁気の原因 を示す図は地球ダイナモ理論によるもので , 地 磁気のエネルギー源は核内の放射性元素の崩壊 熱であり , 核の対流と核内の磁場と電流の相互 〔吉村〕 関係で地磁気が維持されるとする。 ( 酸性 ) 花コウ岩、、、 5 km 玄武岩、、 ( 塩基性 ) ( 超塩基性 ) カンラン岩 MgzSi04 ( オリビン ) 十 MgS i 0 3 ( 輝石 ) 上部マントル 地 モホロビチッチ 不連続面 の深さ 地表力、ら ( 対数目盛 ) 圧力増加 ース ) による鉱物の MgO ( ペリクレ 相変イヒ ト ) S ℃ 2 ( スティショ / ヾイ 下部 ・マントノレ Fe 十 S i 遷移帯 ( 流体 ) 十 ー ~ ク 0 不連続面ーー グーテン 35 い 11 400KE 山ハ 海ハ火山 大 陸 大 陸 海 海底山脈 溶岩 マントル対流 震源

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4 0 6 トウジキ かけないで焼成する操作で , 素地は 磁器質になることも , また素焼き程 度で止めることもある。釉焼きは , う わぐすりをかけて焼成し , うわぐす りを溶かす操作で , これを独立に行 なう場合と本焼きを兼ねて行なう場 合がある。本焼きは , 締焼きと釉焼 きを同一に行なう操作である。上絵 焼きは , 釉焼きした面に顔料と低融 点ガラス質のフラックスとの混合物 で彩飾し , 焼き付ける操作である。 d. うわぐすり / うわぐすりは陶磁 器の表面を薄い透明なガラス層でお おうもので , 美的効果をあげるとと もに吸水性をなくする。うわぐすり は素地よりも軟化点が低く , 膨張係 数がほとんど等しいことが必要で , そうでない場合はひび割れを起こす。 もっとも簡単なものは食塩釉で , 素地 焼成の最後に窯内に食塩を投入し , 素地の表面にアルカリに富んだガ ラス層を作らせる方法である。 5 ) 彩 飾法うわぐすりをかけるほかに 着色などの手段による彩飾法がいろ よる方法とセッコウの伏型の上に練 練り土を成形するには , 鋳込成形 , いろ行なわれている。その方法には り土をのせ , 上から形板でおさえ 色素地 , 色釉 , 特殊釉 , 下絵 , 上絵 ろくろ成形 , プレス成形が用いられ て成形する方法がある。プレス成形 る。鋳込成形のうち多く行なわれて ラスターがある。色素地は , 素地に 世界の窯は平地に作っ いる方法は流込法と固形鋳込法で , は , かための練り土をャッコウ型や 着色成分を配合して発色させたもの た平窯が多いが中国南 流込法は練り土に水とべプタイサー 金型にプレスする方法である。以 - ヒ である。色釉は , うわぐすりに着色 部 , 朝鮮 , 日本だけに ( 解膠剤 ) を加えて流動性にしたス のような方法で成形した素地は , ひ 成分を溶かし込むか , 顔料を分散さ は登窯がある。これは リップをセッコウ型に流し込む。 び割れしないようゆっくり乾燥させ せて色ガ、ラスとしたものである。特 室が長く斜面をはって 定時間後 , 型に水分を吸い取られて 連なり , 室によって焼 焼成する。 c. 焼成焼成の種類には 殊釉は , うわぐすりにひび割れ , 結 成状態がちがうため各 流動性を失った適当な厚さの層がで 素焼き , 締焼き , 釉焼き , 本焼き , 品の析出 , つや消しなど特殊な彩飾 種製品がいちどに焼け きたとき , 流動性のある部分をあけ , 上絵焼きなどがある。素焼きは , 素 効果を出すものである。下絵は , う る。倒炎式は磁器を焼 ゆっくり乾燥すると素地が収縮して 地にうわぐすり ( 釉薬 ) をかけないで わぐすりの下に着色成分を施し , 釉 くのに使う工業用窯で 型から離れる。固形鋳込法は流込法 最終的な焼締り状態よりも焼締りの 焼きして発色させる。上絵は , うわ 本焼室を出た炎は上室 ぐすりをかけた上に顔料を融点の低 小さい状態にあらかしめ焼成する操 より流動性の少ない練り土を二重型 で再度素焼きに役立つ。 トンネル窯は移動連続 いガラス質で焼き付けて彩飾したも に鋳込んで肉厚の器物を成形する方 作で , いわゆる素焼きの素地ができ 式に焼成でき工業的な る。締焼きは , 素地にうわぐすりを のである。ラスターは , うわぐすり ろくろ成形には手細工に 法である。 大量生産に向く の表面にきわめて薄い金属皮膜を生 成させて光の干渉を起こさせるもの である。 2 ) 特徴 , 用途 a. 土器酸化鉄など の多い低級な原料を使用するため安 価にできる。吸水性の大きい素焼き 程度の温度 ( 10()0 ℃以下 ) で焼成し , 強度を出すためにアルカリ成分の多 い粘土を使う。かわら , レンガなど が代表的なものである。 b. 陶器素 焼きの上にうわぐすりをかけたもの で , 素地に酸化鉄などの不純物が含 まれて着色しているものを粗陶器 , 純粋で素地が白色のものを精陶器と いう。前者には陶管 , かめなどがあ り , 後者には衛生陶器 , 食器などが ある。下絵 , 上絵で彩飾した工芸品 には両者ともよく利用される。陶器 は磁器に比べてやや強度カ曰、さいの で , あまり薄手のものはできない。 c. 磁器焼成温度をもっとも高くし て , 十分に焼締りをよくしたもので , 吸水性がなく , ガラス質が多く存在 し , 透光性がある。硬磁器と軟磁器 に区別される。硬磁器は低火磁器と 高火磁器に区分される。食器や工芸 品としてもっとも一般的なもので , 1 彡 彡彡衫彡彡彡彡彡彡 ろくろ成形 まん中の不用な陶磁器の成形法 ノ分を捨てる こ一 - ー .- ー ) 。型を合わせ 原料を型の間にはさみ圧力を 煙突 倒炎式の窯 さやをつめ , 入口を レンガでふさぎ土を 塗って密閉する 火格子 たきロ さや 煙道 トンネル窯 冷却部・戸 燃料バイプ 加熱部

8. 国民百科事典5

ニンギョウ 6 8 6 の生態がしるされている。人形劇は 人形のあやつり方の形式上 , 1 ) 手遣 2 ) 指遣 , 3 ) 糸操 , 4 ) 棒遣 , 5 ) 影絵人 形 , 6 ) からくり人形の六つがおもな ものである。 1 ) 手遣日本だけに行 なわれている形式でその最初の人形 は前記古表 , 古要両神社に残るもの である。手遣の人形の機構は江戸時 代にはいってから急速に発達したも ので , 当初は一人遣であったが , そ の古型には人形のすそから両手を人 形の胴内へつつこんでつかう「つつ こみ式」があり , そのもっとも有名 古表八幡神社に伝えら 元性 ) , 死物の人形が生けるがごと キューヒ。ーのさし絵を書いたが , こ れている神角力。右に な遣手は辰松八郎兵衛であった。の その遣方を示す。 3 本 く動き出すという神秘性 , 幻想性 , れを人形に写したのがキューピー人 ち新しい方法も考案されたが , これ の糸の操作で両手と片 固定し静止している人形の表情を動 形である。セルロイドは引火しやす らの一人遣の手遣は , ときおりお座 足が前後にのみ動くよ い欠点があるので , いまでは不燃性 的にするために人形自体がすでに誇 敷芸として碁盤を舞台代りにしてっ うになっている。これ 張され類型化された性格をもってい セルロイドや合成樹脂の人形が大量 このときは碁盤人形とよん かわれ , だけが日本に伝来した に生産されている。また各国にはそ なければならないという非写実性ま だ。その後 , 日本の丁、遣は 18 世紀前 手遣の最初のものであ ったかどうかは確定し れぞれの伝統や風土を表現する風俗 たは非現実性などに , 人形劇が他の 半にあたる元禄 , 享保 , 元文 , 延享 がたいが , 人形浄瑠璃 人形も作られている。北欧やソ連な 演劇と平行して存在しうる本質的な のころに二人遣 , 三人遣と発展し , 以前の人形をしのばせ どでは , 毛皮やルノヾシカなどの上衣 特異性がある。人形劇の起原につい 人形機構の各部にも複雑な技巧がこ る貴重な存在である をつけ , 毛の帽子をかぶった縫いぐ てはいろいろな説があり , ドイツの らされて , のちの完成された / 人形 るみの人形が多い。ソ連のカノヾ一人 R. ピーシェノレと英国の W. リッジウ 浄瑠璃呂うがっくり出されるように 形は保温のために作ったカノヾーを人 ェーは古代インドに , イタリアのヨ なった。江戸 , 京阪の大都市に集約 形の服に見たて , その上に人形の首 リック・フェリーニやフランスの 的に発達した人形劇も , 江戸時代中 や手足をつけたものである。ノ、ンガ C. マニャンらは古代エジプトとキ、 期以後は地方巡業とともに民間芸能 リシアにその起原を求めているが リーのけし人形 , チェコのガラス人 として日本全国にひろまり , 今日な 形 , スイスの木彫人形 , アメリカ・ これらの説に共通する点は , 宗教家 お 11 ( ) 余力所の農山漁村で行なわれ が動く人形の神秘性を利用して , 超 インディアンの強烈な色彩の皮人形 , ている。一人遣の手遣には原始形を ノヾリ島のわら細工人形 , チリやプラ 人間的な力や権威 ( 神 ) を感じさせよ 残している文弥ん人形 , のろま人形 ( 佐渡島のはか , 石川県 , 鹿児島県 うとした , といっていることである。 ジルのコルクの頭と糸を巻いた針金 の一部 ) や、尻車と称する動く台座 く列子〉によれば中国にも前 9() ( ) 年代 のからだの人形など , それぞれ特色 にこの種の人形劇のあったことがし を誇っている。東南アジアは木周彡り に腰かけ , 三人遣に用いる人形を 1 の本場であるが , イネの豊作を祈る るされている。日本では , 東北地方 人でつかう八王子の車人形 , 遣手の ために草の人形を用いる。これは作 に古くから行なわれている巫女い 腰に巻いた胴締めの金具へ三人遣の こ ) によって舞わされるおしら様 , り方や用途が日本古代の草ひとがた 人形を差し込み , 1 人でつかう乙女まと た に似ている。 / ( 別刷 ) 人形〔山田〕 文楽などの変形もある。 2 ) 指遣洋 また福岡県築上郡吉富町の古表八幡 の東西を問わす古くからもっともひ 神社と大分県中津市の古要神社に平 にんぎようげき人形劇人形を 安時代ごろ中国から朝鮮をへて伝え ろく行なわれた式で , 英国ではパン 用いて演しる芝居。狭義にはそのた られたといわれている傀儡子 ( 師 ) めに書かれた戯曲。木や紙 , 皮 , ゴ チ , ドイツではカスペル , フランス の舞や神角カうは , この種の起原 ではギニョール , イタリアではプラ ム , 布 , プラスチックなどの材料で 中国では布袋繖、戯 , 日本 的な人形芝居のなごりとみられる。 作られた各種の人形 , ときには動植 では袱紗人形とよばれている。外 もともと中国では人形遣を傀儡子と 物 , 器物 , 妖怪などを俳優の代わ 左から群馬県植栗の棒 よび , 彼らは西洋の遊芸漂泊民族ジ 国の指人形は , 首の下部の穴へ人さ りとし , 遣ごか手 , 操手がこれをあ 遣の人形。群馬県の沼 し指か中指を差し込んでつかうが , 須人形 , 指遣。竹田三 プシーが , 東西文化の交流地であっ やつり , それ自体では生命のない人 之助座の糸操く八百屋 た西域をへて渡ってきたものと考え 日本のものは人さし指と中指との間 形に生命を与え , すすんで人間では お七〉の一場面。舞台 へ人形の「のど木」 ( にぎり ) をはさ られ , 日本の傀儡師も , 表現しえない表現を動作や表情によ これと関係 には義太夫と三味線の があるといわれている。日本の初期 んでつかう。糸の操作で目 , ロ , ま って可能にする。遣手という人間が 人形も出て熱演すると 傀儡師については , 大江匡房のく傀 ゆの動くものもある。日本ではこの 直接一体としてではなく , 人形を通 いう凝ったもの。これ 式は古来四国地方の「夷舞を「箱 儡子記〉にも , 遊芸漂泊の民として して表現を行なうという間接性 ( 二 は略式のおよび腰舞台 、 0 0

9. 国民百科事典5

高句麗壁画く狩猟 > 400 ~ 500 吉林省輯安舞踊塚 李上佐く松下歩月図 ) 世紀前半 朝鮮の美術 ( 上 ) 高句麗の壁画は死者生前の栄光をしのび死後の世界の安泰を願って 墳墓に描かれた。したがって主人公を中心に妻妾僕婢 ( ひ ) , 調度類 , 日 常生活の諸景などを配した。様式には西域 , 中国の影響が農いが , その 装飾性や抽象性のくふうの中に高句麗独自の生活が , 躍動感をもって表 現されている。 ( 右 ) 中国南宋院画風の辺角の景にのつどった画風である が , 松樹に写された風の動きや人物なごに , 李朝的な詩趣がみられる。 ( 下 ) 伝世の高麗螺鈿 ( らでん ) の中でも . ひごきわめたっ秀作である この菊唐草 ( からくさ ) 文は , 象眼青磁にもみられ高麗独自のものである 唐草螺合子い 50 前後

10. 国民百科事典5

抽象美術 3 、にぎ 1 を物 クレーく郊外に立つニ軒家 ) 、 クレーとミロ 現代絵画の中で , その童画的な世界に よって , だれからも親しまれるのが , こ の 2 人である。クレーの世界は , 心意の 表現という意味ではカンジンスキーに 脈通じるものがあるが意識界の表現 という点では超現実主義的であり , また その線や色面が十分に計算されて構成さ れている点では , きわめて建築美学的で もある。また彼ほど , ーっの線ーっの色 彩の中に , 多くの時間と物語性を持ち込 んだ画家もいない。それだけにクレーの 形象は閉鎖的で孤独の影をもつが , 一方 ミロにはこうした閉鎖性や孤独はない。 むしろそれぞれの形象がかかわり合って つくられた記号の世界である。夜を描い て , あるいは無意識の世界をとらえて , これはどはなやいだ世界をつくりだす魔 術師もいない。彼の線と色面がつくりだ す形象のかかわり合いは , つねに意識の 昼と夜の部分を示すが , 彼の絵がユーモ アたつぶりに , またときとして装飾過多 にみえるのもこのせいである。