性 - みる会図書館


検索対象: 国民百科事典6
707件見つかりました。

1. 国民百科事典6

ホウシャセ 壊変系列を構成しない天然放射性元素 には湿気を防ぐことが必要である。 このための防湿には種々の乾燥剤が 用いられる。ふつうに用いられる防 湿乾燥剤には作用の面からみると , 町 , EC 多・孔性で水分を毛細管凝縮させるも のと , 水分と結合して水酸化物や水 和物を作るものとがある。前者には シリカゲル , 活性アルミナ , 活性炭 , 酸性白土などがあり , 後者には塩化 カルシウム , 生石灰 , 固形カセイソ ーダ , 五酸化リンなどがある。シリ カゲルは無色半透明無定形粒状で 30 % 以上の水分を吸う。加熱すれば吸 った水分を放出するのでくりかえし 使用できる。吸湿状態がわかるよう に , 乾燥状態で青色を吸湿状態で桃 色を示す塩化コバルトを加えたもの もある。密閉容器のなかで使わわば ならない。食品 , 衣類 , 楽器 , カメ ラなどの防湿に適する。活性アルミ ナは白色で粉状 , 粒状 , 錠剤にした ものがあり , 酸性白土はケイ酸アル ニウムなどが主成分で , 用途 , 用 法はいすれもシリカゲルと同しであ る。生石灰は水分を吸うと消石灰に なる。これは反復使用できないが , 安価で , 広い面積の防湿 ( 床下など ) に用いる。木炭は吸湿力は大きくな いが安価で , 戸だななどの乾燥に用 いる。活性炭は木炭を 1200 ℃くらい に熱して水蒸気を送って活性化した もので , おもに工業用吸着剤 ( 吸湿 のみでなく , 脱色 , 脱臭にも用いる ) とする。塩化カルシウムは白色の粒 状 , 塊状のもので吸湿力は大きい ( 50— 60 % ) が , 水分を吸うとべとべ とになる。反復使用できる。湿気は 健康のためにも好ましくなく精密機 械類も防湿を必要とする。このため には / ェアコンジショニングを行な い , へや全体の温度 , 湿度を調節す る。この方法は冷房を兼ねており , 乾燥剤のなかを通した冷却空気 , ま たは冷知して露点以下に温度を下げ て水分を凝縮させて除いた乾燥空気 をへやに送入するなどの方法がある。 〔落合〕 ほうしやホウ ( 硼 ) 砂四ホウ酸 ナトリウムの 1() 水和物 Na2B407 ・ 1() H20 天然には温泉沈殿物 , 火山地 帯の湖水沈殿物として産し , チベット , 米国西部の塩湖などに産するものは ホウ酸塩の重要資源となる。無色な いし白色の半透明 , ガラス状光沢を もつ短柱状の柔らかい結品。断面は 貝殼状 , へき開性 , 風解性がある。 比重 1.73 , 融点 75 ℃。約 200 ℃で無 水物になる。無水物は約 9()() ℃で融解 して無色透明のガラス状になり , 金 属酸化物が溶け込むと特有の色があ らわれる。この反応は金属の検出に 利用される ( / 溶球反応 ) 。 うわぐ すり , エナメル , 特殊ガラスの原料 6 3 7 すなわちエネルギーーが電磁波として 空間に存在しているものをいう。熱 線 , 可視光線 , 紫外線 , X 線 , ァ線 などはいすれも放射で , それぞれ特 有の波長範囲をもっている。とくに 高温の物体から出る放射を / 熱放射 とよぶ。放射は真空中を光速度で進 み , 物質に吸収されると熱その他の エネルギーに変化する。放射はエネ ルギーだけでなく , その進行方向に 運動量をもっているため , 物質に吸 収・反射されるとその物質に力を及 は、す。このため光のような放射の中 においた物質は放射のために圧力を 受け , この圧力を放射圧 ( または光圧 ) という。放射圧は通常ひしように小 さいカ { ロシアの P. N. レベデフ ( 1866 ~ 1911 ) により測定されており , すい星 の尾がいつも太陽と反対側に向かう のは太陽からの放射圧によるものと 核 種 壊変形式半減期 ( 年 ) 存在比 ( % ) K40 ( カリウム ) Rb87 ( ノレビジウム ) ln 115 ( インジウム ) La138 ( ランタン ) Nd144 ( ネオジム ) Sm147 ( サマリウム ) Lu 176 ( ルテニウム ) Re 1g7 ( レニウム ) Pt 19 。 ( 白金 ) EC 1.2 X 10 9 5.0X101 。 6 X 1 () 14 ~ 2X1011 ~ 5X1015 1.3 X 10 11 4.6 X 1 () 10 ~ 5 X 1010 ~ 1012 ( ). 0119 27.85 95.77 0.089 23.87 15. ( ) 7 2.60 62.93 0.012 考えられている。 〔小野〕 とする。 〔落合〕 ほうしや放射輻射ともいう。 物体から放出される電磁波の総称 , ほうしやせいげんそ放射性元 素現在知られている化学元素の数 は 103 ( 1965 ) であるが , その同位元素 の数を合わせ数えると , 1240 種を越 える。そのうち , 。線 , 宿線 , ァ線 などの放射線を放出してみずから壊 変する同位元素を放射性元素とよん でいる。放射性元素には , 天然に存 在している天然放射性元素と , 核反 応によって人工的に作り出される人 工放射性元素とがあるが , 人工的に 作られる天然放射性元素もあり , 核 反応性に本質的な差異があるわけで はないから , 生成過程のちがいがあ るだけであると考えるべきである。 ただし天然放射性元素のなりたちは 地球化学的にはたいせつな知識を与 えるものである。 〔天然放射性元素〕天然放射性元素 の大部分は , 原子番号 81 番から 92 番 までの元素に属するものであるが , そのほか右上表に示すようないくっ かの放射性同位元素があり , ほかに 宇宙線が大気中に突入するさいに生 した中性子によって生する半減期 55 70 年の放射性元素 C14 , 半減期 12.46 年の放射性水素 H 3 がある。ある放射 性原子核が壊変して別の原子核に変 わったとき , その原子核もまた放射 性であると , さらに壊変が起こる。 このような一連の放射性核反応は安 定な原子核が生成するまで続く。 の系列は壊変系列とよばれる。天然 放射性元素には , U238 ( 質量数 238 の ウラン ) を母体とするウラン・ラジ ウム系列 , Th232 ( 質量数 232 のトリ ウム ) を母体とするトリウム系列 , AcU235 ( 質量数 235 のウラン ) を母体 とするアクチニウム系列の 3 系列が 知られており , 原子番号 81 番以上の 天然放射性元素はいすれもこの 3 系 列のうちのどれかに属する。放射性 原子核の壊変核反応は , 。粒子 ( へ リウムの原子核 ) を放出する。放射 , 電子を放出する町放射および電磁波 注 EC は軌道電子捕獲 ( 生成元素は原子番号が 1 だけ減少する ) すなわち光量子を放出する核異性体 転移の三つの形式のいすれかが起こ る。。放射では質量数が 4 減り原子 番号が 2 だけ減る。町放射では質量 数は変わらないが原子番号が 1 だけ 増す。核異性体転移ではア線が放射 されるだけで質量数も原子番号も変 わらない。したがって質量数に関し ていうと , ーっの壊変系列に属する 原子核の質量数は 4 の倍数の差をも つことになる。実際トリウム系列の 原子核の質量数は 4 れ , ウラン・ラジ ウム系列は 4 れ十 2 , アクチニウム系 列は 4 な十 3 の式であらわすことがで きる。 4 れ + 1 の系列は天然には存在 しないが , 人工放射性元素のなかに ネブツニウム Np からはしまる壊変 系列がそれに当たるものであること がわかった。これら四つの壊変系列 を 638 べージの図に示す。表中の数字 はその原子核の数が壊変の結果半分 に減るまでに要する時間すなわち 半減期を示してある。 〔人工放射性元素〕人工放射性元素 は , ジョリオ・キュリー夫妻が 1933 年 , ホウ素に。線をあてると陽電子 を放出する性質をもった原子のでき ることを見いだしたのがはしめであ こで生成した人工放射性元素 次につくり出されるにいたった。 E. を上まわる種々の超ウラン元素が次 とも大きな原子番号 92 のウラン元素 ったため , 天然に知られていたもっ 人工的に容易に進められるようにな いる。原子番号を増させる核反応が 分離して利用することも行なわれて 「原子炉の灰」をいろいろな手段で できるさまざまの生成物 , いわゆる た原子炉の核燃料の核分裂によって がっくり出されるようになった。ま をぶつけることによって放射性元素 るいは減速を受けたあとの熱中性子 とか , 原子炉から出る高速中性子あ 高速度にして標的原子核にぶつける 電粒子加速装置によってひしような 子などをサイクロトロンその他の荷 原子核である重陽子 , あるいは。粒 後 , 水素原子核である陽子 , 重水素 を行なわせるにとどまったが , その 元素から出る。線を照射して核反応 素 C 13 に変わる。当時は天然放射性 は半減期 10 分をもって質量数 13 の炭 は質量数 13 の窒素 N 13 であり , これ

2. 国民百科事典6

重結合をもっ不飽和化合物から得ら れる付加重合体 , 3 個以上の官能基 をもっ多官能性化合物から得られる 縮重合体は , 一般に 3 次元的な複堆 な構造の網状分子からなり , 網状高 分子という。べークライトや尿素樹 脂はこの例である。 〔熱的性質〕プラスチックには熱可 塑性をもつものと熱硬化性をもつも のの 2 種類がある。熱可塑性とは , 加熱によって軟イ匕して可塑性をもら , ~ 分却するとふたたびもとの固体とな り , この性質を反復しうるもの , 熱 硬化性とは , 熱によって可塑性をも このさい分子内でイ匕学反応が つカヾ 進行するため , 時間とともに可塑性 . ニノレ を失い , 冷却した後ふたたび熱して も , もはや軟化しないもの , をいう。 これらの・性質によりプラスチックを 熱可塑性プラスチック , 熱硬化性プ ラスチックに大別する。前者は材料 そのものが鎖状高分子物質で , 熱に よって化学変化を起こさす , 物理的 に溶融するだけである。後者は材料 は比較的分子量の小さい物質からな り , これが熱によって縮合を起こし て 3 次元網状構造をつくり , 不溶 , 不融性を示す。熱可塑性プラスチッ クセルロース系プラスチック , ビ ニル樹月旨 , ポリスチレン , アクリル 樹脂 , ポリアミド樹脂 , ポリエチレ ン , フッ素樹脂など。熱硬イ曰生プラ スチックフェノーール樹脂 , 尿素樹 脂 , アルキド樹脂 , メラミン樹脂 , ポリエステル樹脂 , ケイ素樹脂 , ェ ポキシ樹脂など。 〔コンパウンド ( 成形用組成 ) 〕プラ スチックのなかにはそのままで成形 材料とするものもあるが , 多くは可 塑剤 , 充てん剤 , 染料 , 顔料 , 安定 剤などを添加してコンノヾウンドを作 ってから各種製品に成形する。 / 可 塑剤は成形品の重量の 10 ~ 40 % 含ま れ , プラスチックの可塑性 , 柔軟性 を改善して成形しやすくし , 耐湿 , 耐薬品 , 耐候性を増強する。充てん 剤は機械的強度 , 電気的性質の改善 のために添加し , また増量剤として , 主原料である高価な高分子化合物の 使用量を減らす目的で安価でかさの ある物質を用いる。木粉 , アスベス ト , おがくす , コルク粉 , 大理石粉 , 白墨 , タイマ , 綿くす , ノヾルプなどは 増量剤に , 綿 , 麻 , / ヾルプ , ガラス などの繊維は強度を , 金属カーノヾイ ド , カーボランダムなどは堅さを , 黒鉛 , 金属粉 , 石英などは化学的性 質を改良するために用いる。染料や 顔料は着色の目的で添加するが , 顔 料は充てん剤兼用にもなる。安定剤 の添加は熱や紫外線などの外的条件 の変化に耐える性質の付加を目的と する。たとえは、ジプチルスズラウレ トはポリ塩イヒビニルの加熱による 分解を防ぎ , サリチル酸フェニルは セルロース系プラスチックの日光に プラスチッ 5 () 2 よる分解を防ぐのに有効である。・そ のほか成形のさいの型離れをよくす るためステアリン酸カルシウムのよ うな水に溶けない金属セッケンを離 型剤として加える。 〔積層品〕紙 , 布 , べニャ合板をプ ラスチックで被覆したり , 何枚も接 着したりしてから加熱加圧すると , 薄板 , 棒 , 管などを作ることができ る。これらは層状構造をもっことから 積層品とよは、れる。充てん剤として 粉末を用いたものより著しく強度が すぐれた成形品ができ , 布を用いた 積層品には歯車の材料になるものさ えある。フェノール樹脂 , 尿素樹脂 , メラミン樹脂 , ポリエステル樹脂が この目的に用いられている。 プラスチックの種類 現在実用化されているプラスチッ クを , 合成樹脂系統とセルロース系 統に大別し , 工業化された年代順に 説明する。合成繊維その他の関連項 目も参照されたい。 〔合成樹脂系プラスチック〕 1 ) フェ ノール樹脂 / べークライトの名で 知られており , セルロイドが熱可塑 'I 生プラスチックのはしまりであるの に対し , これは熱硬化性プラスチッ クの最初のものである。 1872 年に A. ノヾイヤーカゞフェノーノレとホノレマリン の反応によって樹脂状物質の生成を 認めたカゞ , その後 1909 年 L. ーく一ク ランドがアルカリ性触媒を用いおか、 くすを充てん剤とすることで熱硬イ匕 性樹脂が得られることを明らかにし た。加熱加圧で比較的短時間に機械 的 , 電気的性質のすぐれた成形物が 得られ , また積層品の得られること が 1910 ~ 12 年特許となり , 工業生産 はかに , クレゾーノレや にはいった キシレノーノレなどのフェノール類と , 各種のアルデヒドとの反応で類似の 樹脂が作られ , いすれもべークライ トの名でよばれている。 2 ) 尿素樹 脂ュリア樹脂ともいう。尿素とホ ルムアルデヒドから樹脂状物質が得 られることは 19 世紀末に発明された が , 1920 年には透明な樹脂製造の特 許がとられ , 28 年米国で有機がラス として市販されたがこれは大気中に 放置するとひび割れを生し , 実用に はならす , 充てん剤として木粉を用 いた安定化した成形粉は 29 年から製 造された。耐水性にやや難点がある が , 着色性がよく光を散乱させるの で , 建築材料の分野にも発展し , 日 本では塩化ビニル樹脂 , ポリエチレ ンに次ぐ生産をあげている。 / 尿素 樹脂 3 ) アルキド樹脂もっとも著 名なのはグリセリンと無水フタル酸 を主体とするもので , 米国でグリプ タルの商品名で接着剤として出たの カヾ初めである。プラスチックとして は比較的古いほうであるが , 用途の ほとんどが塗料である。最近アルキ ド樹脂の成形品としての有用さか、認 められ , 構造材などにも用いられは しめている。 / アルキド樹脂 4 ) ビ ニル樹脂 ( ポリビニル化合物 ) ポリ ビニル系の化合物は約 1 ( ) 0 年前から 知られていたか、実用イヒされたのは 19 2 ( ) 年代である。一般に一 C H 2 - C HX ーといった単位が重合しているもの である。重要なものはポリ酢酸ビニ ノレ (—CH2—CHCOOCH3—)n, ポリ 塩化ビニル ( ー CH 2 ー CH C 1 ー ) れ , 塩 化ビニルと酢酸ビニルの共重合体 ポリビニルアセタールなどであり , かに接着剤 , 塗料にも用いられ , くの種類のものが作られており , どがある。繊維としてひしように多 アノレコーノレ ( ー CH 2 ー CHOH 一 ) れ ノレ ( ー CH 2 - CHCN ー ) 。 , ポリビ CHC6H 5 ー ) れ , ポリアクリロニトリ CH2 ー ) 。 , ポリスチレン ( —CH 2 そのほか , ポリエチレン ( —CH2 と な 9 ) ポリエステル樹脂不飽和ポリエ ようにイ申びている。 / メラミン樹脂 たとくに化粧板としての需要がひし 積層板 , 耐水紙などに利用され , ま その特徴を生かして種々の成形品 , 用工ンジンの着火用音に品であったカヾ , 産にはいった。初期の用途は航空機 製法が確立された 1939 年から工業生 からメラミン N3 C 3 ( NH 2 ) 3 の工業的 縮合て彳等られ , シアナミド ( NH2CN 月旨メラミンとホルムアノレデヒドの 覆などに用いられる。 8 ) メラミン樹 歯車 , シート , パッキング , 電線被 強く耐摩粍性にすぐれていることで , は比重が小さく難燃性で , 抗張力に ックの形でも利用される。その特徴 ての / ナイロンであるが , プラスチ 脂もっとも有名なものは繊維とし / アクリル樹脂 7 ) ポリアミド樹 剤として市販された。 / アクリル酸 はしめて接着剤 , 積層ガラスの結合 の重合体を主成分とする。 1931 年に クリル酸およびそれらのエステル類 6 ) アクリル樹月旨アクリル酉夋 , メタ 合成ゴムとして重要である。 / ゴム スチレンとプタジェンの共重・合牛勿は 温材 , 防音材として利用する。また が少なく , 振動を伝えにくいので保 わ入スチロールスポンジは熱伝導生 種容器 , レンズ , 窓などに用い , あ 性がある。用途は電気機器部品 , 各 コールに安定で , 熱にも比較的耐久 か・容易である。酸 , アノレカリ , アノレ 120 ~ 180 ℃で粘液状になるので成形 性が零に近い。 95 ℃くらいで軟化し 波絶縁性は溶融石英に匹敵し , 吸水 性がひしようにすぐれ , とくに高周 明でかたく , ややもろいか・電気絶縁 チレンをつくり重合させる。無色透 べンゼンとし , 脱水素して原料のス 化アルミニウムを触媒としてエチル う。べンゼンとエチレンから無水塩 リスチレンポリスチロールともい る。 / 塩イヒビニル / ビニロン 5 ) ポ プラスチック中で第 1 位を占めてい くに塩化ビニルの生産量は各国とも

3. 国民百科事典6

ステル樹脂ともいう。不飽和ポリエ ステルは , 分子中に二重結合を残し ている線状分子で , 主としてマレイ ン酸 H 0 0 C ー C H = C H ー C OO H と工 チレングリコーノレ H O ー CH 2 ー CH 2 OH の縮合物である。 これとスチレ ンのようなビニル系モノマーを共重 合させたものがポリエステル樹脂で ある。一般に電気的性質 , 耐薬品性 , 耐熱性は他の熱硬化性プラスチック に劣らない。建築材料用の波形板 , ボタン用が主用途で , 塗料にも伸び ているか、 , 成形のさい高圧を必要と せす , 接触圧で硬化させうるので金 型を必要としないことから , 自動車 ポートなど大型のものの のボデー 生産に適する。低圧樹脂 , 接触樹脂 ともいう。 1 ( ) ) ケイ素樹脂 ( シリコー ン樹脂 ) 有機ケイ、素化合物は 19 世 紀以来 , 英国のキッピングらによっ て広範な研究が行なわれてきたが , 1940 年米国のサリノヾンとハイドによ って熱硬化性ケイ素樹脂が発明され , また同年マグレゴアによって液状ケ イ素高分子が発明された。さらにロ ッショーによって金属ケイ素と塩化 アルキルによる直接合成法か、発明さ れて 43 年から工業的に生産されるよ うになった。液状 , グリース状 , ゴ ム状 , 樹脂状 , コンノ、ウンドなど種 種の形態をとりうるため応用範囲も きわめて広い。 / シリコーン樹脂 11 ) ポリエチレンエチレンの重合 によって得られ , 炭素間の不飽和結 合の重合によって作られる熱硬化性 樹脂のうち , もっとも構造の簡単な ものである。 1937 年英国で高圧重合 による高分子量の固体が得られ , 41 年から市販された。耐水性に富み , 強くて軽く柔軟なフィルムや成形品 を可塑剤なしで作りうるので , 包装 用 , びん , パイプ , 家庭用品 , 農業 用などに用いられる。 / ポリエチレ ン 12 ) フッ素樹脂現在実用化さ れているものは , 四フッ化工チレン C F2 = C F 2 と三フツイ匕塩イ匕工チレン CF2 = CFCI の重合物で , 前者は商 品名をテフロン ( 米国 ) , フルオン ( 英国 ) , テトラフロン , ポリフロン ( 日本 ) , 後者はケルエフ ( 米国 ) , 夕、、 イフロン ( 日本 ) という。テフロンは フッ素樹脂の代表的なもので 1938 年 プランケットによって発見され , 50 年に量産されるようになった。四フ ツイヒ工チレンはジフルオノレクロルメ タン CIF2CH を水の存在下で過酸化 物を触媒として加圧重合させる。テ フロンは熱的 , 化学的 , 電気的性質 か、現在知られているプラスチックの 中でもっともすぐれているが , 高軟 化点のため特殊な成形法を用いなけ れは、ならない。ケルエフはテフロン の長所を生かしたうえ , 加工 1 生を改 簿したものである。おもな用途は , 電気絶縁材料と化学装置用材料とし ての管や , ノヾッキングなどである。 5 () 3 13 ) ェポキシ樹脂エピクロルヒド リン H 2 C OCHCH 2 C 1 とビスフェノ ール HOC6H4C (CH3)2C6H40H とを アルカリを触媒として加熱し , 縮合 させて製造される熱硬化性プラスチ ック。ェポキシ樹脂は常温で接触さ せておくだけで硬化するが , そのさ いほとんど収縮しないので金属 , 力、、 ラス , 陶磁器 , ゴム , プラスチック などの接着剤として重要である。ま た積層品の加工も容易で硬化した樹 脂は耐薬品性も強く , 機械的 , 電気 的性質も良好である。乾性油と組み 合わせると速乾性塗料にもなり , の方面の用途も多い。 〔セルロース系プラスチック〕 1 ) セ ルロイド合成プラスチックのうち でもっとも古く , 1869 年に工業化さ れた。熱によって分解しやすくその ままでは日光に不安定であるが , 加 工・性の容易な点が初期プラスチック 工業に不可欠の特生であったため 多年にわたってプラスチックのうち 重要な地位を占めてきた。燃えやす いという欠点のため , 最近では用途 が限られてきている。 / セルロイド 2 ) 酢酸セルロースセルロースを無 水酢酸 , 酢酸 , 硫酸の混合物で処理 してアセチル化したものでアセチル セルロースともよばれる。不燃 1 生で 成形しやすいが , 収縮して変形しや すいので大音に分がセルロースとして 用いられる。 / アセテート 3 ) ェチ ノレセノレローースセノレローースにアノレカ リの濃厚溶液を作用させてアルカリ セルロースとし , これに塩イ匕ェチノレ またはジェチル硫酸を作用させてイ等 られるセ , ルロースエーテノレで , 1937 年に市場に出た。セルロース系プラ スチックのうちもっとも軽く , 低温 でも柔軟で , 耐熱性 , 耐薬品性が大 きく , 不燃性である。おもな用途は 塗料 , 接着剤であったが , 他の樹脂 や可塑剤とよく混和し , 衝撃に強く 吸湿性が少ないので , プラスチック として包装用フィルム , レコードな どにも使われるようになった ほか に 38 年にメチノレセノレロー - ス , 40 年に ヒドロキシメチノレセノレロース , 45 年 にカノレポキシメチノレセノレロース , 51 年に硫酸セルロースのナトリウム塩 が市販された これらは水溶性 , 無 味無臭無毒で分散剤 , 挈し化剤 , 塗料 などに用いられる。 プラスチック成形法 プラスチックは分子構造や熱的性 質の違いによってそれぞれ成形法を 異にする。一般的にいうと , 熱可塑 性プラスチックは加熱して溶融状態 のうちに形を作り , 冫やして固化さ せる方法をとり , 熱硬化性プラスチ ックは熱してやや軟化したところで 金型に入れ , 加圧加熱して固イヒさせ て取り出す方法を用いている。 1 ) 圧 縮成形プラスチック成形の基本的 なものでもっとも歴史が古く , 基本 要素は加熱と加圧である。熱硬化性 のほとんど全部 , 熱可塑性の一・音にに 適用される。成形材料をそのまま , または粒状にして鋼製金型に入れ加 熱しながら圧縮し , 適当な時間がた ってから , 熱硬化性のものは圧力を 下げ , 熱可塑性のものは冫侖却して成 形品を金型から取り出す。 2 ) 射出成 形熱可塑性プラスチックにもっと もひろく適用され , 成形時間が短い ので大量生産に適している。粒状の 成形原料は一定量すっ加熱シリンダ 内で溶融され , 移動金型を閉じてノ ズルで金型内に射出し , 冫翁却後金型 を開いて製品を取り出す。 3 ) トラン スファー成形射出成形を熱硬化性 プラスチックに応用したもの。原料 をあらかしめ必要量すっ可塑化室で 軟イ匕点近くまで加熱してから密閉し た加熱金型に圧入して硬化させる。 成形中はつねに加熱した状態に保っ ことが必要で , 肉厚のものも均一に 硬化させることができ , また複帷な 成形もできるが原料の消費が大きい。 4 ) 押出成形熱可塑性プラスチック の管 , 棒 , 板を連続的に作るのに用 いる。原料はスクリューで押し出さ れる間に加熱されて軟化し夕、、イスに 取り付けた金型によって一定の形状 に押し出され製品となる。製品はふ つう水で急冷し , 巻き取って切断す る。 5 ) 注形法加圧を行なうことな く成形するもので , 熱硬化性のもの は開放型の中へ流し込んで加熱硬化 させ , 熱可塑・のものはそのまま冫翁 却させる。金属やこん虫などを埋め 込むことが可育旨で , コンデンサ , 標 本などの製造に利用される。製品の 機械的強度は加圧成形品に劣るが , 最近は原料プラスチックの進歩によ ってこの点は補われるようになった 6 ) インフレーション加工熱軟化流 動性のよい材料は押出機を出てから も軟化状態にあるので , 中心部に圧 縮空気を吹き込み , フィルム状に成 形する方法。ポリエチレンの円筒状 フィルムをつくるのに用いられてい る。以上のはかに , 押出機より出る 管状成形品を熱いうちに圧縮空気を 送ってびんやがん具などの中空品製 造を行なう吹込み成形 , 溶剤に溶か したプラスチックを基材に塗布し , 溶剤を飛散させる塗布法 , プラスチ ックや紙 , 布などを重ねて加熱 , 加 圧し , これらを接着させる積層法 ( メ ラミン化粧板 , 電気絶縁材料の製造 などに用いる ) などがある。 プラスチック工業 プラスチックの生産量の増加に伴 これに関連する工業を一応他と し、 区別して考えるようになり , 材料製 造工業からその成形加工業を含めた 広範囲の工業をプラスチック工業と よぶようになった。米国 , 西ドイツ , 英国 , フランス , イタリア , 日本な どの大化学工業は例外なくプラスチ プラスチッ 日本のプラスチック 生産量 ( 単位 樹脂名 塩化ビニル ポリエチレン 尿素樹脂 酢酸ビニル カプロラクタム リスチレン フェノーール樹脂 フタル酸樹脂 ポリプロピレン 酢酸セルロー冫 : メラミン樹脂 不飽和ポリエステル メタクリル酸工ステル タンバク接着剤 上化ビニリデン 工チ . ルセノレロース 新製セルロイド生地 ポリカーポネーート ポリアミド系樹脂 ケイ素樹脂 ポリビニルプチラール ポリビニルホルマール フッ素樹脂 トン ) 生産量 473835 289385 242546 132875 124258 1 ( ) ( ) 376 77826 4 7911 3 9477 38359 3386 ( ) 33350 1 1183 1093 ( ) 10 ( ) 05 4265 3865 3321 2914 2632 555 452 267 1683113 注い嚼年 , 通産省調べ

4. 国民百科事典6

ハイケッカ 俳句 ( 補 ) 第二次大載 後あいついで復日」ある いは創刊された俳句 誌に見られる特徴は , 俳句をたんなる生活詩 とみなすところから 歩を進めて , 実作 , 理 論両面から積極的に社 会意識や実存意識をさ ぐろうとしたことにあ る。その代表的なもの はく風 > ( 1946 創刊 ) と 山口誓子主宰のく大狼 > ( 1948 創刊 ) だが , とく にく風〉は沢木欣ーの 下に結社性を強めるま での約 10 年間は , 編集 同人制によって戦中派 , 戦後派世代を , 流派を こえて広く結集した。 肺結核 ( 補 ) 肺結核の 抗生物質療法中または のちに , 菌交替症とし て , カンジダという真 菌が増殖する , 肺カン ジダ症が発生すること がある。症状は慢性結 核に類似し X 線像も 肺結核に似ている。ト リコマイシンやマイス タチンの内服などが試 みられる。また同しく 真菌症の肺アスペルギ ルス症なども発生する。 加えて , 193 ( ) 年代にはいわゆる新興 俳句運動が展開された。季題と定型 の問題をめぐってその文学的態度の 間にはかなりな隔たりがあったが いすれもホトトキ、ス派の保守的性格 に反対した点で一致した革新運動で あった。そのうち比較的保守的であ ったく馬酔木 > からは , さらに石田 波郷 , 加藤楸邨うらが出 , ホトトギ ス派の中村草田男とともに句に生活 の諸相を積極的によみこんだ。く京 大俳句 > には平畑静塔 , 西東三鬼 , 三谷昭 , 石橋辰之助 , 高屋窓秋らが 集まり , く旗艦 > の草城 , 富沢赤黄 男 , く天の川 > の横山白虹 , 篠原鳳 作らとともに新興俳句運動の中心と なったが , 1941 年当局の弾圧によっ てこの運動は衰退した。しかし運動 の意義は少なくなかった。またく層 雲 > から出た栗林一石路によって , 昭和初頭からプロレタリア俳句が提 唱されたことも注目される。 / 歳時記 〔安東〕 はいけっかく肺結核結核菌に よって起こる肺の疾患で , 結核症全 体の大部分を占めている。近年呼吸 器以外の結核は著しく減少し , 呼吸 器結核の占める率は相対的にさらに 大きくなりつつある。なお肺結核の 歴史 , 病原体 , 感染 , 予防について は結核の項を参照されたい。病理 , 診断 , 治療も同項に詳しい。 〔病理と症状〕結核菌は気道をへて 外界から肺に侵入して感染を起こす のであるが , これでただちに肺結核 が成立するのではない。気道すなわ ち気管 , 気管支を介して空気ととも に肺の中に結核菌が吸入される場合 , こまかく分かれた気管支の末端にあ る肺胞という小さい袋の中に達して はしめて感染か、起こるのであるが そこまで達する結核菌の数はきわめ て少なく , したがってはしめての感 染の場合生する病巣は通常米粒大く らいのもので , これを初感原発巣と いう。これは大部分の人では知らな いうちになおってしまって肺結核と はならないカヾ の経過が悪く 一部の人では原発巣 こで増加した結核 菌が気管支の管を介して健康部に吸 引されたり , あるいは血管の中に侵 入し , 血液循環によって他の部に運 ばれて , 結核病変を作る。結核病変 は乾酪変性 ( または乾酪化 ) といって 壊死をに陥った変化を有することが 多く , この部分は経過のよい場合に は結合組織におおわれてなおるが , 経過がよくない場合には乾酪変性の 部分は崩壊して気管支の中に出てく る。すなわち結合組織で囲まれる場 合とは違って , 気管支に開通した結 核病巣が生したことになる。このよ うに気管支に開通した乾酪化病巣 ( 換言すれは結核性の空洞いは , 結 核菌の発育に好条件を有し , 多数の 結核菌が開通した気管支腔に排出さ 7 8 れる。これはたんとして喀出される 一部は肺の中で健康部にいく気 カ { 管支中に吸引され健康部の肺に多数 の結核菌が到達し , そこに新しい結 核病変が生する。このようにして肺 結核は成立し進展するのである。 の過程でかなり著明な病変ができる 場合でも , 結核性の炎症は他の原因 で起こる肺炎や気管支炎または化の う性の炎症のように激烈ではなく 肺結核はとくに急性にどんどん進展 する場合を除いて , 大部分は自分で 病気だという自覚なしに進展し , 高 度の変化になってからはじめてせき やたんを自覚したり , 息切れを生す るようになる。もっともこの経過の 中に胸膜炎や腸結核などの合併があ ると , 前者には発熱 , 胸痛 , 息切れ が , 後者にも発熱のはか食欲不振 , 体重減少 , 寝汗 , 腹痛や便通不整 , 下痢などが起こるが , 肺結核だけで は大部分が無自覚である。したがっ て健康だと思っている人も定期的に 診断を受けて , 早期発見に努めるこ とが必要である。肺結核の診断は , ツベルクリン反応検査で結核の感染 の有無を確かめ , X 線検査で胸部に 特徴のある病影があるかどうか , さ たんの検査で結核菌が出てい らに るかどうかをしらべ , それらの結果 を総合して決定される。 〔分類〕国際的にもっともひろく用 いられている分類は軽度進展 , 中等 度進展 , 高度進展という 3 区分であ る。すなわち胸部 X 線写真のうえで 病変が一方の肺の上部の狭い部分に 相当する範囲以内にとどまり , しか も空洞が認められないとき軽度進展 といい , 大きな空洞があるとか病変 が一方の肺の全体以上に及んだ場合 を高度進展といい , 軽度と高度の中 間のものを中等度進展という。もう ーっの国際的にひろく用いられてい る分類は肺結核の活動性分類である。 これは , 病変があっても安定しても はやあまり悪化する危険がないもの , 現に活動している病変でただちに治 療 4 ーる必要があるもの , 活動してい る中でも空洞があるかあるいは現に たんの中に結核菌を出していて他人 に感染させる危険のあるもの , とい うような区別をした分類である。す なわち不活動性 , 活動性非感染性 , 活動性感染性の三つに区分するもの で , 後 2 者は治療が必要であり , 不 活動性は治療の必要はないが完全治 ゆとはいえないので , まだ注意か、必 要である。日本にはこのはかに , 病 変が広範囲で空洞も大きいものを広 範空洞型 , 空洞はあるがそれほど大 きくはなく , 病変の範囲も広くない 非広範空洞型 , 空洞はないが活動性 の病変のある活動性非空洞型 , 活動 性でもなく空洞もない不活動性非空 洞型と 4 区分する分類もあり , 病変 の性状をさらに詳しく 5 分類し , そ れに空洞を空洞壁の性質や形から 分したひしように専門的な分類も る。このようにいろいろの分類か、 るわけは , 肺結核の経過が慢性で 病変がきわめて複雑であるため , ろいろの目的に応することのでき 単一の分類が作りにくいからであ このはか急性肺炎のように一時に ) い肺の部分が病気にかかり乾酪変 'l に陥る大葉性乾酪性肺炎や , 進行 きわめて早い奔馬性肺結核もある また細胞浸出の強い浸出性肺結核 炎症性の浸出は少なく類上皮細胞糸 1 節を主とし , 繊維増殖を起こす増外 性肺結核 , 小さい結節性病変だけ 散布している播種性肺結核 , あ いは古い病変で , 結合組織の増殖カ 強くなった病変を主体とする硬化竹 肺結核などの名称がある。小児結を とか老人結核とかいう分け方がある が , 小児や老人にそれぞれ特有な導 の肺結核があるわけではない。しカ し小児では初感染からまもなく進展 した結核が多く , このようなものを 小児型の結核ということもある ( / 小 児結核 ) 。老人の肺結核にももちろ ん新しい病変を主としたものもある が , ふつうは無自覚のまま長い年月 を経過した例が多いため , 新旧のい ろいろな病変がひろく存在している ものが多い 〔治療〕現在化学療法が主体をなし ているか・ , 以前には / 人工気胸や / 胸郭成形術などの虚脱療法がただ ーっの積極的な治療法であった。 れは病変部の肺を縮めて治ゆを促進 させるもので , ことに空洞を閉ざし 結核菌が気管支に排出するのを止め ようとする目的をもっているド現在 の化学療法は非空洞性の病巣はもち ろん , 空洞でも新しく壁が柔らかい ものではよくなおすことができるよ うになった。しかし化学療法は 1 年 半ないし 2 年間規則正しく継続しな ければ安全な治ゆ状態には達しない。 また古い空洞で壁の堅いものは , 化 学療法だけで完全になおせるものが 少ないばかりでなく , 化学療法剤に 抵抗を示し , これを受けつけない結 核菌すなわち薬剤耐性結核菌が生し , ますます化学療法の効果が期待でき なくなってきた。したがってそのよ うな例では適当な時期に外科的療法 で病変のある部分を切り取ってしま う / 肺切除術または胸郭成形術その 他の手術を実施する。肺結核の治療 中は毎月たんの検査をすると同時に 耐性菌があるかないかをしらべる。 また定期的に x 線写真をとり , それ らの検査結果を基礎にしてその後の 治療の計画を立てる。肺結核は再発 を起こしやすい病気であるが , 十分 に長期の化学療法を受け , 治ゆと診 断されたもの , 切除術や胸郭成形術 が成功したものでは , ふたたび悪化 することは少なくなった。それでも ,

5. 国民百科事典6

ボウシュウ 6 4 0 ものはヘリウム原子核で , これは陽 ントあるかを数えることによって放 子 2 個と中性子 2 個とから成ってい 射能の大小をきめることができる。 る。そこで大きい原子核がヘリウム 放射能の大小を表わす単位はキュ 原子核とその残りの原子核との二つ リーであるが , これはラジウム 1 g にこわれることがしばしば起こる。 に相当する放射性物質の量で , 1 秒 このとき残りの原子核のはうが大き 間に 3.700 x 1 () 10 個の原子がこわれる いので , 軽いへリウム原子核のほう ものに相当している。 が外にとび出す。これが。線である。 〔年代の測定〕放射能の重要な利用 またもうーっの崩壊の形式として , 方法の一つに年代測定があるが , 中性子が陽子と電子とにこわれる場 れは前記のように放射性物質の壊変 合が生する。この場合原子核を形造 速度が外界の条件によらすつねに る粒子の個数は変わらないが , 中性 定である事実を利用したものである。 子が 1 個減り , 陽子が 1 個増すこと て用いることにより生体内化学反応 , ある資料の年代を知りたい場合 , そ 生命現象を研究したり , 鉱物の地質 によって , 組合せが変わる。このと の資料ができたときに含まれていた 年代とか発掘物の考古学年齢などの き , 外にとび出す電子が線である。 放射性物質の量と現在含まれている 推定に利用したり , 物質の性質を変 また原子核の組合せは変わらないが , その量とがわかれば , 壊変速度から 化させるとか , 生物体の病気治療な 同し組合せのままでもっとエネル その資料の年代を推定することがで キ、一の低い状態が存在するので , そ どにも用いられる。 / 原子力 きる。たとえば大気中の炭酸ガスに の状態へ移るという場合がある。 〔原子の崩壊と放射能〕放射能の本 含まれる放射性炭素の量はつわに 質を理解するにはます原子の構造か のとき余分のエネルギーは電磁波の 定量である。これは大気上層で / 宇 ら理解する必要がある。原子は中心 形で外へ出される。これがア線であ 宙線と窒素原子核の衝突によって作 る。以上のようにして 3 種の放射線 に原子核があり , その周囲に軽い電 られる放射性炭素の量と , 空中でこ 子が回っているという構造を有する。 このような原子核の が出されるが , われてなくなる放射性炭素の量とが 崩壊は 1 回では終わらない場合も多 平衡を保っているからである。そこ 原子核は陽電荷をもっ陽子と電荷を たとえば , ウラン 234 ( 陽子と中 で炭酸ガスが有機化合物となって , もたない中性子との 2 種の粒子が若 し、 性子の数 ) は。線を出して , トリウ 空中から分離されたときもやはり一 干個集まってできている。その陽子 定量の放射性炭素を含んでいる。し の個数がその原子あるいは元素の性 ム 230 にこわれるか、 , トリウムはま たがって生物の遺体中の放射性炭素 質を決定する。したがって陽子数が た。線を出してラジウム 226 にこわ の量を調べて , その生きていた年代 れ , こうして崩壊は続いていって , 同しで中性子数の異なる何種かの原 を知ることができるし , ・また泥炭層 子 ( あるいは元素 ) は同一の性質を有 最後に安定な鉛 2 ( ) 6 に至って止まる。 の生成年代なども測定できる。しか このような一連の元素の連なりを壊 し , 同位元素とよばれる ( / アイソ トープ ) 。しかし陽子と中性子とが し資料ができたとき含まれていた放 変系列とよび , いくっかのおもだった 何個集まっても同しように安定な 射性元素の量を知ることは一般の元 系列が知られている。 / 放射性元素 原子核ができるわけではない。組合 素ではなかなか困難なので , 現在ふ 〔放射性物質の寿命〕このような放 くまれている放射性元素の量および せによって安定なものと不安定なも 射性壊変のさいのとくに注意すべき その壊変産物の量を測定して年代を のとが生しる。もっと物理学的にい 特徴としては , 放射性物質は多数の 推定する方法も多く用いられる。カ えば , 物理系はすべてエネルギーの 同一原子から成っているにもかかわ 高い形状から低い形状へと移る傾向 リウム 40 とこれから生しるアルゴン らす , これらの原子は同時にいっせ を有するので , 不安定なものとはェ 40 の場合がその一例である。このよ いにこわれるのではなく , 一定の割 ネルギーの高い形である。たとえは うな放射能による方法によって地球 合で少数すっこわれていくという 3 個の粒子があったとすると , 3 個 の年代その他も測定が可能である。 とである。このために放射性物質の がばらばらに存在する場合と , 2 個 〔遠藤〕 寿命というものが生してくる。たと が結合して 1 個が離れている場合 , えばウラニウム 234 か、トリウム 23 ( ) に ーまうしゅうざい防臭剤悪臭や 3 個が結合している場合が考えられ こわれる場合 , 半数がこわれてしま 異臭を発するものや場所に散布また うまでには 25 万年かかるが , トリウ は付着させて , 臭気を減し , または る。この中でどの場合がいちばん工 ネルギーか、低いかということは , 3 ム 230 の半数がラジウム 226 にこわれ 消すために用いられる薬剤。人体に るのは 8 万年であり , ラジウム 226 個の間に働く力の性質によって定ま 用いるものと , 公衆衛生的な目的に の半数は 16 ( ) ( ) 年でこわれる。粒子の る。もし 3 個がばらばらになってい 用いるものとある。前者はロ腔の異 加速装置が発達して以来 , 未知の新 臭などを減しるための薬剤で , ハッ るよりも , 3 個が結合しているはう 元素が続々と発見されるようになっ がエネルキ、一が低ければ , これらの カ , クロロフィルを加えた製剤 , 芳 たのは , この寿命の問題と関連があ 香油を加えた外用薬などがある。後 粒子は結合して一体をなす。しかし , 者は汚物処理場などに散布する液剤 る。すなわち現在天然に存在してい もし 2 個が結合し 1 個が離れている ほうがさらにエネルギーが低けれは第 る元素は安定な寿命の長いものばか で , ホルマリン , 松葉油またはクレ りで , それ以外の元素はすっと昔に いちど結合した 3 個は 2 個と 1 個に ゾール , イソプロノ、ノールなどの混 このようにして , 分かれるであろう。 合液などがあり , 防腐 , 殺菌の効果 壊変してしまっている。そこで加速 ある種の原子核はもっと安定な原子 もある。はかにクロロフィル , 変性 装置を用いて粒子を衝突させ / 原子 核反応を起こさせて寿命の短い原子 核へとこわれていく。またきわめて アノレコーノレ , リュウノウ , ショウノ 核を多数作り出すと , はしめてその 不安定な組合せの原子核は最初から ウ油 , サリチル酸メチルなどを適当 ような原子が観測にかかるようにな 存在しえない。一般的にいって , 個 に混合し , 防腐剤 , 殺菌剤を加えた るが , 極度に不安定な原子を作り出 小さい原子核はきわめ 種々の製剤がある。固形のものには 数の少ない すことはまだできない。 て安定であるが , 多数の陽子と中性 ノ、ラジクロノレーくンゼンの結品を固め 〔測定と単位〕放射能の有無を調べ 子からなる大きい原子核はより小さ た製剤があり , 殺虫効果もある。し い原子核にこわれやすい。すべての る道具として / 計数管がある。計数 かしこれらはいすれも悪臭の原因物 原子核の中でもっとも安定なもの , 管は放射線粒子がその管内を通れば 質を除去する作用はない。 このため 放電を起こしてその存在を知らせる すなわち陽子または中性子 1 個当り には吸着作用をもつ活性炭 , 獣炭など の結合エネルギーがもっとも小さい 装置であるから , 放電回数が何カウ が利用されることがある。〔落合〕 放射能の実験例。米国 のプルックへプン研究 所にあるがンマ・フィ ールドでは , 同心、円の 農場の中心に放射性コ ノくルトのはいった柱を たて , 放射線の照射量 の差で起こる植物の生 育状態を研究している

6. 国民百科事典6

1 8 9 1 パラの芽つぎ。ます芽 ノヾラ〕ブッシュ・ローズともい もいう。半つる性で , 株バラとつる 〔つぎ木〕もっともひろく行なわれ のついているつぎ穂を 1 ) 四季咲大輪バラ総称してノ バラの中間的存在。高さ 2 m になり , る経済的方法で , 日本ではノイバラ かき取り , つぎ台に鋭 リッド・ティー ( 略称 H. T. ) とい の実生の 1 ~ 2 年苗を台木としてい 樹勢が強く , 多花性で芳香もあり , 利なナイフで切り込み , 庭園用とされる。この仲間にはルゴ る。 1 ~ 2 月中旬に切りつぎを行な 両者の形成層をなるべ るものは , フランスのギョによ く一致させるようには , T. 系と H. P. 系の交配により , サ ( ・ハマナシの改良種 ) , ルビギノー い , 冷床または温床に植えこみ , 管 め込み , 最後にビニル 7 年に作出されたものである。 サ , その他数系統がある。 理をすれば 4 ~ 5 月に定植用の苗木 テープでかたくしばる とな。温床では最低 20 ℃を保持す T. 系の四季咲性と , 日 . P. 系の強 〔つるバラ〕クライミング・ローズ 性質が組み合わされたもので , またはクライマー ( 略称 CI. ) ともい るのがよく , つぎ木部分をパラフィ の発達史上画期的な成功であっ う。 1 ) 枝変わりつるバラ株バラの ン浴させると活着歩合がよい。芽つ 枝変わりで , つる性になったもの。 さらにフランスのべノレネは , H. ぎはふつう 9 月上旬 , ときに 5 月下 大輪つるノヾラは H. T. から出たもので , 一品種にイラン産のべノレシアン・ 旬 ~ 6 月上旬に行なうが , 苗として CI.H. T. といい , 品種名は母本の名 口一を交配して , 1900 年に黄だ はよいものができる。 で通用するが , 四季咲性は弱くなり , 〔さし木〕梅雨ざしは , 春から伸び 、・い色の一季咲ノヾラを作出したが , 耐寒性は強くない。花は母本と同し た新しい枝が熟してかたまったとき , にこれに H. T. を交配して , 四季 であるが , せん定のしかたでは先祖 で豊富な色彩をもつべルネシア または開花した枝を , その基部から 、 ( 略称 P. ) を樹立した。現在 , H. がえりして株ノヾラになることがある 切り取り , 粘土のだんごをつけて日 ( CI . ピース , CI. タリスマン , CI. キ と総称されている系統には , 上記 陰地にさす。冬ざしはその年の新し ラネーなど ) 。なお , FI. や H ・ . P 引 . 、統が堆種となっているものが多 い枝を 20 ~ 25 cm に切って渇地に斜め 栽培パラの主体をなし , 品種の の枝変わりもあり , ほふく性のある ざしとする。どのバラもどちらかの 多い ( 例ピース , ハピネス , ランプラー系 ( 略称 R. ) に似るものも 方法で活着するが , さし木後 1 年間 リムソン・グローリーヘレン・ ある。 2 ) 原種交配っるバラ諸種の は生長が鈍いので , 経済的にはつる ーベルなど ) 。 2 ) 四季咲小輪ノ 系統が交配により , つる性になった バラ以外はつぎ木法による。 ふさ状に小花を数十輪もつける もので , 一季咲性と四季咲性がある。 〔実生〕育種と台木養成の目的で行 ! 性種で , ポリアンサ ( 略称 P 。 l. ) と その系統を若干述べる。 a. ハイプリ なわれる。台木はノイバラの紅熟し ッド・ウイクライナ系 ( 略称 H. Wich. ) われ , 日本のノイ′くラやテリハノ た果実を晩秋にとり , じきまきして べラに中国種の矮性種が交配され テリハノイノヾラなどが親となったも 2 年苗とするか , または剥皮して ぐきた。耐寒 , 耐暑性が強いがか ので , 耐寒力があり , うどん粉病に 種子を湿砂にうすめ , 冷蔵庫で低温 りは少ない ( オルレアン・ロー も強く花期も長い ( 例アルバータ ( 0 ℃ ) に 40 日処理してから温床や苗 グロリア・ムンディ , ロカルノ イン , チャプリン・ピンク・クライ 床にまく。本葉が 4 ~ 5 枚出たとき ど ) 。 3 ) 四季咲中輸バラハイプ マー , ポール・スカーレット・クラ に深植えとして植え広げ , 5 ~ 6 月 ソド・ポリアンサ ( 略称 H. Po (.) と イマー , ドロシー ごろ露地に深植法で植えだす。年末 ーキンス , ア フロリバンダ ( 略称 FI.) ともいう。 ルべリック・ノヾービアなど ) 。 b. ハイ にはこれを掘りあげて台木として用 プリッド・マルチフロラ系 ( 略称 H. ンマークの F. ポールセンらによっ いる。育種のためにとくに交配して Pol. 系と日 . T. 系の交配が行なわ Mul. ) ノイノヾラやコウシン / ヾラな も優良なものは 0. 1 % しか出ないと 1924 年ごろから年々発表された。 どが親で , うどん粉病には弱いが耐 いうから , 品種改良は困難な仕事で 咲きで多花性 , 花壇や庭園用と あるが , 稔性の高い母本を選び , 改 寒力は強い。 H. Wic h. と同様に柱作 て世界的に流行した ( 例ファッ りに利用される ( 例フィリス・バイ 良の目的をたてて交配を行なう。交 配は 5 ~ 6 月の花で午前中に行ない , ョン , ココリコ , フロラドラ , - ? ド , タウゼント・シェーン , クリム テラード , レッド・ピノキオなど ) 。 秋に紅熟した果実をとって低温 5 ℃ ソン・コンケストなど ) 。 c. モッコウ 亟小輪バラ で 2 ~ 3 カ月貯蔵してからまく。春 ニアチュア・ロー バラはとんどとげのない中国産の ß6%Min. ) といって , スタンダー の実生苗が年内に開花するものはだ つるバラで , 白または黄の八重咲き 乍りや , はち植えに好適な系統で , いたい四季咲性であるが , 花色 , 花 である。 d. ナニワノヾラかきねに多 にけ約 205 , 花径 35 以下の小輪 型のよいものを芽つぎ , 切りつぎ法 く作られる一重中輪白色種でとげが 咲きで , 花色も毎年豊富になっ でさらによく育てて選抜する。 多い。淡紅色のものをハトャパラと 〔圧条法〕つるバラやハマナシ系の 、る。スペインの P. ドットらの手 いう。 e. サンショウ′ヾラ日本の野 攵良された ( 例シンデレラ , トム 生種で , 葉がサ冫ショウに似ている。 バラに行なって簡単にできるもので , ベビー・マスケラード , チン 花は淡紅色で花底は白色にみえる。 長いつるを部分的に土中に入れ , あ ーベルなど ) 。 5 ) その他以上の 花柄にはとげが多い。園芸品にイザ るいはそう生した株ぎわに盛土して , 一季咲きの系統があり , 四季 ョイ′ヾラがある。 発根を促してから分離する。 kk の中にも , H. P. , P. , T. など バラの繁殖法 ′ヾラの栽培 統があるが , 栽培は比較的少ない。 バラの繁殖は , / つぎ木 , / さし 生育最適温度は 15 ~ 17 ℃ , 湿度は とう生′ヾラ〕シュラブ・ローズと 木 , 実生 , 圧条 ( / とり木 ) による。 70 % , 日本では台木がノイバラであ

7. 国民百科事典6

′くイエノレン : 糸巻 ろいろな慢性の肺疾患を残すこと 中の 18 ( ) 6 年 , ナポレオンによって / ヾ あり , 全身的にも長く食欲不振な イエルン王国が建設され , オースト を続けることがある。治療は早期 リア , プロイセンに次ぐドイツ第 3 断と合理的な使用法による抗生物 の大国となった。 1870 ~ 71 年の普仏 療法が必要である。 2 ) 気管支肺炎 戦争の結果ドイツ帝国に加わった。 かぜや気管支炎 , 毛細気管支炎な 1918 年の革命で王政廃止 , 共和政権 が成立して , ドイツ共和国の一部と に続発して起こるので , これらの 患中 , 急に症状が悪化したときに なった 〔生野〕 はいえん肺炎肺のもっともた 気管支肺炎を疑わねばならない。 いせつな部分である肺胞に炎症が起 た特殊な形として異物を誤って気 こるときに肺炎という。通常は二つ 支内にのみこんでしまったとき の典型的な型に分かれている。ーっ 下い性肺炎を起こす。また重症患 は気管支肺炎といって , 気管支の炎 が長く寝ているとき , 下のはうに バイオリン 症が肺胞に波及して起こり ( 続発性 ) , っている部分に充血性の肺炎を起 の各部名称 すことがあり , これも気管支肺炎 個々の炎症巣はクルミ大以下で , の炎症巣が多発性に散在するので小 ー型である。原因菌をしらべて , ピアノ曲などの作品や多数の編曲も っとも感受性の高い抗生物質療法 葉性肺炎ともいわれる。これに対し あるが , くピアノ教則本〉で知られ , て真性クルップ性肺炎といわれるも 行なうべきである。 3 ) 原発性非定 同書は日本ではピアノ入門書として のは肺炎双球菌その他の細菌によっ ( ビールス性 ) 肺炎症状として発 て急速に広範囲の肺胞に炎症が及び ひろく親しまれている。 〔植村〕 が : 斬進的で , 38. 5 ℃程度の発熱に ′ヾイエアレン Bayern 英語では ( 原発性 ) , 大葉性肺炎ともいわれる。 どまり , 胸部 X 線像も肺浸潤陰影 Bava r i a 。西ドイツ南東部の州。面 このはかに , ビールス・に起こる原 まぎらわしいことが多い。血沈高、 発性の非定型肺炎があり , また肺結 などの症状とともに血清学的検査 手 7 ( ) 549km2 , 人口 98466 ( ) ( ) ( 1963 ) 。 主都はミュンヘン。南部に多くの湖 して , 赤血球寒冷凝集反応が大い一 核症の一つの型としての肺炎がみら 診断的価値を有する。数週の経過 れる ( / 肺結核 ) 。 を抱いてノヾイエルン・アルプスの山 治ゆすることが多く , 安静と対症 〔症状・治療〕症状や経過は種類に 山が連なり , 風光が美しい。そこか 法で十分なことが多いが , 混合感、 よってまちまちであり , 治療法も異 ら州を横断するドナウ川まで緩こう がありうるので抗生物質療法も併 配の高原がつづき , 川の北には森林 なる。おもなものについて略述する。 が多い。農林業がおもで , 州面積の 1 ) 大葉性肺炎症状 , 経過が典型的 . する。 〔高谷〕 で , 悪寒茅ん戦りつをもってはしまり , 5 ( ) % は耕地 , 30 % は森林 , 他は牧草 ′ヾイオリン violin 擦豸弦楽 続いて高熱を発し , 全身症状もきわ ( 弓で弦をこすって音を出す楽器 ) 地である。アルプス山ろく地帯の酪 めて重い。しばしば胸痛がきて , 鉄 農 , マイン川流域のブドウ栽培 , 一種。同種 ( バイオリン属 ) の弦楽器 さび色のたんをせきとともに吐き出 ュンヘンを中心、とするビール醸造の ( / ビオラ / チェロ / コントラノヾス す。 6 ~ 8 日間は高熱と重い症状が の中でいちばん高音域のもので , 音 ほか近時水力発電を利用して , 機械 続くが , それ以後は下熱に向かう。 その他の重工業が興っている。 6 世 色がひしように豊かで表現力に富み 急速な下熱がくるときは呼吸困難や 紀初めにゲルマンの一部族が定住 , 独奏にも合奏にも管弦楽にも用い 全身衰弱がさらに加わって危険とな やがてフランク王国に属した。 12 世 れる重要な楽器である。弦は 4 本て 紀にはウィッテルスノヾノ、家か・支配し ることがある。胸部の X 線像やたん 音域は約 4 オクタープにわたる ( ) た。 1623 年にはマクシミリアン 1 世 の性状が , いろいろの他覚的所見に 器の項の音域表参照 ) 。楽器の胴は が選挙侯となった。ナポレオン戦争 加えて有力な診断根拠となる。現在 カエデなどの木材で作られ , 弦はい ではべニシリンその他の抗生物質を ちばん高い E 線はふつうスチール , 使用するため , ただちに軽快に向か 次の A 線はふつうガット ( 羊腸 ) , / ヾイオリン属の うことが多い。また経過が長びいた の D 線といちばん低い G 線には金属 3 ~ 4 日の短時日ですぎさった の巻線か、用いられる。 E 線の音は輝 大きさの比較 り , 体温上昇が軽度で心臓袞弱を伴 かしく , A 線は繊細優美で , D 線は う場合もあり , とくに幼小児 , 老人 暖かみがあり , G 線は幅広い。弓毛 で、は重い経過をとる。また治ゆ後い には馬の尾毛が用いられる。演奏す るには , ノヾイオリンを左肩にあてて ルネサンス以来器楽合奏形態の発展に伴 あごでささえ , 楽器を水平に保ち , いろいろの擦弦楽器を総称してビオ 右手に持った弓で弦をこする。左手 ル属とよぶが , 18 世紀を境にバイオリン 国がこれにとって代わった。ノくイオリン の指を指板上に置いて音高を種々に 属はノヾイオリン , ビオラ , チェロ , コント 変える。 ラバスの 4 種の弦楽器の総称で , 現在演 バイオリン属の楽器の起原は不明 奏会で用いられる唯一の擦弦楽器である であるが , 14 ~ 15 世紀ごろからレヘ ック , ジーグ , リラ・ダ・プラッチョ などという楽器が影響し合いながら ビオル属の楽器が発展したものと思 われる。 15 世紀後半から宮廷中心の 器楽合奏が栄えてビオルが重んじら れたのに対し , イタリアでは新興降 級としての商業資本家によって劇 が建てられたので , 宮廷の室内より ははるかに広い劇場で多数の聴衆の ために演奏する楽器としてビオルて は不満となり , 音量も表現力もまさ ったノヾイオリン属の誕生が促された 糸蔵 糸巻 糸蔵 糸巻 糸巻 糸受 指板 表板 指板 ( さお ) 弦 表板 横板 裏板 弓 弦駒ま f 字孔 緒止板 側面 正面 ビオラ ン ト ラ / ヾス コ ェ バイオ リ ン

8. 国民百科事典6

べントナイ べントナイト bentonite 火山 灰や凝灰岩から変成された粘土の一 種。モンモリロナイトを主成分とし , クリストノヾル石 , 玉髄などを含むこ とがある。塊状では黄白または帯黒 色 , 粉末ではクリーム色ないしかっ 色。塩基交換性 , 膨潤性が著しく , 水中ではゼリー状になる。石油精製 , 陶磁器原料 , アスフアノレト乳化剤な どに利用される。米国ワイオミング 州のフォート・べントン層から産す るので名づけられた。日本では山形 , 新潟などに産地がある。 〔高野〕 ペンニン〔山脈〕 P e n n ine 英国 , イングランド北部のタイン川低地か ら中部のトレント川の谷まで , イン グランドのほは、まん中を走る起伏の 多い山脈。山稜部は湖沼か荒地が多 い。斜面は地味も肥え , 酪農が盛ん である。この山脈は石炭紀の石灰岩 その他からなり , 南部山塊の両翼に 石炭産地がある。中部には多数の貯 水池があって東西の工業地帯に水を 供給している。最高峰はクロスフェ ル山 ( 893 rn ) である。 〔志賀〕 6 1 6 は一つの汎関数である。同様に 当 ) イエイリ はな , おの汎関数の一例である。変分 法における典型的な問題は , 与えら れた汎関数を最小にする関数を求め るという型の娵値問題であるが , 単 純な掫値問題のはかに ーっの汎関 数の値を , 他の汎関数の値を一定 に保っという条件のもとで求めると いういわゆる等周問題がある。変分 法は微積分法の発見と同しころすで に世に現われ , ベルヌイー家やオイ ラーなどが具体的な問題を取り扱っ た。 1760 年に至リラグランジュがカ 学と関連して変分問題を調べるため の一般的方を発見した。古典理論 は前世紀末ごろワイヤーシュトラス によりまとめあげられたが , 今世紀 に至り解析学の諸分野と関連して一 つの有力な手段となった。 〔小松〕 へんべいそく扁平足いわゆる 土踏ますがないもの。足の裏に上踏 ますがあるのは , かかとと親指の間 のいくつかの骨が , しん帯で結は。れ て弓状を呈するためで , 上から加わ る荷重をゆるく受けとめるのに役だ つ。外傷性扁平足はこれらの骨の骨 折や脱きゅうにより , 麻ひ性扁平足 はしん帯や筋の麻ひにより , また静カ 学的扁平足は ( これがもっとも多い ) 15 ~ 16 歳くらいのころ立仕事を長く 続けたりすることによって起こる。 また , 親指と小指のつけ根の間も弓 状に浮いており , これがなくなった ものを横軸扁平足という。なお乳児 は上踏ますの部分に脂肪組織が多く , 一見扁平足のようにみえるが , これ は心配ない。 扁平足になると , 長歩きのときに 足が疲れやすく , さらに進行すると , すぐにくるぶしの内側などが痛んだ り , はれたりする。治療や予防には , 芝生や砂の上をはだしで歩いたり , 矯正体操によって , 足の筋肉やしん帯 を強くする必要がある。一般には足 底挿板という敷物を足につけ , 低く なった足の背を高めるようにする。 〔鈴木〕 ・べン・べアレグ、 bemberg 銅アンモ ニアレーヨンの代表的製法であるべ ンベルグ会社法によって製造される レーヨンの商品名。主要生産会社は ドイツ , 米国 , 英国 , イタリア , 日 本などにあるが , いすれも製品にこ の名を用いている。銅アンモニアレ 一ョンは冉生セルロース繊維の一つ で , キュプラ人絹 , 銅アンモニア絹 糸ともよは、れる。製造工程は , 硫酸 銅と炭酸ソーダで塩基性硫酸銅を作 リ , さらに濃アンモニア水を加えて 濃酸化銅アンモニア液を作る。この 液にリンターまたは精製木材パルプ を溶かし , 水およびアンモニアで薄 めて紡糸液とする。直径約 1 mm の紡 糸孔よりこの紡糸液を流水中に吐出 すると , 紡糸液流はアンモニアを溶 出して凝固するが , 流水により 3 ( ) ( ) 倍くらいに延伸され , きわめて細い 糸ができる。最後に硫酸で脱銅し , 洗浄 , 乾燥 , 選別して製品とする。 セルロースが酸化銅アンモニア液に 溶解し , かっこの液に塩酸を加える とセノレロースが再生することは , 18 57 年にシュワイツアーによって発見 された。酸化銅アンモニア液をシュ ワイツアーー液というのはこのためで ある。この溶解法を人造繊維製造に 応用することは 19 世紀末から試みら れたが , 紡糸を硫酸またはアルカリ 液中で行なったためビスコースレー ョンと比べて特徴がなく , 安価なビ スコース式に圧倒されていた 19 ( ) 2 年ティールが緊張紡糸法を発明 , べ ンベルグ社が前記のような紡糸法に 改良してから高級糸ができるように なった。ビスコースレーヨンに上ヒべ , 細い単糸が得られる , 重合度が高い , 均一な繊維断面をもち , 樹脂加工な どの後処理が容易である , 紡糸液が 安定で取り扱いやすい , などの長所 をもつ。湿潤強度が大きく , 耐洗た く性がすぐれ , 柔軟で , 強い撚よりに 耐え , 光沢も温和である。使用する 薬品が一般に高価で , 生産量も世界 的にみてビスコースレーヨンに比べ て少ないが , 上記のような特徴のた め , 衣料用として特殊な地位を保っ べんび便秘ふん便が長い間 ~ 3 日 , あるいはそれ以上 ) 腸管 内にとどまる状態をいう。しばしば 習慣性となることがある。全身的な 自覚症状がないことも多いが , とき に多少の消化器系および精神神経系 の症状すなわち腹部の膨満感 , 不定 な痛み , 食欲不振 , 悪心ん , ガス放 出 , 頭痛 , 沈うつ , 不安 , 不眠など を伴う。便秘を病型によって分類す ると次のようになる。 1 ) 運動低下性 便秘高齢者や無力性体質 , 肥満体 質などにみられ , 腸の緊張と運動性 が低下するために起こる。 2 ) けいれ ん性便秘けいれん性の腹痛を伴い , 神経過敏症の人や腹部に炎症性疾患 を有する場合が多い。 3 ) 盲腸し緩症 腸の内容が盲腸と上行結腸に長く停 滞する。 4 ) 直腸性便秘排便反射が 習慣的に抑制されたために排便が困 難となる場合が多い。 5 ) 機械的原因 による便秘腸管のゆ着 , がんや新 生物の発生 , かいよう性瘢痕によ る狭搾などに起因する通過障害で , 大腸湾曲部や回腸末端部は好発部位 である。 いわゆる習慣性便秘は , 数年ない し数十年も続くことがあるが , 下剤 をたびたび用いるようなことはさけ , 食餌しの変化や基礎疾患の治療など を根気よく行なえば治ゆさせること ている。 / 再生繊維 〔中尾〕 べんべんぐさ / ナズナ へんまがん片麻岩花コウ岩に 似た鉱物組成からなり , 無色鉱物と 有色鉱物が交互にあらいしま模様を 作っている祖粒の / 変成岩。しま模 様か・はっきりしないものは花コウ岩 と区別しにくい。また堆積岩の中へ 花コウ岩が貫入した迸入 2 片麻岩 , 長石が班状結品状に発達している眼 球片麻岩 , ミロナイト片麻岩なども ある。花コウ岩から変成した正片麻 岩 , 堆積岩から変成した準片麻岩に 区別することもある。 〔岩生〕 ができる。 〔高谷〕 へんぶんほう変分法汎関数 の極値問題を対象とする数学の一分 野。一般に , 関数から成る一つの集 合があって , その個々の関数 4 = 4 ( ェ ) に一つの実数値 . / を対応させる規則 が定められているとき , 4 の汎関数 , / = ・ / [ ⅵが定義されているという。 たとえば , F ( ・・・ ) を与えられた関数 ヘンリー〔 3 世〕 H enry Ⅲ 12 07 ~ 72 プランタジネット朝のイン グランド王 ( 在位 1216 ~ 72 ) 。ジョン 王の長子。 9 歳で即位したが , 治世 の後半は外国人重用 , 重税賦課など の失政が多かったので , / モンフ ォールらの貴族の反乱を招いた。貴 族は 1258 年オクスフォード条項を彼 に認めさせて王権を制限し , 65 年イ キ、リス最初の議会を開いた。議会制 は次のエドワード 1 世時代大いに発 〔青山〕 展した。 ヘンリー〔 7 世〕 Henry Ⅶ 14 57 ~ 1509 チューダー朝初代のイン グランド王 ( 在位 1485 ~ 15 ( ) 9 ) 。チュ ーーダー家のエドマンドの子。 / ばら 戦争末期にランカスター派の長とし

9. 国民百科事典6

. 物語 > には須磨 : の海上で人形を海 流すくだりがある。後世しだいに の感覚がゆるんだ結果 , 人形をが 具として用いるようになり , 室町 ・期ごろから 3 月 3 日にひなを飾っ 行なう行事が生まれた。現在でも , な流しや古いひなを送る行事に の人形のおもかげがみられるが , - 般にひな人形が精巧になったため , ' 易に捨てられなくなって , 古意が ミれられた。なお 3 月の節供以外に , 小正月 , 端午 , 八朔れ菊の節供 どにひなを飾る風習の土地があり , 諧の季題にも「後 2 の雛」が入れ れている。 / 人形 / ( 別刷 ) ひな祭 AIfred de Vigny 1797 〔鈴木〕 ビニノレベンゼン ) C H 2 = C 日一 C 6 日 5 テル CH 2 = C H ー O C 2 H 5 , スチレン 二日 2 = C H ー O C O C H 3 , ビニルエー ニノレ C H 2 = C H ー C 1 ; 酢酸ビニノレ ができるが , 重要なものは / 塩化 ヒ合物の総称。 X の種類で多くの物 一般に C 日 2 = C H ー X で表わされる ビニルかごうぶつビニル化合物 〔字野〕 巳の混紡用とされる。 / 合成繊維 广繊維のような感触がある。絹や羊 : 似ており , 緊張しないものはモへ L る。緊張紡糸したものは人絹によ ア。ルはダイネルという商品名でよば レ ( 40 ~ 44 % ) の共重合物で , ステー ニル ( 60 ~ 56 % ) とアクリロニトリ たものにビニョン N がある。塩化 さらに軟化点を上げる目的で合成さ ーベットなどの不織布に用いる。 」、が , 低温で熱接着性があるので , 欠化点が低く ( 約 76 ℃ ) , 熱湯中で縮 トとするときには温水中で延伸する。 ープルとして製造され , フィラメン 乞式紡糸後 , 急冷する。多くはステ L た。原料樹脂をアセトンに溶かし , 戸、溶媒に溶けにくいことから研究さ ヒビニルの重合物ポリ塩化ビニル に重合繊維。ビニョン HH ともいう。 84.5 % と酢酸ビニル 8 ~ 15.5 % の ビニョン vinyon 土イ匕ビニノレ 92 器という。 / 排出 / 生殖器〔森〕 ろ尿道 , これらを合わせたものを泌 , 尿が外に出るまでに通る 1 本の 已ておく単一の / 0 ようこう , これか 0 導く左右の尿管 , 尿を一時たくわ 5 左右の / 腎臓 , それをばうこうま ひにようき泌尿器 / 尿をつく 1864 ) に収められている。〔米川〕 の重要な詩は , 死後詩集く運命 > 5 ) などに発展した。晩年の隠棲 一部を劇化したくチャタトン〉 ( 18 の屈従と偉大 > ( 1835 ) , くステロ > > ( 1826 ) , くステロ > ( 1832 ) , く軍 観ーは , さらに・小説くサン・マー の悲観的運命論的哲学と禁欲的な と交わり , 1822 年く詩集 > を発表。 に入り , 失望。ロマン派のグルー 家に生まれ , 王政復古期に近衛中 1863 フランスの詩人。地方貴族 3 3 9 ビニルアセチレン CH2 = C H —C = C H などである。これらの化合物は , ビニノレ基 C H 2 = C H ーの二重結合が 反応性に富んでいるために , 熱 , 光 , 触媒などの作用で二重結合の一つが 切れ , 官能基またはイオンのような 働きをもち , ビニル化合物どうしで 重合したり , 他の化合物と付加反応 を行なう。重合反応をとくにビニル 重合という。できた重合物はビニル ポリマーとよばれ , / プラスチック , / 合成繊維の原料として重要である。 〔落合〕 ビニルとりようビニル塗料正 しくはビニル樹脂塗料という。 / ビ ニル化合物の重合または共重合で得 られるビニル樹脂を塗膜主要素とし た / 塗料で , 多く用いられているの は , 塩イヒビニル 85 ~ 75 % と酢酸ビニ ル 15 ~ 25 % の共重合体 ( 重合度 400 く らい ) のものである。塩化ビニル重 合体は溶媒に溶けにくく , 酢酸ビニ ルは耐水性が悪いのでそのままでは 塗料にならないが , これらの共重合 体の塰膜は強く , 耐薬品性がよいの で , 電線 , 船底 , 耐薬品塗料などに 用いる。ポリビニルアルコールをホ ルマリンでアセタールイヒしたポリビ ニルホルマールは塗膜が屈曲性に富 み , 耐摩耗性 , 電気絶縁性もよく電 線塗料とする。プチルアルコールで アセタールイヒしたポリビニルプチラ ールは , 金属面に密着し化学的に安 定なので , 金属下地 , かん詰の内面 に塗られる。重合度が高いビニル樹 脂は粘性が増すので , 可塑剤に分散 させたり ( プラスチゾル ) , さらにそ れを溶剤で希釈したり ( オルガノゾ ル ) すると , 耐油 , 耐薬品 , 耐水性に 富む塗料となるので , 織物や紙の塗 装に用いる。酢酸ビニル系の乳化重 合塗料は安価で家庭用塗料として普 及し , アクリル系のものは建物外装用 塗料としてすぐれている。〔笹山〕 ビニロン v i ny ー on ポリビニノレ アルコール系合成繊維全部を総称す る一般名。 1940 年日本で合成され , さらに工業化された / 合成繊維であ って , 製造技術はドイツ , フランス , 米国に輸出されている。ポリ酢酸ビ ニノレをメタノールに溶かして , カセ イソーダでケン化すると , 水溶性の 白色固体のポリビニルアルコール ( ホ バール ) が得られる。これを精製し , 水を加えて加熱溶解し 15 % 水溶液と して , ホウ硝液の中に射出して紡糸 する。延伸 , 熱処理を施してから , ホノレマリンなどでアセタールイヒして 水溶性を除き , 製品とする。多くの 合成繊維は疎水性であるが , ビニロ ンは現在の合成繊維中もっとも親水 性で適度の吸湿性をもち , 耐熱性も すぐれ , 摩擦 , アルカリに強く , 虫 やカビに完全な抵抗性をもつ。また 綿に近い性質 ( 感触や保温性 ) がある 学生服や各種作業衣に適し , 漁網や ロープなどの産業用資材としても多 量に用いられている。 / 繊維〔字野〕 ひにん非人賤芫民の称呼。中 世には大神人やこしきなどを非人と よんだこともあるが , 賤民身分とし て確立されたのは近世になってから で , 士 , 農 , 工 , 商の 4 身分の下に おかれた。非人には親代々の非人の 家の者のほか , 非人手下一といって犯 罪 ( 近親との密通 , 男女の心中未遂 など ) の処罰として平民から身分を 落とされた者 , 貧困による転落者も ある。転落者は 1() 年内には「足洗い」 ができた。非人には生業がなく , 物 もらいを主とする。公役として囚獄 , 断罪などのさいの労役に使役された 非人の支配権は穢多頭煢らの弾左衛 門に属し , その下に非人頭の車善七 や松右衛門 ( 浅草 ) があった。非人は 非人小屋に住み , 非人頭の配下の小 屋頭に統制された。人別帳も別であ ったが , また地方には人別帳にもの らない浮浪の野非人もいた 。 1871 年 穢多身分とともに廃されたが , 当時 の人数は 23480 人であった。〔村井〕 ひにん避妊妊娠を人工的に避 けることをいう。受精を阻止する場 合と , 受精卵の着床を阻止する場合 が対象となり , 人工的な / 妊娠中絶 は含まれない。避妊の手段が性交の たびごとにとられる方法 , つまり・受 精阻止法だけを受胎調節法とみなす 学者もあるが , 一定期間にわたって 避妊の効果をもたらす着床阻止法を も含めて , ひろく受胎調節法または 避妊法とみなす学者も多い。 これに 対して , 永久的に避妊の効果をもた らす方法は , 永久不妊法または単に 不妊法と名づけている。 / 受胎調節 / 不妊手術 〔避妊法の実際〕避妊法は , 一般に 下の表のように分類される。受精阻 止法に属する「そのたびごとの避妊 法」は , もっとも安全かつ一般的な 避妊法で , 受精可能期間を算出して , その間 , 避妊法を実行することであ る。したがって , 避妊法の効果を確 実にするためには , ますできるだけ 正確な受精可能期間 ( 一般に受胎可 能期間または妊娠可能期間ともいう ) を割り出す必要がある。それには , 避妊法の分類 果実 ヒナゲン 大 別 施行者 用具法 薬剤法 男女性 女性 女 各 受精阻止法 ( 卵子に対する ) 着床阻止法 経ロ避妊薬法 受精阻止法 ( 精子に対する ) 種避妊法 タンポン 月室部帽 , 避妊ヒ。ン , 避 妊パイプ 黄体ホルモン剤 液注入または布 避妊リング , 子宮月室内孳 算法による ) の禁欲 受精可能期間 ( 荻野式計 腟外射精 , コンドーム 洗浄 , 錠剤 , 座薬 , ゼリー

10. 国民百科事典6

0 。 こ 0 を第 彡思を当 ゴー丿レテイロックス ( C ー H. PO に ) ファッション ( Ci. F 匚 ) ホワイト・プリンス ( 1 96 1 米国 ) 純白色丸蕾、剣弁高心咲。 耐病・性はやや弱いが , コンテストや花壇用によい ジョセフィン・プ丿レース ( 1 949 ・英国 ) 濃赤色ビード弁 , 高 心平咲。多花性でスタンダード作り , はち植え、花壇によい シャルノレ・マノレラン ( 1 9 5 1 フランス ) 黒糸工色剣弁高心、咲。考 香が強い。 サマー・サンシャイン ( 1 962 米国 ) 鮮黄色 , 半剣弁大輪。芳 香があり , 花壇 , 切花 , はち植えに適する。 ファッション ( 1 95 1 米国 ) サンゴ色 , 多花・性。秋にもよく咲 く。ゴールティ・ロックス ( 1 95 1 米国 ) 濃黄色 , H. POI•の 枝変り。四季咲多花性。 スノくニッシュ・ビューティ ( 1 927 スペイン ) ロース・ヒ。ンク , 平咲大輪 3 cmo 各色多く ニアチュア 1 0 ~ 1 5 cm の高さでイ彳釜は 2 の品種があり , はち植え , 花壇 , スタンダード仕立てに好適。 チャールストン ( 1 963 フランス ) はしめ黄色 , 次第に濃紅色 写真・冨成忠夫 ) ( 解説・浅山英 となる。 丁ィ ( C に H. T. ) 、ンシ / コ . ・ヒコ . 6 ス / 、 チャールストン ( F に ) 8 ニアチュア ( Mln. ) ′くラ 3