集英社文庫 女の学校 佐藤愛子 集英社

- 女 集英社文庫 の学 佐藤愛子 集英社版

女の学校 集英社文庫 佐藤愛子作品 女娘娘女赤天鎮 のとと優鼻気魂 学私私万の晴歌 校のの里キ朗 時部子リな 問屋スれ 愛男坊男 子の主の の結の学 日び花校 め目か 総 し ま 道理が引っ込めは無理が通る。流れに竿 さす者、これまた皆無ー - ーー理不尽、無気 力、無節操か横行するこの世を慨嘆した 愛子学長が、叱咤、教導する好工ッセイ 集。なお、対女性間題に援用する際、反 面教師ともなり得るため、本学は女子専 門校にあらす、共学なり。多数の男生徒 解説・川上宗薫 の受講も歓迎す。 佐藤愛子 ( 撮影・大石芳野 ) 一九二三年一一月五日大阪生。甲南 一を、 ' / 高女卒。処女作「愛子」。六三年「〉 文壇の注目を浴びる。六九年「戦い すんで日が暮れて」で直木賞を受賞。 代表作「加納大尉夫人」「鎮魂歌」他。 佐藤愛子阜集英社文庫引一 - 集英社文庫 ・山藤章二 カ / 定価 220 円 \ 220 0195 ー 750259 ー 3041

集英社文庫 昭和 56 年 1 月 30 日 昭和年 9 月 25 日 女の学校 第 1 刷 第 9 刷 0195 ー 750259 ー 3041 定価はカハ・一に表 示してあります。 著者 発行者 発行所 印刷 佐藤 堀内 株式 集 会社 愛 末 英 子 男 社 東京都千代田区ーツ橋 2 ー 5 ー 10 〒 101 ( 23 の 6361 ( 編集 ) 電話東京 ( 238 ) 2781 ( 販売 ) 大日本印刷株式会社 著者と了解のうえ検印を廃します。 ◎ A. Satö 1979 ( 落丁本・乱丁本はおとりかえします ) Printed in J 叩 an

集英社文川新刊 オはる 一 - 風の中の詩・串Ⅲ係 ~ ・定価 280 = = : プ : ノ」朝リ奄うちあけばなし・遠藤周作 - おれし花飾りのごとく・なた・いなだ 湯の素顔・黒岩重吾定価繝円 ける・福本和也定価 260 円 ー = ・、をイ人のみた太平洋戦争・ , 」蚣ム凉定 し : イ ) 底・早乙女貢定価 500 円 イフ日めくり総まくり・佐藤愛子定価 文学の可能性を求めて、 ーいま好評の月刊文芸誌 毎月 6 日発売 ( 判 ) 集英社

集英社文庫目録 ( 日本文学 ) 黒岩重吾幻への疾走源氏鶏太二十歳の設計斎藤栄「伊勢物語」殺人事件 黒岩重吾タ陽ホテル源氏鶏太銀座立志伝斎藤栄古都殺人事件 黒岩重吾紅ある流星小泉喜美子弁護側の証人斎藤栄愛と血の港 斎藤栄危険な水系 黒岩重吾飢えた渦 小松左京骨 サテライト・ 斎藤栄王将殺人 黒岩重吾影に棲む它、、 虫月松左京 オペレーション 黒岩重吾どかんたれ人生小松左京夜の声早乙女貢奇兵隊の叛乱 黒岩重吾夜の挨拶 小松左京一生に一度の月早乙女貢維新の旗風 黒岩重吾闇 の肌小松左京ま・ほろしの二 + 一世紀早乙女貢赤い渦潮 黒岩重吾闇の航跡 小松左京猫の首早乙女貢血槍三代 ( 青春編 ) 源氏鶏太堂々たる人生五味康祐ザ・おんな刑事早乙女貢血槍三代 ( 愛欲編 ) 源氏鶏太若い仲間 五味康祐女無用早乙女貢血槍三代 ( 風雲編 ) 源氏鶏太優雅な欲望五味康祐色の道教えます笹沢左保破壊の季節 源氏鶏太爽やかな若者五味康祐風流使者笹沢左保白昼の囚人 源氏鶏太私にはかまわないで斎藤栄奥の細道殺人事件笹沢左保孤独なる追跡 源氏鶏太万事お金斎藤栄禁しられた恋の殺人笹沢左保絶望という道連れ

集英社文庫目録 ( 日本文学 ) 阿川弘之こんべいとう石坂洋次郎だれの椅子 ? 遠藤周作埋もれた古城 阿川弘之あひる飛びなさい石坂洋次郎金の糸・銀の糸遠藤周作ぐうたら社会学 鮎川哲也ヴィーナスの心臓石坂洋次郎ある日わたしは大藪春彦東名高速に死す 色川哲也企画殺人石坂洋次郎河のほとりで大藪春彦曠野に死す 川哲也密室殺人石沢英太郎殺人日記大藪春彦狼は暁を駆ける 舞石原慎太郎野蛮人のネクタイ大藪春彦復讐に明日はない 有吉佐和子連 有吉佐和子乱 舞石原慎太郎野蛮人の大学大藪春彦獣たちの墓標 幕大藪春彦孤狼は挫けす 生島治郎汗血流るる果てに石原慎太郎終 生島治郎白いパスポート 石原慎太郎汚れた夜大藪春彦切札は俺だ 生島治郎殺しの前にロ笛を石原慎太郎青い殺人者大藪春彦狼は罠に向かう 生島治郎死ぬときは独り五木寛之風に吹かれて落合恵子そっとさよなら 生島治郎悪人専用五木寛之ゴキ・フリの歌落合信彦二〇三九年の真実 生島治郎運命を蹴る五木寛之野火子梶山季之のるかそるか 池波正太郎ス。ハイ武士道五木寛之地図のない旅梶山季之血と油と運、河 池波正太郎幕末遊撃隊遠藤周作愛情セミナー梶山季之罪の夜想曲 い船渠 池波正太郎英雄につ。ほん遠藤周作勇気ある言葉梶山季之黒

政治家は何をやっとるか ! 」 子供は父と母の話を聞いている。そうして思う。 「ホントに、こんな時代に生れて来たボクたちは不幸だ ! おとながダメだからこういうことに なる。親、学校、政治家、みんなダメだ ! おとなはもっと子供のことを考えてもらいたい ! 」 おとなはこれだけ一生懸命にやって、まだ文句をいわれているのである。 過日、テレビで卒業式の感想を、こんなふうに述べている中学生がいた。 「卒業式では卒業生は主役ではないか。なのに、ぼくらの学校ではその主伐が先に席について、 来賓が人って来るのを待たされた。これはおかしなことである。おまけに来賓の中には居眠りし ている人がいたのは怪しからんと思う」 この頃の子供は、少しいい気になっているんじゃないか ? それというのも、おとなが機嫌をとりすぎるせいだ。おとなが己れの主義を持たず、なすべき ことをせず、人のせいにして文句ばっかりいっているせいだ。親は教師に文句をつけ、教師は家 庭に文句をつける。 ( もっともこの方は小さな声でだが ) 「木から落ちたぐらい何だ ! 子供に怪我はっきものだ ! さわぐな ! 」 子供と遊ばなくてもいいから、それくらいいえるお父さんの出現を私は待ち望む。

152 そういって単純に怒ればすむことでも、 「今のような社会で、どうして発奮出来ようか、怠けたくなる気持もわからないではない」 と分析して許容される。そういう風に考えることが「文化的」であり「インテリ風」であると いう錯覚がある。 「今の若者は何でも人のせいにする」といって歎く言葉をよく聞くが、その風潮は若者が作った のではない。信条を失ったおとなが分析癖にウキミをやっしたあげくにこうなった。人のせいに する若者の増加を阻止するためには、親たちがしたり顔の分析癖をやめることである。私はそう 「分析」するが、いかがなものであろうか。

11 女の学校 お正月は忙しい。その忙しさが、女にとっていかにもお正月が来たという、いそいそ生き生き した楽しみになっていた。お正月は女のカの振るいどころでもあった。その女の腕によって男、 子供が楽しみ、賑やかに喜んでいる。それが主婦の喜びであった。 忙しく働くことをつまらぬことだという最近の女性の思想は、どこから来たものであろうか。 己れの犠牲を犠牲と感じず、それによって喜ぶ人の喜びを自分の喜びと感じることが、なぜっま らぬことなのだろう。 どうもこの頃の主婦は怠けることに意義があり、不平文句を探すのを女の甲斐性と思っている ふしがある。しかしそれが果たして女の幸福につながることか、不幸につながるのか、私にはよ くわからないのである。