そういった感覚というのは、私も確かにわかるんです。 別に何を一言われたわけでもないんですけど、映像が見えたとき、「あっ、こ れはそうだ」と確信することってあるんですね。ですから、それも一つは教え てもらっているんだとは思うんです。 佐藤名古屋のお医者さんの鶴田先生、この先生から江原さんを紹介していた だいたんですけど、鶴田先生のおかげで私はどれだけ助けられたかわかりませ の ん。心霊の勉強をするようになったのも鶴田先生がトバロですしね。 そうしたら美輪さんがある日鶴田さんと私を前にして霊視して、大きな川の 出 ほとりを敗残の武士がよろよろ歩いていく。と向こうに一軒の家があって、そ ろり の中の囲炉裡に向かって老婆が坐っている。背筋をすっと伸ばして端然と坐っ ている。この老婆が佐藤さんの前世で、敗残の武士が鶴田先生だと言うんです。 嶂鶴田武士が空腹でよろよろしながら、家の中に入っていくと、老婆から一椀の お粥を貰い礼を言って立ち去るーーこういう因縁が私と鶴田先生の前世であっ
れるんだそうです。つらいつらい修行に出るんだということで涙ながらに出る。 佐藤この世に来る、生まれるということは、めでたくないんですね。 江原そうです。こちらの現世の人たちは赤ちゃんができるということで大い に喜んでいるんですが、全く反対なんです。死ぬときも臨終でこちらはわんわ んと泣いて悲しんでいても、向こうから迎えに来る人たちは非常ににこやかに よく帰ってきたというふうに迎えるんだそうです。 話 霊界の人たちに言わせれば、こちらのほうが死後の世界だそうです。向こう 事 るのほうが生の世界だということを言っています。 す 遅 で で ん 死 章
自分の霊はいつ、つくのか 佐藤向こうの世界もなかなか忙しいですね。赤ちゃんが生まれたときに霊団 がつくわけですか ? 江原 しいえ、再生を決めた時点です。再生というものを決めた時点で霊界の ほうで協議されて。 佐藤まだ生まれてないのに。 江原そうです。それで、どの家庭の中に降りるかとか、そのようなことをす べて決めるわけです。また、その家庭の先祖霊と言われる人たちもそこで絡ん でくるわけです。誰々が担当しようということを決めて、この現世に降りてく るんですけど、そのときはこの現世の世界とは違って、向こうは涙ながらに別
江原ええ、そうです。それで、私がドアを開けて、今だれから電話だったの かと聞いたら、だれからも電話がないと友人が言うんですね。すると、すぐそ の後に電話がかかってきて友人が全く同じように答えたんです。 それはまあ、恐ろしい体験というより、一つの予知的な能力だったんですけ れども。 その後に、それがきっかけで散々な目に遭いましたけれども。夜中に私がた またま寝つかれずに部屋にいて、友人の部屋に明かりがついていたので、ふす ま越しに、寝られないのかと思って声をかけたわけです。そうしましたら、随 分話しかけてくるんですね、向こうも。 佐藤お友達が ? 江原ええ。で、返事をして、くすくす笑うんです。ふざけてまた私を驚かせ ようと思ったんだと思ってふすまを私はたたいたんです、二回。そうしました ら向こうも二回たたいたんですね。
別生きている人間でもなかなか物わかりの悪い方だとかいらっしゃいますよね、 それがそのまま亡くなった場合には、やはりそのようになってしまうわけです。 佐藤じゃこの世の性格を向こうへ行っても引きずっているわけですね ? 江原そうです。死後の世界はそのまま平行移動ですから。この世でどうして も執着が強い方、我欲が強い方はやはり向こうへ行ってもそのまますぐサマー ランドには行けないわけです。 例えば、お酒に執着したりお金に執着した、人間関係に執着したという思い がそのまま残って憑依してしまう。 で、それを諭さなければいけよ、。 生きている人間でも諭すのは大変なんで すから、やはり同じです。亡くなっても諭すのは言葉でもって一生懸命、その ようなものじゃないということを示してあげなきゃならないんです。 佐藤そうすると、サマーランドから霊界へ進みますでしよ。そうしたらもう 再生ということはないんですね ?
で、そういう話を聞くと、みんな、それと死後の世界というのと同じだと思 いましてね、そんなに気持ちのいいところなら、死んでも怖くないわとか、死 ぬのがひところは布いと思ってたけれども、もう、そういう気持ちがなくなっ たわとか言っている人がいるんだけれども、私はもしかしたら、その気持ちの しい美しいところは道中に過ぎない。扉の向こう側つまり死後の世界と道中と は違うんじゃないかっていうふうに思うんですよ。それは今、ちょっとごっち やにして安心している人が多いんじゃないか、どうなんでしようか ? 江原臨死体験の場合には、大体花が咲き乱れて美しい景色の中で天女がいて 川があって、その向こうで人が待っているというような体験をする人と、あと、 もう一つありましてね。 もう一つのほうは真っ暗やみの世界で、とにかく暗やみばかりが続く筒のよ うな中に入っていると、そういう方と二種類に分かれるんですね。 その暗やみの中に行った人はこのような恐ろしいところは行きたくないと言
方 老いる幸せ 生 報佐藤このごろ老人 : : : 、突如として老人問題になるんだけども、老人の生き 魵方というのが非常に問題になっているんですよね。いかに楽しい老後を過ごす かということがよく婦人雑誌なんかからコメントが来るけれども、昔の老人と 教 いうのはいかに楽しくじゃなくて、いかに死に支度をするかということを、も 章 うそろそろお迎えが来るころだからといって、死後を考えたんですよ。 ところが、今は死ぬということを向こうへ押しやって、心配するのはばけの
霊能力が弱まるとき 佐藤霊と話をしたときに、向こうがでたらめを一一一一口うという心配はないんです 江原自分の背後霊の場合はありませんけれども、憑依している霊だとかはあ ります。そのような場合は私の背後霊が、おまえそれはうそだそとおっしやっ たりします。 佐藤しかし、霊能者によっては耳打ちをしない背後霊の場合もあるんじゃあ りませんか ? 江原それは私でもときどきあります。どうしてかと一言うと、やはり私の体調 とか心境とか、やはり生身の人間ですから、そのときどきの体調によりけりで
116 供養にはこういう意味がある 佐藤私、何年か前に死んだらどうなるかという話を聞いたときは、みんな眠 っているんだ、だから、名前を呼んだりいろいろして起こしてはいけないとい うふうに聞いたことがあるんですけどね。 それはある霊能者が霊視したら、みんな眠っているところが見えてきたとい う話だったんですけどね。 江原眠ることはとても多いようです。一時向こうで眠らされて、そして落ち 着かせてから : 佐藤それは幽界でですか ? 江原は : 幽界の下層部です。暗闇の中とかいうのもそうなんですけど、い
霊は何をどのように教えてくれるのか 佐藤だけど、もっとわかりやすく率直に言ってもらえば、そんな苦労もしな いで済むのに、しやばん玉の下で何かぐちゃぐちゃいつばい人がいるっていう のは何を象徴しているのか、これは困りますわね。言いたいことはハッキリ一一 = ロ ってもらいたいですよね。 江原困ります。霊視というのは、大体がそのようにあいまいなものでして。 佐藤なぜなんでしようね ? やつばり、向こうの世界と違うからですか ? 江原ええ、私なんか特にそうですが、重い肉体というものを持っております ので、やはり、そういった意味では感度が悪くなるわけですよね。ですから、 ・もっン ) ほアルと一 , つま田ゝ し糸カくも伝えたいんでしようけれども、そうもいカオし