国民年金を未納のまま放っておいている人は、今すぐ免除申請した方が、断然おトクなの 国民年金には「保険料免除・納付猶予制度」というのがある。つまり「保険料を納めるこ とが経済的に難しい場合などに、本人が申請手続きすることによって、保険料の納付が全額・ 半額・一部免除される制度」ってこと。 これは裏技でも何でもなく、国が定めている制度なんだから、支払いが難しい人は大手を 話振って利用しよう。 日寸 国民年金をもらうためには、その前に最低年間は年金を払い続けていなきゃいけないん お の 金 だけど、保険料免除や納付猶予になった期間は、その年間の中に組み入れられる。つまり 年 と 未納状態にならないってわけ。そこがなんたっておトク。 介 ただ、その分年金としてもらえる額は少なくなる。それでも満額の 2 分の 1 から 3 分の 1 篇 ( しい。だって 1 円も払っ 程度はもらえるから、未納のまま無年金状態にしておくよりよっまど、 や てないのに、年金もらえるんだもんね。 後々お金に余裕ができて、「やつばり年金は全額欲しいよなあ、なんて思 0 た時は、保険 ニ - ロ

した場合、年間約万円の年金が支給されて、それが上限だ。滞納や免除がなければ全ての 人が部万円の年金を受け取れるはすなので「定額年金」と呼ばれるが、そんな人ばかりでは ないので、実際の受給額はそれより少ない人が多い。最近は未納率 4 割なんて話もあるしね。 2 階部分の厚生年金は受取額が加入期間の平均報酬額によって変わる。つまり現役時代の 給料によってもらえる年金額が違うという、いわゆる「所得比例」年金だ。 つまり 1 階部分も 2 階部分も、年金受取額は人によってさまざまなのだ。 1 階だけの自営の人も、 2 階部分もあるサラリ ーマンも、その気さえあれば上の階を建て ン 増しすることができる。 モ 楽 例えば、国民年金基金っていう公的な年金制度があって、それは自営の人とサラリー との年金額の差を解消するためにつくられたもの。この基金に加入すれば 1 階だけの自営業 暮 者も 2 階部分を持てるというわけ。 年 そのほか、民間の個人年金保険に加入したりして、 3 階、 4 階と建て増しする人もいる。 収その分だけ支払う保険料は高くなるが、老後に受け取る年金額も多いというわけだ。

の数は、なんと 600 万人とも 700 万人とも言われているからびつくりだ。 誰だって下流老人になるのはイヤだよね ? そこで、老後の生活にはいくらかか るか、年金はいくらくらいもらえるのか、本当にお金がなくなったらどうすればい ・ : そんな老後のお金にまつわる話を集めたのがこの本だ。 お金にびつくり ! お金がオモシロイー ではどんなお金の話をしているのか。本書の中で紹介する金額の一部を挙げてみ よう。このお金の額には驚くとともに、なんだかオモシロかったりもするから不思 議。 ひとり暮らしの高齢者の 1 カ月の平均収入はーーー約Ⅱ万円 ! ( ↑少なっ ! ) 重粒子線がん治療の自己負担額はーー 308 万円 ! ( ↑アホちゃう ? ) 平均的な介護費用の総額はーー 500 万円 ! ( ↑マジ : ・ : ・ ? ) 平均的な国民年金の支給額はーー 6 万 5000 円 ! ( ↑ガチ : ・ : ・ ? ) 老後資金として貯めておくべきお金は 1 億円 ( ↑はあ ? ) 4

収入篇年金暮らしは気楽なモンた ! ? 備 若い世代が生活を支え てくれる、というわけ。 喪 公的な年金は、日本 退 国内に住む幻歳以上の 人全員が加入する「国みカ 能 民年金 ( 基礎年金 ) 」と、 そのうちのサラリ ーマ度よ能 リこ機 ンや公務員が加入する貧 「厚生年金、の 2 つに年 ( 的加険 分かれる。それを建物公呆 は に例えて「 2 階建て 度社 制の と言ったりするんだけ 金め 年た ど ( 下図 ) 、簡単に説 的る 公え 明すると、その仕組み ◆ ◆現役世代は全て国民年金の被保険者となり、基礎年金の給付 を受ける。 ( 1 階部分 ) ◆民間サラリーマンや公務員等は、これに加え、厚生年金保険 に加入し、基礎年金の上乗せとして報酬比例年金の給付を受 ける。 ( 2 階部分 ) 2 階部分 : ( 公務員等※ 1 ) ( 民間サラリーマン ) 加入者数厚生年金保険、加入者数 3 , 599 万人 : 439 万人※ 国民年金 ( 基礎年金 ) 〔会社員〕 〔公務員など〕 〔自営業者など〕 第 2 号被保険者等※ 2 第 1 号被保険者 6 , 721 万人 ※ 1 被用者年金制度の一元化に伴い、平成 27 年 IO 月 1 日から公務員およ び私学教職員も厚生年金に加入。 ※ 2 第 2 号被保険者とは、被用者年金被保険者のことをいう ( 第 2 号被保 険者のほか、 65 歳以上で老齢、または、退職を支給事由とする年金給 付の受給権を有する者を含む ) 。 ホームページ「公的年金制度の概要」 ( 厚生労働省 ) 1 階部分 〔第 2 号被保険者 の被扶養配偶者〕 932 万人」 第 3 号被保険者 47

はこ、った。 勤め人ではない人ーーーフリーランスや自営業者やフリーターなんかは、 1 階部分の国民年 金のみの加入。それで老後は、老齢基礎年金がもらえる。 サラリーマンや公務員などの勤め人は、 1 階部分の国民年金と 2 階部分にあたる厚生年金 の両方に加入することが義務付けられていて、老後は老齢基礎年金と老齢厚生年金がダブル でもらえる、というわけ。 そうするとサラリ ーマンの方がおトクなようだが、支払い続ける保険料の額が違うので一 概にそ、つとも言えない , も A 」、も A 」サ・一フリ・ー マンは定年が来たら仕事がなくなって収入が途絶えちゃうんだから、国 民年金と厚生年金の両方に入って将来に備えなさいよ、でも、自営の人は定年がなくてずつ と働けるんだから国民年金だけでいいんじゃない ? ってなことらしい。 年金の受取額は人によって違う 1 階部分の国民年金でもらえる金額は加入期間で決まる。幻歳から歳までの年間加入

やつはり年金だけじゃ : : : トホホ 女はつらいよ ン 前出の厚生労働省よる「平成年度厚生年金保険・国民年金事業の概況について」という モ 資料をも、つ少し見ていくと、そこにはさらにトホホな現状が見えてくる。 気 頁の表と頁の表は国民年金、厚生年金それぞれの男女別の平均支給額を比べたものだ。 暮 それによると国民年金受給権者の平均年金額は月額 5 万 4414 円なんだけど、男性の平 金 年 均年金月額 5 万 8218 円に対して、女性は 5 万 1455 円と低い 入 しかもだ、全体では 6 万円台を受給している人が一番多いんだけど、女性の場合は 3 万円 台からバラついているのが特徴。月 3 万円の年金じゃとても暮らせたもんじゃないわー 2 章′

厚生年金は国民年金の 2 ・ 7 倍 もうひとつの資料は同じ厚生労働省作成の「平成年度厚生年金保険・国民年金事業の概 況について」。ここには 2014 年に実際に支払われた年金の額が報告されている ( 左の表 を参照 ) 。 それによると、 気になる平均年金月額は : 5 万 4497 円ー 遺族年金 80 , 424 ( 66 , 583 ) 80 , 534 ( 66 , 858 ) 80 , 194 ( 66 , 894 ) 80 , 404 ( 68 , 378 ) ( 年度末現在、 単位 : 円 ) 障害年金遺族年金 105 , 277 87 , 967 104 , 850 87 , 259 103 , 175 85 , 913 101 , 906 84 , 831 ( 年度末現在、単位 : 円 )

日本の年金制度は世界で番目 ? 世界最大級のコンサルティング会社マーサーによる「 2015 年度グローバル年金指数ランキン グ」によると日本の年金制度の国際的評価はかなり低いらしい この調査は世界のカ国、世界人口の約 % を対象範囲に、各国の年金制度を評価したものなん たけど、評価の一番高い国は福祉大国デンマーク。 2 位のオランダ以降、オーストラリア、スウェー デンと続く。そして日本はなんと下から 3 番目の位た。 もらえる年金額は十分かどうか、将来的にも持続可能な制度かどうか、などの観点から評価され たものなんたけど、日本より上位の中国やインドネシアのように、国民皆年金ではない国も含まれ ているから、そう単純に比較はできないかもしれないけどね。 国民皆年金しゃないといえば、ドイツも「被雇用者及び一部の職業に従事する自営業者 ( 弁護士、 医師等 ) 」が対象で国民皆年金しゃなかったりする。中国やインドもそう。 年金のない国でもみんなたくましく生きている

一方の厚生年金。 その平均年金月額は 4 1 万 7513 円ー ひとつ目の資料の数字はあくまでも「標準的」 なモデルに基づくものであるのに比べて、こちら の資料の方は実際に支払われた結果をもとにして いるので現実に近い。「標準」でも少なくて驚い たのに、現実はそれよりも低いんだね ( 泣 ) 。 それにしても国民年金と厚生年金って差があり すぎ ! 厚生年金額は国民年金の約 2 ・ 7 倍もあ る。まあ、それだけ保険料を高く払ってるからだ 年企手悵

収入篇年金暮らしは気楽なモンた ! ? 国民年金受給者の平均年金月額の推移 平成年度老齢年金 54 , 682 23 年度 ( 49 , 632 ) 54 , 856 24 年度 ( 49 , 987 ) 54 , 622 25 年度 ( 49 , 958 ) 54 , 497 26 年度 ( 50 , 040 ) 新規裁定 50 , 013 ( 54 , 148 ) 51 , 088 ( 55 , 061 ) 51 , 511 ( 55 , 401 ) 51 , 063 ( 55 , 108 ) 通算 老齢年金 18 , 486 ( 18 , 486 ) 18 , 561 ( 18 , 561 ) 18 , 497 ( 18 , 497 ) 18 , 485 ( 1 8 , 485 ) 障害年金 73 , 816 ( 74 , 089 ) 73 , 479 ( 73 , 759 ) 72 , 607 ( 72 , 890 ) 71 , 995 ( 72 , 265 ) ( 注 ) カッコ内は、基礎のみ・旧国年の受給者について再掲したものである。 ここで「基礎のみ」とは、同一の年金種別の厚生年金保険 ( 旧共済組合 を除く ) の受給権を有しない基礎年金受給者をいう。 厚生労働省「平成 26 年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」 厚生年金保険受給者平均年金月額の推移 平成年度 23 年度 24 年度 25 年度 26 年度 ( 注 ) 老齢年金 ( 再掲 ) ( 再掲 ) 基礎または基礎または 定額あり 定額なし 80 , 509 76 , 790 77 , 934 77 , 556 通算 58 , 075 57 , 334 56 , 701 55 , 784 老齢年金 1 2 3 4 53 新法老齢厚生年金のうち、旧法の老齢年金に相当するものは「老齢年金」 に、それ以外のものは「通算老齢年金」に計上している。新法退職共済 年金についても同様。 「基礎または定額あり」とは、老齢基礎年金または特別支給の老齢厚生年 金の定額部分を受給している者をいい、「基礎及び定額なし」とは、新法 のうち、上記以外 ( 老齢基礎年金及び特別支給の老齢厚生年金の定額部 分を受給していない者 ) をいう。 遺族年金には、通算遺族年金を含まない。 平均年金月額には基礎年金月額を含む。たたし、平成 23 年度までは旧 農林共済組合に係る基礎年金月額を含まない。 厚生労働省「平成 26 年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」より作成