如来 - みる会図書館


検索対象: 真宗門徒の仏事作法① お内仏のお給仕
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1. 真宗門徒の仏事作法① お内仏のお給仕

阿弥陀如来像 ( お東 ) お仏壇とは何か あんち お仏壇は阿弥陀如来を安置するところお仏壇は、浄土の根本 の仏さまである阿弥陀如来を安置するところです。阿弥陀如 しよぶっしよばさっせんぞ 来はすべての諸仏、諸菩薩、先祖、さらに私たちにとっての ほんそん 親です。そこでご本尊として阿弥陀如来を安置します。阿弥 わす 陀如来を忘れて、お仏壇を先祖をまつるところと考えていて はなりません。 すべてのご先祖は、阿弥陀如来のもとにおられるのです。 ですから阿弥陀如来をおうやまいするとき、一人二人の亡くむ なった人だけではなく、はるか昔からのご先祖ことごとくを うやまうことになるのです。 ぶつだんじようどあら お仏壇は浄土を表わす阿弥陀如来も浄土も目には見えませ ぶつだん こんばん

2. 真宗門徒の仏事作法① お内仏のお給仕

ろうそくの光り心の闇を照らす 如来の智恵の光りを象徴してい ます ちえ じひ 仏さまで、すなわち智恵の光りが限りなく、慈悲のいのちの 限りない仏さまです。 こうみようほんぞん ご本尊は光明本尊ともいし 、光りを放たれる姿が描かれて ろうそく いますが、蝋燭の光りは、如来の智恵の光りを象徴するもの です。蝋燭の光りに、すべての人の心の闇を照らし出し、救 済しようとはたらきかけておられる如来の心を感じたいもの です。 じようか この蝋燭の光りは、″浄火をもやす″との意味から、電気 で間にあわせることのできないものです。 お花お仏壇のお花は、阿弥陀如来のいのちを象徴するも のです。 阿弥陀如来は無量寿の仏さまですが、すべての生けるもの むりようじゅ は、この如来の無量寿のいのちに生かされて生きています。 人をはじめ、鳥や虫や動物、それに草や木や花もす・ヘてそう いちりん です。木の葉一枚、花一輪とて、人間のこしらえたものは何 ろうそく やみ しようちょう 3

3. 真宗門徒の仏事作法① お内仏のお給仕

阿弥陀如来お仏壇はご本尊で ある阿弥陀如来を安置するとこ ろです 阿弥陀如来像 ( お西 ) ん。お仏壇の中の絵像や木像の阿弥陀如来は、本来は目に見 おが えないものを形に表わしたものです。私たちはその形を拝み、 その形を通して、真実の阿弥陀如来にふれさせていただくの です。 ・とう・よう・ 同様にお仏壇とは、目に見えない浄土を形に表わそうとし おも たものです。私たちはそのお仏壇を通して浄土を想い、浄土 にふれさせていただくのです。 ほんぞんあお お仏壇の前に座わり、ご本尊を仰いで心静かに手を合わせ たいめん るとき、私たちは阿弥陀如来はじめ浄土の人びとと対面をし、 そのこころにふれることができるのです。 安置する場所 かみざあんち ・ふつだん あんち へやかみざ 部屋の上座に安置するお仏壇は部屋の中でも上座に安置し ぶつま ます。仏間があればそこに安置をします。そうでない場合は、 とお あら しんじっ えぞうもくぞう ほんらい

4. 真宗門徒の仏事作法① お内仏のお給仕

浄土金色に美しく輝くお仏壇 は、仏さまの世界である浄土を 表わしています 亡き人は浄土に人は死ねば、それですべて終わりというわ けではありません。死んだらしまい、というわけではないの がんりぎ です。人はこの世での生命が終わると、阿弥陀如来の願力に かえ ほとけ よって、その阿弥陀如来の仏の世界へと還っていくのです。 じようど この仏の世界のことを浄土といいます。亡くなった人は浄土 に還り、浄土の住人として阿弥陀如来のみもとにおられるの せんぞ です。先祖はみんな浄土におられるのです。そこで浄土を くえいっしょ 「倶会一処 ( ともに一つのところに会う ) 」の世界ともいし ます。 浄土はこの世を超えた世界で、色もなく形もなく、人間の たりきしんじっ ・こかん 五官ではとらえることのできない世界です。ただ他力の真実 しんじん 信心においてのみ、知ることのできる世界です。 こうだいむへん 阿弥陀如来は浄土の根本仏広大無辺な浄土の根本の仏さま が阿弥陀如来です。阿弥陀如来は浄土の主人であり、親です。 こ こんばん

5. 真宗門徒の仏事作法① お内仏のお給仕

お花すべてのものをいつくし み生かしている如来のいのちを 象徴しています もないのです。それらは如来のいのちを賜わり、みずみずし く、美しく育ったものです。如来のいのちの現われです。 生き生きとした美しいお花を通して、如来のいのちにふれ させていただきたいものです。 ぞうか ですからお花は、いのちのない造花で代用させることはで きません。 お花は、花屋で仏花用に売っているのを買い求めてもよく、 庭で丹精こめて育てた花をお供えするのもよいことです。た むぞうさ だありあわせの花を無雑作に立てるというのでは、仏さまに ささげるとい、つむに欠けるでしよ、つ。 どくかあくしゅう なお、トゲのある木の花、毒花や悪臭のある花は避けます。 得 の 線香の香り線香の香りは、すべてに行きわたり、あたりを 壇 清らかにし、私たちの心身をすがすがしく安らかにさせる、仏 というはたらきをもっています。それはまた、阿弥陀如来の しよう さべっ 清らかで、だれをも差別することなく遍満しているお心を象 たんせい ぶつか へんまん あら

6. 真宗門徒の仏事作法① お内仏のお給仕

方便法身尊形ご本山からお受 けしたご本尊の裏には、この文 字が書かれています 方法身尊形 ご本尊裏書 ( お西 ) ウソの本尊を拝んでいるのかという人がありますが、とんで まちが もない間違いです。 じひ ちえ 阿弥陀如来は、限りなき智恵と限りなき慈悲をもたれ、一 によらい ほとけ 切のところに満ち満ちたもう仏さまです。しかし如来そのも のは、色もなく形もないのみならず、有にもあらず無にもあ あら らず、いかなる言葉でも言い表わすことができず、いかなる じかくいしきちょう・せつ しりよふんべつおよ 思慮分別も及ばず、およそ私たちの自覚意識を超絶したもの ほっしようほっしん です。これを「法性法身」といいます。 ぎゅうさい 、法性法身の如来が、人間救済の本願 この色もなく形もなし、 を起こされ、その本願を成就されて、形をとって現われられ ほうべんほっしん たのを「方便法身」といいます。阿弥陀如来のご絵像、お木 ろくじみよう 1 」う 像、そして南無阿弥陀仏の六字名号、九字名号、十字名号は、 いずれも方便法身です。 方便法身の尊形である阿弥陀如来のおすがたは、形なき阿 弥陀如来が、私たち凡夫のために、私たちの目に見え、耳に 聞くことができるようにと、大悲の心から形をとって現われ おが ・ほんぶ じようじゅ ほんがん 4 フ】

7. 真宗門徒の仏事作法① お内仏のお給仕

お脇掛親鸞聖人 6 と蓮如上人 の御影像をおかけすることも あります 物第すを 0 ご本尊・お脇掛三通りのご本尊のいずれが尊いということではありません。 ぶつだん お仏壇では、絵像ご本尊をおかけすることになっています。 わきがけ わきがけ お脇掛 ( 酉お脇懸 ) お仏壇は、中央に絵像ご本尊をおかけ りようわ、 わきがけ し、両脇に「お脇掛 ( お脇懸 ) 」という軸をおかけします。 お仏壇の上段には、ご本尊と、お脇掛二幅とで、三幅の軸を おかけします。 きみようじんじっぽうむげこうによらい お脇掛は、向かって右側に「帰命尽十方無碍光如来」と書 なむふかしぎこうによらい くじみよう じゅうじみよう・こう かれた十字名号を、左側に「南無不可思議光如来」の九字名 しゅうそしんらんしようにん 号をおかけします。または、右側に宗祖「親鸞聖人」のご影 ほんがんじちゅうこうそれんによしようにん えいぞう 像、左側に本願寺中興の祖「蓮如上人」のご影像をおかけす ることもあ一ります . 。 お脇掛は、九字名号・十字名号をおかけするのが古くから えいぞう の作法で、ご影像は近年に行なわれるようになったものです。 なむふかしぎこうによらい きみようじんじっぽうむげこうによらい 「帰命尽十方無碍光如来」と「南無不可思議光如来」とは、 あら いずれも「南無阿弥陀仏」の意味を表わしたものです。 ぞう こう ぶつだん じく えぞう ほんぞん

8. 真宗門徒の仏事作法① お内仏のお給仕

「開進守 御祈之御 在赭神畿神符 お札お仏壇の中へは絶対に入 れてはなりません とおと お仏壇に入れてはならないもの 真宗の教えからいって、お仏壇の中には入れてはならない ものがあります。他宗の仏像、お札、故人の写真、位牌、お しょち 骨などがそれです。もし自分で処置のできないときは、お寺 の住職さんに相談をしましよう。 しんしゅうあみだによらいいちぶつぎえ 他宗の仏像を入れない真宗は阿弥陀如来一仏に帰依するこ ぶつばさっ とを教えています。阿弥陀如来は一切の仏・菩薩の根本の仏 さまで、阿弥陀如来に心から帰依すれば、すべての仏さまをむ 尊ぶこととなるのです。 ・ふつだん こうそうぞう みずごじぞう お仏壇の中へは、他宗の仏像や高僧像、さらに水子地蔵や、仏 かんのんぞう おみやげで買ってきた仏像・観音像なども入れないようにし ます。 こじん

9. 真宗門徒の仏事作法① お内仏のお給仕

・お仏壇の心得 目次 はじめに 亡き人はいずこに 亡き人は浄土に阿弥陀如来は浄土の根本仏浄 土を人生の依りどころに お仏壇とは何か お仏壇は阿弥陀如来を安置するところお仏壇は浄 土を表わす 安置する場所 部屋の上座に安置する向きにはこだわらない お仏壇の種類 金仏壇と唐木仏壇お仏壇の大きさ 0- 3

10. 真宗門徒の仏事作法① お内仏のお給仕

ろ、っそく 蝋燭・お花・線香 みつごぐそくしよくだい 三 ( 五 ) 具足の燭台・花瓶・香炉では、それぞれ蝋燭をとも し、お花を立て、線香をもやします。これらは仏さまにお供 えをし、仏前をお荘厳するものとして、もっとも大切なもの です。仏さまにお光りをささげ、お花をささげるという行為 しよう 1 」ん は、ゆかしく美しいものです。「信は荘厳から」ともいいま すが、仏さまにささげるむ、仏前を美しくお荘厳する心を大 切にしたいものです。 ろうそく 一方、蝋燭の火やお花、線香の香りは、ご本尊である阿弥心 陀如来のお徳を表わしてもいます。それらを仰ぎつつ、仏さ壇 まのお心にふれさせていただきたいものです。 むりようこうむりようじゅ ろうそく 蝦燭の光りご本尊である阿弥陀如来は、無量光・無量寿の かざり かひんこうろ あお かざり ろうそく