わが家を持つにあたって 0 D ロロ ロロロ 0 9 世帯の細分化 住生活の現状 昭和三十三年から三十八年までの五年間 に、人口は四・五 % しかふえておりませんが、 普通世帯の数は一六・二 % もふえました。世 1 住宅難時代 帯の細分化が、昭和三十年ごろから急激に進 戦後二十年を経過して、衣あるいは食の面み、それまでほば五人程度であった一世帯当 みでは、国民の生活は、戦前の状態をしのぐ水たりの家族数が、現在でははば四人程度にま 準まで改善されました。 で減少したからです。 しかし、住の面では終戦直後のようなこと人口の都市集中 はないにしても、住宅事情はいっこうに好転このような世帯の細分化に伴う世帯の増加 しておりません。 に加えて、人口の都市集中はますます激しく 需要に追いっかぬ供給 なってきており、住宅の需要が、とくに大都 昭和三十八年の住宅統計調査でみても、わ市地域に集中的に発生しています。それにも かかわらず、これらの地域では、地価の値上 が国の全住宅数が、一一一〇九万戸であるのに 対して、普通世帯数は二一一一万戸で、そのがりが著しく、住宅の建設が困難であり、現 1 差はわすかに二万戸です。もっとも、地域別在の狭小過密居住などの住宅難を解消させる にみると、大都市周辺ではこの差は多少大きどころか、新たに住宅難を生み出しているの くなりますが、それほど大きな差ではありまが実情です。 東京、大阪などの大都市を中心として、質 が激増し、大きな社会問 住宅の数の不足がかなり解消し、しかも毎の悪い木造アパート 年どんどん建てられているのに、住宅事情が題となっています。これらの木造アバートは て 好転しないのはなぜでしようか ? それは、規模が小さく、環境が悪いばかりでなく、便っ 住宅に対する新たな需要が、次から次へと発所・炊事用流しなどの設備が共用になっていあ 生するため、古い住宅の再建がなかなか進まるものが多いにもかかわらず、家賃は一畳当っ ず、また、新しく建てられる住宅も、新たな たり一、〇〇〇 ~ 一五〇〇円程度と、非常に高を 需要をまかなうのがやっとで、現在の狭小過いのが普通です。昭和三十八年の調査では、が 密居住などの住宅難の解消に、あまり役にた東京区部に住む世帯の四分の一が木造ア・ハー っていないからです。 トに住んでいる、という結果が出ています。
申込者が多く、最も少ない徳島県で六六 % 、等しくなっています。住宅金融公庫の融資なっておりますが、世帯主の年齢・職業・取 最も多い秋田県では九六 % が給与所得者とな は、収入の比較的低い人で、住宅を持ちたい 入の面では、住宅金融公庫の場合と類似した っています。 ものに低利資金を融資するもので、一二〇平傾向がみられます。 方 ( 三六坪 ) 以上の住宅は対象としておりま せんので、平均規模が小さいのは当然の結果政府の住宅政策と といえます。 将来の見通し 三 ~ 四人が平均的家族 このような規模の住宅に何人の家族が住む 五か年計画のあらまし かとい、フことを、同 ( 人 ) じく申込者の調査に 昭和四十一年七月、「住宅建設五か年計画」 以上 成 よってみますと、図構 が閣議決定されました。現在の住宅難を解消 8 のような家族数の家 するとともに、新 者 分布を示しておりま 面 2 4 ・わ -4 《 0 規の住宅需要を充 込 均 す。四人家族が最も申 平 足し、あわせて国 の 一八坪の家が平均 多く、三人家族がそ一 民の居住水準の向 た 次に、申込者が建てようとする住宅の延面れにつづいていま 上を図ることによ 当 -0 つん 1 人 3 -4 -0 4 -0 積をみますと、図 7 のとおりです。実際に建す。住宅の規模と家 り、昭和四十五年数 てられた住宅も、ほとんどこれと同じ分布を族数との関係でみますと、昭和四十年の平均度までに、「一世家数人 と族 1 0 0 01 しているとみて、大差ないと思われます。 家族数は約四人で、平均規模が六〇・二平方帯一住宅」を実現模家 この調査はすべての申込者から、一〇分の ル ( 一八坪 ) ですから、一人当たり一五・二平することを目的と ~ の平 一の抽出率で抽出したもので、当選者も、率方 ( 四・六坪 ) になっています ( 表 1 ) 。 して、昭和四十五住模坪 規っ 0 -0 ーっ は違いますが、同じように抽選で選ばれてい 建売住宅ては三人 年までに少なくと 均ーー 8 ー 8 るからです。全体の平均規模は、六〇・二平建売住宅の実態について、民間の建売業者も、小世帯 ( 一一 ~ 表 三人世帯 ) につ 方八坪 ) です。昭和四十年に建設されたの団体である、社団法人日本分譲住宅協会 た 当 持ち家の平均規模が、図 2 に示すように、 が、協会会員の建売住宅の購買者について行ては九畳以上、一 戸 八〇・七平方 ( 二六坪 ) ですから、これより なった調査の結果をみますと、住宅の規模が般世帯 ( 四人以上の はかなり下回っており、四十年の借家、給与大部分五〇平方 ( 一五坪 ) 以下であるという世帯 ) については 年 住宅を含めたすべての住宅の平均規模とほば関係から、家族数が三人というのが最も多く 一二畳以上の居住 図ー 7 申込者の希望する住宅の規模 30 国 0 40 ~ 90 70 ~ 80 60 ~ 70 rrf 40 ~ 50 50 ~ 60 ^ 0 マー 8 0 ^ 0 っ ) っ 0 っ ) 4 57. 19 . 18 61. 15 58. 53 8. 18 203 わが家を持つにあたって
常駐現場監督員の指揮 手後適宜分割 変更工事の処理 業務の分割 ⑦中間および最終支払いの承認 基本設計および監理を分割して業務を行な 工事が完了し、最終支払請求書の審査認証うことが要求されたときは、次のような報酬 が終わったときに、建築家の業務は完了したを受けます。 ことになります。 基本設計だけを行なう場合報酬総額の三 以上のことを規程しております。 〇 % 実施設計だけを行なう場合六〇 % 設計監理料 監理だけを行なう場合三〇 % 設計 ( 基本設計・実施設計 ) の場合八〇 % 日本建築家協会は同じく報酬規程を設け、 そのなかに、建築設計、監理を業とするもの報酬のほかに受ける実費としては、次の場 が、建築主から依頼されて業務労力を提供し合にその実費を受けることになっています。 書 建築主または工事施工者の責任によっ請 た場合に、その報酬として受領すべき金額 て、または自然の災害によって建築家の業務書 を、工事費に対するパーセントで表わしてい 委 ます。 が追加されたとき。 建築家およびその補助者が業務に関し監 それによりますと、住宅の場合、設計監理 まですると、工事費が五〇〇万円以内は一〇て出張するとき ( 交通費、宿泊費などの実費のほ設 % 、一〇〇〇万円以内は九・五 % 、五〇〇〇か日当 ) 。 万円以内は八・五 % となっています。 建築家が作成し建築主に提供する設計 そうして、この工事費区分の中間部分に対図書は五通以内とし、それを超過して作成す ることを要求されたとき。 しては別表を設けて、その間の端数的なパー セントを定めています。 設計の頼み方、進め方 設計監理報酬の支払方法 設計監理委託書並びに請書 建築家は、建築主から次のように分割して 支払いを受けます。 いよいよ、この建築家に設計監理を頼もう 基本設計が完了したとき報酬額の二五 % ということになった場合、建築主は建築家に 実施設計が完了したとき報酬額の五〇 % それを任せる委託書を発し、建築家はそれに 監理を遂行中に報酬額の二五 % を工事着対して、これに応じたという請書を建築主に 設計監理委託書 下記の設計理を委託いたしますから請物を提出下きい。 おって、日本要集家協会制定の「強築家の業物及び報ヤ規第」に基いて契約を第結する【とといたします . 日付設計第理委籠書により下記のとおり御請げいたします . 昭和年月 工 第工予定昭物年月 委託第物の住 工 名 施工予定 - 昭和年月 日から昭和年月日まで 委託業務の囲 昭物年お 昭和年 第第家 新築 246
どろしまう、才甲し売りを 防ぐために 「団地やアパートを専門にねらいました。き ちんとした服装で行けば、怪しまれないし、 どろばうの被害を防ぐ 必ず二、三軒はカギのかかっていないお宅が あるからです。仕事は三分くらいで手早くす 小える「あき巣ねらい」 ませました」 いけがき 昭和四十年に日本全国で発生したどろばう「生垣のある家をねらいました。生垣がある の被害は、一〇二万七四七二件で、一日平均 二八一五件となっています。つかまったどろ恥 に ばうの数は一八万八八二一人。まだ未解決の 被害はこれとほば同じといいますから、日本ほ ろ 全国に住むどろばうの数は、おおむねこの倍ど くらいとみていいでしよう。東京の場合だ装 た と、昭和四十年の一年間に、どろばうの被害 し だけで六万四五八七件発生し、全国被害の約と -0 0 ち 一六 % を占めるという、このほうでもマンモ 日Ⅱロ スぶりを示しています。 、最近の傾向としては、いろいろな犯罪が横と安心しているのか、案外戸締まりをしてい もしくは減少しているのに比べ、「あない家が多いからです。それに垣根のすきま から外の状況がよくわかり、いざというとき ←き巣ねらい」や「忍び込み」など、家の中に に め はいり込んで金品を盗み取る、いわゆる侵入にからだを隠すのに便利だからです」 た しずれもプロ級の「あき巣ねらぐ これらは、、 どろばうによる被害が、年々増加の一途をた い」や「忍び込み」どろばうの告白です。どを どっています。 ろばうがるす宅を見分けるコツは、ほとんど売 ねらわれるるす宅 本能的なカンだとさえいわれています。しか押 「いちばん仕事のやりやすいのは、午後一時し、さらにこれを具体的に聞いてみますと、う だいたい次のような状況を瞬間に見分けて行ろ から三時ごろです。るす宅を捜すときは、な るべく自動車の通らない屋敷街を流して歩き動に移るようです。 ①新聞や郵便などが二、三日もたまった慴 ました」 冪を第
リビング 193 ーナ L ・ K を中央にまとめた家 設計者 構造 延面積 敷地面積 建築費 家 ② 族 成 田島良平 ( 主婦連合会イ : 宅部 ) 木造平屋 57. 85 平方い 7. 5 坪 ) 幻 8 コ 8 平方 ( 66.0 坪 ) 四 2 万 8 4 0 円い平方「 当たり 3 万 3000 円 ) 夫婦子供 2 人 昭和 40 年に月 ( 住宅金融公庫融資住宅 K 北側の台所・食事室を見 瞿開に第 齟語 Lk.
所兼食事室とを隔離した点です。また 設計のねらい 浴室を南側にとり、台所と背中合わせ すべて洋間で統一した住まいです。 南 ~ 間取りの特徴は、便所・洗面所・浴室にして配管工事を簡略化しました。将 % を中心に配置して、寝室と、居間・台来の増築スペースも残してあります。 設計者森ロ明男 ( 東京都住宅供給公 社 ) 構造木造平屋 延面積 60 平方い 8 坪 ) 敷地面積 206 平方 ( 62 坪 ) 建築費田 0 万円い平方当たり 3 万 家族夫婦 完成昭和年 2 月
・主婦と生活ホーム百科 店 書 の め 第 3 巻住まいと工夫 求 定価五八〇円 お 昭和四十二年五月七日発行 す し え 編者◎株式会社主婦と生活社 取 お 発行者遠藤左介 ら た ーし 印刷所凸版印刷株式会社 6 発行所株式会社主婦と生活社あ の 東京都中央区京橋三丁目五番地 良 不さ 電話東京 ( 五六七 ) 〇三一一 ( 大代表 ) 他た のく そで 振替東京三 丁お 本文用紙国策パルプエ業株式会社落へ し社 ロ絵用紙神崎製紙株式会社 も本 製 本凸版製本株式会社
イ⑨和を畳の居間」町、卞に通じる ④台 兼食事室 第・ 0 配置図 森京介建築設計事務所 設計者 構造 木造 2 階建 Ⅱ 3. 8 平方 ( 34.4 坪 ) 延面積 一階 88. 3 平方 ( 26.7 坪 ) 2 階 25. 5 平方 ( 7.7 坪 ) 358. 6 平方い 08.6 坪 ) 敷地面積 3 5 5 万円い平方当たり 3 万 建築費 日 00 円 ) 家 族 若夫婦 成 昭和 40 年Ⅱ月 道路 鏡台 押入れ床の 応接室 まり ) たっ 居間 寝室 2 階平面図 飾り床の 吹き抜け 服たんす 廊下 1 階平面図 3 尺 0 9 1 182 199
建売住宅では 3 人家族が最も多い 家が五〇 % で三三五万戸、借家が四〇 % で一一ればならない段階です。建設省が最近発表し 七〇万戸、残り一〇 % の六五万戸が給与住宅た「国土建設の長期構想」では、昭和六十年 となっております。持ち家需要の五〇 % とい の目標を、一人一個室のほか、各世帯に居間っ うのは、昭和三十五年に行なわれた住宅需要あるいは食事室などの共同室を一室確保するあ 三実態調査の結果、過去の建設実績などを参考ことにおいています。三人世帯の場合八〇平っ にして定められたものです。 方 ( 二四坪 ) 、四人世帯の場合は一〇〇平方を 民間住宅の援助 ( 三 0 坪 ) 、二〇年後の平均家族数三・二人にが わ 国や地方公共団体は、低所得階層と都市勤八五平方 ( 二五・五坪 ) の規模となります。 ~ ~ 一一労者などの中所得階層のための住宅につい 居住水準の向上 当錞て、みすから建設を行ない、あるいは資金上住宅建設五か年計画あるいは長期構想に掲 の援助を行なうことになっています。六七〇げられた目標は、けっして夢物語ではありま - = 。万戸のうち、四〇 % に当たる二七〇万戸が、 せん。経済の成長と住宅投資の動向からみ 援助対象として予定されております。残りのて、この程度の目標を達成することは、住宅 四〇〇万戸は、民間の自力建設に期待してお建設資金の面では、むずかしいことではあり 水準を確保するものとし、このため、五年間ー りますが、これに対しても、宅地の供給、金ません。最大の支障は、宅地の供給で、土地 六七〇万戸の適正な質を備えた住宅の建設を融上あるいは税制上の助成などを行なって、 問題と真剣に取り組まなければなりません。 図るーーというのが、そのあらましです。 その建設を促進することになっています。 また、住宅投資が、できるだけ質のよい住 住宅難世帯の解消 宅の建設に向けられ、居住水準の向上に有効 国土建設の長期構想 数のうえでの住宅不足は、すでに述べたよ に働くよう努めることもたいせつです。 ( 沢田光英 ) うに、現在わすかしかありませんが、二 ~ 一一一住宅建設五か年計画が完全に実施されれ 人世帯は九畳以上に、四人以上の世帯は一二ば、国民の居住水準は、平均的にはかなり上 畳以上に住めるようにというところに居住水昇します。しかし、それはいわば最小限の目 準の目標をおき、これ以下の居住水準に当た標であって、さらに次のより高い目標に向か る世帯を住宅難世帯として、今後五年間に解って進まなくてはなりません。住宅は広いば 消しようというわけです。しかし、なんとい かりがよいわけでもありません。広すぎると っても五年間の住宅需要で最も大きなものかえって不便な面もあります。しかし、現在 は、世帯数の増加に伴う新たな需要です。 はそれを心配するにはほど遠い状態です。ま 六七〇万戸を所有関係別にみますと、持ちだまだ規模を上げることを、最重点にしなけ
年 が圧倒的に多 三分の一が の三〇 % 近 宅 西ドイツ くもありま 住く、公務員、齢 一 ~ ニ室推 た スイス の す。わが国比 れ教職員を加えの 毎年建設さ比 さ イギリス 設ると、給与所込 では、昭和国 れる住宅を、贐 建 フランス 三十六 ~ 一一一布 所有関係別に係 一得者が八〇 % 璋 みますと、図有 - スウェーデン引以上を占めて融 十八年に建 1 のとおりでの 昭います。また、宅 てられた住室以 宅だけにつ宅 収入別では、 す。持ち家の ~ 住 年宅 いてみます 図 6 に示すと図 比率は次第に新 ・日本昭住 昭全 おり、月収四 下がり、借家 と、この割図 図 ムロはもっと の比率が次第 ) ~ 五万円の所 判大きく、ほば二室に相当する三三平方 ( 一得の人が最もの に高くな 0 て移 〇坪 ) 以下の住宅が四〇 % 以上もあり、し きて、ここ数の か多く、これが込 年、それぞれ規家 もその半数は二〇平方 ( 六坪 ) 未満という状年齢別では三庫 ち 四五 % 前後ま持 態です。わが国の住宅が室数が少なく、した十代に相当し 一給借一 金 ています。 で安定してお有 がって、規模も小さいことがわかります。 宅 住 地域別にみ ります。また、の どんな人が家を建てるか 住宅の規模住 ても、これら図 の傾向は類似 家を持ちたい三十代 は、図 2 のと新 おりで、持ち 家を持ちたいと希望する人たちの実態を知しており、各 図 家と借家では るため、住宅金融公庫の申込者についての調県とも三十代収 非常な開きがありますが、持ち家は最近全体査をみますと、まず年齢別の分布では、図 4 の申込者が最の のとおりで、三十代が最も多く、二十代、四も多く、大半込 的にやや増大する傾向がみられます。 わが国の住宅の規模をヨーロッパ諸国と比十代の順になっております。ここに示したのの県で三五 ~ 較してみますと、図 3 のとおりです。資料のは、昭和四十年のものですが、年齢別の分布四五 % を占め融 宅 ています。ま 関係で、室数しかわからず、また同じ時期のは毎年ほとんど差がありません。 住 た、各県とも 八 0 % が給与所得者 住宅の比較になっておりませんが、これでみ ますと、わが国では、一 ~ 二室の住宅が全体職業別では、図 5 でわかるように、会社員給与所得者の図 持ち家 借家 Ln 0 ′、 ) 0 20 20 30 40 50 60 ( 歳 ) 満 29 39 49 59 上 わが家を持つにあたって 202 2 2 3 4 5 6 7 8 9 田円 満 3 4 ・ 5 6 7 8 9 上 【 0 、その他 農林漁業 自由業 教職員 ・個人経営 公務員 、・会社員