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検索対象: 冠婚葬祭入門
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1. 冠婚葬祭入門

発表会のお祝いは現金がいちばんよい おけいこごとの先生には、盆暮のほか、発 表会のときにもお礼をする おけいこごとの発表会に招待されたら、お祝 おけいこごとの先生には、お弟子さんの月謝い品をあげましよう。招待する側では、切符、 がサラリーマンの月給に相当するものです。お会場費、衣装などに出費がかさみますから、お 中元やお歳暮はお弟子さん方の〃お志″ですか祝い品は現金がいちばんよろこばれます。祝儀 ら、ポーナスはありません。 袋の上にお祝いと書き、その下に自分の名まえ 最近の若いお母さん方のなかには、旦那さまを書いて、受付で、「わずかですが、お祝いの の賃上げや賞与の要求は当然のこととしなが気持ちです : : : と渡します。 ら、おけいこごとの先生への盆暮のお礼は、廃品物なら、子ども同士の場合、ハンカチ、リ 止すべき虚礼だと考えている人が少なくありまポン、手さげなど。親戚や特別に親しい間柄な せん。それでいて、発表会をするのは先生の義ら踊りにちなんだ人形、きもの、座ぶとん、花 務と考えているようです。発表会は、お子さん輪などを。これらは会場の入口に飾られますか ら、花輪を贈る場合はまえもって会場の都合を がおぼえた技量を発揮する機会です。幼児をし こむのに、指導者はひとかたならぬ苦労をする聞いてからにします。また、たくさんの出演者 から招待された場合は、「ご一同様へ」として、 のですから、それ相応のお礼をしなければいけ ません。 おべんとうとか花輪を。 ほ人くれ 190 118

2. 冠婚葬祭入門

結婚祝いのお返しは、デパートなどからと 結婚祝いのお返しは、披露に招かなかった どけてもらってもよい 人にだけ出す 礼法の本を読むと、「お返しをデ。ハートなどか 昔は、目上の人からのお祝い品にはお返しの じつばひと 必要はなく、友人には同額、目下へは倍額を返ら十把一からげに送りつけるのは誠意がない。 すものとされていました。いまでは一律に半額できるだけ自分で持って行ってお礼を述べるべ 程度の同じ品物をお返しするのがふつうです。 きだとありますが、私は反対です。お祝いを ただし、披露宴に出席された方へはお返しの必差し上げる場合は相手がひとりですから、持参 要はありません。招待したのに欠席され、お祝することもできますし、それが礼儀でしよう。 い品はいただいたという場合は、披霹宴のとき しかし、いまの大都会の交通事情で、お祝い の引出物か、披露に招かなかった人と同じお返をくださった方全員を一軒一軒訪問するのはた しを送りましよう。 いへんです。また、先方でも忙しいところに訪 かつおぶし お返しの品も従来は紅白の真綿や鰹節でしたねてこられては、迷惑するかもしれません。心 が、こういう品は、もはや生活必需品ではなくのこもった礼状をそえてデ。ハートなどからとど なりました。それより紅白の角砂糖や石けん、タ けてもらうのがいちばんです。お返しの包みに ォルなどのほうが実用的でよろこばれます。相は紅白の水引をかけ、表には「内祝ーまたは 手のネームを入れた風呂敷もよく使われます。 「寿」とします。 4

3. 冠婚葬祭入門

る 食事は、早い人とおそい人がいますが、ほ、 の客と食事の歩調を合わせてゆくのが、たいせ つなマナーです。早すぎるのはみつともない し、おそすぎても、給仕人の皿かたづけのさま たげになって、宴の進行をおくらせます。主人 側は、上位の客に気をつけて、その方の食事の 速度に合わせ、先に食べ終わらないようにしま す。欧米では、ホステスはいつも皿に一口だけ 残しておいて、いちばん食べ方のおそい客と調 子を合わせるのが食事作法とされています。 また、お酒はつがせて飲まないのは失礼にな りますから、飲みたくないときは、「けっこう ですと手先のジェスチャーで断わります。コ ップを伏せてはいけません。 食事は、まわりの人の食べる速度に合わせ 的り少 食事は、まわりの人の食べる速度に合わせる

4. 冠婚葬祭入門

内祝いは、祝いの日から一週間以内にする 女児には内裏雛 お宮参り、初節句などにお祝いをいただいた 赤ちゃんがはじめて迎える節句を初節句とい ら、祝いの日から一週間以内に、内祝いとし ってお祝いをします。男の子なら五月五日の端て、子どもの名まえでお返しをするのが礼儀で 午の節句、女の子なら三月三日の雛祭りが初節す。近所ならお赤飯などを配り、遠いところへ 句にあたります。しかし昔は、三月は女、五月は紅白の角砂糖や鳥の子型の石けんなどをお礼 は男というようにはっきりきまっていたわけでの手紙とともに送ります。。ハバが写した当日の はなく、初正月、初の七夕、初の十一月十五日赤ちゃんのスナップができていれば、それもそ など、折り折りの節句の日にわが子の将来を祈えて送ればよろこばれるでしよう。 って祝福したものです。 目上の方からのいただきものには、どんな場 さて、この初節句には、里方や親戚などから合でもいただいたものより高価な品を返すのは のばり 人形や幟が贈られます。赤ちゃんはまだ一歳未失礼です。感謝のしるしだけで十分です。私は 満ですから、親が買う場合はそんなに高価なも七五三のお祝いの返礼に、子どもさんの描いた のは必要ありません。男なら武者人形、女なら絵をいただいたことがありますが、ご両親のあ 内裏雛程度で、あとは子どもの成長につれて年 たたかい心が読みとれて、とてもうれしく思い ごとにそろえたほうが楽しいでしよう。 ました。 初節句を祝う人形は、男児には武者人形、 だいりびな たなばた むしやにんぎよう たん 112

5. 冠婚葬祭入門

がじゅ 賀寿は七十七の「喜寿」から祝うとよい むやみに還暦のお祝いを贈らない 敬老の日にちなんで、還暦など、お年寄りの長 六十一歳の還暦のつぎは七十歳の「古稀」で こらいまれ 寿を祝う行事についてお話ししましよう。私のす。中国の詩人杜朮の詩の「人生七十古来稀な おおやそう 茶の湯の先輩で、毎日おけいこ場を元気に走り り , の句からとった呼び名です。しかし大宅壮 まわっていらっしやる方がいます。ある日、「ま一氏もすでに古稀をお迎えです。第一線で世界 あ、バカにしているじやございませんか。弟子中を飛びまわっておいでの大宅氏に、長寿を祝 たちが赤いチャンチャンコを贈るっていうんでったらかえって失礼でしよう。 すよとプンプンしています。そう言われて、 最近は寿命がのびてきたので、長寿のお祝い 「へえ、こんなに若々しくおきれいで、もう還は七十七の「喜寿ーからが適当だと思います。 暦なのかと私もはじめて気がっきました。 「喜」の字を略して書くと「毳」となるところ ほんけ ぺいじゅ 還暦は数え年の六十一歳。これを、「本卦帰からこの名があり、八十八の「米寿」もやはり はくじゅ り」ともいうのは、六十一年めに生まれた年の「朱ー字の形からきています。九十九の「白寿」 千支にもどるからです。しかし、現在は六十一 は百から一をとると「白」という字になるから 歳ではまだまだ働きざかりです。お祝いをされです。こういう年にあたるお年寄りがいらした ると、無理に老人の仲間入りをさせられたよう ら、誕生日には子どもや孫が寄り合って、楽し で、喜ばない人がいることをお忘れなく。 い祝宴を催したりして祝ってあげましよう。 きじゅ

6. 冠婚葬祭入門

結婚祝いを発送する場合には手紙をそえる とよい 結婚祝い品は、なるべく挙式の一週間ぐらい 前までに持参したいものです。正式に持参する ふくさ には、祝い品の場合は品物をお盆にのせ、袱紗 をかけて出します。現金の場合は、白木の盆に だき合わせにした半紙をおき、その上に金包み をのせ、末広をそえて出します。でも現在はこ んなことはぎようぎようしくて、かえっておか ましいかもしれません。心からのお祝いを述べて、 繼祝いの品をそのまま差し出せばよいでしよう。 ら デパートなどから発送させる場合は、必ず結 合婚祝い品であることを告げ、結び切りの水引を かけてもらいましよう。品物だけをおくるのは 一失礼ですから、丁重なお祝いの手紙を別送する か、品物に同封するかしましよう。 0 まョ 0 ・ 0 0 《つ 0 0 の 、、 00 結婚祝いを発送する場合には手紙をそえるとよい

7. 冠婚葬祭入門

葬儀と告別式には指揮者が必要である 葬儀と告別式には現金の用意が必要である 喪主は葬儀の主催者か執行人のように考えら 指揮者、演出者が決まったら、その下に記帳 れがちですが、葬儀の発起人ではあっても、葬係、会計係、受付係、接待係、炊事係、庶務雑 儀がはじまれば故人と同様に受身の立場に立っ用係といった世話人の分担を決めます。遺族は ものです。そこで、大きな葬儀や告別式では葬弔問客の応接で精一杯ですから、こまごました 儀委員長が必要となってきます。葬儀と告別式仕事はなるべくその人たちの手で決裁できるよ で一番たいせつなことは、テキパキと事を処理うにします。かといって、あとあとトラブルの する指揮者の存在なのです。 起こることがないよう、あらかじめ遺族なり演 で葬儀の代表者には年記の人にお願いする場合出者とよく打ち合わせておきます。 くもっ いつぼう遺族としては供物代、接待費などこ 戔が多いので、ほかに、実際に雑用いっさいを引 まかな出費がたくさんあるので、現金を用意せ き受ける、陰の演出者も決めねばなりません。 ら陰の演出者はふつう町内会で引き受けたり、故ねばなりません。お金の用意ができたら会計責 すいとう 液人の会社の人がやってくれたりします。この世任者に渡して、いっさいの出納はその人に最後 までやってもらいます。会計係の記録は、あと 話役は喪主の家庭の事情をよくのみこんでい 章 , 三て、喪主にいちいち細かいことまで相談しなくあと遺族が礼状を出したりするときに必要です から、キチンと手落ちのないようにします。 ても、ドシドシ事が進められる人が最適です。

8. 冠婚葬祭入門

川男の子の初節句には、お祝いをくれた人に ちまきかしわもち 粽や柏餅を配る のきしようよ 端午の節句に軒に菖蒲をふくならわしは、平 安時代から行なわれており、これが江戸時代に ・しようよ ごろ なって、菖蒲は尚武に語呂が合うところから男 のぼりかよと の節句とし、幟や胄、武者人形などを贈って祝 う風習がおこりました。 そくっげん 粽は昔、中国の楚の屈原という人が、五月五 日の午の日に淵に身を投げて死んだので、その で霊をなぐさめるために供えたのがはじめだとい 業われています。端ははじめという意味で、端午 らはこの故事から出たといわれます。粽はモチゴ 産メ、キビなどの粉を練って茅で包んで蒸したも ので、茅巻きというわけです。親戚、縁者に粽 二を配り、子どもの成長を祈ります。関西では二 年めからは柏餅を贈る風習があります。 かしわもち かや 制、しトもち 男の子の初節句には、お祝いをくれた人に粽や柏餅を配る 113

9. 冠婚葬祭入門

やせている男性が和服を着るときは、胴に 結婚式場での席次は、血の濃い順にする バスタオルをまくとよい さあ、いよいよハイライトの挙式です。まず 紋付羽織・袴の下に着るきものは長着の二枚神式の場合からお話ししましよう。控え室では しおぜはぶたえ 重ねで、上着は黒の塩瀬羽二重の五つ紋、下着新郎、新婦、両親ともに、仲人に「本日はどう はねずみか茶の羽二重。長襦袢は下着と同系色ぞよろしくお願いします。」と挨拶し、参列者 の淡色羽二重、または染め模様無双仕立てに、 にも「おにがしいところをありがとうございま えり 白かねずみ色の羽二重の衿をかけます。 すごとお礼を述べます。式場へは神職の案内で 肌着はさらしです。下にシャツを着る場合は新郎、新婦、仲人夫妻、新郎両親、新婦両親、 > 字型の袖なしを着ること。衿元と袖口にメリ新郎親族、新婦親族の順で入場します。そして ャスシャツがのぞいて見えてはガッカリです。神前に向かって右側に新郎側、左側に新婦側が はきもの ぞうり 履物は畳表の草履、白い鼻緒が正式です。足袋着席します。親族は、兄、姉、伯父母、叔父母 せんす は必ず白。扇子も白。腕時計が袖口から見えるなど、おもだった人だけ参列するのがふつうで、 のは野暮ったいのではずすこと。男のきもの姿血のつながりの濃い順に上座につきます。 は、すこしおなかが出ているほうが立派ぐす。 式場での参殿や起立、着席などの指示はすべ スマートな男性は、さらしやバスタオルを胴まて式の世話役の典儀がやってくれますから、参 わりに巻いてから着ることをおすすめします。 列者はそれに従います。

10. 冠婚葬祭入門

贈り物に粗品とは書かないほうがよい 贈り物のお返しはすぐ返さない 人が生まれてから死ぬまでには、おめでたい 贈り物を先方に渡すとき、心をこめた手製の くや 品や、意味のあるおみやげには「母がつくった ことや、お悔みごと、お世話になったお礼、珍 しおから しいもののおすそ分けなど、贈答の機会はたく いかの塩辛でございます「けさ郷里から帰っ まったけ て参りました。これは実家の山でとれた松茸でさんあります。これらの贈答は、いわば、人と す。少しでございますが : ・ : などと説明のこ人とのほのぼのとした心の交流のための潤滑油 とばを。また適当な処置が必要なものには、「冷です。 従来の日本の作法では、物を贈られたら必ず 蔵庫にいれてくださいとか「すぐ召し上がっ 返すものとされていました。しかし、心から贈 てくださいなどと申しそえます。 で ま った結婚祝いに、無理をしてまで派手なお返し 自分の持参したものをけなして、「つまらな 晦いものですがとか「お口に合いませんでしょをするのは、贈り主の心に反します。外国には らうがなどというのはおかしなことです。同様お返しの風習はありません。贈られたら素直に 受けて、すぐお礼のことばや感謝の手紙を送り に、「粗品」と書く習慣も止めたいものです。 元 似たような感じでも「寸志」のほうがよろしいましよう。そして、誕生日のお祝いをいただい たら、こんどは相手の誕生日にお祝いを贈るよ 四でしよう。私は、そんな場合には「きもち」と うにしたいものです。 書くことにしています。 じゅんかっゅ