いうまでもなく民主主義というのは、国 民のための政治ということです。すべてに優 先して、国民の利益が守られなければならな ・家庭経済とは いとい , っことです。 なにをさておいても、国民生活がより豊か ものだから悪いことなのだ、という高い理想により満ち足りた状態になるように、社会施 重要な学問となった家計学 がうち出されたわけです。この場合国民生活 従来、家計というものは家庭内における主というのは、経済的にみるかぎり「家庭経 婦のやりくり技術という意味しか与えられて済」そのものですから、生活奉仕経済という カ いませんでした。家政学の一部でほんのちょのは、家計に役だっ経済を早くつくりたい、 豊 を っぴり取り上げられただけで、他の学問からという意味だと考えてよいでしよう。 活 はほとんど問題にされない、きわめて陽の当 また、昭和四十一年の秋、国民生活審議会民 たらないものにすぎませんでした。 は国民生活の向上のためには、「生活経営学」す ところが最近になって、事情がずいぶん変という学問を、国家のカで大いにひろめなく わってきました。陽の当たらない学問どころてはいけないということを、内閣総理大臣に 力いっさいの学問は家計に奉仕するのが第答申しました。この「生活経営学」は文字ど 一の目的だとさえいわれるようになってきたおり家計なのですから、今や政府も真剣に、 のです。すべての学問のなかで、もっとも重家庭経済の確立に本腰を入れ出したと考えて設を整備してゆくし、また公害をなくし、物 価を安定させてゆくのが国家の義務ですし、 要なものの一つになってきたといっても過言よいと思います。 このように家庭経済というものは、最近に良い品物を安く供給しつづけてゆくのが企業 ではありません。 たとえば昭和四十年度の「国民生活白書」なって、内外から急に注目されるようになつの責任ということになるでしよう。 たわけです。このことはよく考えれば当然の は、生活奉仕経済ということをいい出しまし 国民生活はまだまだ こと、おそきに失したくらいです。 た。経済というものは国民生活に奉仕するこ このように家庭経済の幸福を、社会のなか とが第一の任務であって、経済を構成するす 政治は国民の利益のために のすべての中、いにおくという考え方だけは、 べての企業は、生活に役だつような仕事をし てのみ価値がある、不当に物の値段をつりあ現在の日本が、どんなことがあっても守らようやく確立したのですが、さて現実はどう なければならない基本的原理は、「民主主義」かということになると、またまだ問題は多い げたり、企業が一方的に価格を決めてしまう ことなどは、すべて国民生活にマイナスするだということは、だれも否定はしないでしょようです。 157 家庭経済とは
いマネージャーであるとはかぎりません。学 校時代の家政学の知識や、中途はんばな花嫁 修業くらいで立ち止まっていては、日進月歩 の時代のまん中にある家庭の、生き生きとし たマネージャーになることは、むずかしいで 家事を、経営管理の対象と見、家庭を会社しよう。 主婦は家庭のマネージャー 組織になぞらえて、会社の経営管理の理論方たとえばマネージャーだといっても、うち 家庭の機能は、家族ひとりひとりの活力を法をあてはめて、考えてみようという試みがでは夫もこどもも、家事に協力しないなどと あります。むろん、会社と家庭は違うし、会ばやく奥さんは、「人事管理」の不得手な、 養い、生活の格調を高め、一家の総合した、 永続的な生活力を強化することにあります。社でのやり方が、すぐ、なにもかも機械的に落第マネージャーです。年じゅう、なにか、 はあてはめられませんが、会社の経営管理の道具や書類をさがし回っている奥さんは、資 これからの主婦は家庭のかなめ、マネージャ ーとして、家庭の働きをじようずに発揮させ精神ややり方をよく消化して、適正で、洗練材管理や在庫管理のな 0 ていない、散漫なマ された応用性をつけ加えて、家事を見直する 続けなくてはならぬ役目を負っています。 家事は、一見、とりとめのない雑用のよりと、家庭の生産性の向上に役だっところが多ま ら いに違いありません。 集まりとみえますが、これを考えなしにゆき か 練 あたりばったり、なんとなく処理していくだ iäa マネージャーの資格はきびしい AJ けでは、家庭の機能は効率高く発揮されませ 験 経 最初に、主婦は家庭のマネージャーだとい ん。「ばんやり家事」と、「よく考えた家事」 は いましたが、これを軽く考えては、ことばだ とは、結果には雲泥の差ができるでしよう。 ャ ジ けのことに終わります。会社のマネージャー 経済的にはむだが多く、能率的には低調にな には、本来、きびしい資格が要求されていまネ り、家族ひとりひとりの活力はじゅうぶんに 名 す。生まれながらにして立派なマネージャー 強められません。 し ま これからの主婦は、科学的、合理的、計画などは、会社でもめったにいないもので、みネージャーです。 まずマネージャーたる真の資格を備えるに た 的によく考え、かっ、実行力のある賢い家庭んなきびしい自己訓練を経て、にがい経験を は、自己を啓発して、どうしたら家族の協力 の管理者でなくてはなりません。まず家事全積み、そして実際面で鍛えられながら、やが ~ と を得られるかをはじめ、仕事の知識や能力を っ 般を、散漫なとりとめのないものとせず、経てでき上がってくるものなのです。 ↓も 営、管理の対象として、じゅうぶんに研究し家庭のマネージャーたる主婦も同じくただ高めることです。むろん家族ひとりひとりの 「主婦」だ、というだけで、すぐだれでもい活力強化のためには、衣食住から家計の管 てみる価値のあるものとみることです。 もっと賢くたくましく マネー キー
日本では生産さえふやしてゆけば、国民生六五円くらいにしかなりません。三食で一六するためにのみあると申しました。このこと 活は幸福になるという迷信がまだ残っていま五円の食生活がぜいたくとはとんでもない、 はまちがいないのですが、しかし誤解があっ は す。しかし、生産がふえても、国民にそれをむしろみじめだといってよい金額です。 ては困ります。家計がすべての中心だからと AJ 買う力がなければなんにもなりません。とこ このような生活でも主人収入だけでまかな いって、家計がうまくやりくりできないのは済 ろがその国民の消費力の裏づけになる収入は えず、家族が働かなくてはならない。この一国家や企業の責任なのだからと、自分自身の庭 家 どうかといえば、まだまだ低いのです。 例だけでも、日本の家庭の収入はまだまだ低努力を怠ってはいけないということです。 一例をあげれば、昭和四十一年のわが国の いといわざるをえないでしよう。 天は自ら助くるものを助くとかいいます 家庭の平均収入は、四人家族で七万五三七一一生活奉仕経済である以上、国民の収入をも が、民主主義というのは一面、われわれが努 円にすぎません。しかもこのうち世帯主収入う少しふやす努力をしてほしいものです。 力して自分の幸福をつくりあげることでもあ は六万三〇一一円で、あとは主婦や家族の収 このほか、高すぎる税金、不完全な社会保ります。家計はそれにたずさわる家庭人の努 入です。これに対して、支出は六万三四一九障、高騰を続ける物価など、まだまだ家庭経力で、よくも悪くもなります。自分の暮らし 円で、一家の主人のかせぎだけでは、支出を済のマイナスになるいろいろな問題が、今のをよくする責任の第一は自分にあるので、国 まかなうにやっとです。 日本には数多くあります。これらを一つ一つ家や企業はそれを援助する義務があるという しかもこの支出といっても、そんなにぜい解決してゆかなくては、ほんとうの意味の生のが、正しい家計の考え方だと思います。 たくをしているわけではありません。食費を活奉仕経済は実現してこないでしよう。 豊かな消費を楽しみながら、他面、高い貯 考えてみても、一万九八三七円です。四人家といっても、現在「家庭経済」が国や企業蓄を確保するためにはどういう方法をとった 族で二万円弱という食生活は、一日になおせにいかに重要なものであるかが認識されただらよいかを、真剣に考える主婦の努力を中軸 ば三十日として六六一円です。ひとり平均一 けでも、過去に比べて大きな前進であること にいかにして物価高をおさえ、税金を安く はまちがいありません。 し、社会保障を整備することができるかとい 高速道路はできても住宅は・ う国家の努力、どうしたらよい商品をより安 主婦、国家、企業の努力で く消費者に提供できるかという企業の努力、 こうなれば、家庭経済を実際に担当する主この主婦、国家、企業の三つの努力が相まっ 婦の任務というものは、まことに大きいといて、家庭経済の充実が完成されるのです。 わなければなりません。主婦の家計運営の能 わたくしたちはこのように、「家計」のもっ 力いかんが、わたくしたちの日本をよくも重要な意義と価値をよく知って、「豊かな消 し、悪くもするといってよいからです。 費と高い貯蓄」の両立に全能力を傾けるとと わたくしは家庭経済はすべての経済の中心 もに、国家や企業がその正しいあり方を保つ であり、国の経済も企業の経済も家計に奉仕ように、監視しようではありませんか。
に買うはやすく、売りの決断はむずかしい、 るものですが、かってのように三年で倍以上くると、景気回復期後半から好況期にかけて 第四に株を買ったら塩づけとし、売り時までの値上がりを期待するのはむりです。 工場地の値上がりが目だち、ついで住宅地、 に しんばうすること、第五に生活の予備資金や 商業地がこれにつられて上がってきます。 め 経済の成長との関係は 仕事上の運転資金を、株式投資に流用しては そして、一度景気が悪くなり不況が訪れるの ならない、第六に株式投資は資産の一部にか 昭和三十 ~ 三十六年の日本経済の高成長期と、工場地の売り物が増加し、住宅地の騰勢も ぎり、この増減によって、資産に大幅な変動には、地価も年率二〇 ~ 三五パーセント高と鈍り、商業地の騰勢はさらに鈍くなります。日 明 をもたらさない範囲内にとどめる、などです。なりました。しかし、三十七年の不況、三十 地価の動きの見通し 八年から三十九年秋の景気回復と向上、三十 投資銘柄の選別法 九年秋から四十一年二月の不況では、経済成三年から五年の長期投資としてみれば、土 昭和四十 ~ 四十六年ころにかけては、高度 地の投資は安全で有利なものの一つといえま 全 大衆消費時代初期発展期後半の時代で、実質 す。 安 は 経済成長率は前半期より鈍くなるようです。 その理由はまず第一に、商品のようにすぐ 自動車のいっそうの普及と、一世帯一住宅 には増産できない、土地造成には限度もあ の 政策と、道路拡充の三つが経済推進力とな り、費用と時間がかかります。第二に大都市 り、さらに家庭用耐久財、高級食品関係の、 / / への人口集中は続きます。第三に一世帯一住 大衆市場の動きが強くでてくる時代です。 宅政策は、昭和四十六年目標ですすめられて 具体的にいえば自動車、弱電、楽器、食 います。第四に小家族化と、大都市およびそ 期 品、建設の五業種を考えればよいでしよう。 の近郊への人口移動の傾向が強くなっていま 長 す。第五に昭和四十二 ~ 四十六年の政府の中 ただし投資銘柄を選ぶには、第一にその業 界では一、二位といわれる、超一流会社に限長率も高成長期より鈍化しました。これに伴期経済計画でも、実質経済成長率八・三。、 セントが見込まれ、日本経済の成長率はまだ ること、第二に一業種のものに集中せず、業って全国市街地価指数も年率で一〇 ~ 一七パ まだ高く、これが土地高の強い要因となって ーセント高になっています。 種を分散させること、第三に国際競争力の強 いる、などです。 い会社から選ぶこと、第四に経営者の人柄も 景気は地価にどうひびくか このような理由から市街地の価格の騰勢は 重視すること、などです。 不況、景気回復、好況といった波と地価の強く、今後三年間でみても年率一〇パーセン 動きとの関係をみると、大勢としては、地価ト余高、四十一一、三年から四十五、六年までの 土地 は景気より七か月から一〇か月遅れて動きま期間でみると、三か年間で三〇 ~ 三五パーセ 土地への投資は長期的にみればうまみのあす。景気が上向き、とくに設備投資がふえてント高、四、五年間ならば五〇パーセント前
安心のための貯蓄を わば人生の経済的基礎といってもよいでしょ 元来、資本主義という経済組織は、常に好う。このことはわたくしがいまさらいうまで 暮らしの五原則 計 景気、不景気の波をくり返して動いていくと もなく、みなさん先刻承知のとおりだと思う家 の 豊かな消費と高い貯蓄の両立のために、す いう本性をもっています。また、生きていくのです。たとえば日本銀行が毎年十月に発表 庭 べての家庭経済が考えなくてはならない基本ということが、原則として個人の責任にゆだする、貯蓄に関する世論調査によりますと、家 新 方針が五つあります。 ねられている経済制度なのです。だから、家貯蓄の目的は上のようになっています。 「現在生活の充実を犠牲にせすに、将来生活庭経済の基礎が弱ければ、ちょっとした不況 このうち、〇印をつけた部分は、まさに、 の安定に備える」という家計の理想をむりな にも耐えられないし、社会保障も生活保護も この不慮の事故や老後に備えてのいわば「安 く実現していくために、この五つの基本方針じゅうぶんでないから、病気などの不慮の事心のための貯蓄」で、それそれ大きな比率を だけはなんとしても守り抜いていただきたい 故があった場合はもちろん、定年や失業で収占め、わが国の家庭の大部分が、この目的の と思うのです。 入の道が閉ざされてしまったような場合に ために貯蓄をしていることがわかります。こ は、ただちに生活の不安が伴います。 五原則とはすなわち次のことをいいます。 のように、人生のいわば土台としての貯蓄と いうものは、われわれの暮らしにとって、必 一取入の一定部分はないものと思って貯蓄そこでどうしてもそうした事態に備えて、 し、不慮の災害や老後に備えましよう。 一定の経済的準備が必要なのです。それはい要不可欠のものだといってよいでしよう。 それならば、この意味の貯蓄はどれくらい 二使うべき部分は、有効に使い切って、さ 2 0 。っ 11 - 0 いつ」 CC っ 0 ワ」 0 / ワ】 9 、 11 9 、【 0 O 一、 したらよいのでしようか。これはそれそれの らに節約してためようなどと考えないように し しましよ、つ 計家庭に事情がありますから一概にはいえませ 生・ / 2 -4 8 【 / -0 0 ー 7 合 0 11 9 」冖 0 【 0 -8 一 0 で ワ 3 つ」 三使うべき部分のうち、食費と教養費に重 ん。五 % でも一〇 % でも一五 % でも二〇 % で 位 の 単 る もけっこうです。わが国の家庭の収入に対す 点をおきましよ、つ。 0 ) 4 ・つ 0 ( 0 「 / 一い - 1 亠 て 、一五 % から二〇 % 四家をつくるための費用、こどもの大学資的 っ貯の・陶ロロは事 / / 。し 目 金などは、ポーナスプランで考えましよう。 までといわれています。しかし、これには家 ~ 千 5 7 1 5 8 2 2 3 0 、 8 は・ 4 ・つー 1 上ワ〕 ( い I.O っ 0 っ乙ん」 の っ【 / 一いつ」 4 ・ 1 亠 答 五最初のこどもが中学にはいるまでは親の を建てるためだとか、教育資金のためだと 蓄 回 め で か、あるいはテレビを買うためだとか、いわ 楽しみを中、いに、それからはこどもの教育を貯 た め ま の めい安 ば目的を含んだ数字ですから、不慮の事故や 中、いに家計を考えましよう。 な のめたに入にたなば ら 害たのめ購めのはれ 老後に備えるための貯蓄としてはこの半分、 以下、この一つ一つについて簡単な説明を 災の地た品た一的い 加えてみたいと思います。 八 % から一〇 % くらいがスタンダードだと、 のも土の商のヤ目て他家ー 時ど屋後額税ジにつのじ 不こ家老高納レ特持そ同 8 考えればよいのではないでしようか。 第一の原則 とにかく、自分の家庭の実情に応じて一定
生活も同じこと、消費が現在どんなに充実 していても、それは病気や不慮の事故があっ 沖 てもだいじようぶだという、一定の財産に、 つまり生活の土台に支えられていなければ、 一家庭経済 0 理想と現実 いっかは破たんします。財産というのは貯蓄 済の合理化、家計のマネージメントが強く要によってもたらされますから、貯蓄は消費と パランスのとれた家計 ともに重要なことです。 望されるのです。 しかし、消費と貯蓄というのは、明らかに 家庭経済というものは、単に収入がどうで家計の合理化とか、マネージメントとかい 支出がどうなっているか、限られた収入でどうのは、結局のところ、パランスのとれた経矛盾します。ためれば使えないし、使えばた うやったら赤字を出さずに生活することがで済生活をおくるように努力するということでまらないからです。 しかしわれわれは消費と貯蓄の両立などと きるかといった、単なる「やりくり」だけにす。それならば家計のパランスというのは、 いったいどういうことなのでしようか。 いうことは、どう努力しても不可能だなどと とどまるものではありません。そこには、ど あきらめてしまわずに、その方法を積極的に の家庭でも等しく追及しなければならない理 三つの・ハランスが わたくしたちが家庭経済のパランスという捜し出すことによって、「豊かな消費と高い 想というものがあるはずです。その理想を一 場合、そこには、それぞれ異なった三つの側貯蓄の・ハランス」を、暮らしのなかで実現し 歩一歩実現してゆくにはどうしたらよいか、 これがわたくしたちのいう家庭経済だといっ面があることを知ります。第一には消費と貯てゆく必要があります。 消費と節約のパランス てよいでしよ、つ。 蓄の・ハランス、第二に切りつめないほうがよ したがって、じようずな家計を運営するたい費用と、切りつめたほうがよい費用の・ハラ家計における第二の・ハランスは、消費部分 について、大いに使ってできるだけ充実をは ンス、第三に生活の長期設計と短期設計のパ めには、この家計の理想というものをしつか ランスです。 かったほうがよい生活の重要部分と、できた りふまえて、それに到達する方法を探り出し ら節約するにこしたことはない、さほど重要 てゆくことがなによりたいせつです。 消費と貯蓄のパランス だと思われない部分とをはっきり区別して、実 それなら家計の理想というものは、どんな第一の消費と貯蓄の・ハランスというのは、 消費の重点を、前者にかけるという生活態度と ものでしようか。それはひとくちにいえば・ハ次のような意味です。 生活というものは一種の建築物とまったくです。これが「切りつめたほうがよい費目」理 ランスのとれた家計ということです。わたく と、「切りつめないほうがよい費目のパラン済 したちは家庭人として、家計のきりもりの努同じものであり、住居部分は消費にあたり、 力をしてゆくなかで、なるべく赤字幅を少な土台部分は貯蓄にあたります。住居がいかに ス」です。いわば「節約不可費と節約可能費庭 くして、少しでも豊かな生活に近づく努力をりつばでも、それをささえる土台が弱ければの・ハランス」だといってよいでしよう。 長期設計と短期設計のパランス しなくてはなりません。そのために、家庭経危険このうえもありません。
ても石炭ですク省こ 上の二つ以上を組み合わせたものなどがあり扱いやすいもの③持ち運びの便利な、安全 % 一産た ・、、前にも述へマ通しを ます。石油ストープはマーグがついて性のあるものを選びましよう。 の、格品 可靆合の ましたよ , つに、 いますから、安全性、衛生面、使いやすさな しかし、電気ストープで室全体を暖めるの使 認一 最近は灯油が多式気検マ どの点から、厳重にテストされた合格品を買は不経済ですから、室を暖めるのには石油、 型電のの しん く使われていま うことがたいせつです。また型は、最近は芯ガスなどのストープを使い、寒い夜の就寝用合 国こ す。ただし石油 上下式のものが主体です。 は電気アンカ、電気毛布などで採暖するの料 ク 燃 一カて品 ストープは不完 ガスストープ が、安全で有効な利用法といえましよう。 全燃焼による中 ガスは費用の高いのが欠点ですが、なんと 電気こたつには、自動温度調節器がついて 山ス保一 油がマ 毒や、取り扱い 石家の いっても操作が簡単で、清潔であることが身 いますから、電気代も経済的です。電気こた の不注意から火災も多く、注意を要します。上で、目ざましい普及を示しています。種類っといえば、日本人の生活環境にマッチして 最近は各メーカーが事故防止の安全装置を考は都市ガス用とプロバンガス用とにまず分け いるせいか、最も家庭に浸透している暖房器 え、改良を加えているようです。 られ、型は反射型と対流型とあるのは石油ス具でしよう。 ①ストープ本体が倒れにくいようにしてあ ープと同じです。発熱部分で分けると、ス 取り扱いの注意 るもの②転倒したとき、瞬間に火が消えるケルトン方式と赤外線方式とがあります。 ようにしたもの③転倒したとき、タングの熱の伝わり方には①伝導、②対流、③輻射最後に、暖房の要点をまとめてみますと、 石油がこばれないようくふうしたもの④以の三つがありますが、赤外線方式というのは次のようなことがあげられます。 ③を利用したもので、熱が光の波長の長い部①火をつけたまま器具を移動させないこと 分、すなわち赤外線となって伝わるのです。②室の換気をときどきすること を光の波長として人体に熱が到達するので、血③ガスのゴム管は深く差し込み、必ず安全 液の循環をよくし、健康のためによいといわ ・ハンドで締めること れています。 ④こども室ではストープの回りに保護網を 電気ストープなど ⑤一家に一本消火器を備えること 熱効率が一〇〇パーセントでむだがなく、 今後は生活水準の上昇と生活の合理化にと 手間がかかりませんが、熱源としては費用がもなって、多少費用はかかっても、取り扱い 高いのが欠点です。しかし、一酸化炭素の、い が簡単で、安全なものを求めることになると 配もなく安全なので、赤ちゃん室に回いてい 思います。電気、ガスなどがいっそう伸びる ます。型はこれも反射型と対流型とがありま燃料となりましよう。 す。買うときは①▽マーグのついたもの② ( 川端良子 ) 赤ちゃん室には電気ストープを イをい ( ■ー一 ー編新い
家庭用燃料には炊事、湯沸かし ( 風呂沸か 輸送や取り扱いに、設備と人手がいる し ) 、暖房用があります。炊事、湯沸かしは日火つきが一般に悪い 日のことですし、特に冬は、暖房用として大消火に手間がかかる に 量に燃料を消費しますから、家庭経済に及ば燃焼の調節がむずかしい 的 理 す光熱費の比重はかなり大きい ( 年平均一か月熱効率も低くなりやすい 合 当たり生活費の四 ~ 五パーセント ) ものです。 多くは灰分を含むから、灰の処置に困る料 燃 現在、燃料として使われているものには、 煙が出やすいので、衛生的に悪い 都市ガス、天然ガス、プロバンガス、石炭、 ・木炭 石油などの鉱物資源によるものが多いのです最近、都市家庭ではほとんど使われていま が、なお、木材 ( まき ) 、木炭などの植物資源せんが、戦前は家庭燃料の主役でした。黒 によるものもあります。これらを合理的に使炭、白炭などの種類があります。 うには、まず、それぞれの燃料の特性を知ら黒炭はグヌギ、ナラ、クリ、カシなどの木 なければなりません。 を土がまで蒸し焼きにして作り、かなり高温 になりますが、火もちが悪いので、部分的な 採暖に使われます。白炭はカシ、ナラ、マッ 燃料の種類と特徴 などの木を石がまで蒸し焼きにして作り、火 燃料をその特性から、固体燃料、液体燃つきは悪いのですが、火はよくもちます。 料、気体燃料の三種類に大きく分けて比較し木炭は現在営業用には使われていますが、 てみましよ、つ。 石炭は火つきは悪いが火力が強く経済的です 旦固体燃料 ( まき、木炭、煉炭、石炭、 斗 コーグスなど ) 燃焼がゆるやかである 火災や爆発の危険が少ない 毒性が少ない 貯蔵が比較的容易である 短所
ご執筆いただいた先生 ( 五十音順・敬称略 ) 愛知教育大学教授亠月・木 医事評論家石垣純二 服飾デサイナー石干祥八月 家事研究家牛山禮子 住宅コンサルタント岡本敦 日本社会事業大学教授 政亮 国民生活研究所 川端良子 作 家邱・ 、水 ) 供 弁 士久米愛 インテリアデザイナ 柴岡治子 Z アナウンサ 鈴木健二 服飾デザイナ 鈴木宏子 弁 士多田武 護 弁 士田邨正義 家事研究家戸川寿子 掃除研究家西川勢津子 護 弁 士西幹忠宏 野田経済研究所主筆野田・功 東京都立大学教授唄亠子一 生活研究家樋口恵子 家事研究家堀士心津 東洋信託銀行本庄登志彦 護 弁 士松下幸徳 生活研究家松村喜代子 ム間 評 = 11 ロ 家丸岡秀子 護 弁 士山田隆子 日本経済新聞論説委員長 , 人和「男三 家事評論家吉沢久子 消費生活コンサルタント 吉田澄子 東京大学教授渡辺 ~ 津三 二こ卩 カイカ装 フ ス 井上松田 上原本中 球重秀一 二和実光
費など、地位を維持するための費用も、ばか が、教育費におされて最低額に近づいてくる にならない金額になってくると思われます。 こともあるでしよう。衣服購入も、こども物 ポーナスプランを そうなると中年期の生活は、むしろ独身時代中心のプランニングになってきます。ポーナ めぐって や、新婚時代に比べて経済的に苦しくなってスプランの中心も、こどもの大学資金積み立 てにおかれざるをえないでしよう。 くるのが普通です。 貯蓄五、消費五の割合で そこで、このような事態を少しでも避ける親子とも満足するために ために考えたいのがこの原則です。最初のこ家庭を親子の関係で考えるかぎり「親も満夏、冬を問わず、ポーナス ( 手取り額 ) 使用 ヒフテイヒフティ どもが中学に入学するときまで、つまり結婚足し、子も不満なく」という理想を掲げて生の基本は「五〇、五〇の原則」をしつかり守 後十二、三年という時期は、できるだけ親の活の運営を考えなくてはなりません。そしることです。こよ、、、 オ。ししカえると「貯蓄五、 生活を中心に家計を考えるべきなのです。食て、そのためには、この第五の原則が必要な消費五」に分けて使うことです。といっても 費などは、いつの時期においても差し控えてのです。 けっしてばく然と半分ためて半分使えといっ は困りますが、その他の費用、たとえば、教若いうちにできるだけ自分たちの物を取り た意味だけではなく、この考えの底には、家 養娯楽費などは親の教養娯楽を中心に使うべそろえ、こどもが大きくなってきたら、こど庭経済のあり方の根本的な考え方があるわけ きです。また衣服なども、中年になっての買もの物中心にと考えることは、収入があまりです。家計をうまく管理しようというのは、 い増しができるだけ少なくてすむように、 こ多くない日本のサラリ ーマンの大多数にとっ しつかりした土台の上で、満ち足りた生活を の時期にできるものはそろえておくのもよいて、今ややむを得ない生活原則の一つです。楽しみたいという考えがあってのことです。 ことです。 このような考えで計画的な生活をするなら生活の土台とは、生活の安定ともいえまし また、長期生活設計の問題としては、教育ば、行き当たり・ハッタリに暮らすよりも、 よう。だから、老後とか、不慮の事故とかに 費がかさむ中年以後の時期においては、とて「親と子双方の満足」が同じ資金で比較にな備えて、決まった割合の貯蓄さえしておけ も家を建てるための資金などためることは不らないほど充実されるものだと確信します。 ば、残りはよりよい生活のために使い切って 可能ですから、家を建てたいという希望のあ 以上が家庭経済を考える場合の基本的な五もよいわけです。その貯蓄の割合は、もちろ る人は、できるだけ第一子が中学に入学する原則です。このうち、短期生活設計に関するん、それそれの家庭によって違ってもよいの までに目的を果たすような、貯蓄計画が必要第一から第三のものはいわばサラリープランです。ただ平均的な意味からいえば、収入の です。 の問題で、長期生活設計に関する第四、第五一割でよいでしよう。 そして、中学生のこどもを持つようになれのものはいわばポーナスプランの問題だとい それなら、貯蓄一、消費九ではないかとい ば、生活の中心がこどものためにおかれるのってよいでしよう。 われそうですが、ここでいう消費のなかに はやむをえないでしよう。教養娯楽費は、家そこで次にポーナスプランをもう少しくわは、たとえば住宅資金や教育資金のように、 計上重要な費目で切りつめたくはないのですしく解説してみましよう。 長い年月積み立てなければ使えないお金もは 新家庭の家計 170