えたときも、そのたびに変更登録をしなけれ保険に加入することも、自動車所有者のたい ばなりません。自動車を滅失、解体し、あるせつな義務の一つです。この責任保険にはい っていることの証明書 ( 正式には、自動車損害事 いは自動車としての用途を廃止したときは、 」擺消登録をする必要があります。 賠償責任保険証明書という ) がないと、自動車交 ~ 久次に、自動車の使用者は、自動車の構造、原簿の登録も受けられません。しかも、自動車 一 = と装置が保安基準に合 0 ているかどうかについ車を運行するときは、必すこの証明書と前記自 車て、陸運事務所の検査を受け、自動車検査証の自動車検査証の二つを自動車に備え付けて カ ( 車検と呼ばれている ) を交付してもらってからおかねばなりません。 でないと、運行してはならないとされていま 強制保険と任意保険 す。この検査証の有効期間は一般の自家用自 ハイクにも必要な強制保険 動車の場合は二年間で、二年目ごとに検査を 受けなければなりません。 強制保険は、正式には自動車損害賠償責任保 自動車を持つに 、自動車の保有者は、すべてこの保 また、自家用自動車を使用し、代金をもら険といし あたって 険に加入することを義務づけられています。 す ま 6 昭和四十一年十月一日から、・ハイグと呼ばれ 所有者と使用者の義務 る原動機付き自転車も、この強制保険に加入 を 査 していないと走らせることができなくなりま 自動車は、自動車登録原簿に登録していない 検 に と した。強制保険に加入している証明書がない と走らせることはできません。 と、車検を受けることができません。 自動車の保有者は、自動車の保管場所を道目 車検を受けると車検標章 ( ステッカー ) を交 路上以外の場所に確保しておくことを義務づニ 付され、これを自動車の前面ガラスにはりつ けられており、特に東京、大阪など六大都市車 けることになっています。車検のない軽自動 のほか、指定された都市 ( 人口約一〇万以上の自 辞 車やパイグは、保険会社から保険標章 ( 車検 都市が指定されているようです ) の地域を自動車 の使用本拠とする場合には、保管場所を確保って人や荷物を運ぶことや、賃料をもらってより小型のステッカー ) をもらってつけること になっています。こうして、保険に加入して していることを証明する書類を提出しないと、他人に貸すことは禁止されており、自家用自 ることを表示します。 自動車登録原簿への登録が許可されません。動車を共同で使用する場合にも、陸運局長のい 強制保険の保険料 そのほか、自動車の型式などを変えたと許可が必要です。 き、所有者の住所や自動車の使用の本拠を変また、あとからふれる自動車損害賠賞責任強制保険は、人身事故による損害賠償をカ
- 一うし クリンカタイルという、格子のようにすじ かさ立ては、なにぶんにも雨水にぬれて、 さびやすいものです。ワックスぶきをするな目の通ったタイルは、縦と横の二方向にたえ ず掃かないとよごれが取れません。洗うとき ど、さび防ぎに努めます。 は、デッキプラシでこすり、あとはモップやを《 マットは週に一回ほど外へ持ち出し、よく たたいてどろや綿ばこりを取ります。ゴムばろ布でふき上げます。 べランダやテラスには、洗濯物やふとんを 製、プラスチック製は水洗いができますが、 しゅろやさびやすい金属は、ただたたいてど干すなど、綿ばこりの類が多く、外からはど ろや砂もはいります。 ろを落としておきます。 門やヘいは、あまり手をかけて洗ったりふ 玄関のドアは、鉄製ならあまりふかず、ひ どくよごれたときだけワッグスぶきをしまいたりしないほうがよいことが多いもので す。和風のガラス戸でしたら、洗剤ぶきをしす。それよりむしろ、ペンキを一年に一度は 塗り直すとか、植木屋を呼ぶなどの手入れを ておきます。 します。 道路の掃除は竹ばうきで 洋風木製ドアは、ワックスぶきをします。 玄関の戸というのは、外に面する部分は雨といには落ち葉がたまります。これも一年 に一度、植木屋か屋根屋を呼んで落ち葉を除します。 風にあたり、たいそうよごれのつきやすいも のですが、あまり適当なよごれ防ぎのワッグき、かわらのずれとか、漏電しそうな場所を近ごろは自動車は、ワッグスで光らせるよ スもありません。自動車ワックスのなかに捜してもらうなどします。 りも水洗いをし、あと軽くワックスをつけた は、白く粉をふくものもあり、一般におすす庭の掃除は、草取り、落ち葉掃きなどで布でふくようになりました。またスプレー式 めできません。 す。道路の掃除は、竹ばうき、しゅろばうきのワッグスをかけて、ばろ布でふくと、よご トアベルなどのでしますが、舗装道路であれば、家の前だけれは取れ、同時にワッグスがけのできるもの 玄関には標札やスリツ。、、・ もあります。 はときどき水を流して、デッキプラシでよご アグセサリーが必要で、これらもいつもよく れを洗い流します。ときどきとはいうもの これらの乗り物は、常に動きをよくし、プ 手入れしておきましよう。 の、できれば雨の日以外は毎日、そうきんが レーキを確かめます、乳母車にも・ハックミラ 除 ふろ 外まわり けのあとの水や、風呂の湯を流すなどしてい ーを取り付けると安全です。昔はもつばら車掃 掃除 つも洗っていますと、くつにどろがっかず玄輪の軸に注油をしたものですが、近ごろは油分 部 べランダ、テラスはかたいしゅろばうきで関のよごれも大いに違ってきます。 よりむしろ、弗素樹脂スプレーとか、黒鉛な 各 自転車や乳母車、さらに自動車は、使い捨どで、すべりをよくする方法が好まれます。 掃きます。また月に一回くらい、水を流して -4 ( 西川勢津子 ) てばろ布でふきます。自動車はよく水洗いを よく洗います。 ミ受強箋を
ーすることを目的としています。保険料が相手方に支払った賠償金を、さらに保険会ありません。 は、自家用乗用車では二五か月分で一万七九社が補償してくれるというものです。賠償保また、どんなに軽い事故でも、運転者に過 〇〇円、軽自動車では一二か月分で四二八〇険のうち、対人保険は死傷事故に関して、強失がない場合でも、ともかく警察または警察 円です。保険金の支払い限度額は、死亡した制保険の保険金額をこえる損害額を補償する官に届け出なければなりません。これも違反 は処罰されます。 者ひとりにつき三〇〇万円、傷害の場合はひもので、上積み保険とも呼ばれています。 とりにつき五〇万円です。 最近では、自動車事故による賠償金がたい 交通事故、ことに人身事故をおこすと、ほ とんどの場合、業務上過失致死傷という犯罪 ただし、後遺障害のあるときは、その程度へん高額になってきており、強制保険ではと に応じて一六段階に分かれ、一一 ~ 三〇〇万うてい足りない実情なので、賠償保険にはぜで処罰されるかどうかの刑事問題と、損害賠 償をめぐる民事問題とを避けることはできま 円までとなっております ( 昭和四十二年八月改ひはいっておくことが必要だと思います。 正 ) 。なお、強制保険は、普通の損害保険会社 傷害保険というのは、運転していた本人やせん。どちらについても、双方の過失の″あ るなし〃およびその〃程度〃が重要な問題点 で扱っております。 同乗者の傷害の損害を補償する保険です。 になります。 強制保険をカバーする任意保険 保険金が支払われない場合 任意保険には、主として車両保険、賠償保なお、強制保険では、悪意によって引きお争いが生じれば、結論は専門家の判断をあ 険、傷害保険の三種類があります。 こされた事故による損害以外は、すべて保険おぐほかありませんが、その前提として、事 、直 車両保険は、衝突その他の偶然の事故によ金が支払われることになっていますが、任意故のおきる直前のお互の位置やスピード って、保険にかかっている自動車がこわれた保険では、そのほかに無免許と酒酔い運転で後の現場のありさまなどをよく確認しておく ときに、修理費などの損害を補償します。 生じた事故についても、保険金は支払われまように心がけましよう。 またこの場合、事故ののちに警察や検察庁 賠償保険には、対人と対物の二種類がありせんから、注意しましよう。 で調べを受けた結果、できあがった書類 ( 供 ますが、事故をおこして人を死傷させたり、 述調書 ) は有力な証拠になりますので、調べ 財産に損害を与えた場合に、自動車の保有者 交通事故 を受けるときは、できるだけ冷静に正確に、 他人ごとでない交通戦争 記憶をたどって慎重に応答します。記憶の確 事故をおこしたら かでない個所は、黙否権もあるのですから、故 通 交通事故をおこしたら、何をおいても被害むりに認めることはありません。 交 ( 者を救護し、人命の保護に当たらなければな被害者に対する補償の問題は、原因をとやと りません。死傷事故にいわゆるひき逃げが重かく論議するまえに、誠意をもって相手方に動 なった場合は、最も悪質とみられ、刑事裁判っくすことです。賠償責任の程度について見 とおしができたら、早めに補償の提供をする にかけられ、ほば実刑になることはまちがい
ことも、話をこじらせないコッといえます。事故の損害を賠償しなければなりません。 販売の売り主などは、たとえ名義がまだ残っ 縁故者がおこした事故の責任もっとも、自ていても責任はないとされています。 事故にあったら 賠償責任者は複数のこともこのように、自事 警察への届出 所 動車事故の賠償責任者はひとりとは限らず、交 事故をおこすと、運転者はとかく内密に済 むしろ複数のことのほうが多いのです。こと車 なす ませたがるものです。被害者も被害が小さいでま 、実際に運転している人は単なる雇い人自 ナ、り と、つい運転者に同情して内々に済ませ、あ で、賠償能力がないことが少なくありませ 手も とから傷が痛みだす例も少なくありません。 ん。このような場合は、運転者だけを相手に 転にー皿ロ 被害者も、進んで警察に連絡します。 していたのでは、解決ははかどりません。専 はり貝 任借 なお、警察では届出があると、免許証、車責 門家にも相談のうえ、資力のある自動車の所 償者 検、保険証明書などを調べて、その内容を己 有者とか雇い主を相手方に含めて、損害賠償 言賠有 録しておきますので、あとからでも、加害者 の請求をする知恵が必要になりましよう。こ の住所、氏名や強制保険の保険会社名などを動車どろばうが、盗んだ車で事故をおこしたのように、賠償責任者が複数あるときは、両 確かめることが簡単にできます。 ような場合には、所有者でも責任を負わない方にそれそれ全額の支払いを要求できます。 賠償請求の相手方 でよいのですが、いわゆる無断運転でも、た 損害額の計算 事故をおこした運転者が責任を負うのは当とえば家族とか従業員のように、特別の縁故 然ですが、賠償責任を負うのは運転者本人だのある人がおこした事故については、所有物の賠償 けとはかぎりません。自動車損害賠償保険法者、使用者は多くの場合賠償責任を免れるこ事故によって損害を受けた物、たとえば自 は、〃自己のために自動車を運行の用に供すとは・できません。また、自動車を他人に貸し動車や衣服、持ち物その他いっさいの物品、 る者は、その運行によって他人の生命またはた場合でも、借り主または従業員などがおこまた家屋に衝突したような場合なら、家屋、 身体を害したときは、これによって生じた損した事故については、原則として貸し主も借家財道具などの修理費を請求します。損害を 害を賠償する責に任ずる〃と定めています。り主と並んで賠償責任を負います。 受けた物品が修理不能であれば、修理費に代 自己のために自動車を運行の用に供する者さらに、他人に名まえだけ貸してくれと頼わって、品物の時価を請求できます。 ( 運行供用者という ) というのは、所有者はもちまれて、登録の所有名義人となっている人人身事故の賠償 ろん自動車の借り主もこれに当たります。まも、やはり実際の所有者と並んで責任を負わ不幸にして人身事故の場合であれば、入院 た自動車を預かる委託販売業者、整備業者なされる場合が少なくありません。ただし、ほ費、治療費、病院までの運搬費、通院のとき ども、預かりちゅうの自動車については運行んとうに好意から名義を貸しただけで、なんの交通費などが損害として請求できます。ま 供用者として、自分で運転していなくても、 の利益も受けていないときや、自動車の月賦た医師の指示に基づくものであれば、マッサ
故の性質やこども本人の性格や知能によってため、いったん火を出すと類焼する範囲が広え、専門家に相談するとよいでしよう。 も違います。ただし、刑法が刑事責任年齢をく、これらの人たちの損害を、すべて賠償し 事故によるけがや死亡 なければならないとしたら、一生かかっても 一四歳としていることは、一応のめやすにな どのような損害を、どのくらい賠償要求で るでしよ、つ。 賠償しきれない場合も考えられます。 そこで、火事を出して他人に損害をあたえきるかという問題は、自動車事故であろう なお、民法第七一四条は、両親など、こど もの監督責任者は、自分がこどもに対する監た場合については、特別の法律がおかれ、自と、その他の事故であろうと、またけんかの 督を怠っていなかったことを証明すれば、賠分で放火したようなときは別として、いわゆようにわざとやられたときでも、基本に変わ 償責任をのがれる、としていますが、実際問る失火については、原因が重大な過失によるりはありません。 自動車事故の場合は、「自動車と交通事故」 ものだけしか、損害賠償の責任を負わないで 題として、裁判所に両親が監督を怠っていな ( 二七九頁 ) を参照していただいて、ここでは かったことを認めさせるのは、容易なことで済むたてまえになっています。 はありません。また、こどもを引きとって、 ところで、どのような場合に単なる過失に自動車事故以外の事故について、特別な点だ けをとりあげました。 とどまらず、重大な過失ありとされるかは、 事実上育てている人なども、代理監督者とし て、こどものおこした事故について賠償責任はっきりした基準はありません。消防署か警航空機の事故航空機の事故で旅客が死んだ りけがしたりした場合には、国際線について を負います。 察に問い合わせて、火事の原因を確かめたう はワルシャワ条約の適用があり、航空会社に 託児所、幼稚園、小学校などでおきたこど ん きわめて重大なおちどがあったときを除いて も同士の事故については、それぞれそこの保せ は、損害賠償額の限度は一律に三〇〇万円と 母さんや先生が、代理監督者としての責任を あ 定められています。 負、つことが多いと思います。 国内線にはワルシャワ条約の適用はありま 火事で類焼した せんが、その代わり航空会社の決めた運送約 款によって、同じように会社の貴任額は三〇 隣家から火がでて、自分の家が類焼したと害 〇万円に制限されております。この三〇〇万 します。この場合、火元に対して損害賠償の か 円という限度額があまりにも低すぎるのでは 請求ができるでしようか。 火 ないかということが、あい次ぐ航空機事故に償 故意過失によって他人に損害を与えたと失 よって、社会問題となっていることはご存知賠 きは、その損害を賠償する責任を負うのが原よ , 害 のことと思います。 則だ、と前述しました。しかし、火事のとき失〉 な 鉄道、船の事故この場合には、会社側で は、火元になった家も大きな損害を受けてい 大 関係者におちどのまったくなかったことを証 るのが普通ですし、わが国は木造家屋が多い重
事故をおこしたら ( 加害者 ) 運転している車して、保険会社から直接、攅害賠償を支払 0 きは、その場所の管守者に、二四時間以内に が事故をおこしたら、まず停車して被害の状てもらう方法もあります。この場合にも、事差し出さなければなりません。もし、これら 況を確認しなければなりません。負傷者がい故証明書は必要です。 の期間内に届出をしないときは、報労金や拾 る場合、傷の程度に応じて救急車や医師を呼 この証明願は、事故があった場所を管轄す得物の所有権を得る権利を失います。 んだり、病院に運ぶなりして、適切な救護措る警察署に出すのですが、用紙は保険会社に 置をとり、道路における危険を防止するようありますから、それを利用すると便利です。 ン セ 注意する必要があります。 なお、交通事故について詳しいことは、 その後直ちに、警察官が現場にいるときは 0 土 6 「自動車と交通事故」 ( 二七五頁 ) を参照してく その警察官に、いないときは最寄りの警察署ださい。 5 、ら のも あるいは派出所に報告する義務があります。 価金 その報告の内容は、①事故発生の日時場所 の労 物報 ②死傷者の数および負傷の程度③損害物品物や現金を、落としたり置き忘れたりし 得の とその程度④事故の際にとった措置、など たときは、最寄りの警察署か派出所、駐在所 です。 に届け出ると、遺失物口頭届書を作成してく この報告義務を怠ると、三か月以下の懲役れます。遺失日時や場所、遺失物が現金の場遺失主がすぐにはわからないときは、公告 または三万円以下の罰金に処せられます。 合は合計金額、通貨の種類など、品物の場合をし、もし遺失主が現われれば、拾得物の価 事故にあったら ( 被害者 ) 被害を受けた場合は種類、型状、性質など詳細に届け出ること格の五 ~ 二〇パーセントの報労金をもらえま は、軽い傷でも医師の診断を必す受けておきです。 す。報労金の額は、この範囲で遺失主のほう ます。そして、加害者の住所、氏名、勤務届出をしておけば、あとで遺失物が発見さで決めることになっています。 先、自動車のナンノ ・、ーはもちろん、自動車損れた場合は手元にもどります。その際、拾得拾った場所が、船、列車または駅、デパ 害賠償責任保険証書の保険会社名、証明書番者に対して、遺失物の価格の五 ~ 二〇パーセ トなど建築物内の場合は、報労金はその占有 号、加入年月日をメモしておくことです。 ントの報労金をあげる必要があります。 者と拾得者で折半に分けられます。 交通事故はあとになって、損害賠償の問題 公告して六か月たっても、遺失主が出てこ 拾得 が生じますが、この場合には事故証明書が必 ないときは、拾得者がその所有権を取得しまな ろ 要となりますので、どんな軽徴な被害でも警他人の物を拾 0 たときは、七日以内になくすが、権利取得の日から二か月以内に受取ら ろ 察に届け出て、事故証明書をもら 0 ておくこした人または所有者に返すか、警察署長に届ないと、その所有権を失「てしまいます。 とです。 出をしなければなりません。拾った場所が、 盗難 人身事故の場合、強制保険の被害者請求を船や列車、デ。 ハートなどの建築物内であると 0 2 ィー 5
押し寄せる都市公害 空に重くたれこめるスモッグ、道路に氾 . 濫する自動車ー。町は つの間にか様相を変えてしまいました。 媒麈や悪臭や有毒ガスによる大気の汚染、川の汚染、騒音や震 動、地盤沈下など、数えあげるとうんざりするほどの悪環境にと り囲まれているのです。 急速な工業の発展と人口の都市集中は、公害といういやな副産 物をもたらしました。都市の膨張とともに、公害は農山村にまで 広がっています。 技術革新にともなって、米先進国にとっても、公害対策は共 通の問題となっています。わが国でも行政面での立ち遅れがしば しば指摘されていますが、なによりも市民生活を第一義とする、 政策と企業自身の対策が望まれます。
えてよいでしよう。過失とは、不注意と言いむね正しい判断がつくことと思います。 替えてもよいかと思います。 こどものいたずらによる事故償 このように、故意、過失のある場合にかぎ 賠 って責任を負わせることを〃過失責任主義〃 こどもたちがチャン・ハラ遊戯をしていて、害 と呼んでいますが、もちろん例外がないわけ振り回した棒きれがぶつかって、けがをした損 ではありません。自動車による人身事故の場場合を考えてみましよう。 合、自動車の運転者には過失がなく、むしろ結論からいうと、けがをさせたこどもの両 歩行者側にあるときも、運転者は無条件に近親に対し、損害賠償の請求をすることができ い重い責任が負わされます。このように、過ます。よく、〃こどものけんかを親が買う〃 失がなくとも賠償義務を負うことを、〃無過という話がありますが、けんかを買うかどう 失貴任〃と呼んでいます。 かは別として、法律上も、こどものおこした 基本になる考え方 相手方に過失責任がある場合でも、なにか事故については、親があとしまつをつけるべ 他人から損害を受けたときは、いつでも損らなにまで損害賠償を受けられるかというきものとされています。 害賠償を請求できるかというと、そうとはか と、そうとはかぎりません。あなたが交通事もっとも、こどもといっても、ある程度自 ぎりません。 故のためけがで入院しているとき、見舞い冫 たとえば道ばたで立ち話をしていた男の人きた友人がたまたま、病院の廊下で足をすべは が、なにかのはずみに急にふり返ったとたらしてけがをしてしまったとします。最初の始 AJ ん、そこを歩いていたあなたにぶつかってけ交通事故がなければ、友人のけがもなかったあ がをさせたとします。この場合、あなたはそことは確かです。といって、廊下ですべって故 の男の人に、損害賠償を請求できるかといえけがした責任まで、交通事故の相手方に負わた ば、そうはいかないのです。 せることがむりなことま、、 。しうまでもないでこ おす . ー ) よ、つ 0 のま なぜなら、男の人はわざとあなたにぶつか ったのではないし、おちどもないからです。 このように、賠償を要求できる損害の範囲どが こ親 民法は、「故意」または「過失」によってには限度があります。限度といっても、個々 他人に損害を与えた場合にかぎって、賠償ののケースによってさまざまであり、ひとくち分の行動の責任について、自覚できる年齢に 責任を負うとの原則を定めています。故意とで説明することはできません。しかし、結局達している場合は、責任はこども自身にあ は、ひらたくいえば、わざとすることとか、 社会常識で決まることですので、たとえ法律り、親に賠償責任はありません。それでは何 損害の生じるのを承知ですることの意味と考に詳しくなくとも、良識さえ働かせればおお歳くらいが、その分かれめかといっても、事
の価額の合計額が占める割合が十分の五以上と申しますが、納税は国民の義務とされておをまけてやろうという規定です。したがって である場合は、十年以内の延納が認め」られりますので、「知らなかった」「ついうつかり極端ないい方をすれば、節税の研究は特別措 ております。もちろんこの場合には利子を払していた」では容赦してくれません。したが置法だけ研究すればよいといってもさしつかめ た わなければなりませんが、利子といっても日 って納税の期日をまちがえないように、メモ えないでしよう。 の 歩二銭ですから、銀行利子より安く、十年年しておく必要があります。また税務署員の前 たとえば、前述した利子所得の分離課税や 賦になっていれば、不動産の収入によってほで泣いてみせても、税金はけっしてまけてく配当所得の特別措置などは、いずれも総合所日 明 とんどカバーができるはずです。 れませんから、どうすれば安く済むか、ふだ得に対する例外規定です。このほかに、自分 相続についてはほかにも注意しなければなんから研究しておく必要があります。 の家を建てた場合、普通なら不動産価格の千 らないこと たとえば生前贈与とどちらが納税の申告期になると、税務署では計算の分の六の登録税がかかりますが、「個人が自 得か、といった問題がありますが、以上の二基礎になるパンフレットをくれます。これを己の住宅の用に供する家屋で、新築後一年以 点に留意すればまずだいじようぶでしよう。見ると、あれこれ控除の項目が書かれていま内に所有権の保存登記をする」場合は千分の す。サラリー マンの場合はこれらの控除を引 一だけで済みます。これは住宅建築を奨励す いてしまうと、あとは一銭たりとも逃げもかる意味あいから特別にとられたものです。 もっと節税を研究して グロヨン くれもできません。俗に九六四と申しまし最近は、他の分野が充実してきたのに、住 て、税金の捕捉率はサラリ ーマンが九、事業の問題だけなかなか片づかないので、建築を 税金からは逃げられない 所得者が六、農業所得者が四、つまりサラリ奨励するような目的の特別措置がたくさんと 税金については、所得税のほかに地方税が ーマンがいちばん損だとされています。あるられています。たとえば地方税である不動産 あり、また家や土地を持っていれば固定資産いはそのとおりかもしれませんが、サラリー 取得税も、一五〇万円までは控除してくれま 税、自動車を持っていれば自動車税がかかっ マンといえども、やり方次第では節税が可能す。貸家、貸アパート の場合でも特別償却が てきます。 です。 認められるので、最初の五年間は家賃をもら サラリー マンの場合は、源泉徴税になって ってもほとんど所得にならないで済みます。 穴は特別措置法に いますから、年末調整が行なわれるだけです また従来会社の社宅であったものを時価より が、それでもサラリー以外の収入が年五万円 それというのも給与所得控除だけではどう安い値段で社員に売却すると、贈与とみなさ 以上になっている場合と、サラリーを二か所にもなりませんが、税法には「租税特別措置れる可能性がありましたが、最近の改正でお 以上からもらっている場合には、三月の申告法」という例外規定があって、それをうまくおっぴらに認められるようになりました。 期になるとちゃんと申告する義務をもってい利用する方法を考えればよいからです。税法 これらの措置法は税金の本にくわしい解説 ます。 は税金をどう取るかについて規定されたものがのっておりますから、必要がおこったらよ むかしから「泣く子と地頭には勝てない」ですが、特別措置法は、簡単にいうと、税金く研究してみてください。 ( 邱永漢 )
に買うはやすく、売りの決断はむずかしい、 るものですが、かってのように三年で倍以上くると、景気回復期後半から好況期にかけて 第四に株を買ったら塩づけとし、売り時までの値上がりを期待するのはむりです。 工場地の値上がりが目だち、ついで住宅地、 に しんばうすること、第五に生活の予備資金や 商業地がこれにつられて上がってきます。 め 経済の成長との関係は 仕事上の運転資金を、株式投資に流用しては そして、一度景気が悪くなり不況が訪れるの ならない、第六に株式投資は資産の一部にか 昭和三十 ~ 三十六年の日本経済の高成長期と、工場地の売り物が増加し、住宅地の騰勢も ぎり、この増減によって、資産に大幅な変動には、地価も年率二〇 ~ 三五パーセント高と鈍り、商業地の騰勢はさらに鈍くなります。日 明 をもたらさない範囲内にとどめる、などです。なりました。しかし、三十七年の不況、三十 地価の動きの見通し 八年から三十九年秋の景気回復と向上、三十 投資銘柄の選別法 九年秋から四十一年二月の不況では、経済成三年から五年の長期投資としてみれば、土 昭和四十 ~ 四十六年ころにかけては、高度 地の投資は安全で有利なものの一つといえま 全 大衆消費時代初期発展期後半の時代で、実質 す。 安 は 経済成長率は前半期より鈍くなるようです。 その理由はまず第一に、商品のようにすぐ 自動車のいっそうの普及と、一世帯一住宅 には増産できない、土地造成には限度もあ の 政策と、道路拡充の三つが経済推進力とな り、費用と時間がかかります。第二に大都市 り、さらに家庭用耐久財、高級食品関係の、 / / への人口集中は続きます。第三に一世帯一住 大衆市場の動きが強くでてくる時代です。 宅政策は、昭和四十六年目標ですすめられて 具体的にいえば自動車、弱電、楽器、食 います。第四に小家族化と、大都市およびそ 期 品、建設の五業種を考えればよいでしよう。 の近郊への人口移動の傾向が強くなっていま 長 す。第五に昭和四十二 ~ 四十六年の政府の中 ただし投資銘柄を選ぶには、第一にその業 界では一、二位といわれる、超一流会社に限長率も高成長期より鈍化しました。これに伴期経済計画でも、実質経済成長率八・三。、 セントが見込まれ、日本経済の成長率はまだ ること、第二に一業種のものに集中せず、業って全国市街地価指数も年率で一〇 ~ 一七パ まだ高く、これが土地高の強い要因となって ーセント高になっています。 種を分散させること、第三に国際競争力の強 いる、などです。 い会社から選ぶこと、第四に経営者の人柄も 景気は地価にどうひびくか このような理由から市街地の価格の騰勢は 重視すること、などです。 不況、景気回復、好況といった波と地価の強く、今後三年間でみても年率一〇パーセン 動きとの関係をみると、大勢としては、地価ト余高、四十一一、三年から四十五、六年までの 土地 は景気より七か月から一〇か月遅れて動きま期間でみると、三か年間で三〇 ~ 三五パーセ 土地への投資は長期的にみればうまみのあす。景気が上向き、とくに設備投資がふえてント高、四、五年間ならば五〇パーセント前