バタ、砂糖、玉子がよくまざった所に液状の香料を加えて、 さっとまぜ合せます。 レモンとかバニラ等の液体の香料は、粉二〇〇グラムに対し れて小匙半杯位入れます。 干ぶどう、ビーナツツなどのようにかたいものを入れる時 は、香料を入れた後で加えます。 ココア、シナモン、コンスターチのような粉類を入れる時 いは、次に加える粉の中にまぜ入れます。 秤っておいた小麦粉、べーキング。ハウダーをまぜ合せ、 一緒にふるいにかけながらボールの中に入れます。 粉は前もって一度ふるいにかけておいた方がよいのです。こ とに少し湿り気のあるような粉は、小さいかたまりがあるので 必ず二度位はふるいを通したいのです。 で粉を入れる前に、今まで使っていた泡立器はもう入用がない ので、ポールの中からとりのけておきます。 粉が雪のようにかるくボールの中に入りましたら、今度 羲・、 ' 木は木のしやもじで軽くまぜ合せます。最初はパサ / 、と粉 0 ぽ いようでも、まぜている間にだん / \ としっとりした種になっ て来ます。この時に注意することは、粉をねらないようにする 140
砂糖ーカップ一杯は一ニ〇グラムー お菓子を作る時は粉を必ずふるってから使うことを習慣砂糖を使う時は、かたまりのないように、手でよくもみ にしたいものです。これはまざりものをとるためばかりでほぐすか、のし板の上に広げ、麺棒を当てゝくだきます。 白砂糖はとかく水分をふくんでいますので、玉子の白み 料なく、粉の中に空気を入れてかるくしてから用いる方がカ に加えて泡立てるようなメレンゲ、玉子の白みだけで作る 材ステラにしても、ビスケットにしても軽く出来るのです。 るしめり気のある粉はとかく月さいかたまりのある場合が多軽いカステラなどは、「砂糖のようにさら / \ したグラニ = いので必ずふるいます。粉ふるいのない場合は、フォークー糖を用いる方が泡もかたくたち、あくもなく、味もよい 作 のようなものでかきたてるだけでも多少効果があります。 ようです。 を カステラ類、ビスケットなどは、色の白い、グルテン デコレーションをする時の生クリームに加える砂糖はふ 子 ( 麩質 ) の少い薄カ粉がよく、パイや。ハンなどを作る時は、 るいにかけてから、まぜるようにするなど注意します。 菓麩質の多い強力粉の方がよく出来ます。 砂糖はカロリー源として有効な食品です。カップ一杯の おビスケット類は二〇〇グラムの粉で大体四〇 ~ 四五枚位砂糖の重さは一二〇グラムですが、これに含まれているの 出来ますから、大きさ、厚さによって多少はちがいますが は四八〇カロリーです。一〇グラムが約四〇カロリー 一枚が大体四 ~ 五グラムと見当づけます。カステラは一人〇〇カロリーとるためには、大匙二杯半必要ということに 分がおよそ、二〇 ~ 二五グラムの粉が必要ということを標なります。 準にして作ればよいでしよう。 冷たい紅茶に入れる甘味、フルーツポンチの果物とまぜ 粉と水分を合せる時の注意として、こね上げるものゝかる時、バタクリームにしてバタと合せる時などは、砂糖の たさをよく見ることです。これは粉の種類や、粉の乾湿のまゝでなく、蜜にして使います。カップ一杯の砂糖にカッ 工合によって水分の量がちがいますので、定量水の中に一 。フ半杯の水を加えて火にかけ、煮立ってきたら火からおろ 度に粉を入れないことです。多少の粉を残しておき、かたし、さめてから用います。 さを調節します。ゆるい種の中に粉をしずかに入れてかた 子供たちのお八つなどのビスケットには、栄養の点から くすることはさほど生地に影響はしませんが、かたい生地黒砂糖を使う方がよいでしよう。 をつくってしまってから、これを水でのばすことはやりに 黒砂糖を使った磯松風、利久まんじゅうなどよいおやっ くゝもあり、ゆるめている間に粉の足が出てしまい、お菓になります。 子の出来上りがわるくなります。 ーカップ一杯は一〇〇グラムー 236
2 冊グラム 200 グラム カップ % 杯 粉 水 タの場合 バタと粉が八割 ~ 同量というのが原則です。これが一番おいしく、さく / 、と軽く仕上ります。 タは粉の三分の二まで、或は半分位まで減らせないこともありませんが、出来上りが多少かたくなっ たり、ポロ / 、して味も全然ちがいます。 気候の温かい時や経済的にしたい場合は、。ハタの方を五分の一ほど減らしても結構です。 作ります。 イ パイは気温によってバタの固さがちがってきますから、上手につくるのはな かなかむつかしいものです。ことに夏は冷蔵庫でバタを冷し、これを冷たい台 の上で手早く作らなければなりませんし、間々には冷蔵庫の中に入れたり、 ろ / 、と苦心のいるものですが、家庭で作る場合は十月から三月頃までの気候 なら、誰にでもお出来になりましよう。 材料としては粉とバタを使って折りたゝむ場合と、粉にラードやバタをもみ 込む場合とあります。 粉とバタの時は、ご承知のように粉をこね、その中にバタを折り込んでゆく やり方ですし、ラードを用いる時は、粉の中にラードをもみ入れてゆく方法で 78
ことです。あまりまぜすぎると粉のねばりが出て、ビスケット 来がかたくなります。ことにバタの少ない場合は、こねすぎると し失敗します。 ビスケットの種のやわらかさや、かたさは、粉を入れて見て つはじめてわかるわけですが、これは材料の分量は同じでも、暑 んい時と寒い時では多少ちがいますし、粉の質によってもちがっ んてきます。 手馴れてくれば自然にわかって来ることでも、最初は出来る だけ注意深くなさって下さい そこで最初は粉を一度に入れてしまわないことです。八分目Ⅲ 位入れて見て、さっとまぜてから、残りの粉を入れるのがよい でしよう。種がゆるい場合には後から粉を足してもよいのです が、かたすぎたからといって、後から水や玉子を加えると、生 地はやわらかになっても、粉のねばりが出てしまうので、出来 上りがかたいビスケットになってしまいます。 丁度耳たぼのやわらかさを標準にして九分通りまぜ、今 度は粉をふったのし板の上にとり出し、両手でかるく三、四回お しつけるようにしてまとめます。これでざく / イ \ していたよう な生地が手ざわりもなめらかな、つきたてのお餅のようになり ( 7 ) のし板の上でまとめる
チョコレートをぬる チョコレート五十グラム、ココアバタ十五グラムの割で板のチョコレートとココアバタを一しょに鍋に入れて湯 せんにかけ、まぜながらとかします。よくとけたら火からおろし、なおよくかきまぜて少しさまし、ビスケットの 表面につけます。この時のビスケットを栗の形、松茸の形、木の葉、菊の花などと一寸変った型でぬき、松茸など は上の方だけチョコレートをつけたり、木の葉は半分までつけたり、いろ / 、工夫するのも面白いものです。 ノイビスケット 粉にべーキング。ハウダーを加えて、粉ふるいでよくふるっておきます。 粉の上にバタをのせ、指先で小さくちぎるようなつもりで粉の中にもみこみます。丁寧にしていると、バタがだ んだん粉にまざってきて、粉がサラ / \ するようになってきます。 粉とバタがまざったら、分量の塩を水に入れ塩水にして加えます。水の量は、粉の ムム杯杯杯 ト塩質にもよりますし、バタの量や、季節のちがいにもよるのですから、その都度多少加 ララ % % 半 グヾク ョ時 減して下さい。水がこぼれないように中央から静かにまぜて、まとまる程度にして伸 シるす ワ】 1 亠 します。水の代りに牛乳を使うと、味が複雑になりおいしくなります。 り用し グ一代を増 ハイビスケットの場合は、あまりゴタ / 、飾りをつけませんから、厚さは半センチ ンダのグし タ キウタン少 粉塩水一バ 、さい花型でぬき、玉子の黄み 位にのし、菱形にするか、正方形か、細長く切るか、月 ハニを のてりをつけます。 162
仙ⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅡⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢ聞ⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢ胛 以上の三つを基本として応用すれば、いろいろの分量のビスケットを自分で創作することも出来ましよう。 たとえば、朝の紅茶に一寸そえるような、あまり甘くないもの、赤ちゃんにもよいものを作りたい時は 粉 二〇〇グラム 粉の五分の一の砂糖 砂糖四〇グラム 粉の三分の一のバタ タ 七〇グラム ごく / 、経済的に作りたい時には、ヾ ノタを減して試みて見るのもよいでしよう。 二〇〇グラム 粉 粉の三分の一の砂糖 トノロ 七〇グラム 一転 粉の五分の一のバタ 四〇グラム この場合には油気が足りないのでかためになりますから、牛乳を少し補いましよう。 以上は粉、砂糖、バタと三つの配合ですが、これに玉子、牛乳、香料を加えなければなりません。そこで 粉ニ〇〇グラムに対して玉子 ( 小 ) 一個 ( 五〇グラム ) を一つの基本にします。 これは覚えやすい一つの基本ですから、季節によって多少の変化があることを心に止めておいて下さいませ。 寒い時はバタや砂糖もかたくなっていますし、暑い時はすべてがとけやすくなっていますから、同じ一個の玉 子を使うとしても、夏は種がやわらかになったり、冬はかたくなったりします。 又ビスケットの種類によって、バタや砂糖の量がちがいますから一概にはいえませんが、夏は粉二〇〇グラ ムに対して、五〇グラムの小さい玉子を、冬は少し大きめの玉子を用いると考えればよいと思います。 ビスケットの生地のやわらかさは、つきたてのお餅、或は耳たぼ位が丁度よいとされています。 147
もろこし団子 深鉢又はポールにもろこし粉を入れ、粉の半量の水を加えて、かたまりのないようにこねます。この中に又上新 粉を入れ、又熱湯をそゝいでぐん / 、と力を入れてこね、つきたてのお餅のようなかたさにします。粉の加減や温 度で熱湯の分量が多少ちがいますので、つきたてのお餅になる位にこねながら熱湯を加えます。 御飯蒸しに入れてむしますが、さなの下に茶碗なり空缶を入れて底をあげ、 たつぶりの湯をわかし、ぬれぶきんをしいて、その上にこねたものを一〇個ぐ らいに小さく平たくわけてならべます。よく熱が通るようにするためです。 強火で一五分 ~ 二〇分間蒸せば火が通りましよう。一つをとり出し、割って 見て、中まで同じ色になっていればよいのです。 これをすり鉢にとって、今度はすりこ木でとん / 、とっきます。だん / 、一 つのかたまりになるように返しながらっきます。もしも固 杯杯杯杯 いようでしたら、お湯をふりかけながらっきます。 ワ】 1 1 卞 フ。フププ ツツツツ 丁度よいやわらかさになったら、手に水をつけながら大 カカカカ きい梅干位のまるいおだんごを作り、半分にはあんを、半 ん 粉 あ粉 し 分にはお砂糖をまぜた黄粉をまぶします。 豆 こ粉湯い黄 ろ新水 / カップ一杯の上新粉は糸切だんごにするとニ〇個 も上熱 串だんごは一五個柏餅は七、八個出来る 213
200 グラム位 大匙 1 杯 ~ : 鞏を、 1 個 100 グラム 大匙 1 杯 大匙 1 杯 カップ % 杯 砂糖 玉子 又は 粉油水 炸麻花 中国の炸麻花というお菓子 ~ 磚導一は、粉を油と水でこね、いろ いろの形に作って油で揚げた ものでカリ / 、しています が、粉と砂糖を玉子でこねて、 2 ・一粐巾に切リ = 笨で 三 2 に・ ~ 9 る うすくのばして揚げますと、 ロ当りもよく、味もおいしく なりますので、この方法をお 伝えしてみましよう。 玉子と粉の分量は、粉の質にもよりま すし、玉子の大きさにもよりますので、は約 つきりしませんが、大体一個の玉子でカ ップ山一杯位の粉がのせると思います。 もし、やわからい場合は、粉を適当にふ やして、耳たぶ位のやわらかさになさっ 一て下さい。 イ 一筱中ね 7 申央に E 目 イ - 6 c. - ・ん第 2 ′ー 一渡ひらいて 友対側に O ロ 一方の端を / \ ゞ , ら毯る ロ ニっ , 厂・にして 田ー〃・日 4 み川ー′ 4 レ を入れる しのよフに 216
粉の半分の砂糖 ( 砂糖の半分のバタ 粉の半分のバタ ( バタの半分の砂糖 粉の半分の砂糖 粉の半分のバタ 十 十 粉 200 グラム 粉 200 グラム 200 グラム 粉 砂 糖 100 グラム 砂 糖 50 グラム 100 グラム 砂 糖 バ タ 100 グラム 100 グラム タ タ 50 グラム バ バ ロ最 し軽 し ゆ お と す す よ 又 で ま な の 上 家 い く る ず ビ つ は ノ、 て が し 中 の 庭 は 感 、材 ん な 上 タ え れ ス ら に 分 で も に く 上 が ま 味 料カ で い じ れ ケ 作扱 も 飾甘 の 多 入量 イ乍 等 の の を を ッ し ヒ ょ 点 の れ で も で る に る い い お ト ス ば よ も お す に ビ の 作 で る し を う で せ ケ の よ の 菓 く す り 初 と で る よ で い ス う で を 子甘 万 時 さ め ケ 下 ト 出時 に 味 夏 し 甘 ビ く て 人 も さ と ツ の 来 け 味 向 基 よ く い作 そ は な ト ま き 番本 の う ん少 る も ど し る す の 扱分 よ 中 た な ッ と て よ ハ も 使 い量 フ く り い ト し で タ で の と た の や 冷 が は に で つ ヾゝや 146
片栗粉 重 曹 乳 牛 かたくりという植物の地下茎をたゝ 洋風のお菓子には殆ど使う材料。 重曹は、かたまりがあるので、いき 粉ミルク、エ バミルク、コンデンスなり粉にまぜて使うよりも、一度水に いて汁をしぼって、水で何回かさらし、 ミルクを牛乳と同じ濃度にうすめて使 とかしてから、粉の中に入れる方が効し、ほって乾かし、これをひいて、ふる ってもよい。 果がある。二〇〇グラムの粉に小匙一 いで漉して作る。きめの細かいさらさ 粉ミルク 杯見当で使う。 らしたもの、並のかたくり粉は、しゃ 水力ップ一杯に二四グラム べーキングバウダー ( 大匙四杯 ) が芋の澱粉のこと。 系かい粉末になっているので、粉の エバミルク 浮 中によく / \ まぜてから、水を加える 水力ップ一杯に大匙三杯半 小麦粉の蛋白質をとりのそいた残り 方が効果がある。 コンデンスミルク ( 甘いもの ) の澱粉。 水力ップ一杯に大匙三杯半 二〇〇グラムの粉に小匙二杯見当。 上新粉 くす粉 粒がそろって、光沢のあるもの、乾 くずの根からとった澱粉を乾かして お米を水洗いして暫くおき、粉にし 燥もよく、硬いものがよい品とされて固まらせたもの。寒中に精製したもの てからよく乾燥させる。 いる。斑点のあるのがまじっていたり がよいとされている。 するのはよくない。 みじん粉 奈良県の吉野地方の吉野葛、福岡の 小豆をあんにする時は、昔から一升 蒸したもち米を乾燥させ、それを煎 の小豆で生あん五〇〇 ~ 六〇〇匁とい久助くずなどが有名。 っているので、カップ一杯の小豆で二 くず湯には一人分カップ一杯の熱湯って挽いたもの。 二〇 ~ 二五〇グラムと見当づければよ に大匙一杯見当用いる。 白玉粉 くずもちは、くず一、砂糖二、水三の カップ一杯の小豆で、おしるこなら 洗ったもち米を粉にし、寒中に凍ら 五、六人分。おはぎなら一〇 ~ 一二人割でねり上げて作ると、覚えやすく、 せ、それをほしたもの。 分のあんが出来る。 上手に出来る。 235