耳・鼻・のどの病気 四 0 一一 ール ) とあるもの 用いる。国自然穿孔または膜切開に依り耳漏のある場合 苡膜穿孔のないもの ( 慢性中耳カタ には一層慎重に治療を続けなければならない。特にペニシ ( 慢性穿孔性中耳炎、慢性化膿性中耳炎 ) とがある。 リソの効果がない際には、菌の感受性試験をして利用すべ 慢性中耳カタールは、急性中耳カメールから移行する場・ き抗生物質をきめる。国外耳道の綿栓等を度々取換えて清合と潜伏性に起る場合とがあって、耳隝、難撼を主徴候と、 潔にする。の鼻疾や咽頭疾思の処置も必要である。耳痛し、中耳腔に溜液を生することもある ( 分泌性中耳炎 ) 。 がとれ、耳漏が出なくなったからといって勝手に治療を打根治し難いことも少くない。 切ったり、不節制な生活をしてはいけない。思わない重 慢性化膿性中耳炎は、 C 多くは急性化膿性中耳炎から移 な合併症、例えば急性乳様突起炎、内耳炎、頭蓋内合併症或行する。殊に起炎菌の毒性が強い場合例えばインフル亠ン は腎炎、肺炎等を惹起することもあるからである。幸に最ザ、猩紅熱、麻疹等の急性伝染病に併発した場合、或は思 近では、急性中耳炎は適切な治療法に依り一 ~ 二週間で完者の体質が悪く全身抵抗力の弱い場合。急性化膿性中耳 全に治癒することが多い 炎を繰返す場合。殊に鼻腔や咽頭の疾思は急性中耳炎を誘 【予防〕 C 感冐、急性鼻咽頭炎等は忽せにしないこと。発し易く、且っその治應を妨げ、慢性化膿性中耳炎の誘囚 日當、鼻のかみ方に注意する。幼児期には上気道粘膜の急となる。 C 仮性真珠腫を形成した場合、また結核性中耳炎 性炎症を伴う伝染病も多いから特別の注意を要し、軽いかは初めから慢性化の傾向がある。一般には耳漏中にプロテ ぜの際でも人浴を急がない。鼻や副鼻洞疾思のある者、ツス菌、緑菌、葡萄状球菌等が証明されることが多い。・ 病的帰桃腺やアデノイに・のある小児ではそれぞれ適切な治慢性中耳炎の主徴候は慢性耳漏、難摠、耳鳴等で、一放 療を受けてなおしておく。日常生活の改善 ( 食物、空気 には耳痛、頭痛、発熱、めまい等はない。難聽の程度、耳 日光、運動、安息等の諸間題 ) 。夏期の水冰時の注意、 ) 漏の性状及び量等も一定していない。真珠腫や骨壊瘟があ 航空時の注意。 れば悪見を放つ。他覚的に鼓膜穿孔の部位に依り中心性穿 慢性中耳灸 孔と辺立性穿孔とに分けられる。
耳・鼻・のどの病気 四一〇 い急性喉頭カタル 【治療】急性咽頭炎の場合に準する。印ち安静、保温、 温かいうがい、頸部罨法、吸人等。部屋の温度、湿度にも 誘因は急性鼻炎または急性咽頭炎の場合とほぼ同様で、 しばしば併発する。印ち器械的 ( ほこり等 ) 、化学的 ( 剌激注意し、飲泗、喫煙を禁止する。声の使用も制限または沈 性ガス ) 或は温度剌激 ( 寒冷 ) 、過度の喫煙や飲酒、帯の黙を守らせる。要すれば解熱剤、鎮咳剤、或はサルファ剤 過労等によってひき起される。また、感冐、麻疹、百日咳、 ペニシリン等も与える。喉頭の局所治療処置は、やや進ん ・チフス等の急性伝染病の際にもしばしばみられる。 た時期に施行する。 自寛的には、声の変化 ( 嗄声、失声 ) 、喉頭部のかゆみ 小児の仮性クルップでは、特に注意を要し、一般的の処 乾燥または灼熱感、咳、痰の増加等で、痰に血液が混ざって置の外に、適量のアドレナリンの皮下注射またはこれを吸 いることも稀れでない。微熱を伴うこともある。他覚的に人料に加えて用いられる。日常から一般状態の改善に気を は、通常は喉頭粘膜の充血、腫脹、ねばった分泌物の増加をつける。 認める。声帯にのみ発赤腫脹をみる場合には声帯炎と称せ 【予防】 C 急性鼻炎、急性咽頭炎を早く手当する。朝刺 られ、一般には両側の声帯とも侵され、声の変化が目立つ。 激性で、ほこりの多い場所等を避ける。不節制な日常生活 一側の声帯の一部分にのみ発赤が認められる際には、結核の改善印ち過度の喫煙、飲酒をつしみ、声の乱用をしな を疑われる。炎症が主として声帯下腔の粘膜に存在する場 。便通も整える。国特に繰返し罹病する者は、その日常 合は声門下喉頭炎と呼ばれる。小児に多く、仮性クルップ生活、声の使用法をよく反省し、一般健康状態について詳 とも名附けられ、麻疹の際にも起る。仮性クルップの定型細に検査を受けること。 慢性喉頭カタル 的な例は、初め多少感冐様で咳もあった小児が、夜半突然 吸気性困難と犬吠性咳嗽とを起すことである。多くは一 多くは急性喉頭カメルから移行する。殊に上気道の慢性 二時間のうちに軽快するが、かゝる発作を数日反復するこ炎症の一分症をなす場合が多い。誘因としては持続的剌 ともある。 激、例えば過度の喫煙、飲酒、声の乱用、鼻腔や副鼻洞の
2 骨折 : 七、急性関節炎 急性化膿性関節炎・ : 2 淋疾性関節炎 : 3 急性関節リウマチ ( 急性リウマチ熱 ) ・ 八、慢性関節炎 九、関節結核 十、骨髓炎と骨膜炎 : 骨髄炎 : 2 骨膜炎 : 十一、先天性肬関節脱臼 婦人病 ・一元五 女性性器の構造と働き・ 経 思春期女子の身体発育ーー女性体の完成 : ・一一九五 2 月経初潮年齢 : 初潮当初の月経来潮状態・ 目 一天八 ・一一九 0 一一九 0 ・二九 0 一五三 3 正常月経・ 一一九へ 曰月経型・ 月経の間 ( 週期 ) 持続日数と量 : い月経血の性状 : ・ い月経の開始と終了・ : 国月経時の身心変調 : 月経前の体温上昇ーー基礎体温 : 一一究 4 月経の由来と意義 : 月経の由来 ( 成因 ) ・ 排卵と月経との関係 : ・三 0 一 ~ 月経の意義 : ・三 0 ニ 5 月経時の摂生と手当 : ・ ・三 0 一一 心身の安静 : ・ ・三 0 一一 局部の清潔 : 6 月経と作業 : ・三 0 四 7 異常月経について : 異常月経の類・ : 下 ・三 0 六
消化器の病気 も危険である。初めから腹全体にひろがる急性腹膜炎は更 の治療を受くべきである。 【予防】この病気に対しては予防が肝腎で小児の時からに危険で胃潰瘍、十二指腸潰瘍、腸チフス等がやぶれたり、 親が注意して毎日一定の時間に便所にゆかせる。朝食後学産褥性腹糢炎、膵臓壊死、胆嚢破裂、肺炎菌腹膜炎などい 校へゆくのが遅れるといって用便をやめたり、女性は便のろいろあるが、みな猛烈な痛みで悲鳴をあげる。急に「ショ 出るまで便所にいるのを遠したり恥しがったり、延ばしック」を起して死ぬこともある。一刻も早く医師を招いて 診断を乞い一刻も早く外科的に手術すべきである。 たりすると便秘の習慣になるから、この悪習慣をつけない ようにする。お産のあとも出発点になり易い。戸外の運動慢性腹膜炎 急性復膜炎の一部が慢性に残ったり、腹膜や腸や膀胱や をし、毎朝、朝食の前か後に排便するよう習慣づける。 内部生殖器などと應着を残し、時々腹痛、下痢、便秘、嘔 腹膜炎 吐が起ったり、腸中にガスがたまったりする。結核性腹 急性腹膜炎 炎は慢性腹膜炎の代表的のものであるが、こ & には省く。 急に猛烈な腹痛で全然動けなくなり又は夢中で・ころげま治療は手術を要することもあり、また気長に食養生、比較 わるほどいたなことあり、麻薬一本の注射では止らない 的の安静、医師の調薬、ヂアテルミ等の治療でよくなるも ことが多い。冷汗、嘔吐が起り脈が早くなり、暫らくして熱のもある。 が出る。この病気にも腹の一部に限局するものがあって例 腸閉塞 えば女性生殖器から骨盤腹膜炎を起す。虫垂炎から盲腸周 【症状】腸がねじれたり、折れまがったり、周囲から押 囲蝮膜炎になる。化膿して膿が腹膜の一部に限局してたま るのである。うまくゆくとこの腹膜炎の膿が自然に吸收ささえつけられたり、腸が腸管の中にはいりこんでかさなっ たり、腸管の中に何か大きなものがつまったりすると、腸管 れたり、又は腸や膀胱に破れて糞や尿と共に膿が出ること もあるが、わるくすると腹の中全体に膿がひろがる時は最の内容が通過出来なくなる。便が何時までも出なくなり、
四〇四 耳・鼻・のどの病気 から、充分に注意を払って単に耳漏の停止で安心し過ぎてが主な場合 ( 鼻感冐 ) と全身症状を伴う場合もある。鼻中 はいけない。何時、如何なる手術をなすべきかは専門医の隔曲症のある者は鼻感冐に罹り易く、器械的または化学 的剌激に因っても起る。その他、或種の急性伝染病 ( 麻疹、 判断にまつべきである。 肺炎、流感 ) の前駆症状としても起る。病原菌は連鎖状球 5 メニエール氏病 ( メ = 工】ル氏症候群 ) 菌、葡状球、イソフルエンザ菌、瀘過性病毒、カタル性 めまい、むかっき、嘔吐、平衡障害が発作性に反復して球菌等である。 自覚的には、先す鼻の乾燥、異物、かゆ「 ( 感、更に疼痛、 起り、それに耳鳴、難聴を伴う場合をいう。意識の溷濁は 鼻閉、鼻漏、くさめ、鼻声等があり、頭痛、発熱、全身倦 起らない。本症は、恐らく内耳圧の勗進と考えられてい 怠感も起る。鼻汁は最初はあまりないが、やがて漿液性、 る。 本症に因る発作と思われる場合には、先す心身の安静、多量となり、血液が混ざることもある。経過の進なに従っ 鎮静剤の内服、便通を整え、食物中の食塩量を減らす。貧て次第に粘液濃性となり、量も減る。通常は約一週間前後 血患者にはその処置を要する。重曹液の静脈注射、殊に最・で治するが、乳児では鼻閉のため哺乳障害を起す。また 近では = 「チゾ酸、コルチゾン等も応用されているが適確急性咽頭炎、急性副鼻洞炎、急性中耳炎を併発し易い。 「治療】先す安静、保温、消化し易い食物をとる。解熱 な治療法は未だな、。 発汗剤の内服、要すればサルファ剤、ペ = シリ一ン等も用い 三、鼻の病気 られる。鼻のかみ方に特に注意を要する。局所治療処置は 急がない。 鼻カタル 【予防】平素から身体の鍛錬に心掛け、気候の変換期に は特に全身の湿潤、冷却をさける。日常生活の改善、殊に C 急性鼻炎 感冐と密接な関係があり、気候の変りめに多い。局所症状工場等ではほこりや剌激性なスを避けて新鮮な空気中に休
急性虫垂炎 ( 急性虫様突起炎、いわゆる急性四 ~ 五日に一度の便通しかない。売薬の通じ薬をのむとか 浣腸をすると一時は便通があるがまた便秘になる。便は水・ 盲陽炎 ) 【症状」一〇歳から三〇歳に最も多く女性よりも男性に分が少なくて硬い塊や、兎や羊の便のようになり、腸の中 多い。最初胃の辺がいたむのが多いがお臍のまわりの痛みで硬便の刺激で粘液が出て便の周囲につき粘液と血液とが ついて出たりする。肛門に裂創や痔核が出来てますます便一 のこともあり、腹の何処が痛むかはっきりわからぬ腹痛が が出にくくなる。便がたまって腸内で異常醪酵がおこり、 あって暫くすると右下腹に限り痛みを感しるようになる。 腹痛と共に時に嘔吐が起り間もなく三七・五 ~ 三九・〇位ガスが沢山出たり腹がはり、ロが臭く、食慾わるく、舌が の熱が出る。一時も早く医師の診断を受け、出来れば白血白くなり、おくび、はきけ、めまい、のぼせ、失神、肩こ りなどが起る。 球の計算をして貰う。白血球は血液一立方ミリの中に健康 【治療】いろいろの下剤を用いないで、なるべく食餌療 では六、〇〇〇 ~ 八、〇〇〇位であるが、これが虫垂炎に 法でなおすように心掛ける。あまり不消化の食物は困るが なると一〇、〇〇〇以上一五、〇〇〇にもなる。 【治療】診断がっき次第、外科的に手術する。うつかり多少共に繊維の多い食品、たとえば白米に麦をまぜるとか、 放っておくと急に破れて急性穿孔性腹膜炎となり、猛烈な黒パン、そば等を主食にとり人れ、副食物も獣肉など少な 痛みが起り嘔吐が来て、生命の危険が来る。下剤を用いるくして、野菜、果物を多くし : ハメー、牛乳、蜂蜜、飴類、 、寒天などよく、朝起きた時すぐ冷水、 のは危険である。またペニシリ ) ) その他の抗生剤やサルフジャム、ジェリー ア剤の注射、内服など多少の効果はあるが、これを用いた塩水、サイズー、ジュース、炭酸水など飲むのもよい。病気 が尚も進んで五 ~ 七日たっても全然便通がないとか、時に、 からもう大丈夫と考えて安心しているのは危険である。 蝮痛や、しばしば下痢と便秘が交互に来たり、下痢がっゞ 便秘症 くようになったり、粘液が余計に出たりするようになった ら、腸炎が起ったのであって時に頑固であるから必ず医師 。オしが、ただ二 ~ 三日とか 【症状】初めはあまり苦痛よよ、 消化管の病気 一三三
しんのう太んろくまくえんふくまくえん 肋膜炎は、化学療法を行わないでも、ふつう自然に治 結核性心嚢炎、肋膜炎、腹膜炎 三つのものが同時、あるいは相前後して起ってくるようる。膿胸になっても、早いうちなら化学療法で治るが、古 くなったり、肺が破れたりしているときは、手術・が必要に なら、ます、栗粒結核を疑わねばならぬ。 しかし、それぞれ独立して起る場合は、多くは別であなる。 しんの ) る。 心嚢というのは心臓を包んだ膜で、肋膜と裏表にくつつ きようまく 肋膜 ( 胸膜 ) は、肺を包んだ膜なので、この膜に近く病いている部分があるので、肋膜炎を起すと、つづいて、心 巣ができると肋糢炎が起ってくる。初感染の肺病巣や肺門嚢炎が起ってくることも少なくない。放っておいてもよく しんこう ゅちゃく リゾパ腺結核のために起るのはこの例である。また、人工治るが、肋膜炎と同じく、治ったあとがくつついて ( 應着 ききょ ) こどう 気胸療法の時に、肋膜が刺戟されて起ることも多い。水がして ) 心臓の戴動のじゃまをすることがある。こうなる しっせい しんしゆっ たまったものを滲出性胚膜炎 ( 湿性肋膜炎 ) 水のたまり方と、どうきやむくみが起る。早いうちに化学療法を行う方 かんせい の少いものを乾性肋膜炎というが、乾性といっても、全がいい この差は、いろんなからだ 然水がたまらないのではない。 腹膜は、腹の中の臓器を包んだ膜なので、腹膜炎は腸結 の条件のちがいによって起るもので、どちらの方がたちが核や卵管結核からつづいて起ってくることが多い。やはり せんこうせい 良い、というようなものではない。 水がたまる。腸結核が破れると穿孔性腹膜炎 ( 急性腹膜 また、肋膜炎は、多くの場合、結核性である。肋膜だか炎。結核性ではない ) を起すことであるが、ふつう、腸結 らまだ肺ではない、などと言う人もあるが、肺の結核があ核は、破れるほど悪くなる前に、その部分の腹膜がくつつ るからこそ肋膜炎が起るのである。 いてしまっているので、いざ破れても、急性の腹膜炎は起 の 5 きよう 肋膜炎の水が化膿した場合を膿胸 ( 結核性膿胸 ) と呼さないものである。 ・ふ。多くは人工気胸の途中で起るが、肺の空洞が、肋膜に結核性腹膜炎は、肋膜炎とちがって、治りにくい。治っ 破れて起ることもある。 たあとに應着を残して、腸をひつばって、腹痛を長く残す 七三 いろいろの結核
養、適度の日光浴、運動をする。部屋の換気、温度、湿度に 2 副鼻洞炎 ( ちくのう症 ) も注意する。若し罹剏者が出たら他に伝染しないように気 C 急性副鼻炎 をつけ、繰返し罹病する者は専門医の診察を受けること。 通常は急性鼻炎に続発する。初めて発病する場合と既に 慢性鼻炎・慢性肥厚性鼻炎 本症は、急性鼻炎を反復している場合、アデノイ慢性炎症があったものが急性再燃する場合とがある。自覚 ド、慢性副鼻洞炎、鼻中隔彎曲症等がある場合、内器械的症状は急性鼻炎たけの際よりも強く、前頭部の疼痛 ( 急性 持続性刺激、 C 化学的特続性剌激、国持続的のうつ血 ( 酒前頭洞炎 ) 、眼下部の圧重感、疼痛 ( 急性上顎洞炎 ) 、鼻根 客、心臓病思者 ) 等のある際にみられるが、思者の体質も部の圧重感 ( 急性篩骨洞炎 ) 等を訴える。鼻漏も多く、し ばしばみかん汁のような色を呈し、前へも後方の鼻腥へ 重要な要約である。 自覚的には、鼻閉、鼻漏、鼻声 . 、嗅覚の減弱、睡眠障害も流れる ( 後鼻漏 ) 。嗅覚も障害される。 更に頭真鼻性注意不能症等を訴える。殊に思春期、青年【治療】急性鼻炎に準じて行う。更に鎮痛剤の内服、罹 期の者に比較的多く、勉強の妨害になる。他覚的には、下思部の罨法または超短波療法等も良い。鼻腔のペ = シリン 鼻甲介粘膜の分葉状肥大、中鼻甲介粘膜の茸様脹、鼻中噴霧療法は有効である。 【予防〕急性副鼻洞炎の予防については、急性鼻炎の予 隔結節の肥厚、粘液性鼻漏の増加等がみられる。 防法を参照する。殊に腔、咽頭、歯等に疾患のある場合 【治療〕先す鼻腔の清潔法、薬液の塗布または噴霧が行 には、それらの治療を受けておく。夏期の水泳も汚染され つれる。組織の増殖、肥厚が著明な際には、下鼻甲介粘膜 あ電気焼灼または切除術、中鼻甲介の部分的切除、下及びた場所をさける。 C 慢性副鼻剩炎 中轟甲介骨の粘膜下部分的切除等が施行される。またアテ ノイド、副鼻洞蓄膿症等のある者にはその治療を、心臓病思春期と青年期に罹病する者が多いが、幼児の頃の鼻な 等のある者にはその処置を要する。 過多も軽視出来ない。各副鼻洞がそれそれ単独に罹病する 四〇五 鼻の病気
急性鼻炎 ( 鼻かたる ) ・ 慢性鼻炎・慢性肥厚性鼻炎・ : 2 副鼻洞炎 ( ちくのう症 ) 急性副鼻洞炎 : @ 慢性副鼻洞炎 : 3 鼻出血 : 4 鼻柱穆曲症 : ・ 萎縮性鼻炎 : 四、のどの病気 : 咽頭カメル・ 曰急性咽頭カタル : 慢性咽頭カメル : 2 喉頭カタル・ 曰急性喉頭カメル : 慢性喉頭カスル : 3 扁桃腺肥大と扁桃腺炎 : 曰扁桃腺肥大 : C 急性 ( ロ蓋 ) 婦桃腺炎 : 国慢性扁桃腺炎 : 4 アデノイド : ・四 0 四 四 0 五 ・四 0 五 四 0 五 ・四 0 へ 四 0 九 四 0 九 四 0 九 四 0 九 四一 0 : 四一三 一、歯の構造と種類 ・四一四 二、の石灰化とロの発達・ 三、歯の生える ( 出齦 ) 時期とその注意 四、悪い歯ならび ( 不正咬合 ) とその注意 : 四ズ 五、歯の病気 : 六、歯肉の痾気 七、歯の清掃法 ・四一三 八、歯と食物 : ・ ・四一一三 、概略及びむすび・ ・豊四 救急手当 一、外傷の応急手当 ( 傷の手当、止・皿の 方法 ) ・ 二、骨折と脱臼の手当 : 三、やけどの手当 四、凍傷の手当 ・四一穴
血を示す。その後も鼓膜の穿孔を起さないで経過するもの を急性中耳カメールまたは単純性中耳炎と称せられる。こ 3 中耳炎 れに対し、自覚症状殊に耳痛が比較的急激に、且っ強く起 急性中耳炎 り鼓膜の充血、膨隆も顕著で、発病後数時間または数日中 連鎖状球菌、粘液球菌、肺炎菌、葡萄状球菌等によって に鼓膜の穿孔、耳漏を来たすものを急性化膿性中耳炎と呼 起る。誘因の第一は感冐で、先す鼻腔、咽頭粘膜の急性炎ぶ。乳児では耳痛を訴えられないので不機娵で泣き易く、甚 症を起しそれに誘発される。従って気候や湿度の急変に影だしい場合には高熱、不安、嘔吐、ひきつけ、消化障害を 響され易い。殊に平素から鼻疾や咽頭の疾患を持つ者、ア起して胃腸の疾思と間違われることもある。一般には耳漏 デノイドのある小児等ではその傾向が著しい。鼻のかみ方が出ればこれらの症状は急に消失して元気になる。耳漏は も影響する。また肺炎、麻疹、猩紅熱、インフル ) ・ ) ザ等初めは漿液性で血液が混ざっているが、次第に濃厚、ねば の急性伝染病の経過中にも併発され易い。印ち細菌が耳管 くなる。大人の結核性中耳炎ではしばしば無痛性穿孔を起 を経由して、中耳感染を起すのであって、特に幼児では耳し、粘液球菌性中耳炎では初めから撼カ障害や頭重の訴え 管が太く、短く、水平であるために鼻咽頭粘膜の炎症が容が強いことが多い。 易に中耳に波及し、急性中耳炎の罹患率も高い。その他鼻【治療】耳痛を自覚したら直ちに専門医にみてもらうが 出血の際、汚染されたプールで冰いだ際等にも耳管経由感良い。先す身心の安静を守り、喫煙、飲酒、人浴等はや 染を起す。戴膜の外傷後に急性中耳炎を併発することがあめる。耳部の罨法、極初期には水も良い。軽度の場合に るが、一般に膜が健全ならば外耳道に水が人っても中耳も解熱発汗剤、サルファ剤の内服、。 ( ニシリンの注射利 炎を起さない。 血行性に中耳感染を起すこともある。 用される。い中耳化膿が明らかとなり、未だ穿孔のない場合 初期及び軽度の急性中耳炎は類似した症候を呈し、耳閉には苡膜切開を施行されねばならぬ。航空性中耳炎等に 感、耳痛、軽度の難聽と苡膜の一部または全般に多少の充も苡濮穿剌または切開を行い、そのあとにペ = シリン等を 耳の病気 四〇一