文 - みる会図書館


検索対象: 書翰寳典
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1. 書翰寳典

書翰寳典 手紙講座 てがみぶんくみたて 手紙文の組立と各部の用語 てがみぶん くみたて りんきおうへん てがみさはふ てがみぶん ひづけしたたかた 手紙の作法ーー手紙文の組立ーー手紙文の臨機應夐ー・ー・・日附の認め方 あてな したたかた したたかた わきづけようご しよめい 署名の認め方ーー宛名の認め方ーー脇附の用語と意味 ぶんたい かたきふしょ 手紙文の文體と作り方の急所 さふらふつか こうごぶんさふらふぶん さふらふぶんけんきう てがみ ロ語文と候文ーー候文の研究 候の使ひ方・ーーどんな手紙にどん てきたう てがみぶんつく かたきふしょ ぶんたい てがみじゃうたつひけっ な文體が適當かーー手紙文作り文の急所ーー手紙上達の私訣 てがみ れいぎただ 禮儀正しい手紙の書き方 てがみぶん つく かくぶ よ、フご 女子用目次 かた

2. 書翰寳典

交るす・に事農 しよかんぶん 農事に關する書翰文の書き方 とひあはあんないじゃう ・あんび ことは 0 農事に關する文は、註文とか問合せ案内从など早急なもの以外は、時候安否の言葉を つける。 ことさももち びじれいく つつえう 概して素朴な文がよく、美辭麗句を殊更に用ふる必要はない。 0 註文とか問合せの文は、事生活に關する重大事であるから、よく意味が先方に徹底一 -C らいんとくていちゃうれいぎたゞ ゃうまたてつだひょうけん ぎれいぶん る様、又手傳や用件などの依賴の文は特に叮重に儀正しく書く。儀疆文でたいか けいし はんたうこ、ろもちへう かた 形式などより本當の心持を表した書き方がよい。 が ( のうじ そばくぶん くわん ん の、つじ ちゅうもん くわん カ さうきふ か いぐわわ かた

3. 書翰寳典

てがみ 0 儀禮の手紙には くわんこんしゅンさえさう台 しやかうじゃうぎれいてきてがみ いくふんぎうけいしきたとこ、ろもあ れいぎた「 てがみ 冠婚・出産・葬祭のやうな、社交上の儀體的手紙は、幾分舊の形式を向ぶ心持で、禮儀正しい手紙を 文 しぶん みふ力い げんたいてき世いめい 書くことが大切ですが、併し用語などは、自分にも味不明の語などは避けて、現代的な生命のある語 もち 方 まご、ろあら ぶんしゃう とも びぶんてきうつくかざ かんが 講をひ、生きた、眞心の現はれた文章にすると共に、それを美文的に美しく飾ることも考 ( ねばなりま せん。 0 實用文には ようけんかたづ ようけんごかい 用件を形付けようとする實用文は、その用件が誤解なく相手に分るやうに、よく順序を立て & 出來る かんけつか しゆがん だけ簡潔に書くことを主眼とすべきですが、併し獪、それさ〈も條文のやうではなく、少《の餘襴はあ びぶんてきか しか 、美文的に書いてみようとの用はあって然るべきです。 ▽しよかんぶん かた△ 書翰文の書き方 まぎがみぎれいぶん あらた も ~ っ 卷紙は儀禮文のやうな改まったものに用びますが、眞文・實用文にも目上とか特 ねんご ばあひ もち に懇ろに依賴する場合などにも用びます。 ばあひ 巻紙の場合 すがみ れ、 . ぎ ヒつようふん たいせつ しかようご ヒつようぶん 上う、 あひて わか

4. 書翰寳典

文味趣 せうそく物よしんならびをりふ かんさうぶん 0 消息、旅信、並に折に觸れて感じた感想文などを含めて趣・と名づけ、こ & に集め と・、ま かんかんがなどびれき 0 趣味文には一定の形式も約束もない。唯、想ひ、感じ考へ等を披瀝するに止まる。 しか みぶん じゃうた、かうりよ めうへひとかな のんき 0 然し、相手の身分、妝態考慮して書くべきで、目上の人、悲しみにある人へ、呑氣 りよしんびぶんてうかんさうぶん な旅信、美文調の感想文などは愼しむべきである。 しゆみぶんじいうまもちか まれ しぜんなが ひとけうやうひとがら の趣味文は自由な氣持で書くところから、自然長くなり勝である。又その人の敎養人柄 あらは てんちゅうい が最もよく現れるものであるから、それらの點に注意を要す・ しゆみぶん もっと あひて 趣味の書翰文書き方 けいしぎやくそく しよかんぶんか かん があ えう しゆみ ひと

5. 書翰寳典

こうごたい まへせいき こうごぶんたハたい くべっ これも口語體ではあらうが、前の新規のロ語文體に對して、區別してかういふのです こうごぶんに . い さらさーハべっ けしようた こうごしよかんぶんつく ロ語文體には、更に細別すると、「何々でございます」といふやうな敬稱體と、 ロ語書翰文の作り てい しようりやくたい 「何々です」程度のものと、「何々た」といふやうた省略體とがあります。 えら あごて じぶんみふんさうご くわんけ もんだハ せんはうきじん けいしようたいてき その何れを選ぶかは、相手と自分の身分や和五の關係による間題で、先方が貴人なら檄稱體が適し、 みふん ぐんじんがくせ . い 身分としては軍人や學生は「何々です」程度の方がふさはしい。 んしャう 又その文章は、 しゅんだんこう 「春暖の候になりましたが」 こうごんたハてがみ といふやうな口語文體の手紙をよく見ます。 せいかく こう、、ん さふらふんこうごふんあひこ じっさハひとあ これは一」確にいへは、ロ語文でよ 、一 / く、候丈 , 」」ロ語文の合の子になってゐるわけで。實際に人に會っ しゅんだんこう て話すのに、「春暖の候に」などはいはない。これは、 はる 「春めかしくなって參いましたが」 たどいふべきであります。 方 こうごぶんで、 誕然しさういふ嚴密の味でのロ語文體・は、何となく女出めかしい場合が多いので、先のやうに、候 ふん↓うご こごぶんに、 . ゆる 文の語用を加味したロ語文體がよく使はれてゐるわけで、これは許さるべきこと & 思ひます。 げんみつ ぢよせ 0

6. 書翰寳典

史は書記のことです。「足下」は「お足下まで」の意曜です。 一一文の文裔とりガの所一 .C まわかかた てがみぶんせうこうごぶんさふふタん 手紙の文章にロ語文と候文とがあるといふことは誰でも知ってゐるが、今の若い方 ます , ・ー、くな ひとたいへんすくな ロ語文と候文さふらふぶんか で候文の書ける人は大變少いやうです。そしてなほ益々少くなって行きさうです。 てがムぶんたい おも さふらふぶんすこてな ですけれども候文は少し手馴れさへすれば思ったほどむつかしいものでなく、そして手紙の文體として あら ぶんせ ) めうみ ゅうびおもしろみ さふらふぶん はなか ~ ( 、優美で面白味があって、候文でなければ現はせないやうな文章の妙味がありますから、一つ しゅム おも の趣味としてでも學んでおいた方がいのでないかと思びます。 つぎさふらふぶんけんきう かたぐる むかし さふらふぶん すす 紙しかしそれも固苦しいのま乂の候文をお勸めするのではありません。次の「候文の研究」の所で委 ゅんだいか さふらふぶん 9 しく述べますが、の利いた現代化した候文もあるのです。 とくべつくふう こうごぶんゅんざいわだしごもにちぜうつか ことは かつづ 體 ロ語文は現在私共の日常使ってゐる言葉そのまよを書き綴った文體です。ですから特別の工夫もなく リ思ったまよ、 いびたいま乂を書けるわけです。 方 なに わたしツも はしょでときまためうへまへ にちせうふたとほりことはつか ところで私共は・日常一一通の言葉を使ってゐます。あらたまった場期へ出た時又は目上の前では、「何 とき ていねいまを くだ 々でございます。どうぞ何々して下さいませ』と丁寧に中しますが、時には「いやですわ』とか「いけ こうごぶんさふらふぶん ぶんた だれ ところくわ

7. 書翰寳典

文るす開に事學 まじめ ばあひ とひあはさうだん ぶんうも・せんばいぎうし がくじ D 學事に關する文の内、先輩舊師に對し依賴、問合せ相談などの場合は、眞面自なる態 とくぎじゃうてん 度を持し、卷紙毛筆をよしとする。それは後輩としての德義上の點もあり、びいては えいきゃう ( んしんけつくわ 返信の結果にも影響するからである。 うあやうてんじまんふうきよくりよくっ製 せうたい ぶんめいらうしかっ、 〇招待の文は明期で然も愼ましいのがよい。有頂天、自慢の風は極力愼しむ。 かんたんかんさう た かんたんめいりゃうか つうあぶんがい そっげふふがふかく がふかく 0 合格とか卒業、不合格その他の一切の通知文は概して簡單明瞭に書く。簡單な感想を ことば ペんか あひ ( 附してもよいが、辯解がましい言葉を附すのは却って相手に不快を感ぜしめる。 あひて かんげん ばあひ なほがくじ ぶんふペ . んきゃうこ、ろえもが ⑩荷學事の文に不勉強や心得違ひなどの諫言をする場合があるが、その際は相手が同輩 めうへ にゆん / \ と かうあってき かへ 目下なれば例を引いて諄々と説く。高的なのは却っていけない。目上なれば「その げんき くだ 才を惜しむが故にどうか抂げて小生の言を聞き人れて下さい」程度の心にて書くし 炉くじ しよかんぶん ′學事にをする書翰文の書き方 めした を くわん きがみまうひっ せうせい かうはい かた ふくわいかん 16 1

8. 書翰寳典

集文翰書選新 いらいうたふせ、たい 、んしんしやとくこんいあごだがら しゅ 〇家庭に雜事に關する依頼、贈答、招待などの文は、主として近親者、特に懇意な間柄 ・」うし とりか れいぎ ちゅうい わす 同志に取交はされるが、「親しき脩にも禮儀」を忘れないやう注意する。 けしゆくしやくやしうせんいらいなら したてものかひもの あひて しゅ いらいぶん 〇下宿借家の周旋依頼並びに仕立物、買物などの依賴文は、和手が主としてしい仲な ひっえう ようけん れはお世辭など書く必要なく、用件のみでよい。 うたふよ ぶん なん うたふ ゃうたふいみ 〇贍答に寄せる文は、何のための贍答かいふ、贈答の意味をはっきりさせておく。贈一 たふひんゆるしょようはふしるはあ 0 け -C せう そまっ けんそんい わす 答品の山緒、用法を記す場合、「輕少」「粗末」の謙遜の意を附すことを忘れないや なすうりゃうとな しようこみやま ちゅうい うにする。數量を稱へるのにその稱呼を誤らないやう注意する。 かていざ「じ くわん かてい しよかんぶんか 家庭に關する書翰文書き方 くわん ぶん かた

9. 書翰寳典

立組の交翰書 じこうあ ( さつあんび あハさっ つうしト びとあるひさ ( 讎〈ば、最近に會った人、或は再三通信を交はしてゐる人〈の手紙に、時候の換拶や安否の扠拶はす 、よ ごニえう る必要もなく、書けば極めて不自然なものになります。 じっさい たづ まなけっこん てがみ せんは ) あんび 又、結婚などの祝ひの手紙に、先方の安否を尋ねるのも、實際としては、不自然で、それ故一般に あんびあいさっしゃうりやく ふう あっか もんだいと びや悔みのやうな、大きな間題を取り扱ったには、安否挨拶は省略する風になってゐます。 またくわじみまひ なが / 、じこうあいさつか 又、火事見舞のやうなに、長々と時候の挨拶を書くのもをかしいので書かない。 てがみか くみたてけいしきしは , ・ \ しゃうりやく じっさハてがみ かういふやうに、實際の手紙では組立の形式が屡々省略されますが、それはそれム \ の手紙を書か しんこ、ろ かんが てがみけいしきとら ときじんあひて くわんけれ ようけんせいしつ うとする時、自分と相手との關係なり、用件の性質などを考へて、手紙の形式に捉はれすに、自然の心 もち はづ しゃうりやく たうんしゃうりやく 持のま乂に書けは、當然省略されるべきものは省略される筈です。 よじ きふようけんか じっさ -C またくムたてじゅんぢよ んけいじゅんちよきほん 又、細立の序も、前担の順序が基本ですが、實際では、始めに急な用件を書き、書き終へてから先 こちら かへ しんはあひ はうあんび あんび たづ 方の安否を尋ねたり、此方の安否を述べたりするのが却って自然の場合もあります。 ごしようちねが へんくわえうりゃう ぶんれい さういふ變化の要領は、文例によって御承知願ふことにします。 かたえうけっ しよかんぶんつく 書翰文作り方要訣 △ しよかんいん んたれしよかんんふハたい こてんぶんたいざふらふぶんたいこうごぶんたいゅんだ ( ごん ( ~ ハ 書翰文の文體書翰文の支體としては、古典文體・候文體、ロ語文體、現代語文體などが圦へら くや さハおんあ おほ ワ▽▽ の ふしぜん かセ

10. 書翰寳典

れます。 おんたづまうまべ 書 そんはべ 幹 「いかやうならん上存じ侍れど御尋ね中し侍る暇とてぎなく」 んだ . いじせい ひじゃういうび へいあんてうごろふんたい てがみつか こてんんた 書たどいふのが古典文體で、平安朝頃のオ〈體を手績に使ったわけで、非常に美ではあるが、現代の時勢 てい DJ ちよし ん亠 : んふてきたう ぎれいぶんな . いししゅムててがみつか にはびったりしないし、特に子には然不適當で、女子の儀第文乃至趣味的な子紙に使はれる程度 0 んた かよくらじだ《ぶしかい、ふうちおこ かんふんてき さふらふふんたい 一候文體は鎌倉時代の武士階級の中に起った文體で、びどく漢文的であったものが、近頃では一艇人 ためたいぶんゅんだいごくわ さふらふん くださるべ ( さふらふ かんぶんとほ が漢文い 二遠ざかってゐる爲、大分現代語化した候文になってゐるが、それでも、「可レ被レ下安こな かたちのこ かんぶんてう どのやうに渙文調の形をしてゐる。 いまほおとろ ゃうす たをうようご さふらふぶんてがみんたいだ . いへ ) けんだいくわ 何れにせよ、この候文が手紙文體を代表して、今猶袤へる様子もたく、多少用語が現代化しても ありさま しよかんん さふらふん やは書輸文といへは候文をさすやうな有様です。 こうごふん ゃうやは・つ まゐ みなさまごけんいかゞ ーーてす力」 仆めいてを一りましたが、皆様御機嫌幻・ るゐ にちょっご の類で、我々の日用語のまよ書き綴ったものです。 もら んにいごんたい ぶんたい ゃんだいごてう 現代語支體は、「さうたね」とか「たわ」「々よ」などいふ、現代の語調をそのまよ用びた文謄で いとま ちかごろ