仲人 - みる会図書館


検索対象: 続 冠婚葬祭入門
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1. 続 冠婚葬祭入門

夫の親と妻の親の間では、中元、歳暮の贈 親には中元、歳暮を贈らなくてもよい 答をする 父母、主人、親方、仲人、名付け親などへお いきみたま 夫の生家と妻の実家の間柄は肉親ではありま 盆の礼に行ったりもてなしすることを「生御魂」 いんせき いきにん とか「生盆ーといいました。地方によってはミせん。姻戚関係です。だからたぶんに社交儀礼 タマともいい、こちらは正月のお年玉と対応す的な感じのある中元、歳暮の贈答をするのにふ ることばでした。だから本来の意味からいえさわしい関係です。まず妻の親から夫の親へ贈 り、夫の親から返礼するのが一般的です。場合 ば、盆暮には親にも贈り物をすべきなのです。 しかし現在では中元、歳暮はたぶんに儀礼的によってはお返しはなしで、お礼をのべるたけ なものになっていますから、遠くに離れて住んでもよいでしよう。 でいる場合は別として、この時期の肉親への贈実の兄弟姉妹の間柄も、それぞれが結婚して り物はなんだか他人行儀の感じがします。それ一家をなせば、配偶者どうしは義理の関係です。 だから中元、歳暮の贈答をする間柄といえます。 答よりももっと率直に親愛の情を表現できるプレ ゼントの機会、たとえば父の日、母の日、老人しかし親戚の間で品物をたらいまわしにするこ の日、誕生日、結婚記念日などに贈ったほう とにもなりかねませんし、しかも途中でやめる わけにいきませんから、はじめからしないこと 一が、受けるほうも贈るほうも、はるかに楽しい のではないでしようか。 に話し合ったほうがスッキリしています。

2. 続 冠婚葬祭入門

入院通知は必要ない 妊娠五カ月以内は近親者以外に知らせない どなたのご家庭にも〃知人住所録〃があるこ 妊娠前半の危険期を無事のりこえた五カ月め に〃着帯の祝い〃をします。ふつう、妊娠を友とと思います。年賀状の場合など、昨年到着し たぶんと、この住所録をつきあわせながら新し 人や知人に知らせるのは、この着帯の祝いをし い賀状を書くことでしよう。不幸な〃死亡通知 4 てからとされています。おおぜいの人によけい をだすときも、この住所録をたよりに差しだす な心配をさせないためです。しかし、妊娠とい うおめでたいニュースは広がりやすいものでわけですが、さて、一家の主人が病気や負傷で す。「仲人の私が知らなかった」という事態も入院したが、入院通知は知人ぜんぶにだすのか、 どうか、迷われることがあると思います。 起こりかねません。そこで、五カ月以内でも、 こうらやく とくに病状が膠着症状で長期入院必至という 近親者以外に最初に知らせるのはお世話になっ た仲人だけにして、あとは正式に知らせる必要場合、留守宅の方は思案されることでしよう。 当然、仕事の関係先、親しい知人、親戚に知ら 紙はありません。 出産通知は肉親とごく親しい人にだけ知らせせなくてはなりませんが、これはあくまで必要 手 ると、まえの『冠婚葬祭入門』に書いたように、上の通知で、相手によけいな心配をかけないよ 三流産、死産の場合も、知らせなくてはならない う、ひかえめに電話でもすむことです。ですか ら、改まった入院通知は必要ありません。 ところだけにします。 にんしん 310

3. 続 冠婚葬祭入門

ドレスを着る 披露宴に招かれた客の立場が、新郎新婦の目 仲人夫人の結婚式の洋装に関する質問をたび上、上司、恩師、親の友人などで、招宴の上座 たびうけます。仲人という役目は欧米の結婚に にすわる場合は、メインテブルの客たるにふ はないのですから、それも当然です。 さわしい格式のある装いでなくてはなりませ 常識的にみて、仲人夫人は欧米の結婚式の新ん。仲人や仲人夫人に準じた正装にします。 郎新婦の母親の服装に準じるのが妥当でしょ 同僚、友人、後輩の立場で下座の席なら、略 う。昼間の礼装はアフタヌーン・ドレスです。式礼装でかまいません。ミスの場合は中振袖でな は明るいうちに挙げるのがふつうですから、仲 く、訪問着でもけっこうです。この日の主役の 人夫人の洋装は、厚手の絹長袖の落ち着いた色花嫁をしのぐほどの豪華な装いよりも、一歩ひ 柄やデザインのドレスがふさわしいでしよう。 かえめのほうが礼儀にかなっています。ミセス 披露宴が夜なら、正式には女性の礼装はイプニ の場合は色留袖なら申しぶんありませんが、三 ング、略式にはカクテルとなります。要は花嫁っ紋か一つ紋の格調の高い訪問着、あるいは無 の衣装との調和がいちばん大切で、花嫁が略装 地長着でもかまいません。帯や小もの類は正装 なのに仲人夫人がイ・フニング姿ではつり合いまに準じます。男性はプラックまたはダーク・ス ーツです。 せん。花嫁と格をそろえた装いをします。 洋装の仲人夫人は結婚式にアフタヌーン・ なこうど 披露宴の客は主賓以外は略礼装でよい 224

4. 続 冠婚葬祭入門

頼まれ仲人と下仲人のお礼は同額にする 気張らない出産祝いに、カラー・フィルム もよい 実質的な仲人は別にいて、挙式のときだけ形 出産祝いはふつう、出産後十 ~ 二十日の間に式的に仲人をつとめるのは、上司や目上の方が ほとんどなので、お礼を張りこむのがふつうで 贈ります。おくるみ毛布、籠つき体重計、ベビ うばぐるま す。ところが、その結婚のために本当に力を尽 —服、おむつ籠、乳母車など適当な品はいろい ろありますが、安くて気のきいた贈り物として、くしてくださった下仲人への謝礼は、えてして カラー・フィルムがあります。また、赤ちゃん軽んじられがちです。しかも精神的、肉体的、 の物だけでなく、お母さんのために栄養価の高経済的に大きな負担をかけているのですから、 そのお礼は、頼まれ仲人と同額程度、場合によ い乳製品や美しい花なども喜ばれましよう。 出産祝いというと、どうしても新生児用に片ってはそれ以上が妥当な場合もあるでしよう。 はじめに紹介を受けて、あとは二人が自主的 寄りがちで、すぐ使えなくなってしまうのは困 答りものです。よだれかけが喜ばれることを、前に事を運んだ場合の紹介者は、たくさんのお礼 は必要ありません。といっても、この人なしに の本でご紹介して何人もの方からおほめのこと ばをいただきましたが、もう一言、既製のものは結婚はなかったのですから、いつまでも感謝 一でもちょっと手刺しゅうをしてあげれば、なおの気持ちは忘れないように、ときどきの挨拶と 第 便りを欠かさないように心がけましよう。 心がこもることをつけ加えたいと思います。 かご なこうど

5. 続 冠婚葬祭入門

結納の席では、訪問着、無地一つ紋などの 和装の花嫁衣装は打掛とはかぎらない 格式のあるものを着る 最近はウェディング・ドレスで式を、振袖で 結納は本来はユヒノモノ、つまり二つの家が披露宴を、あるいはその逆に打掛姿で式を、イ 新しく姻戚関係を結ぶために共同に飲食する酒・フニングで披露宴をという和洋両様が流行のよ 肴を意味することばでした。その酒肴に身のまうです。 わり品が加わり、さらにその品物が今日では目 和装花嫁の正装には、①打掛白 ( または赤 ) 録と金包みだけになるというふうに様式化され②黒五つ紋振袖重ね一組③黒五つ紋留袖重ね一 まレた。 組の三通りがありますが、いまはほとんど黒は 儀式ですから、仲人も両家の人びとも、かな用いられなくなりました。また準礼装は、五つ むく り格調の高い装いをする必要がありますが、略紋か三つ紋の色振袖か、白無垢の振袖赤重ねで 礼装程度がもっとも現実的でしよう。仲人や父す。略式には三つ紋か一つ紋の訪問着か無地長 親はブラックかダーク・スーツ、仲人夫人や母着となります。ただし、花嫁衣装は結婚式や披 親は無地一つ紋、本人は色数の少ない気品のあ露宴の格とあわせるべきですから、公民館あた ビュッフェ る訪問着程度が適しています。この日の主役は りでの簡素な結婚式や、いまはやりの立食式の 仲人ですから、母親や叔など身内のものは、 披露宴などでは、もてなしもごく簡単ですか 仲人夫人よりひかえめに装ってください。 ら、訪問着程度の略礼装がふさわしいのです。 こう ゆいのう いんせき しゅ うちかけ 222

6. 続 冠婚葬祭入門

頼まれ仲人への中元、歳暮は三年まででよい 見合い結婚の場合の仲人は、本来非常に重要 な役割があります。両家の間を往復しての縁談 ゆいのう の進行、見合いの演出、さらに結納に際しては 結納品を持って両家の間をいったりきたりの大 奮闘。めでたい結婚式、披露宴の席上では新郎 新婦以上の大役をはたします。結婚後も出産そ の他、親身に新夫婦の世話を焼きます。だから 仲人への盆暮のつけとどけは、一生つづけるも のとされています。 これに反して、今日ふつうになった頼まれ仲 人の場合は挙式当日だけの儀礼的なものです。 同じ会社の方でもないかぎり、以後三年までで よいでしよう。しかし、実際の取持ち役をつと めてくださった下仲人には、永久に感謝の気持 ちを忘れずにおっきあいするものです。 頼まれ俥人への中元、歳暮は三年まででよい

7. 続 冠婚葬祭入門

仲人をしてもらった上役が地位を退いても、 中元、歳暮のかわりに、家族の誕生日を祝 って贈り物をするのもよい 贈り物はつづける 出入りの多い家には、中元、歳暮の贈り物を レつまで贈答を 過去にお世話になった方に、、 しても印象に残りにくいものです。そこで、ちつづけたらよいかは微妙な問題です。知り合い よっと時期を前後にずらしてみたらどうでしょ のある偉いお役人が、「ぼくは若いときに世話 う。六月の終わりに「少々お中元には早いのでになった上役には、ずうっと贈り物をつづけて すけれども、避暑にお出かけと思いましてと いるよ。今じゃみんな引退組ばっかりさ。そり 断わって贈ったり、年があけてから「お年賀」 や現役時代と退役してからと同じものというわ としておとどけしたり : けではないけどねと話していました。 私の弟子の一人は、毎年八月の浅草のほおす ふつうは仕事上の縁が切れたら贈答もやめる かご き市に出かけて、風流な籠入りのかわいいほおというのがあたりまえです。しかし、仲人をし ななくさ 答ずきの鉢をとどけてくれます。お正月には七草てもらったとか、子どもの名付け親になっても を植えこんだ小鉢です。また、あるホテルの社らったなど、個人的にお世話になった上役には 長さんは中元、歳暮のかわりに、私ども夫婦の地位に関係なく、いつまでも贈り物をつづけた 「誕生日に祝電と花東を贈ってくださいます。と いものです。品物でなく、手紙一本に託した 第 もに、心が豊かになる贈り物です。 「心」でもけっこうではありませんか。 なこうど

8. 続 冠婚葬祭入門

何日も留守にするときは、隣家に旅行中の 帰りぎわに座ぶとんを裏返しにしな、 いとまを告げるき 0 かけは、用事が終わ 0 て連絡先を書き残す さて、ここからは近所づきあいについてお話 世間話をしているとき、主人が、電話とか別の 来客などで席を立とうとした場合がよい機会でしします。最近は、向こう三軒両隣りなどとい す。立ったあとなら、主人が戻るまでにテープうことばすら、耳にしなくなってしまいました が、ご近所と円滑な関係をもっておくことは必 ルの上を整理し、身じまいをして座ぶとんから 、辞去の用意をととのえます。また、ひと要なことです。「遠い親戚より近い他人 , とい 区切り話が終わりつぎの話題の系口をさがすよいますが、なにかことが起こったとき、即座に うなときをとらえて、「すっかり長居をいたし力になってもらえるのは隣り近所です。お互い の私生活に踏み込まない範囲で協力し、義務を まして。」と帰り支度をするのも自然です。 座ぶとんをおりるときは、両手をついてにじ果たし、楽しい隣人関係を保ちたいものです。 ってさがり、座ぶとんを正しくなおしてから立 留守を頼むときは「に出かけますが、 ち上がります。座ぶとんを二つに折ったり、裏四時には帰りますと、 ハッキリ帰宅時間を告 返したりしてはいけません。部屋の片隅に持っげます。旅行などで何日も家をあけるときは、 ていってかさねるのも、セルフサービスの会合旅行中の連絡先も書き残しておきます。あとで のほかはよけいなおせつかいです。 挨拶に添えてお土産をお持ちしたいものです。

9. 続 冠婚葬祭入門

〔と〕 冬至・・・ 229 ・・・・ 69 , 70 , 72 , 74 , 75 読経・・・・ 博多帯・・・ 1 四 , 134 蓮の葉・・・ 留袖・・・ ・・ 199 , 211 , 219 , 20 ~ 26 初午 ~ ・・ 葉付きの竹・・・ 酉の市・・・ 初釜・・・ 初節句・・ 八足台・・・ - 13 , 71 初誕生・・・・ ・ , 60 , 61 , 63 初語 ・・ 15 , 16 , 行 , 花祭り・・ , 55 , 1 , 22 , 4 花婿の礼装・・・ ・ 201 , 202 , 217 , 9 花嫁の礼装・・・ ・・・ 10 47 花輸・・・ 191 , 47 母の日・・・ 腹帯・・・・ 針供養 ~ ・ ・ 116 , 1 加 パレンタイン 半紙・・・ 半幅帯・・・ 引出物・・・ 年賀欠礼・・・ ・ 1 , 191 ・ 114 年賀状・・・・・・ 179 , 187 , 185 , 189 , 1 引越し・・・ ・・・ 205 , 151 ~ 154 年忌供養・・・ ・ 173 , 175 , 178 , 1 ひとえ帯・・ ・ 208 年始まわり・・ ・・ 189 , 214 , 218 ・・・ 212 ~ 214 , 218 , 219 222 ~ 224 , 228 〔の〕 雛祭り・・ ・・・ 114 , 199 ~ 201 ・・・ 213 , 13 , 14 , , , 病気見舞い・・・ 12 , 19 , 20 , 39 , 40 , 81 ・ , , 151 101 , 103 , 186 ・ 67 , 70 〔は〕 ・・・ 170 ~ 172 ・・ 170 ~ 172 , 64 ・・ 202 ・・・ 13 ・・ 198 ・・・ 69 ・・・ 1 , 四 , 212 ・・・ 112 ~ 114 , 54 ・・・ 110 , 111 , 54 , 184 ・ 188 ・ 206 ・・・ 48 ~ 54 ・・・ 43 ~ 47 ・・ 151 ・ 209 ・ 98 ~ 100 ・・ 227 198 〔な〕 中包み・・・ 仲人・・・ 名古屋帯・・・ 名づけ親・・ 七草・・・ 南天の葉・・・ 入学祝い・ ・ 1 , 18 , , 60 , 68 〔ぬ〕 ・・ 25 塗箸・・・・ 〔ひ〕 〔ね〕 しし詞 のの祝

10. 続 冠婚葬祭入門

新婚旅行先からの便りは旧姓を書き添える 私の懇意にしているお嬢さんで、つねづねご 両親の、 レいつけをよく守る方でしたが、めでた くご結婚。「新しい人生の門出ですから、宿に 着いたらかならずみなさんにお便りをだしなさ い 2 一と親御さんからきつく言われ、旅館に着く むこ とお婿さんをほったらかして一晩中机にかじり ついていたという話がありました。お礼の手紙 を一刻も早く、という気持ちもわからないでは ありませんが、もう少し要領よく、事前に書き だめをしておくとか、仲人や二、三人の友人に 紙だすくらいでよいのではないでしようか。この お嬢さん、差出人の自分の名の下に、 手 姓を書き入れてありましたが、いかにも結婚し 三たばかりの夫婦から来た手紙で、非常に感じの よいものでした。 9 新婚旅行先からの便りには旧姓を書き添える 7