初節句 母親の実家から人形を贈る習慣が ありますが、これも育児責任者であ る両親の考えに沿うべきです。母方「 で何を、父親側では何をする、とい った形式にとらわれす、子供の成長 を喜ぶ身近な者として、素直に祝う 気持ちを表現すればいいのです。 孫のために何か買ってあげようと 思ったら、若い両親の教育方針や好 みに従って、人形を贈るなり、現金 を贈って使い方は好みにまかせます。 節旬にちなんだ色紙額とか太刀など を贈ってもよいでしようが、予算は 贈る側の経済力に合わせ、何人もの 孫を平等に祝えるように考えておき 亠ましよ、つ。 親せきや親しい知人からはケース 入り人形や抱き人形、おもちゃなど を贈ればよく、近所の人や友人間な ら、桃の花、ケーキ、節句科理にち なむものなどで祝い心を表すか、「お めでとう」の挨拶だけでも十分で す。 水引きは紅白蝶結びで表書きは「お 七五三 子供の成長の節目に合わせた祝い 事で、東京を中心に大正時代以降徐 々に行われ、戦後急に派手になった ようです。したがって、地方や家に よって習慣が異なり、親の教育方針 《るに。つよりますから、どこの宀豕。同じ いだと考えないことです。 一般には、三歳の男女児、五歳の 男児、し歳の女児で、数え年でこの 年齢に達した子供が十一月十五日に お宮参りをし、康を祈願するもの です。祝い事に参加するのは、家族 一と両親双方の実家程度でよく、その 一年齢にふさわしい晴れ着か付属品、 べアクセサリーなどをプレゼントしま っ 0
慶事の贈り物 産後の労力のフレゼントもありカオ いでしよう。かっては、嫁の実家が 出産祝い 出産費などを負担するしきたりがあ 両親やきようだいなど身内は、出りましたが、現在では、出産は若夫 産準備の段階で手伝うのがいちはん婦の責任で行うもので、経費の面で です。つまり、べピーベッドやたん手伝ってあげたいときはプレゼント す、寝具など値のかさむものを贈りの形をとるのが現代のあり方です。 ます。あるいは、両親から入院費や身内以外の親しい人たちは、産後 一ー二週間たって、母子ともに落ち 着いてからお祝いを届けるのがエチ をケット。その折は三カ月後、半年後 に使う衣類とか育児用品がよく、特 イに何枚あってもいい衣類などが喜ば れます。それ以外には、おもちゃ、 年ぬいぐるみ、揺りかご、べピーいす 後や乗り物。変わったものとして、紙 おむつや貸しおむつの利用券、べピ ース負担、あるいは祖父 ー家具のリ 母などから記念として苗木や庭石、 掛け軸、預金通帳などを贈るのは意 味があります。水引きは紅白蝶結び、 表書きは「お祝」。 ( 表書きでは「お ネい」と「い」を送りません。以下 ゞこ同じです。 ) 赤ちゃんを寝かせたまま運べるキャリーベッド
で、ハンカチ、ノート、手さげ、ス ポーツ用品、ルームアクセサリーな どをプレゼントし合います。きれい な紙で包み、リポンで結んでカード を忝、んましよ、つ。 友人の誕生パーティーに招かれた ときも同様で、自分の小遣いの範囲 で買えるもの、手作り品などを贈る のが最高。便せんと封筒、キャンデ ーなども個性が表れて楽しいでしょ う。成人後の人には、アクセサリー など身の回り品とか趣味の品、嗜好 品中心に当人の個性に合わせるのが コツです。 やはりリポンがけで、カードにメ ソセージを記します。 実家の両親や親しいご老人の誕生一 日には、是非お祝いのあいさつを届け「 たいもの。プレゼントは身の回りの小 物、例えは喫煙具やメガネスタンド、 忘れな盆とか好物のお ~ 果子、お茶、 ( 一 お酒など、ちょっとした品でよいで 転しよう。紅白蝶結びで「お祝」と書 きます。 贈るのは当日がよく、託送するな らその日までに届くようにします。 入学・進学祝い 新入学児には、本人の自覚を促す ためにも、親しい人たちが祝ってあ げることが大切です。といって、お となの金銭感覚や価値観でプレゼン ドト品を選ぶのは避けたいもの。子供 ラの気持ちにびったりのもの、本人が 時計 ′ 0
る人へ、ふつうのお友だちでいたい といいたければ、誕生日のプレゼン トに無味乾燥な実用品を選び、逆に 特別の関係になりたい相手へは、ア 贈る心と品物のイメージ クセサリーなど趣味性の高い品を贈 ります。 手みやげなども同様で、親しい友 れこそ贈り物の妙味でしよう。「愛 しています」と一一一〔う代わりに深紅の人と裸のお付き合いをしたいなら、 贈り物上手とは バラを贈るとか、「あなたのおそばオッにすました菓子折でなく、湯気 贈り物上手といわれる人は、品物に 」という意味をネクタイやべのたっ肉まんや焼きいもを持って訪 引するとか、泥のついたしやがいも のもつイメージを的確にとらえ、届ンダント、あるいは手帳にしのばせるド をお歳暮にします。逆に、改まって けたい心によって使い分けられるセなど、心憎い表現です。逆に別れたい 頼みごとをするときは、塩せんべい ンスの持ち主です。品物にはそれぞときには、あざみやきんせんかの花 れ個性や特徴がありますから、それで意思表示をしたり、 ハンカチに託や惣菜の詰め合わせではおかしな取 に自分の心を重ね合わせて贈るのでします。勘のいい人へはせつけんをり合わせでしよう。また、ビジネス す。 ライクの付き合いなのにアクセサリ 贈って″水に流して″との忌思を伝 ーや香水などをもらったら、なれな 言葉で表せない心、さりげなく伝えることもできるでしよう。 れしすぎて気持ちが悪いし、逆に実 えたい意思を品物に託して贈る、こ 恋人のつもりで親密感を示してく 家の両親や親友に調味料の詰め合わ せを届けたら心がこもりません。 一化に一一一口 ~ 果があるよ、つに、 ロ明物」 ~ も 意味があるのです。その言葉をうま く使って、届けたい心を相手に伝え、 4 0
ます。 り合ったり、あるいは家具調度を一 結婚記念日は、言い換えればわが 品すっ購入する方法もあります。十 賀寿祝 家の創立記念日ですから、一年ごと年目とか、十五年目という大きな節 六十歳の「還暦」に始まって、七 の祝いは家族で食事をしたりアクセ目には、夫妻が両親やきようだいな どを招いて祝いの会を催したらよい十歳の「古稀」、七十七歳の「喜寿」、 サリーなど記念になる品を夫妻で贈 でしよ、つ。 八十歳の「傘寿」、八十八歳の「米寿」、 銀婚式など結婚記念の祝いに招待九十歳の「卒寿」、九十九歳の「白寿」 されたら、その名称にちなんだ品をと続くのが賀寿祝いで、還歴のはか 贈るか、あるいはペアで使える品をは数え年になります。この年齢に達 贈ります。ただし、まだ若いうちのした誕生日に祝うのが本来ですが、 記念日なら花やケーキで十分です。 その年のはじめに祝いの会を開くこ 金婚式を迎える夫妻には、子供や弟ともあります。お祝いを贈るのは、 子、後輩などがお祝いの会を開いて祝いの会があるならその折に、ない ときは誕生日かその少し前に届ける あげましよう。そして、置き物とか、 漆器、家具などの記念品を贈るのもとよいでしよう。 かっては、還暦は赤ちゃんに還 ( か よいです。それに対して夫妻は、内 え ) るといって赤い帽子とチャンチ 祝いとして、色紙とかテープルセン ャンコを贈ったもので、その後の賀 みター、茶器、酒器などを配ります。 飲 贈り物の体裁は、夫妻で交換する寿には名称にちなんだ品で祝いまし ときや若いうちの祝いはリポンがけ、 た。しかし、現在のお年寄りは、六 お銀婚式以降なら紅白か金銀の水引き十歳ではまだ働きざかりの方が多い を蝶結びにし、「お祝」「寿」と記し、個人差もありますから、先方の 婦 夫します。 健康状態や、生活環境に合わせて、
しかし、熟年世代の父親族がいち 器う手配してあげるのも一方法。いす ばん求めているのは、子供と連れだ れにしても、要は自分にはまだこん な楽しみがあると感してもら、つこと って飲み歩くことかもしれません。 子どもたちがそろって「おやしご招待」 品物や現金を贈るには、紅白蝶結 をしたら、互いに違った面の親、子一 を発見し、新たなコミュニケートが びで「祝敬老」と書きますが、好き できるのではないでしようか。 な品を買ってもらうつもりの現金な ら「御背広」とか「お召物」などと 品名を記してもよいでしよう。旅行 敬老の日 券なども封筒に入れ、きちんと体裁 を整、んるか、目録をつけます。 お年寄りに楽しみや生きがいを与 えるのが最高の贈り物。自分もまだ 若い人たちに認められている、共に お中元・お歳暮 生活できるという気持ちを抱かせて 日ごろ世話になっている方、ごぶ あげるのがコツです。 さたがちの人、親交を深めたい人た 品物なら趣味の品や旅行券、おし。 ちに季節のあいさっとして贈るのが、 やれ用品をはしめ、腱康にちなむもの会食会や、お年寄り同士、親しい のとして散歩ぐっやステッキ、安ら友人、知人が一堂に会して旧交を温お中元とお歳暮です。 贈る範囲は、夫妻それぞれの実家 ぎを贈るなら寝具、座布団などが考めるチャンスを提供する方法もあり 仲人、家庭教 の両親やきようだい、 えられます。お孫さんが肩たたき券ます。そうした会合ができるよう一 や背中流し券の回数券を贈って喜ば 日わが家を開放し、裏方としてのお師、おけいこごとの先生、家庭医、 れたという話もあります。 遠方にいる旧友や親しい人などが一 手伝いをプレゼントするわけです。 品物以外では、子や孫が集まってあるいは、仲のよい方と旅をするよ 般的で、共働き家庭なら、留守の間 0 ′
世話になる近所の家や管理人さんへん。 好むそばに風鈴を添えたり、珍味入 も感謝の気持ちで届けたいものです。 時期は、お中元は六月下旬からヒれをプラスさせるわけです。上司や 職場の上司や先輩へはその職場内で月十五日まで、ただし、お盆が月遅仲人へは体裁や礼儀をわきまえる必 の習贐に従うのがいちはんですが、 れの地方ではヒ月下旬から八月十五要がありますから、予算内で最高に ふつうは、日ごろ特に世話になると 日までで、それを過ぎたら「暑中おなる品を選ぶとか、郷里の名産、珍 かよくごちそ、つしても、ら、つよ、つな 扣し」とか「残暑御見舞い」としま味などカよいでしよう。義理的要素 場合にかぎり、感謝の気持ちを表すす。お歳暮は十一月下旬から十二月の強い人へは、個羅的でない品、つ まり実用的な消耗品が適します。 程度でしよう。子供の学校の先生も末日まで。年内に届きそうにもない 同様で、特別に世話になった場合をときは、い 中元、歳暮に毎年同じ品を贈って っそのこと年が明けてか 印象づけるのも一方法ですが、時期 除き、個人的に贈る必要はありませら「お年賀」か「寒中お見舞い」に 亠 9 るとよいでしよ、つ。 にこだわらす、郷里の産物の出荷時 品物は、贈る相手との関係、その に合わせて、新茶、しいたけ、まっ 人の好み、価値観、生活環境に合わたけなどを例年届けて感謝の心を表 せます。両親など身内へは、形式よす方法も印象的です。 り内容で、親しいからこそ贈れる品 を探します。日ごろ欲しが「ているク , リ・スマス 品、そのシーズに必要とする品、好 物、あると便利な品などから選びた 信仰とは関係なく、 一年の締めく せ わいもの。 くりに際して、親しい人同十でプレ め親しい友人や先輩へも同様の配慮ゼントを交換する習慣が日本にも定 のと同時に、自分ならではの個性の表着しつつあります。お歳暮が感謝の れたものが適し、たとえば、先方が 心を主目的とするのに対し、クリス っ せ 一 0 0