文系脳やジェネラリストを輩出してきた教育現場は、 これから変化を余儀なくされるー 第 1 章「なぜ 3 割のサラリーマンがいなくなるのか ? その② / ジェネラリス トでは、もはや生き残っていけない時代に突入した !. では、サラリーマン比率 が減る原因の一つとして、ジェネラリストが必要とされなくなる時代が来ている と述べた。そのため、これまで多数のジェネラリストを輩出してきた教育の現場 も、これからは変化を余儀なくされるだろう。今の教育の現場は、時代の変化に 比べると非常に遅れており、社会に出ても役に立たない学問も少なくない。 とはいえ、今、教育現場も変わりつつあり、専門学校的な教育を行う学部も増 えているようだ。私から言わせれば遅すぎるくらいだが、 それでも、ようやく教 育の現場もスペシャリストを養成しようという方向に動き始めた。 しかし、もう一つ遅れているのが、英語教育である。英教育専門誌「タイム ズ・ハイアー・エデュケーション、発表データ ( 2 015 年版 ) による世界大学
は世界のアンダーグラウンドマネーが集まってくる。そして退蔵しやすい高額紙 幣を廃止すればそのようなおカネもなくなるのだ。 円のキャッシュが出回っている。そのうち 日本では 2 014 年の段階で、丿 1 万円札は兆円。金額ベースでいえば、全体の紙幣の・ 7 % 、枚数ベースで 見ると・ 7 % が 1 万円札であるということである。ところが、我々が普段よく 目にしているのは 1 万円札よりも、 10 0 0 円札ではないだろうか。しかし、実 A 」い一つこ は 10 0 0 円札の占める枚数ベースの割合は、全体の % でしかない。 とは、これは一万円札が表に出てこない退蔵マネーとして使用されている証拠だ れ なすっ一つ さ 直と 見れ 仮に、その一部が動き出すだけでも、資産価格はもちろん、景気にも極めて大 的紙 日米の中央銀行がいっ 本のきなインパクトとなるだろう。 O は既に決定したが、 をた この「高額紙幣廃止 , のウルトラ 0 を決定するのか ? 今後、株価が暴落する時、 意幣 の紙 とはいえ、それは「時間限定で 一つの有効な対抗策であることは間違いない。 力が おや はあるのだが : 章 第 1 9 9
第 1 章「サラリーマンよ、さようなら」 非効率化しすぎた日本の社会は、やがて戦後に逆戻りする 電通や博報堂などの広告会社や、リクルートの社員の離職率は高い。 今回の過労 自殺の電通事件にみられる長時間労働も、その一つの要因だが、一方で、サラリ ーマンを一つの通過点として捉えている積極的なサラリーマンの側面の表れとも 考えられないだろうか。ただ何となく会社に居続けるだけでは、日々後退してい ることに気づかなければならない。歳を重ねると体力は落ちるし、柔軟に考えて 行動することができなくなる。一方で、中途半端に経験があるものだから、自分 は動かないにもかかわらず、エセ批評家のように、他人の批判や揚げ足とりをす る人も少なくないのではないか。 歳を重ねていくにつれて、自分がそんな働き方をするようになっていないか、 もう一度間い直してほしい。 情性で会社に居続けることが本当に幸せなのだろう か。日々の行動を変えていけば、独立という道もやがて開けてくる。 何よりもサラリーマンは会社で勉強させてもらいながらお金をもらっていると いった意識を持って働くべきではないだろうか。会社という場を利用して経験を 積み、ノウハウを学び、人脈を広げ、独立の糧とするのだ。仮に失敗をしても会 社が守ってくれるし、個人ではできないような大きな単位で事業を動かすことも
年収の上がらないサラリーマンが増加する一方、生活コストが上昇し、ストレス ばかりが都市には蔓延している。 それゆえ、人口が地方に分散すると、何もしなくても様々なことが変わる。っ まり、サラリーマン比率を下げれば、都市部の人口比率も下がり、おのずから多 くの物事が根本から変わっていくのだ。サラリーマン比率はそれだけのものを決 定している。だからこそ、この部分を考えることが非常に重要なのである。 危る ちなみに、サラリーマン比率は戦後、今までずっと上昇し続けているが、 食う の数値はどんどん終戦直後の水準に戻っていることにも着目したい。 例えば、生活保護受給者数は 1951 年の 204 万人がビークだった ( ペー ジの上のグラフ参照 ) 。そこから国が豊かになって受給者数は減っていったが、 ワ本 2 013 年には人口が減ってきているにもかかわらず、 216 万人と過去最高を 価化 これは日本が戦争直 地率記録した。ここを単なる貧富の格差で片づけてはいけよい。 後の時代に逆戻りしている証拠の一つだからである。 ロ極 人究 もう一つ言うと、新車販売台数に占める軽自動車比率も、 1968 年の % と いうビークを抜いて、 2 013 年には % が軽自動車になっている ( ページの
現在の日本のサラリーマン比率は 9 割弱である。 これが今の日本の閉塞感、 いくら働いても年収が上がらないということの 一つの原因に繋がっている。 では、これをどうしたらいいカ サラリーマンの年収が一番伸びていたときの サラリーマン比率は大体間 % なので、 間 % まで落とす政策をとったほうがいい、 というのが私の考えである。
サラリーマンが 3 割減る一つの要因になると私は思っている。 しかしながら本書の意図するところは「あなたはサラリーマンをクビになりま すよ」と読者をいたずらに怖がらせることではなく、「あなたは 7 割に生き残れ ますか ? 」と問いかけると同時に、「あえて 3 割に入って、みずから独立しまし よう」という前向きなメッ七ージを呼びかけるものとしたいと思っている。 塚澤健一一
コインの裏と表を見るように世の中を見抜く 実体経済でも、表に出ているニュースと裏にあるニュースは全く異なっている。 表に出ているのはごく一部であって、その裏にあるものを知らないと、コインの 裏と表のように、 一つのコインにならない。何が「裏。で、何が「表、か。それ は時代や評価する人の評価軸によって変わり、表裏一体という言葉があるように、 「裏は「表、でもあり、逆に「裏」は「表」でもあるのだ。世の中のほとんど の人が裏のニュースを知らない、背景がわからないので、表だけ見てもその裏に あるものがイメージできない。普段何気なくニュースの報道を見ていても「なぜ こういうことが起きているのだろう」と、事件についての裏と表、両方を考えて みるべきである。 私たちが普段見えているのは物事の表側であり、しかもそのほんのわずかなス ポットライトを浴びている部分にしか過ぎない。その裏にこそ、真に価値のある 情報が隠されているかもしれないということに気づかなければならないのだ。 1 4 0
政財界のトップを人工知能が担えば、巨額のおカネが国民に流れる々 人工知能に関しては、 2016 年 8 月日の日本経済新聞に『大機小機—日銀 総裁が人工知能だったら』という面白いコラムが掲載されているので、その内容 を一部抜粋して紹介しよう。 いわしたなおゆき 初代の日銀フィンテックセンター長に就任した岩下直行氏が、経済雑誌の インタビューで面白いことを言っている。岩下氏は、入行間もないころに 「将来的には人工知能で金融政策を行うことも可能ではないか」と上司に話 したところ、「何を言っているんだ。金融政策はアートなんだ」と叱られた A 」い一つ しかし今はどうか。深層学習の進歩で人工知能の発達は目覚ましい。人間 が正確に目標を与えると自ら学習し、それを正確に達成する能力を獲得しつ つある。
アスリートたちが目指しているメダルは、 金でコーティングされた銀メダル々 他国にはあまり見られない日本だけの特徴だが、金メダル占有率がメダル総数 占有率を下回る傾向がある。これは何が何でも 1 位を勝ち取るという他国とは異 なり、 1 位でなくても 2 位や 3 位でもよしとする日本人の「奥ゆかしさ」なのだ ろうか。それとも最後の「詰め」の甘さなのか。いずれにせよ「勝っことより参 加することに意義がある」というオリンビック精神の一つには則ってはいる。 懸命に心身を鍛えてきたアスリートたちが金メダルを競う姿は観る人々に感動 を与えるが、こんな興ざめするニュースを米 O Z Z が報じている。 各メダルの原材料の割合とコストを調べたところ、金メダルのコストは 6 5 0 ドル ( 4 1 % 、 ( 3 % 、同 6 % ) 、銀メ、ダルは 3 3 5 ドル ( 銀 % 、同 6 % ) 、銅メダル 5 ドル ( ほぼ銅 100 % ) 。これが本当なら、アスリートたち 1 7 ()
っ ) ができない人々が増えてしまう。「真似る」と「パクる , の違いはオリジナ ルに対する尊敬の念である。豊かな社会となるためには愚直に、強い意志を持っ て新しいこと、ものを創造することに挑戦するオリジナリティーの高い人々を評 価し、そして、それを評価できる人々や組織が増えなければならない。そうでな ければ、新しいことへ挑戦する人々が減り、新しい発見・発明がなくなる「デフ レ社会」に陥る。今の閉塞感漂う日本もこのようなモラル欠如の人々が牛耳る 「デフレ社会」が原因の一つと考えられるし、オリンビックのエンプレム間題も その一端が表面化したにすぎないのではないか。 おカネを持ったけが通貨を保存する方法ではないー 「 (DB<O 」におカネが向かう理由とは ? おカネは寂しがり屋である。だから、おカネのあるところにさらにお金が集ま り、おカネ持ちがさらなるおカネ持ちになる。また、人の面でも同じであり、お カネ持ちはおカネ持ちと友達になることが多い。だが、平均的な日本人はおカネ 1 2 4