第 4 章トランプ大統領就任と英国の「 EU 離脱」で世界はどうなる ? そして 2020 年東京オリンビック後に待ち受ける日本の大不況とは ? 9 月は約 6 兆円を売り越し、プラックマンデー暴落があった 1987 年を抜 き、最大となる可能性がある。円高や景気減速による業績悪化への懸念や、 アベノミクスへの期待がはげ落ちていることが背景にある。 日 ) まで 東京証券取引所によれば、海外勢は 1 月から 9 月第 3 週 ( に累言て 5 兆 9982 億円を売り越した。 159 月としては、統計を遡れる 1982 年以来、最大の規模になりそうだ。これまで最多だったのは年 1 月 ( 4 兆 1 千億円 ) 。同年川月にはプラックマンデーが起き、年間の売 越額は 7 兆円を超えた。 海外勢が弱気になったのは、企業業績への不安があるためだ。咋年末は 1 ドルⅡ 12 円台だった円相場は 1 ドルⅡ 10 円台まで上昇。日銀の金融 緩和策の総括検証を経ても円高懸念がくすぶり、輸出関連企業には業績下方 修正の懸念がある。アベノミクス相場が始まった年秋から日経平均株価が 2 万円を超えた年夏までに海外勢は累計跚兆円を買い越した。その後は売 りが優勢で、 4 割程度を吐き出したことになる。 海外勢の売り圧力の強さとは裏腹に日経平均は 1 万円台後半で推 1 4 3
ったのがスタートの 5 年間となった。 特に、これまでの経済サイクルで注意すべきは、年サイクルの最後の 5 年間 である混乱期には必ず大不況が来るということだ。今回の場合、それは 2 0 2 年から 2 0 2 4 年に訪れる。これは世帯数がビークをつけた後の時期と一致して いる。しかもオリンビックの後は必ず不況になるという法則があり、悪いことが 重なっている。 2 0 2 0 年の東京オリンビック後の日本経済は最悪の状態に陥っ ているだろうし、東京オリンビック後の日本は「焼け野原」となっている可能性 さえある。 オリンピック開幕後に、為替市場は急変する 2 2 0 年に東京オリンビックが開催されるが、オリンビックは株式相場にと っても重要である。オリンビック閉幕後には為替市場が急変するからだ。 例えば過去、シドニー、アテネ、北一只、ロンドンと遡ってみると、 2 012 年 のロンドン五輪の場合、年から年にかけて 12 5 円まで円安が進んだが、そ 1 6 4
トランプ大統領就任と英国の 「離説」で世界はどうなる ? 章 4 そして 2020 年 第 東京オリンビック後に待ち受ける 日本の大不況とは ?
第 4 章 既存の閉塞感から抜け出そうとしているプロ、現状に甘えているアマチュア ( サラリーマン ) アナリストバブルの崩壊 / プロでないアナリストの淘汰が始まっている 4 つのジンザイ / 企業内失業者の「人在」と「人罪。が会社をダメにするー 激しい淘汰にさらされる企業が、生き残るためにできること / デフレ時代にはわからなかった商品カ・サービスカの差が浮き彫りになる ありがとうゲーム / 社員一人一人が幸せと感じる働き方、それがお客さんの満足に繋がる 「パクり」社会がデフレ不況を加速させるー おカネを持つだけが通貨を保存する方法ではないー 「」におカネが向かう理由とは ? 皆が気づいた時には既に遅い ! 清報に踊らされないために、「 2 乗の法則」を心得よ 「投資Ⅱ汚いカネ儲けーという洗脳や幻想から目覚めよ / これからの時代には「投資は社会貢献」という意識改革が必要 マーケットを見れば、今の世の中で起きていることが全てわかる , トランプ大統領就任と英国の「離脱」で世界はどうなる ? そして NONO 年東京オリンビック後に待ち受ける日本の大不況とは ? 1 3 1 1 3 4
あるセミナーの終わりに「先生の話を聞いていると、未来には希望がないよう に思えますが、これから先、私はどうすればいいのでしようか ? 。という質間を 受けた。 確かに、本書に書いたように、 2 0 2 0 年の東京オリンビック後に大不況がや ってきて、土地の価格は暴落、人々の仕事は—に取って代わられ、紙幣は紙切 す 行れになり、食糧危機まで起こるかもしれないという話を聞けば、未来には何も希 て 望がないように思われるかもしれない。 察 だとしたら、我々はどうすればいいのか。本書の第 3 章でも述べたが、私はこ 感 をれからの社会は、「分かち合いの社会」になると思っている。「奪い合いの幻世 変 きの 紀」は終わり 、幻世紀は、人々が分かち合い、互いに助け合っていかなければな が中 との らないのだ。 あ世 あとがき世の中の変化を敏感に察知して、行動する 2 0 5
第 4 章トランプ大統領就任と英国の「 EU 離脱」で世界はどうなる ? そして 2020 年東京オリンビック後に待ち受ける日本の大不況とは ? 政治の安定などの条件で予想する「五輪 概 と経済 2016 」を発行していたが、 ね予想通りの結果となったこともそれを 示している。一般的には Q などの統 計で国力を比較するが、それよりもオリ ンビックのメダル占有率を見れば、国力 がわかるのである。 アメリカは 19 3 2 生・に四・ 8 % のメ ダルを占有していた ( 下の図参照 ) 。と ころがその後落ちていって 2 0 0 年に は 9 ・ 9 % になっている。そこから回復 していくかと思ったら、ほぼ底ばいであ る。実際にこれをアメリカの国力だとす ると、現在、一見回復しているかのよう に見える米国経済は、世界的な地位とし 米国メダル占有率 40.0 米国 ( 金メダル占有率 ) 35.0 米国 ( メダル総数占有率 ) 30.0 25.0 20.0 15.0 32 年 29 . 8 % 10.0 2000 年 9.9 % 1924 1932 1940 1948 1956 1964 1972 1980 1988 1996 2004 2012 1 7 3
目標にするといいそうだ。 1 日平均 4 回以上「ありがとう」を言われないと、月 10 0 回には達しないが、これはなかなか難しいことである。 この「たこ満」の「ありがとうカード」は素晴らしいシステムで、自分から 「ありがとう」を言えない人ほど、他人から「ありがとう」を言われる回数が少 れ ないのは明らかである。逆に言えば、数多く自分から「ありがとう」を言えば、 人から「ありがとう」を数多く言われる確率も高まるということだ。「たこ満」 の経営理念にあるように「ありがとう」を数多く言い、また言われることが「一 」持人一人が幸せと感じる」方法なのだ。 軸 大 分 今 「パクり」社会がデフレ不況を加速させるー め の 今はインターネットのおかげで東京にいる必要もなくなってきた。 しかし、インターネットの世界になっても、やはり直接会うことは重要である。 テレビ電話もスカイプもあるが、人間には、直接会いたいという気持ちがある。 これもバランスが大事なのである。あまりにデジタルばかりになってしまうと、 第
てきれいに 1 年先行している指標がある。それは「日経平均株価。である。消費 税を引き上げることでも、法人税を引き下げることでもなく、単に株価を上げれ は税収が増えることは、過去にも証明されている。 今、政府が行うべきことは、米国がリーマンショック後、不況を乗りきろうと 取り組んだ政策が株価と住宅価格の上昇だったように、日本も単純に、どうした ら株価を上げられるかを真剣に考えるべきなのである。 そして、それが現在の高い内閣支持率をキープし、安倍内閣を長期政権化させ る原動力となるはずである。 2 () 4
やオンリーワンの人間にスポットライトが当たる時代になると思っている。「勝 ち組」は「価値組」にならないといけないのだ。 だが、それを妨げるのが「パクる」行為が増えることである。 2 015 年に、 ハラリンビックの公式エンプレムが白紙撤回され 2 0 2 0 年東京オリンビック・ れ るということがあったが、清報にあふれる現代では「真似ると「パクる」の線 る ま 引きが難しい社会にはなってきたからだと思う。「真似る」ことは、許諾を得て 使うなど正式な手続きを経るのが本来のやり方だ。我々アナリストの世界でも 」 ~ 「許諾」や「出所」を明らかにせず、勝手に盗用して、いかにも自分が考えたか 大 分のように使用する人々が多いのも事実である。 今 おそらく、ネット社会が普及したことで、沢山の人々が各自、他人のものを許 ら め 諾せずに使っているのだから、自分が許諾せずに使っても問題ないだろうと安易 の に考える人々が増えているのだろう。だが、このような「真似る」ではなく、 合己 「パクり。が横行する社会が「デフレ不況」をどんどん加速させる原因にもなる ことは理解できているのだろうか 章 モラルや想像力が欠如すると我々の成長に最も重要な ( 真似る、学ぶ、待 第 1 2 3
第 4 章トランプ大統領就任と英国の「 EU 離脱」で世界はどうなる ? そして 2020 年東京オリンビック後に待ち受ける日本の大不況とは ? 統領が誕生したことを円安転換の理由に挙げるが、多分、ヒラリーが新大統領に なっても円安転換していたはずだ。それが、オリンビックと為替市場のジンクス だからである。 オリンビックの成績は、国の経済力を映し出す鏡である 実は、オリンビックの成績は国の経済力を映し出す鏡でもある。 ロイターでは、シェフィールド・ ハラム大学のサイモン・シブリ教授が言う 「五輪の国別市場シェア」をヒントに、 18 9 6 年のアテネ五輪まで遡り、国別 メダル獲得数を調査 ( 旧ソ連の分はロシアとしてカウント ) している。それによ ると、大まかに 116 年のオリンビックの歴史は「 4 つの時代」に分けられるそ 第 1 時代 ( —世紀前半 ) は当時の世界情勢と同様に、五輪でも「西欧支配」、 すなわち— O c-n ( プラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ ) よりも西 欧諸国が強いという構図が見られた。のうち五輪に常時参加していた 1 6 7