植物 - みる会図書館


検索対象: スーパー理科事典
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1. スーパー理科事典

ぶっしつ かくとく 究の一緑色植物による太陽エネルギーの獲得からス 物質は生物界でどう しようひしや タートして , 一次消費者・二次消費者へと食 じゅんかん もつれんさ 物連鎖をたどって移行し , 消失していく。食物連鎖の工 循環しているグだろうか ネルギーの流れについて考えてみよう。 しぼう ぶっしつじゅんかん 炭水化物のブドウ糖は , 脂肪やタンパク質につく 物質の循環 ちょぞう り変えられて果実や根などに貯蔵されたり , 植物 しよくもつれん せいさんしやしようひしゃぶんかいしや こきゅう 生物は , 生産者・消費者・分解者という食物連 自身の呼吸に使われる。ーー ) 植物がっくった有機 にくしよく炭素の化合物・」 そうしよく 鎖のつながりだけで生活しているのではなく , 光 物は , 草食動物の一次消費者 , 肉食動物の二次消 ぎやく むきてきかんきよう ・空気・水など無機的環境からの作用や , 逆に生 費者に食物としてとり人れられ , 呼吸などの活動 はんさよう ぶんかい の材料として使われる。ー - →呼吸によって分解さ 物からの無機的環境へのはたらきかけの反作用や , 他の生物との相互作用などにより生活している。 れた有機物は , 一部が二酸化炭素として空気中に はいしゆっぷつ 放出される。また , 遺体や排出物は分解者により ツ生態系生物をとりまくすべての環境のこと 分解され , 空気中に二酸化炭素が放出される。 で , 生物的環境と無機的環境がある。この 2 つが [ 、非生物的環境たも えいきようは生物群集 呼吸によって空気中に放出された二酸化炭素は , 互いに影響をおよばし , つりあいが保たれている。 再び光合成の材料として緑色植物の体内にとりこ 生産者→緑色植物 生物的 消費者→草食・肉食・雑食動物 かんきよう まれる。炭素はたえず生態系を循環する。 環境 分解者→細菌類・菌類 ちっそ 0 窒素の循環空気の 5 分の 4 は窒素である。 光・大気・温度・水分のような気候 無機的 しかし空気中の窒素を生産者である緑色植物が 的要因 , 土壌のような物理的・化学 ちよくせつ 的要因など。 直接利用することはできない。そのため , 大気中 にさんかたん の窒素量はあまり変動しない。空気中の窒素を直 大気中には 0.03 % の二酸化炭 0 炭素の循環 きようせい ぞうかけいこう そふく 接利用できるのは , マメ科植物の根に共生する根 素が含まれ , 都会では増加傾向にある。海水中に は p 」 70 参照 りゅうきん 粒菌で , 空気中の窒素を固定し , アンモニアをつ もそれ以上の炭素化合物が含まれている。 部の細菌類やラン類も行う・」 こうごうせい くり出してマメ科植物に養分として与える。 この炭素化合物が緑色植物の光合成によって , ゆうきつ たんすいかぶつ 植物体内では , 光合成でつくられた炭水化物と 炭水化物という有機物につくり変えられる。一 - 今 窒素の循環とエネルギー 炭素の循環 二酸化炭素 C02 空気中の窒素空気の一 酸素 02 48 しつ さよう し ) たい は死がい ふたた さいきん 生態系 たんそ あた ちっそ エネルギー / ー \ \ ルギー 肉食動物 ニ次消費者 ーー呼吸 草食動物 動植物の死がい・排出物 分解者 ( 分解 ) 呼吸 呼吸 呼吸 有 物 肉食動物 ニ次消費者 ( 呼吸 ) ー 碑 ( 分解 ) ー ( 呼吸 ) ←の窒素を固宀 、草食動物 “ ' の肖費者 はいしゆっ 動植物の死がい・排出物 分解者 緑生 色産 植者 産色 生緑、 こんりゆうきん 根粒菌 レイ マメ科植物 1 78 ・生物

2. スーパー理科事典

の生物たちは , 自然界にたくみな方法で子孫を 生物グ保護グたに何が 残している。その反面 , 開発により絶滅しそ たいおう うな生物の保護については , どのように対応しているの 行われているグだろうか だろうか。 0 植物の身のまもり方植物は被食者であるが , 上の葉を食べられると , 植物ェストロゲンをつく ただ動物に食べられるだけではないことが , 科学 り護身する一方 , 化学物質を放出してなかまに知 ぎじゅっ 技術の進歩によってわかってきた。 らせていることがわかってきた。このように樹木 っしつ は , 毛虫に多くの葉を食べられても , 毛虫が子孫 0 植物工ストロゲン植物がっくり出す物質で , を残せないようにして , 自分たちの子孫が絶滅し 動物のもつ女性ホルモンのエストロゲンと同じは そうしよう ないような機能を , 進化の中で獲得してきた。 たらきをする約 20 種類の物質の総称である。 クローバー病・・・ 1940 年代初頭 , 西オーストラ 0 ビオトープ「動植物の生息空間の最小単位」 げんざい かぎ リアの牧場で , 今までにないほど青々と牧草が育 が本来の意味である。現在では , 「ある限られた おどろ ちいき かんきよう ち , ヒッジは驚くほど牧草を食べ , 上質の羊毛が 地域に , 自然環境を復元したもの」という意味で かせんじき とれた。ところが , 次の年から出血多量により死 使われ , 河川敷や , 学校 , 公園などに多くの動植 にんしん くふうほどこ 産したり , まったく妊娠しなくなった。科学者た 物が生息できるように , さまざまな工夫を施す取 せいしよくいじようげんいん ちが研究の末 , 生殖異常の原因は , 毒物 , 疾病 , り組みが行われている。 いでんしけっそん かいろう 遺伝子欠損のいずれでもなく , 植物のクローバー 0 野生動物回廊 野生動物は , 保護地域内でも ぶんだん であった。その後 , 1946 年獣医によってフォル 道路などにより生息場所が分断され , 自由に移動 きちょう モノネティンという化学物質が , 主な原因である できないばかりか , 交通事故で貴重な動物たちが ぎせい ことがわかった。この天然化合物質は , DDT や 犠牲になることがめずらしくない。そこで分断し 殺虫剤の一種い DES と同じく , ェストロゲンによく似た効果を ている道路の下に移動用のトンネルをつくったり , 、合成女性ホルモン かなあみは みぞ ぬ 生体におよばすおそれがあることがわかった。 橋をかけたり , 金網を張ったり , 溝から抜け出る しやめん その後の研究で , クローバーはヒッジに食べら 斜面をつくるなどのいろいろな工夫をしている。 れるほど , 濃い植物ェストロゲンをつくり , クロ ただし , これだけでは野生動物の生活場所が地 のうど おす はんしよく きんえん ーバーの成長期の春に濃度が高く , 特に雄ではな 域ごとに分断され , 繁殖対象が近縁同士になるた めす ほしよく ぜっめつ く雌を標的に作用し , 捕食動物から子孫の絶滅を め種の絶滅につながると心配されている。そこで , きのう ふせ かていかくとく はんい 防ぐよう進化の過程で獲得した機能と考えられる。 野生動物たちが広い範囲で自由に移動できるよう , 植物工ストロゲンは , ダイズ , パセリ , セージ , 国立公園などを森林でつなごうとする計画 ( 緑の 小麦 , ライ麦 , 大麦 , 米 , ジャガイモ , ・ニンジン , 回廊 ) が進められている。 工ンドウなどにも含まれている。 わたくし とうふなっとう 私たち日本人は , 豆腐 , 納豆 , みそ , しよう油 などの植物ェストロゲンを含む食品を食べるが , げんしよう クローバー病が起こった現象はみられない。ダイ ズにあるイソフラボンは , 女性の体内でエストロ ゲンのはたらきをよくするという。ただ植物ェス トロゲンは不明な点も多く , 研究の余地がある。 れんらく じゅもく 葉どうしの連絡・・・樹木は , 虫に 10 % ぐらい食 べられても困らない数の葉をつけており , それ以 ひしよくしや じよせい びよう しっぺし、 ほ じゅうい いどう ふく 第 横断用オーバープリッジを渡る工ゾシカ。 工ゾシカとの共生 生物の保護のために何が行われているのだろうか・ 639 当

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ざっしよく せい しよくもつれんさ 雑食動物 ( 雑食性動物 ) ・・・植物や動物の両方を食 食物連鎖 べて生活をしている動物。 アリ・スズメ・カラス・ バッタは植物を食べ , バッタはカエルに食べら キジ・クマ・ヒトなど しようひしや こうごうせい れる。また , カエルはヘビに食べられ , ヘビはフ 0 動物は消費者 動物は光合成ができないので , ゆうきぶつ クロウやタカに食べられる。このように , 生物ど 植物が光合成でつくり出した有機物を食べたり , うしは食べる・食べられるという関係の結びつき その有機物を食べた動物を食物として生きている。 せいさんしや をもっている。 このような動物は , 有機物をつくり出す生産者の 緑色植物に対して , 消費者とよばれる。 0 生産者と食物連鎖生物が , 食う食われるの 0 動物の食生活を調べる動物が何を食べてい 関係でつながっているものを食物連鎖というが , たんじゅん るか , これを知るための有力な手がかりとなるの 生物 A , B , C , D が単純に A → B → C → D の じようほうげん ひじよう しめ がふんである。ふんは , 動物の生活を知る情報源 ような関係を示すのは非常に少ない。多くは鎖が ふくざっ である。それで。フンコロジー " とか , 。。ウンコ からみ合ったように複雑な関係を示している。 ロジー " とユニークな名前でよばれながらも , 研 食物連鎖については , イギリスの C. S. 工ルトン ていしよう「動物生態学」の著者・」 究の重要な対象となっている。 が , 1927 年に動物について提唱してから広く研究 げんざい ふんではないが , 生のイワシやサンマなどの小 されるようになり , 現在では , 動物だけでなく , いぶくろ 魚の胃袋や , 煮干しをお湯にひたしてやわらかく 植物も含めたものになっている。 けんびきよう して , その胃袋の中を顕微鏡で観察してみよう。 食物連鎖の出発点となるものは , 生産者である 胃袋に残っている生物のかけらから , どのような 緑色植物である。緑色植物は , すべての生物にと ものをえさとしていたかがわかる。 って直接・間接に栄養源となる。 ふんの形・大きさ・色などが動物の種類によっ 食物としてのつながりは , 緑色植物→草食動物 て異なるので , 慣れると種類を決定することがで →小形肉食動物→大形肉食動物のような流れに きる。ふんのまわりのあし跡やからだをこすりつ なっている。 せいたいけい けた跡などのフィールド・サインも調べよう。 森林の生態系では , 植物を食べて生活する草食 ら生物とまわりの環境を一体としたもの ふんには , 種子・羽毛・骨・毛などの不消化物 動物 ( チョウなど ) を一次消費者 , 草食動物を食べ しよう が入っている。これを調べて , その動物が何をど て生活する小形肉食動物 ( カマキリなど ) をニ次消 わりあい ひしや のような割合で食べていたかを知ることができる。 費者 , この二次消費者を食べて生活する大形肉食 フクロウ類やタカ類は , 不消化物をベリットと 動物 ( サシバなど ) を三次消費者という。 これらを ぐんしゅう してはき出す。これを調べるとよい。 まとめて生物群集という。 光エネルギー 三次消費者 葉緑体 化学工ネルギ せいさんしや くさり なま にま ふく えいようげん ちよくせつ そうしよく 草食性勤物、」 な あと は肉食性動物 うもう ほね 不消化物のかたまりお サシバ カマキリ げ酸素 ニ次消費者 無機物 こ酸化炭素十水 ーー ~ 有機物 ブドウ糖 ( デンプンなど ) 物 草食動ツ モンシロチョウ 緑色植物の体内 ( 生産者 ) 一次消費者 緑色植物がっくり出したものを 草食動物が消費する。 生産者と消費者の関係 生 産 者 しよくもつ れんさ 緑色植物 食物連鎖の例 ■ 1 63 第 5 章 生物界のつながり

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ーをーを ることさえあります。例えば , 植物が動物に食べられるのはあたりまえ ふしぎげんしよう のことで , 植物が動物を食べるのは不思議な現象に見えます。マンガの 世界では , 大きな植物が人間やライオンなどを食べますが , これは架空 の話で , 現実には存在しません。しかし , 動物を捕らえてその養分を栄 養とする植物は世界中に数多く知られています。 しよくちゅう 虫などの小動物を捕らえる植物を「食虫植物」といいますが , 世界中 でタメキモ科やモウセンゴケ科など 7 科 , 約 200 種類が知られています。 げんしようけいこう これらの植物は日本においては , 自然開発のために減少傾向にあります。 げんぎい じせい だが現在も 20 種類ほど自生 * 1 しています。 おぜがはらしつげん 食虫植物は , 尾瀬ヶ原の湿原にも多数生育しています。 ' こは寒冷で ムシトリスミレ さんせい か ぶんかい とぼ でいたん 酸性が強く , 枯れた草も分解されないで泥炭となり , 有機物の乏しい所 高山の岩場に多く , スミレの花に似て いつばんやそう かんきよう いるが , タヌキモ科の植物で , 捕虫葉 です。そのため , 一般の野草は環境が悪くて生育することができません。 ねんえき や花茎の表面に粘液を出す毛がある。 ちば もばら ぐんらくち すなじ また , 千葉県の茂原にある食虫植物群落地は , 砂地で酸性が強く有機物 たてやま の乏しい所です。立山や白馬でも , 有機物の乏しい岩場で食虫植物を見 ることができます。このように食虫植物は , 有機物の乏しい環境で生活 ちっそ していて , 窒素を動物から得るよう進化したのでしよう。 ほちゅう 食虫植物による捕虫の方法には , 鳥もち式 ( モウセンゴケ ) , わな式 あな ( ハエトリソウ ) , 落とし穴式 ( ウッポカズラ ) があります。捕らえられた こんちゅう んびつ 昆虫は , 植物から分泌される消化酵素でやがて分解され吸収されます。 食虫植物は , 虫を捕らえなければ生きることができないか , といえば あた そうでもありません。栽培した食虫植物で実験できますが , 虫を与えな くても , ふつうの植物と同じように生育できます。それは , 葉緑体をも こうごうせい っているので , 光合成で主な生活活動のエネルギーを得ているからです。 しかし , なぜ捕虫するかといえば , これによる有機物の補給が , 開花・ 結実をよくするからです。 ところで , 食虫植物という名前のイメージから , これらの植物は昆虫 などの小動物を捕らえて食べる強い植物だと思われがちです。また , 高 ふうせつきび 山植物についても , 風雪の厳しい環境で生きている強い植物と思われて ぎやく ひりようぶん いますが , まったく逆なのです。 これらの植物を肥料分の多い平地で栽 やそう じようけん 培すると , 見る間に野草に駆逐 * 2 されてしまいます。豊かな環境条件の もとでは , 競争に負けてしまう弱い植物なのです。そのため , 他の野草 う が生育することができないような温度差の激しい , 雪に埋もれる高山や 有機物の乏しい泥炭地や砂地など , 環境条件の厳しい所に追いやられて , ほそぼそ 細々と生きている植物です。 わたくし 私たちは観察するとき , 表面的な部分だけを見ていると , このように 厳しい環境で生活をしている食虫植物や高山植物を , 強い植物と結論づ けるミスをするようになります。ものごとを深く見つめる観察眼を育て けつろん るには , 結論を急がないことです。 そんざい と 4 はち確うよう しろうま こうそ きゅうしゅう さいばい ほきゅう くちく はげ かんさつがん * 1 自生・・・野生して自分のカで 生きているもの。 * 2 駆逐・・・追いはらうこと。 第 5 章生物界のつながり・ 1 6 1

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43 生物どうしグつながりは せいさんしや どんなものだろうか 自然界にあける生産者 こうごうせい 緑色植物は , 葉緑体の中で光合成によって二酸 かたんそ 化炭素と水から有機物 ( 糖などの栄養分 ) をつく 有機化合物ともいうい むきつ り出す。このように , 無機物からすべての生物の ら無機化合物ともいう げん 生活活動のエネルギー源をつくり出すので , 緑色 植物は生物界のエネルギーの始まりである。 0 緑色植物は生産者体内に葉緑体をもってい る緑色植物は , 水と二酸化炭素を原料として , 太 陽エネルギーの力を借りてブドウ糖を合成する。 生物界で葉緑体をもたない生物は , 緑色植物がっ くり出した栄養分を利用して生きている。そのた め , 緑色植物は有機物を合成する生産者である。 ツ光合成産物の変化植物は光合成でブドウ糖 をつくり , このブドウ糖が数 100 から数 1000 個 結合してデンプンやセルロースがつくられる。そ ふくざっ はんのう の他 , 複雑な化学反応の結果 , 脂肪やタンパク質 などの有機物も合成される。 かくとく ツ太陽エネルギーの獲得地表 1 cm2 あたり 1 ふ キロカロリー 年間で , 約 520kCa1 の太陽エネルギーが降り注い こうりつ でいる。このエネルギーのうち利用効率は , 草原 で 0.5 ~ 0.6 % , 農作物の生育期間中で 0.8 ~ 1.6 エネルギーの利用効率が高いといわれている 0 にさん 、 p. 56 参照 ゆうきぶっとう しぼう しつ l»l kcal = = 川いい cal, 約 2 当Ⅱロ 0 森林で 2 ~ 3.5 0 , 水中のプランクトンが 0.4 0 究の緑色植物は , 太陽のエネルギーを使い , 光合 ( 0 ) 晟で有機物をつくり出す。これを動物が食物 としてとり入れ , 生活活動のエネルギーとしている。こ の流れは , どのようなつながりがあるか調べてみよう。 おんけい そうるいふく はアプラムシ類を蒴食 をしている動物。テントウムシ・クモ・カエル・ 、動物食性勤物ともいう 肉食動物 ( 肉食性動物 ) ・・・草食動物を食べて生活 にくしよく ウシ・ウマ・ウサギなど ている動物。アリマキ・イナゴ・チョウ・リス・ ヨ直物食性動物ともいう 草食動物 ( 草食性動物 ) ・・・植物を食べて生活をし せい そうしよく でつくり出した有機物を栄養分として生きている。 物は , 直接的にせよ間接的にせよ , 植物が光合成 ちよくせってき 無機物から有機物を合成することはできない。動 むきつ 0 動物は何を食べるか動物は , 自分のカでは くり出した有機物を食べて生活している。 ゆうきぶつ を受けている。そして , 動物は植物が光合成でつ こうごうせい 自然界の生物は , すべて太陽エネルギーの恩恵 自然界にあける消費者 しようひしや の緑色植物である。 ノリなどの藻類も含まれ , 食物連鎖の始まりがこ しよくもつれんさ 植物を生産者という。水中のケイソウ・アサクサ ネルギーのカで無機物から有機物をつくり出せる 0 生産者葉緑体をもち光合成をして , 太陽ェ 物が活用している。 光合成でとりこまれ , 固定されたものをほかの生 らのエネルギーのうち , きわめてわずかなものが で草原なみといわれている。このように , 太陽か ヘビ・フクロウ・タカ・ライオンなど 光合成の 最初の生産物 ブドウ糖 窒素化合物 ちっそ アミノ酸 脂肪酸 さん し グリセリン ショ糖 テ、ンフ。ン セルロース 脂肪 タンパク質 さん 98.8 % は 利用され ない 100 太地 % 陽表 と工面 たル降 とギり き一 注 1.2 % ( 100 % ) 工多 ネ年 ル草 ギか た し 定 固 で 成 ( 100 % ) 多年草が呼吸で 15 % 使うエネルギー量 動物が多年草を 20 % 摂食してとらえ るエネルギー量 自然に死んで 分解され , 自 然にもどる。 光合成でつくられたブドウ糖が複雑な化学変化をして , 各種の有機物がっくられる。 光合成産物の変化 1 62 ■生物 太陽エネルギーの流れの例

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生物の系統と分類 生物の資料 動物界 核膜をもつ多細胞生物。光合成をせ す , 他を食べて栄養分を吸収する。 セキツイ動物 節足動物 クモ類 昆虫類 ホ乳類 植物界 かくまく 核膜をもつ多細胞生物。光合 成で栄養分を自分でつくる。 さいばう きんかい 。栄 物ら 生か 菌つ」殖収 ん日一 も 3 生吸 をでを 膜子分 核胞養 ヤモ シク 物類 植葉 し子し子 そ「メ . ひ被う一〈 こんちゅう 両生類 原索動物 ムカデ類 ャスデ類 鳥類 類 く几又 か士冗 裸子植物 ハ虫類 を植物 なんたい 軟体動物 物 いノノノ 子ノウ菌類 けんさく コケ植物 ) らい 0 / たいけい 袋形動物 キョク皮動物 ヘン形動物 刺胞動物 毛 カッ藻類 らんきん 卵菌類 こうそら 紅藻類 ねんきん 一細胞性粘菌類毛 べ虫 類 / ノノ . 佇いウズベン 毛藻類 ケイ藻類 ミドリムシ類 海綿動物 原生生物界 核膜をもつ 単細胞生物。 根足虫類 せんもう 繊毛虫類 細菌類 ウイルス 注生物の最も大きな分類単位である「界」については , 次のよう ないろいろな説がある。 ニ界説・・・植物界・動物界に分類。 三界説・植物界・動物界・原生生物界に分類。 > 四界説・・・植物界・動物界・菌界・原生生物界に分類。 > 五界説・・図のように , 植物界・動物界・菌界・原生生物界 原核生物界 ( モネラ界 ) に分類。 最近では生物を 5 つに分ける五界説が有力になっている。 げんかく 原核生物界 ( モネラ界 ) 核膜がなく , 葉緑 体や細胞小器官を もたない。 ラン藻類 656 ■資料編

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せっそく せいさんしや か , 原生動物 , 節足動物などについで , 各種の動 も海の生産者 ふく ようせい 物の幼生がプランクトンとして含まれる。 は親と違う形をしている状態のときの動物の子 , p. 147 参照 海は地球の 4 分の 3 を占めるほど広大であり , 0 その他の動物海綿動物からホ乳類まで , 多 しようひしゃ 数多くの生物が生活している。しかし光の届く くの動物が消費者となっている。 かぎ ようりよくそ ちぎょ 深さは限られているので , 葉緑素をもった植物は ①イワシやサンマのような小形雑食動物や稚魚は , あまり深く , 光の届かない所では生活することが 動物・植物プランクトンをえさとしている。 できない。 ②ニシンやサバ・イカのような中形肉食動物は , 0 植物プランクトン海のプランクトンは , 淡 イワシや稚魚のような小形の魚をえさとしている。 南極などてはオキアミが重要てある・」 ほうふ 水と違って種類や量も豊富である。植物プランク ③カツオ・プリ・マグロのような大形肉食動物は , トンでは , コシノデスクス・ツノケイソウ・トリ 小形・中形の魚をえさとする。 らキートセロス ケラチウム・メロシラ・アクナンテスなどのケイ ④さらに , それらを捕食する超大形肉食動物のサ 藻類が大部分を占める。その他ラン藻類がときた メ・シャチなどがいる。 ていど しよくもつれんさ かいめん ま見られる程度である。海の中では , ケイ藻類が 0 海洋での食物連鎖 ホ乳類から海綿動物まで , たんじゅん 生産者として重要な位置を占めている。 多数の種類が生活しているため , 単純な食物連鎖 こうそう そうるい 0 海藻類緑藻類 , カッ藻類 , 紅藻類があり , はない。生産者は植物の藻類や植物プランクトン 太陽光線のよくあたる所、」 し日かけや深い所、」 こうごうせい これらの藻類は体内に葉緑素をもち , 光合成をす であり , 考え方としては次のような例がある。 る。これらは魚・貝類のえさとなるものも多い。 植物プランクトン→動物プランクトン→小形肉 食魚類→中形肉食魚類→大形肉食魚類→超大形肉 しようひしや 海の消費者 食魚類のようになる。 0 回遊カツオやマグロのように , 海で群れ 海での消費者は陸上と同じく動物である。海の げんせい をつくって生活している魚の中には , 海水の温度 中では , 小さな原生動物からセキツイ動物まで , こうはんいは単細胞て最も簡単な構造 変化 , えさとなるプランクトンや小魚の量の変化 その種類は広範囲にわたっていて , 多くの動物が いどう などが原因となり , 季節によって広い範囲を移動 生活している。 これを回遊という。 するものがある。 0 動物プランクトンケンミジンコ類のカラヌ スが多く , これらは種類も数量も多いので , 魚類 魚の回遊 サンマ やくわり のえさとして重要な役割を果たしている。 このほ ( 数字は月を表す ) ・植物プランクトン コシノデスクス し とど ざっしよく すいちが ちょう ほしよく かいゆう む はんい げんいん 月 メロシラ ツノケイソウ 0 トリケラチウム 9 日 本 海 6 10 5 0 ・動物プランクトン 1 7 ( 丿 カツオ 8 6 工ビの ツリガネクラゲ フジソボのノープリウス カラヌス ノープリウス G プランクトン マグロ 第 5 章生物界のつながり■ 169 4 5 5 4 月 10

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しよくもつれんさ しよくもつれんさ 食物連鎖は陸上の生物だけでなく , 川や池や 究の 水中の食物連鎖はどう ( 0 メ 湖・海洋など , 生物の生息する所にはすべて そんぎい に存在する。水中での食物連鎖の出発点は何だろうか。 なっているのだろうか また , そのつながつはどのようになっているのだろうか。 せいさんしや たんすい 0 動物プランクトン小形なものではワムシ類 淡水での生産者 りよくそう がある。これは , ケイ藻類 , 緑藻類 , べン毛虫類 川や湖などの淡水でも , 常に生産者となるのは などをえさとしている。 塩分を含まない水 ようりよくそ かくにん 葉緑素をもった植物である。 肉眼でもどうにか確認できる大きさでは , ミジ ンコ・カイミジンコ・ケンミジンコなどがある。 0 淡水での生産者水中でも生産者は葉緑素を これらはバクテリアやケイ藻類・緑藻類などの植 もった植物である。そして , 他の生物のえさとな 物プランクトンなどをえさとしている。 る植物には次のようなものがある。 こんちゅう 水草のような大きなものでは , ヨシやマコモ , 0 小形の動物水生昆虫の中でも , カゲロウの そうしよくせい ようちゅう 幼虫のように , 川底などの藻類を食べる草食性の 水生植物のヒシ・フサモ・エビモ・クロモ・カナ ダモなどがあり , 魚類などのえさにもなる。 もの , トンボの幼虫のように他の小動物を食べる びしよう ふゆう ふちゃく ていせい にくしよくせい 微小生物では , 浮遊生物 , 底生生物 , 付着生物 肉食性のものなどいろいろである。小形の魚類で ず などがある。これらは植物プランクトンとして図 は , ャリタナゴ・オイカワ・メダカ・アプラハヤ ら八ヤ・八工ともいう ぎっしよくせい かん などがおり , 雑食性である。それらは水生昆虫や 鑑などで調べることができる。 りよくそうるい ふちゃくせい ①緑色をしている緑藻類→クロレラ・クンショウ 動物プランクトン , 付着性の藻類をえさとする。 モ・イカダモ・ツヅミモ・サヤミドロなど 0 大形の動物両生類のイモリ・カエルなどは , ②ラン藻類→ジュズモ・ユレモなど 昆虫や小形の魚などをえさとする。ソウギョは 1 ③色は緑色をしていないが体内に葉緑素をもって m 以上にもなる魚だが草食性で水草などを食べ いるケイ藻類→オビケイソウ・フナガタケイソウ る。ウナギやカムルチーは , 魚やカエル・水生昆 ひじようは P. 40 参照 ライキョ ・クチビルケイソウなどと非常に種類が多い。 虫・エビなど何でも食べる。 たんじゅん しよくもつれんさ たんすい しようひしや たんすい 0 淡水での食物連鎖 一方通行の単純なもので 淡水での消費者 はないが , 例えば , クロレラ・ケイソウ→ミジン コ→ャリタナゴ・ワカサギ→ナマズ・カムルチー 川や池・湖などでの消費者は , 魚類 , カエルや こんちゅう のようにしだいに大形の魚類に食べられていく。 イモリのような両生類 , 水生昆虫などである。 ちぎょ 淡水産の魚類の食性 工ビ・貝・稚魚 水生昆虫 ( カワゲラ・ヤゴ・ユスリカ ) 動物プランク籃 0 : 。 トン 植物プランクトン 付着性藻類 も含む 水草類 45 そう つね にくがん イワナ ウグイ アユ 消費者 ウナギ ケイソウ・アオミドロなど 生産者 ( 緑色植物 ) ゲンゴロウブナ バクテリア ヒシ・ヨシなど ソウギョ 分解者 動物や植物を腐らせる 1 68 ■生物 オイカワ

9. スーパー理科事典

さ 作できる。農業で活用 季節と生物の変化 されている。 季節により気温・雨量・日照時間・光の強弱な 0 冬芽ススキは かんきようじようけん どいろいろな環境条件が変化する。その自然の変 冬の間地上部は枯れて じゅんび 化で , 植物は発芽をしたり , 花が咲いたりし , 動 も地下では春の準備が 物ではわたりをしたり , 冬眠をしたりと生物の生 なされている。写真の えいきよう 育に大きく影響してくる。 サクラのような , 花芽 ( 中央が葉芽 , 左右が花芽 ) ようが も葉芽も落葉前に形成されている。 0 温度と植物の発芽・成長植物が生活するに はんい は , 種類によってある決まった範囲の温度が必要 0 越冬 じようたい で , 発芽や成長に関する温度は下の表のようにな 成体の状態で る。多くの植物は 15 ~ 32 ℃の範囲が生育によい。 冬を越すものに ちょうじつ 長日植物・・・春から夏にかけて , 日照時間が長く は冬眠して春を なると花を咲かせる植物をいう。ムギ・アヤメ・ 待つものがいる。 レンゲソウ・ホウレンソウ・スミレなど また , 動物では 越冬中のカナヘビ たまご たんじつ わたりをしたり回遊をするものもいる。卵の状態 短日植物・・・夏から秋にかけて , 日照時間が短く で越冬したものは春にふ化するので , そのようす なると花を咲かせる植物をいう。イネ・キク・ダ を観察できる。 リア・コスモス・ホウセンカなどで , キクなどは せいしつ せいぶつこよみ へいきん この性質を利用して一年中開花させている。 0 生物暦生物の活動と平均気温の関係を示す ちゅうせい 中性植物・・・日照時間に関係なく開花するような もので , ソメイヨシノは平均気温が 10 ℃ぐらい 植物をいう。トウモロコシ・トマトなど になると開花する。開花は南から北上する。 こうしゅうせい 0 光周性の利用長日植物や短日植物の性質を 0 光と動物動物の中には , 夜間に行動するフ ら日の長さ ( 太陽の出ている時問 ) やこうせい 利用して , 人工的に日照時間を変えて自由に開花 クロウのような夜行性のものがいる。ガのように ひかりそうせい 日を調節して , キクやキュウリなどの出荷日を操 光に集まることを光走性という。 生きていける温度 種子の発芽温度 成 長 ( 最低 ) ( 最低 ) ( 最適 ) ( 最高 ) ( 最適 ) ( 最高 ) 工ンドウ 0 ~ 5 26 ~ 31 31 ~ 37 30 35 トウモロコシ 6 ~ 8 34 ~ 38 44 ~ 46 8 ~ 10 30 ~ 34 40 ~ 44 カボチャ 11 ~ 16 37 ~ 44 44 ~ 50 13 ~ 14 33 ~ 34 46 ~ 47 イ ネ 10 ~ 13 30 ~ 34 42 ~ 44 10 ~ 12 30 ~ 31 36 ~ 38 発芽・成長の温度 し日光が照らしている時閊 さ とうみん えっ とうみん かいゆう しめ , 成長できる 最低温度 最低温度 : 日 冫佃き 度 度る 成長できる温度範囲 温度と生物の生活 〔単位℃〕 5 月 20 日 生物 モンシロチョウの 出現日 ( 例 ) 5 月 10 日 - 4 月 30 日 4 月 10 日 ソメイヨシノの ・・ 4 月 20 日 、 4 月 10 日 -- 3 月 31 日 3 月 20 日 3 月 10 。ノ 。ノ ・、 4 月 10 日 、 3 月 31 日 3 月 20 日 2 月 28 日 2 月 28 日 。ア 第 1 章生物の観察・ 9

10. スーパー理科事典

草原や田畑に見られる 生物を観察しよう くさはら ミチシ八ともいう ( 」 てい は四方・ハ方に広がった状態 ロゼット・・・地面に葉が放射状に並んだものでタ ほうしやじようなら の生育型といい , 次のように分けられる。 る。このような生活の様式で分類したものを植物 わたり受けると , 植物の育ち方に特徴ができてく とくちょう = ツ植物の生育型生育場所での影響を長い間に まれ強いオオバコ・オヒシバ・カゼクサが生育する。 0 あぜ道周辺の植物人通りの多い所では , 踏 べてみよう。 物が活動を始める。環境と各生物のかかわりを調 は日あたりがよく , 春ははやくからいろいろな生 定され , 環境の影響を大きく受ける。草原や田畑 かんきようえいきよう 植物は動物と異なり , 発芽すると生育場所は固 草原や田畑の生物 究の草原や田畑は日あたりもよく , たくさんの種 ( 0 ) 類の生物が生育している。どのような生物が , あた むら 伸ばしてほかの草や木の上まではい上がる。 いる。このほか , ャブガラシなどは細い茎を れるよう , 葉が重なり合わないようになって が大きな影響を与えるので , 日光を十分に受けら 0 光と植物緑色をした植物は , その成長に光 して成長する。クズ・ヤブガラシ・カナムグラなど つる・・・ものにまきついたり , からみついたり きりした茎がまっすぐ上に伸びる。 直立・・・ヨメナ・アカザのように , 主軸のはっ りしない。ツュクサ・ハコペ・スペリヒュなど 中心となる軸、」 分枝・・・茎が下部で枝分かれして主軸がはっき しゅじく ぶんし えだ むらのようになる。チカラシバ・ススキなど くさむら ( そう生 ) ・・・根もとで株が分かれて , 草 かぶ せい イチゴ・カタバミ・チドメグサなどがある。 ほふく・・・茎が地面をはうように横に伸びて育つ。 の 春に直立した花茎をたて花をつけるものもある。 かけい ちよくりつ してオニタビラコのように葉が根もとに群がり , としてナズナ・ヒメジョオンなど , 偽ロゼットと るか調べてみよう。 どのような場所て , 四季を通してどのように生育してい ンポポ・オオバコがある。 あぜ道周辺 カ の植物 工ゼ ノク コサ 植物の生育型 このほか一時ロゼット オ ヒ シ ヒ リイ オールオア さ 0 草原に集まる動物草原に咲く花には , こんちゅう そのみつを求めて多くの昆虫が集まる。時間 帯により集まる昆虫の違いを調べてみよう。 ようちゅう このほか , 植物の葉が幼虫などのえさとなる 食草もある。そこに集まる昆虫を食べるため ちが 水田 ら勤物や昆虫がえさとし ( いる草 にいろいろな動物も集まる。 偽ロゼット型 0 オニタヒ。ラコ ・生 8 日 ハルジオン 一時ロゼット型 ヒメジョオン ヒメムカショモギ ていこうりよく ロゼット型 オオバコ タンポポスミレ ほふく型 シロツメクサ イチゴ くさむら型 ススキ チカラシバ ぶんし 分枝型 ツュクサ スペリヒュ つる型 直立型 アカザ ヨモギ ャブガ弖シ カナムグラ 植物どうしの競争力 物