すがた 0 固体から気体へドライアイス , ナフタレン , 固体は姿を変える ( 気体ガら固体へ ) ョウ素などを空気中に置いておくと , いつの間に じようたい えきたい ツ状態変化 固体の氷に熱を与えると , 液体の かあとかたもなく , なくなってしまうし , また , すいじようき 水になり , さらに熱を与え続けると気体の水蒸気 地上の雪がとけることなく消えていくことがある。 げんしよう になる。そして , 水蒸気を冷やすと水に , さらに これらの現象は , 固体が液体にならないで , 直 しようか せつ 冷やすと固体の氷に状態が変化する。このような これを昇華という。また , 接気体になっている。 変化を状態変化という。 逆に気体から直接固体になる現象も同様に昇華と ぶっしつ このように , 状態変化は , 物質をつくっている いう。 げんしぶんし りゆうし 原子や分子という粒子そのものは変化せず , その 0 固体から固体へ ふつうに見られる硫黄は黄 粒子の配列が変化しているだけのことである。 色の結晶であるが , これを熱して得られる硫黄は この状態変化を物理変化ともいうが , 氷に水に ダイヤモンドは真空中で , かっ色である。また , さんたい しよくばい こくえん 水蒸気という変化を , 水の三態変化ともいう。 この黒鉛に触媒を 2000 ℃に熱すると黒鉛になり , けっしよう 0 固体から液体へ固体をつくっている結晶は , 加えて , 高温・高圧下におくとダイヤモンドに変 きそく 結晶をつくっている原子や分子などの粒子が規則 わる。 おう 正しく配列している位置で , 温度に応じたエネル このように , 同じ成分の物質が 2 つ以上の結晶 しんどう そんぎい どうそたい ギーで振動している。したがって , ある温度に達 として存在するとき , お互いを同素体という。 、ふるえるように勤いている はげ ま すると , その振動はいっそう激しさを増し , ある ツ化学変化すべての固体が液体や気体に物理 ていど かぎ ばくはつ 程度自由に動き回ることができるようになるため , 変化するとは限らない。例えば , 火薬は爆発する ゆうかい 結晶はくずれる。このことを融解といい , 固体は と消失しろうそくに火をともすと , はじめロウ ゆうてん も 液体になる。このときの温度を融点という。 は液体になるが , 燃えてしだいに短くなる。この ように , 変化したものが別の物質になって , もと 0 液体から固体へ固体をつくっていた結晶の にもどらないことを化学変化という。 粒子が自由に動き回れるようになったのは , 外か ら熱が与えられたためである。したがって , 逆に のぞれいきやく 熱をとり除く ( 冷却という ) と , 粒子は動き回れな くなり , 一定の位置で振動を続ける固体になる。こ ぎようこ ぎようこてん れを凝固といい , そのときの温度を凝固点という。 水蒸気 気体 あた ちよく いおう p.4()l 参鐔・」 石墨・クラファイトともいう、」 たが ぎやく G ドライアイスの昇華 ドライアイス ( 二酸化炭素の 固体 ) が昇華してニ酸化炭素 の気体となっている。 純粋な物当 ( は融点と同し値い りうし 粒子は自由に空間へも 飛び回ることができる。 ョウ素の昇華 濃い紫色の結晶を熱す ると紫色の蒸気 ( 気体 ) となって , 上のフラス コで冷やされる。そし てまたすくに昇華して 固体のヨウ素となる。 水 粒子は自由に動き回っている。 ~ ま 粒子が規則正しく配列している。 全体としていろいろな形に変化・こ 温度に応じたエネルギーをもって 振動している。 することができる。 0 むらさき 冷 冷、 却 朝 . 華 ) 加熱却 加熱 ( 蒸発 ) ぎようしゆく 〔気化〕 〔凝縮〕 ( 昇華 ) ( 液化 ) 加熱 れ 、愛 00 ・ 0 ・・ ′ーゆうかい ( 融解 ) 冷却 ( 凝固 ) 4 氷 固体 液体 339 第 1 章 物質の性質■
と きたいぶんりせいせい に溶けているような場合は , ろ過や傾しやでは分 動気体の分離と精製 り 離できない。この場合は , 食塩水を加熱して水を きんいつじようたい わりあい けっしよう 気体は , どんな割合でも混じり , 均一な状態をつ 蒸発させると , あとに食塩の結晶だけが残る。 は一様なこと こんごうぶつ ぶっしつ くるので , 気体の混合物から特定の成分を分離す これは蒸発しやすい物質と , 蒸発しにくい物質 ようばいようしつふってん るのはむずかしい。しかし , 気体の物理的 , 化学 の性質 , すなわち溶媒と溶質の沸点の差を利用し かのう せいしつ えきたい 的性質を利用すると分離が可能になる。 ている。このように , 液体と固体の混合物から液 じようはつかんこ えきたい えきか 体を蒸発させ , 固体をとり出す操作を , 蒸発乾固 0 液体空気の分離 混合気体を全部液化した後 , は液体になる じようはつら P. 3 引参照 という。 蒸発しやすいものから順次集めていくと , それぞ れの成分に分離できる。 こたいぶんりせいせい 固体の分離と精製 例えば , 空気を液化すると , その成分はみな違っ ふってん そ た沸点をもっため , 沸点の低い順にヘリウム , ネ 0 昇華法 ョウ素 , ナフタレン , ドライアイス さんそ Ne ちっそ あた C02 オン , 窒素 , アルゴンと気化し , あとには酸素や などの固体は , 熱を与えていくと , あまり高くな ; 気体になる えきたい ちよくせつきたい クリプトン , キセノンが残る。残液は適当な方法 い温度で液体にならないで直接気体になり , 逆に れいきやく で蒸留すれば , それぞれの成分の気体に分けるこ 気体を冷却していくと液体にはならず直接固体に とができる。 なる。これを昇華という。 げんしようは P. 339 参照 きゅうしゅうざいきゅう 0 気体の精製 特定成分の気体は , 吸収剤や吸 この現象を利用して物質を分離する方法を昇華 ちゃくざい きはっせい 着剤とたいへん結びつきやすいので , この性質を 法という。揮発性 ( 昇華性 ) の物質の中に不揮発性 ふじゅんぶつふく 利用する。 の不純物が含まれている場合 , 加熱すると不揮発 にさんかたんそ すいさんか ニ酸化炭素の吸収・・・水酸化ナトリウム , ソーダ 性の物質は残り , 揮発性の物質はいちど気体とな NaOH せつかい 石灰などを人れた吸収管を通すか , それらを水溶 り , やがて冷えて固体となるので分離できる。 つうか えき さいけっしようほう ようかいど 液にした洗びんを通過させて吸収させる。 0 再結晶法高い温度では溶解度が大きく , 低 は p. 435 参照 酸素の吸収・・・アルカリ性ピロガロール水溶液で い温度では溶解度の小さい物質がある。このよう ようえき 吸収される。 な固体の物質を高温で溶かして , 濃い溶液をつく のうりゅうさん アンモニアの吸収・・・濃硫酸に吸収させるか , 活 る。この溶液をじよじょに冷却していくと , 溶け H2S04 ふたた せき 性炭で吸収させる。 きれなくなった物質が再び固体の結晶となって析 は p. 338 参照 しゆっ 出する。もとの固体に含まれていた不純物は , 結 0 その他緑色植物の葉をエタノールにつけて ら固体か分離し ( 出てくること , 再結晶という ちゅうしゆっこうごうせい じりよく 葉緑素をとり出す抽出 ( 光合成の実験 ) , 磁力を 晶にならないので液中に溶けたまま残る。この方 は不純物の濃度が小さい じゅんど じてっこう こうせき 法を再結晶法といい , 何回かくり返すとより純度 使って磁鉄鉱を他の鉱石から分離する磁力分離法 , は p. 436 参照 えんしんりよく 遠心力を利用してけん濁を分離する遠心分離法な の高い物質をとり出すことができる。これは温度 は固体の微粒子が液体中に分散し ( いるもの による溶解度の差を利用した分離の方法である。 どがある。 度計 枝付きフラスコ ぶん か ま じようはつ せいしつ こたい そうさ ちが 、つ う よ し すいよう せん せいたん 丸底 フラスコ ョウ素冷水 不純物を 含むョウ素 砂皿 ろうと れいきやくき リービッヒ冷却器 出てきた水蒸気 を冷却器で冷や して水にする 蒸発皿 不純物を 含む水 ふっとうせき 排ド 沸騰石 ナ アダブター △ 2 水 蒸留水 さんきやく 昇華法 第 3 章化学変化のしくみ■ 413 か 蒸留装置
上でするほうがよい。特に , 光学 式は専用のものを使用するとよい。 ・マグネシウム Mg(magne- sium) 1808 年 , イギリスのデ ービ—(). Davy) が , マグネシウ ムアマルガムをつくって , それか ら水銀を蒸留して金属マグネシウ ムを得た。この元素名は , 古い地 名でギリシャ語 magnesia からっ けられた。工業的に利用されてい る単体金属のうちで最も軽く , ま ひまく た表面は酸化されても , その皮膜 が内部を保護する。航空機では , 工ンジン部品 , プロペラ , 翼 , ボ ディー , 車輪などに使われている。 ・マグマ原語は , ギリシャ語 の「ねり合わせたもの」であり , 中に含まれているものがどろっと していて , 流れることができると いう意味をもつ。この言葉が表す こめつぶ ように , マグマは米粒混じりのか けっしよう ゆのような状態 ( 米粒は結晶にな った鉱物 ) にある。その源は地下 数 10 km の岩体の一部がとけた もので , それがしばり出されるよ うな形で地下数 km の所に集まり , マグマだまりになっている。 ・マゼラン雲南半球では肉眼 で見える銀河系のおともの不規則 銀河で , 日本からは見えない。大 小 2 個あり , ともに雲状をしてい る。大マゼラン雲は距離 16 万光 年で長径 3 万光年 , 小マゼラン雲 は距離 20 万光年で長径は 1 . 6 万 光年とともに近くて小さい銀河。 星間物質が豊富で新しい星が生ま れつつあり , 全体として青みがか って見える。 1987 年に , 1604 年以 ちょうしんせい 来の肉眼で見られる超新星が , 大 つばさ ふく 温が 0 ℃未満の日のことで , 1 日 中氷や霜がとけない日のことをい さっぽろ う。札幌では 1 年のうち真冬日の 数は平均で , 48 日もある。 ・マンガン Mn (manganese) 1774 年 , スウェーデンのシェー レ (). W. Scheele) が , マンガン 鉱ピロルサイトより発見。同年 , かんげん 友人のガーンが , この鉱物を還元 して金属マンガンを得た。この元 素名は , ピロルサイトが磁石と同 じようなはたらきがあると考えら れ , ラテン語 magnes ( 磁石 ) から つけられた。銀白色であり , 鉄よ りも硬くて , もろい金属である。 あえん この金属に亜鉛・鉄を含む酸化物 は , 強い磁性を示すため , テレビ 受信機や電話機器関係などの磁性 材料として用いられている。 ほうそく 0 右ねじの法則右ねじの法則 ( 神 p. 564 ) の覚え方として , 次の方 法がある。右手の親指を電流の向 きに合わせ , 他の 4 本の指で導線 をにぎるようにすると , その 4 本 の向き親指の向き 4 本の指の向き ( 電流の向き ) ( 磁界の向き ) かた が磁界 の向き を示す。電流 磁界 右手 マゼラン雲中に現れた。 まなっぴ ・真夏日 tropical day こうきおん 日最 にちさい 高気温が 30 ℃以上の日のことを いう。 1 年のうち真夏日の数は平 さつぼろ 均 , 札幌で 8 日 , 東京で 46 日 , 福 おか 岡で 53 日 , 鹿児島で 71 日である。 まふゆび ・真冬日 ice day 日最高気 にちさいこうき ・ミネラル本来 , 鉱物を意味 するが , 生体に不可欠な無機成分 をいうことが多い。すなわち , カ ルシウム , リン , カリウム , マグ ネシウム , 鉄 , コバルトなどであ る。これらは , 骨格・歯の形成 , 体液の生理的中性の維持 , 血液の こうそ 構成元素 , 酵素の活性化などの役 割がある。 ・ミリカン Robert Andrews MiIIikan ( 1868 ~ 1953 ) アメリ 力の物理学者。 1916 年 , ミリカン でんきそりよう ゆてき の油滴実験によって電気素量を測 定したい p. 384 ) 。アインシュタイ ンの光電効果の理論を実験的に確 あたい 証してプランク定数の値を求めた り , プラウン運動を研究して気体 分子運動論を発展させた。また , うちゅうせん ミリカン自身が名づけた「宇宙線」 まくね ~ めいそ の研究も行い , 1930 年代の宇宙線 研究の基礎を築いた。 むきぶつ ①無機物無機化合物ともいい , 有機化合物を除くすべての化合物 を含み , 次のいずれかに属する。 ①炭素を含まない化合物 ( 塩化ナ りゅうさん トリウム , 硫酸など ) 。②炭素を 含んでいるが , それ以外の元素が 主体となっている化合物 ( 炭化カ ルシウム , 炭酸カルシウムなど ) 。 ③炭素を主体とする化合物のうち 低分子量のものの一部 ( 二酸化炭 にりゅうか 素 , 二硫化炭素 , 炭酸など ) 。 むしよくこうぶつ ・無色鉱物造岩鉱物のうち肉 眼で見て , 白色 , 無色などの鉱物 をいう。石英 , 長石などがある。 無色鉱物が多いと岩石は白っぱく なる。 むせいせいしよく ・無性生殖細胞どうしの合体 がなく , 親のからだの一部が分か れたり , 胞子により単独に発生し , 新しい個体を生じる生殖法で , 新 いでんし 個体と親は同じ遺伝子である。 ぶんれつ [ = - 分裂・・・個体が 2 つ以上に分かれ さいきん てふえる。細菌・原生動物 [ = = - 出芽・・・母体の一部に突起が生じ て大きくなる。ヒドラ・酵母菌 [ = - 胞子生殖・・・母体の一部に胞子を つくりふえる。シダ植物・コケ植 物・藻類 [ = = - 栄養生殖・・・植物の茎・葉・根の 一部から新個体ができる。むかこ かいけい ・塊茎・塊根・ほふく茎 むはいにゆうしゅし ・無胚乳種子被子植物のうち , じゅうふくじゅせい はいにゆう 重複受精後 , 胚乳はいったんでき るが , しだいに子葉に吸収され胚 乳がなくなった種子をいう。この いちじる とき , 子葉が著しく発達して貯蔵 物質を蓄えているものが多い。 例ェンドウ・ダイズなどのマメ 類 , クリ・ナズナ・アプラナ・ ダイコンなど 0 迷走台風不規則で異常な進 路をとる台風のこと。台風を流す 流れ ( 指向流という ) が弱くて乱れ ているときや複数の台風が相互に 関係しあうときに現れるにれを 理科用語の解説■ 699 さいぼう ほうし しゆっが とっき こうぼきん そうるい たくわ めいそうたいふう
上面に加わる下向きのカより , ③の下面に加わる 上向きのカのほうが大きい。この②と③の差が浮 力となって上向きにはたらくのである。 浮力の大きさ = 下面に加わるカー上面に加わるカ えきたい ふりよく 液体中での浮カ かぎ 水に限らず , 一般に物体を液体の中に入れると , 上向きの浮力がはたらく。この浮力の大きさは何 によるのか , 調べてみよう。 0 物体の体積と浮カ 水面 右図のような直方体 ) 朶さ・ 4n1 で , 浮力の大きさは何 によるのか考えてみよ ①上面全体に加わるカ 直方体の上面の深さ ふりよく は水面から〃〔 m 〕であ 浮カ = 物体の体積と 同体積の水の重さ あつりよく る。また , 水の圧力の ひれい 大きさは水の深さに比例するので , 深さ〃〔 m 〕の 所の圧力は 9800 矼 N / m2 〕である。したがって , ら p. 530 参照 上面全体 ( S 〔 m2 〕 ) に加わる力は次のように表され る。 9800 〃〔 N / m2 〕 x S 〔 m2 〕 = 9800 〃 x S 〔 N 〕 ②下面全体に加わるカ・・・図のように , 直方体の高 さがん〔 m 〕であるので , 下面にはたらく圧力は 9800 ( 〃十の N / m2 となる。したがって , 下面全 体 (S 〔 m2 〕 ) に加わる力は次のように表される。 9800 ( 〃 + の〔 N / m2 〕 x S 〔 m2 〕 = 9800 ( 〃 + の x S 〔 N 〕 ③直方体にはたらく浮カ・・・浮力の大きさは , ( 下 面全体に加わるカー上面全体に加わるカ ) であ るから , ①と②より下のようになる。 浮カ = 9800 ( 4 十の xS ー 98004XS = 9800 ん xS 〔 N 〕 この ( カ x S) は , 直方体の体積そのものである。 したがって , 浮力の大きさは , 物体の体積と同体 積の水の重さに等しいことがわかる。 アルキメデスの原理・・・浮力は , 紀元前 200 年ご は B. C. ろギリシャのアルキメデスによって発見され , ア し p. 537 参照 ルキメデスの原理といわれている。この法則は , 物体の形が不定形をしていてもあてはまる。 アルキメテスの原理 液体中 ( 気体中 ) にある物体は , その物体が おしのけた液体 ( 気体 ) の重さに等しい浮力を 受ける。 0 ものの浮き沈み物体にはたらく浮力がその 物体にはたらく重力より大きい場合は液体より上 に浮き上がり , 小さい場合は液体の中に沈む。 また , アルキメデスの原理より , 浮力は物体が おしのけた液体 ( 気体 ) の重さに等しいので , 水よ みつど りも軽い液体 , すなわち , 密度 ( 1 cm3 あたりの 質量 ) が 1 よりも小さい液体の中に物体を入れた は水の密度は】 とき , 浮力は水中に入れたときより小さい。 例氷 10g ( 体積約 11Cm3 ) を水とエタノール ( 密度 約 0.8 ) の両方に入れて浮き沈みを調べる。水に入れ たとき氷は約 1cm3 ほど頭を出すが ( 浮力が 0.098 N ある ) , エタノールへ入れたときは沈んでしまう ( 浮力は約 0.086N しかない ) 。 軽いビニル袋に人れた水 りよく ず いつばん : 体積 hXSm3 さ 高カ ふくろ 食塩水 エタノール 水 水中で静止 浮カ = 重力 ものの浮き沈み ふちんし 浮沈子をつくろう 沈む 浮カく重力 エタノール < 1 浮く 浮カ > 重力 ( 寞 ) 食塩水 > 1 ふりよく そうち ゴ 右図のような装置をつくってみ よう。図のゴム膜の部分をおすと , 水の中にある「浮沈子」とよばれ 発鶩 るものがスーツと沈み , おしてい る手をはなすと , 浮沈子は上にあ チ げんり がってくる。この原理は次のよう レフ に考えられる。 浮沈子のガラス管には空気が入 あつりよく っている。水に圧力を加えると , 浮沈子の中の空気もおされて縮み , 浮力が小さく なって沈む。圧力を加えるのをやめると , 中の空 気の体積がもとにもどり , 浮力が大きくなって浮 かぶようになる。 ふちんし ちぢ げんり 第 2 章力のはたらき■ 533
ようかいど きあっ 0 気体の水に対する溶解度各温度において , 1 気圧 ( = 1013hPa ) の気体が水 1 cm3 ( = 1mL ) 中に溶解す 0 . 88 0 . 36 0 . 00 2 . 58 7 .13 2 . 25 2 . 33 2 . 70 5 . 32 4 . 54 19 . 84 2 .07 7 .87 3 . 12 2 . 34 19 . 0 0 . 97 3 . 21 11 . 35 7 . 44 8 . 65 8 . 90 10 . 2 7 . 31 0 . 86 0 . 90 4 .93 5 . 75 1 . 55 2 . 54 21.45 19 . 32 1 .87 6 . 11 10 . 50 12 . 02 19 . 3 3 . 51 1 . 12 1 .16 0 .87 ~ 0 . 94 1 . 20 ~ 1 . 29 2 . 71 1 . 7 ~ 2 . 0 0 . 92 ~ 0 . 97 2 . 5 ~ 2 . 8 1 . 50 * ~ 1 .55 * 1 . 56 2 . 02 2 .14 0 . 92 0 . 68 1 . 66 るときの容積を , 0 ℃ , 1 気圧のときの容積に換算した値である。ただし , 単位は cm3 とする。 あたい かんさん ようせき 気体 アセチレン アルゴン アンモニア 一酸化炭素 ちっそ 一酸化窒素 工チレン 塩化水素 塩素 刈 0 ℃ 1 . 73 0 .053 1176 0 . 035 0 . 074 0 .226 507 4 . 61 0 .029 20 ℃ 1.03 0 .035 702 0 .023 0 .047 0 .122 442 2 . 30 0 . 019 40 ℃ 0 .027 0 .018 0 .035 386 1 . 44 0 . 014 60 ℃ 0 .015 0 .030 339 1 . 02 0 . 012 80 ℃ 0 . 011 0 .027 0 .014 100 。 C 0 . 011 0 .026 0 .014 気体 酸 水 窒 素 素 素 二酸化硫黄 二酸化炭素 いおう りゅう メ ネ 硫化水素 かすいそ タン ヘリウム オン 0 OC 0 .049 0 .022 0 .024 4 .67 0 .056 0 .0093 0 .013 1 . 71 80 20 。 C 0 .033 0 . 0088 0 .0104 39 0 .016 0 .018 0 .031 40 。 C 1 . 66 0 .024 0 . 0084 0 .0095 0 . 53 19 0 .012 0 . 016 0 . 023 60 ℃ 1 . 19 0 . 020 0 . 0094 0 .010 0 .016 0 .019 80 ℃ 0 . 018 0 . 0096 0 . 016 0 . 018 みつど 0 単体の密度 温度の単位は℃ , ないものは室温。密度の単位は , 固体と液体 g/cm3, 気体 g/L0 兀 あ 亜 素 鉛 素温度 アルゴン ( 気 ) アルミニウム しやほう 硫黄 ( 斜方 ) 硫黄 ( 単斜 ) イリジウム ウラン 塩素 ( 気 ) カドミウム カリウム カルシウム 金 銀 温度 20 0 20 20 17 0 20 20 20 20 20 密度 3 . 733 42 1 .957 1 . 784 22 . 元素 しゅうそ タングステン セリウム ( 立方 ) セシウム ストロンチウム スズ ( 灰色立方 ) スズ ( 白色正方 ) 水素 ( 気 ) 水銀 ( 液 ) 臭素 ( 液 ) 酸素 ( 気 ) コバルト ゲルマ二ウム ケイ素 クロム 温度 0 0 25 20 20 20 20 25 25 20 密度 1 .957 0 .0899 13 . 546 1 . 429 7 . 20 元素 ノヾリウム パラジウム 八ナジウム 白金 ネオン ーツケル なまり ナトリウム 窒素 ( 気 ) チタン ″ ( ダイヤモンド ) 炭素 ( 黒鉛 ) 温度 20 25 20 20 20 20 25 20 18 . 7 20 0 0 20 密度 8 . 3 . 96 1 .251 51 兀 ヒ 素 クリプトン ( 気 ) 0 フッ素 ( 気 ) プルトニウム ヘリウム べリリウム ホウ素 マグネシウム マンガン モリフテン ョウ素 ラジウム リチウム リン ( 黄 ) リン ( 赤 ) かぎ 20 0 0 20 20 20 100 。 C 0 .017 0 .016 0 .0095 0 . 81 0 . 017 密度 1 . 74 1 . 85 0 .179 1 . 70 5 .73 2 . 20 1 . 82 0 .534 約 5 0 いろいろな物質の密度 1 ・印は 20 ℃における密度を示し , その他は特に断わらない限り室温における値 を示す。 * 印は実質の密度を示し , その他は見かけの密度を示す。単位は g/cm% 物質 アセトン エタノール 密度 約 2 1 . 52 ~ 2 . 86 水 密度 0.791 す 0 . 789 1 . 01 ~ 1 . 05 1 .442 0 . 66 ~ 0 . 75 1 . 03 ~ 1 . 04 1 .049 1 . 502 0 . 80 ~ 0 . 83 0 .879 0 .793 物質 硫酸 ( 純 ) アスファルト 工ホナイト 彳它こう : 紙 ガラス ( ふつう ) ぎようかい がん 凝灰岩 だんせい ゴム ( 弾性ゴム ) 氷 ( 0 ℃ ) コルク 糖 りゅうさん ひじゅう 密度 1 .834 0 . 917 0 . 91 ~ 0 . 96 1 . 4 ~ 2 . 6 2 . 4 ~ 2 ・ 6 0 . 7 ~ 1.1 2 . 6 ~ 2 . 7 1 . 1 ~ 1.4 1 . 04 ~ 1 . 40 1 . 59 * 0 . 22 ~ 0 . 26 物質 磁器 ( 一般 ) 食塩 ショウノウ ( 10 。 C ) すい 水 日日 かんそう 砂 ( 乾燥 ) とうめい 石英ガラス ( 透明 ) 生石灰 石炭 セメント きいつばん じ しよう 密 度 海 過酸化水素 ガソリン ぎゅう 牛乳 さんじゅん 酢酸 ( 純 ) しようさん 硝酸 ( 純 ) 石油 ( 灯油 ) べンゼン メタノール 羊 象 手 牙 ~ 3 .15 * 1 . 28 * ~ 1 . 33 * 1 . 8 ~ 1 . 9 2 . 0 ~ 2 . 6 2 .17 * 0 . 99 2 . 65 1 . 4 ~ 1 . 7 2 . 22 2 . 3 * ~ 3 . 2 * 1 . 2 ~ 1 . 5 物質 大理石 土 ( ふつうの状態 ) ナイロン ナフタレン パラフィン べ - クライト ( 純 ) かいせき 方解石 ほね ポリエチレン めのう 綿 じようたい ひょうじゅんじようたい 0 いろいろな気体の密度と比重 気体の標準状態 ( 0 ℃ , 1 気圧 = 1013hPa ) における密度と , 同じ状態に おける空気に対する比重を示す。密度の単位は g/L0 体 オゾン 塩化水素 工チレン 一酸化炭素 アンモ二ア アセチレン 密 1 . 639 1 . 260 1 .250 0 .771 1 .173 度 重 0 .907 0 .597 0 .967 0 . 974 1 . 268 比 刈 体 ヌ : し 一酸化窒素 ジメチルエーテル 水蒸気 ( 100 。 C ) 二酸化硫黄 二酸化炭素 密 1 .977 2 . 926 0 . 598 2 .108 1 .340 1 .293 度 比 1 1 . 529 2 . 264 0 . 463 1 . 630 1 .036 重 体 ン ン メタ ヘリウム プロバン フレオン一 12 ネオ 刄 イヒ 硫化水素 密度 1 . 539 0 . 717 0 .1785 5 . 083 0 .900 比 1 .190 0 . 555 0 .138 3 .931 0 .696 学の資料■ 663
ぶっしつじようたい 気体は物質の状態の 1 つである。この気体と 究の はどのような物質なのだろうか。 すいじようき わたくし 私たちの最も身近な気体である空気や水蒸気について 調べてみよう。 気体とは どんな物質だろうか じよう すい 水 気体とは 烝気 つぶ っしつ 0 蒸発水面近くの水をつくっている分子が 0 気体とは物質を形づくっていた小さな粒 ぶんし 気体の分子となって , その水面から広い空間に飛 ( 分子 ) がばらばらになり , 広い空間を自由に動き し p. 382 参照じようたい げんしよう び出して , 自由に飛び回る現象を蒸発という。こ 回っている状態を気体という。気体となった小さ のように , 水が気体になったものが水蒸気である。 な粒は , 固体や液体のようにぶつかり合うことが わりあい 蒸発は割合低い温度でも起こるが , やはり温度 少ないので , 形や体積をたやすく変えることがで ねつうんどう が高くなるほど , それぞれの分子の熱運動が激し きる。 くなるので , 蒸発する分子の数も多くなる。 0 液体から気体へ液体の物質をつくっている ふっとう の を意 ] 蒸発と下に述べる沸騰とは , はっきり区別し 小さな粒 ( 分子 ) は , その粒と粒との間にはたらい ぶんしかんりよく ておくこと。蒸発は 100 ℃以下の温度でも起こって ているカ ( 分子間力という ) などによって , お互い は用語解説参照 ねつうんどう いる。 の力がつりあったところで運動 ( 熱運動 ) している。 ほうわじようきあっ ようき 0 飽和蒸気圧 水を口の開いた容器に入れてお この液体を熱すると , 小さな粒すなわち分子の くと , どんどん蒸発して水の量は少なくなるが , 熱運動がますます盛んになり , 分子と分子のぶつ この容器にふたをすると , 水の量の変化はなくな かり合いも激しさを増してくる。 る。これは , 水面から飛び出す分子の数と水面に ぶつかり合いが激しくなると , ついには分子間 もどる分子の数が同じになったからである。 の力に勝って液体の表面から分子が飛び出してい ふたをする るたふ 水水 き , 他の分子とのぶつかり合いのない広い空間で 0 た水た 0 のの め分を 量分 水子す 自由に動き回るようになる。これが液体から気体 は子 のがる 少が 0 量再と 水 になった状態である。 はび 0000 変水空 あつりよく ようき 0 0 0 0 子 なへ 0 気体の圧力容器の中の液体を熱したとき , わ面間 る逃に 0 0 0 0 00 0 0 0 0 0 。げ なも逃 分子間の力に勝った分子は気体の分子となって容 て いどげ 水の蒸発と平衡状態 かべ 器いつばいに広がる。 そして , 分子は容器の壁に このとき , 水の分子が水面から飛び出そうとす しようとつ この壁に衝突する力が圧力 衝突するようになる。 るときの圧力を飽和蒸気圧 ( 単に蒸気圧ともいう ) となる。 という。温度が高くなると水分子の熱運動が激し 液体の内部からも 気体となって空間へ 圧力となる くなるため , 飽和蒸気圧は 盛んに蒸発する 0 ふたを 0 かべしようとつ 高くなる。 する 分子間力に勝った分子容器の壁に衝突する 分 0 沸騰 液体を加熱し 間 , 9 ていくと , やがて飽和蒸気 0 0 0 0 たいきあっ 分 圧が大気圧 ( ふつう 1 気圧 ) 子 体 に等しくなる。すると , 水 の分子は水面からだけでな く , 水の内部からも飛び出 ぶっしつ 4 じようはつ えきたい はげ さか はげ ま さか えきたい ふっ 。、 0 0 」 00000 、、、 000 0 0 0 沸 液体から気体へ 352 ・化学
こたい すがた ぶっしつ 物質は外見上 , 固体・液体・気体の 3 つの姿 究の 固体とは を示す。この中の固体とはどういう物質のこ とをいうのだろうか。また , どのようにその姿を変える どんな物質だろうか のだろうか調べてみよう。 けっしようこたい ④投げつけるとものをこわす。 結晶と固体 じようたい ⑤熱を与えると状態が変化する。 げんしぶんし げんざいぶっしつ 0 結晶現在 , 物質はすべて原子や分子とい 0 結晶でない固体ふつう , 固体に熱を与えて は p. 3 ド 2 参昭 りゆうし ゆうてんさかい う粒子でできていると考えられている。これらの いくと , ある温度 ( 融点 ) を境にして , 状態が液体 ら小さな粒 右べージ参照、」 しゅんかんてき 粒子が規則正しく並んでいるものを結晶という。 に変化する。しかし , 瞬間的に液体に状態を変え きそく 結晶は固体で , 物質の種類によって規則正しい形 ず , 一定の温度ではなく ( 一定の融点を示さず ) しめ ぶんかい を示している。 じよじょに液体になったり , 分解してしまったり むていけいこたい 0 結晶の外形食塩 ( 塩化ナトリウム ) は立方体 する固体がある。これを無定形固体という。 形の結晶であり , ミョウバンは八面体形の結晶で このような物質は , 物質をつくっている粒子の ある。そのほか , いろいろな結晶を調べてみると , 配列に規則性を欠くため , 硬さはあっても , 液体 うんも さん 例えばホウ酸は魚のうろこのような結晶 , 雲母は として扱われることもある。木炭やガラスなどは p. 271 参昭お たい ホウ酸よりももっと大きな平らな結晶であり , 結 この例である。 わたくし 晶にはいろいろな形があることがわかる。 0 ガラスガラスは私たちの生活になじみ深い ツ結晶のつくり食塩の結晶は , ナトリウムと 窓ガラスやガラス食器に使われている物質である。 プラスせい えんそ とくちょう いう原子と塩素という原子がそれぞれ , 十 ( 正 ) の ガラスの特徴の 1 つに , 加熱していくとだんだん たが マイナスふ 電気と一 ( 負 ) の電気を帯びた粒子になり , 互いに やわらかくなって , 最後にはさらさらした液体に 引き合ってできている。 なる。つまり , ガラスはどこからどこまでが固体 それぞれの粒子に注目すると , 下の図のように で , どこから液体かをはっきりいえない物質であ 規則正しく配列している。さらに 1 つ 1 つの粒子 る。 をとりまいている 6 個の粒子は , すべて他の種類 したがって , 結晶ではなく , 無定形固体の 1 つ の粒子であるため , 強く引き合い , 硬い性質の結 である。 晶をつくっている。 0 。 0 0 〇 。〇 ツ固体固体の性質を具体的に示すと , 次の 0 も。〇。げ〇。〇。 0 。〇 ooo げ〇。〇。〇。 ようである。 0 〇。 0 。 0 。〇。〇。〇 0 。〇〇 げ 0 0 。 0 。 0 0 0 0 0 0 。 0 。 0 。 0 0 。 0 けいじよう ①一定の体積や形状がある。 0 。 0 〇〇。〇。〇 は形と状態 ②ものをのせ続けられる。 きず ③ぶつかったものに傷をつける。 ガラスをつくっている粒子のモデル ナトリウムイオン 〇塩化物 イオン 塩化物イオン ナトリウム イオン 〇〇 きたい こたいえきたい ぶっしつ あた えきたい なら , p. 470 参照 あっか まど イオンという (). 439 参 )€l ら並んている かたせいしつ りゅうし すいしよう けっしよう äN 水晶の結晶 ミョウバンの結晶 äN 食塩の結晶モデル ■化学 338
しつりよう 体 ) は , 温度と圧力が同じであれば , 気体の種類 0 分子量とモル分子 1 個の質量は , その分子 に関係なく , 同体積を占めるということである。 をつくっている原子の質量の和に等しい。したが って , 分子の質量も分子を 6.02 x 1023 個 ( アポガ ( 0 OC, 1013 hPa) 0 気体 1 モルの体積 水素 22 . 43 L ドロ数 ) の集団でとり扱うと便利である。 0 OC, 1013 hPa ( 1 気 22.42 L ヘリウム すいそ 圧 ) において , アポガドロ 06.02X1023 個の水分子 水分子は , 水素原子 酸素 22 . 39 L 数個 ( 1 モル ) の気体の体 2 個と酸素原子 1 個 を集めると 窒素 22 . 39 L そくてい 22 . 40 L メタン でできている。したがって , 水の分子 6.02 x 1023 積を測定すると表のよう あたい 1 モルの気体の体積 な値を得ることができる。 個 ( = 水 1 モル ) の質量は次のようになる。 水 ( H20 ) 6.02X1023 個の質量 気体 1 モルの体積は , 気体の種類に関係な = 水素原子の質量 X6.02X1023X2 く , 0 ℃ , 1013hPa では 22.4L である。 十酸素原子の質量 x6.02X1023 0 気体の状態方程式アポガドロの法則から発 = 水素の原子量 x2 十酸素の原子量 = 1.0X2 十 16.0 = 18.0 〔 g 〕 展し , 気体の温度と圧力と体積の関係には , 圧力 をカ〔 hPa 〕 , 体積をレ〔 L 〕 , 物質量を〃〔 mol 〕 , 温 0 分子 1 モルとは分子 1 モルの質量は , 原子 そうわ 度を T 〔 K 〕 , は気体定数 83.1hPa ・ L / K ・ m01 と 量の総和である分子量に g をつけたものである。 1 モルの原子 = 6.02X1023 個の原子の集団 原子 1 モルの質量 = 原子量に g をつけた質量 となることが知られており , これを気体の状態方 1 モルの分子 = 6.02X1023 個の分子の集団 程式という。 分子 1 モルの質量 = 分子量に g をつけた質量 えきたいのうど 液体の濃度とモル 動気体の体積とモル 溶液の濃度を表す方法はいろいろあるが , 一般 的には質量パーセント濃度がよく用いられるが , 気体は , 分子が空間を自由に飛び回り , 互いに [ 、 p. 434 参照 しようとつ 化学ではモル濃度を用いると便利である。 衝突しながら広がっているものである。しかし , あつりよく みっせつ ある溶液 1 L 中に存在する溶質の 0 モル濃度 気体の温度と圧力と体積には密接な関係がある。 し溶媒十溶質 ほうそく 物質量で表 0 アポガドロの法則 1811 年 , アポガドロは , 蒸留水 した濃度で , 「同温・同圧のもとにおいて , 同体積中には , すべて ふく これをモル の気体に同数の分子が含まれている」という仮説 しようめい 濃度といい , を発表した。後年この仮説は証明され , アポガド よ 扉 . 376 参照 か メ その単位は ロの法則といわれるようになった。 ス モル毎リットル mol/L, ま つまり , 分子の数が同じ気体 ( 同じ物質量の気 フ る エムしめ ス たは M で示 1 モルの水分子水の分子量 す。溶液の ( 6.02X 1023 個 ) m01 / L 〕の溶液のつくり方 に g をつけ ( アボガドロ数個 ) た質量 はんのう 化学反応の量的関係を知るときによく使われる。 18 g と 0 質量モル濃度溶媒 1 kg 中に溶けている溶 ; 溶液にではない 質の物質量で表した濃度を質量モル濃度といい , モル毎キログラム 単位は mol/kg で示す。溶液を熱したり , 冷やし じようたい たりするときのような体積が変化する状態の濃度 を表すときに使われる。 第 2 章物質と原子・分子■ 397 し あっか はっ てん いつばん ようえき たが ようしつ そんざい っ せ一三 % 〔 m01 〕 の標線 全体で 1 L に なるように蒸 留水で洗う。 ようえき 気 . 体 くいろいろな物質の 1 モル〉 分子 1 モルの質量 ようばい 0
しじったい 「きのこ」とよぶのは子実体である。子実体が育 きんし つ前は , 多くの菌糸が湿った地面や腐った木 , 落 きゅうしゅう ち葉の中に広がり , 栄養分を吸収している。 せつごう 菌糸は , 他の菌糸と接合し接合した菌糸が十 じようけん 分に成長して , 温度や水分などの条件がそろった ときに , 菌糸が集まったっくりである子実体をつ 子実体のかさの裏にはたくさんのひだがあり , ひじよう ほうし べん毛があって , 泳い 水中の動植物の、し、」 そこで非常に多くの胞子がっくられる。ひだから 死がいに発生 で動物の死体などにた 飛び散った胞子は発芽して新しい菌糸となり , な どりつく。 遊走子 かまをふやす。い p. 143 参照 ) へんけいきん こんちゅう らんきんるい 0 変形菌類 ( 粘菌類 ) 囚遊走子一 ミズカビ ( 卵菌類 ) 水中に落ちた種子や昆虫 , う て走 のう わた 変形菌 ( ホコリカビ 魚などの死体に白い綿のように生えているのがミ えが る発 のなかま ) は , 森の中 ズカビである。ミズカビのからだも菌糸でできて 菌糸 ゆうそうし の湿った腐食しかけた おり , 菌糸の先に遊走子のうがつくられ , 中に遊 ミズカビのふえ方と遊走子 落ち葉や枯れ木に見ら 走子ができ , これが発芽してふえる。遊走子には 胞 れる。胞子をつくってなかまをふやすが , 胞 子は発芽しても菌糸を伸ばさない。 胞子からアメーバに似たっくりのものが出 胞 てきて , 細菌類などを食べながら分裂をくり むすう じよう が 。の秀 返す。そのうちに , 無数のアメーバ状のから 子、 る だが合体して , 肉眼でも見えるほどの大きさ へんけいたい のもの ( 変形体 ) に成長する。 変形体は , 落ち葉の上などを移動しながら 合体をくり返して大きくなる。やがて移動を やめ , 胞子のつまった胞子のうと柄からなる 変形菌のからだをつくるようになる。 移動中のア メーバ体 ( 約 100 倍 ) じゅせいせつごう 発展研究 くさ 受精と接合 しゅう 雌雄の区別のはっきりしている高等な植物では , こたい らんせいし 卵と精子が合体して新しい個体をつくるが , これ を受精という。これに対して , 雌雄の区別のはっ さいぼう そうるい きんるい きりしない藻類や菌類などでは , 2 個の細胞が合 体して新しい個体をつくる。これを接合という。 らきのこ うら ねんきん きんし ふしよく の学 : シメジ んれつ さいきん 拍子 ( 0 菌糸の成長 子実体 きんし 胞子の 発芽 いどう 菌糸 菌糸 核が合体する ( 接合 ) キノコ ( 担子菌類 ) のつくりとふえ方 キノコ ( 担子菌類 ) のなかま マビ タカ イコ キホ タマゴテングタケ マッタケ 第 2 章植物の世界■ 43 胞子体 ( ホ コリカビの からだ ) を つくり始め たアメーバ サルノ コシカケ ( 約 20 倍 ) シイタケ
げんしようふっとう すようになる。この現象を沸騰という。 ふってん また , 沸騰するときの温度を沸点といい , 水の 沸点は 100 。 C である。 ゆげすいじようき 0 湯気と水蒸気 水をやかんなどに入れてお湯 わ を沸かしたと き , やかんの 口から白い 「湯気」が出 ている。この 湯気は気体の KN 湯気と水蒸気 水蒸気ではな すいてきえきたい く , 水蒸気が冷やされて細かい水滴 ( 液体 ) となっ たものが集まって白く見えているのである。 ところで , 水面から気体となって出てきた水蒸 ふ 気はどこにあるのだろうか。湯気の吹き出してい る所をよく見てみると , やかんのロと湯気との間 とうめい が少し透明になっているのがわかる。この透明な 所が気体の水蒸気である。湯気はやかんの口から 出てきた 100 。 C の水蒸気が , 冷たい空気にふれ , ただちに液体になったものである。 そせい 空気の組成 わす ふ 空気は風でも吹かなければ , その存在すら忘れ わたくし がちであるが , 私たちが生きていくのになくては ならないものである。 んごうぶつ ぶっしつ 空気は 2 つ以上の物質からできている合物で , ちっそ こうせい 主に窒素と酸素で構成されている。 混合物の成分について詳しく調べてみると , 量 は少ないが他の成分も含まれている。その混合物 わりあい 中の成分がどんな割合で含まれているかを示した ものを , その物質の組成といい , 空気の組成は下 の表のようであり , 地上 80 km くらいまで組成は ほば同じである。 名称 体積組成〔 % 〕 1 L の重さ〔 g 〕沸点〔℃〕 窒 素 ( N2 ) 78 . 08 1 .250 ー 195 . 8 酸 素 ( 02 ) 20 . 95 1 .429 ー 183 . 0 アルゴン (Ar) 0 .937 1 . 784 ー 185.9 二酸化炭素 ( C02 ) 0 . 03 1 .977 ー 78 . 5 ネ オン (Ne) 0.0018 0 .900 ー 246.0 ヘリウム (He) 0 .0005 0 .1785 ー 268.9 クリプトン (Kr) 0 .0001 3 .739 ー 153 . 4 キセノン (Xe) 0 .00001 5 .887 ー 108 . 1 地表に近い空気の組成 ( 0 OC, 1 気圧 ) そんぎい わ 湯気 ふく 水蒸気 じようたいへんか 状態変化と熱 えきたい 熱を加えていくと , 固体が液体 きる。 になったり , 液体が気体になった 0 ℃ ( 氷の融点 ) の氷 1 g のぞ りする。また , 熱をとり除いてい が 0 ℃の水 1 g になるとき ねつりよう くと , 気体が液体に , さらに液体 に必要な熱量は 0.33kJ で が固体になったりする。このよう ある。これを氷の融解熱と ぶっしつ に物質の状態変化い p. 339 参照 ) に いい , 0.33kJ / g と表す。 じようはつねつきかねつ は熱が関係している。状態変化と ②蒸発熱 ( 気化熱ともいう。 ) 水の温度と状態変化 熱の関係について調べてみよう。 水を熱して温度を高くし ゆうかいねつ ふっとう ①融解熱・・・氷を熱して温度を高く ていくと , 100 ℃で沸騰し始め , 100 ℃ ( 水の沸点 ) の水 lg が 100 すいじようき すると , 0 ℃で氷がとけ始めるが , 気体となって空気中に出ていく。 ℃の水蒸気 1 g になるときに必要 氷が完全にとけるまではいくら熱 ところが , 水が全部気体となって な熱を水の蒸発熱といい , 2.2 kJ/g である。逆に , 水蒸気が水 しても 0 ℃のままである。 なくなるまでは , いくら熱しても この現象は , 与えられた熱が , 100 ℃のままである。この現象は , になるときはこの蒸発熱を放出す つぶみずぶんし へやだんぼう 氷をつくっている粒 ( 水分子 ) が分 与えられた熱が , 水の分子が分子 るため , 部屋を暖房するとき水蒸 子間の力などに勝ってばらばらに 間の力などに勝って水蒸気となり , 気をつくると , より部屋をあたた こうか なり , 自由に動き回るようにする 水面から広い空間に飛び出すため める効果がある。 ( 注熱量の単位 カロリー ために使われたと考えることがで に使われたと考えることができる。 には cal もあり , 1 cal= 約 4.2 J) 第 1 章物質の性質■ 353 ふってん 水蒸気 気 化要十蒸 気必 水水 沸点 ゆうてん 度 融粤融解熱が 点え必要 ℃ 0 水十水 100 水 ぎやく あた