' エナメル質 ー、そ ? 材質 歯すい さいきん ①食べかすに細菌がはたらき、歯をとかす酸が出され、エナメル質がと みずくうき ②ぞうけ質までとけ出し、色が黒っぱくなります。つめたい水や空気に しよくもつくち けます。とけたところは白か茶色に見えます。また痛みはありません。 ふれたり、あついものやあまい食物を口にすると、歯にしみます。 よほう 0 むし歯の予防 むし歯をふせぐには、食後すぐに歯をみがき、食べか ち 0 うい をのこさないことと、あまいものの食べすきに注意し、ノ、 ランスのよい食事で歯を強くすることがたいせつです。 ←あまい食物の糖分は、歯 をとかす酸のもとです。長 時間あまいものを食べつづ けるのは、やめましよう。 歯こうの電子顕微鏡写真食べかすの中のむし歯菌 ( 茶色とオレンジ ) がたくさん見えます。 138 むし歯で歯がとけたところは、ざらざらになるので、いっそう食べかすがたまりやすくなり、むし歯が進みやすくなります。 びようき 病気と健康 むし歯は、歯にのこった食べかすがもとになって起こります。食べかすを のこしたままにしておくと、ロの中の細菌といっしょになって、歯こうにな しかん さいきん とうぶん ります。時間がたっと、細菌は食べかすの糖分を、歯をとかす酸にかえて さん しまい、この酸が歯をとかして、むし歯になるのです。むし歯になった歯 は、ニ度ともとにもどりません。むし歯になりやすいのは、食べかすがの こりやすく、とりのぞきにくい場所で、歯がかみ合う面のくばみ、歯がと ふぶん なリ合う部分、歯のつけ根の 3 か所です。歯こうは歯周病の原因にもなり、 歯の健康を守るためには歯みがきがかかせません。 くちなかさいきん 噛むし歯 けんこう さん 0 むし歯の進行 むし歯は、はじめのうちは見た目ではわかりません。 歯医者さんなら発見できるので、何か月かおきに検診を 受けると、ひどくならないうちに治りようできます。 めん ししゅうびよう げんいん はいしゃ はつけん なんげつ まも けんこう 、むし歯 歯周病か始まっ ています。 しろちゃいろ しよくこ しよくし は つよ しよくもっとうぶん 「食べたら歯みがき」が たいし。食べかすがたまり やすい場所は、ていねいに みがいてきれいにします。 でんしけんひきようしやしん はきんちゃいろ
びようき 0 目や耳の病気 めびようき しようがっこうねんせい きんし 目の病気では、小学校 3 年生ころより近視がふえてき えんし らんし しよう ますが、遠視、乱視もふくめ、正しいめがねの使用がた しやし しりよ ( いせつです。斜視も視力の発達がさまたげられるので早 びようき 期発見、治りようがたいせつです。人にうつる病気には、 のちくろめ り 0 うこうせいかくけつまくえんし 0 つけっせいけつまく 後に黒目がにごったりする流行性角結膜炎と出血性結膜 炎があります。目のけがは、表面のものより、目のおく がんか のけがで重症になることがありますので、すぐに眼科の しんさつひつよう 診察が必要です。 みみ なか みみ 耳は、あなの中が見えないので、耳かきなどできずを いた びようき つけることがあります。たいていは痛みで病気に気づき ち 0 うしえんがいしえん みみ ます。中耳炎や外耳炎のほか、耳あかがたまったときに いた みみ わる も痛みを感じます。耳の聞こえが悪くなる難聴は本人も ひと ち 0 うしえん こういしよう まわりの人も気づきにくいですが、中耳炎やその後遺症、 なお 耳あかづまりが原因であれば、治ります。 0 内科の病気 せいちょうかんけい しようがっこうこう 子どもの成長に関係して、身長が急にのびる小学校高 きぶんわる びようき 学年くらいからふえる病気に、立っていると気分が悪く きりっせいちょうせつしようがい なったり、たおれたりする起立性調節障害があります。 げんいんひんけつ てつぶん また、このころから鉄分の不足が原因の貧血もふえ、中 がくせい 学生では女子の 1 0 % に見られます。また、工アコンがい あせ ちからよわ たいおんちょうせつ きわたって汗をかく力が弱くなり、体温調節のはたらき なっ ねっち 0 うしよう がにぶくなって、夏にスポーツをすると、熱中症になる おな 子どもがいます。同じように、くらしがゆたかで便利に しようにとうによう なったために、肥満の子どもがふえています。小児糖尿 かんけい 病がふえているのも、このことに関係しています。 しようにとうにようびよう 小児糖尿病 けつえきち 0 う はったっ きはつけん ひと ひょうめん し 0 うしよう ほんにん なんちょう げんいん びようき ないか しんちょう がくねん ふそく しよし けつまくえん ■結膜炎 けつまくえん 會結膜炎の目 まぶたのうらか 赤くはれます。 ■中耳炎 會正常なときの目 せいしよう けつまくえんしろめ し 0 うけつ 結膜炎は白目が充血し、目やに なみだ、まぶたのはれなどが起きま さいきん げんいん す。細菌やウイルスが原因だと、人 にうつります。アレルギーによるも のはかゆみがあります。 ひと 0 肥満 ひまん からたに脂肪がつきすぎた肥満の子ども がつべいしよう おお おお ふと いま かにもさまざまな病気にかかりやすくなり びようき るほど、からだは心臓や血管がいたみ、ほ けっかん とではありませんが、肥満の期間が長くな ひまん きかんなが が多いためです。太っていることは悪いこ わる 不足など、生活のしかたに問題があること もんたい せいかっ 満がふえているのは、食事の質や量、運動 しよくじ まん うんどう しつりよう て太ることがありますが、今、子どもの肥 ふと 脳やホルモンなどの病気や、遺伝によっ いでん びようき ち 0 うじえん みみ えが悪くなる滲出性中耳炎もあります。 しんしゆっせいちゅうじえん わる たまる中耳炎や、痛みはありませんが、聞こ て、耳だれといううみが出ます。中耳に水が ちゅうじ かる急性中耳炎です。痛みがひどく、熱が出 いた ねつ き 0 うせいちゅうじえん 子どもに多いのは、かせの合併症としてか いま こうけつあっとう 尿病、脂肪肝などが、今では肥満している ひまん しほうかん ます。大人の病気とされていた高血圧や糖 おとなびさうき にようびよう 子どもにも見られるようになりました。 血液中のブドウ糖は、すい臓から出るホルモンのインシュ そしきおく リンのはたらきでからだの組織に送りこまれ、利用されます。 とうにようびよう けつえきち 0 う ると血液中のブドウ糖がヘるのですが、糖尿病は、このブ とうによう りようたか びようき ドウ糖の量が高くなったままになる病気です。子どもの糖尿 げんいん はあい は、生まれつきインシュリンの不足が原因になる場合がほ きんねん ひまん とうにようびよう れい んどでしたが、近年は肥満から糖尿病になる例がふえてい わる ひまん す。肥満になると、インシュリンのはたらきを悪くするこ なんねん があります。糖尿病はかかってから何年かたっと、血管が 弱くなるために、目、じん臓、神経など、からだのあちこち びようき びようき しつめい いのち こ病気が出て、失明したり命をうばわれる、こわい病気です。 りよう とうにようびよう けっかん しんけい しよくひん 、ろいろな食品を、食べすきないようにハランスよく食べ、 とつにようびよう 重動することが糖尿病をふせぎます。 かんさいばう しばうかんなんぞう よく しはうさいはうてんしけんび ! ようしやしん 脂肪細胞の電子顕微鏡写真黄色く見えるのが脂肪細胞です。からたのよぶんなエネルギー が脂肪細胞にたまったり、脂肪細胞そのものがふえることが肥満の原因となります。 けまんけんいん 脂肪肝は肝臓の肝細胞に脂肪がたまり、肝臓のはたらきカゞイ氏下する病気です。これを放っておくと、肝硬変という重い病気になってしまいます。 137
おとなびようき びようき 病気と健康 子どもも大人も病気にかかります。でも、子どももがんになることが のうそっちう しんきんこうそく あリますが、脳卒中や心筋梗塞はます見られないように、子どもと大人 の病気はまったく同じではありません。「小児」といわれる子どもの期間 せんじつ は、医学では 0 歳から 15 歳のたん生日の前日までをさします。この間、 ねんれい 心とからたの成長の度合いが年令によってことなるように、かかりやすい びようき しようがっこうちゅうがくねん ちうがくせい 病気も変わリます。 こでは、おもに小学校の中学年から中学生がかか びようき びよういん りやすい病気を、病院の科ごとにしようかいしましよう。 びようき き子どもの病気 おとな けんこう おな びようき しようび いがく せいちょう びようき なか 0 歯やロの中の病気 くちしょ ( もつ 歯とロは食物を食べるときに使うところですから、食 びようき 物や歯の手入れによっては病気になることがあります。 だいひょう むし歯はその代表ですが、ほかに歯みがきが足りなかっ たり、やわらかいものばかり食べていると、歯ぐきがは くちなか しにくえん れて血が出る歯肉炎になります。食べるときにロの中の 粘膜をかむけがも少なくありません。冬はロの両はしの こうかくえん ロ角がかわいたり、さけたりするロ角炎がふえます。 0 ロ内炎やけが つか は もつ この れに多・すが ららにド熟炎 で起ロ み見 3 平し子ッ 3 成 かが男グがひ皮 ざ返り どし。ス骨 3 性 まりた けはすオ さくれ やのまるがピ 一骨りなすトす 」因きがま 〕折腿あくまアま ~ 原て。歯れ 骨大が ~ 痛れ、れ : つ / 石うク・ ~ まが の - , 病がらは わ謇見 , 気 う側ス〔膝見で見 。ロつかよ病ゅ〈盤テで き〕骨ルぎ〈半ふで るぶつは きなぶに の【脱、ペす〈前。皮」年 にるしムロ 。学 一一一、「ノが小のど。和ざ , 気ずの。歳す。高 こ 」症はも = 子ん病きッ 9 ま一。 ねのひ引一 炎タや 、き肖わ宀子 にフ人か皮に有をポま も】特脚スコ〈染 おもた。 粘のたけ ル引び〈感 のつまるか斗はどかすテこき ラ のひす、切外。科。て , 気ラ」 8 ェシ ロのまが げ外すっ病ュ そり。中 0 まないシるあ■ ねんまく ふゆくちりよう こうかく こうないえん しよう せきち滲うそく ・脊柱側わん症・ せほねしようめん 背骨が正面から見て、左右どちら 工スじじよう びようき かに S 字状に曲がってしまう病気で ししゅんき す。 IO ~ 15 歳ころの思舂期に発見 だんし じよし されることが多く、男子より女子に とく げん 多く見られるのが特ちょうです。原 因はよくわかっていませんが、曲が り方がひどいのを放っておくと、 わる おとな 大人になってからも少しずつ悪くな せなか り、呼吸しにくくなったり、背中や そうきはつけん いた 腰が痛んだりします。早期発見と治 りようがたいせつです。 さゆう はつけん おお 多いのはアタマジラミで、 ほいくえんようちえんしようがっこう 保育園や幼稚園、小学校など で流行が起こります。頭をく つつけて遊んだり、シラミを もの もっている人の持ち物などか らうつります。がかゆくな きんはい りかきむしると、ばい菌が入 まいにちせんばっ ります。毎日の洗髪とブラッ さっちゅうざい シング、殺虫剤でふせぐこと ができます。 おお おお いん 去 ! ! 阜ハ ! い ひと せきちうそく せばね 脊柱側わん症で曲がった背骨器具を しゅこ 0 つ たいちょう つけたり、手術をして治します。 アタマジラミ体長 2 ~ 4m 。 136 でんせんびーうかんせんし一う り 4 うこうせいしかせんえん 学校では人にうつる伝染病 ( 感染症 ) にかかりやすくなります。学校保健法では、インフルエンザ、百日ぜき、はしか ( 麻疹 ) 、流行性耳下腺炎 ( おたふ ふうしんすいとうみす いんとうけつまくねつけっかく たかでんせんびようかんせんし一う かぜ ) 、風疹、水痘 ( 水ばうそう ) 、咽頭結膜熱、結核などが学校において流行を広げる可能性が高い伝染病 ( 感染症 ) に指定されています。 ( 第ニ種指定 ) しよう がっこうはけんはう
のうそっちゅう 0 脳卒中 のうそっち 0 う のうけっかん 脳卒中は、脳の血管にまつわる病気をまとめていうこ ずがいこつうちがわし 0 つけつ のうしゆっ けっかん とばです。血管がやぶれて頭蓋骨の内側で出血する脳出 けっかん けつえきなが 血と、血管がつまるか、せまくなって血液の流れがじゃ はしょ のうこうそく わ はっせい まされる脳梗塞に分かれます。いすれも発生した場所の わる 脳のはたらきが悪くなったり、組織がこわれたりして、 ばしょ はき気やまひなど、場所によりきまった症状があらわれ はつけん ます。早めの発見がなおり具合を左右します。 ④ のっしゆっけつ 脳出血 びようき けつ トい け しようじよう さゆう ぐあい はや 一口 硬膜 0 いソ 1 のうし 0 つけつのう けっかんもう 脳出血と脳の血管網脳にはよくしけった木のえたのように だいしよう けっかん のうし、つけつ 大小の血管が細かくはりめぐらされています。脳出血が起き けっかん けつえきのっ ると、血管からあふれた血液が脳をあっはくします。 - しようのう 小脳 ⑧ お クモ膜 のうおうだんめん 脳の慣断面 けっかん 血管 びようめい はっせい のうしゆっけつ しゆるいのうし 0 1 けつけっかん 脳卒中の種類脳出血は血管がやぶれ 脳出血は、発生した場所によって病名がつけられ つよ けつえき しゆっけつりよう てあふれた血液が、脳を強くおします。 ています。場所によって症状がことなり、出血の量 のうこうそくのうそくせんのうけっせん わ 脳梗塞は脳塞栓と脳血栓に分かれ、脳塞 こうまくがいし 0 つけつ おお が多いと、症状が重くなります。①硬膜外出血② けつえき 栓はほかでできた血液のかたまりが、血 こうまくかしゆっけつ まくかし 0 つけつ のうようかたしゆっけつ 硬膜下出血③クモ膜下出血④脳葉型出血⑤外 なが けっかん 液といっしょに流れてきて脳の血管をふ しようのうし 0 つけつ くがたし 0 つけつ ないそくがたし 0 つけつ 側型出血⑥内側型出血⑦橋出血⑧小脳出血 のうけっせんのう とうみやく さぎます。脳血栓は脳の動脈がせまくな り、血栓などがつまります。 0 心筋梗塞 しんそうぜんしんけつえきおく 心臓は全身に血液を送り出していますが、 んぞう しんきん じしんと かんじようどうみやく こ、臓 ( 心筋 ) 自身を取りまいている冠状動脈 なが さんそ えいよう う 流れる血液から酸素や栄養を受け取って、 しんきんこうそく 助いています。心筋梗塞は、冠状動脈の血管 けつえきとお かべがぶあっく、かたくなって、血液の通 けつえき 道がせまくなったところに、血液のかたま しんきんけつえきなが がつまって、心筋に血液が流れなくなった お 、態で、はげしいいたみを起こします。 けつえきなが かんじようどうみやく 冠状動脈がつまって血液が流れな ぶぶんさんそ なると、その先の部分は酸素や栄 し を受け取れず、組織が死んでしま しんぞう 、ます。健康なとき、心臓はふくら かえ だり、ちちんだりをくり返してい すが、ちちむことができなくなっ よわ しんぞう 、心臓のはたらきか弱くなり、と と キには止まってしまいます。 のうそっちう しようじよう のうそく しようじようおも がい きようし 0 つけつ けっせん のうけっせん 脳血栓 のうそくせん のうしやつけつ 脳塞栓 脳出血 のうこうそく 脳梗塞 だいどうみやく 大動脈 だ じようだいじようみやく 上大静脈 ひだリはいとうみやく 左肺動脈 と けつえき かんじようどうみやくけっかん 右心、房 血のかたまを コレテ白丿 脈 ~ 〕動 2 左 7 みぎかんじようどうみやく 右冠状動脈 さき と う けんこう しんきんこうそくげんいん どうみやく 心筋梗塞の原因は、動脈のか どうみやく べがぶあっく、かたくなる動脈 どうみやくこうか けっかん 硬化です。動脈硬化は血管のか べにコレステロールがたまるた めに起きます。 脳出血は高血圧が、脳梗塞は動脈硬化がおもな原因です。塩分やコレステロールなど、食生活に注意し、ストレスや運動不足をさけることがたいせつです。 135 左心、室 うしんしつ 右心、室 し 組織が死んた部分 かだいじようみ 0 く 下大静脈 お げんいん こうけつあっ えんぶん のうし・つけつ
びようき 病気と健康 をがん・脳卒中・心筋梗塞 現在、 日本で死にいたる病気のトップ 3 は、がん、心筋梗塞、 のうそっちゅう ないぞうのう せんしん 脳卒中です。がんは内臓や脳、骨、骨髄、皮ふなど、全身のど しんきんこうそく しんぞう のうそっちゅうのう こにでも起こりうる病気です。心筋梗塞は心臓の、脳卒中は脳 びようき けつかんしようがい てんおな の病気ですが、それぞれの血管に障害が起きるという点は同じ せいかっしゅうかん で、生活習慣からなりやすいことがわかっています。 はつけんはや せいかっ いすれも、発見が早く、治リようが正しければ、健康な生活 ばあいすく にもどれる場合が少なくありません。 0 がん けんこう 気の受 げんさい につばん しんきんこうそく びようき こっすい はね 発がんウイルス 肺にできたがん放っておくと、からたをむしはむ大きさに成長します。 びようき けんこう かがくぶっしつ 化学物質 紫外線 せいらよう 食塩やたばこ さいほう などが細胞のが ん化をうなが女 と考えられます。 さよう ウイルスや化学物質などが作用して、細胞の せいじようさいほうすこ D N A がきずつき、正常カ田胞カ、し変わります。 かがくぶっしつ さいほう ディーエヌエー かんが さいぼう ぶっしつ さよう がん化をうながす物質が作用すると、少し亦 わった細胞が、がん細胞にすがたを変えます。 いでんし からだの細胞は、もともとがんになる遺伝子をもっています。こ いでんし かつどう がん遺伝子は、なにこともなければ活動せず、がんになりません。 さいぼう ディ - エヌエ - なん ころが、細胞の DNA が何らかのきっかけできずつくと目をさまし ぶっしつ さよう さいぼう す。そこへ、がん化をうながす物質が作用すると、正常な細胞とは磐 質のことなるがん細胞が生まれ、これがどんどんふえて、がんにな さいぼう けっかん ぶん のです。がん細胞のかたまりは、血管を引きこみ、さかんに分れつ さいぼうかす しんこう さいぼうけっかん がん細胞はどんどんふえてい て細胞の数をふやします。がんが進行すると、がん細胞は血管やリ、 さいほう てんい あら きます。その一部はがん細胞 バ管に入ってほかの場所にうつり ( 転移 ) 、新たながんをふやします。 さいぼう のかたまりをはなれて、血管や 細胞はきずついた DNA をなおす手だてをもっており、また、が かんはい めんえき さいほう リンバ管に入り、ほかの場所 細胞を取りのそく免疫のシステムもはたらくので、たとえがん細胞オ てんい おお ( 転移 ) でもふえ始めます。 生まれても、がんにまでならないことが多いと考えられています。 がんは、小さいうちは痛みなどの自覚症状は少なく、がんが転移するころには、もとのがんはかなり大きくなり、痛みやそのほかの症状が出てきます。 さいほう さいぼう せいじよう てんい 転移する がん細胞 さいほう しつ さいほう いちぶ かんはい ディーエヌエー けっかん さいほう かんが 134 しかくしようしようすく しようじよう
0 いろいろなウイルスのかたち せいにし 0 うめんたい てんねんとう はしかウイルスタハコモサ アテノウイルス正ニ十面体 天然痘ウイルス もっとも大 イクウイルスを外皮でくるん 中の構造が で、 12 の角からアンテナを出 きなウイルスで、 たようなかたちです。 複雑です。 しています。 0 インフルエンザウイルス まいねんあたら とうじよう インフルエンザは毎年新しいタイプが登場し、と きとしてはげしい症状をともないます。かぜににて いますが、かぜのウイルスとちがい、インフルエン まいねんすこ ザウイルスは毎年少しずつかたちをかえます。一度 こうたい かかったインフルエンザに対し、からだは抗体をつ くりますが、新しいウイルスにはきかないため、イ なんど フルエンザには何度でもかかってしまうのです。 けつめんちくリくせん T 4 ファージ月面着陸船の 正二十面 タバコモザイクウイルス ヘルベスウイルス さいきん 植物ウイルスで、らせん対称 体の構造が、外皮に包まれて ようなどく特なかたちの細菌 というかたちをしています。 ウイルスです。 います。 せいにし 0 うめん たいしよう しる し」染 を冖感 」角スん ルせ るイま あウし のの染 : ←第ス類に 2 ヒ ン同以 かイ すウ まる れせ イわさ もお起 とを 」万き気 数 . 病 の」染 ス冖感 イつ物 ウ植 、りは たス をイ き気ウ 病ク らモ かコ ヒ * しようしよう いちど 前にかかったインフルエンサの抗体は、少しかたち のちがう新しいウイルスにはききません。 い / ノノ 133
0 けが きんにくかんせつ くわ こっせつ 強い力が加わって骨折したり、筋肉や関節、皮ふをきずつけたり、内臓がつ し 0 つけったりよう ぶれたりすることもあります。けがによっては、出血多量やショック症状、ま さいきん けっか た、きず口から入った細菌によっては、重大な結果をまねくこともあります。 0 事故 たかばしょ こうつうじこ 交通事故や、高い場所から落ち る、何かにはげしくぶつかるなど の事故が、けがを引き起こします。 ないぞう つよちから しようじよう じゅうだい ぐち コー 0 毒物や細菌など びようき げんいん くちはな 病気の原因でいちばん多いのは、ロや鼻から入ってくる毒物や細菌です。こ なかはい びようき しよくもつくうき れらは食物や空気にまざって、からだの中に入ります。すぐに病気を起こすも じかん のと、じわじわ時間をかけてからだをむしばむものがあります。 ■食物の毒 しよくぶつどうぶった 毒のある植物や動物を食べて食 中毒を起こすことがあります。キ ノコ、フグなどの毒が有名です。 さいきん どくぶつ さいきん どくぶつ はい おお しよくもつ どく ちゅうどく どくゆうめい ■細菌・ウイルス おおびようき もっとも多い病気の原因です。 くうき しよくもつみすけつえき 空気や食物、水、血液などを通じ て体内に入りこみます。 かがくぶっしつ ■化学物質 しよくひん 食品てんカ、ダイオキシン、 はいき ようき びようき 排気ガス、容器など、病気のも かがくぶっしつ とになる化学物質が身のまわり こんにち にふえたことで、今日とくに問 になっています。 げんいん ぶつ つう たいないはい しがいせん ノミ、シラミ、ダニ、お腹にす 日光に当たりすぎると、紫外線 き、うきんさいきん きんらようないさいきん ブドウ球菌細菌のなかまで、き サルモネラ菌腸内細菌のなかま きせいち 0 う おせん みつく寄生虫などがあります。病 が皮ふをきずつけ、皮ふがんにな すを化のうさせたり、食中毒を起 で、菌で汚染した肉や卵を通して こす毒素をつくるものがあります。 食中毒を起こします。 気を運んでくるものもいます。 ることが知られています。 げんいん こうおんねつ きびしい寒さなどの低温は皮ふの組織が死んでしまう凍傷の原因に、熱湯やアイロンなどで発生する高温の熱は、 げんいん 皮ふなどがきずつくやけどの原因になります。 につこう なか しよ ( ち、うどく しよくち 0 うどく ねっとう 131
ロロロ目 びようき 病気と健康 びようき けんいん 噬き病気の原因 病気は健康がそこなわれた状態です。病気の原因は病気の数だけ けんいん うちがわ あリますが、からだの外からやってくる原因と、からだの内側にあ げんいん うちがわ いでん る原因に分けられます。内側にある原因とは、遺伝する病気や生ま もんだい ばあい れつきからだや内臓に問題がある場合などです。ほとんどの病気は からだの外からやってきます。また、からだによくないくらしをし びようき つづけていると、病気にかかりやすくなるだけでなく、くらし方に びようき なか ばあい よって病気の原因がからだの中につくられる場合もあります。 けんこう けんこう びようき げんいんびようき びようき しようたい そと びようき げんいん ないぞう びようき そと げんいん せいかっしゅうかん 0 生活習慣 びようき けんこう よく食べ、よく運動し、よくねむる毎日が、病気をよせつけない健康なから はんたい せいかっし 0 うかん だをつくります。反対に、つきにあげるようなからだによくない生活習慣が身 びようき についてしまうと、病気をよびよせてしまうことになります。 うんどう まいにち しよくせいかっ もの 0 食生活のかたより 食べ物にすききらいがあると栄 わる 養のバランスが悪くなります。食 べすきは肥満のもとになります。 えい よう 病気が進行すると、手術が必要なことも少なくありません。 しゅじゅっひつよう ねぶそく ■寝不足 すいみん じゅうぶんな睡眠がとれない と、からだのつかれがとれず、か よわ らだが弱ってしまいます。 ■過労 いそがしく、つかれすきの毎日 よわ がつづくと、からだが弱って、病 気にかかりやすくなります。 まいにち ロ 8 びよう ■運動不足 うんどう 運動が足りないと、筋肉や骨カ ひまん 強くなりません。ストレスや肥満 げんいん の原因にもなります。 ■ストレス 心になやみや、苦しいことをか かえていると、からだの調子をく げんいん 都会の人の波いそがしい毎日は、つかれすぎやストレスのもとです。 るわせる原因になります。 130 せいかっし・うかん 生活習慣からくる病気は、大人の病気とされてきましたが、子どものあいだにもふえてきています。 うんとうぶそく くる きんにく ほね とかいひとなみ つよ ち = = まいにち びようき おとなびようき
被虞そ議 要冷蔵 180n 第 花粉、食物、ハウスダスト、ダニのふんや死がいなと、身の回りにはアレルギーを引き起こすものがたくさんあります。 アレルギーの原因物質 いでん ひと 遺伝することが知られています。 この体質の人は、からだの吽 じんましんを起こす人がいます。このような 卵や魚を食べて、 めんえき めんえきさいばう せい しようしよう に、免疫細胞の B 細胞がつくった免疫グロプリン E という物質 症状は、アレルギーのひとつです。アレルギーは、からだの成 かふんしよう たいりよう こうたい こうけん を大量にもっています。アレルギー症には花粉症、アトピーなと 分とことなる物質、つまり抗原を、 抗体で取りのぞこうとする けんたい めんえきはんのう こうげんこうたいはんのう てん があり、現代はアレルギーの時代といわれるほど、アレルギー 抗原抗体反応であるという点で、免疫反応そのものといえます。 ひと たいしつ もつ人がふえています。 アレルギーを起こしやすい人の体質をアレルギー体質といい、 0 なせアレルギーが起きるのだろう こうげんこうたいはんのう 免疫システムの抗原抗体反応は、から いぶつ だに入ってきた異物を取りのぞくために 0 つ 起こりますが、異物が病原菌のように悪 ばあいめんえき だま 玉の場合は免疫とよばれます。アレルギ いぶつ はあい ーの場合は、この異物がだれにとっても あくだま 悪玉というわけではありません。しかも はんのう いぶつ 異物をとりのぞくための反応が、からだ めんおお つよ にとってマイナスな面が大きく、強すき、 めんえきはんのうかんが る免疫反応と考えることができます。 げんいんぶっしつはんのう こうたい アレルギーの原因物質に反応する抗体 めんえき の免疫グロブリン E をたくさんもってい げんいんぶっしつ ひまん ると、原因物質がやってきたとき、肥満 細胞などからアレルギー症状を起こさせ かがくぶっしつ る化学物質が出されます。アレルギー体 しつひとめんえき たいりよう 質の人は免疫グロブリン E を大量にもっ はんのうつよ せいじようめんえきはんのう ていることが多いため、アレルギー症状 アレルギーの反応強すきるこうけきで、自 正常な免疫反応からたに入ってきた敵たけ 分自身のからだもいためつけてしまいます。 が出ると考えられます。 をたおし、からたを守ります。 128 もくひょう からだにはじめての異物が入ってきたとき、これをこうげき目標の抗原とする、こうげきの武器にあたる抗体がつくられます。 こうげんこうたいはんのう 、うげんしんに 0 う おうせん 2 回目以後の抗原の侵入に、からだがすぐに抗体をつくって応戦することを、抗原抗体反応といいます。 めんえき 朝の牛乳物語 けんいんぶつしつ かふん しよくもつ たいしつひと さかな ビーさいばう ぶっし・ しよう ふっしつ ぶん ひとたいしつ めんえき はい いぶつびようげんきん し 0 しようじよう さいほう しようじよう おお かんが こうげん
) ようけんたい 病原体 マクロファー リンバ節 リンバ球 ティーさいばうビーさいばう ( T 細胞と B 細胞 ) c9 ミ 0 朝 0 リ 0 う リンバのぎやく流をふせぐ弁 ・ 00 ( むつも 。さ 0 ごを一の ・いこ学ッ リンバ管 びようげん 0 リンバ節のしくみとはたらき 目のように入り組んでいて、そこを通るあいだに、病原 らともどりがききません。リンバ節の中は細かいあみの せつなかこま きやく流をふせぐ弁がついており、リンバ節に入ると、 せつはい レともに病原菌をむかえうちます。リンバ管にはリンバ かん びようげんきん まれたリンバ球の T 細胞と B 細胞は、マクロファージ ティ - さいほうビーさいほう サ、たたかう場所です。毛細血管からリンバ小節に送り しようせつおく もうさいけっかん ばしょ リンバ節はリンバに乗って流れてきた病原菌を待ち受 びようげんきん なが どうみやく 動脈 しようみやく 静脈 しようせつ リンバ小節リンパ き 0 うあっ 球の集まりで、リン ノヾ球はここで分れつ してふえます。 しようせつ リン / ヾ小節から ぬけ出すリン / ヾ球 き、う リンバ洞 毛細血管 もうさいけっかん せつなか き 0 う 百はリンバ球などにころされてしまうのです。 けっかんなかなが けつみき リンノヾ節の中のリンバ球あみ目のいたるところにリン / ヾ球がついています。 血液は心臓がポンプになって、血管の中を流れますが、リンパは筋肉の動きなどでリンパ管がおされ、弁のはたらきで決まった方向に流れます。 127