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検索対象: ランチェスター弱者必勝の戦略 : 強者に勝つ15の原則
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1. ランチェスター弱者必勝の戦略 : 強者に勝つ15の原則

これを忘れては先々どうなるか怪しいものだ。 メガネの訪間販売の先発業者は広島の業者である。利用者やメガネに不自由している人への 接近戦で成功した好例である。伸びているとみるとすぐに参入業者が増加して乱戦になる。先々 競争が出るだろうが、メガネの訪間販売が企業として成り立っということを証明したこの会社 の行動力は評価されよう。 小売業の接近戦 商品流通における最末端の位置にいるのが小売業だ。最終利用者に接近している。だが競争 特か激化し、差別化するにはもう一歩の接近が必要になっている。小売業でも売り場面積の広い 。、ーは強者の戦略で営業している。新聞広告やチラシを広い範囲にバラまいて客 百貨店やスー 使を集める。売り場面積の広さと品ぞろえの量が「集客力」の背景にある。集客力を持っている を店舗は、その地域の商圏の中心に位置しているので、「待ちの商売」でも経営は成り立つ。物余 近り時代になり、各店舗ごとの伸び率は低下しているとはいえ、小型商店からみると強者である のは間違いない ところが売り場面積が狭くて品ぞろえも少なく、「集客能力」を持っていないのが中、小、零 第 細な小売業である。集客能力のない弱者が、強者と同じような考え方で待ちの商売をしていて は成り立たなくなってきた。自社の商圏内に強い競争相手がなけれはともかく、強い競争相手

2. ランチェスター弱者必勝の戦略 : 強者に勝つ15の原則

212 ガネのディスカウント店もあるので買うほうは便利である。 ところが人口の少ない郡部や交通の不便なところに住んでいれは、町の中心まで行くのは大 変だ。高齢化時代を迎え、町に出たくとも体が不自由で行けない人も少なくない。この不便を 解消しようと、改造したマイクロバスに検眼機とメガネを積んで郡部を回り、伸びている会社 がある。郡部の家庭を個別訪間したり、郡部の職場を回るのである。最近テレビを見ると目が 疲れるとか、新聞を見ると頭が痛くなるとか、メガネの度が合わないことが原因で苦痛を訴え る人も多い。そこで、「無料で検眼をいたします」がキャッチフレーズ。 マイクロバスは一一人一組で回るようにしている。郡部をローラー作戦で回られると、町のは うのメガネ店の商圏は小さくなっていく。チラシをいくら入れても、またテレビ広告を出して も郡部のはうからは客が来ない。商圏の端っこをジワジワと削り取られる。そこでメガネ店が 集まり、メガネの訪問販売に反対する動きを示した地域もでてきた。 しかし最大の権力者はサイフ保有者である。メガネを買うかどうかの決定権はメガネを使用 する人の手にある。メガネの度が合わす不便を感じている人が決める権利を一〇〇 % 持ってい るのだ。メガネ小売店の経営者にその決定権はないのである。ところが長年商売をしていると、 これに慣れ切ってしまって、権力者は商店を経営している自分で客は商品を買う義務がある、 という考えを平気で持つようになる。体が不自由になってからの楽しみはテレビだろう。メガ ネが合わなくなって困っているのなら不便を解消してやるのが真の企業家精神というものだ。

3. ランチェスター弱者必勝の戦略 : 強者に勝つ15の原則

経営者・ビジネスマンの実力評価チェックリスト ( 点 ) 1 . あなたは、今の仕事、事業に熱意を持っていますか 今の仕事、今の事業に熱意を持って打ち込めている ( 5 ) 今の仕事、事業にかなり熱意を持っている ( 4 ) 今の仕事、事業に対する熱意はまあ普通程度 ( 3 ) 今の仕事、事業に対してやや熱意を欠くようだ ( 2 ) 今の仕事、事業に対して熱意を欠きあまり打ち込めない ( 1 ) 2 . 地元商圏の範囲て営業力分野て N 。 . 1 を持っていますか 地元商圏でみれは、 0.1 の営業力を持っている ( 5 ) No. 1 まではないが上位に入る営業力はあると思う ( 4 ) 地元商圏でみて営業力は中程度と思う ( 3 ) 地元商圏でみて営業力はやや落ちるようだ ( 2 ) 地元商圏でみて営業力はかなり落ちていると思う ( 1 ) 3 . 取扱商品の中て競争力を持つ商品はあるか 業界でみて強い競争力を持つ商品を持っている ( 5 ) 業界の中でます強いほうに入る商品を持っている ( 4 ) 商品の競争力はます中ぐらいと思う ( 3 ) 商品の競争力は、やや落ちるように思う ( 2 ) 商品の競争力は、かなり落ちると思う ( 1 ) 4 . 自社商品の利用者層は誰か明確に特定していますか 利用者層を明確にしその層の要望を研究している ( 5 ) 利用者層はかなり明確にしその層の研究もますしている ( 3 ) 利用者層は自然発生的で、その層の研究はあまりしない ( 1 ) 5 . あなたは客活動に活動時間の何割を回していますか 活重加与間の 7 割は客活動に向けていると思う ( 10 )

4. ランチェスター弱者必勝の戦略 : 強者に勝つ15の原則

「すかいらーく」は元スー ーであった。ダイエー、イトーヨーカ堂が関東地域で店舗展開の 競争を始めた。その中で「すかいらーく」は大型店に負けないような物量戦でいくべきか、そ れとも商売を変えるべきかについて悩みに悩んだという。結局、レストラン事業に方向を転換 大手ス ーパーは広い売り場面積と品ぞろえの物量戦でやってくる。同じ地域で、同し商品を 取り扱い、売り場面積比が一〇対六以上に開いていては、勝ち目はない。取り扱いの「商品構 成がほば同し」であれば、売り場面積比が一〇対六以上に開くと、差別化はむすかしい。努力 の限界を超してしまうからだ。 取扱商品の構成を変えるには、業種を変えざるをえない。業種を変えるといってもたやすく はない。しかし売り場面積に一定以上の差がある中で、同し商品を同しやり方でやっていける か。ここにトップの決断と勇気が必要になる。「すかいらーく」は強い競争相手がまだなかった 大衆レストランに業種転換を図って成功している。強い敵と正面から撃ち合う「全面戦争」を避 け、勝ちやすい場面で経営を進めたから勝ったのである。 今までにない商品と事業は勝ちやすい新しく出された商品や、新しい業種は勝ちやすい。 その理由は強い競争相手がないからだ。つまり戦わすして勝ちなのである。新商品は、普及率 がゼロである。今から世に出ていく商品は、消費者の商品に対する知識はまったくない。商品 説明に苦労が伴う。簡単に信用してもらえない。しかし競争相手がいない、という利点がある。

5. ランチェスター弱者必勝の戦略 : 強者に勝つ15の原則

産業のスキ間は、普通大きなもの、つまり大きな業界の周辺で発生する性質を持っている。 運送業界は巨大産業の一つであるが、その陰で宅配便という子供が生まれた。クロネコヤマト ー . ツーになってしまっ は輸送トン数では業界大手の中で下位にある。しかし売上高でナンバ た。小さなものを数多く集めて育ち、親より大きくなったのだ。 スキ間産業と呼はれる商売は、初めは大きなものの陰にあり、しかも形は小さい。したがっ てポンヤリしている者には気がっかない。強い願望を持ち、特定の狭い範囲をジックリと熱心 すに観察している人のみがスキ間を見つけることができる。 大きな産業の周辺を、利用者の立場に立って用途や満足度などのいくつかの角度から見て細 囎分化していくとスキ間が発見される。これが儲かる商売になる可能性を持っている。儲かる商 売は自らの苦労と研究の成果として生まれるものであり、他人から教わるものではない。細分 化の目は、弱者が勝っために不可欠な条件なのだ。 を 盲点商品、スキ間商品 撃 電動工具メーカーには強者が多い。マキタ、日立、プラックアンドデッカーなど何社もがし のぎを削っている。松下電器はこの電動工具に参入した。先発企業と同じような商品を作って 売り始めたのでは、、、 し力に松下といえども苦戦は避けられない。商品群を細分化しているうち に「充電式電動工具」がないのに気がついた。電動工具の電源は通常交流一〇〇を使うため、

6. ランチェスター弱者必勝の戦略 : 強者に勝つ15の原則

苑社や香典返しの商売が意外に伸びている。この商売には、三菱商事や一一一井物産が手を出 してくる心配はない。 葬儀関連の業界もそれなりに競争はあるが、とてつもなく強い強者の参 入がないだけプラスなのは間違いない。 建設業者が使用する現場用の機械はたいていレンタルだ。レンタルにすると面倒な工事ごと の使用割り付け計算を社内でする必要がなく、工事損益の精算が早いからだ。しかしレンタル 業者も競争相手が多くなって利益は年々少なくなっている。倒産する会社も増えてきた。レン タル会社が扱う商品類の中では貸しトイレの収益がよい。建設現場では必すお目にかかるし、 祭りや野外の〇〇大会にも需要がある。 す貸しトイレは、貸し出し期間中、吸み取りや清掃もしなくてはならないから、いやな仕事で こある。その代わり、人があまりやりたがらないから価格競争は少なく、回収条件もよい。勝ち 夫やすい場面の一つである。人がいやがる仕事、人がやりたがらない仕事には強い競争相手が出 にくく、成功のチャンスもある。 策 合 シキタリの強い業界もやりやすい とい、つレっ 智に働けは角が立つ。にさおさせは流される。とかくこの世は住みにくい なシキタリと習慣がきつい業界も参入しやすい。強い業者が少なく、似た者同士が多いから差 別化がきくのだ。その代わり今までの商習慣を破るわけだから、同業者からの批判の集中砲火

7. ランチェスター弱者必勝の戦略 : 強者に勝つ15の原則

だ。テレビやビデオなどの工業製品には、この法則が生きている。機械化率の高い商品に、よ つまり人 りはっきりとこの現象が出ている。しかしサービス業になるとこの傾向は出にくい。 件費は累積効果に関係なく上昇していくからだ。公的なサービスは逆により高い率で上昇して いる。不況下の物価高になるキッカケをつくるのは、いつも公営企業の値上げから起きている ものだ。 累積生産量が増大すると、メーカーの中で勝ち組と負け組の差が拡大し、寡占化が進む。そ の結果、負け組の中から倒産が出て企業数が減少していく 。アルミサッシのメーカーは、かっ て一五、六社あったのが今は三分の一近くになってしまった。一方商品の販売を行う流通業界 も累積生産量増大からくる値下がりに伴い、粗利益率は低下しているのである。つまり、どん な商売も業歴が古くなると粗利益率は必す低下し、儲けにくくなるものである。こうして販売 業者も同業者の数が徐々に少なくなっていく。しかもその過程ではお互い苦しまぎれの競争を 行うから、価格競争は逆にひどくなる ( 図表肪 ) 。 粗利益率は下がり、量も伸びない 生産技術の著しい発達により多くの商品で累積量が上昇した。その結果、価格が低下し、商 品の普及率は著しく上昇していった。かくて商品市場は成熟化し、〃物余り〃となったのであ る。累積生産量が増大するのに伴い、粗利益率は低下していく。しかし販売量が伸びればトー

8. ランチェスター弱者必勝の戦略 : 強者に勝つ15の原則

呼ぶ。いつの世にもその時代その時代に合った業種がある。 世の中は動いている。動きが速くなるとスキ間が生しやすくなる。利用者は、こういう商品 やサービスを受けたいと思っているのに、それを供給する専門の業者がいないと客は不満を感 しるよ、つになる。 利用者のイライラを見て、それではと会社をつくって客の要求に応えようとする人も出る。 これがスキ間商品だ。スキ間の規模が大きくなると産業と呼はれるようになる。クロネコヤマ トの宅急便は、個人の贈り物や荷物を手軽に運ぶ経営を始め、宅配便産業をつくり上げた。 スキ間産業はニュービジネスであり、同時にべンチャーピジネスである。ニュービジネスの 多くは、初めは職業別電話帳や、政府の業種別分類には「その他」として扱われる。しかし市 場規模が大きくなると、やがて社会的に認知され〃〇〇業〃として分類される。だが、そうな ると、ニュービジネスでも、スキ間産業ではなくなる。 サラ金がよい例だ。サラ金業の規模が大きくなると「消費者金融業者」として扱われるよう になった。サラ金も初めは、「業種のスキ間」をねらって小さく始めたのである。今では巨大産 業になっているスー ーも、誕生期ではスキ間産業であった。 経営者が集まると「何か儲かる商売はないかネー」と話が出るものだ。儲かる商売とはスキ 間産業のことである。しかし、スキ間産業が新事業として知られるようになるまでには、数え 切れないほどの失敗者が出ているものだ。

9. ランチェスター弱者必勝の戦略 : 強者に勝つ15の原則

1 1 8 営業をしているのか。このように客の立場と競争相手の立場に立って見つめるのが真の営業管 ニセモノ管理者は牢 理だ。そのためには定期的に利用者を巡回訪間してみないとわからない。 番型を決め込んでおり、この部分がない。 土地や機械設備の管理は、台帳を作って、厳重に行われている。帳簿に計上されている備品 を誰かが会社から持ち出したりしようものなら大変だ。刑事顔負けの捜索が進められる。上地 の権利書でもなくなれば大騒動が持ち上がるだろう。しかし商品をいつも利用してもらってい る客に社員が無礼を働き、大事な固定客を失ってしまった。あるいは客の要望する商品の提供 を怠ったり、サービスが悪かったらしくて他社から買い始めた。こういうとき、社内で少しは 間題になろうが、工具や金銭の持ち出しはどではないのが普通だ。本当はここで大騒ぎすべき なのだ。 くどいようだが、自社の商品はどうあるべきか、営業の仕方はどうあるべきかについての利 用者の立場に立った管理が経営の七割を決める。経営がうまくいくかどうかはここで決まる。 ところが利用者の気持ちとか、お役に立っているかとか、不便を感していないかといったこと は「貸借対照表」には一行も出てこないからやっかいだ。客の要望がどうなっているかは、帳 簿の数宀子を見ただけはわからないし、貸借対照表を分析しても出てこない。利用者に面会しな いとっかめないのだ。ダメな会社や落ち目の会社はここが決定的に欠落している。ポロ会社は、 管理職を生産工場内の監督者のイメージでとらえている。

10. ランチェスター弱者必勝の戦略 : 強者に勝つ15の原則

大衆相手の商売は客数を常に重視する必要がある。スナック、 重視すべきは客の数と客重視の心構え 経営上、不動産や機械設備は財産である。不動産は資金調達の裏付けとなり、万一のときの 切り札になる。たしかに機械や設備が大事な資産であることは間違いないが、もっと大事な財 産は客である。客がなくなれはいくら土地や設備があっても役に立たない。宝の持ち腐れにな る。客を持っていれは土地や建物が借り物でも経営は続けていける。わかり切ったことである 分が、経営ではお客様が神様なのである。 を 経営では「管理」という言葉がよく使われる。組織上「管理職」というポストもある。では 七この管理職は何を管理するのか。 カ 普通は内部管理が中心だろう。管理というよりむしろ従業員を「監視」すると考えている管 理者もいるが、こういうのを「牢番型」という。営業管理もとかく売り上げの結果だけを見が ちなものだ。売り上げが何 % 伸びた、何 % 落ちた、あるいは売掛金の回収はどうなっているーー づ 客 こういう管理も必要には違いない しかし、プロの管理者は自社の商品を買っていただく客に関心を示し、そして客の要望とそ 第 の変化を管理する。自社の商品は客に本当に役に立っているのか。利用者は自社の商品に何か 不便を感していないか。競争相手と比べ、サービスで負けていないか。競争相手はどのような ーの繁盛店も同し。