化石 - みる会図書館


検索対象: 大昔の動物
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1. 大昔の動物

キュー どうぶつ いろ しじゅんかせき Q 化石から動物の色や重さも分かるの ? Q 示準化石、示相化石って何 ? ざいりよう せいぶつしんか 化石からもとの生物をふくげんすることは、大へんむずかし 化石は、生物の進化や地質時代のことを知る大切な材料です。 ぶぶんいろ いことです。やわらかい部分や色などは、化石になると中で サンヨウチュウが見つかれば古生代ということが分かりま しがいせん かせき しんせいだい なくなってしまいます。色は、紫外線によって、すぐにあせてしま す。クジラの化石が出れば、新生代だと分かります。このよ きようり 0 う しじ 0 んかせき けってい うものもあります。ですから、恐竜の皮ふの化石はあっても、その うに、地質時代が決定できる化石を「示準化石」といいます。サン こせいだいまっき いろ 色はどんな色だったのかは分からないのです。筋肉や内ぞうなどの ョウチュウのなかまは、古生代カンブリア紀から古生代末期までの ぶぶん やわらかい部分も保ぞんされることはほとんどありません。そのた 時代となります。 たいじ 0 う せいぶつ め、体重を知るにはふくげんもけいをつくり、計算するしかありま また、生物はそれそれ決まった場所にすんでいます。サンゴのな げんざいい しゆるい せん。また、近い種類が現在生きていれば、その生物をさん考にし かまは海に、ヤマトシジミは河口近くにすんでいます。それらがそ けんきゅう の場所で化石となれば、雪時のかんきようのようすがそうそうでき かせき ます。化石が見つかった地層のかんきようが研究されていれば、そ かせき しそうかせき の資料も使いながら、さらにふくげんしていきます。 ます。こういった化石を、「示相化石」といいます。 Q ぶくげんするとき、化石の一部がない 場合はどうするの ? せいぶつかんせん 化石で、もとの生物が完全に保ぞんされることはありません。 いちぶぶん たいはんはじ 部分 大半は初めからなかったり、一部がこわれていたり、 おお ハナガタサンゴ = 示相化石 しか見つからないことも多くあります。そのため、ふくげんに当た しじ 0 んかせき かせき サンヨウチュウ = 示準化石 サンゴの化石が出れば、そこ しかん ってまちがいが起こり、正体が分かるまでに時間がかかったことも かせき サンヨウチュウの化石が出れば、 は、あたたかい海だったとい ぶぶんなお あります。ふくげんを正かくにするために、それそれの部分を直し 古生代の地層です。 うことが分かります。 ひょうほんあっ ながら、できるだけ多くの同じ種の標本を集めることがひつようで ばあい みはつけん ぶぶんおお す。未発見の部分が多い場合は、近いなかまとくらべて、全体のふ Q 化石のクリーニングって何 ? かんせん くげんへと作ぎようを進めていきます。より完全な化石の発見こそ、 じつほう せいぶつ ちか かせき いわ もとの生物のすがたに近づく、もっともかく実な方ほうなのです。 化石の特ちょうがよく分かるように、まわりの岩などを取り はずす作ぎようのことです。クリーニングは見ばえをよくす ぶぶんかんさつ るだけではなく、種を決めるためのじゅうような部分を観察しやす 昔のテイラノサウルス くします。クリーニング作きようには、小さなタガネやハンマー のふくげん図 どうぐ かがくてき つか 歯科用の研ま機ににた道具も使います。また、化学的にクリーニン かってのテイラノサウ ばあい がんせき かせき やくひんつか グする場合は、薬品を使って岩石をとかし、化石を取り出すことも ルスは、尾で体をささ せっちゃくざい あります。作ぎようのと中で、化石がこわれたりすると接着剤では えていると考えられて り合わせます。 いましたが、化石の研 究から尾を上げたまま 化石がふくまれている 歩いていたことが分か がんせき 、ま、岩石から、さまざまな りました。 つか 道具を使って、ていね さんしよう かせき いに化石だけを取り出 Q 化石をかってに発くっしてもいいの ? かせきわたし 化石は私たちにとどけられた、かこからのプレゼントです。 かせき しかし、化石はどこにでもあるのではなく、地層の中から見 しょゆうしや つかります。地層は大地をつくっている一部で、土地の所有者がい かせきさんち ます。採集にはきよかを受けるべきでしよう。また、化石産地が国 りつこうえん こくていこうえんけん しせんこうえんない ばあい さいし 0 うきんし 立公園、国定公園や県の自然公園内にある場合、採集は禁止されて ほあんりんてんねんきねんぶつ おな います。また、保安林や天然記念物に指定された場所も同じで、採 かせき 取り出された化石を、さらにき こうじげんは かせき 集する場合は特別なきよかがひつようとなります。工事現場で化石 れいにし、接着剤などではり合 ばあい こうじかんけいしゃ しょゆうしゃ が出た場合は、工事関係者や土地の所有者などのきよかをもらい、 わせて、ふくげんし、種の特定 さいしようげんさいし 0 う ひょうほん ひつよう最小限の採集を行いましよう。採集した標本は、産地、採 かせき をします。写真は、人類の化石 さいし 0 うひ 集者、採集日、採集した地層などの記録とともに保かんしましよう。 のクリーニングです。 161 せいぶつ かせき たいせつ かせき かせき かせき いろ せいぶつ しりよう つか いちぶ かせき かせき いちぶ しようたい おな おお ぜんたい キュー かせきはつけん むかし しかよう かせき ちそうなか さいし 0 う とくてい じんるい さいし・う

2. 大昔の動物

キュー キュー どうぶつ Q 花若で、 動物のおす・めすは分かるの ? 化石からおす・めすを決定するのはむずかしいことの一つで す。それはおす・めすの特ちょうが分かる器官が、保そんさ れにくいためです。中には、おす・めすがはっきり分かる部分が、 かせき なか 化石としてのこりやすいものもあります。また、こはくの中に見つ こん 5 うかせき こつはん かった交尾をしたままの昆虫化石も区べつができます。頭骨や骨盤 けってい などでおす・めすの差が分かるものは、おす・めすが決定できます。 さんらんこうどう かせき からたなか こどもたまこ また、産卵行動をとったままの化石や、体の中に子供 ( 卵 ) がいる まま化石になったものは、めすの個体であることが明らかです。し かせき むせきついどうぶつ かし、貝がらの化石など、無脊椎動物における、おす・めすの区べ ばあいおお つはむすかしい場合が多いのです。 しんせいたいししんせい たんすい しんせいだいししんせい たんすい かせき 新生代始新世・淡水工イの化石 新生代始新世・淡水工イの化石 ( おす ) ( めす ) かせき 化石 acZ< Q にせの化石って何ですか ? 本当の化石ではないのに、何なにの化石とよばれているもの なみ ざいもくせき かせきあめ かせき があります。たとえば、波の化石、雨の化石、材木石、シノ なまえ かせき ブ石、雷の化石などです。たしかに化石という名前がついています せいぶつ しせんげん が、生物ににた形や自然現しようのあとが化石とよばれているもの すいち 0 うすなひょうめん なみ なのです。波の化石は、漣痕といい、水中の砂の表面にできるもよ うで、それが地層にのこされたものです。雨の化石は、地表に落ち らいかんせき た雨あとが地層にのこったものです。雷の化石は雷管石といい、落 り 0 うもんがんあんざんがんはしら ざいもくせき 雷によってできた石です。材木石は、流紋岩や安山岩が柱ににてい ることから名づけられたものです。 シノブ石は、ニ酸化マンガンなどが石のわれ目にしみ出してでき しょ ( ぶつ たもようが、シダ植物のシノブのもようににていることからシノブ かせきだいひょうせんしゅ かせきおおもかし 石とよばれ、にせの化石の代表選手です。ただ、にせの化石も大昔 けんき 0 うざいりよう のできことを知る研究材料になります。 はんもの 本物のシノブの化石 にせの化石「シノブ石」 Q ぶんの化石があるって本当 ? せいぶつ 生物がのこすこんせきには、足あと、卵、巣あな、ふんなど かせき があります。ふんはふつうやわらかく、化石としてはのこり りくしよう どうぶつ じ 0 うぶん にくいものです。しかし、陸上の動物では、ふんが十分にかんそう どうぶつ し、ほかの動物に分かいされる前にたいせき物にうまれば、のこる どうぶつ チャンスが出てきます。どうくつでくらしていた動物のふんは、化 どうぶつ 石としてのこりやすいのです。また、小さな動物のふんは、分かい かせき されないまま、巣あななどで保こされながら化石となる場合があり ます。ふんの落とし主の決定はむずかしい作きようですが、明らか にされたことはあります。ふん化石からは、食べていたものなどを 知ることができます。 かせき事ューアントエー けってい かせき かせき ほんとう ぶぶん なか かせき かせき ちひょう かせき かせき しんせいだいせんしんせい しんせいたいせんしんせい 新生代漸新世のほ乳類・タイタノ 新生代漸新世のほ乳類・タイタノ テリウムの頭骨 ( めす ) テリウムの頭骨 ( おす ) キュー Q 街の中にも化石があるって聞いたのですが ? つか ビルや地下街などのかべや、柱などに使われている石灰岩 かせき だいりせき ( 大理石 ) に化石がふくまれていることがあります。イタリ にっぽん せきさい ア、フランス、モロッコ、日本などの石材で、さまざまな時代のいろ しゆるい いろな種類を見つけることができます。アンモナイト、サンゴ、ウニ かせき せつかいがんひょうめん まきかいわんそくがい 巻貝、腕足貝などの化石があります。みがかれた石灰岩の表面にそれ らのだん面が見えることがあります。だん面からもとの化石をイメー せいぶつ ジすることはむずかしいのですが、生物がもつかわったもようから、 しゆるいあき 種類を明らかにしていく楽しみがあります。デバートなどで大理石の 柱などを見つけたら、化石がないかさがしてみましよう。 石材の中に見られ るアンモナイトと チョッカクガイの かせき かせき なか せつかいかん ちかかい けってい かせき かせき しんせいたいだいさんき かせき 新生代第三紀の地層から発くっされた、ほ乳類のふんの化石 162 ふんの化石のほかにも、魚類の卵、クラゲ、ゴカイ、果実や花などの化石も見つかっています。 かせき ぎよるい かしつはな

3. 大昔の動物

キュー かせき かせき Q 化石のレプリカは、どうやってつくるの ? レプリカは、もとの化石から型取りしてつくったもけい のことです。型取りは歯医者さんで治りようを受けると きに体験された方もいると思います。化石のレプリカも、これ おなはう はんもの と同じ方ほうでつくります。まず、本物の化石のめす型をつく かみねんど ります。そこにもけいをつくる素材 ( 石こう、樹脂、紙粘土な なが ど ) を流しこみ、かたまるとおす型が完成します。そのおす型 おな いろ に、もとの色と同じ色をぬるとレプリカの完成です。 こんち 0 うるい さくせい きま 1 り 0 っ えいき 0 うとうど こはくの中の昆虫類・イシノミ 恐竜のレプリカの作製 永久凍土の中にのこされたマンモスの毛 Q ネジの化石があるって本当ですか ? なまえ けんき 0 う 化石の研究が始まる前は、形からその名前をつけたり、 しようたい その正体をそうぞうしたりしていました。コウモリ石は サンヨウチュウの化石ですが、中国の明時代のいい伝えでは、 コウモリが石になったものと考えられました。また、べレム ナイトのこうの部分は、ゆみ矢の先ににているため、矢石と よはれています。 こせいだいせきたんき 右上のくるくるとまいた化石は、ネジに見えませんか ? き ネジ石古生代石炭紀のコケムシのなかま ( アルキメデス・ボルテニ ) の化石 れいにらせんにまいています。これはアルキメデスというコ やいし 矢石矢の先に見えるこの ケムシ ( 触手動物 ) の化石です。ネジのようにまいているの 化石は、イカのなかまのべレ すいり 0 う は、そこに水流を起こして食べ物をうまくとるためと考えら ムナイト ( 中生代ジュラ紀か れています。 はくあき ら白亜紀 ) のこうの部分です。 Q 石になったもの以外の化石には、 どんなものがありますか ? えいか 映画の「ジュラシック・バーク」では、恐竜のふくげん こんち 0 うかせき つか ディーエヌエ に使われた DNA をこはくの中の昆虫化石から取り出し しんようしゅ ました。こはくは針葉樹などの樹脂 ( やに ) の化石です。その はね しよくぶつ 中から、植物、昆虫、クモ、は虫類、鳥の羽などがほとんど完 えいき 0 うとうどそう 全な形で見つかっています。シベリアの永久凍土層からは、肉 や毛までのこったマンモスやケブカサイなどが見つかることが あります。アメリカのロスアンゼルスこう外には、コールター ルをふくむ地層があり、昆虫やほ乳類などがよいじようたいで 保ぞんされています。 なか なか かんせい かんせい いろ キュー ほんとう かせき かせき ぶぶん みきうえ かせき ぶぶん ヘビ石 ( アンモナイトの化石 ) ヘビの化石 左のアンモナイトの化石は、ヘビがとぐろをまいているように見えることから、 みきはんもの 「ヘビ石」とよばれていますが、右の本物のヘビの化石とくらべると、そのちがい がよく分かります。 コウモリ石コウモリが飛んでいるように見えますが、サンヨウ チュウがバラバラになったものです。 163

4. 大昔の動物

どうぶつ 化石の発くつは、大昔の動物が、どんなかんきよう で、どのような生活をしていたかを知るために、ひっ がいこく ような作き、ようです。外国では、ヨーロッパや北アメ おお はつけん リカ、アジアのモンゴルなどで多くの化石が発見され かくち どうぶつ おおむかし かせき ていますが、日本でも各地で大昔の動物の化石が発見 されています。ここでは、長野県野尻湖でのナウマン かせきはっ ゾウの化石発くつのようすをしようかいします。 緲高原 妙高 . 見つけた化石 をスケッチし たり、そのと きのようすを 信趣本線 メモします。 野尻湖 はくぶつかん ナウマンゾウ博物館 野尻湖と、野尻湖ナウマンゾウ博物館の地図 野尻湖では、子供から大人までの多ぜいの人で、ナウマンゾ ウの化石発くつ調さが行われています。これは、野尻湖で、ナ かせき ウマンゾウの歯の化石が発見されたことがきっかけとなって、 ねん 1 962 年に始まりました。 この発くつ調さによって、野尻湖付近は、昔の人類の狩りの せかいてき このような発くつ方ほうは、世界的にもめずらしいこころみ 場所だったと考えられています。 ナウマンゾウは、日本で一番多く化石が見つかるゾウで、全 です。 とうぶん また、この発くつ調さによって、ナウマンゾウだけでなく、 国で約 200 か所の発くつ地があります。しかし、 1 頭分を完全 おおがた に阜うるい つか ちばけんいんはめま ほんばし ほかの大型ほ乳類の化石や、当時の人類が使っていた石器や骨 にふくげんできる化石は、千葉県印旛沼と東京都日本橋の浜町 はつけん ほっかいどうちうるいむら 器なども多く発見されています。発見された化石や石器などに 駅の近く、北海道忠類村など、数か所でしか見つかっていませ なまえ はつけんばしょ かせき は、発見した人の名前が、発見場所や地層名などとともに記録 ん。野尻湖でも、いつか、完全なナウマンゾウの化石が見つか としてのこされます。 るかもしれません。 化石の発くっ おおむかし かせき せいかっ かせき にっぽん はつけん ながのけんのじりこ 毎年 3 月末、野尻湖では、発電のためにひ上がった湖底で化石の発くつ調さが 行われます。 斑尾高原 まいとしがっすえ はつでん かせきはっ かせき 信濃町に 上信趣自動車道 はくぶつかん おとな かせきはっ はつけん いちばんおお につほん かんせん せつき かせき かせき はつけん かんせん ひと はつけん 発くっされた化石は、砂などをとってきれいにクリーニングし、アクリル樹 クリーニングが終わったら、それぞれの化石を分けて、整理箱にしまい、か 脂などをぬってじようぶにします。 ん理します。 158 ナウマンゾウは、日本とアジア大陸が陸つづきになったときに日本にやって棄て、その覆、白本が夫陸とはなれたときにとりのこされたゾウです。 せいりはこ かせき かせき につばん

5. 大昔の動物

化石 Q&A まんねんまえ こうしんせいいぜん 化石とは、今からおよそ 1 万年前よりも古い時代 ( 更新世以前 ) に せいぶつ せいかっ 生きていた生物 ( 古生物 ) の形や、生物の生活していたようす ( 足あ ぶつ なか とや巣あななど ) がたいせき物の中にのこったもののことです。英語 ではフォッシル (Fossil) といい、「ほり出されたもの」という意味が あります。石にかわったものだけでなく、こはくやその中にとじこめ しんせいだいだいさんき ぐうているい かせき 新生代第三紀の偶蹄類・アーケオメリックスの化石 られたものも、化石とよばれます。 Q 花岩はどうやってできるの ? Q 花岩の年代はどうやって調べるの ? ねんたい かせき せいぶつ せい かせき んだい ちそうねんだい 化石は、大昔に生きていた生物がのこしたこんせきです。生 化石の年代は、化石が発くっされた地層の年代が分かれば、 しごぶん 物が生きていたときにのこした足あとやふんなど、死後分か その地層ができた時代に生きていたことになります。地層の はね がんせきほうしやせいげんそ はか いされなかった骨や歯などの体の一部も化石となります。ほかの生 年代は、岩石の放射性元素や古地磁気を計って決められます。また、 ぶん かせき けんき 0 う こせいだい 物などからの分かいをまぬがれることが化石になるじようけんで これまでの研究でアノマロカリスが出れば古生代カンブリア紀、テ ち 0 うせいだい す。死後、早いうちにたいせき物にうまったり、死体のまわりが樹 イラノサウルスが出れば中生代 こうぶつ かせき はくあき 脂にとじこめられたり、ほかの鉱物にかわったりすると化石になる 白亜紀、デスモスチルスが出れ しんせいだいだいさんき かくりつが高まります。また、化石が形成されるじようけんが同じ は新生代第三紀というように、 こたいすうすく しゆるいねんだい ならば、やわらかいものよりかたいもののほうが、個体数が少ない 種類で年代が分かるものも知ら かせき おお ものより多いもののほうが化石となるチャンスが多くなります。 れています。地層の下から出る ものが古く、上から出るものが かわみずべ ①川や水辺などで死んだ動 げんそく ちそうるいじ 0 う ほうそく 新しい原則 ( 地層累重の法則 ) 物が、どろや砂にうもれて かせき によって、さらに細かく化石の かせき ちそうねんだい いきます。化石としてのこ 地層の年代が分かれば化石の ねんだい けってい 年代を決定していきます。 ねんだい るものは、ほとんどが、水 年代も分かります。 あめ 辺などで死んだものや、雨 なが などで流されたものです。 やわらかいどろや砂のおか げで化石になります。 しんせいだいだいさんき せんしんこっかく 新生代第三紀の地層から発くっされたデスモスチルスの全身骨格 そうたいねんだい せったいねんだい 相対年代と絶対年代 じようげ 地層の上下で、どちらが古いかということが分かります。 そうたいねんだいすいていほう それで、これを「相対年代推定法」といいます。しかし、そ なんねんまえ れが何年前なのかということは、よく分かりません。これに ほうしやせいげんそ はんげんき 対し地層にふくまれる放射性元素の半減期 ( ウラン 238 で約 おくねん あめなみ なんねんまえ 45 億年 ) を調べると何年前なのかはっきり分かるので、「絶 ④地かくへん動や、雨、波な たいねんだいそくていはう どにけずられて、どろや砂に じんるい いせき 対年代測定法」といいます。人類の遺跡などの調さには、炭 あらわ うまっていた骨が、地表に現 どういげんそ 1 4 はんげんき つか 素の同位元素 C ( 半減期 5730 年 ) がよく使われます。最 かせき はつけんはっ ねんだい 近ではカリウムとアルゴンの元素のわり合から年代をわり出 っされます。 す方ほうも実用化されています。 ディニクティスの化石 160 出現した種の数に対して、化石としてのこった種は、わずかに 1 % にすぎないともいわれています。 かせきキューアンドエ 化石 かせき事ューアントエー かせき いま せいぶつ こせいぶつ えいご いみ なか かせき おおむかし かせき むらに かせき はや おお ふる かせき ない ②肉や内ぞうがくさって、骨 なが じかんあいた だけになり、長い時間の間に ほねうえ すな 骨の上にどろや砂がつもって いきます。 はね ニ、ゞ・い二い : , ) デ、 3- ③骨の上に、何層ものどろ すなっち なが や砂、土などがかぶり、長 じかん はねせきか い時間をかけて、骨が石化 します。 はね じつようか かせき し・つげん かせき

6. 大昔の動物

かせき 野尻湖で発くっされた化石 野尻湖の発くつ調さのきっかけとなった、 かせき ナウマンゾウの臼歯の化石 はつけん ナウマンゾウの化石とともに発見された ヤベオオッノジカの下あこの化石 かせき ヒグマ寛骨 ニホンシカ角 を , : lld, 市下 を学第野尻響旧 ナウマンゾウ、ヤベオオッノジカのほ げんざい はっかいどう かにも、現在では北海道にしかいない かせきはっ ヒグマの化石も発くっされています。 古代の人類か使 っていた石器 つか : ホンシカお上ー勲 ~ ] 大日・ ・ 6N 田 m-c_ を第 - 下第麗第層世 かせき つのほね ニホンシカの角と骨の化石 古代の人類には、もっ ともねらわれやすい動物 だったのでしよう。 どうぶつ はね じんるい 動物の骨を けずってつ くった骨器 ニホンシカ右踵譽 を第下基民物物い を尾みいチ どうぶつ ナウマンゾウの全身骨格 せんしんこっかく じつぶつだい ←ヤベオオッノジカの実物大のふくげんもけい ナウマンゾウの化石がふくまれる地層から見つかった石器や骨のナイフは、野尻湖の近くにすんでいた旧石器人類 ( 野尻湖人 ) のものです。 はね 159

7. 大昔の動物

新忙鑑三紀 ・芬贔・体の大きさ・生愚犖筏・券希◆塋なちょう リムノフレガータ ■嶌綱・ペリカン目グンカンドリ科 ・ 3 。師■嶄笹箭覇 ・アメリカ◆現在のグンカンドリ 贔窈筅と考えられています。しかし、 すいめん グンカンドリが水面におりなかったの に罸して、リムノフレガータは、水面 かいじう にもおりていたようです。海上や、か なり内陸の湖などにもいました。 ないりく リムノフレガータの化石 プレスビオルニス ちょうこう ・鳥綱・カモ目カモ科・ 1 m ■白壷覇 ~ 始新世箭覇 きた ■ヨーロッパ、北アメリカ、南アメリカ げんざい ◆現在のカモのなかまなのですが、長い くびあし かせきはつけんとうじ 首と足があり、化石発見当時はフラミン おも ゴのなかまだと思われていました。骨と 卵の化石がいっしょに、たくさん由てい うみ ることから、湖のあさ瀬で、コロニーを つくってくらしていたと思われます。 みなみ ネオカタルテス もく ししんせいこうきち物うしんせいぜんき ・鳥綱・ツル目■ 45 ■始新世後期 ~ 中新世前期 ■北アメリカ◆花石が発見されたころは、コンドルの 1 種 ちじようす だと思われていましたが、ツルのなかまの中の、地上に巣を こがた ち・うるいた つくるグループでした。小型のネズミ類や、は虫類を食べる ちじようたもの 肉査の鳥で、地上で食べ物をさがしていました。 おも なか おも にくしくとり ビ尋 ふくげんがむすかしい鳥の化石 ちょうるい からにかる ほねなかくう 空を飛ぶ鳥類は、体を軽くするために、骨の中が空どうだったり、細く かせき できていました。そのため化石になると、完全なものがのこりにくいもの なのです。 はね はんとう また、羽も化石としてのこりにくいために、本当は、現在のクジャクの おばね ばね おお ように、大きな尾羽や、頭には、かざり羽があったものもいたかもしれま せん。しかし、化石からそこまでふくげんするのはむずかしく、研究の結 ハ げんざい 果やけいけんから、現代の鳥の特ちょうに近いものは、現在の鳥をモデル にふくげんしているのです。 かんせん げんざい けんき・ 1 げんだい

8. 大昔の動物

新生忙第四紀 しんせいた、 \ 2 キタナキウサギ ( 工ゾナキウサギ ) アマミノクロウサギ につほんあまみ ・ほ乳綱・ウサギ目ナキウサギ科■体長 15.5 ~ 17.5cm ■ 120 ~ 160 g ・シベリ ・ほ乳綱・ウサギ目ウサギ科■体長 43 ~ 47cm 、尾長 3.5cm •2kg ■日本 ( 奄美 にっぽんほっかいどう けんざいい とうぶつ し 0 つげん そせん ふる せんしんせい おおしまとくのしま ア、モンゴル、日本 ( 北海道 ) ◆耳が短いなど、ウサギの祖先のすがたをのこしてい 大島、徳之島 ) ◆現在生きているもっとも古いウサギ科の動物です。鮮新世に出現 ほっかいどう いわば ひょうかしだいわた なんせいしよとうもり ます。北海道では岩場にすんでいますが、これは氷河時代に渡って来たものの生きのこ し、そのころ島になった南西諸島の森で生きつづけてきました。 りです。 142 だいよんき おもとく たいじう 0 らだおお ぶんるい ぶんぶ ■分類■体の大きさ・体重・分布◆主な特ちょう おおむかし げんだい はるか大昔の化石で知られていた生き物が、この現代にも生きてい かせき かせき げんだい る。これが「生きている化石」です。生きている化石は、古代と現代 をつなぐ古くからの生きのこりであることが分かってきました。このよ かせきはつけん そせん うな事実から、化石は発見されていなくても祖先のすがたをのこして かせき もの おも せいぶつ いると思われる生物も「生きている化石」とよばれるようになりまし せいぶついろせい もの た。化石はその生物の色や正かくな形、食べ物のとり方、子育てのよ った うすや動き、群れでいたかどうかなどを伝えてくれませんから、「生き たいせつ ている化石」がとても大切だということが分かります。 かせき かせき ぶる じしつ かせき イリオモテヤマネコ に 0 うこうしよくにくもく たいちょう ■ほ乳綱・食肉目ネコ科■体長 60cm 、 にっぽんおきなわけんいりおもてじま 尾長 20cm •4kg ■日本 ( 沖縄県西表島 ) そせん どうぶつ しんりん ◆ネコ科の祖先ににている動物です。森林に ゆうがた かっとう 1 頭でくらし、夕方から活動し、しっ地やぬま の近くでカモやクイナなどの鳥をとらえます。 ちか かネ めテ たモ 引調イ をを たいちょう に 0 うこう たいちょう か みみみしか せいそくすう ねんはつけん と - ロ、 イリオモテヤマネコは、 1965 年に発見され、 1967 年に新種とされました。生息数は、 40 ~ 100 くらいだと考えられています。

9. 大昔の動物

大新の動第隨報館 おお むかし せいぶつ どう ぶつ じよう ほう かん しんか 生物の進化 せきついどうぶつ 脊椎動物の進化 しんか かせきキューアンドエー 化石 Q&A ・ 化石の発くつ かせき ほ乳類の進化 にゆうるい は虫類の進化 ちゅうるい 両生類の進化 しんか りようせいるい 魚類の進化・・ しんか スミロドン 145 ・ 160 ・ 158 156 ・ 154 ・ 152 ・ 150 ・ 148 146 ( サーベルタイガー )

10. 大昔の動物

・宝石になった化石・ かせき ります。化石がそっくりオバール ( 蛋白石 ) にかわったものは、宝 生物が死んで化石になるまでには、いろいろなことが起こります。 石としてのかちが高まっています。 たとえば、かたいそしきや内部がほかの鉱物に入れかわることがあ かせき はう たんばくせき せいぶつ せき こうぶつ ないぶ 方解石 ( アンモナイト ) 部分が、白い方解石でうめられています。 ちゃうせいだい ( 中生代ジュラ紀・イギリス ) アラゴナイト ( アンモナイト ) アンモナイトのからがアラ ゴナイトという鉱物にかわっ みどりせきどうしよく たものです。特に緑や赤銅色 にかがやくアンモナイトは「ア ンモライト」とよはれます。 ら 4 うせいだいはくあき ( 中生代白亜紀・カナダ ) はうかいせき アラゴナイト ( アンモナイト ) からの部分が黄鉄鉱にかわり、部屋は黄色 味をおひたアラゴナイトでうめられています。 ち 0 うせいだい ( 中生代ジュラ紀・ロシア ) ぶぶんおうてつこう にまいがい 方解石 ( ニ枚貝 ) イセシラカイというニ枚貝が、オレ いろはうかいせき ンジ色の方解石にかわっています。 しんせいだいだいよんき ひろしまけんひろしまし ( 新生代第四紀・広島県広島市 ) にまいがい まきがい ! よくすい ! よくすい 玉髄 ( ソテッ ) 植物のソテッの化石が全体に玉髄にかわり、 ひょうめん 表面のようすが保ぞんされています。これを珪 ねんりん かはく 化木といいます。日本でも年輪がきれいにのこ ったものが多く発見されています。 ら・うせいだい ( 中生代ジュラ紀・アルゼンチン ) 玉髄 ( 巻貝 ) ビカリアという巻貝の中身部分が、 玉髄にかわったものです。箝に白色 ! よくすい つき つき の玉髄は、「月のお下がり ( 月のふ ん ) 」とよはれています。 しんせいだいだいさんき ぎふけんみずなみ ( 新生代第三紀・岐阜県瑞浪帚 ) まきがいなかみぶぶん きよくずい にまいがい オバール ( ニ枚貝 ) かせきなか ニ枚貝の化石の中にも、すっかりオノヾール にかわったものがあります。美しいものは、 はうせき みがかれ宝石となっています。 ち 0 うせいだいはくあき ( 中生代白亜紀・オーストラリア ) うつく につはん おおはつけん けっしようあっ こうぶっせきえい しろあお かっし一 ( 玉髄とは、鉱物の石英の結晶が集まったものです。白や青、褐色などの色があり、メノウなどもその一つです。古くからかざり石として利用されてきました。