センシビリティ - みる会図書館


検索対象: 教養としてのテクノロジー : AI、仮想通貨、ブロックチェーン
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1. 教養としてのテクノロジー : AI、仮想通貨、ブロックチェーン

らしいものではないかと思います。 しきねんせんぐう 特に、幻年に 1 度、新殿を造営して旧殿の神体を移す伊勢神宮の「式年遷宮。の仕組み やすだよしのり は独特です。環境考古学者の安田喜憲氏は、著書で「年というのは 1 世代である。おじ いさんが式年遷宮をやれば、次の式年遷宮は子供が、そしてその次の式年遷宮は孫がとい う風に、 1 世代ごとに式年遷宮を行う。この美しい地球で 1300 年もの間、代々遷宮を 行えるということは、なんとゆう喜びなのかー ( 『環境考古学への道』ミネルヴァ書房、 201 3 年 ) と書いています。日本が持っていた「時間軸」を、自分たちで再発見することが必 要なのではないでしようか。 また、日本は島国であり国土も狭く、限られた自然資源をうまく使って発展してきた国 です。現在、地球規模で起こりつつある環境問題を考えたとき、日本人がそもそも持って いた〈センシビリティ〉や生き方、美学といったものが 1 つのお手本となるはずです。 2 020 年の東京オリンピックは、世界へ向けて日本をアピールする絶好の機会です。日本 人の〈センシビリティ〉を世界へ発信することで、新たなム 1 プメントが広がるきっかけ になるはずだと僕は考えています。 178

2. 教養としてのテクノロジー : AI、仮想通貨、ブロックチェーン

という認識で、「その地域に住む人たちを助ける」という意味合いが強かったように田」い ます。しかし、いまは違います。彼らからロ 1 カル・リテラシーを学び、彼らが持ってい る知恵をいただくために活動しているのです。 彼らインディジネス・ピープルの〈センシビリティ〉を、つまり「考え方」や「美学」 を先進国に移転しながら、これからも積極的にシェアしたいと考えています。 121 第 4 章「人間」はどう変わるか ?

3. 教養としてのテクノロジー : AI、仮想通貨、ブロックチェーン

歩ける距離を大切にする「ペデストリアン・シティ」 「モビリティ」としての自動運転車 自動連転は「倫理」が問題だ 犠牲者に優先順位をつけられるか ? テスラの自動運転車 コンピュータの過ちは許されない アンフェアな <— 都市のサステナビリティ 「ローカリティ」には学ぶべきことがある 自然や文化は自分たちで守る 地域から〈センシビリティ〉を学ぶ 第 5 章「教育」はどう変わるか 7 ロポットを育てても意味がない 価値観を変える「アンスクーリング」のムーブメント 「コンペティション」より「コラボレーション」が大事 自由に人とつながれる場 アンスクーリングを社会に広げる 123

4. 教養としてのテクノロジー : AI、仮想通貨、ブロックチェーン

換金できるもの、できないもの の測り方に問題がある ュニバーサル・べーシック・インカムの考え方 あなたの労働に「人生の意味」はあるか 新しい〈センシビリティ〉が必要だ 第 2 章「仮想通貨」は「国家」をどう変えるのか ? 1990 年代から続く「仮想通貨」への関心 「暗号化」はインターネットの大きなテーマの 1 っ ンク 国家サイファーバ 「仮想通貨」で国家から独立する 「独立の夢」はバブルでついえた 「ビットコイン」はリバタリアンの理想 国家からのマネー逃避 新たな資金調達手法「ー ( 0 」とは何か ? 投資家がー ( 0 に熱を上げる理由 インチキなー ( 0 がたくさんある 投資されたお金を返す義務がない

5. 教養としてのテクノロジー : AI、仮想通貨、ブロックチェーン

若い人たちのなかでは、すでに小さな波が起こり始めているのかもしれません。 アメリカの人口の 4 分の 1 を占める「ミレニアルズ (Millennials)_ は、 2000 年以降 に成人となった 19805 囲年代生まれの世代です。ある調査によれば、彼らの約 9 割は 「」、つまり「企業の社会的な責任ーに基づいて、商品を購入します。また約 7 割は 自身をソーシャルアクティビスト ( 社会的な活動家 ) と位置づけているそうです。アメリカ では若い人たちが変わってきています。日本はどうでしようか 人間はこうした変化のタイミングが訪れると、無意識に〈センシビリティ〉を変えるも のだ、と最近になって思うようになりました。新たなム 1 プメントの芽はそこかしこに見 え始めています。僕の役割は、ムープメントをむりやりに起こすことではありません。起 ころうとしているものを拾い上げて、小さな波をつなげていくことです。 191

6. 教養としてのテクノロジー : AI、仮想通貨、ブロックチェーン

らも加速していくでしよう。そうすれば、お金のような経済的な価値のためだけに〈働く〉 ことに疑問を持つ人はこれからもっと増えることになります。つまり、お金のためだけに 〈働く〉のではない。「ミー ニング・オプ・ライフ ( 人生の意味 ) 」が重要になってくるのです。 新しい〈センシビリティ〉が必要だ 以前、通信教育サービスを提供する「会」が主催するイベントで、日本の中学生と対 話する機会がありました。そのときのことです。 僕が環境問題の話をしようと呼びかけたら、一人の男子から「人間を含めた環境の話で すか、それとも人間ナシの話ですか ? ーと、返ってきました。「それはすごくいい質問だね」 と言って、「我々は人間だから人間がいる前提で考えよう」と答えたら「わかりました」 と前提が決まったところで、女子中学生から今度はこんな質問がきました。「でも、人生 の意味って何ですか ? それを先に考えなければいけないのではないでしようか ? ーと言 うのです。 いまの中学生がこうした思考を持っていることを、僕はすごくうれしく、また頼もしく

7. 教養としてのテクノロジー : AI、仮想通貨、ブロックチェーン

丿 1 べアの声をちゃんと聞いていないと をする方法を文化として持っていました。グリズ 1 危ないなど、彼らが自然とつながりながら築いてきた文化は、僕らが学ぶべき自然保護の 考えも包摂しています。彼らから学ぶものは、とても多いと思っています。 地域から〈センシビリティ〉を学ぶ — e メディアラボとして、僕らがインディジネス・ピープルに対して、どのようなサ ポ 1 トをしているかというと、「こうすれば、こんなことができるーといったノウハウの 提供もありますし、何かを行うための資金を調達するためのファンドを組むこともありま す。もちろん、彼らが他の地域と交わるように国際交流の場を提供することもあります。 また、テクノロジ 1 の活用方法としては、彼らの自然資本から創薬に役立ちそうな素材 を見つけたり、役立ちそうな遺伝子を見つけるためのロポットをつくるなどの活動をして います。もちろん、その地域で新たな発見があれば、そこに住む人たちへ、得た権利を配 ろうという意図もあります。 いままでの「国際貢献。は、先進国などお金を出す側が、「文化的に遅れている地域 ,

8. 教養としてのテクノロジー : AI、仮想通貨、ブロックチェーン

。ハラダイムシフトは文化から生まれる この本の共著者であるアンドレー・ウ 1 ルは、バウハウスが起こした社会的なムープメ ード大学には、アメリ ントの研究をしています。彼が—と並行して学んでいるハ の カ唯一のバウハウス建築が残されていて、そこが研究室になっています。 ハウハウスは幻世紀初頭のドイツで起こった、ア 1 トとサイエンスとデザインを混ぜたせ 起 を ムープメントでしたが、、 しろんな専門家が集まって、倫理学の観点でいまの時代はどうい う時代なのか、時代に対する肌感覚 ( センシビリティ ) を基にさまざまな建築やプロダクト プ を生み出しました。彼の研究テ 1 マは、 100 年前のバウハウスムープメントと現在の違一 いは何か、です。いまムープメントをつくるとしたら、ど、つい、つい、つものになるかを考え 本 ています。 おおよそ、 100 年単位のパラダイムシフトは文化から生まれます。アート、ファッシ 第 ョン、音楽が重要な責任を持っているということです。当時にはなかった専門分野が生ま れてきているなかで、どういう形でそれを花開かせるかいうことでもあります。

9. 教養としてのテクノロジー : AI、仮想通貨、ブロックチェーン

ほかに見たことがありません。日本は経済的にも豊かな国であるはずなのに、普通の会社 員になると、なぜこんなにも「こだわり」を感じることができなくなるのでしようか ここには強いコントラストがあります。職人や飲食店にはすごく「こだわりを求める けれども、自分が生活している家や、自分が着ている洋服にはあまり「こだわりーを感じ ません。皆が同じような文房具を使って、同じような打ち合わせをしています。たいてい の場合、普通の人は自分の生活にこだわっていないように見えます。 社会のある一部のカテゴリーの人はこだわりをもって生活をしていますが、普通の人が 生活のなかで「イノベーションしよう」「変えていこう」と意欲を持たないのは残念です。 第 5 章でアンドレーが教育システムを変えるのではなく、価値観から変えるべきだと主 張していますが、こうした考えは僕とアンドレ】が話し合って出した結論でもあります。 僕たちは、生活のなかで皆が強い「こだわり」を持っことがいちばん大切だと考えていま す。 教育も会社も硬直化したシステムで運営されているため、そうかんたんには壊れませ ん。いま必要なのは生活への強い「こだわりーです。第 1 章でも最後に〈センシビリティ〉