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検索対象: UUCP入門
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1. UUCP入門

序 Nutshe Ⅱハンドブックの形式について 文 CUNIX リファレンスマニュアル』に記載された大量の UNIX プログラムの中で、 UUCP プログラムはよく迷子になる。唯一の目印は、名前が "uu ”で始まるというこ とだけである。 Berkeley システムを除けば、 Usenet を使用するためのプログラムと プロシージャさえ、 UNIX の標準ドキュメント * 1 で説明されていない。 UUCP と Usenet のプログラムに関する情報を一冊のハンドブックとしてまとめ、 これらをうまく使えるようになっていただくというのが、本書の目的である。 つぎに、本書で使用する表記方法について説明する。 コマンド コマンドは実行されるタスクに合わせて記述される。 uucp [ 0 カ〃 0 司 S04 尾召 コマンド文法の例をあげよう。 入力するコマンドはポールド体で表す。また、入力するパラメータなどはイタリッ ク体で、省略できるものについては [ ] で囲んで表す。たとえば、 uucp コマンドの正 しい使い方は、 "UUCP" と入力し、必要であればの砺を続け、 so 化ファイル名と 切砺ファイル名を指定するということになる。 実行例 コマンドを入力したときに得られる結果を示すために、例をいくつかあげてある。 表示されるファイルが既に存在することが前提となっているので、例をそのまま入力 するという意味ではない。 例については固定ピッチのタイプライタ文字で印刷してある。つぎの例では、入力 するコマンドをポールド体で、システムからのメッセージと応答を普通の書体で表し ている。 例はつぎのように表される。 * 1 訳注 : 現在では、大部分の UNIX のマニュアルに uucp の説明がある。 を含んだ形での実際の運用に関する記述は少ない。 しかし、 News システム 9

2. UUCP入門

netnews を使う Usenet は netnews ソフトウェア、 1 を実行しているコンピュータからなる世界規模 のネットワークである。 既に述べたように、 Usenet はニュース記事の形でアイディアを交換する、公開され たフォーラムである。ニュース記事はメンバーサイトに配布される。 Usenet のユー ザーは netnews プログラムを使って、記事をポストしたり、メールで応答したり、以 前の記事に対するフォローを行ったりすることができる。また、単にニュースを読む だけでもかまわない。 Usenet 上で得られるニュースメッセージは、ニュースを送信した人々と同しよう に、多種多様である。ューザーとそのアイディアを組織だてるために ニュース記事 はニュースグループに分類される。 システム管理者が netnews を設定する際に、受信、あるいは配布するニュースグ ループの数を制限している場合が多いだろう。また、読みたいニュースを個人のニュー * 1 訳注 : netnews ソフトウェアとしては、現在、 Bnews および Cnews という 2 つのバージョンが広 く使用されている。 Bnews 、 Cnews それぞれの配布キットは、 NIFTY—Serve の UNIX フォーラ ム (FUNIX) などからも入手できる。 Trai1blazer モデムを持っていれば、 Anonymous UUCP で入手することもできる。 127

3. UUCP入門

5 章リモートシステムにログインする また、ローカルシステム上で実行中のコマンドの出力をリモートシステムに送るこ ともできる。つぎのように入力する。 ~ $ じ 0 襯〃 d 110 /work/nutshell/uucp ~ [newton] ! pwd ~ ! pvd ~ [newton] ! cd /work/fred ~ ! cd / 0 て k / 土 r ・ d /work/nutshell/uucp ~ [newton] ! pwd calif% ~ !pvd である。代わりに ~ % を使うのだが、その例を示す。 更しようとしても、コマンドはサプシェルに渡されてしまい、なにも起こらないまま チルドシェルエスケープ ( ~ ! ) を使って、ローカルシステム上のディレクトリを変 ・ディレクトリを変更する 上でファイルをクローズすることができる ファイル (test. vms) に出力が取り込まれる。ー@ を入力すると、 VAX コマンドの出力はリモートシステムに送られて、リモートシステムで今、作成された に似ている。 2 行目は、ローカル (UNIX) システム上で cat コマンドを起動するが、 VAX 上の create コマンドは、テキストファイル作成のための UNIX の "cat > ” mars$ -$cat test . UNIX mars$ create test . vms のように入力する。 ら test というテキストファイルをコピーする場合を考えてみよう。 mars 上で、つぎ VAX/VMS システム (mars) にログインした状態で、自分の UNIX ディレクトリか このエスケープシーケンスを使用する。たとえば、 cu を使って ピーする場合などに UNIX 以外のリモートシステムに、ローカル UNIX システムからファイルをコ

4. UUCP入門

序文 ・リモート UNIX システム上でコマンドを実行する。 ・直接リンクされていないシステム上のユーザーに対して、メールを送ったりファ イルを転送したりする。 ・ローカルシステムにログインしたままの状態で、リモートの UNIX および非 UNIX システムにログインする。 ー他の UNIX ューザーがポストしたニュース記事を読む。 己事をポストしたり、他の筆者がポストしたニュースにフォロー記事をポストする。 UUCP の開発経緯 最初の UUCP システムは、 AT & T ベル研究所の Mike Lesk によって、研究プロ ジェクトの一環として 1976 年に開発された。初版が成功を収めたため、 Mike Lesk 、 David Nowitz 、 Greg Chesson らによる改良版が、 UNIX Version 7 とともに配布 されて、 Version 2 UUCP として知られるようになった。 System V Release 3 から、 AT&T はさらに新しいバージョンの UUCP を配布す るようになった。 Peter Honeyman 、 David A. Nowits 、 Brian E. Redman らが 1983 年に開発したものである。 Version 2 の欠陥を取り除き、 UUCP 管理を容易にし、ま た、より高度な通信デバイスやネットワークをサポートするように変更されている。 この第 3 版は HoneyDanBer ( 開発者の名前からとられた ) として親しまれているが、 AT&T の 3B2 マニュアルでは "Basic Network Utilities ”というそっけない名前で 呼ばれている ( 本書ではこの版の UUCP を BNU と呼ぶ ) 。 BNU は Version 2 と下 位互換性があるため、 UUCP ネットワークでは Version2 のサイトと BNU のサイト が混在することが可能である。 Xenix を含む、多くのシステムでは Version2 を使い続けている。しかしながら、 Version 2 のサイト同士でさえ違いがある。特に、 BSD 4.3 (Berkeley UNIX の最 新版 ) ではメジャーな変更がいくつかあった。 Version 2 、 BNU 、および XENIX と BerkeIey UNIX システムの UUCP のバー ジョンによる違いは、概してユーザーには影響を与えない。改良点には価値がなくて も、新しいバージョンには改良されたドキュメントと、より完璧なエラーメッセージ 一三ロ 6

5. UUCP入門

序 本書の範囲 文 CUUCP 入門』では、 UUCP プログラム、および cu と tip という非 UUCP プログ ラムを使用して、 UNIX システムと非 UNIX システムの両方と通信する方法につい て解説する。また、サイトが UNIX ューザーズネットワーク (Usenet) のメンバー であれば、本書で解説する方法で、ニュースを読んだり、他の Usenet のメンバーに 対して記事をポストしたりすることができる。 本書では、他のコンピュータシステムとの UUCP と Usenet 接続は、既にシステム 管理者によって確立されているものとする ( UUCP の設定と管理については姉妹書の 「 UUCP システム管理』で解説されている ) 。これらのプログラムで行うことのできる 数々のタスクの実行方法に着目していく。本書を読み終える頃には、以下の作業が行 えるようになる。 ・リモートシステムのユーザーにメールを送る。 ・ UNIX システム同士でファイルを転送する。 5

6. UUCP入門

リモートシステムに ログインする 97 とめるが、その詳細については、自分のシステムのマニュアルを参照してほしい。 cu に似ているが、よりよいプログラムであるとの声が多い。 tip については本章でま が提供される ( BerkeIey システムには cu をサポートするものもある ) 。 tip は非常に BerkeIeyUNIX システムでは、リモートログインのために tip というプログラム 理者に連絡を取り、リモートシステム上で使えるログイン名とパスワードをもらおう。 リモートシステムにまだログインしたことがなければ、リモートシステムのシステム管 リモートシステムで有効なログイン名とパスワードが必要になる。 cu を使う前に プしたりするような場合は、 cu が便利である。 インしたり、オンラインデータベースのような UNIX 以外のシステムにダイアルアッ ンドを会話形式で実行できるからである。 1 つ以上の UNIX システムに定期的にログ UNIX 、あるいは UNIX 以外のシステムに直接ログインして、そのシステム上でコマ cu は uucp よりも一般的なプログラムである。なぜなら、 cu を使えば、リモートの

7. UUCP入門

1 章 UUCP について ネットワークのもとでは、異なるコンピュータシステムのユーザー同士が、あたか も同じシステムのユーザー同士のように情報を共有することが可能になる。システム 間でファイルを転送したり、各システム固有の資源を利用したりすることもできる。 通信リンクは接続のためのハードウェアとソフトウェアプログラムによって成り立っ ている。データを送信するシステムと受信するシステムとの間は物理的に接続される。 双方のシステムが同じ場所にあれば、ケープルによって接続されるだろう。電話回線 の向こうであれば、通信するためにモデムが必要である。物理接続ができれば、それ ぞれのシステムでネットワークを操作するためのソフトウェアが必要になってくるが、 こで UUCP の登場となる訳である。 UUCP は UNIX オペレーティングシステムのネットワーク機能である。 UUCP は、 設定や管理を行うためのファイルやプログラムと、ユーサーが UUCP を使用するた めの数々のプログラムから構成される。本書では、 UUCP ューザーのためのプログラ ムに的を絞って説明する ( UUCP はこの機能を指す。 uucp プログラムはこの機能の 一部であり、 Unix—to—Unix Copy を表す ) 。 UUCP で行える操作はつぎのとおりで ある。 ・リモートシステムのユーザーにメールを送る。 ・ UNIX システム間でファイルを転送する。 ■リモートコンピュータシステムの資源を利用する。 UUCP を利用するにはさまざまな方法がある。異なる 3 つの場合を挙げてみよう。 1. 小さな会社で、数台のミニコンピュータがあるが、レーザープリンタは 1 台しかな い。プリンタが接続されているシステムにファイルを送るために UUCP を使う。 2. チェーンストアで、電子式キャッシュレジスタからのデータを集めるために、各店 舗に UNIX システムを置いている。その日の売り上げについての情報を含むファ イルを、センターオフィスで稼働している大きな UNIX システムに、夜の間に送 るために UUCP を使う。 3. 大きなプロジェクトに参加しているプログラマが別の場所で働いている。プロジェ クトの方針についてのあらゆるメッセージをお互いに送るとともに、ソースファイ ルをアップデートするために、プロジェクトチームのメンバーが UUCP を使う。 22

8. UUCP入門

序文 どの版を使っているのだろう ? ば、システムと一緒に出荷されるドキュメントを調べるようにしてほしい。 が提供される。だから、本書で説明するコマンドや例がうまく動作しないことがあれ 表 1.1 UN Ⅸべースのシステムと UUCP の現在のバージョン 3. システムと一緒に出荷された UNIX のドキュメントを調べてみる。 ■その代わりに Systems というファイルがあれば、 BNU である。 ■ L. sys というファイルがあれば、「古い」 Version 2 UUCP である。 2. /usr/lib/uucp ディレクトリの内容を表示してみる。 1. システム管理者か、 UUCP ソフトウェアをインストールした人に聞いてみる。 されているわけでもない。 UUCP のバージョンを調べる方法をいくつか紹介しよう。 ついてまとめてある。だが、この表は分かりやすくないし、また、常にアップデート UNIX の現在のリリース、および UNIX と一緒に配布される UUCP のバージョンに ら提供される UNIX の現在のリリースに依存する。表 1 には、主なシステム、その ムが載っているかどうかを確認してほしい。 UUCP のバージョンは通常、メーカーか ジステムで実行されている UUCP のバージョンが分からない場合、表 1 にシステ メーカー AT&T Convergent Techn010gies Digital Encore IBM M asscomp モデル 3B1 (UNIX PC) 3B2 3B15 Miniframe (CTIX) Mightyframe (CTIX) MC ー 5000 シリーズ PS 2 RS6000 RT—PC (AIX) Multimax VAX MicroVAX UNIX/UUCP バージョン System V. 2/Version 2 System V. 3/BNU System V. 3/BNU System V. 2/Version 2 System V. 3/BNU ULTRIX/Version 2 Plus BSD 4.3/Version 2 Plus System V. 3/BNU System V. 2/Version 2 AIX/Version 2 Plus AIX/BNU System V. 3/BNU 7

9. UUCP入門

・商標 UNIX オペレーティングシステムは、 UNIX System Laboratories, lnc. が開発し、ライセ ンスしています。 その他、本書で使用するシステム名、製品名は一般に各開発メーカーの登録商標です。

10. UUCP入門

ファイルを転送する 本章では、ネットワークで繋がれた UNIX システム間でファイルを転送する方法に ついて説明しよう。もっとも頻繁に利用される UUCP の機能は、リモートシステムに ファイルを送ったり、ファイルを持ってきたりすることである。ファイル転送のため のコマンドを覚えるのは簡単である。しかし、リモートファイルシステム上のディレ クトリに対するアクセスの制限によって、ファイル転送に成功するのが難しい場合も ある。こういったセキュリティ上の制限を回避するために、 UNIX システムでは誰も がアクセスできるバブリックディレクトリが用意されている。 特に、ローカル、およびリモートシステム上のパプリックディレクトリ同士の間で ファイル転送を行うためのコマンドが 2 つある。これらのコマンドは uuto と uupick であり、これらは mail と同しくらい簡単に使用できる。しかし、このコマンドがすべ ての UNIX システムで使用できるわけではなく、 uucp プログラムが一般的な UUCP ファイル転送ユーティリティとなっている。 uucp を使えば、リモートファイルシステ ム上の任意の場所にファイルを転送することができる。 35