しやしん はじめに と くうぐん りくぐんつうしんたい せかいさいしょぐんようき アメリカの陸軍通信隊が、世界最初の軍用機を受け取ったのが、空軍のはじまりですが、それから ひやく くうぐん こんにら 六十年たった今日では、なんと、百十二の国が、空軍をもっています。 つく じぶんくに ひやく この百十二のなかには、アメリカ、ソビエト、イギリス、フランスのように、自分の国で作った超 ひこうき けいひ・」う、 - つか か おんそく、 音速機を使っている国もあれば、外国から買った飛行機、それも、軽飛行機だけしかもっていない国 もあります。 ほん ほん か 、ようだい あ、たしょてんかんせかいびこうき この本は、私が、まえに書いた秋田書店刊「世界の飛行機」の兄弟ぶんにあたる本ですが、こうし ひこうき びこうき せかい くうぐん おお た世界の空軍が、どのようにして大きくなり、いまどんな飛行機を使っているか、その飛行機は、ど とくちょう やくめ しやしんせつめい んな特徴をもち、どんな役目を果たしているか、ということを、写真と説明で、まとめたものです。 せかい くうぐん 世界一の空軍をもっているアメリカをはじめ、ソビエト、イギリス、フランス、西ドイツ、イタリ ひこうき みはっぴょめずら につばん くにちゅうしん ア、日本の七つの国を中心にして書いてありますが、飛行機マニアの人たちが写した未発表の珍しい と′、ちょう 写真が、たくさんはいっているのが特徴の一つです。 ひこうき じたいせん せんそうどうぐ 飛行機は、戦争の道具にするため生まれたものではありませんが、一次大戦や、二次大戦のお ひ・」うき 、ゆうそくおお しんば せかいじゅうつく かげで、急速に大きな進歩をしたことは、否定できませんし、世界中で作られている飛行機の大部 ただ よん ひ・」うき し くうぐん ぐんようき じじっ 分が、軍用機だということも事実です。したがって、飛行機を知るためには、空軍についての正しい ちしきひつよう 知識が必要です。 ほん か ほんひこうき この本は、そのために書きました。この本で飛行機に、いっそう強くなってください あ・、 0 、も AJ しようわ ねんがっ 秋本実 昭和四十四年十月 ねん わたくし つよ びと じたいせん うつ みのる ちょろ
りくぐんこうくうたい ハンドンべージ・ビク イギリスも、空軍、海軍航空隊、陸軍航空隊の三つにわ みかづ、がたつば物 ターは、三日月型の翼を かれている。 せんりやくばくげき、 やくせんびやくぎ加いぐんやくびやくきりくぐんやくびやく 空軍は、約千八百機、海軍は約六百機、陸軍は約三百八持った戦略爆撃機で、爆 ひこうき 撃機としてはもう旧式に 十機の飛行機を持っている。 ちか こう ぐん 、しかプルースチール くうたいら 攻撃空軍 空対地ミサイルを積むミ くうぐん こうアきくうぐんしえんくうぐんくんれんくうぐんせいびくうぐんえん サイル母機にしたので、 空軍は、攻空軍、支援空軍、訓練空軍、整備空軍、沿 ぶんかつやく がんくうぐん わ いまでも十分活躍でき 岸空軍の五つに分かれている。 ・」う′、くうぐん むかしせんとうくうぐんばくげきくうぐんだん る。 攻緊空軍は、昔の戦闘空軍と爆撃空軍団をいっしょにし ばくげ、がた じゅうばく せんとうき この爆撃型のほかに、 たもので、ライトニング戦闘機、バルカン重爆、ビクター くうちゅうみゆうゆき 、ゆうゆ じゅうばく ていさつ、 ていさつ、 空中給油機にしたもの 重爆、ビクター偵察機、キャンべラ偵察機、ビクター給油 でんしそうら や、カメラと電子装置を 機を持っている。 ていさっき ひこうたい やくひやくき 積み、偵察機にしたもの 0 ライトニングの飛行隊は九つで、約一一百機ある。 さいしゅうがた ちょうおんそくげいげきき もある。 一フィトニングは、マツ、 ノ二・二の超音速迎撃機で、最終型 こひこうたい ばくげ・きき ・、うたい / 、う 、じゅう エフがに 爆撃機が二個飛行隊、 の 6 型は、機銃をやめて空対空ミサイルだけにした。 - 」ひ・」うたい れんしゅろきがた 偵察機が一個飛行隊、給 ライトニングには、ふたり乗りの練習機型もある。 ビーエーシー くうぐんめいぐんこうくうたし の く、フ ていさつ、 っ みゆうノ、、 っ きゅう バルカン ー 126 ー
くうぐん このほかに、訓練の 世界第三位の空軍 部隊もある。 せんりやくくうぐんしゆりよくばくげき ひこうきつく 戦略空軍の主力爆撃 フランスは、むかしから、すぐれた飛行機を作っている。 につばんりくぐん ひこうきっか せんせい 日本の陸軍が、飛行機を使いはじめたころの先生は、フ機は、ミラージュⅣだ。 せんりやくくうぐん ひこう、つか 戦略空軍は、三つの ランスだった。フランス生まれの飛行機を使い、フランス こうくうだん 、よういくだん おし 航空団にわかれている から教育団をまねいて、いろいろと教えてもらっている。 こうくうだん じたいせん くうぐん かんたんま が、一つ一つの航空団 二次大戦では、フランス空軍は、簡単に負けてしまっ ひこうき じぶんくにつく せかいだい は、ミラージュⅣの飛 たが、いまは、自分の国で作った飛行機で、世界第三位の こうたい り ) 、ぐんこう くうぐんも くうぐんかいぐんこうくうたい すばらしい空軍を持っている。空軍、海軍航空隊、陸軍航行隊二個と、 *0— 、ゆうゆ、 ひこうたい わ くうぐん かいぐん せんひやく 空隊の三つに分かれており、空軍は二千二百五十機、海軍給油機の飛行隊一個で ひこうき りくぐん びやく できている。 は四百九十機、陸軍は、八百四十五機の飛行機を持ってい ミラージュⅣは、ミ せんとうき せんりやくくうぐん ラージュⅢ戦闘機を、 まわおお 2 戦略空軍 ひと回り大きくしたもッ せんぶたい せんりやくぼうくうせんじゅっゅそう ので、六〇キロトンの フランス空軍の第一線部隊は、戦略、防空、戦術、輸送 かくばくだんおも ぶたい 核爆弾 ( 重さ五トン ) の四つの部隊に分かれている。 びやく くうぐんだい せよ 2 し↓ーし ぶたい くんれん 門盟を当単 フージュ IV ー 134 ー
くうたいち オ . いばくだんとう びこうたい の水爆弾頭をつけたハウンドドッグ空対地ミサイル一発ず 航空団は三 ~ 五個の飛行隊 ( スコ 1 ドロン ) でできている。 びこうき せんとうき かず びこうたい つを積むことができるようになっており、このときは、爆 一つの飛行隊の持っている飛行機の数は、戦闘機などの オ . いばく おも だんそう じゅうばくゆそう 、、ちゅうカた、 小型機のときは二十五機、中型機なら十六機、重爆や輸送弾倉のには重さ四トンの一〇メガトン水爆を一つ積んで ふつう おおがたき 1 機のような大型機なら十二機が普通である。 せんりやくくうぐん ベトナム戦に使っているーは、、 r-@、などの旧 ばくだんひやくばつつ かいぞう 2 戦略空軍 型を改造し、一三五キロ爆弾を百八発積めるようになって じゅうばくア、、 むかし せんりやくくうぐんサック 戦略空軍 (cn<0) は、昔は、重爆機だけしか持って タイタンⅡ・— ひこうき いなかったが、いまは飛行機のほかに、ミニットマン O アイシービーエム ばつも ビーエム ばっ ひやく を九百五十発、タイタン 0 を五十四発持って ちゅうしん おり、これが中心になっている。 ひやく ひこうき 飛行機は五百五十機のポーイングストラトフォー せんりやくていさっき トレスと、十五機のロッキードー戦略偵察機のほか ひやく きゅうゆよう に、給油用に五百六十機のポーイング O ーストラトタ ンカーなどを使っている。 せかいさいだい ばくだんそう ーは、世界最大の重爆で、爆弾倉の中に、二四メガ ねんりよう はっ すいばく トンの水爆二発か、一〇メガトン水爆四発を積める。燃料 と とお くうちゅう、ゆうゆ をたくさん積み、空中給油なしで遠くまで飛ぶときでも、 っ すいばくばっ 二四メガトン水爆一発は積める。 さいしんがたジーがたエッチがた さゆうしゅよくかめん 最新型の型と型は、左右の主翼下面に四メガトン すいばく っ つか じゅうばく はっ なか っ 0 せんつか っ ばっ ・ゅう
ターを持っ 陸上自衛隊の飛行隊とは ? ている部隊 りくじようじえ、たい ほくぶとうほくとうぶちゅうぶ ぜんこく で、第一へ 陸上自篠隊は、全国を、北部、東北、東部、中部、 ほうめんこうくうたい ほうめんたい リコプター 画部の五つの方面隊にわけ、それぞれに方面航空隊を 隊と第二へ おいている。 ほうめんこうくうたい かんそくゆそう れんらく リコプター 方面航空隊には、方面隊の連絡、観測、輸送をする わ ほうめんたい かくしだん ほうめんひこうたい ほうめん 方面飛行隊と方面へリコプター隊、方面隊の各師団の隊に分かれ び・」う ゅそう ばんごう かんそく れんらく ている。 連絡、観測、輸送をひきうけている番号のついた飛行 ひこうたい しだんびこうたい ばんごう 隊がある。この番号のついた飛行隊は、師団飛行隊と ひこうたい しだん もいい、第一師団は、第一飛行隊といったぐあいに、 しだんめい おな ばんごう 師団名と同じ、番号がついている。 エル ほうめんひこうたい すう ) ほうめん ー四、ー 1 を数機ずつ、方面 方面飛行隊は、 すうき ヘリコプター隊は、ー ー 1 などを数機ずつ 持っている。 しだんびこうたい 師団飛行隊は、 t-a ー四とーを数機ずつ持ってい やく なお、第一ヘリコプター団は、約四十機のヘリコプ りくじようじえいたい エル ほうめんたい ェッチ エルエム ひこうたい ェッチュー すうき かいじようじえいたいこうくうたい 海上自衛隊航空隊 、三、四航空隊、鑑二〇三教育航空隊は、 やく 約九機ずつ、 2 を持っている。 一三、一四航空 2 を使っている第一一、 やく 、よういくこうくうたい 隊、二〇四教育航空隊は、約十二機ずつである。 エスエフつか ぶたい プイ ・」うくうたい
団は二個だ。一つ の航空団は二つの ひこうたい 飛行隊でできてい一 る。そして、いま、 空軍、海軍航空 りくぐんこうくうたし 、ちゅ、もん 隊、陸軍航空隊が くうぐんかいぐん あり、空軍と海軍ている。 しゆりよく こうくうたい かいぐん ひやくき 航空隊の主力はロ 海軍は、百機の g-k ー川で、四つ くうぐんていさつよう ひこうたい の飛行隊を作って ' 〉 = 、 ( ~ ( だ。空軍は偵察用 アールエフ ア の川 ()5 をふ ひやくき この くめて、五百機も につばんエフ は、日本のー のを持っ ジェーみようだい ジェーがた の兄弟で、型 ロている。 そして、この は迎撃用だが、 がたぼくげき 川 ()5 で迎撃航空 型は爆撃ができる せんとうばく ばくげ、しようじゅんけい 団を二個、戦闘爆ように爆撃照準計 げ、こうくうだん さんき 撃航空団を五個編算器を持っているところがちがっている。 れんしゅうようエフ 成している。 このほかに、ふたり乗りの練習用ー川や (--«g,k ーも ごうけいひやく 川の偵察航空 合計百六十機あるから、西ドイツは、世界中で、一番æ— くうぐんかいぐんこうくう ていきっこうくう エフ アールエフ エフ だん ′′い学′、 0 よ・つ こ せかいじゅう テ 1 エフ ばんエフ
しようかい、 くなってきたので、そのかわりに作られた哨戒機で、エレ り・よカくき クトラ旅客機をもとにして作られている。もとのエレクト かつやく しオしカオライオ ラは、故障が多くて、あまり活躍して、よ、・ : ひこう、 ンのほうは、すばらしい飛行機になった。 し、 そうら さいしんし、 ターポプロップ式で、積んでいる装置もみな最新式のも こうじよう しようかいのうつよく せいの・つ のをたくさんそろえたので、性能も哨戒能力もグッと向上 こうげ、ようへい、 している。攻撃用兵器も、四・九五トンにふえた。 速度は七四 0 キロで、ネプチューンより一六七キロほど こうぞくりよく 速い。航続力も九二五〇キロになった。 りくじよう、 不プチューンも、オライオンも、陸上機だが、マーチン ひこうていしき につばんビーエス ー 5 マーリンは、日本のー 1 のように、飛行艇式の しよう・かい、 哨戒機である。 ねん 一九五一年から使われており 、だいぶ古くなったので一 ねんすえ 九六五年の末には、使うのをやめる予定になっていたが ひこうてい ベトナム戦争で、飛行艇が必要になったため、予定をかえ て、いまでも使っている。 しょ・つか : 、 - たいせん、 哨戒機に似たものに、対潜機がある。いまアメリカ海軍 たいせん、 の持っている対潜機はグラマン TJ— 2 トラッカーだけ。 このトラ ' カーは、印でも使 0 ているが、アメリカ海い、、。 はや こしようおお せんそう ひつよう ふる かいぐん さいしんドた のごこ ぐん れんりようへい、 軍のトラッカーの最新型は、燃料や兵器をふやし、乗り心 しゅよく 地もよくするため、主翼や胴体を大きくしてある。 ど - ったい おお グラマン S ー 2 トラッカー 99
こうどう こうくうぶたい かいぐん かいへいたい 海兵隊は、海軍といっしょに行動しているが、航空部隊 こうくうだん こうくうだんエムエーダブリュー は、航空団 ( <t ) が三個で、この航空団は、数個の航 こ・つくうぐんすうこ かいへいひこう くうぐんエムエージー 空群 ( ) にわかれており、航空群は数個の海兵飛行 隊でできている。 びこうき かず せんとうびこう かいへいひこうたい 一つの海兵飛行隊の持っている飛行機の数は、戦闘飛行 - 」、つげ・きひ第」うたい きせんとうこうげきひこうたい は十八機、戦闘攻撃飛行隊は十六機、攻撃飛行隊は十四 、ていさつひこうたい ~ 十六機、偵察飛行隊が十二機である。 せんとうき 、いぐん 2 海軍の戦闘機 せんとうき かいぐんつか アメリカ海軍が使っている戦闘機は、マクダネル・ダグ エルテープイエフ ラスファントムⅡと、・ 8 クルーセーダ 1 の二つだ かいぐんエフ 海軍のー 4 は、、、、などの型があるが、こ じどうてき ジェーがた のうち、型は自動的に迎撃できるようにした迎撃機型で ある。 ぶそうせいのう 武装や性能は、空軍用とだいたい同じだが、三一〇キロ の機雷を十五発積むこともできる。 ファントムⅡは、爆弾や燃料をいつばい積むと二七トン くうほようせんとうき をこえる。空母用の戦闘機では、重さも大きさもナンバ はつつ くうぐんよう ばくだんねんりよう おも おお っ すうこ こう マクグネル F— 4 B ファントムⅡ
しゃ かもっ 八〇トンの貨物を 積める。 このほか、ソビ みんかんこうくう力し エトの民間航空会 社のアェロフロー やくせん、 トが、約二千機の ゅそう、 輸送機を持ってお せんそう り、戦争になる はんぶん、じよう と、その半分以上 ゅそうくうぐんくわ が、輸送空軍に加 わることになって 。 6 ヘリコフタ せつけい ソビエトは、ミルやカモフの設計したヘリコプターをた くさん使っている。 だいぶぶん ゅそうよう その大部分は、輸送用へリコプターで一番大きいミル にんの ( 丿 . 、、 , ) 0 汢へ←に、くレ ー 6 フックは、七十人乗ー ノーはこのー っ ばんおお ッポレフ 'lüー 154 6 をもとにし て作られた空 と 飛ぶクレーン たカアメリ 力のスカイク ちが レーンと違っ て胴体の中に にん も二十五人の じんいんの 人員を乗せる ことがで 0 る ようになって 胴体の下に かもっ までの貨物が 積める。 っ どうたい どうたい した そら 一 121 ー
だいとうりようせんようきプイシー べつかた 一番デラックスなのは、アメリカ大統領専用機の O ー 別な型ばかりだ。 ごう ゅそう 簡にカメラを は、輸送だけでなく、や O— 訂 O ェアフォース・ワン号だ。ェアフォース・ワンの兄弟 りよかくきおな ごうかっく ちずつくしごと ぶんの >0 ー川も、なかは旅客機と同じ、豪華な造りにな積んだー、ーを使って、地図を作る仕事 もしている。 っている。 、しようかんそく ・ゅうなんようとく の持っている 0 ーは、気象覦測や、救難用の特 ばん プイシー 、ようだい マグダネル・ダグラス C ー 9 A アールシー アールシー つか