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検索対象: 日本大百科全書 19
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1. 日本大百科全書 19

ひしお 斐紙ひしガンピ ( 雁皮 ) などのジンチョ関節と、車軸関節である上橈尺関節とが関節包ヒシウンカ〔菱白蝦虫〕 rhombic plant ・ビージーエム 0 バックグラウンド・ す はんし じんび ミュージック に包まれているわけである。なお、一般用語で hopper 昆虫綱半翅目同翅亜目ヒシウンカ科 ウゲ科植物の靱皮繊維を主原料として漉かれた ふごうへんちょう 古代の和紙。↓雁皮紙 肱や臂も「ひじ」と読むが、臂は肩から手首ま Cixiidae の昆虫の総称、およびそのなかの一 O 。ヒーシーエム 0 バルス符号変調 ビーシーエムーー 0 デ 肘ひじ上腕部と前腕部との中間の部分をさで、肱は臂の下半部、肘は臂が突出する部分を種。ヒシウンカ科はウンカ科に似ているが、後オーディオ けいせつ イジタルオーディオ さすとい , つ。↓腕 〈嶋井和世〉脚脛節先端に可動距 ( けづめ ) を欠き、頭幅が すが、その範囲は明確に境されているわけでは ちゅう はやみ ぜんちゅう 解剖学的には前肘部、後肘部および肘日出 ( 町 ) ひじ ( まち ) 大分県中央部、速見郡やや広く、とくに前方に突出しないなどの点でビジェ・ルプラン Marie Louise Eliza ・ ー天四 (l) フラ 窩に区分する。屈曲側が前肘部で、中央の軽く にある町。別府湾に臨む。一八八九年 ( 明治一一異なる。顔上の縦隆起線は両側と中央に三本あ beth Vigée-Le Brun ( 一七五五 とよおか ンスの女流画家 。パリに生まれ、同地に没。父 へこんでいる部分が肘窩である。伸側が後肘部一 l) 町制施行。一九五四年 ( 昭和二九 ) 豊岡町り、ときには中央隆起線上に三個目の単眼をも ふじわらおおが かわさき みなみはた で、肘を屈曲したときにいちばん突出していると藤原、大神、川崎の三村、五六年南端村の っことがある。前翅は透明のことが多いが、し は肖像画家ルイ・ビジェ。父とジョセフ・・ヘル しよう しやくこっ , 、つ ~ う 部分を肘頭という。この肘頭は尺骨の頭端の大部分と合併。町名は古代の荘名による。印豐ばしば暗色部をもち、翅脈は細かく複雑であネおよびグルーズに学ぶ。一七七六年画商ル・フ 部分に相当する。肘窩の形状は逆三角形で、底本線と国道一〇号、一一一三号が通じる。西部はる。前胸背は狭く、中胸背は大きく、菱形を呈ランと結婚。繊細優美で感傷的な画風と、才知 かな一え がいすい びぼう 辺の位置は、肘部の両側にもっとも突出した部鹿鳴越断層崖下の崖錐とこれに続く沖積地で、するのでこの名がある。熱帯、亜熱帯地方に多と美貌によって、早くから上流社会に多くの後 じようか 位を結んだ線 ( 上顆線という。上腕骨の遠位骨水田化が進み、一部は別府湾の眺望よく、住宅 くの種が知られ、日本産は約三五種が知られて援者をもち、七九年から王妃マリ・アントアネ 端部の外側上顆と内側上顆を結んだ線 ) であ地区も開けている。東部の火山灰台地ではミカいる ットの宮廷画家として、王妃および周辺の人々 とうこっ る。また両側は、腕橈骨筋内側縁と円回内筋外ン、野菜を産する。日出は木下二万五千石の城 ヒシウンカ Pe ミ、ミ。ミは、翅端の肖像画を数多く手がけている。八三年、王室 側縁とに囲まれた部分となる。肘窩に指を触れ下町で郡の中心。城跡海岸一〇〇 ~ 二〇〇沖まで六 、リの比較的大形の種で、体は淡褐色アカデミー会員。フランス革命のため国外に出 わ しろした ると、上腕二頭筋の硬い腱に触れることができ に湧く清水に育っ城下ガレイは美味で知られであるが、雄では多少とも暗化する。雄の前翅て、一八〇二年までイタリア、オーストリア、 まだい しようおく ドイツ、ロシアなどで過ごし、各地のアカデミ る。この腱の内側では上腕動脈の拍動を感じるる。旧藩主の替提寺、松屋寺にあるソテッは翅端部は暗色となる。アシなどのイネ科植物に ↓・、っ - っ ーに会員として迎えられた。代表作に『画家と ことができる。肘窩の表層には肘正中皮静脈と樹齢六〇〇年の国指定天然記念物。人口二万一一生息し、幼虫は体が蝦分泌物で覆われ、湿っ 〈兼子俊一〉 いう皮下静脈が走り、静脈内注射や採血などに五六四。↓日出藩 た所の石の下などに群生することがある。成虫娘』 ( ループル美術館 ) 、『自画像』 ( ウフィッイ ちゅう ぶんご 〈黒田亮子〉 用いられる。肘の運動に関与する肘関節は二個囮二万五千分の一地形図「若宮」「杵築」「豊後 は七、八月に出現する。本州、四国、九州に分美術館 ) などがある。 ちょうつがい 豊岡」 の蝶番関節と一個の車軸関節で構成されてい 布する。 〈林正美〉醤ひしお古代の発酵調味料、現代では主と ピーシーエス 0 バンチカードシステしてなめみその一種である醤みそのことをい る。すなわち、蝶番関節である腕尺関節・腕橈ビシー Vichy フランス中部、アリエ県の A«OT) ム う。古代の醤は、魚、獣肉、ダイズなどに麹と 副県都。パリ南南東三四九キ。、ロアール川支流 ) 塩を加えて熟成し、発酵させた塩辛風のもの アリエ川に沿って位置する。人口三万〇五五ピシェット Henri Pichette ( 一九 = 四ー 四、都市圏人口約六万 ( 一九公 I) 。古くからの温フランスの詩人。シャトールーに生まれる。若で、そのまま食用にしたり、塩とともに調味料 泉保養地で、肝臟、胆石、胃腸、アレルギーな くして第二次世界大戦に参戦したのち、核時代として重用された。古くから日本でもっくら どの治療に効く。カジノもある。ワイン、ミネ の世界の不正に対する告発を詩作品に込めたれ、奈良時代には庶民の間にも普及していたと ラルウォーター、機械、ケー。フルなどの工業も 『非詩』 ( 一九四六 ) を発表、俳優ジェラール・フィリ ろイイ 自使にながに香 こフッる筆写細と前の ある。鉱水 ( ビシー水 ) はローマ人も利用し、 ップの演じる詩劇『公現祭』ト ) こ ) な描繊こ直コ ン年イ ラ引彩フてい感のう命コ 一七世紀には湯治場として栄えた。第二次世界 ( 一九四七 ) で注目され、続いて『ニュクレア』 ( 一九 プ卩由ウい ね質家が革ロ品 レ 大戦中の一九四〇 ~ 四四年、ペタン将軍のビシ 五 0 ) を発表した。詩集『風力点』 ( 一九五 0 ) 、『権 描いな画か大 , 作 工をて確流う ー政権が置かれた。↓ビシー政権〈大嶽幸彦〉 利要求』 ( 一九五 0 、『各人へのオード』 0 s å 工 イ 8 ッ館画。的女をるれ残 ジ ン術像像との覚きかを - 目 ・ O ビー ・シー Before Christ の略。西 chacun ( 一九六一 ) などの作品で、激しい反逆と自 レ美肖画いこ感で描 暦紀元で、紀元前を表すとき使用する。その数由への希望を雄弁な叙事詩的語法で展開 〈田中淳一〉 え方は、キリスト生誕の前年から逆に数え、た とえば西暦紀元前一一三年といし 、 23B. C. と記ビ一ノエバノ Vigevano イタリア北 す。天文学では紀元前・紀元後を通して計算に西部、ロンバルディア州バビーア県の都 カ 便利なように、紀元前一年 ( 1 B. C. ) を〇年、市。人口六万五一七九 ( 一九八 D 。ロンバ 、弁 紀元前二年 ( 2 B. (.) をマイナス一年 ( ー 1 ) ルディア平原に位置する農産物取引の中 というように数える。したがって常用する西暦 心地である。一八七二年に最初の製靴工 年数と天文学使用の西暦年数は紀一兀前ではつね場が開設されたのを皮切りに製靴業が発 に一だけ違う。天文学的紀年法では、紀元前後達し、今日ではイタリア最大の中心地と のを 柄形 の年数間隔を引き算だけで求めることができ、 なっている。また、一六世紀以来の伝統 ちじゅん またユリウスおよびグレゴリオ太陽暦の置閏法的な繊維工業もみられる。一五世紀につ 上右 を紀元前にもそのまま適用できるという利点が くられた長方形のドウカーレ広場があ シ ある。 ヒ 〈渡辺敏夫〉る。 〈堺憲一〉 ゞ きっき 505

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はろう 波浪 〔図 A 〕要素と性質 波の峰 ( 山 ) 〔図 B 〕ステレオ撮影によって解析された海〔図 c 〕波形記録の例 面の凸凹の等高線 波咼 2 波咼 3 波咼 4 波高 5 時間 長 周期 1 周期 2 周期 3 周期 4 周期 水深 〔図 F 〕周波数スペクトルの例 高 rn2 ・秒 〔図 D 〕波浪のスペクトル 問隔 : 約 2 フィート 領域 : 2670 x 1 770 フィート 注 : 凱れに 0 川ん〃 g 液〃 / ) ″加 " ( 1960 年 6 月号 ) による 〔図 E 〕方向スペクトルの例 0 0 = 波 ) 0.4 ( Hz ) 周波数 ( 秒 ) 周期 1 5 1 0 8 6 5 西 東 0 0 〔図 G 〕波浪予報の手順 冫毋の 大気の状態 の予想 予想値 南 図中で , 成分波のエネルギーがもっとも大き い部分 ( 500 フィート / 秒 ) の周波数は約 0.07 秒である。波動の時間的な周期は周波数の逆 数であるから , 1 / 0.07 秒 , すなわち約 14 秒と なる 風による波の 発達 波浪の実況値 波浪の予想値 成分波が五なって , 複雑な海面状態をつくる 波浪の伝播 〔波浪の要素と性質〕実際の海面は複雑な起伏 をもっているが、理解しやすいように正弦波を 考える ( 図 <)0 水面のもっとも高くなったと ころを波の峰 ( 山 ) 、低くなったところを谷と よぶ。隣り合った峰と峰の間隔を波長 ( カ ) 、 峰と谷の高度差を波高 ( 〃 ) とよぶ。波が進ん でくる方向を波向、波の峰 ( または谷 ) の移動 する見かけの速さを波の位相速度 (•) とい う。また、ある点を一つの峰が通過し次の峰が くるまでの時間を周期 (S ) という。このほ - ) うーい か、波の険しさを表すために波形勾配 ( ト ) とい , っ値も用いられる。 波高が波長に比べて十分小さいという仮定の もとでは、位相速度と波長の間に次の関係が成 立する。力は水深、 9 は重力加速度である。 c2= (g ト、、 2 料 ) tan ミ 2 料ミト ) 水深が波長に比べて十分大きい場合は深海波 とよばれ、周期と波長の間に という簡単な関係が成立する。これは、周期が 異なる波は位相速度が異なるということを示し ており、このような性質を分散性とよぶ。一 方、水深が波長に比べて小さい場合は浅海波と よばれ、 c Ⅱ という関係が得られる。 これらの関係からもわかるように、冲合いの 波が水深の小さい所に伝わってくると波速が変 化する。等水深線に斜めに波が侵入してくる場 合、進行方向が変わる屈折現象がみられる。沖 合いでは、日によって波の向きが異なっても、 沿岸部ではほば海岸線に平行に波が打ち寄せる ようにみえるのは屈折のためである。 水深が大きい場合、波に伴って水の粒子は波 の進行方向に沿った平面内を円運動する。しか し、水深が深くなると、水粒子の運動は急速に 小さくなる。波に伴って水圧も変化するが、水 粒子の運動と同様、水深とともにその変化量は 急激に減少し、波長の半分より深い所には、波 に伴う水圧変動ははとんど及ばな、。波は、そ の波高の二乗に比例したエネルギーをもってお り、深海波の場合、位相速度の半分の速さでエ ネルギーが伝わる。 〔波浪の統計的性質〕実際の海の波浪は、簡単 な正弦波とは異なり、はるかに複雑で不規則で ある ( 図このような波浪の状態を表現す るためには、なんらかの統計処理が必要であ る。いま、ある一点で海面の昇降を連続的に測 9 定し、図 O のような波形記録が得られたとす 2

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ひょうか こともある。 まりをつくらず、不規則な高まりと凹地の連な ~ Ⅱーミとなり、費用価格はつねに商品価値氷可湖ひょうがこ氷河に起因して生じた湖 氷河の底では、岩盤の割れ目にしみ込んだ水 りからなる。↓堆石 より剰余価値だけ小さい。費用価格は、生産要の総称。氷河流動に伴う氷食作用による湖をと が凍るときに膨張して岩石が壊され、こうして 氷床のつくる地形は、山岳氷河のつくる地形素の費消された部分を流通で回収し、ふたたび くに氷食湖とよぶこともある。谷氷河谷頭の圏 できた大小の岩屑は氷河の底面に凍り付いて連に比べてはるかに規模が大きい。氷期に北アメ 流通で購買するにすぎないから、この価値部分谷湖もこれにあたる。また、谷氷河が地質の弱 ばれていく。このため、氷河の底になった岩盤 リカや北ヨーロッパを覆っていた氷床の末端近が生産過程でいかに形成され、商品の価値増殖線を選択的に氷食した結果、氷河が後退すると の表面は滑らかに擦り磨かれて、氷河の流動方 くでは、氷が部分的に融けて氷床の内部や底部がいかに行われたかを表すものではない 小湖が谷沿いに点々と残ることがある。ロザリ さっこん ねんじゅ に長いトンネルができており、その中を氷河の 向に擦り傷 ( 擦痕 ) や浅い溝 ( 条溝、グループ 資本家の立場からは、商品の生産の費用は資オの念珠の連想からこれらは「主の祈りの湖」 groove) がつけられる。このような過程で、 融け水が岩屑を運んで流れていた。氷床が融け本の支出 @+ v) によっており、その商品の生とよばれ、氷食湖として知られる。低高度の露 たん 岩屑はさらに細かく擦りつぶされ、粘土のよう去ると、融け水によって氷のトンネルの中にた産に現実に必要な労働支出 ( c + + き ) にはよ岩地域を流れた谷氷河が残した広い字谷に湛 れき な細かい粒子となる。氷河から流れ出す川の水 まった大小の礫は、そのまま地高の上に堆積し らない。しかし、労働支出こそ現実の費用であ水した湖をフィヨルド湖という。スコットラン が白く濁っているのはこのためで、グレイシャて、氷河の流動方向に長く続く丘をつくった。 る。これに対し資本支出では費用は c + にすドのネス湖がこれにあたる。海岸に近い字谷 ー・ミルク glacier milk ( 氷河乳 ) とよばれこのような長い丘をエスカー esker とよび、 ぎなくなる。資本支出では投下された資本が流が氷食作用により海面下まで侵食され、海が進 る。 高さ二〇〇、幅三キ。メートル、長さ五〇〇キ。 通上販売においてどのように回収補填されるか入したものをフィヨルド ( 峡湾 ) という。大陸 たいせき 氷河の底に突出した岩盤があると、氷河がそメートルにも及ぶものが知られている。また、 だけが関心事で、生産過程での生産手段価値の氷床が後退するときに多量の融氷水と堆積物が れを乗り越えていくときに、岩盤の上流側は擦グラウンド・モレーンなどの一部が氷河の圧力新生産物への移転や、労働力支出の新価値の形供給され、その周辺に大湖を残す。北米大陸の り磨かれて丸くなる。突出部の頂部では、氷河によって盛り上がり、氷河の流動方向に並ぶ細成 + ミ ) には無関係である。生産手段や労五大湖やニューヨーク州の指状湖群、北ヨーロ の圧力が大きくなるので底面の氷は部分的に融長い小丘となったものはドラムリン drumlin 働力の価格の変動は、生産過程では価値移転やツ。ハの古バルト海の淡水湖などがこの例であ ける ( 圧力融解 ) 。突出部の下流側では、氷河とよばれる。氷床や山岳氷河の末端より下流で新付加価値部分 + ミ ) の絶対量の決定には る。また文字どおり氷成湖とよべるものに氷河 せきとめ と岩盤との間にすきまができ、圧力が低下する は、氷河の融け水によって運ばれた砂礫が厚く なんの影響も与えない。労働力の価格 ( 賃金 ) 堰止湖がある。これは山腹斜面を流下した氷河 ので、融け水はふたたび凍って岩石を壊す。こ堆積して、氷食谷の底を埋めたり ( バ が騰貴しても商品価値 ( c + + き ) が高くなる が河谷をせき止めた湖で、閉塞状態は永続せず うして、上流側では丸く、下流側では凍結によ レイン valley train) 、広大な扇状地の平野ことはけっしてない。費用価格では生産におけ決壊してしばしば大洪水をおこす。↓氷河↓ フィヨル、ド る岩石の破壊によってごっごっした形になった ( アウトウォッシュ・プレーン outwashplain 、 〈中尾欣四郎〉 る価値増殖に基づく不変資本・可変資本の区別 いんべい 羊群岩 ( 羊背岩、ロッシュ・ムトネ roches アイスランドではサンドルとよばれる ) をつく は消滅し、価値増殖を隠蔽し、もつばら流通上氷河時代ひょうがじだい ice age 四六億 はん moutonnées ともい , っ ) がつくられる。 ったりする。氷河の融け水で運ばれた堆積物資本価値の部分的漸次的補填か全部的一挙の補年に及ぶ地質時代を通じて、汎世界的に寒冷な 氷食によってつくられる地形のうちで、規模を、融氷河流堆積物 ( アウトウォッシュ堆積填かの固定資本・流動資本の区別に置き替わ気候となり、高緯度地方や山岳地域で現在より が大きいのはカールや字谷である。両側をカ物 ) とよぶ。↓南極 〈小野有五〉る。費用価格では費消した資本価値だけが示さ もはるかに広く氷河の発達した時期が何回かあ ールや字谷によって削られた尾根は鋭くとが回若浜五郎著『氷河の科学』 ( 一九大・れ、可変資本と流動資本の不変部分 ( 原材料ったことが認められている。この時期を一般に った「やせ尾根」となり、アレート aréte ックス ) ▽町田貞他編『地形学辞典』 ( 一九投下資本部分 ) の同一視が生じる。 氷河時代という。先カンプリア時代最末期、古 とよばれる。また三方を急なカール壁に囲まれ ・二宮書店 ) ▽小林国夫・阪ロ豊著『氷 費用価格の観念を基礎として利潤、利潤率、生代石炭紀からベルム紀 ( 二畳紀 ) 、新生代第 た山頂は、アルプス山脈のマッターホルンのよ 河時代』 ( 一九全・岩波書店 ) ▽・イン・フリ 生産価格の観念が生じる。商品の販売価格は、 四紀の少なくとも三つの氷河時代がよく知られ せんぼう 、・・インプリー著、小泉格訳『氷河価値以下であっても投下資本価値が補填されれている。 うに鋭くとがった尖峰 ( ホルン ) となる。氷河 によって削られた谷は氷食谷とよばれ、字谷 時代の謎をとく』 ( 一九全・岩波書店 ) ばよく、したがって費用価格は、資本家には商 先カンプリア時代には、最末期より前にも氷 たいせき 品の販売価格の最低限として現れ、商品の本来河時代を示す証拠の氷河性堆積物が残されてい が有名であるが、字谷の底は厚い堆積物で埋費用価格ひょうかかく cost price Kost- められていることが多く、谷底まで岩盤が露出 preis ハイ資本主義のもとで生産される商品価的内在的価値、固有の価値と映り、剰余価値は る。その顕著なものは約二〇億年前の地層中に しているところでは、 > 字谷状の横断面を示す値ルは、消耗された不変資本価値、可変資本流通過程から生じたようにみえ、販売そのものあって、北アメリカ五大湖周辺などでよく知ら 氷食谷も少なくない。沈水した氷食谷はフィョ価値气ー 余価値襯からなる。すなわち、Ⅱ から生じる「譲渡利潤」と映る。このようにしれる。最初の大氷河時代は先カン。フリア時代最 ルド fiord とよばれる。↓フィヨルド c + + きである。この生産物価値のうちの剰て資本の価値増殖過程は神秘化されるのであ末期であり、この時期の氷河性堆積物が、ヨー 〈海道勝稔〉 ロッパ、アフリカ、オーストラリア、中国、シ 氷河によって運搬された大小の岩屑が氷河の余価値部分は、労働者の不払い労働でつくられる。↓利潤 べリアなど世界的に広く各地でみいだされてお 下流部 ( 消耗域 ) で堆積してできた地形はモレ無償で提供されたもので、資本家にとってはな氷河風ひょうがかぜ氷河の氷の表面に沿っ たいせき ーン moraine ( 堆石 ) とよばれ、氷河の両側んの費用も要せずして生産された部分である。 て吹き下りてくる風。氷の表面に触れた部分のり、その年代は約七億年前である。二番目の大 にできたラテラル・モレーン lateral moraine つまり、生産のために資本家が費やすのは、生空気の密度が、斜面からすこし離れた同じ高さ 氷河時代は約三億年前の石炭紀からベルム紀で ( 側堆石堤 ) 、末端でラテラル・モレーンが一つ産手段の購入と賃金支払いとに支出される資本の空気の密度より大きくなるため、その重さにある。この時期の氷河は、南アメリカ、南アフ リカ、マダガスカル、インド、オーストラリ にあわさったターミナル・モレーン terminal 価値部分、すなわち c + だけである。この資よって斜面を吹き下りる一種の重力風 gravity ほてん やまたに moraine ( 端堆石堤 ) 、かっての氷河底面に残本家が商品の生産に費やした価値を補填するに wind である。氷河風は山谷風のように一日の ア、南極大陸など南半球の各地から知られる されたグラウンド・モレーン ground moraine すぎない部分を費用価格とよぶ。 うちで風向が反転することはないが、午後にも ( 図 <)0 この時期、南半球にはこれらの大陸が いま、費用価格を々とすると、商品価値は っとも強くなる。氷河風は風の息の荒い乱れた一体となってゴンドワナ大陸をつくっていたと ( 底堆石 ) などがある。グラウンド・モレーン だけはラテラル・モレーンのような土手状の高Ⅱ c + + ミⅡ + きで表される。したがって風である。 〈根本順吉〉推定される。これらの地域には当時の氷河が岩 されき

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はようこ ふめいりよう 一フー Albrecht von HaIIer ( 一七只ー ばようとう / マヤント朝鮮民主主義人ように頭胸部と腹部との区別の不明瞭なもの 馬養島 4 っナ・い かんきよう る もある ) で明らかである。昆虫では腹部はいく七七 ) スイスの医学者、植物学者、詩人。ベル 民共和国、咸鏡南道烽燧半島東方の一・四キ。 あ で にある島。面積約七平方キロ。本土とは幅一 つかの体節に分かれ、雄では生殖室があって生ンに生まれ、幼少時より各種の学芸に卓抜な才 富 豊 キ。の海峡を隔てて向かい合っている。島の最高殖器 ( 陰茎 ) を収め、雌では体節から出た突起能を発揮した。チュービンゲン大学に学んだの 〈内堀雅行〉ち、ライデン大学で。フールハーフェ、アルビヌ 地点は一七九の大峰で、東西の長さ五・五からなる産卵管がある。 産 スらに師事し、ついでロンドン、パリ、バーゼ キ。である。島はおおむね粘土で 〔ヒトにおける腹〕解剖学上で腹というときに 水 と ルなど各地を遊学した。一七三六年新設された 覆われ、よく肥え、畑作が行われている。島のは、体の方向を示す場合と体の部位を示す場合 ゲッティンゲン大学に教授として迎えられ、解 殖北側は湾が発達し、東方と南側には岩礁が散在とがある。すなわち、方向を意味する場合は、 の している。メンタイ ( スケトウダラ ) 漁業の根背に対する腹であり、背腹性を示す動物に共通剖学、生理学、植物学を担当した。五三年辞職 〈魚塘〉して用いることができる。体の部位を意味するしてベルンに帰り、その地で著述を中心とする 拠地である。 淡 はようばんち / ポーヤンペンティー中場合では、全身を区分したときの、その一部で生活を送った。 鄙陽盆地 多数の精密な人体解剖と豊富な動物実験、そ で国、江西省北部にある江西盆地の別称。↓江西あり、これがはっきりしているのは脊椎動物と ちみつ して鋭い洞察力と緻密な論理とによって、数々 節足動物である。 冰盆地 人体における腹は、解剖学的または臨床医学の新発見と新しい生理学理論を構築し、以後の 窈原はら静岡県沼津市北西部、愛鷹山南部の するが 解剖学、生理学に多大の影響を与えた。 一地区。旧原町。駿河湾に面して千本松原が広的に体表面上でいくつかの区分に分けられてい 最 国 筋肉の収縮力を、単純な物理的弾性によるも がる。中世以来、東海道の宿駅で、漁業も盛る。しかし、表面上の区分と内臓を考慮した位 中 ん。江戸時代は箱根越しに江一尸へ魚荷を送る商置的関係とはかならずしも一致しない。腹の部のとは考えず、筋肉に内在する性質と考え、心 湖 位は前腹部と後腹部とに分けられるが、通常、臟もまたこの性質をもっとした。また筋肉の収 陽人仲間が活躍。現在、東海道本線原駅を中心に しよういん 後腹部は背部に属させている。前・後腹部の境縮 ( 興奮 ) は、直接筋肉に刺激が加えられてお 住宅、商店、工場が密集している。松蔭寺に ばえん きようまん はくいんえかく こるのではなく、神経の伝導によるとした。神 名族の出身 ( 馬援の兄の孫 ) で驕慢な性格と白隠慧鶴の墓 ( 県指定史跡 ) 、自画像 ( 県指定界は外見上、はっきりしているわけではない。 まっしよう しやし 〈川崎文昭〉前腹部は解剖学的には九区分される。この九区経に関する研究では、脳や末梢神経を刺激し 放逸奢侈の生活が重なった。学者としては通儒文化財 ) がある。↓沼津 ( 市 ) きんこぶん たり破壊したりして、それによっておこる反応 分は、それそれ二本の水平線と垂直線とによっ と称され、今古文の両学説の折衷と総合化を企囮二万五千分の一地形図「沼津」 ろっこっ まひ しゅんじゅうさんでん て、著作に『春秋三伝異同説』や『詩』『書』原 ( 村 ) はら ( むら ) 長野県中東部、諏訪郡のてつくられる。すなわち、左右の第一〇肋骨のや麻痺を調べた。消化器官に関する研究では、 め・トでつ にゆうび えき せいろく 「論語』『易』などの注釈、および「老子』『淮村。 2 ヶ岳西麓、標高約一一〇〇の広大な裾最低点と腸骨稜の最高点をそれぞれ通る一一本の着色した液体を用いて乳糜管が吸収作用をもっ なんじ ぞうけい 水平線 ( 肋骨下水平線と腸骨稜頂水平線 ) 、おことを明らかにした。動脈系に関する研究で 南子』にも注し、道家思想にも造詣の深さを示野にある高冷地山村。中央本線茅野駅からのバ さこっ した。思想や生活にも、生命を重んじ自由を尊ぶスの便がある。近世初期に開拓された新田村でよび左右の鎖骨のそれそれ中央部を通る一一本のは、腹腔動脈とその分枝形式 ( 左胃動脈、脾動 きよく ・一う 老荘的傾向がみられる。辞賦の作者として「広現在は米、高原野菜、花卉などの栽培が盛ん。垂直線 ( 鎖骨中線 ) 、あるいは上前腸骨棘を通脈、総肝動脈に三分岐する ) を発見 ( ハラーの せいしようちょうてきふ 成頌」「長笛賦」などが知られる。〈戸川芳郎〉約一〇〇戸のペンションがあり、県下一のペンる垂直線と前正中線との中間を通る二本の垂直腹腔三脚として有名 ) 、またその特殊な形式と はようこ / ポーヤンフー中国、江西省ション村を形成。近くには村営の美術館、保養線 ( 副中心線 ) によって構成される。九区分のしての腹腔腸間膜動脈の存在を明らかにした。 鄙陽湖 あきゅう 北部にある同国最大の淡水湖。面積三九七六平所がある。阿久遺跡 ( 国の史跡 ) は縄文前期の集中央部が臍部、その左右が側腹部、臍部の上部『人体解剖学図譜』 ( 一七四三 ~ 五六 ) と『人体生理 方キロ。湖面の標高二一。水深は最大一六 ) 落跡。人口六三四三。↓阿久遺跡〈小林寛義〉が上腹部、上腹部の左右を下肋部、臍部の下部学要綱』 ( 一七五七 ~ 六六 ) はいずれも全八巻のラテ ン語による大著で代表作である。医学百科事典 洪水期には面積は五〇五〇平方キ。に拡大する。囮二万五千分の一地形図「八ヶ岳西部」「茅野」を恥骨部、恥骨部の左右を鼠径部とよぶ。鼠径 南が広く北が狭いひょうたん形の湖である。元腹はら生物学用語の腹には、二通りの意味部は三角形状となる。一方、内部の腹は横隔膜を執筆したほか、植物学者としてスイス地方の えんがい えんざん 来は燕山運動の時期に形成された大盆地に水が が上部の境になるので、横隔膜円蓋の輪郭を前植物を研究、また詩人、伝記作家としても一家 がある。一つは動物の背の反対側をいう。多く 〈澤野啓一〉 たまったためできた湖だが、大部分の地域とく の場合、動物の体は地面に対する側とその反対胸壁に投影してみると、内部の腹は肋骨弓よりをなし多彩な才能を発揮した。 に南岸部の緩慢な上昇と河川の流し込む泥の堆側 ( 背 ) とでは外部や内部の形態が異なる。地ずっと上方になる。この横隔膜円蓋と肋骨弓に ハ一フー Karl Ludwig von Haller ( 一七穴 せき ー一会四 ) スイスの政治家、政治思想家。ベル 積により、現在では湖の面積は半分以下になっ面側には、脊椎動物では消化管があり、節足動挟まれた部分が下肋部の位置となる。このほ かんすい ンの都市貴族出身で一八〇六年にベルン大学教 か、腹を四区分に分ける方法もある。これは、 ている。水、修水、鄙江、撫河、信江などの物では神経が走る。この地面に対する側を腹と ようす・一う 水が流入し、北方の湖口を経て揚子江に流入すよぶ。ただしゥニやヒトデなどでは下面は腹面へそを通る水平線と垂直線とで分ける方法であ授となり、一四年にベルン国大評議会議員とな ほ - つれ、 る。古くは彭沢、彭蠡、彭湖などと称していたではなく口側とよぶべきである。腹面は両生類り、この場合には、左上、左下、右上、右下のる。二〇年カトリックに改宗したためにベルン みん を追われ、フランスで政論家として活躍する が、明代になって鄙陽湖とよばれるようになっ におけるように、受精後まもなく決定されるもそれそれを四分の一区画とよぶ。 俗語として用いられる腹には、心のなかの考が、七月革命後スイスのゾルトウルンに戻り、 た。標高が揚子江より少し高いので、正常な水のがある。すなわち卵の精子進入点の側が腹面 位では揚子江からの逆流現象はみられず、各河となる。逆に、進入点の反対側には灰色新月環え、度胸、度量などの意味があるほか、物体の研究と著作活動を行う。彼は主著『国家学の復 どうてい 川の泥をよく流出するので、洞庭湖に比べると 中央部などをさすこともある。また、物理学用興』 Res ミ、ミミ、 S 、き、 s ミ s s 、六巻 ができるが、その側が背になる。 よくや 土砂の埋積速度は遅い。湖岸は一望千里の沃野 他の一つは、体の前端の頭、その次の胸に対語では、定常振動あるいは定常波で振幅が最大 ( 天一六 ~ 三四 ) で近代自然法思想を歴史的にみて ん ~ , ル ~ い 、振誤っていると批判し、宗教的基礎のうえにたっ となるところを腹一 00P , antinode といい をなし、水運と灌漑の便に恵まれ、養魚やハスする語として、胸の後方、尾の前方の部分をい ゼロ ふし 〈河野通博〉 の栽培も盛んである。 う。この腹部は脊椎動物や節足動物 ( ダニ類の幅が零のところを節 node という。〈嶋井和世〉中世の封建的領主国家を理想とする等族的家産 3 せきつい あしたか さい

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ひあの ピアノ / 構造と部分名称 グランド・ピアノ アップライト・ピアノ 調律ビン 体 本 アクション部分 クション部分 調律ヒ。ン 駒 鉄骨 弦 側板 木骨 ヒッチヒン 本体 木骨 響板 脚 弦 響板 鉄骨 木骨 ダンノヾーペダ丿レ 弱音ペダル ヒッチヒン ペダノレ グランド・ピアノのアクション部分 タ・ン - ノヾーー 弦 アップライト・ピアノのアクション部分 / 、ンマーー、ツド ノ、ンマーレー丿レ ダン / ヾーレー丿レ / 、ンマーーハ、ツド バックチェック ダンバーヘッド レヒティションレノヾー ジャック弦 ウイベン ダンノヾーレノヾー キャフスタン ノ、ンマーーノヾット バックチェック シャック ウイベン キャプスタン タン - ノヾー - スプーン にも、平均律に固定した音感教育の是非の論 ン ノ音ンへは , 端ダ一弦 議、他の楽器にしかできない音楽的ニュアンス 3 がめ末はパ の見直し、鍵盤的音楽思考からの脱却傾向など クたのでン間 ッる鍵ノダ舜 が進展するにつれて、ピアノはかっての栄光の ャげはア , っ 座から降ろされようとしている。とくに最近 ジ上でピて打 医、ノ・ーレ阜一 は、電子オルガンやシンセサイザーにとってか げ突アト押弦 上 ) ピ - イ阜 ) が わられる部分が多くなってきている。↓ダルシ ラ一ド ↓サントウール↓洋琴↓電子オルガン を守 ツレヘ ↓シンセサイザー ン 〔構造〕現在普及しているピアノは、平型の巨 マンン 大なグランド・ピアノ ( 「ベビーグランド」か ウ、、のるダ ら「フルコンサート」まで寸法はさまざまで、 ン分。上動ま ドイツ語では FIügel 〈羽、翼の意〉または タ部っしにつ スた打押向 Hammerflügel 、フランス語では piano 5 プしをを方る queue 〈しつばのあるピアノ〉とい , っ ) と、竪 ャ吐和せ以 2— 4 既れる キ連が カ自円は 型で比較的スペースをとらないアップライト・ にドへンらと レ」 - ド・ツ 一一か態 ピアノの二種類があり、基本的には同じ製作原 すツへパプ弦状 押ヘ一ンスが束理を応用しているものの、細部では微妙に異な を一マダ一ド拘るくふうが施されている。いずれにせよ、外見 鍵鍵マンがハ は簡素で、一見して目に入るのは、白鍵と黒鍵 空間条件に見合う力を秘めている ( 白黒がまれに逆の場合もある ) からなる鍵盤 し、チェンバロなどよりも拡大さ ( キーポード ) 、共鳴体としての機能をも兼ねた れた音域 ( 七オクタープと三度、巨大な箱型の本体とそれを支える脚、金属製の 総計八八鍵が標準 ) があるため、 ペダル、の三つにすぎない。しかし、本体の内 独奏や合奏の多くの演奏形態のな 部には、鍵盤とペダルの操作に連関して効果的 かに取り入れられ、作りのうえで に働くさまざまな物体の選択と組合せや、力学 の規格化と大量生産技術の進歩と的配慮が精密に施された人間の知恵の結集が隠 も相まって、西洋のクラシックの されている。すなわち、金属製の弦 ( いわゆる みならず多くの国々のさまざまな ピアノ線 ) 、それらを打ち鳴らすためのハンマ 音楽伝統に浸透していき、音楽学 、鍵 ( キー ) の動きをハンマーに伝達するた 鍵校や私的教授所の複雑なネットワめのキャプスタンとエスケープメント、弦の振 ークが生まれた。視覚的にも、美動を着実に受け止める響板、ダンパ ( 消音装 をたたえた重量感があるため、置 ) 、以上が基本として存在し、それそれが個 ( 竪型でも二〇〇 ~ 三〇〇キ。グラ別にくふうされているだけでなく、それらの相 ム ) 、家具ないしインテリア用品 互の有機的関連を図るべく、大小の部品が精妙 としても機能を果たし、国によっ に配置されている ( 図参照 ) 。 てはステータスシンポルや装飾の 弦は鋼鉄製で、一個の鍵に対応する数は、低 意味まで賦与されることが多い 音部で一 ~ 二本、中音部で二 ~ 三本、高音部で しかし反面、諸民族が生活様式三本となっていて、これは、できるだけ均質の の時代的変化や文化によって異な音色を全音域にわたって獲得するための方策で る居住条件の違いに対応した形ある。しかも、本体の寸法を無制限に大きくし で、この楽器を導入継承してきたても不都合であるから、音域によって弦の太さ とは限らず、音やスペースのうえ に変化を与えざるをえず ( 低音部では鋼鉄線の で公害問題を引き起こす事例さえ上に銅線をコイル状に巻き付ける ) 、その結果 増え、防音装置を施したり、。 ヒア相当の張力を弦にもたせることになり、総力二 ノならぬ「ヘッドホン付き鍵盤」〇トンにも及ぶといわれる。当然、この力を支え が考案されさえしている。音楽的るだけの仕組みが必要であり、強固な鉄骨がそ たて

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日本の四季ユ 0 東山魁夷『雪降る』部分

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ばばつね きさは二・五 ~ 二〇ミリぐらいで、円筒形のものアに分布する。 スタン方言を取り入れた素朴な表現が特色。神科は日本には産しない。 ベルガハバチ科 Pergidae は、オーストラ ・ターヒル 広腰亜目の幼虫は、ヤドリキバチ科を除いてが普通である。色彩は黒いものが多いが、黄色 秘主義の熱清にあふれた『バーバー の一ぎり リア、中央アメリカ、南アメリカに分布する科 ハチ類の英名 saw は鋸や緑色など美しい色をしたものもある。触角は 四行詩集』は約三五〇の作品を収める。一九世すべて食植物性。 のことで、それに似た産卵管をもつ。雌はこれ通常九節で、少ないものと多いものが少数あで、オーストラリアではユーカリを加害する。 紀末以来、西欧の東洋学者に注目され、英語、 る。翅脈は膜翅目の原始型と考えられている。雌が卵や若い幼虫を保護し、幼虫は集団で生活 で植物組織を切り、ポケット状の傷をつくり、 フランス語などによる研究書、翻訳書が相次い でいる。 〈黒柳恒男〉その中に産卵する。卵は植物組織から水分を吸成虫は日当りのよい所を好んで飛び、曇天にはするものがあることで有名である。〈奥谷禎一〉 ふか ノチ〔葉蜂〕 sawfly 昆虫綱膜翅目広腰収しながら発育し、孵化する。幼虫はイモムシほとんど活動しない。大形種は、ほかの小昆虫派閥はばつある集団のなかで、出身、資 かみつ 形をしており、鱗翅目の幼虫に似ているが、単などを捕食するものが多いが、花蜜や花枌に頼格、利害、主張、好悪などを共通にする者が、 亜目の大部分を占める数科の総称。広腰亜目に 集団全体の動向に影響を与えるために形成し はナギナタハバチ科、ヒラタハバチ科、クシヒ 眼の数、腹脚の数と形などで区別は容易であっているものや、摂食をまったくせずに、羽化 た、長期的に存続する小集団をいう。とくに政 後まもなく交尾産卵して死亡するものもある。 ゲヒラタハバチ科、クキバチモドキ科、クビナる。一般に単性生殖で雄のみを生じる。 ぜんようたい ハバチ科 Tenthredinidae は、広腰亜目中老熟幼虫は通常土中に潜り、繭をつくり前蛹態党内の私的な人的結合を、党の合理的な意思決 ガキバチ科、キバチ科、クキバチ科、ヤドリキ で越冬する。一世代一年を要するものが大部分定、実際行動、人材配置を阻害するものとし バチ斗、、ヾチ斗、マンハバチ斗、ミフシ 最大の科で、世界に五〇〇〇種以上知られてい へる。分布の中心は北半球で、とくに寒帯では優で、その幼虫期間は二週間程度の短いものかて、派閥とよぶのが一般的である。政党の派閥 チ科、ヨフシハバチ科、コンボウハバチ科、。 日 ら、六か月以上に及ぶ長いものまである。年一一は、一つの党の枠内における資金、役職、利得 ルガハバチ科の一四科が含まれ、このうち、語占種となる。熱帯平地にはきわめて少ない。 尾に「ハバチ」とっくものを総称してハバチと本には一〇〇〇種ほど産すると思われるが、現世代のものは春秋二回出現するものが普通であの配分をおもな機能としており、その点で分派 いっている。これらの科のうち、クシヒゲヒラ在記録されているのは五〇〇種たらずで、ややるが、春にだけ二世代繰り返すものがある。多と違う。分派は一定の主張のもとに全体の路線 タハバチ科、クキバチモドキ科、ベルガハバチ寒冷地のほうが種類が多いように思われる。大化性のものはわりあい少ない。幼虫の生活は自を改変することをねらい、場合によっては分裂 由生活のものが大部分であるが、葉に潜るもをも辞さない潮流、小集団である。 せんこう わが国の政党や企業における派閥を、前近代 チ の、茎に穿孔するもの、虫こぶをつくるものな どがある。食草はシダ類から顕花植物のほとん的な社会構造の特性を反映した日本特有の現象 タ としてとらえる見解がこれまで有力だった。だ どの科にわたるので、農林害虫も多い。多くは 一フ が、派閥を管理社会に普遍的な小集団として位 ヒ 恒常的発生でなく、突然大発生をする。アプラ ャ ナ科野菜の害虫であるカプラハバチと置づけ直し、集団全体の活力や知的レ・ヘル向上 、 os ミ、、 ~ きき、こ s やニホンカ。フラハバチム . を・ に資する理論政策集団としての機能を、一定の チ をミミ、カラマツを加害するカラマッハラアカ条件のもとで派閥に期待することも可能であ 〈藤井正〉 ハチ P 、、、きぎき e ュ so やカラマツアカる。↓閥 タ ハチ、ミをミきミ ~ 、 s などが有名である。 回石田雄著『現代組織論』 ( 一九六一・岩波書店 ) ▽中根千枝著『タテ社会の人間関係』 ( 講談 ナギナタハバチ科 Xyelidae は、膜翅目の ズ カ もっとも原始的な形といわれ、世界に一〇六種 社現代新書 ) ▽居安正著『政党派閥の社会 学』 ( 一九会・世界思想社 ) が記載されているが、そのうち六〇種が化石で オ オあり、日本には七種が知られている。五 = 、リ以下馬場恒吾ばばつねご ( 天七五ー一九五六 ) ジャ ーナリスト。明治八年七月一三日岡山県に生ま の小形種が大部分を占め、北半球にだけ分布す わせだ チ る。触角第三節が長大で、第四節以下は糸状でれる。同志社、東京専門学校 ( 早稲田大学の前 こ・ ~ 、、キあること、前翅の径室の横脈が一一本以上あるこ身 ) 中退後、「ジャパンタイムズ」紙に入社。 ラ となどが特徴である。幼虫は各腹節に腹脚をも一九〇九年 ( 明治四二 ) 渡米、ニューヨークで ち、触角は六節であり、マッ属の雄花またはモ英文雑誌『オリエンタル・レビュー』の編集に しんしよ、つ ミ属の新梢に穿孔するものが大部分で、ごく 携わった。一三年 ( 大正一 l) 帰国、『ジャパン さなぎ こ夏帰したが、翌年『国民新聞』に 少数が自由生活である。蛹は羽化前に活発に動タイムズ』し彳 , く。マダラナギナタハバチ Xyela をミがもっ とも普通にみられ、幼虫はアカマツの雄花に穿 孔する。 ョフシハバチ科 Blasticotomidae は、触角 が四節である属と、三節の属とがある。前翅第 一中室が有柄である特異な翅脈をもつ。幼虫は シダ類の葉柄に穿孔し、入口に径三ぐらいの 泡球を生じる。世界に七種知られ、うち一種は 北アメリカ産の化石で、現存種はおもに東アジ コンボウハバチ科 / 、 / ヾチ ポプラハ / ヾチ ノ、ク・ロ / 、ノヾチ オスグロハバチ ( 雄 ) オオッマグロハ / ヾチニホンカフラハノヾチヒラアシハノヾチ フシ / 、 / ヾチ科 マッ / 、 / ヾチ科 ( 雄 ) ( 雌 ) マッノクロホシハ / ヾチ ヒラタハバチ科 マッノキハノヾチ アカスジチュウレンジルリチュウレンジ ナギナタハバチ科 ( 雄 ) マダラナギナタハバチ 馬場恒吾

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びすまく ビストンヘッド ッチ、火縄式短銃を使用する古式短筒競技など子の情報発現の調節にも関係しているものと考ガスの圧力が作用して出力を得る構造のエンジする。全長約六二キ。、幅約三キ。。北側のヒスパ ー山脈から南流する多くの氷河が合流するが、 がある。 えられている。 〈笠井献一〉 ン。蒸気機関やガソリンエンジン、ディーゼル 〈小橋良夫〉 エンジンなどがこの形式で、ガスタービンや蒸ヒスパー氷河自体は東から西へ流れており、最 ヒストン histone 有核細胞の核内ピストン Walter Piston ( 天九四ー一九七六 ) ード大学音楽学部を気タービン、ジェットエンジンなどの回転部分源流のヒスパー峠 ( 五一五 0 ) で、ほば同じくら と結合した複合体 ( ヌクレオヒストン ) としてアメリカの作曲家。 いの長さをもち南東へ流れるビアフォ氷河とっ のみからなる回転型機関に対して、往復動機関 存在する塩基性タンパク質で、構成アミノ酸と卒業後バリに留学 ( 一九一一四 ~ 一一六 ) し、デュカー ス、ナディア・・フーランジェに作曲を学ぶ。帰 ( レシプロエンジン ) と総称される。ピストンながっている。末端高度は約三二三〇で、イ してはリジンおよびアルギニンが多い。通常、 きようべん ーンスタインらエンジンは、一般にはピストンの往復運動を回ンダスの支流フンザ川の一源流をなす。一八九 五種類の分子種 ( HI. H2A, H2B, H3, (4) 国後、母校で教鞭をとり、 二年、イギリスのコンウェーが初めて探検し に分けられるが、ほかに HI のかわりに存在の後進を育てた。新古典主義的作風を示し、主転運動に変換するクランク機構、カム機構など 〈小野有五〉 が必要で、回転型機関に比べて重量や振動の面た。 する有核赤血球特異型として H5 も知られる。要作品に、八曲の交響曲、バレエ曲『不思議な ビスビー VisbY スウェーデン南部、バル で不利ではあるが、①高圧ガスの気密をピスト 現在、多くの生物種について各ヒストンの一次笛吹き』 ( 一九三 0 、ビオラ協奏曲 ( 一九五七 ) など。 ト海に浮かぶゴトランド島の行政中心都市、観 構造 ( アミノ酸配列 ) が決定されており、共通また音楽理論書『和声学』 ( 一九四 I) 、『対位法』ン周囲の円形のピストンリングで保っために気 した特徴も明らかにされ、分子進化の研究も進 ( 一九四七 ) 、『管弦楽法』 ( 一空五 ) などは教科書とし密がよく、回転型機関より高圧のガスを用いる光都市。人口一万九八三五 ( 一 0 ) 。ビーキン 〈寺田兼文〉 ことができる、②比較的容易にかっ安価に製造グ ( バイキング ) 時代から交易地として知ら んでいる。なお、ある種の魚類や鳥類の成熟精て広く用いられている。 子核には、ヒストンのかわりにプロタミンが含回戸田邦雄訳『管弦楽法』 ( 一九六七・音楽之友社 ) でき、取扱いも容易である、③小出力のものかれ、一三世紀にハンザ同盟が結成されるとその 一員となり、国際的商業都市として繁栄した。 まれ、ヌクレオプロタミンとよばれる。 ピストン piston シリンダー内を往復連ら大出力のものまで製造できる、などの利点が 一四世紀以後は重税と略奪が相次いで衰退し、 ヌクレオヒストンは、主としてヒストンの塩動し、流体の圧力を受けて機械的エネルギーにあり、広く用いられている。 一般にはシリンダー部分が固定してクランク一九世紀に本土との間に定期連絡船が開通して 基性アミノ酸残基と QZ< のリン酸基との間の変換するか、加えられた機械的エネルギーによ イオン結合によって結合しているとみられ、こ り流体に圧力を加えたり膨張させたりする円板軸が回転するが、かって航空機用としてクランふたたび活気を取り戻した。中世の外壁が完全 ク軸が固定し、シリンダー部分が回転する型式な形で残るほか、聖ラーシ教会をはじめとする のヌクレオヒストンを主成分とする QZ< とタ状または円筒状の機械部品。注射器もシリンダ ーとピストンで構成される器械である。ピストのものもあった。また、土木工事などで用いら中世の発展期に建てられた多くの教会や修道院 ンバク質との複合体をクロマチン ( 染色質 ) と ラの花が多く、町は ンは往復動内燃機関、蒸気機関の出力変換部のれる杭打ち機もクランク機構をもたないビストの墟がある。また、バ よび、これが細胞分裂期に棒状形態をとったも 「バラと廃墟の町」とよばれて観光客でにぎわ のをクロモソーム ( 染色体 ) とよぶ。なお、ク主要部分であり、また各種の往復動ポンプ、圧ンエンジンである。円筒形のピストンのかわり 〈中島香子〉 に三角形の回転子と、偏心軸といわれるクラン 縮機の主要部分でもある。ピストンとシリンダ ロマチンの基本構成単位をヌクレオソームとい ヒストン H2A. H2B, H3. H4 の各二分 ーの間は普通はリング ( ピストンリング ) を入ク機構をもっバンケルエンジンも一種のビストビスマーク Bismarck アメリカ合衆国、 〈吉田正武〉 ノース・ダコタ州中南部、ミズーリ川東岸の都 ンエンジンである。 子ずつからなるヒストン八量体、すなわちヒスれ、漏れを防止する。とくに内燃機関などでは ほりぐち ( 一九一四ー五 0 ) 市で、同州の州都。人口四万四四八五 ( 一九含 ) 。 トンコアの周囲に QZ< が左巻きに二回りし、 自己張出し式のピストンリングを用いて高圧ガピストン堀ロ つねお スの漏れを防止している。またとくに高圧を必プロボクサー。本名堀ロ恒男。栃木県生まれ。周辺の農業地帯で収穫された春小麦、大麦など その巻き始めと巻き終わりの部位にヒストン もおか の農産物の集散地であり、食品加工、農業機械 恩師渡辺勇次郎と同じ県立真岡中学に学び、一 要とするポンプなどでは精密に仕上げたシリン HI の分子が一個結合した構造をとっている。 わせだ 工業を中心に、製油、コンクリート、印刷など また、ヒストン各分子中の特定の位置のアミダーとピストンを直接接触させて漏れを防止す九三二年 ( 昭和七 ) 早稲田大学専門部に入学、 けんとうくらぶ 上京して「日本拳闘倶楽部」に入門。翌三三年の工業も盛んである。一八七三年にノーザン・ ノ酸残基の側鎖はアセチル化、メチル化、リンる。。ヒストンの形状は用途に応じて異なるが、 ハシフィック鉄道の西の終着地として町が建設 酸化など多様な修飾を受けており、クロマチン機能上次の三部分からなる。①ヘッド部流体の日仏拳闘戦の日本代表決定戦で同門の先輩中 され、鉄道建設の資金導入のためにドイツ宰相 の高圧を受けるピストンの天井で、高温ガスと村金雄をテクニカル・ノックアウトして注目さ の構造形成や細胞サイクルなどに関与し、遺伝 接触する場合には材質、形状にとくに注意してれ、同年八月、三万人を集めた早大・戸塚球場ビスマルクの名をとって市名とした。鉄道の町 造グ として、また河港として順調な発展をみせ、一 ハンタム級チャンピオンのエミ つくられている。②リング部二 ~ 四本程度のでヨーロッパ・ ン 構 ール・プラドネル ( フランス ) と引き分けて一 八三年には準州の州都となり、州に昇格した リングをピストンの溝にはめ込んだ部分。ピス フ ン ン トンとシリンダー間の気密を保ち、ピストンが 躍有名になった。休むことを知らぬピストン戦一八八九年以降も引き続き州都の地位を確保し ナ 高温にさらされるときは、ピストンの受けた熱法で知られる。戦績は一七六戦一三八勝 ( うちた。歴史博物館、キャンプ・ハンコック博物館 ス ス など文化施設も多く、一九七一年にはケネデ をシリンダーに伝える役割を担う。また潤滑し 八二二四敗一四引分け。なお試合数は日 フ イ・メモリアル・センターも完成している。ビ ているときには、過剰な潤滑油をかき落とす。本最多記録であり、四七連勝の日本記録ととも ン コ ズマーク短期大学、メリー大学の所在地でもあ にいまだに破られず、「拳聖」とうたわれた。 ③スカート部ピストンの側圧を支える部分。 〈作野和世〉 ビストンピンにより側圧の加わる方向が限定さ 昭和二五年一〇月二四日、神奈川県馬入川鉄橋る。 さんみやく Bismarck れているときは、その方向にスカートを長く 近くで列車にはねられて死亡。 〈石川輝〉ビスマーク山脈 Range パプア・ニューギニア、ニューギニ し、それと直角の方向はスカートを省略するこビースパーデン 0 ウィースパーデン せきりよう ともある。 ア島の脊梁をなすセントラル山脈の東部に含 ひょうが Hispar Gla- 〈吉田正武〉ヒス。ハ可 ピストンエンジン piston engine 断面 cier パキスタン領カラコルムの大氷河。七〇まれる山脈。↓セントラル山脈 しよとう Bismarck 〇〇級の山々が連なるヒスパー山脈と、五〇ビスマーク諸島 ンダー内を往復し、それにシリンダー内の高圧〇〇 ~ 六〇〇〇のラボカシ山脈との間に位置 Archipelago バプア・ニューギニアの北東 5 ビストンビン ヒストンポス ビストンスカート部 コネクティングロッド

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ちょうかんず は庶民から公選された場合もある。しかし実質 合体である石基と多数の斑晶からなる火成岩をらイラク、イランの乾燥地帯の北部を縁どる部の意味である。本書は幕藩体制の鳥瞰図的役 とう うんも いう。斑晶は石英、長石、雲母など。石基がガ分とがある。北アメリカではロッキー山脈の東割をもっことのほか、政治の参考書であり道徳は諮問機関にすぎず、実効があがらないまま廃 ラスを含まなければ造岩鉱物の類似した深成岩麓のカナダ南部からテキサスに至る幅広いグレ教訓書でもあった。また優れた文章と豊かな内藩置県によって自然消滅。かわって県、大区、 小区または町村などを単位とする民会が開かれ ート・プレーンズ ( 大平原 ) 、大盆地北部の内陸容とによって、家宣が死ぬまで座右を離さなか の岩石名を前につけて花崗斑岩 ( 花崗岩ポーフ せんちょう 高原などに分布する。南アメリカでは南緯三〇ったのをはじめ、武家一般に広く読まれ、大名始めた。↓政体書↓府藩県三治制〈時野谷勝〉 ィリー ) 、閃長斑岩 ( 閃長岩ポーフィリ ー ) など度以南のアンデス山地東麓に沿って幅の狭いス家で本書を備えないものはなく、古今いまだそ回尾佐竹猛著『維新前後に於ける立憲思想』 石英閃緑斑岩 ( 石英閃緑岩ポーフィリ ( 一九一一九・邦光堂 ) テップ地帯がある。オーストラリアでは南東部の比をみない盛行ぶりといわれた。本書執筆の 、ガラスを含むなら火山岩の岩石名を前 ダーリングⅡ 、ディサイトボー 山地の内陸側にあり、マレー ために白石は全精力を傾け、そのため「白髪満半規管はんきかん脊椎動物の平衡感覚器の につけて安山岩ポーフィリー がんよ・つ 頭」になったと告白しているほどであるが、そ一部で、ヒトでは側頭骨岩様部の内部にある内 流域が中心である。アフリカ南部ではカラハリ フィリーなどという。また斑晶の鉱物の名を前 砂漠の周辺にかなり広いステップ気候区が分布の後も少なくとも三度手入れが行われた ( 完成耳の膜迷路に属する構造物である。膜迷路は、 につけて石英斑岩といった使い方もする。狭い 〈深石一夫〉は一七一六年以後のこと ) 。疑わしいことは書これとまったく同じ形の骨迷路に囲まれ、完全 意味ではカリ長石の斑晶を含む斑状組織の火成している。図砂漠 に閉じられた管構造である。迷路の後方が半規 かず、実証主義を堅持しているところに学問的 岩をさす。斑岩は岩脈や岩床などの貫入岩、あ斑岩銅鉱床はんがんどうこうしよう斑状組 のう るいは火山岩として産出する。〈千葉とき子〉織をもっ花崗岩質貫入岩体に関係して形成され良心の強さがみられるが、情景を生き生きさせ管を形成している。迷路の中央部には卵形嚢と た鉱染状、細脈網状の銅鉱床。鉱床の形はきのるための作為や、系図の部分におけるかなりの球形嚢とよぶ構造があり、この両者と半規管と ・半乾一性由はんかんせいゅ semi-drying 0 = いえなり 脂肪油のうち薄層にして長時日放置すれば、乾こ状、円柱状など多様で、岩株の頂部や周縁部誤りなどの弱点もある。のち一一代将軍家斉ので平衡覚部を構成している。半規管は、前半規 ぞくはんかんぶ 管、後半規管、外側半規管の三本からなってお に形成されていることが多い。一般に、銅品位とき、本書の後を受けて『続藩翰譜』が編纂さ 燥皮膜を形成するものをいう。ョウ素価一〇〇 り、これを三半規管という。いずれの管も 0 字 は低いが、一鉱床で埋蔵鉱量が数億トンから一〇れたこと、大名家で系図や祖先の事績が問題と ~ 一三〇。リノール酸のグリセリドを主成分と 形で、互いに直角となる方向を向いており、そ し、かなりの量のオレイン酸および少量の飽和億トンという大きな鉱床があり、大規模採掘に適なったときかならず引き合いに出されたことな 脂肪酸グリセリドを含む。乾性油の特性成分でしている。鉱石採掘量が一日当り数万ト、一から一どをみれば、本書が権威ある著作、いわば標準れそれの管の両端は卵形嚢に開いている。前半 すいたい あるリノレン酸の含有量は通常きわめて小であ〇万トンという大鉱山がある。この型の鉱床は中的史書として扱われていたことが知られよう。規管は側頭骨の錐体の長軸に直角方向、後半規 る。食用油として使用される。塗料用にも用い 生代以降のアルプス造山帯に多く、とくに環太『新井白石全集第一巻』『訂正藩翰譜上下』管はこの長軸と平行方向、外側半規管は水平面 ゅ 〈宮崎道生〉で外側方向に向いている。半規管の太さは直径 所収。 うるものがある。大豆油 ( 乾性油に分類される平洋造山帯には多数の鉱床が発見されている。 ゅめん あぶらこめめかゆ 北アメリカ大陸西部、南アメリカ大陸のアンデ ことがある ) 、菜種油、米糠油、コーン油、綿 バンキ Bangui アフリカ中央部、中央ア〇・三 ~ 〇・五いで、半規管の内腔にはリンパ あぶら じっゅ 液が満たされている。各管が卵形嚢に開口する フリカ共和国の首都。同国の南に接するザイー 実油、ごま油などが代表的なものである。生産ス山脈、フィリピン、バプア・ニューギニア、 ルとの国境を流れる、コンゴ川の支流ウバンギ部分には、各管に一個すつの膨大部があり、こ ソロモン諸島には多くの鉱床があるが、日本列 額も多額なものが多い。植物油中一般に価格が Ⅱに面した河港都市である。人口三八万七一四の部分の内面には 0 字形の高まりがある ( これ 宀女 - い。ー、、田ヒ日 〈福住一雄〉島には経済性のある鉱床はまだ発見されていな 三 ( 一九八一 ) 。海港をもたない内陸国中央アフリを膨大部稜とよぶ ) 。膨大部稜には感覚上皮が はんかんそうきこう乾燥限界の 新生代の鉱床はパキスタン、イラン、ルー 半乾燥気候 力で、コンゴのプラザビルとの間に定期航路を配列しており、管腔内のリンパ液の流れによっ 半分以上の降水量がある乾燥気候をケッペンはマニア、プルガリアなどにも発見されている。 もっバンギは、文字どおり同国の政治、経済のて感覚上皮が刺激されると、体の回転感覚が生 ステップ気候 ()S 気候 ) としたが、ステップ一方、北アメリカ大陸東部、オーストラリア、 ソ連、中国には古生代や中生代などやや古い地中心地である。ここから輸出されるものとしてじる。 気候はときに半乾燥気候ともいう。半乾燥気候 脊椎動物の場合、半規管は円ロ類の一 ~ 二個 ( 長草 ) と質時代の鉱床が分布する。鉱石鉱物は黄銅鉱、は、木材、コーヒー、カカオ、ダイヤモンドな 地帯は比較的降水の多いプレーリー どがある。バンギとは土地のことばで「急流」を除くと、ほかはすべて三半規管となる。骨半 ステップ ( 短草 ) に区分され、前者では穀物農黄鉄鉱、磁鉄鉱のほか輝水鉛鉱や金を少量伴う を意味する。一八九〇年、ウバンギ川をさかの規管は膜半規管とまったく同形であり、前・ ことがある。また、銅鉱物をはとんど伴わない 業に、後者では牧用地として利用される場合が そ・一う 多い。近年アジア、アフリカ、ラテンアメリカ斑岩モリ。フデン鉱床、斑岩錫鉱床、斑岩タングばってきたフランス軍は、この地で川の遡行を後・外側半規管を備えているが、その太さは膜 などの開発途上国では人口増加が著しく、食糧ステン鉱床なども知られている。この型の鉱床あきらめ基地を築いた。これがバンギの起源半規管の四 ~ 五倍である。骨半規管は、五個の けいちょう 増産の必要から、半乾燥地域での家畜の過放は、地殻の浅い所に貫入してきた珪長質マグで、こののちウバンギ・シャリ植民地の中心地開口部で前庭とよばれる部分に開口するが、こ となった。 〈端信行〉 の前庭には卵形嚢と球形嚢とが収まっている。 牧、湿潤気候地域の大規模な焼畑耕作などによマが冷却する過程で、マグマに含まれていた水 〈嶋井和世〉 月治政府成立直後に設置 り地球全体の急速な砂漠化が進行している。微が放出され、それに含まれた金属分が沈殿して藩議会はんぎかい日 妙なバランスのなかで維持されていた半乾燥気形成されたものである。↓鉱床 ^ 武内寿久祢〉された各藩の議会。一 八六八年 ( 明治一 ) 政府播姫太平記ばんきたいへいき一七四八 ~ 四 あらいはくせき 日はんかんぶ新井白石の著書。白石が は政体書を公布して府藩県三治制を施行し、つ九年 ( 寛延一 ~ 一 l) の姫路藩全藩一揆の代表的 候の生態系は、ひとたび破壊されると元に戻る藩翰 いえのぶ , 」うふつなとよ いで藩政を統制するため藩治職制を制定した。実録文学。一二巻。藩主を無法国主と罵倒し、 までに数百年を要する。地球的規模での半乾燥主君甲府綱豊 ( 後の六代将軍徳川家宣 ) の命に へんさん 「高き城にのばりて見れば名残惜しや民のか 気候地域の環境破壊は重要な問題である。↓スより、一七〇二年 ( 元禄一五 ) に編纂上呈したそのなかに「大ニ議事ノ制ヲ立ラルへキニ付、 まどにまだ金がある」といわせる落首をのせ、 テップ気候 〈深石一夫〉もの。全一三巻二〇冊。一六〇〇年 ( 慶長五 ) 藩々ニ於テモ各其制ヲ立へシ」とあり、これに よって各藩は議事所、議事局、公議局、集議藩の討伐隊が農民の側の巧妙な戦術によって完 オ半乾燥地帯はんかんそうちたい半乾燥気候関ヶ原の戦いから一六八〇年 ( 延宝八 ) 四代将 いえつな キ、地帯は砂漠の周辺に分布する。ューラシア大陸軍家綱の代の終わりまで、八〇年間の全大名家所、会議堂、議政堂などと称する藩議会を開設敗するありさまを描いているなどで、有名であ まえがみ おおじようやうちこわし んでは黒海沿岸からキルギス共和国、バルハシ湖の経歴と系譜とが記述されている。書名は綱豊した。公議世論の風潮の高まりに即応するものる。黒装束の前髪若衆が大庄屋打毀に先だち、 9 らんばう 自身が選んだもので、藩は「まがき」「まもり」で、多くは上下二局に分けられ、下局の議員にその罪状を宣告し、百姓家への乱妨、田畑踏み 2 はを経て黄河上流域に至る地帯と、北アフリカか その せきつい

10. 日本大百科全書 19

限らない。つまり、 4 はカの必要条件である し、両者で直立した指の端節下部をほば完全に た。そのため恋愛などにはまったく見向きもし た円以外の最初の曲線「円積曲線」の発見者と が、第であるための十分条件とは限らないので 包む。爪底の後部には指球の変化したクッショ されている。数学、天文学、文法、詩、音楽、なかった。テセウスの妻で彼の継母にあたるパ ていきゅう ン状の蹄球があり、爪壁の先端と爪底が着地ある。たとえば、「ある整数が 4 の倍数ならば イドラは、彼に不倫の恋をしかけるが拒絶さ 歴史などに通暁するとともにさまざまな手芸に ばくだい もたけ、ギリシア各地を旅して名声と莫大な富れ、テセウスに偽りの告げ口をして自殺する。する際、指骨に加わる衝撃を和らげる。ひづめその数は偶数である」は真であるが、その逆、 「偶数は 4 の倍数である」はかならずしも真で を得たとされるが、その姿は、プラトンの著作それを信じたテセウスは、ポセイドンに息子のは多くの哺乳類にみられる鉤づめが変化したも ホセイドンは、トロイゼンの海岸ので、典型的なものはイノシシ、シカ、ウシ、 『大ヒッピアス』と「小ヒッビアス』に活写さ死を願った。。、 いま、 4 がカの必要条件であると同時に、逆 れている。 〈鈴木幹也〉で戦車を駆っていたヒッポリトスに海の怪物をカモシカなどの偶蹄類、ウマなどの奇蹄類にみ かみ 比布 ( 町 ) び。ぶ ( ちょう ) 北海道中央部、上けしかけたため、彼は驚く馬に振り落とされてられる。ラクダ、サイ、バクなどでは蹄球が大に力もクの必要条件である場合を考える。する かわ ゾウでは、円錐 と力とは互いに他の十分条件にもなってい きく、ひづめの部分が小さい 川支庁管内の町。一九六二年 ( 昭和三七 ) 町制死ぬ。一説には、アルテミスが医神アスクレピ そうや る。このとき、 4 はカの、または第はの必要 施行。宗谷本線、国道三九号、四〇号が通じオスに命じて彼を生き返らせたともいう。また状に開いた五本の指骨の間に大きな蹄球があっ アテナイ ( アテネ ) やトロイゼンでは、彼は神て足底の大部分を占め、ひづめは小さくかっ足かっ十分条件、縮めて必要十分条件という。ま る。地名は比布川をさすアイヌ語に発し、その まっ 底の外縁にあるため、一見平づめのようにみえたカと 4 は同値であるともいう。 語義はピピペッ ( 石多き川 ) などと解されてい として祀られ、とくにトロイゼンでは、結婚前 るが、指骨端節の前面と下面を覆い爪壁の下縁 たとえば、一つの四辺形において「平行四辺 る。上川盆地の北部に位置し、石狩川本流が南の青年男女が神前に頭髪を奉納する祭祀があっ さんれい と爪底を地につけて歩くため、明らかにひづめ形である」ことと、「対角線が互いに他を二等 東縁を流れ、北縁の塩狩峠付近に発する山嶺支たと伝えられる。ローマの伝説では、馬車から あさひかわ 転落したヒッポリトスをアルテミス ( ディアである。ひづめは大形草食哺乳類に特有のもの分する」こととは、互いに必要かっ十分な条件 脈が旭川市北部との境界をなしている。この とっしようざん 〈古藤怜〉 山嶺の南端部突哨山は石灰岩が採掘され、まナ ) がローマ近郊のネミに運び、ウイルビウスで、重い体を支えて硬い地面を歩いたり走ったである。 Virbius と名をかえさせて、神として祀らせた た民営の自然公園がある。一八九一年 ( 明治一一 りするのに適し、指先が磨滅し、あるいは外傷必要条件ひつようじようけん necessary 〈今泉吉典〉 condition 二つの命題第ととを「ならば」 を受けるのを防ぐ。 四 ) 以降の植民区画後開拓が進み、水田中心のともいう。 農村として発展した。古くからイチゴ生産が知 ヒッポリトスの物語は、エウリピデスの『ヒ日詰ひづめ岩手県中西部、紫波郡紫波町で結合して「カならば 4 である」という合成命 られ、野菜、メロンなどの生産が増加してい ッポリトス』セネ力の『パイドラ』、ラシーヌ の中心地区。旧日詰町。古代は奥州藤原氏の一題をつくることができる。いま、この合成命題 ひづめとしひら る。北嶺山北西麓に町営のスキー場がある。人の『フェードル』に劇化された。〈伊藤照夫〉族樋爪俊衡の、中世は斯波氏の所領。江戸時代「カならば 4 である」が真、つまり、カが真で こおりやま ロ五四五七。 〈岡本次郎〉 ヒッポリトス Hippolytos 古代ギリシアは盛岡藩領で、郡山とよばれ奥州街道の宿駅、あるすべての場合について、いつもクが真であ るとする。このことは換言すれば「 4 が真でな 回『比布町史』一一巻 ( 一九六四、 会・比布町 ) 北上川舟連の河港として栄えた。↓紫波 ( 町 ) の悲劇作家エウリピデスの悲劇。紀元前四二八 ければけっしてカでない」こと、すなわち、 囮二万五千分の一地形図「協和」「愛別」「蘭年春、アテネの大ディオニシア祭に上演され、ヒ。ツメカニ〔蹄蟹〕 E ~ ミミ s じっきやく 留」「比布」 一等賞を得た。 節足動物門甲殻綱十脚目オウギガニ科に属す「カであるためには、 4 であることが必要であ アテネ王テセウスの妻バイドラは、義理の息るカニ。東京湾以南の西太平洋、インド洋に広る」ことを示している。したがって、「カなら 匹夫の勇ひつぶのゆう小人のただ血気には やるだけの勇気。小勇。匹夫は身分が低く、道子ヒッポリトスに初めて会ったときから激しい く分布し、岩礁の岩の割れ目や石の下、サンゴばクである」という命題において、 4 のことを 理のわからない者の意。『孟子』「梁恵王下篇」恋心を抱く。初めそれは不倫の恋として秘匿さ礁などにすむ。甲は扇形で、大形個体は甲幅五カであるための必要条件という。たとえば、 を超える。甲面は滑らかで、ごく浅く幅広い 「ある整数が 6 の倍数であれば、それは 3 の倍 に、「王請う、小勇を好むなかれ、それ剣を撫れていたが、強いエロスの力に負けて露見、し し、疾視して日、彼悪んぞ敢えて我に当たらんかもその求愛はヒッポリトスの厳しい拒絶にあ溝で甲域に分けられている。甲の前側縁には五数である」は真である。実際、一つの整数が 3 やと、これ匹夫の勇、一人に敵する者なり、王う。不倫の恋が夫に知られることを恐れたパイ歯あり、先端が鈍くとがる。はさみ脚は強大の倍数でなければ、それはけっして 6 の倍数と ぎんげん したがって、「 3 の倍数である」 請う、これを大にせよ」とある。〈田所義行〉 ドラは、ヒッポリトスを讒一一一一口する虚偽の遺書をで、両指の先端が馬蹄形に深くくばんでいるのはならない が和名の由来である。一様に暗褐色の個体が多ということは「 6 の倍数である」ための一つの ヒッポナクス Hipponax 生没年不詳。残して自殺し、ヒッポリトスもこの遺書をみた 〈古藤怜〉 いが、黒褐色の小点が一面にあるものもみられ必要条件である。↓十分条件 紀元前六世紀後半のギリシアの詩人。工ペソス 父テセウスの怒りに触れて破滅させられる。 りゅうきゅう せんしゅ に生まれたが、時の僭主たちによって追放され この作品は、愛の表現が露骨すぎて不評を買る。琉球諸島からは小形でじみな色彩のヒメ必要労働・剰余労働ひつようろうどう・じ ようよろうどう notwendige Arbeit, Mehrar ・ た。その後、クラゾメナイで極貧の生活を送っ った同名の先行作品 ( 断片 ) の改作とされるヒヅメガニ E. ミきや、大形で赤色のオオ たようである。コリアンポス ( 跛行ィアンポが、いずれにせよ『メディア』などとともに、 アカヒヅメガニ s d ミなど多くの近 beit 直接的生産者が自分と家族に必要な ひば・つ ス ) の韻律を用いて、敵に対する中傷誹謗をほ 悲劇の原因を人間の内面に求めようとするこの縁種が知られている。 〈武田正倫〉生活資料を生産するための労働を必要労働とい 、これを超えて行われる労働を剰余労働とい しいままにした。残っている詩はわずかな断片詩人の代表作の一つといえよう。〈丹下和彦〉必要十分条件ひつようじゅうぶんじようけん ハイドラー のみで、全体的イメージはとらえがたい。彫刻回松平千秋訳『ヒッポリュトス necessary and sufflCient condition 「カ : ( な う。生産力の発展とともに剰余労働が形成され るようになるが、階級社会が成立すると、剰余 家プパロスを攻撃して死に至らしめた話は有 の恋』 ( 岩波文庫 ) ▽田中美知太郎・藤沢令らば 4 である」という命題が真であるとする。 名。ヘレニズム期の詩人とくにヘロンダスの詩 夫他訳『エウリピデス篇Ⅱ』 ( 『ギリシア悲劇つまり、カが真であるすべての場合について、労働の生産物は生産手段の所有者のものとな 〈橋本隆夫〉 に大きい影響を与えた。 いつもが真であるとする。このとき、のこ る。たとえば、封建時代の賦役制度のもとで 全集 4 』所収・一九六 0 ・人文書院 ) は、農奴は分与地で自分たちの必要なものを生 、フヒッポリトス Hippolytos ギリシア神話ひづめ〔蹄〕先端を地につけて走るのに適とをカであるための必要条件、また、カのこと は」にゆ、つ よの英雄テセウスの子。青春のさなかにありなが した哺乳類のつめの一種。ひづめの基本構造はをであるための十分条件という。ところで、産するとともに、直営地で領主のために剰余労 そうへき っ ら、深くアルテミスを信仰していたヒッポリト鉤づめに等しいが、爪壁 ( 爪枝 ) が筒状に変化 「カならば 4 である」が真であっても、かなら働を行わなければならなかった。 せき ひスは狩猟を好み、山野を駆け巡 0 て暮らしてい して爪底 ( 爪蹠、爪床 ) がその筒の底を成形ずしもその逆、「 4 ならば力である」が真とは 商品生産が高度に発展した資本主義社会にお 5 かぎ きたかみ えんすい