50 Ⅱ編立体図学 投射線が集まってできる面を投射面 (Projecting surface) という . 空間の図形や立体の各…から投影面に引く投射線は 3 種類に分類できる . ( 1 ) 各投射線が 1 点か発散する場合 ( 透視投影 ) ( 2 ) 各投射線が互いに行し , かっ平面と斜交する場合 ( 斜投影 ) ( 3 ) 各投射線が互いに平し , かっ平面と直交する場合 ( 直投影 ) これをさらに分類すとつぎのように系統図に表わされる . となり , 正投影 (Orthogonal projection) 軸測投影 (Axonometric projection) 標高投影 (lndexed pr0Jection) ( 平行投影 ) ・・・複面投影 斜軸測投影 等測投影 (lsometric projection) 透視投影 (Perspective 投影 projection) (Right projection) 平行投影 (ParaIIeI projection) (O lique p ojection) 単面投影 投 影 斜 6. 1 . 1 透視投影 (Perspective projectio ) 図 6.2 において , 対象物体△ ABC と点 E との間 に平面 F ( 投影面 ) をおき , 視線と平面 F の交点がで きる△ AOBOC0 を△ ABC の透視図といい , この投影 を透視投影という . 透視図は物体の現実的な、、が書ける が , それらの角度や距離のひずみができるため , 実用製 図の要求する正確を欠くので使用されず , 概て建築 や商業美術の方面に多く用いられる . CoN 視点 6.1.2 斜投影 (ObIique projection) 投射線が互いに平行で , かっ投影に 90 。以外の角で 図 6 2 傾いて書いた場合の図である . この方法は透視投影ともに単投影図ができ , 投影面に平行な側面 0 図 6.3
7 6 I 編 2.4.2 ローマ字およびアラビア数字 ローマ字およびアラビア数字の大きさは , 緒論および平面図学 原則として高さ 20 ・ 16 ・ 12.5 ・ ( 10 ) ・ ( 8 ) ・ ( 6.3 ) ・ ( 5 ) ・ ( 4 ) ・ ( 3.2 ) ・ ( 2 ・ 5 ) および② mm の 11 種類が用いられる . 図 2.20 に準じてまぎれや すくないように書くこと . 字体の相互間に誤りを起こすことのないように注意が大切である . たと えば ( 3.5 ) ・ ( 5.6 ) ・ ( 6.9 ) ・ ( B. 8 ) ・ (). 0 ) , ローマ字および数字は図 2.21 を参照 . 漢字 , カタ カナと同じように自分の字体になるまで繰り返し練習をすること . [ 1 ] 文章文字 n ℃い 3ーをu訌Vー . ー、 0 け c-d : 谷 ) を iJkIm 」 2 3 4 5 を 18 9 0 S3ssfiÜlJL2JV4YNÄLYdZl こロ NIC) 0 A 区 Cc ユ巳巳 G 日コ ( ワカチ書きの例・ながい文章では読みにくい ) とができる . 図面に , 文章を書き入れる場合は , 原則として左横書きとし , 必要によってワカチ書きとするこ (a) 文字の大きさ (mm) ( a ) ( b ) 図 2.21 表 2.3 ( b ) 写真縮小される図面の文字の大きさ (JIS 製図通則付属書 ) 大きさ ( 高さ ) 10 ~ 20 適用の文字 寸法許容差文字 一般寸法文字 部品番号文字 図面番号文字 図面名称文字 文字の種類一文字の高さ 6.3 以上 ( 5 以上 ) アラビア数字 4 以上 ( 3.2 以上 ) ( 注 ) かっこ内は墨書きの場合を示す . 線の太さ 0.5 ~ 0.3 (0.5 ~ 0.3 ) ( 単位 mm) 文字間のすきま 線の太さの 2 倍以上
26 2. 製図法の要点 って示すように約東されている . 図学では物体を第 1 象限で各面を表現する第一角法が多く 用いられているが , 第三角法で表現してもよい . まだ , 種々あるが , 両者の基本的な表現の相違点を図 2.27 に示しておく . 図 2.27 (a) に示した図は図学的表現を用いて書いたもので , 図でもわかるように記号 , 基線 , 対応線 , 作図線をはぶかず全部書かねばならない・図 (b) は製図的表現で書いたもので , 記号 基線 , 対応線 , 作図線は書かなくてよく , 寸法線が必要となってくる . また , 品物を製作する立場 から , 図 (b) のように書いても , あまり意味がないので , 一般に製図においては , 図 ()D また は図 (b2) のように簡略図面で表現する . 2.7.1 図学学習上の基本態度 ( 1 ) 作図するときの , 文字 , 記号 , 線の種類は製図通則に従って書くこと . ( 2 ) 図学では過程を必要とするのではなく , 作図した図面が正しく書かれていることが主目的 であるので , 絶対にフリーハンドで作図しないこと . ( 3 ) 作図法にはいろいろの解法があるが , そのうちで最も簡単で正確に解ける方法をもって作 図すること . ( 1 ) ( 2 ) 練習問題 文字 線
I 編緒論および平面図学 ココ 11 っョコ当 1 ョ 用氏 ( 3 ) スプリングコンパス ( 2 ) 中コンバス ( a ) コンバスの使い方 ( 1 ) 大 . 中コンバス ( ト ) コンバスの針先と芯の関係 図 2. 1 5 図 2. 16 雲形定規の使い方 コンパス ( 大・中・スプリング ) のうち , 半径の大きさに適したコンパスを用い , 針先を正しく円 または円弧の中心に垂直に当てて , 時計の針の回転方向に回して書く . また , コンパスにつける鉛 筆は図 2. 1 5 ( b ) のように削り , コン パスの針先と芯の関係も図 ( b ) のよ うにする . [ 5 ] 曲線の書き方 曲線を書くには , 適当な雲形定規を 用いて , 図 2.16 のように , 曲線に合 う部分の多いものを選んで何回かに分 けて結ぶものであるが , 継目の部分を なめらかに連結するように はじめの 雲形とつぎに用いる雲形の共通部分を 作って一致させるようにする . [ 6 ] デバイダーによる寸法の移し 寸法を図面に移すとき , 直接 , モノ サシを図面上に置いて行なうこともあ 0 デバイダー モノサシ 0 0 (a) 寸法の移し方 ( d ) 図 2. 1 7
132 作図題 5 Ⅱ編立体図 4 ) aTVBT と dT% の交点 tT, その正面図 をとる . の交点を ST. の正面図を上に qsT を逆投射により qT, PTqT と 3 ) CTVsT と dT%, fsTgsT の交点 PT, qsT, gsT をとる . fT, gT から新に平行な線上に vsT, fsT, 面の交点 vsH, fBH, gsH ・その平面を VT, 2 ) VT, fT, gT から新に平行な線と水平 円板上の円錐の陰影を求めよ ( 図 12.8 参 となる . t 日 . なお角柱の影で hT gsT は GH の影 q 1 0 面 図 12.7 angsllbll tll vs 日 学 図 12.8 方針 1 ) V' および 0 ′より底平面と 45 。の線分を引き底面および 0 面との交点 VI', 0 ′ , V2 ′とする . 2 ) V より XY と 45 。の線分を引き VI ′ , 01 ′ , V ′ 2 より XY に引いた垂直線との交点 を Vh, Oh, V2 とする . 3 ) V2 より円錐の底円の接線 V2a, V2b は 0 面上における円錐の影となる .
Ⅱ編立体図学 四辺形 a ′ B 下 le ′を書く . これは面 ABFE の実形になる (a'e' は AE の実長で , b ・ i ′亠 a'i ′であり三角形 ABI は直角三角形で , a'B1i' はその実形となる ). ・・・ E 下 1 を求め 同様な作図 (c'caa'e', BICI 亠 bc, ・・・・ ) を繰返して , 展開図 AIBI' る . さらに底面の実形を結ぶ ( 図は省略 ) ・ 3 ) Q を通って角柱の辺に平行な直線 JK を引き , その展開図ム KI (BIJt=bj, JlKl//a'e') 上に QI を求めると , 測地線 PRQ が求まる . 11. 4 ねじれ面の展開 類似ねじれ面は展開可能面であるが , 作図を簡単に求めるために近似的に展開する方法が一般に 用いられている . ねじれ面は展開不可能面であるが , 展開図は近似的に作図できる . いずれも曲面 を三角形に細分し , そのおのおのを近似的に平面三角形と考え , 全曲面を平面三角形の集合とみな して , 多面体の場合と同じ要領で展開する . 作図題 3 直円錐台を展開せよ ( 図 11.5 参照 ) . 124 対角線の実長 而緊の実長 平面図の平面図の 面素の長さ対角線の長さ 図 1 1 . 5 方針 1 ) 円錐面上に 12 本の面素を引く . 2 ) 隣接面素 OA, IB, 円弧 01 , Å意で囲まれた部分を四辺形と考え対角線 0B を引 く . 同様に lc, 2d ・・・・・・ 11a を引く . 3 ) 面素と対角線の実長を回転法によって求める . 4 ) 面素の実長と対角線の実長および下円の弧 ab ) とで△ OAB を作図し , さら
◆◆◆◆◆ ◆◆◆◆◆ Ⅱ編立 体 14 ひ 1 3 2 て れ 入 を 物投 スス ガガ ◆◆◆ ( a) 壁面へ投影 1 ◆、 3 2 ( b ) 壁血を開く ( b ) ガラス箱を開く 図 14.2 第三角法 に傾けて置いた板と , これに垂直にあたる平行光線によ ってできる像を作図したものである . [ 1 ] 等角投影法 ( 等測 ) または等軸測投影 (lsometric projection) 物体の正面に対して横へ 45 。回り , さらに上へ 36 。 16 ′ 上がった方向 , つまり立方体ではその対角線と同じ方向 から平行光線を当てたときできる投影を書く方法で , 2 つの作図方法がある ( 図 14.4 参照 ) . ( a ) 等角投影図法 (lsometric projection) 図 14.5 に示すように , 平行光線を当てた面に現われ るそのままの大きさで作図する方法で , 立方体では各面 図 14.3 斜めに置いたガラス板への投影 の対角線の方向に実長が現われる . ( b ) 等角図法 (lsometric drawing) 図 14.6 に示すように , 等角投影図法は立方体の各面の対角線方向に寸法が出るので , 扱いにく いので各稜の実長が出るように作図する方法である . [ 2 〕 2 等角投影法 (Dimetric) この書き方は , 上または下へ 物体の正面から横へ 45 。回ることは等角投影法と同じであるが , この図法に使用される一般的な 35 。 16 ′ではなく , 任意の角を取るところが異なる ( 図 14.7 参照 ). 図 14. 1 第一角法
142 (a) 不等角投影法 14.1.3 斜め投影法 (ObIique) Ⅱ編 立 体 図 95 学 35 。 ( 35 。 ) 30 。 50 。 : 82 ) 35 。 20 。 83 ん 0 71 91 25 。 ( 50 。 ) 87 55 。 58 20 。 30 。 ( 65 ) 91 ( い不等角投影の角度の組せ 図 14.8 実際に光を当ててできる像ではないが , 多面投影図の正面 ( 平面 ) たものである . [ 1 ] カバリエ法 (Cavalier) に軸測投影による測面を加え 正面に奥行きを加えたもので , 奥行きの寸法は正面図の寸法を 1 : 1 で書き , 角度は任意である が , 一般に 5 。 ~ 45 。が多く用いられる ( 図 14.9 参照 ). [ 2 ] キャビネット法 (Cabinet) 図 14.10 に示すように正面図に奥行きを加えた点はカノくリエ法と同じであるが , 奥行きを正面 図 14.9 0 ~ 90 。 ( 任意 ) カバリエ法 図 14. 1 0 0 ~ 90 。 キャビネット法 図 14. 1 1 1 / 2 、リタリ法
170 Ⅱ編立 C g 体 図 VC' kb '. x / G ・Å 図 16.7 める透視図となる . によよる基線 G ′ L' の交点から GL までの距離を各座標とする点 A ′を図の右方空地に書けば求 画法を正投影図で示したものである . 視点の両投影 e, e' と点 A の両投影 a , a ′とを結ぶ線と画面 図 16.8 のように , 第 1 象限に視点 E と点 A を与え , p を画面 , G を基面とする . 図 16.9 はこの う . 直接法に比して幾分手間はかかるが , 作図線がそれぞれまとまっているので作図がしやすい . の距離 ao を求め , 両座標から透視図 A ′を求める方法を 3 平面法 (Meth0d by three planes) とい 画面 P との交点すなわち透視 AO の副投影 ao ′を求め , さらに足線 ea から透視 AO の・ GL から のように , 直接法において画面 P , 基面 G に垂直な副直立面 V を作り , この直立面に視線 EA と また補助線も重なってなお幾分の混雑となる . この重なり合う混雑を取り除く方法として図 16.8 これは直接法の一種であるが , GL を HL に移動する方法でも , 立面図と透視図と重なり合い , 16. 5 3 平面法 と求めやすい . ( 注 ) 立面図の代わりに側面図で与えられることがあるが , 立面図に書きなおして求める の立面図と結ぶ直線との交点 A', B', C ′・・・・・・を結ぶと図のような透視図が求められる . とを結ぶ直線と HL との交点において HL に垂線を立て , これらの垂線と VC' と各頂点 解法図 16.7 によって , VC ′ SI の距離を視距離 I とする . SI と直六面体の各頂点の平面図
Ⅱ編立体図学 136 直線 AB の標高投影は , 図 (b) に示すように , 2 点 A' B の標高投影を結んで表わす . また この直線 AB の側面図を作ると , 水平跡 (HO), 水平傾角 ( のなど容易に得られる . で、 , a4, cg のように相隣りあう単位長の標高差をもつ 2 点間の平面上の距離 (l) を , この標高投影の区間 , l/l を直線 AB の勾配 (Slope) (lnterval) といい という . また , 図 ( b ) の左に示すような直線に 標高の目盛を施したものを縮尺という . 作図題 1 線 a2b5 の実長 , 投影面との間の角 0 および投影面への跡を求めよ ( 図 13.2 参照 ) . 1 ) a2, b5 で a2b5 に立てた垂線上に 方針 a2a ′ = 2 目盛 b5b ′ = 5 目盛なる点 a', b' を求める . 図 13.2 2 ) a ′ b ′が実長 , a ′ b' と a 5 との間の角が 0 , a'b ′と a2b5 との交点 ho が跡となる . 13.2 平面の標高投影 図 13.3 ( a ) に示すように , 平面 T は , たとえばこの面上の任意の水平跡平行線 AB に直交す る跡垂直線 MN の標高投影 mon5 で表わすが , などの表現のままでは直線とまぎらわしい この線の山側に向かって左側に平行な太線を書き , かっ平行線間に , 標 ので , 図 ( b ) のように 高差の数で等分した勾配尺 (scale of slope) を記入し , 別に標高の縮尺を書いて表わすのが一般的 d3 ャ十 1 ー C,D / c 3 勾配尺 縮尺 図 13.3