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1. 首魁の宴 : 政官財腐敗の構図

目次 第一章再会 第ニ章叙勲プロジェクト 第三章書き人れ時 第四章ロスで″歩又 第五章情事のあとで 第六章腐れ縁 第七章目糞鼻糞 第八章亀谷総合病院で 第九章逆転人事 第 + 章本領発揮 解説佐高信 181 519 282 252

2. 首魁の宴 : 政官財腐敗の構図

四月十四日の日曜日、啝足地方は快晴で、絶好のゴルフ日和になった。 杉野良治を乗せたリムジンがツーハンドレッド・クラブに着いたのは八時一一十分だが、ロ ッカ 1 ルームで仕度をして、ダイニングルームに顔を出すと、すでに東亜銀行会長の鈴木晃 糞と石原重工大ム長の稲村三郎がコーヒーを飲んでいた。 鼻「おはようございます」 目一一人は起立して、杉野を迎えた。 章稲村は、経済四団体の一つである日本商工連合会の会長職にある。 第「杉野先生、天候に恵まれましたねえ。先生の心がけがよろしいからでしよう」 鈴木がすかさずお愛想を言った。 「心がけがいいのは鈴木さんでしよ。稲村さんはどうなの」 第七章目糞鼻糞 びより

3. 首魁の宴 : 政官財腐敗の構図

「杉野先生は高促の竹村オ 1 ナーとはお親しいんですか」 野太い声で催大中に訊かれて、杉野良治は苦笑を洩らした。 人払いしているが、これでは密談にならない。 声の大きさにかけては杉野も人後に落ちないが、ドスの利いた催の低音とは迫力が違う。 縁「竹村君ならよく知ってますよ。竹村君がまだ街の金融金名の時代から目をかけてきた。富 腐福はいまや消費者金融のトップに成長したが、竹村君の経営キ腕に負うところが大きい。あ 章の男は人を使うのが上手なんだねえ。能力を引き出すに長けてるというか、なかなかの人 ル物だ」 「杉野先生、まだビールでよろしいですか」 猫撫で声で訊いたのは藤岡光夫だ。 第六章腐れ縁

4. 首魁の宴 : 政官財腐敗の構図

281 第八章亀谷総合病院で 同時に、健康保険制度のひずみ、ゆがみについても考えさせられるのであった。

5. 首魁の宴 : 政官財腐敗の構図

81 第二章叙勲プロジェクト も杉野は思ったが、瑞一の価値を改めて教えてもらったような気もした。

6. 首魁の宴 : 政官財腐敗の構図

りようじ 体八会社産業経済社社長・隔週刊経済誌「帝都経済」主幹の杉野良治の妻、文子が肺癌 ( 幽明驪にしたのは、平成七 ( 一九九五 ) 年十一一月一一十九日正午一一十分過ぎのことだ。 杉野は午後一一時過ぎに都内を走行中の専用車リムジンの中で妻の訃報を聞いた。 電話をかけてきたのは秘書役の左である。綾は四十六隲の肩書は秘書役だが、 産業経済社のナンバー 2 で、財務・経理部門を一手に握っていた。 会「文子さんが亡くなったそうよ。たったいま、治子さんから電話があったわ」 狎れが出ているのは仕方がないが、いつになく緊張気味で声がかすれていた。 一「ふうーん。治子から : : : 」 「そうよ。治子さんよ。わたしが直接電話に出たから間違いないわ。治子さんも、わたし とわかったみたい。よそよそしいっていうか、つんつんした感じの電話だったわ。『一応 5 第章再 第一章再会 ふみこ

7. 首魁の宴 : 政官財腐敗の構図

5 ”第十章本領発揮 治子も欠席させるんだった。田宮は良平の寝顔を見つめながら、そう思った。 この作品はフィクションであり、実在の人物、企業、団 体に関するストーリーを描いたものではありません。 〈完〉

8. 首魁の宴 : 政官財腐敗の構図

5 1 第一章再会 「お母さんが可哀想とは思わないの。いくらなんでもゴルフはないんじゃない」 治子に食ってかかられたが、杉野は動じなかった。 「ゴルフは一度だけだよ。書道展を開催するために予定を変更するわけにはいかんのだ。西 伊豆でお母さんの冥福を祈りながら、書に向かう。きっと良い字が書けるだろう」 田宮は内心どんなにホッとしたかわからない。

9. 首魁の宴 : 政官財腐敗の構図

三月三日日曜日の昼下がりに、田宮宅の電話が鳴った。 「はい、田宮ですが」 で「古村です。お休みのところをご免なさい。お留守かと思ったら、いらしたのねえ」 「テレビを見ながらごろごろしてます。日曜日はいつもそうですよ」 あ の「奥さんがいなくてもそうなの。あなたは真面目だから、鬼の居ぬ間の洗濯なんて、考えな 情い人なんだ」 第「いま浜田山にいるんですけど、会社のことで相談したいことがあるの。わたしが出向きま しようか。下北沢は同じ井の頭線の沿線でお近いから、一一十分もあれば下北沢駅に着くわ。 駅からもう一度電話をかけさせていただこうかしら」 第五章情事のあとで

10. 首魁の宴 : 政官財腐敗の構図

106 杉野良治から田宮大一一郎の勤務先に電話がかかってきたのは、一一月一一十一一日木曜日の午前 九時過ぎのことだ。 「元気にしてるか」 「はい」 「治子はどうだ」 「順調です。一一月いつばいで会社を辞めて、専業主婦になります」 「そうか。いつまでも共稼ぎでもなかろう。主幹も賛成だ」 「どうも」 「大一一郎に折り入って話したいことがあるんだが、あすの朝七時にキャピタルトーキョウの 食堂に来てくれないか。朝粥を食べながら話したい。じゃあよろしく頼む」 第四章ロスで″歩こ一ス