基本 - みる会図書館


検索対象: プレゼンテーション概論
52件見つかりました。

1. プレゼンテーション概論

ノ 05 また , 最近 , ビジネス分野では , レジュメという言葉が履歴書に近い意味で使われるこ ともあるので覚えておこう。工ントリーシート 1 ) と同義で , 自分を売り込むための経歴書 という意味としても使用される。なお , 「レジュメを切る」という言い方があるが , これ はレジュメを作成するという意味で , かってのガリ版刷り印刷の名残りである。 2 . レジュメの基本要素 レジュメを作成するには , 基本として必要ないくつかの要素がある。それをしつかりと 取り入れたうえで , それぞれのプレゼンテーションに合わせて応用していけばよい。 プレゼンテーションでは , プレゼンターの振る舞いや口頭表現が形式的すぎるのはよく ない。しかし , レジュメはむしろ必要な事柄を簡潔にまとめ , 形式的に記すことを心がけ たい。なぜなら , レジュメは話しの順序や骨格を指示するものだからである。ここでは , レジュメをその形式と注意点の 2 つに分類し , わかりやすく作るための基本を学ぶ。 ( 1 ) 形式 レジュメは以下の要素を基本とし , ⑦補足資料 , 参考文献など ⑥結論 ⑤項目ごとの要旨 ( サマリー ) ④話す内容の項目 ( アジェンダ ) ③氏名 , 所属 ②年月日 , 場所 , 会場 ①題目 ( タイトル ) プレゼンテー ションの特性に合わせて作成する。 ※補足資料は「添付 : 〇〇」など とタイトルのみを示し , 実物は別 刷りにすることも多い。 これらの要素を満たした内容で , 通常は A4 判 2 ) ・横書きで , 2 枚以上になる場合は , A4 判・ 2 枚を B4 判・ 1 枚にすると見やすくなる。ページ番号を付け , 聞き手にメモなど 1 ) 就職活動において企業が独自に作成した応募用紙のこと。一般の履歴書と比べ , 確認したい事項を網羅し , 応募者の比較も容易なので利用が増えている , 採否の決め手にもなり得る重要なものである。 2 ) A 判はドイツで生まれた規格で , B 判は日本独自のもの。数字が 1 大きくなると大きさは半分になり , 数字 が同じなら B 判の方が大きい。 A 判が事実上の世界標準であり , ビジネスの場では , 全体に B 判使用は減っ てきている。

2. プレゼンテーション概論

第 8 章話し方のテクニック 1 . 話すための基本的技法 ここでは , プレゼンテーションにおける話し方の基本的技法について確認する。 い ) 5 W 2 H を意識しよう 「話す」とは , 聞き手に出来事や自分の考えなどを伝達することである。特にプレゼン テーションでは , だれに対して ( 聞き手 ) , 何のために ( 目的 ) , どのような事柄 ( 内容 ) を伝達するのか。これらについて , プレゼンターは明確に把握し理解していなければなら なし、。 第 4 章では , プレゼンテーションを組み立てる前の準備で「 5W2H 」が大切と述べたが , 「話す」基本は , まさにその組み立てに沿って行われる。話す内容の種類を以下のように 区別し , 確認しよう。 ①だれが (Who) ②なにを (What) ③いつ (When) ④どこで (Where) ⑤なぜ (Why) ⑥どのように (How) ・・・状態 , 調子 , 雰囲気 ⑦いくら・どれだけ (Howmuch/many) ・・・・・・価格 , 負担・数量・距離等 これらは , 話すときにははっきりと区別しなければならない事実関係の種類を意味して いる。人にものを話す場合 , あるいは書く場合も含めて , 大切な情報の漏れがないかを , チェックするうえでも活用できる。 ここで , 「 5 w 2 H 」は伝えるべき事実のみのリストであることを確認しておく。「自分 音識的に明確な区別をしなければならない。特に , プレゼンターと の意見 , 感想」とは , して , 学会発表や報告などでアカデミック・プレゼンテーションをするときなどは , 調査 した事実とそれに基づく推論や意見を混同しないように気をつけよう。 地 産 生 者節地 係季身 出 関 日 業類曜所因 職種 , 住要 名物月所由 氏品年場理

3. プレゼンテーション概論

38 第 5 章組み立ては三段構成で 1 . プレゼンテーションの基本構成 ( 1 ) 基本の三段構成 から相手の興味をかきたてた方が有利である。以下 , 一般的なプレゼンテーションの構成 聞き手の集中力の高まりを考慮すると , プレゼンテーションは導入に時間をとり , 最初 ( 2 ) 導入・本論・結びの内容 ルな三段構成にし , 大事なことは前倒しで伝えるように心がけるのがよいのである。 新しい情報を加えず , 簡単なまとめを行う。忙しい聞き手のニーズに応えるため , シンプ たいこと ) は取に暠うのではなく , 本論部分で明快に伝える。「結び」では , 原則的に 手の興味を惹き , 「本論」で一気に伝えたいポイントをアピールする。結論 ( = 最も言い しかし , プレゼンテーションでは , 多くの場合 , この形式を採らない。「導入」で聞き 「結」論を示す。学校で作文を書くときの基本である。 「起」して , 「承」でそれを受ける。次に話が「転」じて , 興味深い展開をみせ , 最後に 一般的な話の組み立て方でよく用いられるのは「起承転結」である。最初に状況を提 一般的な話プレゼンテーションの構成例 例について , 導入・本論・結びの時間配分と内容をまとめてみる。 構成 導入 配分※ 20 % 70 % 10 % 内容 1 . 挨拶 ウォームアップ 内容構成の説明 1 . 結論 ( 主張 ) の提示 2 . 結論 ( 主張 ) を支える根拠の提示 1 . 3 . 2 . 3 . 補足事項の説明 まとめ 2 . 挨拶 ( 最終アピール ) ※全体のスピーチが長い場合 ( 30 分以上 ) は , 導入への時間配分を少なくすることが多い。

4. プレゼンテーション概論

29 形式 (How) 上の制約があれば , それもプレゼンテーションスタイ こうしオ形 ~ ルに影響するので , 確認が必要である。 HowMuch/Many は数値情報のチェックのこと。 ビジネスの場合 , 最終的価値はお金に換算されてしまうので , 予算上の制約や求められる 収益など , 特に金銭に関する前提はしつかりと明確化しておきたい。 ( 2 ) 必要なデータの収集 5 W 2 H により , プレゼンテーションの基本条件が明らかになったら , 目的達成のため に必要と思われるデータを収集する。ここで情報収集の基本について確認しておこう。 集める段階では , 評価を入れず , できるだけ幅広く , 多く情報を集めることが何より大 切である。集めることと精査することとを同時にやろうとすると情報の幅が狭まってしま うからだ。収集するときは , 収集することに集中する。たくさん集めれば当然ゴミのよう な情報も多くなる。それらは後から捨てればよいのである。 これは企画案を考えるときなどにも適用できる考え方である。アイディアを出すときは くだらないものも含めて , 自由な発想でどんどん出し合うい。その後 , 精査して平凡なも の , 実現可能性のないものなどを削っていく。できるだけ大きく膨らませてから , シェイ プアップしていく。これが , ビジネスにおける情報収集やアイディア出しの基本なのであ る。 選別・絞り込み A 群 ( 採用 ) ( プレゼンで使用する ) B 群 ( リザーブ ) ( 聞かれた時のためにとっておく ) C 群 ( 今回は使わないのでポッとして捨てる ) 情報収集の見本 できるだけたくざんの。 → 上幅広い情報を収集 : ーンストーミングとい 1 ) 自由な発想をできるだけ多く出すため , 他人の批判を禁止するアイディア会議をプレ

5. プレゼンテーション概論

組み立ては三段構成で 第 5 章 この章のねらい プレゼンテーションの基本構成・・ 1 . ( 1 ) 基本の三段構成・・ 導入・本論・結びの内容・・ ( 2 ) 2 . 導入 ー効果的な入り方一 なぜ , 導入が大切なのか・ ( 1 ) 挨拶とウォームアップ・・ ( 2 ) 内容構成の説明・・ ( 3 ) 3 . 本論 ー話の構造化ー ( 1 ) 柱をつくる・・ 構成のパターン・・ ( 2 ) 臨機応変さも大切・・ ( 3 ) 結び ー印象に残る一言を一 4 . ( 1 ) すっきりとしたまとめ・・ 引用の活用・・ ( 2 ) 最後の一 ( 3 ) 演習問題 会場設営とレイアウト 第 6 章 この章のねらい 1 . 強力な味方としての環境・・・ ( 1 ) 会場の選択・・ ( 2 ) 会場の諸条件・・ ( 3 ) 設備・備品・・ 2 . 空間をプロデュースする・・ ( 1 ) 演出・・ ( 2 ) 座席・・ 演習問題 表現技術を工夫しよう 第 7 章 この章のねらい 1 . 「表現技術」がなぜ大切なのか・ 8 8 8 9 9 9 0 7 7 7 ・・・ 43 ・・・ 45

6. プレゼンテーション概論

0 第 11 章提示資料はインパクトが大切 世界的に有名な建築物を説明するのに , 写真がない場合だと , 聞き手はどのように感じる だろうか。いかにうまく説明しても , 右の独創的な形を思い浮かべてもらうことは不可能 である。効果的なイメージ化は言葉の限界を補い , 聞き手に強いインパクトを与えること 3 . ができるのである。 同じような枚数・色づかい・レイアウトの資料でも , センスのよさを感じさせるものと センスのよい資料とは よい。タテ・ヨコ・上下の端を合わせることによって , 整然とした印象の資料になる。 る。近年のプレゼンテーション・ソフトには「整列」機能がついているので , 活用すると また , 図形やテキストボックスなどを多用すると , 位置が微妙にずれてしまうことがあ そ , はじめて生きてくるものなのである。 を使ったりすることはよい。しかし , そうしたポイントの強調も全体に統一感があってこ 系にし , 同じ背景を使う。もちろんキーワードだけ目立つ色にしたり , 異なったフォント すべきである。全体がバラバラな印象にならないように , 全てのスライドの色トーンを同 スライドのフレームの向き , タイトルバーの色と形 , 文字の大きさなどは基本的に統一 ( 2 ) 全体トーンの統一 分けるのがよい。 複数のポイントがあると感じたら , 迷わずスライドを 1 枚増やして , 1 メッセージずつに 簡潔な短文で表わし , 以下はその主張についての詳細説明や補足データを示すようにする。 1 行目のタイトルで , そのスライドで伝えたいことを 的に複数のメッセージを入れない。 プレゼンテーションにおいても , この考え方は適用できる。 1 枚のスライドには , 原則 にくい。一文書一件は , 文書の受信者に配慮した文書作成の基本原則なのである。 いう考え方である。 2 つ以上の案件が書かれていると , その文書を受け取った方が管理し 則って行う。これは 1 枚の文書 ( ペーパー ) には , 基本的に 1 つの用件しか書かないと のっと ビジネスで文書を作成するときには , 「一文書一件主義」 ( または一件一葉主義 ) に ( 1 ) メッセージの絞り込み そうでないものがある。この分かれ目はどこにあるのか。 3 つの視点から考えてみよう。

7. プレゼンテーション概論

( 2 ) 作成上の留意点 メディア特性からみた「詰めこみすぎない」という大前提のもと , を確認しよう。 、スライド数 95 スライド作成の基本 概ね 25 枚を限度 ( 最大数 ) と考えるとよい。 1 スライド 1 分間を目安に , 15 分のプレゼ ンテーションなら 15 枚ほど用意する。 30 分以上話す場合は , 時間中ずっとスライドを見せ 続けると , 聞き手にはかなりの負担となる。プラックアウト / ホワイトアウト 1 ) などの技 法を使い , スライドを見せていない時間を設けるよう心がけたい。 ~ 文字の大きさ / 行数 タイトル文字は 44 ポイント , 箇条書きの文字は 32 ポイント ~ 20 ポイント程度にするのが 一般的である。箇条書きの行数は 6 行ぐらいまでが見やすく , 効果的である。内容にもよ るが , 10 行以上だとかなり細かく , 込み入った印象を与えてしまう。 基本レイアウト 横長・横書きで , 各スライド上部に必ずタイトルを入れる。下部にページ番号を入れて おくと , 質疑応答時に対応しやすい。発表日の記入も忘れないようにする。発表者の所属 ( 会社名など ) や , 管理上の観点からスライドの版数などを入れる場合もある。テンプ レート 2 ) を利用すると , 少ない労力でセンスのいいレイアウトができ , 効率的である。 タイトル入力範囲 文字入力範囲 4 ~ 6 行くらい 2010-03-033d e d. 日付・版数 2010-03-033 ・ d edition. 44 ポイントくらい ページ番 - 号 20 ページ中 11 番目 11 / 20 会社名や会社のマーク ( ロゴ ) などを入れることもある スライド作成の基本 1 ) 話しの途中でスライドを黒一色にして提示を中断するのがブラックアウト , 白一色にするのがホワイトアウ ト。マイクロソフト社パワーポイントの場合 , 前者は B ボタン , 後者は W ボタンが対応する。 2 ) コンピュータ・ソフトに付属した設定済みのデザインパターンのこと。

8. プレゼンテーション概論

viii 目次 第 1 1 章 提示資料はインバクトが大切 この章のねらい 1 . スライド作成の基本事項・・ ( 1 ) メディア特性を理解する・・ ( 2 ) 作成上の留意・ 2 . 表現効果を高めるために・ ( 1 ) キーワード化・・ ( 2 ) ビジュアル化・・ ( 3 ) シンプル化・・ ( 4 ) イメージ化・・ 3 . センスのよい資料とは・・ ( 1 ) メッセージの絞り込み・・ ( 2 ) 全体トーンの統一 ロ語のセンス・・ 演習問題 レジュメの良さで差をつける 第 12 章 この章のねらい 1 . レジュメとアジェンダなど・・ ( 1 ) レジュメとは何か・ ( 2 ) アジェンダなど , 類似する言葉との違い・・ 2 . レジュメの基本要素・・ ( 2 ) 作成上の留意・ 3 . 補足資料の添付・・ ( 1 ) データの重要性・・・ ( 2 ) 添付資料準備の留意点・・ ( 3 ) ルールの遵守・・ 4 . レジュメ作成の実際・・ ( 1 ) ゼミ発表・卒論発表会のレジュメ・・ ( 2 ) 商品説明会のレジュメ・・ 演習問題 4 4 5 7 7 8 9 9 0 0 0 7 7 ノ 7 7 ・・ 703 ・・ 704 ・・ 704 ・・ 704 ・・ 705 ・・ 705 ・・ 706 ・・ 707 ・・ 707 ・・ 707 ・・ 707 ・・ 708 ・・ 708 ・・ノ 09

9. プレゼンテーション概論

87 2 . 演出としてのツール活用 プレゼンテーションにおけるツールは , あくまでも手段であり , それ自体には基本的に 価値はない。ツールに意味があるとすれば , それは目的達成のためにどの程度貢献できた かという点に尽きる。用意したツールをプレゼンテーションにどのように取り込むか , 第 6 章で取り上げた「演出」 (). 53 ) という視点から検討しよう。 い ) 演出の心構え ツールを活用するときの基本的な心構えを「さしすせそ」でまとめてみる。 さしすせそ さりげなく提示 主役 ( しゅやく ) はプレゼンター スライドは 1 枚 1 分 正確性の徹底 即応が大切 「さあ , こちらをご覧ください / 」あまりにもハイテンションで「見せるぞ / 」「どう だ / 」という気持ちが前に出すぎると , 聞き手は逆に気持ちが引いてしまう。自信満々の 資料もあえてさりげなく提示しよう。また , プレゼンテーションの主役はあくまでプレゼ ンター。決して資料の方が主になってはいけない。 プレゼンテーションソフトを使って提示するときは , スライド 1 枚を 1 分間で見せると よい。それ以上短いと消化不良になるし , 同じ画面が長く続くと , 聞き手は飽きてしまう。 また , 持ち帰りが前提の配付資料は , 後からクレームにならないよう正確性が第一である。 データそのものの正確性はもちろん , 著作権や個人情報保護などにも配慮したい。 そして一番大切なのは即応性である。用意していた資料がうまく表示できないといった トラブルの可能性は , いかにリハーサルを重ねてもゼロにすることはできない。予定外の ことが起こっても , 焦らず , 落ち着いてその場の状況に対応できるような臨機応変さが肝 要である。

10. プレゼンテーション概論

59 2 . 表現手段の選択 ( 1 ) 話すか , 見せるか プレゼンテーションは主に「話し言葉」 ( 口頭 ) で , 聞き手に情報を伝達する。また , 口頭 してみよう。 0 配付資料 ( レジュメなど ) を用意したりもする 内容を補うために , 提示資料 ( パソコンを用いたデモンストレーションなど ) を見せたり , ここでは , 基本の 3 つの表現手段を整理 るといえるだろう。 ピールができる。内容と技術次第で , 高い効果・評価を得られるプレゼンテーションにな キルの高いプレゼンターは , 次々に新しい技法の画面作りができ , それだけで強烈なア ター側にとっては , 作成と操作の技術が求められ , 設備や準備も必要である。しかし , ス とである。聞き手はスクリーンを見るだけであり , しかもわかりやすい。一方 , プレゼン パソコンとプロジェクタを使ったプレゼンテーションの長所は , 美しく臨場感があるこ バーソナル・コンピュータ (PC) 要であったり , かっ , 手元資料として話し方の不足部分までも補ってくれる。 とがプレゼンターに落ち着きを与え , 経験不足をも補う。また当日会場で , 機器操作も不 に時間をかけて作成・推敲できるということが大きな強みである。そして , 準備をしたこ すいこう のが , レジュメを活用したプレゼンテーションである。レジュメは何よりも , 事前に十分 「あがり性です」と言い切る慎重派や , 経験と技術の少ないプレゼンターに向いている レシュメ 人に , できていないという認識がもてない点が問題でもある。 に大きな課題がある。誰でもできるからこそ , さまざまな差ができる。一方で , 話し手本 にプレゼンテーションの上手下手の決め手となる。しかも , 「話」は誰でもできるところ 「話」である。この話し方は , 最もプレゼンターの人格や技術が表われるもので , 最終的 どのようなツールや技を使おうとも , プレゼンテーションの基本は , 言葉を使っての