かん し子供の疳、皮膚病、下痢、消化不良、腹痛など 〈長沢元夫〉 んにも使う。 しくんし東洋画の題材とされる竹、 四君子 し梅、菊、蘭の総称で、草木や花のなかでも気品 があり高潔であるところがあたかも君子のよう そうげん であるところから生まれた呼称。中国で宋・元 代の文人画家の間で流行し、日本でも盛んに描 ーくちく ばくぎ ばくらん 年均 員 かれた。また墨竹、墨梅、墨蘭など、墨戯とし 人 5 平 てその独自の風趣を描出することが行われ、わ 行 が国では南画の作例に遺品が多い。〈永井信一〉 1 ー - 00 っ 0 っ 0 ワ】 執行員 執人 時化しけ強い風のために、海面が荒れて 刑甞っ 0 -4 ・ -0 ( / -8 0 「 1 ワ】 00 4 ・ - -0 【 / -8 、 -0 1 よワ -4- 0 ー -8 -0- 1 《ワ】 4 - -0 00 0 / 8 0 1 、 いる状態。波高が四以上の場合をいうことが 11 11 1- 人 11 1 ー画 、ー・ 1 よ 1 ー - 、ー人 11 ・ー人 1 ー 1 よ・ 1 よ -1 ー・ 1 人 1 よ 11 11 11 11 1 ー画 11 , 1 1 ー - 1 よ 11 1 ー - 、ー人 1 ー 4 多い。風と高波のほかに、しばしば雨、雪、悪 〔現行制度〕死刑の執行方法は国によって異な検察事務官、刑務所の長またはその代理者の立 視程などを伴い、船の航行や操業が著しく妨げ三二号 ) による爆発物使用罪 ( 一条 ) につき、 会いのうえ執行される ( 刑事訴訟法四七七条、 り、絞首 ( アメリカの一部の州 ) 、銃殺 ( ュー られる。時化は、①台風、②発達した低気圧、法定刑として死刑を規定している。ただ、外患 監獄法七一条一項 ) 。 ゴスラビア ) 、電気殺・ガス殺 ( アメリカの一 ③冬の強い季節風などによっておこる。②と③誘致罪を除いては、法定刑のなかに死刑以外の 〔沿革〕日本上代 ( 日本法制史で冠位十二階制 懲役などの刑罰も含まれているので、これらの部の州 ) などが、現在海外で行われているが、 の場合は、時化の海域が非常に広範囲に及び、 日本では第一一次世界大戦終了前の軍刑法による定の推古天皇一一年Ⅱ西暦六〇三以前を指す ) かっ継続時間が何日間にもわたることがある。罪を犯した場合っねに死刑が言い渡されるとは 死刑 ( 銃殺 ) を除き、一八八〇年の旧刑法 ( 明の死刑制度がどのようなものであったかは、あ 気象庁は、東経一〇〇 ~ 一八〇度、赤道 ~ 北緯限らない。これらの罪を犯した者のうち、とく に犯情の重い者に対してだけ言い渡されるので治一三年太政官布告三六号、明治一五年施行 ) まり明らかでないが、その末期 ( 五 00 ころ ) には、 六〇度の範囲の海域の海上警報を国際的に分担 ぎんしゅふんけい そのおもなものは絞首、斬首、焚刑の三種に分 以来一貫して絞首刑の方法だけを用いてきた。 するほか、近海をいくつかに分けて、それぞれある。また、罪を犯したとき一八歳末満の者に 死刑は、判決確定ののちこれを執行するのでかれ、そのほか特殊な死刑として、罪人の死体 の海域に対し最寄りの海洋気象台やおもな気象対しては、死刑をもって処断すべきときでも、 きよ、つしゅ 〈平塚和夫〉 つねに無期刑が言い渡されることになっているあるが、それまでの間、死刑の言渡しを受けたを八つに切り、八国に分けて梟首せしめる散 台が海上警報を行っている。 者は拘置所または刑務所に拘置される ( 刑法一梟などがあったようである。下って上世 ( 六 0 三 地下しげ朝廷の官人のうち、昇殿を許さ せいりようでんてん ~ 九六七 ) になると、中国から合理的な国家制度 一条二項 ) 。死刑は、事柄が個人の重大な利益に 死刑そのもの、あるいは現在日本が採用して れない者の総称、またその家柄。清涼殿の殿 じよう いる絞首刑が、残虐な刑罰を禁止する憲法第一一一関するものであるから、慎重を期し、とくに法務が移入され、刑罰制度も完備したが、当時の死 、昇殿を許され 上の間に昇るのを昇殿といし くギ一よう るのを常例とする公卿と、四位以下で昇殿を許六条の規定に違反するのではないかということ大臣の命令によって執行するたてまえとなって刑は斬首と絞首とから成り立っていた。しか てんじようびと し、上世の後期、平安時代には仏教の影響など いる。この命令は、判決確定の日から六か月以 された廷臣すなわち殿上人とに対立する呼びがかって争われたことがあり、現在でもそのよ うな主張をする者があるが、最高裁判所は、数内にしなければならないとされているが、このから刑を軽くする傾向が生まれ、とくに八 名とされた。のち廷臣の家格が固定するに伴い とうしようけ 堂上家に対する称ともなり、地下出身の官人次の判決のなかで、死刑およびその執行方法と期間には、上訴権回復もしくは再審の請求、非年 ( 弘仁一 l) 以降、死刑の判決があっても朝廷 おんる が別勅をもって一等を減じ、遠流に処するとい 常上告または恩赦の出願もしくは申し出がなさ しての絞首刑は合憲である旨を明らかにしてき は三位に昇っても昇殿は許されなかった。また う慣例が生じ、一一五六年 ( 保元一 ) までの実 意味が拡大されて、公家、武家に対する一般農た。その条文上の根拠としては、憲法第三一条れ、その手続が終了するまでの期間、および共 なんびと に三四五年の間、死刑の執行が行われなかった があげられている。同条は「何人も、法律の定同被告人であった者に対する判決が確定するま 〈橋本義彦〉 民や庶民の称ともなった。 める手続によらなければ、その生命若しくは自での期間は、算入されない ( 刑事訴訟法四七五という事実が伝えられている。これなどは、世 ーし犯罪者の生命を奪う刑罰をい 死刑 う。生命刑ともいわれる。日本の現行法は、刑由を奪はれ、又はその他の刑罰を科せられな条 ) 。したがって、死刑の言渡しを受けた者が界の刑罰史上特筆すべき事実といわなければな らないであろう。 い」と規定しているので、それは裏面から死刑数年間もその執行を受けないということも、ま 法典 ( 明治四〇年法律四五号 ) のなかでは、内 りつりよう 鎌倉時代になると、律令時代の刑種がさら れではない。しかし、いったん法務大臣が死刑 乱罪 ( 首謀者についてのみ、七七条一項一号 ) 、を肯定したものと解するのである。そして、 に整理され、死刑も斬首に限定されるようにな ったん死刑を肯定する以上、現在採用しているの執行を命令したときは、五日以内にこれをし 外患誘致罪 ( 八一条 ) 、外患援助罪 ( 八二条 ) 、 さらしくび なければならないものとされている ( 同法四七つこ、ゝ、 オが晒首がこれに付加される場合も生じ 現住建造物放火罪 ( 一〇八条 ) 、激発物破裂罪絞首刑の方法は、執行中の苦痛の程度におい た。下って室町時代になると、切腹が武士に対 て、また死体損壊の程度において、他の執行方六条 ) 。ただし、大祭祝日、一月一日・二日、 ( 一一七条一項前段 ) 、現住建造物浸害罪 ( 一一 とされた。 一二月三一日には執行は行わない ( 監獄法七一する死刑の一種として登場することとなった。 九条 ) 、列車転覆致死罪 ( 一二六条三項 ) 、往来法よりとくに残虐とはいえない、 戦国時代には刑罰制度は、中世の特色として、 死刑の執行数は別表のとおりである。罪名と条二項 ) 。また、死刑の言渡しを受けた者が心 危険罪の結果的加重犯 ( 一二七条 ) 、水道毒物 して、もっとも多いのが強盗殺人を含む強盗致神喪失の状態にあり、または妊娠しているとき各地方でやや異なった発達をみたが、一般に当 混入致死罪 ( 一四六条 ) 、殺人罪 ( 一九九条 ) 、 しゅんれつ 尊属殺人罪 ( 二〇〇条 ) 、強盗致死罪 ( 二四〇死であり、次が一般の殺人となっている。そのは、法務大臣の命令によってその執行を停止時の殺伐な風潮を反映して、峻烈・残酷なも 1 りつは〕 ごうかん のであった。死刑の執行方法も同様で、磔、 し、その状態が解消してから改めて命令を待っ ほか、言い渡される頻度が比較的高いのは、強 条後段 ) 、強盗強姦致死罪 ( 二四一条後段 ) の くしギ、しのこぎりびきうしギきくるまイ、きひあぶりかま 一三種の犯罪につき、また、特別法のなかで盗強姦致死、爆発物取締罰則違反、現住建造物て執行することになっている ( 刑事訴訟法四七逆さ磔、串刺、鋸挽、牛裂、車裂、火焙、釜 ゆですまき だじようかん 九条 ) 。死刑は、」 用務所内の刑場で、検察官、茹、簀巻など、多くの種類の残酷な方法が用い は、爆発物取締罰則 ( 明治一七年太政官布告放火である。 らん ( 少年法五一条 ) 。 執行 5 か年 人員平均 度 年 1952 1953 1954 1955 1956 1957 1958 1959 1960 1961 1962 1963 1964 1965 1966 1967 1968 1969 1970 1971 1972 1973 1974 1975 1976 1977 1978 1979 1980 1981 1982 1983 1984 11 1 ー - 、 1 ワ 1-- ワ 11 11 ワ CO っ 0 11 注 : 法務省「矯正統計年報」による ちらし 672
み、他の羽毛について、羽毛がぬれたり、血や は、板張りの上に防水紙と金網 ( メタルラスま はモルタルに比べて硬化が速く、収縮が少なサキ Saki ( 天七 0 ー一九一六 ) イギリスの小 ・マンロー。筆名泥や魚のぬめりで汚れるのを防ぐのに役だっ。 たはワイヤラス ) を張り、この上にモルタルをく、また比較的薄く塗ることができるが、耐水説家。本名ヘクター・ヒュー 塗り付ける。コンクリートの床の仕上げに、打性は劣る。通常、屋内の間仕切り壁や天井に施サキとはベルシアの詩人ウマル・アル・ハイヤ羽色は種によって異なる。クロサギ E 2 ミ ーミーの『ルバイヤート』に現れる女性の名。き c きの黒色型と白色型のように、同じ種が個 工される。 設したコンクリートが固まらないうちに左官工 〔その他の仕上げ方法〕以上、左官工事に分類ビルマに生まれてイギリス本国で教育を受け、体によって異なった羽色をもっこともある。 がこてで表面を仕上げる方法もある。これを直 なら される通常の塗り仕上げのほかに、次のようなのちビルマ警察に勤めたが病気で退職、政治風〔生態〕生息環境は、一般に川岸、湖畔、湿 均しまたは直押さえという。また、水を混ぜた せつこう 刺に筆を染める。本領は簡潔ななかに残酷な笑地、水田、海岸などを好み、一部の種が森林や 石膏を床に流すと自然に平らになる性質を利用仕上げ方法がある。 いを盛る短編にあり、短編集『獣と超獣』 ( 一九サバンナにすむ。食性は完全に動物食である。 色セメントなどをガンで吹き付ける方法も一 したセルフレベリングモルタル塗りとよばれる 〈小野寺健〉大形種は、魚類、カエル、タニシ、甲殻類、昆 方法もある。プラスター塗りは、石膏プラスタ般に用いられる。このほか代表的な化粧仕上げ一四 ) などがある。 たた 工法としては、研仕上げ、洗い出し仕上げ、叩回河田智雄訳『サキ傑作集』 ( 岩波文庫 ) ▽中虫類などのほかに、ヘビ、トカゲ、ネズミ、小 ーをこて塗りするもので、下地には、ラスポー 西秀男訳『ザ・ベスト・オ・フ・サキ』 ( サン鳥などもつつき殺して食べる。小形種は昆虫類 き仕上げ、石膏ポード乾式工法などがある。研 ドとよばれる石膏を芯にして被覆成型しプラス えさ を主食とし、小魚や小形のカエルも餌とする。 リオ文庫 ) ターが付着しやすいように適当な間隔でくばみ仕上げは人造石研出しのことで、モルタルの下 はなにゆ - っ をつけたポードが使用される。石膏プラスター 塗りの上に種石を水、セメントで調合したものサキ saki 哺乳綱霊長目オマキザル科サアマサギはほとんど昆虫類だけを常食としてい をこてで押さえ塗りし、硬化後グラインダーでキ属に含まれる動物の総称。この属 Pi 、部る。多くのサギ類は昼行性で、昼間に歩きなが 水研ぎを行う。洗い出し工法は、コンクリートの仲間は、オマキザル科のなかでは中形で、頭ら餌をあさるが、ゴイサギやサンカノゴイのよ ・二キロ。長うに夜間活動するものもいる。 胴長三〇 ~ 五〇拜一、体重一・四 ~ 一一 打設後、表層のセメントモルタル部を洗い去っ 多くのサギ類は、繁殖期になると、頭、胸、 く粗くてふわふわした毛が身体と尾に密生して て粗骨材を露出させる仕上げ工法である。ま 舞 いるので、実際よりはるかに大きくみえる。シ背などに飾り羽が目だち、また顔の裸出部、目 た、叩き仕上げは、コンクリートの表層のモル とう - 」う ・一う寺一い っち 花 の虹彩、足などが赤や緑や橙黄色の濃い色とな ロガオサキ P. e およびマンクサキ P. タル部分および骨材の一部を槌状の工具でたた いて取り除き、凹凸のある肌面に化粧仕上げす。きの二種がある。前者はアマゾン川下る。飾り羽や裸出した部分の色は、繁殖に先だ 舞 っ各種のディスプレーや種の認知の際に、さま る工法である。石膏ポード乾式工法は、石膏ポ流左岸から大西洋岸まで、後者はアマゾン川の 人 4 ざまな意味を表すのに用いられる。営巣は集団 ードを壁、柱、欒に接着剤で張り付ける工法中・上流に分布する。生態学的研究は少ない 児 が、主として果実を食べ、数頭の集団で暮らすで行うものと、単独で行うものとがあるが、集 稚 で、仕上げは塗装またはクロス張りによる。ま 〈西邨顕達〉団営巣する種が多い。集団営巣する代表的なも た、使用頻度は少ないが、合成樹脂塗り床、アことが知られている。 て し スファルトモルタル塗りなども耐食の目的で使サ、キ〔鷺〕 heron 鳥綱コウノトリ目サギのは、アオサギ、コサギなどのシラサギ類、ア と 〈河野彰・清水仁・鴫谷孝〉科に属する鳥の総称。英名は一般に heron でマサギ、ゴイサギなどで、数種が大集団をつく 舞用される。 子 さかんべふゅまつり長野県の諏訪あるが、コサギの仲間は egret 、サンカノゴり繁殖する。こうしたサギ類の集団営巣地は 坂部冬祭 さかべ コロニーとよぶのが正しいが、一般にはサギ山 湯神社 ( 下伊那郡天龍村坂部 ) で一月四日に行わイ、ヨシゴイの仲間は bittern とよばれる。 ひな 〔形態〕サギ科 Ardeidae は一五 ~ 二〇属約として知られている。数百羽のサギが雛に餌を 立れる祭り。もと霜月祭とよばれ、旧暦一一月一 ふん ゆだてかぐら 四日の湯立神楽で、神社の拝殿を舞処として拝六二種に分類され、極地を除く全世界に分布す運ぶさまは壮観であるが、糞が悪臭を放つの ~ 一四五。最大種はオニアオサと、木を枯らすために、嫌われるようである。 殿の炉に湯立の釜をかけ、徹夜で行われる。祭る。全長二八 ねぎみようど またサギ類の鳴き声は一般に太いしわがれ声で りに奉仕するのは禰宜と宮人であるが、宮人とギこき go やシロハラサギゝ . ぎ斗・ 坂 はこの宮に病気などで願掛けをした男子の氏子で、最小種はコヨシゴイ lx こ ~ 、 s ミ s 騒がしく、美しい声ではない。熱帯地方のもの ~ 、亠つばーし は留鳥であるが、高緯度地方で繁殖する種は、 で、その願果たしに祭りに生涯奉仕することをである。サギ類は、すべて頸、足、嘴が長く、 しようきん 約束した者である。大神宮、火の大神、神楽大渉禽型の体形をもっている。ただし、ゴイサほとんど渡りをする。しかし、熱帯地方のもの でも、雨期と乾期に従って移動するものが少な 神など神々に御湯を献ずる湯立が次々と行われギ ~ ミ c ミやミゾゴイ G 。 ) ミミ・ る。夜明け近く、火の王社から迎えてきた面形 g 。をは比較的頸が短い。サギ類の特徴 ( 仮面 ) の舞がある。面には、たいきり面、獅の一つとして、飛ぶときには長い頸を N 状に曲〔種類〕サギ科は大別すると、真正サギ類とヨ おきな 子舞、鬼神面、天公鬼面、水王様、火王様、翁げる。翼は幅広く丸く、ゆっくり羽ばたいて飛シゴイ類とになる。真正サギ類は、アオサギ、 しよう む力いかたおおこう 面、日月面、女郎面などがある。村内の向方、大河翔する。足は少なくともももの下部まで裸出コサギ、アマサギ、アカガシラサギ、ササゴ イ、アガミサギ、フェフキサギなどの昼行性サ 内にも同種の湯立神楽があり、国の重要無形民し、四本の足指は長いが、水かきはない。中指 こんせき 俗文化財に指定されている。 〈渡辺伸夫〉のつめには痕跡的な櫛状の刻みがある。この刻ギ類、ゴイサギ、ミノゴイ、ミゾゴイ、ヒロハ たいせき 砂岩脈さがんみやく堆積岩脈のうち砂岩よみがある理由は明らかでないが、これもサギ類シサギなどよりなる夜行性のゴイサギ類、熱帯 ふんめんう りなるものをいう。通常、水に飽和した砂粒がの特徴である。もう一つの特徴は、粉綿羽の存のジャングルに生息する原始的なトラフサギ類 下位層または上位層から貫入することによって在であろう。粉綿羽は一生抜け替わることのなを含み、サギ科の大部分を占める。ヨシゴイ類 は、ヨシゴイ属とサンカノゴイ属とよりなり、 い羽毛で、その先端は崩壊して、きわめて微小 形成される。まれに、開口した割れ目に砂が落 あし な角質の粉末となる。この粉末は耐水性に富優れた擬態行動が示すように、ヨシ原 ( 葦原 ) 4 ち込むことによっても形成される。〈伊藤谷生〉 サキ シロガオサキ ロミ′、 かま
キ、るようになった。七三年征韓論政変後は、各省算木と称する。江戸時代の算木の大きさは長さであるが、半数改選であるから選挙 がマッチの軸木ぐらいで、太さはマッチ軸の一一一での選出はその半分である。 章 んの長官卿を兼任する者もあり、定員も増加、 憲法が参議院に期待するところ 六、参議の権力はより強大化した。八〇年い 0 たん倍ぐらいの四角柱である。ただし古くはも 0 と 「一一花ね 参議と省の長官が分離されたが、翌年にはふた大きかったようである。赤と黒の二色あり、赤は、衆議院の「数の政治」に対し、 場を たび兼任が行われた。八五年内閣制度実施で太は正、黒は負の数を表す。総数は二〇〇本ぐらその軽率や行きすぎを是正し、「理 内上 政官制の廃止とともに廃官となる。〈佐々木克〉 いであった。この算木を使って古くは多元一次の政治」を行うことにあり、国民に ・をを一一境で 神ビ 算木さんぎ易者が複を使 0 て易占をす方程式を表し、のちには一元高次方程式を表す基礎を置きながら政党の争いの外に 子コ ことになった。 〈大矢真一〉 るとき、自己の記憶のためと客に結果を一小すた たち、中立公正な知識を結集するこ 鬼名 ざんぎ慙隗とも書く。今日の一般的とであった。当初、議員は政党に属 谷の め、六個の長方形の小さな木片を並べる、その慚愧 きっこう ケ子 木片をいう。中国古代の占いの手段には、亀甲な読みでは「ざんき」。普通にはただ「恥じるさす、是々非々主義をとる緑風会に 司重 や獣骨を火であぶり、できたひび割れの状態か こと」の意味で使われるが、もとは仏教語で、属する者が多数いたが、しだいに政 谷 語水 ら判断するドと、メドギ草の茎を使って計算す慚と愧とは別の語である。慚は自らの心に罪を党化の方向をたどり、一九六五年 物 菊郎 る筮という方法とがあった。そのうち筮のほう 恥じること、愧は他人に対して罪を告白して恥 ( 昭和四〇 ) の通常選挙で緑風会は 残太 消滅した。こうして政党化された結 じること。また、慚は自ら罪を犯さないこと、 が複雑で神秘性があったためか、計算のなかに 完と変わらないようにれるが、肺を病むお徳は身を引き、さらに二年 合理性を感じたためか、い くつもの流派ができ隗は他に罪を犯させないこと。さらにこのほか果その代表的機能が衆議ド にもいくつかの解釈がある。これらの反対語は なったため、その存在理由について種々議論さ 後、養父とともに華々しく大阪に乗り込んでき て発達した。 むぎんむき 〈池田練太郎〉れてきたが、さらに比例代表制の採用により、 易の基本的な考え方では、宇宙は陰陽の一一元無慚、無愧という。 た菊之助に抱かれて息を引き取る。新派昭和期 の代表的な純愛物。三九年の溝ロ健二監督、花 から成り立っており、人間の運命も当然それに参議院さんぎいん衆議院とともに国会を構この傾向がいっそう強まったことが指摘され、 左右されているものであるから、易の数によっ成する一院で、二院制議会における上院にあた批判されている。 柳・森赫子主演の映画化は、日本映画史上の名 〔比例代表による選出方法〕選出方法は次のと 作の一つに数えられている。近年では新脚色に て人の末来を予知できるとする。易の基本になる。上院は一般に、下院と同様に民選議員によ はつけ おりである。五人以上の所属国会議員を有し、 よる上演も多い 〈土岐迪子〉 しし、それを組み合わせって構成されるが、間接選挙あるいは選挙区・ る八つの図形を八卦と、 たものが六八卦ある。易占の方法としては、メ被選挙権などを下院と異にする選挙方法により直近の総選挙もしくは通常選挙で全有効投票の 三紀層土壌さんきそうどじよう新生代第三 一〇〇分の四以上の投票を得、当該参議院議員紀の時代に生成した地層に発達した土壌。その ドギ草の茎から発達した五〇本の筮竹を操作し選出される。下院の行きすぎを抑制するために 選挙で一〇人以上の候補者を有すること、のう分布はかなり広く、わが国の耕地面積の約一六 て、六四卦のなかから一つの卦を求め、その卦設けられ、世界各国にその例は多い。 日本では、第二次世界大戦後に設けられた。 ち、いずれかに該当する政党もしくは政治団体 % を占めており、本州、北海道に広く分布して についた経句を解釈して占う。 けつがん 算本の大きさに規格はないが一拜一角に長さ六明治憲法では、上院として貴族院があり、皇が、当選順位をつけた候補者名簿を届け出てお いる。この地層のおもな岩石は頁岩、砂岩、 ぎようかい 誓・ほどのものが多く使われる。算木は二面を真族、華族および勅選議員により構成され、きわ く ( 公職選挙法八六条の一 l) 。名簿登載者の選凝灰岩などで、生成した土壌は粘土に富む場 定と順位の決定は、当該政党などが行う。投票 合が多い。吸水性が強く通気性が不良で、いわ っ黒に塗り、他の二面は黒地の中央に溝をつくめて保守的、反民主主義的な役割を果たしてい にゆる重粘地を形成する。この土壌の改良には、 た。そのため戦後の憲法草案 ( マッカーサー草は政党名を自書して行い、各政党等の得票数 って黄や赤を塗る。真っ黒な面は一陽を表し、 たいきゅうひ 他の面は一陰を表す。筮竹の操作は、簡略なも案ともよばれる ) では衆議院だけの一院制をと基づいて、ドント式配分により各政党等の当選酸性の中和、堆厩肥の多施用による物理的・ 化学的性質の改良が必要である。〈小山雄生〉 のでも六回、本格的な場合は一八回も同じ操作ることになっていた。これに対し日本側は、国人数を決定し、名簿の順位に従って当選人とな を繰り返すが、一回ごとに算木を動かして、表会での審議の慎重を期するため二院制 ( 両院る ( 同法九九条の一 I) 。 サンギーヌ 0 コンテ しよと、つ KepulauatI れた形を読み取る。占いの操作は複雑であって制 ) にするよう要請し、一九四七年 ( 昭和二 従来の全国区制の下では、一人でも立候補すサンギへ諸島 Sangihe インドネシア、スラウェシ島北東岸 も、結局は偶然に左右されるものであり、判断一 l) 参議院が設けられた。その権限についてはることができ「少数者の城」ともいわれたが、 もの ( 衆議院の優越 ) とされ、比例代表制はあくまで政党中心の制度であるた沖にある諸島。サンギへ島を主島としてシアウ の基準とされる経句も、いくつもの解釈が可能衆議院より弱い は - : っ わゆる跛行的両院制がとられた。 め、真の少数者の代表がたっ可能性はきわめて Siau 島、ビアロ Biaro 島などの島々が南北に である。現代日本の易者風俗は、夕方から街角い あんどん に机を置き、ほの暗い行灯を置いて手相・人〔参議院の構成と特質〕参議院は全国民を代表薄くなったといわれている。↓国会↓国会議連なる。西はセレベス海、東はモルッカ海に面 相・骨相などとともに筮占を行う。依頼者の側する公選議員によって構成され、定数二五二人員↓比例代表制↓日本国憲法〈池田政章〉する。面積八一六平方キ。、人口約二〇万。いず ざんぎくものがたり 新派戯曲。村れも火山島で、サンギへ島北部には、一六四〇 はさまざまであるが、なにか心に悩みや迷いののうち、一〇〇人を比例代表選出議員、一五一一残菊物語 ーしレ : つ、み、つ あるとき、判断を偶然のなかに求めようとす人を選挙区選出議員とし、任期は六年で、三年松梢風が一九三七年 ( 昭和一 (l) 九月『サン年以降しばしば噴火し多くの死者を出したアウ いわや ひょく デー毎日』増刊に発表した小説を巌谷三一 ( 慎火山 ( 一三一一 0 ) がそびえる。土地は肥沃で、コ る。易者は会話やそぶりのなかから、ことばをごとに半数が改選される。比例代表選出議員に はなやぎ ついては、一九八二年 ( 昭和五七 ) の公職選挙一 ) が脚色。同年一〇月東京・明治座で、花柳プラ、大麻、米などを産する。住民はミナハサ 選択することがありえよう。もちろん遊びと心 きたむら 章太郎 ( 菊之助 ) 、水谷八重子 ( お徳 ) 、喜多村系種族で、キリスト教徒が多い。中心集落はサ 、くつもの大学に易占の同好法改正前までは全国区選出議員といい、全国一 得る人が多いが、し ろくろう おのえ ンギへ島のタフナ Tahuna 〈上野福男〉 会があり、若い世代にも人気がある。通俗的な選挙区から一〇〇人を選出したが、八三年の通緑郎 ( 五世菊五郎 ) らで初演。五世尾上菊五郎 がくは Sämkhya 解説書も多く出回っている。↓易〈井之ロ章次〉常選挙から拘束名簿比例代表制にかわり、政党の養子菊之助は義弟 ( 後の六世菊五郎 ) の乳母サーンキャ学派 すろん さんぎ中国および日本の古い計算器 に投票することになった。選挙区選出議員は都お徳と恋に落ち、養父に勘当されて大阪へ落ちインド六派哲学の一。漢訳では数論。サーンキ 算木 ちゅう 具。中国では算、籌、策などとよび、日本では 道府県が選挙区で、その定数は二人ないし八人る。五年後、辛苦のかいあって養父に呼び戻さヤとは、数または熟考を意味するサンキャー 0 352
( ) や、補酵素と反応して、アセチル 素かという問題に関連して見解は分かれる。厳者シエサ・デ・レオンによれば、第一〇代イン七、八月に幼虫が出る。繭は葉に包まれてつく だえん リン酸やアセチル補酵素 << となり、クエン酸回 格故意説 ( 違法性の意識は故意の要素であるとカ、トゥパック・インカ・ユパンキの時代に倉られ、短い柄をもつ。楕円形で暗褐色または白 解する説 ) の立場においてのみ、違法性の錯誤庫としてつくられたというが、一五三六年マン褐色。春のものは秋のものより多くの絹糸を産路 (+O< 回路 ) に加わったり、他のアミンの は故意を阻却するという結論になるが、違法性コ・インカが反乱を起こしたときには、ここをする。繭からとった淡褐色の糸は光沢があってアセチル化に使われたりして、生体中での物質 の意識を要しないとする支配的見解によれば、砦として使用し、スペイン人との間に壮絶な攻絹糸に似ている。この糸からっくった織物を代謝の重要な一員となっている。 ちゅう 〔製法〕酢酸発酵による方法や、木材の乾留に 紬という。現在では実用上あまり重要視され 防戦を繰り広げた。↓インカ文化〈増田義郎〉 違法性の錯誤は故意を阻却しないと解されてい る ( ただし、違法性の意識の可能性を要するとサクサン〔柞蚕〕 Chinese oak silkworm ていない。ヤママュは、移入先のヨーロッパのよって得られる木酢から得る方法が古くから行 りんし 一部で野生化してしまったが、サクサンではこわれているが、現在では、アセトアルデヒドを いう制限故意説などがある ) 。 〈名和鉄郎〉 \ ミきき昆虫綱鱗翅目ヤママ 〈井上寛〉酸化して製造している。次におもな製法につい 〔民法上〕意思表示をした者の内心の意思とユガ科に属する昆虫。はねの開張一〇内外。のようなことはおきていない さくさん acetic acid 代表的な脂肪て述べる。 表示とが食い違っている意思表示であって、そ前翅翅頂は雄では強く、雌では弱く出っ張り、酢酸 ①酢酸発酵による方法酢酸菌 ( 心ミ。 c ミ ~ 、 s の食い違っていることを表意者自身が知らない 横脈上に眼状紋があって、その中央は透明。触酸の一つ。エタン酸 ethanoic acid ともいう。 など ) が空気中の酸素によって、エタノール 名称はラテン語の酸つばいを意味する acer か ことを錯誤という。たとえば、一千万円と書く角は櫛歯状であるが、雌では枝が短い。中国北 ( エチルアルコール ) を酢酸に変える発酵で、 ら派生した acetum ( 酢 ) 、 acidus ( 酸つばい ) つもりでうつかり一千円と書いたり ( 表示上の部原産で、繭から糸をとるため、日本やヨーロ けんしちゅう 希薄なアルコール溶液でないとおこらないう に由来する。 ッパに絹糸虫として移入され、飼育されてい 錯誤 ) 、ポンドとドルとは同価値であると誤解 食用酢の中に三 ~ 五 % 含まれており、その酸え、酢酸菌が発育するためには、窒素化合物や して一〇梦の価値を意図しつつ一〇ドルと表示しる。幼虫は緑色をした太いイモムシで、各環節 たり ( 内容の錯誤 ) 、受胎している良馬と誤解の中央部で膨れ、境でくびれている。食草はク味は酢酸によっている。アルコール飲料を放置無機塩が必要である。したがって、食用酢の製 して駄馬を買った場合 ( 動機の錯誤 ) などであヌギ、カシワ、コナラ、クリ、ブナなどで、ヤすると発酵により生するので、古くからその存造には適当であるが、純粋な酢酸を得るには向 いていない る。民法は、意思主義の下に、「法律行為ノ要ママュと同じように野外に網を張って放飼され在が知られていた。遊離の酸およびエステルの ②木酢から得る方法木酢を水酸化カルシウム る。日本土着のヤママュと非常に近縁で、雑種形で広く自然界に分布し、エステルには、果実 素」に錯誤がある意思表示は無効になるものと で中和して酢酸カルシウムとし、さらに濃硫酸 した ( 九五条 ) 。表示上の錯誤と内容の錯誤がをつくることができるので、品種改良の目的での芳香の成分となっているものが多い。また、 要素の錯誤となることに問題はないが、動機の種々の交配実験が行われている。一年に二回発生体においては、糖、アミノ酸、脂肪などの代で分解すると得られるが、普通これを蒸留によ さなぎ 錯誤が要素の錯誤になるかにつき、かっては動生し、蛹で越冬する。春柞蚕は四月、秋柞蚕は謝によって生成し、さらにアデノシン三リン酸って分け取っている。 ③合成法従来は、硫酸水銀を触媒としてアセ 機が表示されると要素の錯誤になると解されて メタノールの循環水と酢酸の循環 チレンに水を付加させアセトアルデヒドに変 、た。しかし、最近ではこのような区別をせ 慥造 え、さらに酢酸マンガンなどの酢酸塩を触媒と ず、錯誤が意思表示の内容に関し ( ただし、動 の 構 して酸化する方法によりおもに合成されていた 機を排斥しない ) 、その重要な部分に錯誤があ の c c る 体 が、石油化学工業の進歩によりエチレンが安価 った場合 ( すなわち、その錯誤がなかったなら ロ王 に得られるようになったので、アセトアルデヒ ば、本人も普通一般人も、その意思表示をしな ドの原料はエチレンに変わった。 量ö c かったであろうという場合 ) には、当該意思表造素 ン そのほかメタノール ( メチルアルコール ) を 示は法律的な効力を生じないものと解する考え製 ン モ 酸 一酸化炭素に付加させる方法 ( 図 ) 、プタン 方が有力である。ただし、表意者に重大な過失 2 図 やナフサから直接酢酸を合成する方法などもエ がある場合には、表意者自ら無効を主張するこ 業化されている。現在では、酢酸の合成はすべ とはできない ( 九五条但書 ) 。なお、この錯誤 て石油を原料として行われていて、日本では年 者保護も商法では制限がある ( 一九一条・二八 間五〇万トンはど生産されている。 〈淡路剛久〉 〇条ノ一 II)O 〔性質〕無色の強い刺激臭をもっ液体。この化 サクサワマン Sacsahuamån ベルー南 合物の分子は水素原子以外は同じ平面に並んで 高原、クスコ市北方の丘につくられたインカ期 いる構造をとっている。なお気体状態および二 の大建造物。三層のジグザグの石壁よりなる階 へいたん 硫化炭素や石油などの無極性溶媒中において 段状の前面と、丘の頂上を平坦にして建てた居 は、水素結合により二分子が会合した二量体と 住区、石室よりなる。石壁は全長約四〇〇あ して存在する ( 図 り、多くの巨石を一分のすきまもなく組み合わ 弱い酸で、一モル水溶液では〇・四 % ほど解 せてつくられている。一六世紀のスペイン人記 離して酢酸イオンと水素イオンになっている 録者によれば、石壁は最上段のものがもっとも ( 二五度 0 での解離定数 1.8X10J 。 ん高く、背後に三本の高い塔があったというが、質 性 o CH 為 00 ・ + H+ CH3COOH 、クスコ占領後、新市街をつくるための石材とし とりで 夋毖式量 / 、て、スペイン人が砦の上部を取り払ったため、 o 子子点点気 凝固点降下の値 ( 三九 ) が大きいので、純粋 6 六、現在では基底部が残っているにすぎない。記録酢分分融沸蒸 メタノール 触媒の循環 60.1 16.635 117.8 10 20 60 200 400 1 .04923 1 . 04365 1 .03802 1 .37151 1 .36995 1 . 314 1 . 040 27.42 26.34 5.505 5.825 2 .803 29.48 321.6 57 . 1 2.4 x 10 ー 6.15 0.83 107 反応 ( ℃ ) (mmHg) ( 17.11 ℃ ) ( 29.16 ℃ ) ( 50.84 ℃ ) ( 79.12 ℃ ) ( 98.10 ℃ ) ( 20 ℃ ) ( 25 ℃ ) ( 30 ℃ ) ( 20 ℃ ) ( 25 ℃ ) ( 15 ℃ ) ( 30 ℃ ) ( 20 ℃ ) ( 30 ℃ ) ( 25 ℃ ) ( 沸点 ) 軽質分離 脱水 蒸留 比重 屈折率 粘度 表面張カ (dyn cm-l) 蒸発熱 溶融熱 (kcal mo に 1 ) 比熱 ( 21.5 ℃ ) ( c m ー lK ーり 臨界温度 ( ℃ ) 臨界圧力 (atm) 比導電率 ( 25 ℃ ) 誘電率 双極子モーメント (D) 引火点 ( 密閉 ) ( 。 F ) 精留 (cP) 酢酸 、 (kcal m01 ーり (Q-lcm-l) ( 20 ℃ )
〈高橋三雄〉 ートプラント船などがおもなものである。これ ↓時間研究 条件に関する要因で、休憩、作業時間、交替があった。すなわち、どのような作業にも、も らの作業船は、いすれも陸上の建設機械と同様 制、照明、通風、色彩、騒音、温度、湿度、時っとも能率のよい科学的方法といったものがあ回並木高矣・倉持茂著『作業研究』 ( 一九会・日 な機能の各種作業装置・設備を台船上に搭載し 刊工業新聞社 ) ▽川島正治著『作業研究と 刻、天候、季節などである。 るはずである。これには作業方法の標準化、エ たもので、海上では陸上のように道路交通上の 作業管理』 ( 一九会・日本能率協会 ) 最近では、以上の諸要因以外に人間関係的要具・設備などの標準化などが含まれる。また、 さぎようせん河川、海岸、港湾工事制約がないことから、近年の工事規模の拡大に 因が重視され、これが決定的であるとする考え作業員にはこれに基づいた最良の作業方法を十作業船 方さえ存在している。作業曲線に配慮した作業分に訓練させ、さらに適切な報償制度によっておよび海洋土木工事などに使用する工事用船舶伴いきわめて大型・大容量のものが稼動してい の設計・配分・遂行方法を採用すれば、疲労は 作業の動機づけ ( モティベーション ) を与えての総称。海洋の利用が順次沖合いの海域へ広げる。クレーン船では吊り上げ能力三〇〇〇トン 少なく、しかも作業能率の上昇が期待できるこやることが必要である。 られるにつれて海上工事の対象分野も順次拡大杭打ち船では大径長尺杭打設用にラム ram とになる。 〈森本三男〉 され、使用される作業船も大型化、多様化の傾 ( 打撃体 ) 重量二〇 ~ 三〇トン級以上の超大型杭 作業研究はこのような考え方に基づいて、一 打ちハンマーを装備したものがある。地盤改良 企業が生産計画 つには、現在の仕事のやり方および将来の仕事向が著しい 作業計画 しゅんせつ の一部として作成する計画で、個々の作業者あのやり方の双方について、系統的に記録、分〔浚渫埋立て工事用作業船〕浚渫船は、航路船では多連式大容量の専用作業船が多数稼動し るいは機械に対し、具体的に作業の内容、開始析、検討を行い、効果的な作業方法をみいだそ泊地の浚渫や港湾・河川工事などにおける構造ており、コンクリート製造プラントを搭載した 排水量一万トン以上の作業船も使用されている。 時間、終了時間等を決定・指示するための計画 うとする方法研究と、二つに、特定の仕事の作物の床掘り、海底土砂採取などに使用される。 をいう。生産計画は、製品計画 ( なに ) と生産業内容を設定するために、各種の方法を適用し浚渫船の形式は、搭載する掘削装置によってポ↓クレーン船 海底油田掘削用のプラットホームが海洋土木 ンプ式浚渫船、バケット式浚渫船、ディッパー 量計画 ( どのくらい ) から始まり、次にそれらて、標準的な作業時間を決めようとする作業測 を生産するのに必要な手順や工程が技術的に検定の二つの技法が含まれる。そしてこれらの一一式浚渫船、グラ・フ式浚渫船に大別され、それぞ工事にも応用され、沖合いの気象・海象条件の 討され、手順計画 ( どのようにして ) が作成さ つの技法は密接に結び付いており、つねに融合れ非航式と自航式のものがある。これらの浚渫厳しい場所の建設工事などに用いられている。 船は一般に水深三〇程度までの比較的平穏な代表的なものは自己昇降式作業台船 れる。手順計画では、作業内容、所要時間、機して適用される。 械、設備、工具、原材料が決定される。最後 方法研究は、まず改善すべき仕事は何かを明海域での施工を対象としているが、近年浚渫可とよばれるもので、昇降式の脚をもち、作業時 は脚によって自立し、プラットホームは波浪の らかにすることから始められる。そのためには 能深度数十以上の大型浚渫船も建造されてい 、納期もしくは販売 ( 出荷 ) 計画を考慮しな る。また、特殊用途のものでは、海底の岩盤を届かない高さまでジャッキアップして保持され がら、各工程を構成する作業が特定の時期 ( 暦原価や不良率などの分析とともに、仕事上の 1 たいせき ース建設工 日時 ) の特定の時間帯 ( 作業時間 ) に遂行され題点を現場から吸い上げる努力が必要である。破砕する砕岩船や、堆積汚泥の除去・回収に用る機構である。沖合い地点のシー 事、海峡横断橋の建設工事などで作業足場とし いる汚泥浚渫船などがある。 るよう、作業内容と作業主体 ( 作業者もしくは次に研究対象となった仕事の分析が行われる。 すてど て威力を発揮する。このほか、特殊用途のもの 海上における浚渫、掘削土砂運搬、捨土とい 機械 ) とを結び付けることが行われる。この最分析には各種の方法が用いられるが、おもなも に、海底。ハイプラインやケープルの敷設船、河 のに次のようなものがある。①作業の経過や諸った一連の作業は、各種浚渫船と土運船、引き 後のものが作業計画 ( だれが、いっ ) である。 ちんまい 作業計画作成のための不可欠の手段として、作条件の変化を時間的に分析し、所要時間の変動船 ( 押し船 ) 、揚土装置をもっリクレーマー船海底に設ける沈埋トンネル工事専用の作業船な などを作業条件に応じて組み合わせ、作業船団どがあり、船舶形式以外のものでは遠隔操作式 業者別・機械別の余力表 ( 余裕のある日時を示の原因をつかみ、改善のよりどころとする時間 の海底土木工事用ロポットの開発も進められて す ) もしくは負荷表 ( 作業を抱えている日時を研究、②作業者の動作をいくつかの要素に分解を構成して行われる。↓浚渫船↓土運船↓ 引キト船 いる。↓海底ケープル敷設船 し、分析して、むだな動作をできるだけなくし 示す ) が用いられる。↓生産計画〈森本三男〉 海上工事以外の作業を目的とする船、たとえ さぎようけんきゅう work study て、標準動作を設定しようとする動作研究、③〔構造物工事用作業船〕クレーン船 ( 起重機船 作業研究 ば測量船、砕氷船、海難救助船、消防船なども フィルムを用いての分析、④法 (meth- ともいう ) 、杭打ち船、地盤改良船、コンクリ 一定の品質、数量の製品をできるだけ経済的に Od time measurement) 、ワーク・ファクター 生産するために、生産に必要な作業や工程など 資を物 理 保清ご について、主として実際の作業に従事している法法 ) 、法 (dimensional motion 物質棄る すや 修まな ム り海 船没る置収 人間の側から調査・研究すること。同じことを time) などの T) 法 (predetermined mo- のの り自沈け設回て 物の側から調査・研究する工程研究と区別され tion time system 、予定動作時間法 ) 、である。 しぶめ , 助のをしる下ど 射調 し開覆を識油遊す地すな放を 押運た る。作業研究はワークスタディ、動作・時間研次に、これらの方法による分析結果に基づいて 的 , をるう設つを転船標た浮掃底探湖たさ に清海を 究、ないしは方法技術ともよばれ、インダスト改善策が案出される。そして最後に、選択され 目り物すらぶ敷割路 , たす路し , るめかム出の はた量くさ運をるを航礁っ消航る出 た改善案が実施され、それが期待どおりの効果 リアル・エンジニアリング ( — ) の基本的な たい重深をを線す水の座あをどた流測め掘しりダる流能 ま引のを底砂電りの船 , に事なあにるや集をはあ , すへ射 技法の一つである。その目的は、合理的な作業をもたらしているかどうかがチェックされる。 業を型深のや底た面他突難火イに面す湾を油油の湾査中放 作業測定は、時間研究が中心である。従来は 動作の探求、作業方法、資材・設備・工具の改 船作船大水川土海し海は衝海船プ守海掃港み石石源港調海の 業 善と標準化、標準作業量と標準作業時間の決ストップウォッチが用いられたが、これは測定 者の自主的判断にゆだねられる部分が多く、標作 船 定、これらを基礎とした作業者の訓練にある。 設 準時間の設定に不確実性を伴うため、最近は、 作業研究の起源は、科学的管理法の始祖とい も 船 船 レ 査 船 , フわれる・・テーラーによるシャベル作業のあらかじめ標準時間を定めておいて、特定の作お 船探船査 船 ン 業について、それらの基本的標準時間を見積も 削源査調 よ研究、同じく動作研究の創始者である・ 22 ・ 助 船 ヒヒ れんが 船 掘資調 艦一船船ケ船救船船収 キ、ギルプレスによる煉瓦積み作業の研究に求めらろうとする、前述の法が用いられる。 油底質射 業種きレ渫運底水難防標回 六、れるが、彼らの研究の背景には次のような理念動作研究↓法↓ワーク・ファクター法作船引ク浚土海砕海消設油清石海水放 っ
二因子の効果が足し算の形で作用するものと想性に従って記述分類し、実験的に相互関係を比 る場合に生じる。人間についても同様な実験的直接経験 ( 意識 ) の内観 introspection が重 視され、構成主義的な立場から意識内容を心的 定されているため線形実験計画モデルとよばれ較し、現象的性格の本質を明らかにしようとす研究が行われている。アメリカの心理学者ワト ソンがアルバ ートという少年に対して行った、要素と対応づけることがもつばら目ざされた る。もし、この飼料が与えられる量によって効 る立場。実験現象学では、現象を内観法などの 果に差がなく、また牧場の所在地による影響も 特殊な分析態度で構成要素に分解したり、現象大きな音 ( 無条件刺激 ) とネズミ ( 条件刺激 ) が、内観には公共性を欠く点が、また人工的な ないとするならば、 心的要素の構成が批判され、明確に客観化され 生起の条件を物理的刺激の性質に求めたりする とを対にして条件性情緒反応を形成した実験 】【一ⅱⅡ日 0 方法をとらない。・ る行動の観察、他面、心的要素の構成と離れた トイツの心理学者カツツのは、その嚆矢といえる。アルバ H2 【 3 】Ⅱ 3 ~ ⅡⅡトⅡ 0 『色の現れ方』 ( 一九一 l) 、同じくドイツの心理学触れると恐ろしい大きな音を聞かせ、これを繰記述が関心をもたれるようになった。実験的 であるはすである。この両仮説 ( 川、毖 ) が、者ウエルトハイマーの『視覚的運動の現れ方』り返すうちに明らかに恐怖の情緒反応が形成さ 行動分析 experimental analysis of behavior 実験によって得られた一二個の測定値に基づい ( 一九一一 l) 、『まとまりの要因の研究』 ( 一九一一三 ) などれた。この恐怖反応はネズミだけでなく、ウサなど今日の行動観察では、バブロフの条件反射 ひげ がんぐ は本質的に実験現象学的方法の成果といえる。 ギ、イヌ、玩具のサンタクロースの髭までに一 の実験法に影響された小単位の受動的反応に限 て統計的に検証される。それには、確率変数 らす、能動的な全体的行動を制御する条件づけ についてのある種の仮定に基づいて、分散分析これらはゲシュタルト心理学の成立に重要な貢般化した。 〈今井省吾〉 という手法が用いられる。この二元配置の例で献をなした。 また、条件づけによる実験神経症の形成は、 の実験法が考案されている。一方、高次の心的 じつけんこうこがく考古学の一逆条件づけによって、神経症の除去・治療に利過程を扱う認知心理学 cognitive psychology は、二つの仮説が同時に検定されるが、主たる実験考古学 目的は、飼料量による効果の差の有意性を検定研究法。遺跡から出土する土器、石器、骨角用される。たとえば、イギリスの精神分析学者では、心的過程を階層的な情報処理過程として ジョーンズ E. Jornes ( 天七九ー一九五 0 は、ウサとらえ、直接には観察されない模型 ( 仮説的構 すること ( 珥 ) にあり、牧場差の有意性の検定器、木器などの遺物や住居址などの遺構が、ど ( 出 ) は付随的に行われる。しかし、牧場因子のようにつくられ、どのように使用されたかをギを恐れていたピーターという少年に、彼が友成 ) を含む事象の研究が進められている。実験 を考慮することにより、飼料量の効果を牧場差明らかにすることは考古学研究の大きなテーマ達と食事をしたり、いっしょに遊んだりするリ 心理学の方法は他の諸科学の場合と同様、実験 による効果を除去した形で調べることができるの一つである。実験考古学は、これらのものをラックスした状態のときにウサギを見せるとか条件の制御、観察事実 ( 報告 ) の選択、実験記 わけである。また、この実験の例では、因子水実際につくり用いてみることによって製作技術 して、しだいにウサギへの恐怖を軽減すること録 ( 報告 ) の処理に関係する。今日では学際科 準を実験単位に割り当てる際にグループ ( 牧や機能を理解しようとするものである。さらに に成功した。実験神経症の形成の研究は、逆に 学の進歩を取り入れた実験装置、記録装置の改 場 ) ごとに確率的に行ったが、このような割当それらをつくり、使っていた古代人の生活をよ神経症の消去についての行動療法にも多くの知良、実験計画法 design of experiments の利 て方を乱塊法とよぶ。このほかに、ラテン方格り実証的に復原しようとする方法である。最近見を提供している。 〈小川隆〉用が実験方法をいっそう精緻にしている。↓心 理学 じつけんしんりがく experlmen ・ 法、直交配列法などの割当て方法がある。↓モとくに実験考古学ということばが使われること実験心理学 デル・ビルディング↓分散分析法〈高島忠〉 しつけんせいじ鎌倉時代、北条氏 が多く、各地の博物館や研究機関においても、 tal psychology 思弁的心理学に対し、実験執権政冶 ・ < ・フィッシャー著、遠藤健児・鍋谷清体験学習のような社会教育的な面でも理解され的方法を用いて研究する心理学。自然科学の実が執権の地位によって、幕府の実権を掌握した かまくらどの 治訳『実験計画法』 ( 一九五四・荘文社 ) ▽奥野やすい方法として普及している。〈南博史〉験法を採用したフェヒナーの精神物理学やプン政治体制。前期の鎌倉殿 ( 将軍 ) 独裁政治、後 とくそう 忠一・芳賀敏郎著『実験計画法』 ( 一九六九・培回楠本政助著『縄文生活の再現ーー実験考古学トの内観法に始まるといわれる。しかし、実験期の得宗専制政治の中間に位置づけられる。一 ときまイ ) よりいえ 風館 ) 入門』 ( 一九〈 0 ・筑摩書房 ) 法を導入した初期には、心理学で扱う事象は感二〇三年 ( 建仁三 ) 北条時政は源頼家を廃して さねとも まんどころべっとう 覚などの内観報告を含む実験の領域に限られて実朝を鎌倉殿にたてた際、政所別当 ( 執権 ) 実験形態学 じ「けんけいたいがく experi- 実験式じ 0 けんしき empirical formula に就任し、政権を握った。一二〇五年 ( 元久 mental morphology 動物の形態がどのよう実験事実から帰納され、経験的に成立すること いた。その後、二〇世紀に入ってワトソンの行 ひらがともまィ一 な機構によって形成されるかを、実験的手段に が認められた諸量の関係を一小す式。経験式とも動主義を契機として、複雑な高等精神機能につ 一一 ) 時政は実朝を廃して女婿の平賀朝雅を将軍 にたてようとして失敗、義時が執権となっての より研究する生物学の一分野。一九世紀末、 いても実験的方法が適用されるようになり、広 ・丿ーカカエルの受精卵を用いた研究から 化学では、化合物の元素分析によって得られ い領域にわたって行動の実験的研究が行われてちは、政子・義時が政権を握った。一三年 ( 建 一むらいど・一ろ 発生機構学を提唱したことに始まる。ルーの方た元素組成を示す化学式を実験式というが、組 いる現在では、初期の意義は失われている。広保一 ) 義時は侍所別当和田義盛を滅ばし、政 向は・シュペーマンや・ロイ。フの業績とと成式ともいう。化合物中の各元素の重量百分率義には科学的心理学 scientific psychology と所・侍所別当を兼ね、その後、北条氏は両職を もに実験発生学として発展した。実験形態学でをそれそれの元素の原子量で割った値を求め、同じ意味で、研究領域も個人心理に限らず発達世襲した。一九年 ( 承久一 ) に実朝が殺される くじようよりつね は、狭義の発生現象だけでなく、組織や器官のそれらの比から、構成原子数の比がもっとも簡 心理、比較心理、社会心理にわたっている。狭と、幕府は摂関家から九条頼経を迎えたが、 再生現象も対象とされる。また、ホルモンによ単な整数比となるように定める。成分元素・組義には実験心理学の方法論を意味し、精神物理政子が実質的な鎌倉殿となり、執権義時がこれ じようきゅう 的測定法 psychophysical method 、実験美学を助け、一一一年の承久の乱でも勝利を収めた。 る巨視的、微視的な形態学的変化や、ホルモン成が同じ化合物はすべて同じ実験式をもつ。 の発生や変態に対する作用機構の研究も、広義化学式 〈岩本振武〉的方法 experimental aesthetic method など 二五年 ( 嘉禄一 ) 政子が没してのち、執権北条 の実験法を扱い、調査、検査、臨床などの非実泰時は執権を二名に増員 ( うち一名が連署 ) の実験形態学である。しかし、実験形態学的方実験神経症じ。けんしんけいしよう experi ・ ひょうじようしゅう mental neurosis 動物が実験的に設定した状験法に対置して用いられることもある。また、 し、評定衆を新設して、合議政治を行い、翌 法だけでなく、生化学や物理化学の方法なども せ、 しいたいしようぐん 導入したホルモンの生物科学は内分泌学とよば況下で示す異常行動についていう。バブロフの厳密な実験的事実の集まりから構成され、直二六年には頼経が正式に征夷大将軍に任命さ 〈川島誠一郎〉 んれる。 イヌにおける条件反射の研究から導入されたも接、理論体系とは関係しないものとして、理論れた。 執権政治には二つの側面がある。第一は、北 じつけんげんしょ , つがく experl ・ のである。おもに刺激差異を狭小にして弁別が 心理学 theoretical psychology に対置される 実験現象学 こともある。 mental phenomenology 素朴自然な態度で困難な状況となった場合や、報酬が期待される っ 条氏が執権として行う政治という側面で、その 7 し現象をあるがままの姿でとらえ、現象をその特状況が遅延禁止されたり、罰に置換されたりす〔実験心理学の発展〕初期の実験心理学では、意味では執権政治は一二〇三年に「成立」した やすとき よしとき れんしょ
挿木 〔茎挿し〕 挿穂のとり方 切り口は鋭利なナイフで切断 する。切り口はぎざぎざにな らないようにする 水平切り 根は平均に出る が活着率は落ち る 斜め切り もっとも一般的 挿穂の切り方 落葉樹 常緑広葉樹 天挿し 休眠挿しの場合 一般に常緑広葉樹は 6 月下旬 ~ 7 月 , 常緑針葉樹は 4 月上 ・中旬 , 落葉樹は 2 月下旬 ~ 3 月中旬に挿本するのがよい といわれるが , 発根率の高い 時期は種類により異なるので それぞれが挿木 ( 芽 ) ( 穂 ) に最 適の時期を選んだほうがよい 管挿し 挿穂の挿し方 切り返し 切り口を斜めに切断し , 反対側をも う一度切る 管挿し ( ー芽挿し ) 〔葉挿し〕 〔根挿し〕 裁断挿し 舟底挿し 水平挿し 垂直挿し 斜め挿し 貯蔵されている養分発根しにくい種類に応用するもので、新芽が伸 ( 炭水化物 ) の多い挿び始めたときに、株全体を弱光線の温室内に置 カ一印 向す 穂が発根を促す力が大 いたり、一枝を半透明のもので被覆したりし は出す にを挿きい。たとえばツバキて、茎を若い状態にしたものを挿穂とする。② す芽て や , つなどの常緑樹の挿木で養分蓄積処理太枝の一部の樹皮に環状剥皮を 殖春掘は、日当りのよい上枝行うか傷をつけ、挿穂とする茎葉内に炭水化物 量い根と悪い下枝では、発根の含有量を高めることにより養分の蓄積がで 大なに 開始に差ができる。生き、発根しやすくする。作業に手間がかかる不 育途中の枝葉は養分の利はあるが、効果はある。 いちょう 蓄積が不十分で萎凋が 挿穂に対する処理①吸水処理挿穂に十分 早く、成熟しすぎたも吸水させ ( 一 ~ 一〇時間内外 ) 、切り口の汁液 れたる らしあのは老化し、発根が遅を洗い、通道組織の吸水をよくし、あわせて酸 カ れる。 化酵素の作用を抑制し、発根を促す方法。②乾 用切の て横も挿穂は、通常一〇度燥処理水分の多い多肉質のものや腐りやすい しす 窈挿 0 以下では発根作用が草花類では、一度日陰で乾燥させて、切り口が にもて鈍り、地温が三〇度 o ふさがってから挿す ( ゼラニウム、サポテン類 物すっ など ) 。③薬品処理発根を高めるため、ホル 植挿切以上では腐敗がおこり 室てに モン剤の使用や酸化抑制剤が利用されている。 挿温け状やすい。光を受けるこ 葉てつ射とは発根作用を促進さ使われる薬剤は主として、—a2< 、 Z< しを放 と柄をせる。しかし、葉があ << 、剤などあるが、有効性は樹種により 主葉葉 る場合は、葉面の温度異なり、濃度差により長短がある。 が高くなることで葉面〔挿床〕発根力の強い植物では、挿床は、庭先 蒸発が盛んになり枯死の土をよく掘り起こし軟らかくしただけでよ することもある。挿穂 。しかし、発根力の弱いものは、挿床をくふ 玉一での触さ 1 赤パ菌もが深の の発根を促すには用土うする必要があり、また、園芸の生産面から , 無い葉 , 分 の質が大きく関係す種々の挿床が用いられる。 砂土どなは度 2 沼なの隔程の ①箱挿し ( 鉢挿し ) 木箱、プラスチック ( 発 る。用土は、保水性、 は鹿ト分 土 , イ科すな挿度通気性に優れているこ泡スチロール箱 ) などを用いたもので、少数挿 用土ラ肥挿れは程 とと、腐敗菌に汚染さ しと移動に便利である。 床挿し専業生産者がよく用いる方法で、床 れていないことが要求 される。また、土壌酸土を短冊状に盛り上げる方法と、外枠をつく し度は五・五 ~ 六が好り、中に床土を入れる方法とがある。排水をよ みましい。天然用土でくした挿床である。この方法は夏に乾燥しやす かんれいしゃ 挟は、川砂、赤玉土、鹿 いので、上を寒冷紗やよしずなどで遮光するこ めま 沼土、ピートモス、ミ とが必要である。 ズゴケ、人工用土では ③密閉挿し挿本したあとに床や鉢全体をポリ ーミキエチレンフィルム ( またはビニル ) で完全密閉 しハーライト、ヾ 挿ュライト、ウレタン、 し、発根させる。この方法は、挿木するときに かんすい 割クンタンなどがある。 十分灌水し、あとは発根まで無灌水であるた 〔発根促進処理〕発根め、省力化した増殖法である。内部が高温とな が困難だったり根数のり葉焼けをおこすので、十分な遮光が必要とな 少ない植物は、発根をる。なお、被覆物を取り除くときは、ますフィ 促すために母樹や挿穂ルムに穴をあけ徐々に外気に慣らすことがだい にいろいろ処理をする じで、一度に取り去ると環境の激変により萎縮 し方法がある。 して生育が阻害される。 挿①母樹に対する処理 ④ミスト挿し温室内に挿床をつくり、挿穂に 団①黄化処理落葉樹の必要に応じて水を霧状に噴射させることにより 赤土の団子 湿度を保ち , 雑 菌の侵入を防ぐ 2 ~ 3 cm 根を短く切って 挿床の土に埋める 石 3 はくひ 133
じぞうば 柱房珠寺院などの家士たちが士族に処せられた。翌 0 あしがる 花子胚 年、士族の下層であった足軽などを卒族とした が、反対運動があったため、七二年に彼らのな かで世襲の者を士族に、一代限りの者を平民に 分属させて、卒族の呼称を廃止して、士族身分 を確定した。七三年当時、その数約四一万戸 属 弱、人口約一八九万人強であった。士族の身分 属 ウ ウ は華族に次いで、平民の上に位置づけられ、ま かろく ソ ン た当面、家禄や帯刀などの封建的特権が許され 糸 ラ 花ナ キ たこととも相まって、平民に対する彼らの感情 ッ 工 タ を満足させた。一部には、政官界・学界・軍部 などで指導者としての役割を果たし、また商工 ヒ ソ 業の分野に進出した例もあったが、徴兵令、廃 ちつろく キ ウ 面 面 ソ 刀令、秩禄処分などを経て、その政治・社会的 ナ花 地位は失われ、没落した者が多かった。生計の らそっ じぞうばん地蔵を中心とする主として角閃石と混同されていたため、角閃石より硬①加減だけ、あるいは乗除だけの式の計算は、手段を失った士族のなかで、職人、教員、邏卒 地蔵盆 になったり、塾経営者に転身した者などはまだ 通常の順序に従う。②加減と乗除が混じってい いので、非常に強いという意味のギリシア語に て八月 ( 旧暦では七月 ) 二四日の行事。西日 〈松原聰〉る式の計算は、乗除の計算を先に行い、その次成功したほうで、「士族の商法」に従って商売 本、とくに近畿地方で盛んに行われる。寺や地由来し、和名は色による。 まっ に加減の計算を行う。③括弧が入っている式のを始め失敗した場合も多かった。困窮士族のな しそく加法、減法、乗法、除法の四 域で祀る地蔵尊に飾り付けをしたり供え物を四則 かには、貧民街に住み日雇い人夫や乞食になっ 計算は括弧の中の計算を先にする。〈三輪辰郎〉 し、そこで子供たちが遊んだり、年寄りたちがつの計算を総称していう。加法と減法、乗法と たいまっ たり、強盗や自殺者までも出した例がある。新 しそく屋内で用いる松明のことで、 紙燭 御詠歌をあげたり、盆踊りをしたりする所が多除法は、それそれ、 あた ) 「ししよく」ともよび、「脂燭」とも書く。手火政府は、金禄公債を与え、資金を貸し付けて失 火祭も広く行われ、これを愛宕信仰と関連 業士族の授産政策を進めたが、彼らを救済する の一種である。古く奈良時代から夜間の儀式に x こ + 6 Ⅱョ b) x b Ⅱ づける考えもあるが、この日を送り盆、アトボ しよくにほんぎしようむ ンとしている所の多いことから、盆の送り火とのように、互いに逆の計算になっている。ま用いられた照明具の一つで、『続日本紀』聖武ことはできなかった。その結果、没落不平士族 - 一ういん てんびよう 〈田中宣一〉 た、にー 6 Ⅱ。 + ( ー b ) , a+b=ax(l/b) のよう天皇天平一八年 ( 七四六 ) 一〇月甲寅の条にもみの不満は蓄積され、西南戦争に至る士族反乱に みることもできる。 、減法は符号反対の数を加える加法、除法はえる。太さ三ほどの棒状の松の木を長さ四五加わり、また一八七〇年代に始まる初期の自由 か 8Labiatae (Lamiaceae) 弩ぐらいに切り、あらかじめ先のほうを炭火で民権運動の担い手の一部になって活躍した者も 双子葉植物、合弁花類。多くは草であるが、ま逆数を乗ずる乗法に直すことができる。加法に ついては交換法則。 + b Ⅱ b + および結合法則黒く焦がし、その上に着火しやすいように油をあった。一九四七年 ( 昭和一三 ) 戸籍法の改正 れに木になるものもある。茎は断面が四角形の により、士族は他の身分呼称とともに廃止され ことが多く、葉は二枚ずっ向き合って節に対生 + b ) + c Ⅱ + (b + 0 が、乗法については交引いて乾かし、手元を紙で巻いて用いたところ がくへん たくよう 〈石塚裕道〉 から紙燭といわれる。紙燭の製法については一た。↓士族授産↓士族反乱 するか、まれに輪生する。托葉はない。萼片は換法則 axb=bxa および結合法則 xb ) : ろう =ax(bxc) が、加法と乗法については分配法定ではない。布や紙を撚り合わせて蝦や油、あ・氏族しぞく clan 単系出自集団 unilineal 合生して筒状となり、先に五歯があることが多 まつやに るいは松脂などを塗り込んでつくったものや、 descent group の一つ。単系出自集団とは、 く、二唇形となることもある。花冠は左右相称則 ax(b + c)=(axb) + (axc) が成立する。 しん 特定の祖先から、男性または女性のみを通じて 杉の芯、松の小枝なども使われた。 さらに、加法については 0 、乗法については 1 の合弁花冠となり、多くは唇形となる。雄しべ 親子関係がたどれる子孫たちのつくる集団であ 一般に使われたもので紙燭に近いものは信州 は四本または二本で、花糸は花冠の筒部につが、特別な意味をもっている。どんな数に対 る。父系出自集団は特定の男性祖先から男のみ く。雌しべは一本で、子房は縦に四裂し、果実しても、。 + 0 Ⅱ 0 + 。Ⅱ axl=lxa=a であなどで行われたコトボシであろう。松の「ヒ あぶらみ は四分果に分かれる。世界に約二〇〇属三五〇る。さらに、については、 4X0 Ⅱ 0 Ⅱ 0 とデ」 ( 松の根の脂味の部分 ) を三、四十の手を通じて出自がたどれる子孫、母系出自集団は 逆に、特定の女性祖先から女性のみを通じて出 ごろな長さに切り、大人の親指ほどの細さに引 なる。 〇種あり、日本にはシソ属、キランソウ属、タ き割って、その先端に火を点じ夜間室内の灯火自がたどれる子孫からなる。このような集団の 式の四則の計算の順序は次のとおりである。 ツナミソウ属など二八属約九〇種が分布。植物 うち、成員が互いの、あるいは共通祖先との系 に使った。松のヒデは火が燃え尽き、燃え殻に 体中に精油を含み、独特の香気をもつものが多 なっても落ちす、防火上からも安心できた。油譜関係をはっきり知っているような集団はリニ 、。ハッカ、セージなどは香料用、シソなどは 全 褐 やろうそくのたやすく手に入る江戸時代以降もエッジとよばれるが、これに対し、伝説上の、 香味用、カキドオシ、ウッポグサなどは薬用、 赤 携帯用灯火として重宝がられた。〈金箱正美〉あるいは神話上の共通祖先をもっているという ~ ス灰向 〈村田源〉 サルビアなどは観賞用とする。 , 方 褐ラ ~ 方 しぞく明治維新後、新政府が旧武士信仰のみで、その共通祖先との、あるいは成員 士族 紫蘇輝石しそきせき斜方輝石の一種。柱 紫ガ白二 田斜 6 はんしょ・つ 相互の系譜的関係がはっきりとはたどれないよ に与えた身分呼称。一八六九年 ( 明治一 l) 版籍 状結晶で、安山岩、石英安山岩などの斑晶と はんれい 名式 うな集団を氏族またはクランとよんで、リニエ 奉還とともに、旧来の四民 ( 士農工商 ) からな して普通に産する。また、特殊な斑糲岩、チャ石英成 くきよ、つ 輝・組分系 ッジと区別するのが普通である。 る身分秩序の整理が開始された。旧公卿と諸大 ーノッカイトとよばれる高温でできた広域変成 蘇名学成晶度重沢痕開 氏族は固有の名称をもち、しばしば特定のト 紫学化副結硬比色光条劈 名の藩主が華族に、旧幕臣、諸藩藩士、神官、 岩石、接触変成岩中にも産する。英名は、かっ 雌しべ 雄しべ 冠 花萼 柱頭 花柱 子房 胚珠 かくせん 柱 かっ・一 花糸 ・一じき
などを褐色にするポリフェノールオキシダーゼなどの酵素のまり岩塩や干上がった塩湖などの塩をそのまま採集、採掘す とい郡 」追那 働きを止め、褐変を防止する働きや、ビタミン 0 の空気酸化ることが、古くから、また現在でも行われている。オースト 道ま馬伊 ? 中下を防ぐ働きがある。サトイモ、ヤッガシラ、タコ、アワビな リアのハルシュタットでは、すでに鉄器時代に岩塩が採掘さ 「は野 どのぬめり取りにも食塩は有効である。食塩には寒剤としてれていた。これは斜坑と三〇〇以上の水平坑をもっ本格的 をて長 の働きもあり、食塩に氷を加えると低温が得られる。もっと なもので、内部には採掘に使った道具が捨てられていた。カ もよく冷えるのは氷三に対し塩一の割合のときで、はば零下ルバティア山脈の岩塩も有史以前から採掘されていた。砂漠 を県 塩野 二〇度 O まで下がる。これを利用し、アイスクリームをつく 地域、たとえば中国西部などでは、塩分を含んだ湖が干上が る長年 あら 〈河野友美〉 るなど食べ物を凍らせることができる。 った跡に残った塩を利用することが多い。イランのナマキ砂 でか四 」糧方 〔民俗〕塩は精神生活にも大きな意義をもっており、日本で漠もそうであり、ナマキは塩の意でまたこの砂漠という語も の地こ は清めのため神事の祭場や祭具、神棚に使用され、また、 ベルシア語のキャビール ( 塩砂漠 ) の訳である。次に、海、 る生み三さ すもう め県送 。」清道知輸炉、かまど、井戸などの清めや、相撲の土俵で力士に用いら塩湖、塩井の水を火や天日で蒸発させて塩をとる方法も広く をの愛て , つれている。葬式の場合、塩で身を清めることは全国一様の習行われている。コロンビアのエル・ポルテテ近くでは、カリ 俵塩 土③いよ 俗である。瀬戸内海周辺から九州にかけて、オシオイといっ ブ海に面した塩田で、グアヒロ族が一年のうち二か月間塩を ておけ とっている。メキシコ南部のマヤ族地域には、塩井から塩を 潮てて毎朝竹の手桶に海水をくんできて家の内外を清める風習が まある。この手桶を門口にかけておく所もあるという。客商売とる所がいくつもある。ほかに、特殊な製塩法として、植物 まる塩をする飲食店などでは、店を掃除すると店前に盛り塩と称しを利用する方法がある。ニューギニアのダニ族は、バナナの れが 一ら士て一握りの塩を置いておくのは全国的にみられる。全国各地幹の外皮を乾燥させ、これを山中のイルエカイマ塩湖に浸 オーえカ おおくに : 宀のめ考 の祭礼に潮水を神前に捧げる例がある。東京・府中市の大国す。この塩水をしみ込ませた樹皮を村に持ち帰り、二日間屋 、しに、品川の海水を持参することが行われてい 根の上で乾かす。それを焼き、塩分を含んだ灰をつくり、水 塩め前魂神社の祭ネ 。たの るた負 る。神輿を海中に担ぎ入れる祭りもあり、遠方の神社から海をあわせてこねて固め、乾燥させる。使用するときは削って な盛め勝 も - っ 屋く求ま 浜にまで行列をつくって神幸する祭礼もある。正月の初宮詣料理にかける。同じニューギニアのモニ族は普通の草の束で さにで おト盍業 でに浜から海草をとって神前に捧げる例もある。 これを行う。類似の方法は古代ゲルマン人が行っていた。 店をを相 食塩性 塩についての伝説に塩井伝説がある。弘法大師が旅先で塩〔交易〕塩がとれる場所は比較的限られているため、古くか 飲に争 あずきがゆ ロ清の ら世界各地で塩の交易が行われた。ヒマラヤ山脈地ではポー 塩門っ撲気のない小豆粥を出されたので、塩のないことを気の毒に思 しやくじよう ゅうしゆっ ても相 い錫杖で地を突いて塩井を湧出したという。塩がもっともチア族が交易商人として活躍し、チベット高原の塩と羊毛 一盛っの大 さんろく ①祝水② 貴重な商品であったことは、諸国の市場にこれを求めて人々を、ヒマラヤ山脈中腹や山麓の住民に売り、そこの穀物をチ が集まり、一方、塩売りが遠い山間の地にまで入り込んで行べ ット高原に運んだ。北西アフリカではベルベル人のトウア ったことでもわかる。これは「塩の道」と称して交通経済上レグ族が隊商交易を行い、アルジェリア南部産の塩やアジ よく知られており、塩売りは文化の移入者の役をも務めてい ア、ヨーロッパの物資をサハラ砂漠を通ってニジェール、マ たかくま ぞうげ た。九州の鹿児島湾の東、高隈山中腹の山村では生児の養い リなどに運び、黄金、象牙、奴隷などを地中海地域に運ん か′ ) 親に塩売りを頼む風習があり、子供に名をつけてもらい、籠 だ。交易品としての塩の重要性は、しばしば塩に一種の貨幣 に入れた塩を塩売りから子供に贈られたという。また塩が貴の役割をさせることになった。ローマ時代に役人、軍人への 重なものであったので、塩断ちといってこれをとらないこと給料の支払いが塩によって行われた時期があったこと、そし を約束して神仏に祈願することが行われている。 ^ 大藤時彦〉て英語のサラリー salary ( 俸給 ) が、ラテン語のサラリウ 〔文化史〕塩は、ほとんどすべての民族がそれそれなんらかム salarium ( 塩の支給 ) に由来することはよく知られてい の方法で入手し、使用している。ただし、塩をまったく知らる。アフリカのソマリア半島やチベットでも同様のことがあ ない、あるいは使わない民族もあった。台湾のタイヤル族が った。マルコ・ポーロの『東方見聞録』には、チベットのガ 塩を知ったのはタバコよりすっとあとであったという。植インドウ ( 建昌路 ) 地方で塩が小額貨幣として用いられてい 物、動物の肉や内臟、また乳製品などに含まれる微量の塩分たことが記されている。塩水を煮つめた糊状の液体を型に入 で、必要量を十分に得ていた民族もあったと考えられる。 れて固め、表面に皇帝の印を刻したこの塩貨は、八〇個が金 〔製造法〕人工的に塩を製造するのではなく、天然の塩、つ 一サジオに相当したと書かれている。 たま ささ しん ) 一う 一 : つば、つだ、いし のり
貫をはく装束を布袴とよんだが、この名称は指 キ、格権の侵害を理由として差止めを求めることが 、貫の原型を示していて、もとは麻布製の、下級 めばかま ぬできる。名誉毀損、プライバシーの侵害、氏名 の者が用いる袴であった。そのため奴袴ともい し権や肖像権の侵害などの場合にも、人格権に基 かりぎめ われた。そのほか、絹織物製の狩衣が上級の者 づいて差止めを請求できる。 の日常着として使われるようになると、麻布製 以上のように、権利の侵害から差止請求権を の狩袴にかえて指貫をはくようになった。指貫 導く考え方 ( 判例・通説 ) に対して、不法行為 の裾括りの緒は普通、足首でしばり下括りとよ が成立する場合には差止めを請求できる、とす び、華やかに装うときは、括った緒の結び余り る考え方もある。さらに以上のほか、公害・環 あげまき を外に出して揚巻結びをして飾りとした。非常 境破壊の事例では、環境権に基づき差止めを求 の際は膝の下で縛り、上括りとよんだ。地質 めることができるかどうかが議論の対象になっ くぎよう 雛 は位階、老若によって異なり、公卿の成年は紫 ているが、判例はこれを認めていない と うすいろあさぎ ふたあい あやかた 親 や二藍などの綾か固織物、壮年は薄色や浅葱の 差止請求権が認められるかどうかは、被侵害 てんじようびと る 綾か固織物、若年は紫浮織物、殿上人は紫平 す 利益と加害行為の態様の両側面から判断されて 一口 〈高田倭男〉 絹などとされている。 いう ( 商法二八〇条ノ一〇 ) 。 被侵害利益の側面とま、 。いかなる権利・利益 取締役等の違法行為に対する株主や社員の差 指値さしね商品や株式の売買を委託する シ が侵害されているか ( あるいはその可能性があ止請求権は、取締役または清算人が、会社の目際に、販売価格または買入れ価格を指定して注 サ 文することを指値注文、その指定した価格を指 るか ) ということであり、生命・健康のように的の範囲内にない行為その他法令または定款に 権利性の強い法益の侵害の場合には、原則とし違反する行為をなし、会社に回復できない損害値という。一般に販売委託の場合は最低の販売サシバエ〔刺蠅〕 stable flY \ S 、 0 き 0 ・ そ、つし かル一はっ て加害行為の態様を考慮せずに差止めが認めらを生ずるおそれがある場合に認められる ( 商法価格を、買入れ委託の場合は最高の価格を意味 xys calcitrans 昆虫綱双翅目環縫亜目イエバ といや し、問屋 ( 証券業者、商品仲立員など ) が指値工科に属する昆虫。体長四 ~ 六ミリの小形種。体 れ、精神的苦痛や不快感のような場合には、多二七二条・四三〇条二項、有限会社法三一条ノ かれ少なかれ加害行為の態様が考慮される。加二・七五条二項 ) 。取締役等がこのような違法以下で売り、あるいは指値以上で買い入れた場は灰黒色で、胸背に四本の黒色縦条をもち、腹 はんもん 部には円形の斑紋がある。ロ器が細長く頭部前 害行為の態様の側面とは、加害行為に公共性が行為をするおそれがあるときは、本来、会社が合には、委託者はそれを認める必要はない。た あるかどうか、防止措置が容易かどうか、行政その行為を差し止めるべきであるが、会社がそだし、問屋が指値との差額を負担するときは、方に突出している。複眼は離れているが、額は その販売または買入れは委託者に対して効力を雄がやや狭い。成虫は放牧地や畜舎周辺に多 規制に違反していないかどうか、加害行為を行れを怠ることもあるので、株主や社員に差止請 生する ( 商法五五四条 ) 。 く、初夏からしだいに増えて秋に最盛期にな うにあたって ( とりわけ立地などの場合に ) ア求権を認めたのである。 ふん なお、指値より相場が高いときには買い付る。幼虫はウシやプタの糞がおもな発生源であ この制度の趣旨は株主や社員に認められてい セスメントや住民同意を得る手続をとったかど 0 る代表訴訟と同じであるが、代表訴訟が事後的け、安くなったら売ることを指示する注文方法る。約一〇日で卵から成虫になる。雌雄とも吸 , つか、とい , っことである 、証券取引においては禁止され血性で、ウシ、ウマ、。フタなど家畜を襲う畜産 印を逆指値と、 判例は、一般に、以上のような被侵害利益のな救済の措置であるのに対し、差止請求は事蔔 種類・性質と加害行為の態様のほか地域性など的な防止措置である点が異なる。なお、株式会ている ( 証券取引法一三三条 ) 。指値注文は相害虫である。世界中に広く分布。〈倉橋弘〉 なりゆき を総合考慮して、被害が一般に受忍の限度を超社においては、株主の差止請求権の濫用を防止場の動きの激しいときには成行注文が優先され猿島 ( 町 ) さしま ( まち ) 茨城県南西部、猿島 ・、つけ えると認められるような場合には差止めを認するために、六か月前から引き続き株式を有するので、不利な売買になることがあり、その欠郡にある町。一九五六年 ( 昭和三一 ) 沓掛町と とみさと 点を補うものとして、指値の上下に幅をもたせ富里村が合併、郡名と特産の猿島茶にちなんで る株主に限ってこの権利の行使が認められてい め、そうでない場合には差止めを否定してい いいめま た計らい注文がある。 〈桶田篤〉猿島町と改称した。猿島台地と飯沼川低地から る。差止めの方法としては、防音壁の設置などる。↓代表訴訟 ゅうき なり、冬の西風が厳しい。主要地方道結城・岩 の具体的な作為の請求のほか、騒音を一定限度 取締役等の違法行為に対し、監査役も差止請サシバ〔差羽〕 gray-faced buzzard-eagle しもうさせきやど っちうらさかい B ミ、ミぎミ s 鳥綱タカ目タカ科の井線、土浦・境線が通る。江戸初期は下総関宿 を超えて発生させないといったような不作為請求権が認められているが ( 商法二七五条ノ一一・ 求も可能というのが、学説および下級審裁判例四三〇条二項 ) 、監査役の差止請求の権限行使鳥。アジア北東部で繁殖し、冬は東南アジアに藩に属し、飯沼新田開発により幕府領となっ ほお た。農業が盛んで、茶とタバコ、ハクサイやレ 〈淡路剛久〉は義務的であるばかりでなく、差止めの仮処分渡る。全長約五〇、体の上面は赤褐色で頬は の考え方である。 こん ) 一う びはん おい′一 まんぞう 〔商法上〕株式会社の株主・監査役、有限会社をなす場合に保証をたてる必要がない点で、株灰色、白い眉斑がある。体の下面は白地に褐色タスが名産。生子の万蔵院の金剛力士像など 〈戸田修三〉の横斑がある。日本には夏鳥として渡来し、本や、中世の遺構を残す逆井城跡はともに県指定 主の差止請求権と異なる。 の社員が、取締役や清算人の違法行為を事前に 四国、九州の低山帯の山林で繁殖し、マッ文化財。八坂社の「猿島ばやし」は県指定無形 さしぬき公家男子の衣服の一種。横 差し止める権利。一九五〇年 ( 昭和二五 ) の改指貫 正商法で、アメリカ法のインジャンクション開き式の袴で前後に腰 ( 紐 ) がつけられ、前腰などの高い木の枝の上に巣をつくる。沖縄諸島民俗文化財。人口一万五四七〇。〈櫻井明俊〉 みつかいどう を後ろで、後ろ腰を前で、もろわなに結ぶ。裾では越冬するものが少数ある。カエル、ヘビな囮二万五千分の一地形図「石下」「水海道」「下 一三 unction の制度を採用したもの。そのほか、 総境」 口に通した緒でくくり、すばめるようにしてあどの小動物を食べ、ピックイーと鳴く。秋にな 株式会社が法令・定款に違反し、または著しく ると群れをつくって南方へ渡っていく。愛知県刺身さしみ主として魚貝類などの生食料 不公正な方法で株式を発行し、これにより株主る袴。この形式は六八四年 ( 天武天皇一三 ) に くくりおのはかま が不利益を受けるおそれがある場合にも、その定められた括緒襌の流れをくむもの。私服の伊良湖岬、鹿児島県佐多岬、沖縄県宮古島は南理。一般に刺身という文字を用いているが、指 やすとみきぶんあん とのいしようぞく いかん のうし 株主は会社に対し新株発行の差止めを請求する直衣や宿直装束の衣冠に用いられた。また、下するサシバの大群がみられることで有名であ身の字も古い。『康富記』文安五年 ( 一四四 0 八 〈高野伸一一〉 月一五日の記事にもこの文字がみえる。タイな ことができるが、これを新株発行差止請求権と朝服である束帯の略式として表袴のかわりに指る。 指貫 ひも ひぎ .0 3 4 7 136