ゆけっ ふしゅ 療法が導入されたのは昭和五〇年代の前半であク血症があり、軽度の浮腫、腹水を認めても血囲 るが、それまでは、手術や貧血での輸血といえ漿タンバク製剤が適応とならない場合には、濃 4 ば、すべて全血輸血であった。しかし、血液は厚赤血球の適応である。 赤血球、白血球、血小板などの血球成分と血漿 外科的適応としては、①緩徐な出血をみる場 成分で構成され、さらにそれそれの成分は独自合の輸血。②術前・術後の輸血では、摂食可能 の機能と抗原をもっている。したがって、輸血な患者や赤血球補充後に積極的に血漿タンパク が必要という場合、患者の状態によっては必要製剤を使用する必要のない場合には、濃厚赤血 な血液成分のみを輸血すれば、治療が可能とな球が適応となる。③術中の輸血では、一般状態 りうる。これがいわゆる成分輸血である。実際の比較的良好な成人患者においては、六〇〇、、リ 合換 入びの固な乏 合作血 に全血輸血が必要とされるのは、大量出血によ リットル以下の出血に対しては原則として無輸 場交 場副白 のよそ凝し欠 剤お リットルの出血に の立の るショックなどの場合がほとんどである ( この血とし、六〇〇 ~ 一二〇〇、、リ る性る すた 患製合合 々確子 リ一ッ , 「。ル事一 ときは赤血球と血漿がともに必要となる ) 。成対しては濃厚赤血球を、一二〇〇、、リ と亠ま 避発お 疾子場場 個の因 に断固 要液合をるに 性因いの 分輸血の臨床上の利点としては、①患者に必要超える場合に初めて濃厚赤血球と全血を適宜併 必血場用よ時 血固な乏 く診凝 , リットル以下の出血に な成分だけを輸血するため、全血輸血による循用する。なお、六〇〇 を環 溶凝し欠とは種 の作に植 果 ( こ多 分循絶副体移 児の立の 環系の負担が少なく、かっ不必要な成分による 対して輸血を行う必要がある場合には、濃厚赤 成の廃る抗器 生々確子充まる交 漿時 新個の因補 , けヒヒ 能よ球臓 抗体産生などの副作用も軽減できる、②必要な血球を使用する。濃厚赤血球と新鯡凍結血漿と 血術機に血は血下るに断固の合お 成分のみ大量に輸血できるので、それだけ効果を併用して、全血の代用とする使用方法は行う は手のど白た輸低よく診凝子場に効 患症 たるそな抗まの能 にとは種因いど 的な治療を期待できる、③患者に不必要な成分べきではない。 疾乏 ますは分て血め機合 ( た多果固ななプ う欠 は他の患者に有効に利用できる、などがあげら ②新鮮凍結血漿の使用基準新鮮凍結血漿は、 分用た成っ輸たの適給まる効凝き串 5 ・人 伴子 果症成使ま漿よのの球不補 , け・液で疾 他 れる。 急性の血漿成分低下に基づく病態に対して、急 を因 効応胞を足血に者防血型の合お能血手肝 の 症Ⅷ 適細置不はど患予赤液子場に効く入び このように、治療面からも合理的で、かっ各性補充を目的として使用するべきものである。 そ 能果血液装球たなす生は血因いどの除のよ 成分を有効に利用できる成分輸血は、年々普及使用目的としては、①血液凝固因子の補充、す 減固 効効輸血環血ま液こ産た式固なな漿を剤お のな循赤症血お体ま 0 凝き患血板製合合板凝 の度を増しているが、かならすしも円滑に行わなわち、複合性凝固障害で出血・出血傾向のあ と能般鮮外血中血存を抗血液で疾人小子場場 剤効一新体輸血貧保用球貧 < 血手肝他血因いの血血 れていないのが現状である。そのおもな問題点 る患者、あるいは手術を行う患者、②循環血漿 製 は、①全血から本来輸血の中心となるべき濃厚量減少の改善と維持、すなわち、品質液または 液 液 赤血球への転換が、まだ不十分であること、②膠質液の使用で十分な効果が得られず緊急を要 球液液 血 液鮮 血厚遊 新鮮凍結血漿や血漿分画製剤が適正に使用されする場合、となる。使用が適切なものとして 漿 赤濃浮 血新 はしゅ シ も 血 血 板 加球球去球球 レ は、急性播種性血管内凝固 (2—0) と重症肝 ず、使用量が増加していることである。このた お 結 状 液噺ン血血除血血 障害である。不適切な使用としては、①全血の め、一九八六年、厚生省より血液製剤の適正使 凍 名血 赤赤球赤赤血液 血オ 厚浄血凍凍成鮮 剤存 ( 用のガイドラインが示され、献血による貴重な代用として濃厚赤血球と併用すること、②栄養 表 膿ク 製保 0 へ濃洗白解解合 血液の適正かっ有効な使用が強く望まれるに至補給、栄養状態の改善を目的とする使用、③慢 った。以下におもな血液製剤の使用基準を示性低タン。ハク血症を含め、単なる血漿タンパク い透明な血漿であり、これをマイナス二〇度 0 ンターから医療機関へ供給されるが、病院では 濃度の維持である。 以下で凍結したものが新鮮凍結血漿である。使そのまますぐ輸血するのでなく、輸血前の検査す。 ③アル。フミンの使用基準アルプミン製剤は、 ①濃厚赤血球の使用基準赤血球の補充を主目 用するときは三七度 0 の温水中で解凍して輸注として次に述べる交差適合試験を行い、適合し するわけであるが、この新鮮凍結血漿を四度 0 たもののみが初めて輸血されることとなる。輸的とする場合には、濃厚赤血球を使用する。と急性の低タンパク血症に基づく病態、また管理 じよじよう でゆっくり解凍すると血漿中に白色絮状の沈血を行う場合は、式血液型と式血液くに血漿タンパクが正常域にあり、凝固系にも困難な慢性低タンパク血症による病態に対し、 その補充により病態の改善を図るものである。 殿物ができる。バッグを遠心してこの沈殿物を型の因子についての検査を行い、同型のもの異常のない場合には、濃厚赤血球を使用する。 濃厚赤血球の内科的適応としては、①すべて使用が適切なものには、①循環血漿量の是正、 集めたものがいわゆるクリオプレシピテートとを選んでいるが、これら以外の血液型がすべて しゅようじん よばれるもので、抗血友病因子である血液凝固同じであるとは限らない。もし、未検査の血液の慢性貧血、すなわち血液疾患、悪性腫瘍、腎すなわち出血性ショック、外傷性ショック、② - 」うげん 第Ⅷ因子が濃縮されている。 型に関する抗体を、患者または供血者がもって不全、感染症、膠原病などに伴う貧血、慢性出膠質浸透圧の改善、すなわち、熱傷、低アルプ このように血液は、簡単な物理的操作で血球 いれば、溶血性副作用の危険がある。したがっ血性貧血などである。とくに顕性あるいは潜在ミン血症を伴う成人呼吸窮迫症候群 TD がある。不適切な使用としては、①栄養補 成分と血漿成分に分離することができる。なて、輸血する前には、実際に患者血清と供血者性の心肺疾患や高度の貧血があり、輸血による お、アルプミン、グロプリン、フィブリノーゲ血球 ( 主試験 ) 、供血者血清と患者血球 ( 副試循環血液量の増大により、心不全をきたす危険給の目的、②単なる血漿アルプミン濃度の維 ンなどは血漿成分を化学的に処理して得られる験 ) を試験管内で混ぜ合わせ、凝集または溶血のある場合には、濃厚赤血球はむしろ絶対的な持、③全血の代用として濃厚赤血球と併用する 反応の有無をみなければならない 。この検査を適応である。また、高齢者にも多くの場合好適ことである。 もので、血漿分画製剤とよばれている。 ④血小板の使用基準顕著な血小板の減少 ( 通 応である。②亜急性出血性貧血、すなわち、低 〔輸血検査〕採血された血液は前述のような過交差適合試験という。 常血小板数 2 一ミ以下 ) または機能低下に基 程を経て各血液製剤となり、各地の日赤血液セ 〔成分輸血の適応〕わが国で合理的な成分輸血タンバク血症を伴わない貧血、さらに低タン。ハ 有効期問 採血後 21 日間 採血後 72 時間 採血後 24 時間 採血後 21 日間 貯 4 ~ 6 ℃ 製造後 24 時間 製造後 12 時間 製造後 24 時間 製造後 12 時間 ー 20 ℃以下採血後 1 年間 15 ~ 25 ℃で 振とうしな採血後 72 時間 がら貯蔵 ー 20 ℃以下採血後 1 年間
やねしよ 屋根 ①② ③ 海外の建築物にみる屋根の 形式 せんとう ①尖頭ゴシック様式の大 聖堂にみられる尖頂屋根 フランスシャルトル大聖 堂南尖頂屋根 1160 年 ②ルネサンス期のドーム。 クーボラ ( 円蓋 ) の直径か 42 m にもおよぶサン・ビエト ロ大聖堂。石材のリプが宝 - 物 = 物 0626 年完成 , 、市国 ③ねぎ玉。後期ビザンティ ン様式にみられるネギ頭形 ドームが中心の教会堂を取 り囲む聖ワシリー大聖堂 1561 年完成ソ連 ー . ラを冫お第 - ー 0 ノ、 ⑤ ④ 草、茅、藁などはいまでも農家などに用いら板などが用いられる。亜鉛めつき鉄板には波板 と平板があるが、防錆塗料を頻繁に塗り替えな れており、古く粘土瓦などの一般化しなかった ければならず、近年では仮設建築のようなもの 時代にはごく普通の葺き材料であった。柿は ひのきまき 檜、槙など比較的に水に強いと考えられる本にしか用いられなくなり、カラー鉄板にとって く 材を薄い短冊形につくり、竹釘を使って張り重かわられつつある。カラー鉄板は鉄板にあらか ねるもの、檜皮は檜の樹皮を張り重ねるものじめ塗料を焼き付けたもので、工事現場で塗料 造を 木線成で、社寺、宮殿などに使用されてきた。檜のかを塗るよりも防錆効果に信頼性があるとされて 的曲完わりに杉の樹皮を用いる場合は杉皮葺きとよば いる。銅板は金属板のなかでは最高級の材料 ろくしよう れる。板葺きは、垂木に直接板を並べるが、風で、耐久性に優れ、緑青の吹き出したものに る屋明 れた で板の飛ぶことのないようその上に石を置くこ は独特の風情がある。カラー鉄板と銅板は平板 らつ国 とがある。これら植物性のものは保温性に優れを使用し、防水紙を敷いた裏板上に葺く。葺き 見反中 多は城凍害を受けるおそれもないが、耐久性に乏し方には平葺きと瓦棒葺きがある。平葺きは裏板 へいたん ンに物禁 く、とくに耐火性にまったく欠けるので、現在のとおり平坦に葺き上げる方法、瓦棒葺きは勾 サ帯築紫 では文化財建造物など特別な場合を除いて、市 配に沿って一定間隔に桟を打ち付け、その桟の アのる 学 ( ジ国い 街地で用いることは建築基準法により禁止され上にも板をかぶせる方法で、もとより後者のほ うが雨漏れのおそれは少ないとされている。 ている。なお植物性材料、とくに草や藁は相当 東たっ 厚く葺いても水を透過しやすいので、これらをすれの場合も板の継ぎ目ははぜ継ぎとするため 築なと ・建と徴用いた屋根はおのずから急勾配につくられる。 端を折り曲げなければならず、カラー鉄板では 1 造地特 ゅうやく 粘土瓦は材質的にいぶし瓦と釉薬瓦に大別さ この部分の塗料がはがれ、発錆の原因となるこ 1 一木のが 一の祥 1 檐 国発た とがある。銅板ではこの心配もなく、その意味 れ、形のうえから桟瓦、本瓦、 ()n 型、スパニッ 中築っ ↓小屋組み↓瓦 シュ型などに分類される。いすれも粘土を成形でも最高級の材料といえる。 ⑤建も 〈山田幸一〉 ↓入母屋↓切妻↓寄棟 し窯焼きしたものであるが、釉薬をかけたもの のほうが色彩を自由につけられ、吸水率も低く屋根裏部屋やねうら・ヘや屋根の裏側にあ できる利点はある。しかし和風建築では一般に り、屋根の小屋組のすきまを利用してつくられ いぶし瓦が好まれ、銀灰色の甍の波は古い日本た部屋。物置やアパートの安い居室として使わ の町並みを飾る風物詩となっており、千数百年れる。下方は天井により区画されている。建物 は本造や鉄骨造の場合が多い。草葺き民家の場 の使用実績を通じて日本人にもっとも親しま れ、かっ信を置かれている。葺き方は各粘土瓦合は、地方によって「つし」 ( 全国的 ) 、「あま」 ひだ とも裏板の上にいったん薄い柿板を敷き、さら ( 飛騨、北陸 ) 、「たな」 ( 東京三多摩 ) などの呼 かわら にその上に葺き土を置いて瓦をのせるのが基準称があり、物置、蚕室などに利用する。瓦葺き である。しかし重量を軽減するため柿板、葺き屋根の場合は、和小屋のままでは利用しがた く、「小屋裏」と称される。まれに登り梁構造 一土を用いず、そのかわりに防水紙 ( アスファル などとして、使用人の居室、物置として利用す トフェルト ) を敷いた裏板の上に桟を打ち、こ れに瓦を引っ掛けるものもある。この種の桟瓦る例もある。採光や通風に限りがあるので、用 を引っ掛け桟瓦という。葺き土、桟打ちのいず途に応じて照明や換気のための設備を取り付け くぎ れの場合も、必要に応じ銅釘、銅線で瓦を固定る必要がある。天井に設けられた簡易扉から、 することがある。 梯子または可動式階段を伝わって出入りする。 天然スレートは、粘板岩の薄板を一定の形に 独立性が非常に高いので、プライバシーを重ん じる現代の人々に見直される傾向にある。 切断して、裏板、防水紙の上に葺くもので、明 なお、古典建築において軒蛇腹 ( コーニス ) 治期の赤れんが建築の屋根に愛用されており、 うろ・一 通常は鱗状の仕上がりとなる。石綿スレートと上に装飾などのためにつくられた壁の部分 ( 中 様もら一なン よばれるものは石綿をセメントで固めた成形板二階にあたる ) をアティック attic といい、 ムとげドもイ レ ラ外上のに で、波板と平板があるが、高級建築にはあまりのちに屋根裏部屋もアティックとよぶようにな ス内仕央成 〈中村仁〉 イ。で中田完マ用いられない。セメント瓦はセメントを粘土瓦った。 ム石。は年ジ 屋根を葺く専門職人。屋 状に成形したもので、使用法もほば同じである屋根職やねしよく 一理は墓さ弡一 わら かわら ンド大廟高タ が、やはり高級建築には用いられない 根は古代から藁や板で葺いたが、瓦を葺く瓦葺 3 イの白たの ④式にれムるド 金属板には亜鉛めつき鉄板、カラー鉄板、銅きと瓦を焼く瓦焼きというエ人が八世紀にはい まうせい
ゆうびん 郵便切手 / 外国 Bicvcle 187 ( ) s USA 5.9e 普通切手 ①アメリカ ( 1982 ) ②中国 ( 1986 ) ③イギリス ( 1983 ) ④西 ⑤スイス ( 1984 ) ⑥オーストリア ( 1 982 ) を中国人部政 航空切手 ⑦アメリカ ( 1949 ) ⑧フランス ( 1960 ) 、。。 REPUB ② ① ⑩ っ十 86 【 31 「、 5 「 0 工 d ( 0 町物 0 ー 0 5u3 A EO B•OW 「 2E0 ドい了 BY L4A 、 2 1 REPUBLIQUE FRANCAISE 2. 囲 60 十 ⑥ ⑤ ④ 48 日 QU 庭 00 51 ー 4 ー物ーを、興ー 当 0 置 W 第第まと 0 5 付加金つき切手 ⑨フランス ( 1 9 86 ) ⑩スイス ( 1986 ) ⑩西ドイツ ( 1 9 85 ) ⑩ 44p.EPUBBLlCA 川一 SAN MA 用、 0 とと . GIBRALTAR 5 ん ⑩⑩ ン れたり、料金別納・後納の郵便物が増加し、切が、日本のそれは航空郵便料金相当額面の普通 セル的 手貼付を省略することが多くなってきて、切手切手という性格のものである。航空切手が特別 3 手 は郵便事業の主役の座をしだいに失い始めてい に発行されたのは、初期の航空郵便では、航空 ってコ 刀 っナる。その結果、先進工業国でも、むしろ切手自機が小さく、一度に少量の郵便物しか積めなか なモ ッセ 体の市場性に着目して、収集家を目当てとした ったため、料金が割高だったからである。しか ). ヒ日一目 ( ラ し、郵便物の運送の多くの部分を航空機が占め フナ逆メ統積極的な発行政策がとられるようになった。こ 手・ア手がア 6 大 のため、切手は料金前納の証票という本来の性るようになると、料金は安くなり、航空郵便を 切一ギ切機 ( がト のニ領一行手手ル 格に加えて、あらゆるものを題材とした、小さ特別視する必要はなくなってきた。そのため、 題ペ ~ ラ飛切左ペ くて美しい印刷芸術品といった性格を強めつつ世界的に航空切手の発行は減少の傾向にある。 ある現状である。 ↓航空郵便 〔切手の種類〕〔普通切手〕郵便局に常備され、 〔付加金付き切手〕郵便料金に使用できる金額 いつでも売られている切手。郵便料金に適応す に、寄付金に使われる金額を上乗せした金額で るように料額の異なった多くの種類がそろえて売られる切手。切手が広く多くの人に売られ、 ある。図案は一つのテーマで統一され、少なく 使用されることを利用して、社会福祉・救済事 とも数年間は使用されたのち別のテーマの図案業や文化事業などに使用する寄付金を集める目 にかえられるのが普通である。日本では、①手的で発行される。世界最初の付加金付き切手は 彫切手 ( 天七一 ~ 七 0 、②小判切手 ( 一八七六 ~ 九一 I) 、 一八九七年ニュー・サウス・ウェールズとビク ③菊切手 ( 天究 ~ 一九 0 七 ) 、④旧高額切手 ( 一九 0 八 トリア ( いすれも現オーストラリアの一州 ) の たぎわ ふじしか ~ 一四 ) 、⑤田沢切手 ( 一九一三 ~ 三七 ) 、⑥富士鹿切手もの。日本のそれは民間航空用の飛行場建設資 ~ 三七 ) 、⑦震災切手 ( 一九一一三 ) 、⑧新高額切金募集のため、一九三七年 ( 昭和一 (l) 発行さ 手 ( 一九一一四 ~ 三七 ) 、⑨風景切手 ( 一九一一六 ~ 三七 ) 、⑩昭れた愛国切手三種類 ( 二銭、三銭、四銭へそれ 和切手 ( 一九三七 ~ 四六 ) 、⑩新昭和切手 ( 一九四六 ぞれ付加金二銭付き ) 。 四 0 、⑩産業図案切手 ( 一九哭 ~ 五 0 ) 、⑩昭和すか 〔軍事切手〕平時において軍人が軍隊から出す しなし切手 ( 一九五一 ~ 五一 D 、⑩動植物国宝図案切手紙は、郵便料金を安くしたり、通数の制限な 手 ( 一九五 0 ~ 六五 ) 、⑩新動植物国宝図案切手 ( 一九どの条件をつけて無料にした国がある。このよ ) というように発行されている。 うな種類の郵便物専用切手の最初は一九〇一年 〔記念切手・宣伝切手〕郵便料金前納という本フランスで発行された。日本でも日露戦争後の 来の役目以外に、郵便物に貼られて多くの人の 一九一〇年 ( 明治四三 ) に初めて発行され、四 目に触れるという点に着目して、重要な行事な 二年ころまで使われた。なお、戦争中は、戦地 どについて宣伝するために一時的に発行された に派遣された軍人には原則として無料の車事郵 ルネ タオ 切手。一八七一年ベルーの鉄道二〇周年記念切便制度が適用される。↓軍事郵便 - をレレ ララ手が世界最初。日本最初のそれは一八九四年の 〔地方切手〕一国のなかの特定地域、特定郵便 明治天皇銀婚式記念切手 ( 二銭、五銭の二種ルートなどに限って使われた切手。日本でも一 類 ) で、世界で四番目。二〇世紀に入ると、記 八七二年から数年間、土佐国 ( 高知県 ) で使用 (. 0 L-n 念切手は美しいものが数多く発行されるように された。旧藩政時代からの特別の郵便制度「村 なって、狭い意味の行事を記念するだけでな 送り」で使われたもの。一九四五年 ( 昭和二 ガノ ン く、国の政策や文化などを幅広く宣伝するも〇 ) 太平洋戦争敗戦直後、日本本土との交通が マ ⑩ の、収集家を意識した、動植物、美術品、乗り途絶していた台湾でも中国に接収される直前に サ物、スポーツなどを描くシリーズものなどが盛発行された。 んに発行されるようになってきた。日本の場合 〔その他〕このほか、日本にないものとして、 丿 LO は、国立公園・国定公園などを描くシリーズ、 書留郵便専用の書留切手、速達郵便専用の速達 年賀郵便用に発行された切手などもある。 切手、小包郵便専用の小包切手、不足料金を徴 ガコ ンナ 〔航空切手〕一九一七年にイタリアで発行され収するための不足料切手、公用郵便物専用の公 シモ たのが最初。日本では一九一九年 ( 大正八 ) に用切手などがある。 ⑩⑩ 行われた東京ー大阪間の航空郵便試験飛行を記〔切手の製造〕〔印刷・製造工場〕日本の切手 手 切 念して発行されたのが最初である。外国の航空は郵政省が発行する。印刷・製造はそのほとん 形 変 切手は航空郵便にのみ使える専用切手が多い どが大蔵省印刷局で行われている。外国でもア 0 、 E 見、、 Y. MONACO ィを当鑿 , 犠 ONACO POSTE AÉRIENNE 50 を 0 を XP03 ー料 ON ・ 20E 第 N RE ー印 4 たヨ 047 て
philately とよばれている。収集家や研究家をマ収集では、消印が図案のじゃまになるので、 4 んなかを発行順に整理するか、一国のなかを切手発行されている。 できるだけ末使用で集めるようにする。国別専 3 〔郵便史収集〕使用済みの切手やとくにエンタフィラテリスト philatelist という。したがっ びの種類ごとにグループ分けし、そのなかを発行 門収集で使用例を示すときや郵便史コレクショ 順に並べていくのが伝統的な方法である。具体ィア entire ( 郵便物として配達されたままのて、新発行の記念切手をシートのまま保存する だけだったり、ストック・ブック stock book ンでは、消印が鮮明なうえに、その印影ができ 的には、個々の切手を構成する諸条件のうち、状態の封筒・葉書類 ) を使って、郵便が発達・ ゅ るだけ多く切手の上にかかっているのが望まし 額面や図案、場合によっては刷色や紙質などで展開されてきた跡を明らかにしようという収集 ( 各ページに何段かのポケットがあり、それに 。また、未使用・使用済みとも印面と目打と まず基本的な分類を行う。これを国ごとに順番で、近年盛んになってきた。テーマを自分で探切手を入れて保存するようになっている帳面 ) の間の余白 ( マージン margin) が、上下左 に並べ、それに番号を与えたのがメイン・ナンし、自分でプランをつくってコレクションを構に突っ込んで保存したりするだけの集め方は、 ただの「切手集め」であって「切手収集」とは右ともそれそれ等しいものをウエルセンター ハー main number で、これが切手の基本的成しなければならないので、郵便についての深 well-centered とよび、できるだけこれに近し い知識と構成力が要求される知的な収集であよばない。 な種類となる。さらに、場合によっては、メイ 〔収集用具〕切手収集にはいくつかの用具が必状態のものを集めるのがよい。前述の日焼けし ン・ナンバーをさらに、刷色・用紙・印面の細る。日本の郵便に例をとれば、創業期の郵便、 たもの、破れ、裂け、紙の一部とくに表面がヘ かい違い、目打や裏糊の差異なども加味して細関東大震災や第二次大戦期、あるいは敗戦前後要である。まず、切手の取扱いには、先が平ら になった独自のピンセットを使用する。指先のげたもの、汚れ、折れ、といった欠点のあるも 、ノ、ー一 sub-number ス 分類したのがサプ・ナノヾ の混乱期など、災害や戦争などの非常の際の郵 どこまで詳しく分類して集めるかは収集家の好便、戦地の兵士を対象とした軍事郵便、旧植民汗や脂で切手が汚れるのを防ぐためである。収のは、価値が大幅に下がり、新しい切手ではほ 地の郵便など、興味深い話題とおもしろい材料蔵のための切手の整理は前述のようにアルバムとんど無価値である。切手のコンディションの みによって決められる。このように分類された を使用するが、国別にメイン・ナンバーの切手維持には保存に注意を払うことがたいせつで、 に富んだ時代が対象となる場合が多い 切手が番号順にリストされたのがカタログで、 が順番に貼れるように枠取りをし、それに切手とくに湿気と紫外線とほこりが大敵である。ア 〔図案別収集とテーマ収集〕切手の図案にあら 普通は国別にまとめられているが、全世界の切 ゆるものが描かれるようになると、国の枠を離の写真を入れて、切手を貼る位置を明示した図ルバムはかならず外箱のあるものを使い、暗く 手を網羅した世界切手カタログもある。アメリ 力の「スコット』、フランスの『イベール』、イれ、描かれた題材別に分類・収集するやり方が入りアルバムと、集めて整理する人が自由にアて湿度の低いところに立てておくのがよい 〔切手の入手〕日本の新発行の切手や現行の普 ギリスの『ギポンズ』、西ドイツの『ミヘル』 とくに第二次大戦後盛んとなった。動物、植レンジして貼れるようになっているプランク・ などがそれである。 物、乗り物、音楽、美術、スポーツなどがおもアルバム blank album がある。前者は主とし通切手は郵便局の窓口で入手できる。また、東 京中央郵便局では新発行切手の通信販売を行っ しかし、いまや全世界を対象とした収集は事な題材だが、これらのなかをさらに細分して収て国別収集の初歩者が使用し、図案別・テーマ 実上不可能となり、多くは特定の国を選んで集集される場合が多い。乗り物の場合でいえば、収集や、国別収集でも専門的な段階に入った人ているし、過去にさかのばって在庫のあるもの めるようになってきた。さらに、一国のなかで鉄道、船、自動車、飛行機、馬車などと分けらの場合は後者を使用している。アルバムに切手も売られている。外国の新切手も、収集家に対 も特定の種類、とくに普通切手のなかの特定シれ、鉄道のなかがさらに、電車といったぐを貼り付けるには、普通、ヒンジ hinge とよするサービスを行っている各国のフィラテリッ ク・エージェンシー philatelic agency に直接 ーズのみを詳しく分類して集める専門収集あいに細分される。この傾向からさらに一歩進ばれる裏に糊引きしたグラシン紙の小紙片が使 んでテーマ収集が盛んになってきた。単に図案われる。これを使用すると、未使用切手の場合注文することができる。しかし、古い切手につ も、一部の熱心な収集家の間で行われている。 いては、収集家同士の交換もあるが、切手専門 は裏糊に跡が残る場合が多い。そのため、近年 その場合、切手を製造面からだけでなく、郵便に描かれた同種の題材を集めるというだけでな に販売している業者から買うのがもっとも早道 く、それらを中心に、該当の切手の貼られたエはアセテート・フィルムを二枚重ねて下部を接 物に貼られてどのように使用されたか、という ことも加味して分類・収集するのが一般の傾向ンタイア、同じ題材が描かれた記念消印など、着し、下のそれの裏に糊引きがしてあるマウンで、外国切手の場合は新切手も含めて取り扱わ ト mount が使われることもある。これを切手れている。また、オークションも盛んで、毎月 である。すなわち、再使用防止、取扱局名や年幅広く集め、一つのテーマに沿って切手を中心 とした諸材料を組み立て、ストーリーを展開すよりすこし大きめに裁断し、裏の糊を湿してア定期的に東京・大阪などで数軒の業者が開催し 月日を一小すため切手に押された消印や日付印か ルバムに貼るのである。ストック・ブックは、 ている。使用済み切手については、社会事業団 ら、どこの局でいつごろ使用されたのかを知るる、という収集方法で、これまた、テーマの設 ことができるし、切手が封筒に貼られたままの定、材料の選定と組み立て方に個人の創意が強アルバムに貼る前に一時的に切手を収納してお体が集めた紙付き切手 ( 郵便に使われた切手を くのに使われる。これに長い間入れておくの封筒からすこし余白を残して切り取った状態の 状態 ( 郵便物として配達されたままの状態 ) でく打ち出されるのが特徴である。 は、切手が整理できず、移動させたりして切手もの ) を一括買い入れたものを水はがしした あれば、これに加えて、どのような種類の郵便〔収集の基本〕切手収集の基本は一枚すっ切り り、旧家から古い手紙などを分けてもらう方法 に使用され、料金はいくらであった、というこ離された単片の収集である。数枚から十数枚のを傷めるおそれもあり、好ましくない。 もある。 〔切手の状態〕切手収集でもっともたいせつな ともわかる。このように、あらゆる条件をそろ単片を一定の大きさのアルバム・ページにアレ 〔収集活動〕切手収集家は、互いの収集内容を ことは切手のコンディション ( 状態 ) の維持で えて分類・整理を行い、製造面、使用面の両方ンジして貼り、見る人にわかるように説明を書 き入れる。一枚のページに貼られる切手は分ある。末使用の切手は郵便局で売り出されたと高めるため、仲間が集まって研究や情報・切手 からその切手の全体像を把握する、というのが の交換を行うとともに、収集趣味の普及のた 類・整理するうえで相互に関連のあるものであきの状態に近いものが理想で、具体的にいえ 国別収集の究極の姿である。 ば、日焼けしていないフレッシュな状態で、裏め、切手の展覧会、機関誌の発行、切手教室、 なお、国別収集の指針となるカタログは各国り、このようなページが数十ページ、数百ペー ジとまとめられて、国別やテーマ別などのコレ糊がそのまま保存されているものがよい。ヒン講演会などの活動をしている。収集家の団体に 別に発行されているが、日本切手の場合、メイ は、地域的にまとまったもの、同じ収集分野の ン・ナンバー中心のものとしては『原色日本切クションができあがる。このように、切手収集ジの跡はないほうがよく、ことに第二次大戦後 は、収集品の一点ずつの観賞から一歩踏み込んのものはそうである。ただ、古い切手の場合は者が集まったものなどがあるが、日本で全国的 手図鑑』 ( 日本郵趣協会 ) 、『日本切手カタログ』 な会員組織のものでもっとも大きいのは東京に だ、独特の複雑なおもしろさがある。分類の複あるのが当然であろう。使用済みは裏糊はない ( 日本郵便切手商協同組合 ) などがあり、さら に専門カタログとしては『日本切手専門カタロ雑さに加えて、このような系統的収集が切手収のがあたりまえだが、押された消印が鮮明で、本部をもっ財団法人日本郵趣協会会 員数三万人 ) で、機関紙『郵趣』を発行してい 局名や年号が読めるはうがよい。図案別やテー グ』 ( 日本郵趣出版 ) があって、いずれも毎年集の特徴であり、そのためとくにフィラテリー
称【巻遣羽 名い筈 部 各 や矢節置 ( 四枚羽 ) いしうち かっちゅう 変化や取懸け法の変遷、また甲冑着装の有無を上物とし、なかでもその両端の羽を「石打」と や五十音図第八行第一段の仮名で、平仮名使用されるようになる。箆に使うャダケは「う もろ やづか の「や」は「也」の草体からでき、片仮名の きす箆」 ( 一年竹 ) 、「片うきす」 ( 二年竹 ) 、「諸などにより矢束 ( 引くべき矢の長さ ) に違いが称し、矢飛びがよく、じようぶなことから昔よ つよの はんもん 「ヤ」も「也」の草体を簡略化したものである。 うきす」 ( 三年竹 ) 、「強箆」 ( 四年竹 ) などとそ現れるのである。現存する奈良・平安時代の箆り珍重されている。羽はその斑文 ( 模様 ) により もとじろ まとやとおや そや きりふ はその はおよそ二尺三 ~ 四寸 ( 七一 ) の細箆であっ切符 ( 切生 ) 、本白、妻白、中黒、中白、白尾、 万葉仮名では「夜、移、也、野、耶、楊、椰れそれの用途 ( たとえば的矢、遠矢、征矢な ( 以上音仮名 ) 、八、矢、屋 ( 以上訓仮名 ) 」な ど ) により伐採する時期が違う。 たものが、鎌倉時代以降にはおよそ二尺八 ~ 九一文字、黒羽、妻黒、本黒など数多くの種類が ふとの どが使われた。ほかに草仮名としては「 - ・伐採したヤダケを箆に仕上げるまでには、乾寸 ( 八六 ) 内外の太箆となっている。これはある。また好みにより羽を染める場合もある。 あらた 一筋の矢には通常三枚の羽を用いる。これを ( 也 ) 」「れ ( 夜 ) 」「ド ( 哉 ) 」「乃、 ( 耶 ) 」などが燥、選別、荒矯め、箆作り ( 削り ) 、火入れ、丸木弓↓木竹合成弓への構造の変化、ピンチま みつだて ある。 「三立」といい同種同斑文の羽を使用するが、 竹洗い、とくさ洗いなどいくつかの工程があたはピンチの変型↓蒙古式取懸け法への移行が かぶらやかりまた 音韻的には /ja 、、で、舌面と歯茎硬ロ蓋とを狭り、その工程のなかで、幾種類もの特徴ある矢関係していると思われる。古くから箆の長さの鏑矢、狩股矢に用いる羽は四枚、すなわち ぶせ よっだて はしりばやりば わし 「四立」とし、大羽 ( 走羽と遣羽 ) に鵰の羽、 めて発する摩擦音こ」を子音にもっ ( 母音のができあがるのである。たとえば箆作り ( 削 表示法として何束何伏 ( 一束は一握りの指の とがけ まぜは まきわらや ゆずりば 小羽 ( 弓摺羽と外掛 ) に雉や山鳥の交羽とす 「一」と非常に近い音なので半母音ともいう ) 。り ) の段階では、巻藁矢、的矢、遠矢など、用幅、一伏は指一本の幅 ) という呼び方が行われ くぎよう一じよう ふたは 平安時代の初めまでは、ア行のエ ( 衣 ) とヤ行途の違いにより、矢先のほうが筈のはうより太た。現在の射法では原則として自分の身長の半る。胡籐に盛る公卿の儀仗用の矢は「二羽」 すぎなり のエ ( 江 ) とは区別されていた。〈上野和昭〉くなっている「杉形」、筈から矢先までほば一分をその人の矢束としている。その測定法とし ( 二枚羽 ) である。↓鏑矢 もとうら ④鏃 ( 根 ) 矢を目標物に対し有効に刺突させ 様の太さの「一文字」、箆の本末が細く中央部ては、矢筈部をのどの中央に当て、腕を横に伸 矢や箭とも書く。矢は人類の技術史から むつぶ みると、すでに使用されていた投げ槍を小型化 が太くなっている「麦粒」などの箆ができ、火ばし中指の先端までとするのである。 るために、古くからさまざまなくふうがなされ し、弓の反発力を利用しこれを飛ばし、遠距離入れの強弱によっても腰の強さ ( 弾力性 ) や色 に筈弦を受けるところで、弦をくわえるためてきた。もっとも素朴な方法としては箆自体を えり しらのびわひのこがしの に彫りくばめたところを「彫」という。筈は箆削りとがらせる方法があり、さらには石や骨製 の標的を刺突する武器として考え出されたもの合い ( 白箆、批把火箆、焦箆など ) に違いが出 るのである。 と思われる。 自体を刳る方法と、別につくった筈を箆にはめの鏃がつくられるようになる。金属文化が伝来 やじり の やがら はず また漆塗りの箆を「塗り箆」というが、これ込む場合とがある。箆自体を筈とする場合は箆してからは銅・鉄、とくに鉄製の鏃が占めるよ 矢は大別して箆 ( 矢箆・矢軸 ) 、筈、羽、鏃 のごいの ふしかげの にも塗り方により「拭箆」「節陰箆」 ( 節のとこ末の節を利用する「節筈」と、節から離れたと うになる。鉄製鏃は時代が下るにしたがい、ま ( 根 ) の四部から構成されている。 ひわ よはず たその使用目的によりさまざまな形のものがっ ①箆縄文時代の鏃のなかに竹の付着がみらろに漆を溜め塗りし乾割れを防ぐもの ) などの ころを筈とする「餘筈」とがある。別につくら ひらねかりまた つぎはず くられた。これを形状から見ると平根、雁股、 れ、古墳からは竹や木のものが発掘されてい 種類がある。そのほか薄く火入れした箆を鉄分れた筈を箆にはめ込むものを「継筈」という。 さばおわたくりながねみじかね る。そして時代が下るにつれ、箆はすべて竹がを含んだ泥の中に長期間浸け、十分狂いを出し これには木・竹の節、鹿角、牛角などが用いら鯖尾、膓繰、長根、短根、十文字などに大別す まとまえ 寺わし たものを矯めた黒色の「渋れ、儀仗用として胡鱇に盛る矢の筈には水晶がることができる。なお的前用の矢には平題 ( 板 のぐち の 箆ロ 筈【巻走羽 ( = 一枚羽 ) 節 箆 ( 醂箆 ) 」や、箆の表面使われる。なお、竹の皮を削り残した筈や鹿角付・板突 ) と称する鏃を用いる。これには椎の 一餘筈 しわ めたはず や矢を砂で磨き砂目を出したの皺のある筈をとくに「触筈」とよぶ。 実形と乳形の二種がある。そのほか矢先に付着 すなずり 「砂摺箆」などがある。こ ③羽鳥の羽は、矢の飛行方向を維持する重要するものとして、球状の鹿角または木を空洞に 樺 ( 本 ) 矢箆 あな ゅャりば の「砂摺箆」は矢飛びがよ な役割を果たすものとして古くから使用されてし、前面に数個の孔をうがち、飛行中音響を発 弓摺羽 きりはお いめおうものかさがけ いとされ、的矢や堂矢に使 いる。一般には蜂熊、熊鷹など鷹の仲間、磯する鏑、犬追物や笠懸に使うもので桐・朴製に ひきめ かすおうすびよう 用する。 鳥、犬鷲、熊鷲、粕尾、薄兵、大鳥など鷲のして鏑を大型化したような蟇目 ( 引目 ) 、さら ゃぶさめ 矢箆の長さは射法やそれそ羽が多く使用されるが、そのほかに雉、山鳥、 には草鹿、丸物、流鏑馬などに使うもので、木 さぎかり かも つるくくい れの体格によって相違す鶴、鵠、鴾、鷺、雁、鴨なども用いられる。 製・鏑様の形をし、中を刳らない神頭 ( 実頭 ) 9 る。すなわち、弓の構造の 羽は手羽と尾羽に分けられるが、尾羽の部分などがある。 樺 ( 末矧 ) 外 ふしはす かば・フらはぎ 羽ば かば しらの 白箆 やり ゃいら やがら 矢箆 かぶら↓ - 、、 鏑巻 ぬため 斛目 かぶら 鏑雁股 やじり た トぶ、や っ 平仮名〔也〕也ややや 片仮名〔也〕やセヤ、ヤ とき ゃなぐい し、
しようやく 一 ) に尾張藩主徳川慶勝が旧臣授産のため徳川 あることば、料簡言Ⅱ難解なことばの三つをた薬用酒やくようしゅ薬効をもった酒。生薬外・内用するか、あるいはスナフ ( 嗅ぎたば 家開墾試験場を設け、四三戸が移住して開発がてて多くのことばを解説 ) 、巻五は名所部 ( 名を酒で浸出し、砂糖などで味をととのえたも こ ) とする。⑤発酵させてその液を内用する。 あった すさの 始まる。町名は、熱田神宮の祭神でもある素戔所の場所や出典を示したもの ) 、巻六は用意部の、あるいはこれに麹などを加え、みりん醸造⑥油で抽出して外用する。⑦水性エキスを乾燥 おのみこと いずも 嗚尊が詠んだ「八雲立つ出雲八重垣 : : : 」 こ ( 著者の歌論の披瀝 ) 。古代歌学の集大成であるのような工程をとったものもある。薬用酒には したものを利用する。⑧火中に入れるか、たば よる。町域の大部分は山地、止陵であるが、沿 とともに中世歌論の基盤となった名著で、いま二通りある。①「薬用酒」と称して、薬事法の ことして用い、生じる煙を患部に当てたり吸引 岸はル川、野田追川、落部川の沖積地と海では散逸した書からの引用も多く、資料的価値規定によりつくられ、薬効をもつもの。これは したりするほか、昆虫忌避剤ともする。⑨黒焼 岸平野からなる八雲平野が開け、耕地化してい も絶大である。 〈井上宗雄〉厚生大臣の許可を得て、酒としての免許をも きあるいは灰にして利用する。⑩浴湯料として もくよく る。酪農が盛んで乳牛一万二〇〇〇頭、牛乳生回久曽神昇著『校本八雲御抄とその研究』ち、薬局で販売されている。②「薬味酒」と称沐浴したり湯気で蒸したりする。⑩水蒸気蒸留 産量三万二〇〇〇トンに及び、道南一を誇り、町 ( 一九三九・厚生閣 ) するもので、薬事法の適用を受けず、薬効とい して得られる精油を利用する。⑩調理するか、 営乳牛育成牧場がある。種子用ジャガイモ、ト っても保健的な意味をもった薬酒である。酒店あるいは新鮮なままで料理として食する ( 薬 役屋やくや戦国時代から江戸時代にかけ ぶやく ぜん ウモロコシ栽培、米作も行われる。漁業はホタて、領主が一人前の夫役負担者として把握したで販売されている「養命酒」や「陶陶酒」はこ膳 ) 。⑩特殊な化学成分を抽出し、そのままか、 テガイ、サケ、スケトウダラ、コンプ、カレイ農民をいう。役家とも書き、公事屋ともいつれに属する。現在普通に用いられている生薬はあるいは合成化学的に構造を変化させたものを などの漁獲がある。八雲、銀婚湯、下の湯など た。その由来は、中世の名主の役負担にあるん、地黄、虎骨、白朮、五味子、当帰、芍利用する ( 近代医学 ) 。 たい - 」う やくぶくりようかんぞう はんび ごかひ 温泉も多い。特産品に木彫り熊がある。人口一とみられ、戦国期から太閤検地を経て江戸初期薬、茯苓、甘草、反鼻、枸杞子、五加皮、杜 これらの方法以外にも、国や地域によって特 ちゅうおうぎ ・、くじゅうよう いんようかく ナいひ ! うふう 〈瀬川秀良〉 万九七〇八 にかけては、検地帳に名講された農民のなか 仲、黄蓍、蓉、淫羊蕾、皮、防風など殊な用例が数多くみられる。 回『八雲町史』上下 ( 一九会・八雲町 ) ▽都築省で、屋敷を所有し、一人前の夫役負担をする農があり、数種を混ぜ合わせて、不老長寿、強壮 古代における薬用植物の発見は、食用植物と 三著『八雲村の創業』 ( 一九穴・徳川家開拓移民を役屋とよんだ。役屋は夫役の義務を負担す剤として調合される。 〈秋山裕一〉有毒植物の認識のなかから本能的にみいだされ 住和合会 ) たものと想像されるが、薬物を摂取する場合に るかわりに、山川原野の用益の権利をもっこと薬用植物やくようしよくぶつ薬として用い くんぬい しようやく 囮五万分の一地形図「国縫」「八雲」「濁川」を認められ、それによって村内の小百姓を隷属る植物のことで、植物性生薬の原植物ともい 用いる「服用」の「服」の字は、本来は身につ いまかね あいめま 「今金」「遊楽部岳」「相沼」 させることができた。やがて小百姓が本百姓とえる。すなわち、薬用植物とは、植物のなかでけるという意味であり、薬用植物のもっとも原 やっか ノ雲 ( 村 ) やくも ( むら ) 島根県東部、八束郡して自立するに伴って、本来の役屋の一軒役全体あるいはその一部分が、人あるいは他の動始的な利用法は、魔除けとして身につけること の村。松江市の南部にある。一九五一年 ( 昭和 が、半役、三分一役と分割されていき、その体物に対してなんらかの薬効を有するもの、あるであった。この方法は、現代においても多くの 一一六 ) 岩坂、熊野の一一村が合併して成立。新村制が変質し、江戸中期以後には、役屋体制は解 いは有するとの考えから使用されるものをい 開発途上国に残っている。 いずも 名は記紀歌謡の「八雲立つ出雲八重垣 : : : 」 に体していった。 〈上杉允彦〉 う。俗に薬草ともよばれるが、これには木本植 薬用植物の分類方法としては、①植物分類学 ちなむ。国道四三二号が通じる。山地に囲まれ薬用菌類やくようきんるい薬になる菌類を物やキノコなどの菌類も含まれ、さらに広義に的手法による、②薬効による、③使用される地 中央を北流する意宇川流域に沖積地が開け、稲意味するが、主たる菌類はキノコである。中国は抗生物質をはじめとする薬物を生産する細菌域あるいは民族の違いによる、④薬用植物の利 そらやま 作、葉タバコ栽培などが行われる。熊野の空山で出版された『中国薬用真菌』第二版 ( 一九天 類も含まれることがある。また、そのままでは用部位による、⑤含有成分による、などがある りゆ、つは 遺跡は旧石器時代のもの。熊野大社は平安初期劉波著 ) によると、薬用菌類として一一七種薬用とされないが、含有する化学成分を合成化 が、植物分類学的な手法以外は、同一植物が複 いちのみや くにのみやっこきづき までは出雲一宮であったが、出雲国造の杵築があげられている。このうち一〇種ほどはカビ学的に変化させたものが薬用となる場合や、分数の項目を重複するなど、それそれに一長一短 移住で衰徴した。松江藩政期に始まる岩坂の和型の菌であるが、他はキノコである。薬用とし 泌物、虫こぶなどが薬用となる場合もあり、こ がある。ヨーロッパや日本では植物分類学的手 あべえいしろう 紙業は現在民芸紙として復活。安部栄四郎 ( 一九てのキノコの利用は中国で多く、日本では、それらは薬用資源植物とよばれることもある。食法によることが多いが、現代中国では漢方医学 がんびし ー会 ) は雁皮紙製作技術保存者として知らの大部分が民間薬的に用いられている。日本の用植物や有毒植物であっても、薬用として利用的な薬効による分類法が一般的である。 ばっかくきん れ、和紙に関する資料を集めた安部栄四郎記念漢方医学で重視されるものとしては、麦角菌、される場合には薬用植物に分類される。↓薬用 植物資源は本来無限資源であり、計画的に収 とうちゅうかそうちよれいぶくりようれいし 館がある。人口五五〇八 〈江村幹雄〉冬虫夏草、猪苓、茯苓、霊芝などがある。し菌類 穫すれば永遠に資源の枯渇はないはずである。 たまっくり 囮二万五千分の一地形図「広瀬」「松江」「玉造」 かし、近年では、菌類の薬用的効果に対して医 薬用植物は世界の各地で使用されており、そしかし、近年、先進国においては自然破壊が急 にげんきん やくもごと 0 二絃琴 学的、化学的、生物学的研究が行われるように の土地によって利用される植物の種類や利用方速に進み、また生産国の乱獲もあって、薬用植 八雲琴 八雲御抄やくもみしよう鎌倉初期の歌学なっており、菌に対する認識も改められてきて法は異なる。正確な統計ではないが、実際には物の資源確保問題が深刻に論議されるようにな じゅ人とく 書。順徳天皇の著作。一二二一年 ( 承久三 ) いる。近年とくに注目されるのは、ある種の菌全世界の高等植物 ( シダ類を含む維管束植物 ) ってきた。経済植物として栽培される種類も多 じようきゅう より前から執筆、承久の乱 (llllll) 後、佐渡がもっ制癌性、血圧降下性、抗ウイルス性など中、約一〇 ~ 一五 % が世界中のどこかで薬用に いが、一方では価格が不安定であったり、残留 の配所で手を加えてまとめられた。六巻。草稿である ( たとえばカワラタケがもっ制癌性な されており、その種類はきわめて膨大といえ農薬の問題や薬効的な問題など、今後に残され さいせん 本と再撰本とがあり、内容も若干の相違があど ) 。しかし、これらは特定の菌だけがもつもる。薬用には新鮭品あるいは乾燥保存したものた課題も多い。なお、最近の薬草プームや自然 る。巻一は正義部 ( 六義や歌体、歌病などの解のではなく、もっと普遍性があるという考え方が利用され、代表的な利用方法には次のような食プームの影響で、誤って採集した有毒植物に 説 ) 、巻二は作法部 ( 歌合、歌会や撰集などのも出されている。それを代表するのが菌食論でものがある。 よる中毒例が増えている。身近にある薬用植物 , フ作法に関する知識、記録を集めたもの ) 、巻一一一ある。したがって、薬用菌類は治療医学的に利①薬用部をそのままか、あるいは軽くもんだりの利用は便利ではあるが、なまはんかな知識で よは枝葉部 ( 天象、地儀以下一七部についてこと用されるよりも、予防医学的または保健医学的搗き砕いて外用する。②搗き汁あるいは絞った 利用するのは非常に危険である。自信のない植 / 、ばをあげ、解説を加えたりしたもの ) 、巻四は見地から評価されるものだといってよい。↓ 菌油を外・内用する。③水またはアルコールで冷物は使用しないか、経験豊かな人に相談するな せん 〈今関六也〉浸あるいは煎じて外・内用する。④粉末にしてどして事故がないように心がけることがたいせ や言語部 ( 世俗言Ⅱ普通のことば、由緒言Ⅱ由緒食論 よしかっ にごりがわ がん ひれき と 145
らじお ラジオ / 放送機と受信機の構成 放送機の構成 受信機の構成 AM 受信機 アンテサ - 高周波増幅 AM 放送機 搬送波発振器電力増幅器被変調器 マイクロホン 音声増幅器 スビーカー 周波数変換 混合 局部発振 アン・テラ - 中間周波増幅検波音声周波増幅 変調器 ( 音声信号 ) FM 放送機 マイクロホン 周波数変調方式による通信においては、周波数が高くなるにしたがっ て、復調後の信号対雑音比 ( S N 比 ) が悪くなる。そこで S N 比を改 善するために、送信側で周波数の高いはうを強調するが、この操作を 周波数変換プリエンファシスという。受信側の逆の操作がデ工ンファシスである 中間周波増幅 振幅制限 FM 検波 FM 受信機 アン・テサ - 高周波増幅 混合 局部発振 プリエンファシス プリエンファシス 左 右 ( 音声信号 ) ステレオ 変調 FM 変調 アン。テサ - 安定した受信ができること、さ中波放送と同じ両側波帯振幅変調、周波数間隔ニック信号となる左の音と右の音の和を、副チ らには受信機が比較的簡単で信は五キ。ヘルツである。現在、短波放送は一つのヤネルにステレオ再生用の信号として左と右の 音の差を伝送するもので、副チャネルは三八キ。 頼度が高く、安価につくれるこ周波数に何局もがひしめく状態にある。互いし となどの利点がある。その反良好な受信を求めて大電力化が進められ、これへルツの副搬送波を振幅変調して主チ 古田言田 ャネルに多重化し、また副搬送波を抑圧するか がまた混信を増大するという悪循環をもたらし 増増面、音声帯域幅が七・五キ。ヘル 波波 ツに制限されており、放送ている。そこでいま、周波数の有効利用を図ろわりに一九キ。ヘルツのパイロット信号を付加し 周周 低低 の一五キ。ヘルツに比べて音質的うと、上・下いずれかの側波帯のみを伝送するている。最後にこれらの多重信号により主搬送 に見劣りがすること、使用周波単側波帯放送方式の導入が国際的に検討されて波を周波数変調している。 スス 〔放送局の設備〕ラジオ放送局の設備を大別す 数が低いので空電などの自然雑 シ シ 日本の海外放送「ラジオ日本」は、がると、スタジオやマイクロホンといった番組制 音や人工雑音の混入が多く、し かもその改善がむずかしいこ番組を制作し、国際電信電話会社の作設備、番組の送出に必要な運行設備、番組を ン ン と、夜間になると中波帯を反射送信設備を使って放送するほか、カナダやガポ電波にのせる送信設備となる。 〔マイクロホン〕音、すなわち空気の振動を電 する電離層が発生するため、遠ンの放送施設を借りて中継放送を行っている。 方の放送局の電波が到来して混短波の国内放送を実施している日本短波放送気信号に変える装置である。現在、磁界の中に は、東北から南西にかけて細長い国土をもつ日置いたコイルやアルミ製薄膜の振動によって生 信するなど、いくつかの問題点 がある。 本を一局でカバーしようと、比較的周波数の低じる電圧を取り出すもの、振動板とこれに接近 、六、九メガヘルツ帯の電波を使って放送し して配置した固定電極間の静電容量の変化を取 放送の発展に伴い、中波 り出すものがおもに用いられている。性能、形 放送の音質改善やステレオ放送ている。 はさまざまであり、用途に応じて使い分けられ 短波放送は複雑な電離層からの反射電波を利 の問題がクローズアップされ、 ている。↓マイクロホン アメリカではすでに高域強調や用するので、受信点には伝搬経路の異なったい くつかの電波が到来する。これが互いに干渉し〔ラジオスタジオ〕ラジオ放送局には、音楽、 ステレオ放送が実施されてい ドラマ、ディスク・ジョッキーなど、それそれ る。日本でも高域強調は実用化合い、放送の音の大きさや音質に変化を生じ されているが、ステレオ放送はる。これがフェージングとよばれる現象であの用途に応じた大きさと音響特性をもっスタジ オがいくつか設備されている。スタジオの中 アメリカが統一方式を決定しえる。フェージングは短波に限ったものではない は、外部の騒音や振動から完全に遮断される必 す数種類の方式を併用しているが、短波においてもっとも顕著に現れる。 〔超短波放送〕帯の電波を使用する音声要があり、このため壁をコンクリートの二重構 こともあって、慎重に検討がな 放送で、その変調方式が周波数変調で造としたり、防振ゴムによってスタジオそのも されている のを建物本体から隔離させる浮き構造にしたり 〔短波放送〕短波帯電波は電離あることから、一般に放送とよばれてい 層 ( 層、層 ) で反射され、る。日本の放送に割り当てられている周波している。また、スタジオ入口の防音扉や換気 ロでの空気の流れの音にも細かな神経が払われ 数は、七六メガヘルツから九〇メガヘルツまでで、 数千キ。メートルの遠方まで届く ことから、おもに国際放送に使一局の周波数幅は〇・二メガヘルツである。ている。 スタジオの音響効果に影響を与える特性とし われるほか、国土が広く放送網放送には、外来雑音に強く、ダイナミックレン の完備していない国などで国内ジ ( 音の大きさの変化差 ) が大きく、伝送周波て、残響と反射がある。残響は、その時間が長 めいりよう いと音の分離が不明瞭になり、短すぎると豊 放送に使われている。使用周波数帯域が広くとれるので、よい音質のハイファ 一イ放送、ステレオ放送ができるという特徴があかさがなくなる。最適残響時間は、ことばの明 五、一七、二一、二五メガヘルツる。しかし、の電波は直進性が強いので瞭度が問題になるスピーチ専用スタジオで〇・ 帯。電離層の高さや密度は、太サービスエリアが広くとれず、全国放送のため二五秒程度、ドラマや小編成の音楽・合唱の一 には多くの放送所を必要とするとか、山やビル般スタジオで〇・三五 ~ 〇・六秒、音の響きや 陽の影響を受けて、季節や一日 によって電波が反射されるので、指向性アンテ各楽器音のバランスのよさが求められる音楽専 の時間帯によっても変化する。 そのため受信地域に電波が効率ナを用いて直接波だけを受信するなどの注意を用スタジオで一秒以上とされている。残響は部 よく届くよう、放送時間、放送払わないと、音にひずみが生じるなどの問題も屋の形にも影響される。部屋の三辺の寸法比に よってはある周波数の響きが長く残る。これを 周波数を選択するほか、同一地ある。 現在設置されている日本の放送局は、す防ぐには、スタジオの間ロ・奥行・高さの比率 区へ向けての放送も時間帯によ って周波数を切り替えたり、複べてステレオ放送を実施している。その方式を 2 、 2 になるようにするのがよいとされ 数の電波を利用したりする。季は、モノホニック放送との両立性を考慮したる。また、最適残響時間を得るためスタジオの 壁には各種吸音材が使われている。反射による 節によって周波数を変更するの「搬送波抑圧ー方式」 ( 。ハイロットトー ン方式 ) である。これは、主チャネルにモノホ鳴き竜現象やエコーを防ぐには床と天井、向か はいうまでもない。変調方式は 逓倍増幅電力増幅高周波回路 ステレオ ノ 732
りあくと くつかに分割して使用する。なお、電力用コンリアーセ lyase 基質 ( 酵素の作用を受け デンサーは分路リアクトルと逆の効果があるのて化学反応をおこす物質 ) から非加水分解的に で、両者を組み合わせて電圧調整器とする場合ある基を取り去って二重結合を残すか、または が多い 逆反応によって二重結合にある基を付加する反 〔中性点リアクトル〕星形結線変圧器の中性点応を触媒する酵素の総称で、除去付加酵素ある と大地との間に接続するリアクトル ( 図 Q)O いは脱離酵素、付加酵素ともいう。脱離する基 中性点リアクトルを使用する目的は二つに大別の種類によってカルポキシリアーゼ、アルデヒ ドリアーゼなどとよばれる。グルタミン酸脱炭 できる。一つは、電力系統に地絡事故が発生し / たとき、異常高電圧の発生を防止したり、地絡酸酵素やピルビン酸脱炭酸酵素など各種のアミ 事故を検出する保護継電器の動作を助ける目的ノ酸脱炭酸酵素はカルポキシリアーゼに属し、 ク ク で使われる。このような目的で使われる場合 フルクトースー 1 ・ 6 ー二リン酸からーグリセル ア ア 型 は、電力ケープルを多く使用した系統、いし力アルデヒドー 3 ーリン酸とージヒドロキシアセ 点 レ 性 路 えると電力系統の対地静電容量が大きい場合に トンリン酸を生ずるアルドラーゼはアルデヒド 中 限 分 採用される。 リアーゼの代表例である。↓酵素〈笠井献一〉 ク〕寸 ↓・′、・ごっ アは測 中性点リアクトルのもう一つの目的は、電力李娃伝りあでん中国、唐の伝奇小説。行 かん 系統に一線地絡故障が生じたとき、事故点に流簡 ( 七七六ー全六 ) 作。科挙の受験生である主人公 ヂいぎ は、抵抗の両端の電圧と同位相であるが、インわれる。しかし、使い方により名称は若干変化れる事故電流をゼロにすることにある。事故電は、試験を受けに行く途中、芸妓の李娃に一目 流がゼロであれば、地絡事故が自然消滅する場ばれし、持ち金をすっかりだまし取られるよう ダクタンスを流れる電流は、インダクタンスのする 両端の電圧に対して位相が九〇度遅れる。また〔限流リアクトル〕電力系統に短絡故障が発生合が多いことと、たとえ消滅しなくても、事故な目に会いながらも、李娃をあきらめることが キャパシタンスを流れる電流は、キャパシタンしたとき、短絡電流を抑制するために使うリア電流がゼロであるから、そのまま送電を継続でできず、死にかかったり乞食に身を落としたり スの両端の電圧に対して位相が九〇度進む。こ クトル ( 図 n)0 この場合、常時流れる電流できるなどの利点がある。このような目的の中性の苦労を重ねながら、逐電してしまった李娃一 占リ・アクノ、尸レま、。 へテルゼンコイル Petersen 家を追い続け、ついに自由の身になった李娃と の性質は、交流理論で用いられる複素数表示ではほとんど影響を受けない程度のリアクタンス でも、短絡電流の抑制効果はかなり高い。この coil あるいは消弧リアクトルともいわれる。結ばれる。その後は彼女の献身的な努力によ は虚数で表される。 り、試験に合格し栄達したという物語。作者白 インダクタンスによるリアクタンスを誘導性 ため、電力系統が大容量化して、短絡電流が遮一線地絡のとき、事故電流をゼロにするために まくきよい しもんいんがいろう リアクタンス、キャパシタンスによるリアクタ断器の遮断電流を上回るような場合でも、リアは、中性点リアクトルの値んは、トⅡ 1K3e6 ) 行簡は居易のすぐ下の弟で、司門員外郎、主 ぎゅうそうじゅりとく ンスを容量性リアクタンスという。交流回路のクトルを用いることで、遮断器を取り替える必のように定めればよい。ただし、は各相の対客郎中などを務めた。当時は、牛僧孺・李徳 ゅう リアクタンスは、回路中の自己インダクタン要はなくなる。 地静電容量、のは角周波数 ( 周波数に 2 を裕の争いのような政争の熾烈な時代であったと 〈岡村正巳〉 ころから、これは、白行簡が政敵の夫人の出身 ス、相互インダクタンス、キャパシタンスおよ なお、短絡電流の抑制には、抵抗やコンデン乗じた値 ) である。 しきかいがん丘陵性ない び周波数によってその値が決まる。一ポルトのサーによっても目的を達することができる。し を暴き、政敵をおとしめるためにつくった小説 リアス式海岸 〈高橋稔〉 し山地性の海岸において、平面形は、らつば状だとする説もある。 交流 ( 正弦波 ) 電圧を加えたとき、一アンペアかし、抵抗は常時流れる電流による損失が大き 回高橋稔・西岡晴彦訳『中国の古典六朝・ の交流 ( 正弦波 ) 電流が流れるリアクタンスをく、コンデンサーは大型となったり、数値の選あるいは樹枝状の湾を形成した海岸地形をい 一オームと定めてある。↓交流↓インピーダ択を誤るとかえって短絡電流を増やすこともあう。しかし、この成因は、陸上侵食によって形 唐小説集』 ( 一九全・学習研究社 ) ンス↓サセプタンス 〈布施正〉り、それらの問題を簡単に解決できるリアクト成された谷が、海面の上昇あるいは地盤の下降リアド 0 リヤド がわ Liard カナダ北西 reactor 回路にリアクタンス ルの使用には大きな意味がある。 のため沈水したものに限り、氷食を受けて形成リアード日 リアクトル を導入することを目的とした装置。構造的には 〔分路リアクトル〕電圧を調整する目的で使わされたフィヨルドとは成因が違う。また、フィ部の川。マッケンジー川最大の支流で、全長約 リ・アス rias は、 ヨルドほど水深が深くない。 電線をコイル状に巻いたもので、鉄心をもつもれるリアクトル。分路リアクトルは限流リアク 一一〇〇キ。に及ぶ。ューコン・テリトリー南西 トルと異なり、負荷と並列に接続される。つまスペイン北西のガリシア地方、アストリア地方部、カシアー山脈の北東斜面に水源を発し、。フ のと、空心とに大別できる。また鉄心をもつも くうげき リティッシュ・コロンビア州北部のロッキー山 のでも、鉄、いに空隙をつくる場合が多い。空心 り負荷の一種とみなしてもよい ( 図 0)0 したの山地に発達する細長い入り江の名称リア ria リアクトルは、リアクタンスが流れる電流に関がって、分路リアクトルのスイッチを入れるおよびリアの多い地方 (Costa de Rias と tas) 脈を横断し、東流したのち、ネルソン・フォー クス付近で北東に向きを変え、フォート・シン 係なく一定である。鉄心をもつものは、鉄心飽と、リアクタンスが加わったことになり、九〇の名称に由来する。 日本の海岸にはリアス式海岸が多数存在するプソンでマッケンジー川に合流する。沿岸は針 和のために電流が大きくなるほど、リアクタン度位相の遅れた電流が流れるため、母線の電圧 が低下する。逆に、いままで投入されていたリ が、代表的な地形は、東北地方の三陸海岸、四葉樹林に覆われる。プリティッシュ・コロンビ スが小さくなる。空隙付き鉄心の場合のリアク わかさ タンスはその中間である ( 図 <)0 アクトルを遮断すれば、母線電圧は上昇する。国西岸、九州北西岸、若狭湾 ( 福井県 ) などでア州では、この河谷をアラスカ・ハイウェーが 〈大竹一彦〉 このように分路リアクトルは電圧を調整する機ある。リアス式海岸の湾頭には、漁港、商港が通る。 リアクトルはリアクタンスを導入するので、 電流の流れを抑制するインピーダンスとしての能があるので、電圧調整器として使用される。開け、古くから人々は海洋とかかわってきた。 リアトリス gay ・ feather, blazing star, リアス式海岸は、単にリアス海岸ということも snakeroot/8Liatris キク科リアトリス属 機能と、電流が電圧に対して九〇度の位相差をただし、リアクトルの容量を大きくすると、電 多い。↓フィヨルド 〈豊島吉則〉の総称。北アメリカ原産の耐寒性多年草。根は もつなどの特徴があり、この特徴を生かして使圧の変動幅も大きくなるので、リアクトルをい 隙 コイ丿レ 変圧器 限流リアクトル 遮断器 変圧器 母線 分路 リアクトル 中性点 リアクトル しれつ ・一じき
らじおこ ラジオコントロール / 模型自動車の構成と 2 チャネル「プロボ」の操作 受信機 送信機 ニカドバッテリ / ヾッテリーチェックメーター アン・テラ - ディファレン 動力用 シャ丿レ スティック ステアリング用 スティック スイッチサーポ ステアリングサーポ つアンテナ 0 0 0 0 0 ーステアリン グ用トリム レノヾー 受信用クリスタル 受信機 メインスイッチ スビードコントローラー 動力用トリムレバー パンドとリポンの色 リポン色送信用クリスタル受信用クリスタル 27MHz ①茶 26.995MHz 26 . 540 MHz 26 . 590 ③橙ロ 27.095 26 . 640 ④黄「 : 〔 : コ 27.145 26 .690 26 . 740 26 .800 40MHz A 40.665 ⑧白 [ : : こコ 40.695 モーター コネクター 送信用 クリスタル 使用電波 周波数帯帯域幅 MHz 模型ヘリコプターのラジオ コントロール 操縦がもっともむすかしい とされるヘリコプターの飛 行風景 ( 上 ) と専用のプロポ 写真下のものは 5 チャネル の入門用で , 左のレバーで ラダーとエレベーターを , 右のレノヾーでエルロンとス ロットルを操作するほか , 上部のレバーやつまみでス ロットルをホールドしたり , プロペラのビッチをコント ロールする。上級者用には 9 チャネルのものもある 0 Futaba 13 . 560 士 0 . 0678 27.120 土 0.16272 CH4LLENGEfi 40 .210 40.240 40 . 680 土 0 .02034 ル方式、略して「プロボ」が生まれた。 「ラジオ・リバティー」 Radio Liberty ( 一九吾一 4 プロポーショナル方式にはアナログ方式とデ発足 ) があり、これはロシア語、ウクライナ語 7 イジタル方式がある。前者は装置が複雑で調整など一五言語で放送を行っているが、ラジオ自 はめんどうであるが、後者は装置が簡単で調整由ヨーロッパとは別のものである。〈田村穰生〉 でんばてんたい も容易であることから、ほとんどのラジオコン ラジオ星・ーせい 0 電波天体 トロールは後者の方式を採用している。プロボラジオゾンデ radiosonde 小型の無線発 は送信機、受信機、サーボから構成されており、信機を使った高層気象観測装置。これを、水素 模型などを操作できる機能に応じた数のチャネあるいはヘリウムガスを入れた気球につり下げ ルを使用する。市販品では模型の自動車と船はて飛揚する。一九二八年にソ連のモルチャノフ 二チャネル、飛行機は四チャネルが普通である P. A. Molchanov その他によって、初めて考 が、脚の出し入れ、フラップ操作、爆弾投下な案された。普通は気圧、気温、湿度の三要素を どの機能用にチャネルを増したものもある。 測定するが、低温での湿度観測を目的とした露 使用電波は一三、二七、四〇メガヘルツ帯が電点ゾンデ、大気の電気伝導度を測る電気ゾン 波法で認可され、送信機から五〇〇離れたとデ、放射収支測定用のゾンデなどもある。高さ ころの電界強度は二〇〇ポルト以下と規定さ 二キロメートルくらいまでの観測には低層ゾンデ れている。実際には二七メガヘルツ帯の六バンド が使用される。五〇〇程度までならカイトゾ と四〇メガヘルツ帯の二バンドが使用され、制御ンデ kitesonde も有効であって、測定装置を 可能距離は三〇〇とされる。 〈岩田倫典〉繰り返し使用できる利点がある。パラシュート 回中村文政著『ラジコンプラモデル』 ( 一九大 をつけて飛行機などから投下し、地面までの観 日本放送出版協会 ) 測を行うのはドロップゾンデ dropsonde とよ ばれる。現在日本で使用されている普通のラジ ラジオコンバス radio compass 主とし て航空機に搭載され、一つの計器の中にオゾンデは八〇型 ( 一九八〇年製作開始 ) と名 ( 自動方向探知機 ) と磁気誘導コンパスを組みづけられ、一六八〇メガヘルツの電波に観測デー 合わせた航法用の計器。この組合せを総称してタ変調信号をのせる。アネロイド気圧計、サー とよぶこともある。計器面上には方位をミスタ温度計、カーポン湿度計で三要素を測定 示す板 ( コン。ハスカード ) があり、磁気受感部する。白く塗装したサーミスタ温度計は、発振 からの信号に応じて回転し、コン。ハスカードの部などの収容箱から外方に出した枠に取り付け Z はつねに磁北をさす。計器面上にはまた二本る。一八〇〇ヘルツの基準信号と三種の測定デ の指針があり、それそれ電波標識 ータ信号が、三秒置きに順次切り換えて発信さ 局の電波を受けてその方位を指示する。したがれる。地上観測点で受信結果を処理して観測デ って、コン。ハスカードで指針の方位を読み取れ ータを算定する方式は、近年、各国で自動化が ば航空機の標識局に対する方位がわか 採用されつつある。八〇型も、コンピュータ処 り、標識局へのホーミング ( 無線標識に向かっ理による自動化を目ざしたものである。↓気球 〈篠原武次〉 て飛行すること ) や二本の指針の関係方位から観測 たいそうラジオを通じて おおよその現在位置を知ることができる。しかラジオ体操 し、現在では精度が格段に向上した ( 全伴奏音楽と号令にあわせて行う体操。正しくは 方位無線標識 ) が主流となっているので、特殊「国民保健体操」といい 、国民の毎日の健康の な用途のほかでは使われていない。〈落合一夫〉保持増進を目的につくられた。ラジオ体操とい じゅ・ , っ うのは日本放送協会のラジオで放送され、国民 ラジオ自由ヨーロッパ Radio Free Europe アメリカの民間団体自 に広く親しまれていることからくる俗称であ ていしん 由ヨーロッパ協会が行っている東ヨーロッパ向る。一九二八年 ( 昭和三 ) 逓信省猪熊貞治簡易 けの政治宣伝放送。一九五〇年に開始された。保険局長は、当時アメリカにおいて、保健事業 本部は西ドイツのミュンヘンにあり、送信所はの一環として、ラジオによって体操が放送さ 西ドイツとポルトガルにあって、主として短波れ、国民の健康を増進していることに着目し、 を用いて、プルガリア語、チェコスロパキア文部省の北豊吉体育課長と相談し、日本放送協 ハンガリー語、ポーランド語、ルーマニア会 (Zz:9 のラジオ放送によって体操を実施 語、英語で放送している。なおソ連向けにはすることを企画した。大谷武一ら数人の委員が
る。また、前述のカタログのはか、入門書、各万五〇〇〇誌 ( 当時のレートで約二億四〇〇〇行の「桜切手二〇銭・かな ( イ ) 入り」と七五オークションで二一〇〇万円で落札された記録 がある。ほかの二種類は公開競売の記録はな 万円 ) で落札された。世界でもっとも高価なエ年発行の「桜切手六銭・茶だいだい・かな 分野の専門書なども発行している。 〈天野安治〉 ↓郵便〔鬱 〔話題の切手〕世界でもっとも高価な切手 ( 単ンタイアは、一八四六年、アメリカで正式に切 ( ョ ) 入り」。いすれも現存三、四枚。もう一 片 ) は、一八五六年にイギリス領ギアナ ( 現ガ手が発行される前にアレキサンドリア局の局長種、最初の切手「竜五〇〇文」の中央の額面数回魚木五夫著『正しい切手の集め方』改訂新版 ( 一一・日本郵趣出版 ) ▽今井修著『切手収 ィアナ ) で発行された一切手。イギリス本土が発行した五 ( 青色 ) 切手を一枚貼った封字「錢五百文」が逆刷りとなったもの。使用済 集と楽しみ方入門』 ( 一九ハ 0 ・小学館 ) ▽天野 筒。一九八一年、ジュネープのデビッド・フェみ一枚のみ発見されている。いずれもカタログ から切手が届かないので、現地でまにあわせに 安治著「日本切手の集め方』 ( 一 0 ・日本郵 製造されたもので、現存一枚のみ。一九八〇年ルドマンのオークションで一〇〇万ドル ( 当時ので三〇〇〇万円 ( 一九会 ) と評価されているが、 趣出版 ) ▽同著「日本切手とその集め方』 にニューヨークで行われたロバート・シーゲル レートで二億一五〇〇万円 ) で落札された。 「竜五〇〇文額面数字逆刷り」は一九七三年に ( 一九耄・日本郵趣出版 ) ▽魚木五夫著「外国 社のオークションで八五万ドル、手数料込み九三 日本でもっとも高価な切手は、一八七四年発東京で行われたアメリカのウェイバリー商会の 切手の集め方』 ( 一九大・日本郵趣出版 ) ▽植 村峻著「切手の楽しさ倍増法』 ( 一九全・日本 すかし watermark 偽造を防ぐために切手のをストリップ strip という。 郵便切手 / 切手収集の用語 郵趣協会 ) ▽大谷博著『切手は語る』 ( 一九 ミクスチュア mixture 切手の種類は問題 用紙に入れる模様。日本では以前にはすかし 会・潮出版社 ) ( 大正すかし、震災すかし、昭和すかし ) を入 にせす、郵便物に貼られて使用された切手を封 ウエルセンター well ・ centered 切手の印 めうち 郵便局ゅうびんきよく郵政省設置法 ( 昭和 面と目打との間の余白 ( マージン margin) れたこともあるが、一九五〇年 ( 昭和二五 ) 一筒から切り抜いた紙付きのままのものを集め、 二三年法律二四四号 ) によって設置された機関 目方で計って袋詰めにしたもの。同種の切手を 一月以降に印刷されたものにはすかしはない。 が、上下左右とも等しく、印面が中心に納まっ で、地方郵政局の事務のうち「現業事務を行 ているもの。目打がずれて施されたため印面がステーショナリー stationary 料額面があたくさん集めて比較検討する、普通切手の専門 う」と規定されている。これとは別に簡易郵便 上下左右に偏ってしまったものをオフセンター らかじめ印刷されている官製葉書、切手付き封収集などに利用される。 おびがみ 局があり、これは簡易郵便局法 ( 昭和二四年法 off-centered とよび、切手収集家は嫌う。 筒、郵便帯紙 ( 新聞を折り畳んで送るためにつ銘版 シートの耳紙や切手の印面と目打 律二一三号 ) によって設置された機関である。 の間の余白に刷ってある切手の製造所を示す文 くられた細長い紙 ) 、レター・シート letter- エラー error 図案、製版、刷色、目打など びんせん 郵便局は、まず普通郵便局と特定郵便局とに が製造工程で間違ってつくられ、検査もれで発 sheet ( 現在のミニレターのように、便箋を折字。 大別される。特定局とは「特定郵便局長を長と り畳んでそのまま郵便として差し出せるもの ) 目打めうち切手をシートから切り離すための 売された切手。 する郵便局」をさし、選考による自由任用制の ミシンの穴 フォレーション perfora ・ エンタイア entire 郵便物として配達されなどをさす。 とられていることが特徴である。その大部分 tion 、略して。ハーフ perf ともいう。この穴の たままの状態の封筒・葉書類。切手、消印の収タブ tab シートのなかの一部分で、本来は は、かっての三等郵便局 ( 後述 ) の後身であ 集や郵便史の研究に必要な資料となる場合が多切手を印刷すべきところへ、切手以外の図案やないものを目打なしまたは無目打、目打のギザ 。切手や消印など必要な部分を切り取ったも文字を印刷したもの。シートの切手の構成枚数ギザの山のとれたものを目打欠け、目打が正し る。それ以外の郵便局が普通局であり、おおむ い位置からずれ、印面に食い込んだものを目打 のをエンタイア・カット entire-cut という。 を調整するために使われる。 ね都市部の主要地点に設置されている。一九八 ロリ かさっ いったん印刷した切手に再度重ねテート・べッシュ téte ・ béche 同じ種ずれという。 ・刀届 - 七年 ( 昭和六一 l) 三月現在一万九二〇〇余の郵 めうち 二〇ミリメートルの間にある目 すう て別の印刷をすること。額面 ( 金額 ) 、使用目類の切手が、シートのなかの隣どうしで、一方目打数 便局がある。 的、国名の変更などがある。日本最初の加刷切の切手が逆向きに印刷されているもの。日本で打の穴の数で、その粗さの程度を表す数値。日 郵便局の機能のうえからは、集配局と無集配 本で現在もっとも普通に使われているのは普通 手は一九〇〇年 ( 明治三三 ) 一月一日発行のは一九七二年 ( 昭和四七 ) 二月発行の札幌オリ 局とに分けられる。無集配局は窓口事務のみを しん 「支那」「朝鮮」両加刷で、清国、大韓帝国に開ンビック冬季大会記念の二〇円切手二種類と五切手型の 13X13 ま ( 横が一三、縦が一三・ 、郵便物の集配や保険年金などの集金を行 〇円切手があるだけ。単片に切り離すと価値が五 ) 、大型の 13 ( 縦・横とも一三 ) または 設されていた日本郵便局でしか使えないように わない。普通局と特定局と、ともに集配、無集 なくなる。 13 ( 縦・横とも一三・五 ) 。目打数を調べる 使用地域を限定したもの。 配の別があり、無集配局のなかには、次のよう シート sheet 切手が窓口で売られる前のつ バケット packet できるだけ安い値段で多ための道具を目打ゲージという。 な特殊な郵便局が含まれる。 くの種類の切手を効率よく集めるためにつくら ルレット roulette シートの切手を単片に ながった形のもの。日本の大部分の普通切手は ①集中郵便局大都市において、通常および小 縦・横各一〇枚の合計一〇〇枚で一シートになれたもの。国別・図案別に一〇〇 ~ 一〇〇〇種切り離す一方法。刃物で用紙に傷をつけ、切手 包郵便物を集中して機械処理を行う郵便局。東 などさまざまなものがある。中身はほとんどが をちぎりやすくしたもの。目打では穴をあける っている。記念切手や特殊切手は二〇枚で一シ 京、大阪、横浜、名古屋に設置されている。別 さしたて とかならず紙くずができるが、ルレットではこ ートが普通。シートの周りにはかならず余白の使用済みの切手。 みみがみ に年賀郵便物の差立および継越しを行う局も、 マルテイプル multiple 二枚以上でシートれができない。電車やバスの回数券などにも使 紙 ( 耳紙。マージンともいう ) がついている。 集中局とよばれる。 われている。 より数が少ない切手のつながった状態をいう。 しは first day cover 略称 初日カバ ⑦船内郵便局外国航路に就航する船舶内に設 さっ se ・ tenant 冖隣ど , っし違った種 新しい切手が発行された日に、封筒にそ縦または横に二枚つながったものをベア pair 、連刷 けられる郵便局で、かっては数も多かったが、 の切手を貼って、その日の消印を押してもらっ縦・横各二枚ずつ、田の字につながっているも類の切手がつながって印刷され、ペア、ストリ たがた 現在は総務庁の東南アジア巡航船「青年の船」 ップ、・フロックになっているもの。日本最初の のを田型という。田型を最小として、縦・横両 たもの。 や南極観測船に設けられているのみである。 ド first flight cover 略方に、それそれ二枚以上っながっているものを連刷は一九四七年 ( 昭和二一 l) 一〇月発行の第 初飛行カバ ん ③定期開設局毎年一定の期間を限って開かれ しい、このことばの前に枚二回国民体育大会記念切手で、四種類の異なっ 称新しい航空路が開かれたとき、そのプロック block と、 る特定局または簡易郵便局をさし、季節局とも たスポーツ図案のもの ( 額面はすべて一円二〇 び最初の飛行便に積んで逓送されたことを示す工数をつけて六枚プロックというようによぶ。ま よばれる。一九〇六年 ( 明治三九 ) 七月、初め ンタイア。 た、縦または横に一列に三枚以上っながったも銭 ) 。 て富士山局が開設された。 ゅ 〈天野安治〉 385