杏子 - みる会図書館


検索対象: 精神道入門 : こんな私も修行したい!
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1. 精神道入門 : こんな私も修行したい!

CHAPTER 4 いつばー のですよ ! あ、なんかお葬式のチ 1 ムがいた。 1 % 、 ホッとしたところで、駅前を歩いてみる。「焼き団子 1 本 3 0 0 円」って。高。 まさに観光地。団子の原価率を考えながらプラブラしてい ると、杏子ちゃんが到着。早速、滝へ向かった。そして速攻 で、道に迷った。「たぶん、こっちだと思う : ・ : 」と細い道 に入ったらもう急激にそこは山で、斜面をもりもり登らなけ ればならなかった。 「思っていた以上に、登山、だね : : : さすが、滝だよ : アハア」すぐに息切れしつつだいぶ登った頃、杏子ちゃんが いきなり電話をかけ始めた。 「あの 1 、山登ってるんですけど、ええ、道は土ですけど : 」とか言っている。なんじゃその問答。まさか。 「ええ 1 っ違うんですか卩」言いながら杏子ちゃんがこっち を振り返った。杏子よ。かーな 1 りー、登ったよ。あたい登 った。ゅうべあんまり寝てないのに。 「ごめーん」まあ仕方ない。狭い道なので、下から下から登 ってくるハイカ 1 たちとすれ違うのも大変。「すいません、 すいません」と謝りつつ、なんとか下りてきた。 0 0 ) 、ズト 一分の遒ー

2. 精神道入門 : こんな私も修行したい!

リーターが 山盛りなら 杏子ちゃんはと いえば / フ ~ し 全部リーダーのテ、を 百【似をせねばⅡ 0 杏子ちゃんも 山盛りだⅡ・ ーろ 沢庵を 口に含のガ 怖い しかし周りでは 意外と あ粥は 楽勝 として : 何も 言ってない のに 読まれた のガ むやみに 大きな音を たてないと 沢庵も音を出すなと いうんではない し

3. 精神道入門 : こんな私も修行したい!

CHAPfER 断食 抜きたくない。 と、く、に「タ食」。朝方まで起きているせいもあるけど、夕食食べないとやつばりお 腹すくもん。お腹すいて寝られないことだってあるくらい。でも「断食道場」だと、それ が「朝」も「昼」も「タ」も延々続くわけで。い や—できるのか。っていうかね、行きた くないんですぶっちやけ。 しかし ! ここでまた、杏子ちゃんが。 「行ってみようよ」きたか : そうだね、「なんちゃって」といえども修行者。 食べない道場があると聞いたならば、行かにゃあならん。行って、我慢せにゃあならん。 「わかった : : : じゃあ探してみてよ ということで、杏子ちゃんが幾つか探してくれたのだが : : : 世にある断食道場の多くは ホテルのようなとこに泊まって、一日 2 、 3 回、野菜ジュースみたいなのだけ飲んで、 余暇はゴルフやエステする、みたいな。素晴らしいご計画ですのう。 しかし、私たちは修行者。そんなゴージャスな姉妹のようなことはできません。寺です。 イメージは寺。余暇なぞ座禅だーっ、喝 ! そんな的状況を求めているのです。 さっき杏 はつ、修行は ? いや、そんなこと私言ってないです。神様ごめんなさい。 子ちゃんがそんなようなこと言ってたんで、つい。あっ、でも杏子ちゃんをせめないでく ださい。かわりに私が・ としばらく夢芝居をしていましたが、その間にいゝ しとこが見 つかりました。 1 泊 2 日では短すぎ、 5 日行く勇気はない。そんな優柔不断な者にびった 「ダイエット目的ーなんですね。あるいは単に「健康のため」。

4. 精神道入門 : こんな私も修行したい!

CHAPfER 断食 「とりあえず、しまっとく。後で食べられるかも知れないし」早速中へ人る。ここの病院 はいつも道場への入門者を診断しているらしく、「断食です」と言えばべリースムースに 上に通されます。そしてまず最初に看護婦さんがにつこりと一一一 = ロ。「尿検査しますので、 これにとってきてくださいね」 ええ つ。さっきワタクシ、駅でトイレに行ってしまいました。こんな展開があ : といって ろうとは。言ってよ 5 そんなすごく切羽つまってるわけじゃなかったのに 5 もまさに後の祭り。杏子ちゃんが心配そうに私を見ている。「いや、頑張ってみるよ」と 答えるオレ。果たして。大丈夫でした。検査分くらいは。よかった : 無事に大事なものを提出し終え、廊下のべンチで問診を待っていると、若い女の子がコ ンビニの袋を提げてやってきて私たちの隣に座った。どうやら彼女も入門者らしい と杏子ちゃんと話し合う。 常連 ? 「しかし何人くらいやってるんだろうねえ : ・ : ・ 普通はコースとして日数が決まっているのだが、ここの道場は自分で自由に日数を決め られるのだそうだ。 1 カ月いる人はそういないだろうけど。 私たちの問診が始まった。簡単な問診票に答えを書き、一人ずっ先生に診てもらう。 杏子ちゃんが先に受けたのだが、声が丸聞こえ。しかもそれは、「うちは神奈川ですか : どういう路線で来たの ? って、なんで来たルートを聞きたい 「えーっと、 *•-æで : : : 横浜に出て、それから : のか。しかしほかには何事もなく彼女が終わり、私の番。かなりおじいちゃんの先生であ る。先生は問診票の住所を見て「ふうん、今ここに住んでるの。その前はどこに住んでた

5. 精神道入門 : こんな私も修行したい!

AII 111fRODVCfiOII FOR SPiRjfVAL AUJAKEfIiIIG の ? 」「えーと、自由が丘です」「ああ東急線のね」って、な ぜそんなことを聞く ? 京王線だったら体調違いましたか。 あおむ その後べッドに仰向けに寝て、お腹の辺りを押さえられつ しいえ ! 」と元気よ つ「便秘ではないですか ? 」と聞かれ「 ) く返事して終了。 私は生まれてこのかた、便秘になったことがないのだ。と いう便通自慢はやめにして、尿検査の結果も大丈夫だったの で、「不思議な医者だったねえー」などと言いつつ診断結果 を持って病院の玄関を出る。「でも、さっきの女の子が持っ てた袋の中に、タバコあったよ」と杏子ちゃん。 空腹にタバコ : : : 猛烈に体に悪そうだ。大丈夫なのか。それ でやせる計画なのか。きっと違う。外に出てみると、すごくい い天気だった。しばらく行くと土産物屋が立ち並ぶ参道になっ ている。その坂道を、でやってきた私たちは歩いていった。 「どうなるんだろう : : : 」不安がどんどん大きくなってゆく。 杏子ちゃんは、おにぎりのことをすっかり忘れていた。 「ベュ一ー」 ヒい、フ 存じす力 イカーテ、、 102

6. 精神道入門 : こんな私も修行したい!

ATI lIIfR_ODVCTi011 FOR SPiRjfVAL AWAKETIiIIG りな、 2 泊 3 日コ 1 スでございます。 といっても 3 日めは朝解散なんで、実質 2 日ってところで しようか : : : へタレております。それでも、食べることが好 きな女二人。大きな不安を抱えつつ、我々は遠くのお寺まで 出かけたのであった : 摩訶不思議な健康診断 」こよ医師の診断を受けなけれ 実はこの道場、断食をやる前。。 はいけない。朝川時半、お寺の近くの病院を指定されたので、 まずはそこへ向かう。 その道すがら、杏子ちゃんは「実は私、朝ご飯食べてなく て、おにぎり買ってきたの」とおにぎりを取り出した。「え つ、それじゃあ今朝から断食になっちゃうね。早く食べてお きなよ。私しつかり食べてきたよー」 「ほんとー ? 」 そう言いながら食べるのだが、杏子ちゃんは食べるのが早 くないうえ、地図を見たり人に道を聞いたりしているので、 なかなか口に人っていかない。おにぎりが半分終わったくら いのところで、病院に着いてしまった。 いミ k 8

7. 精神道入門 : こんな私も修行したい!

AII lnfRODVCfiOfI FOR SPiRjTVAL AUJAKE11iIIG 断食の成果、ここに現る さて、とうとうやってきました、厳しい厳しい座禅会。 週末にある座禅会は夕方 5 時スタート、 翌朝川時くらいに 解散とのこと。 この会、なんと予約はいらなくて行きたいと思った時に直 接行けば参加できるという素晴らしいシステム。 当日、私と杏子ちゃんは駅で待ち合わせ、お寺の中にある 座禅用の建物までやってきた。まず、柵と立て看板があり、 階段を上ったところに門が見える。柵の中に入る前に、立て 看板を読んでみる。 そこには、座禅会のお知らせや諸注意が簡単に書かれてい て、中に「タ食をすませてきてください」という一文があっ た。打撃。 「た、食べてきてないよ : : : 」杏子ちゃんが悲しい顔になる。 「私も , 重要事項を聞くの忘れてたなー。「でも大丈夫でし よ」と瞬時に思い直した。断食道場では 5 食くらい抜いたの だ。「昼」と「夜」抜いた時点では平気だったんだから、今 日の夕食ないくらい絶対大丈夫。 128

8. 精神道入門 : こんな私も修行したい!

何人かが のぞいてみるが 始まったⅡ 見え ました ? ・ 見えない 見えない そうこうするうち 一組めが生還 冷たいの 令たいの しし 次々に びたびたする 男たち 高まる 杏子ちゃんの 不安

9. 精神道入門 : こんな私も修行したい!

CHAPTER Zazeq part ② そのフリ 1 ス脱げよ」と思ってしまう。どうしても「平等」 を求めてしまうのだ。 そうだ、これも修行の一部なのだ : : : フリ 1 スのことを忘 れようと努める。それにしても寒い。まだ日も昇っていない のだ。時々、ミスタ 1 矢継ぎ早が大きな声で説教する。「楽 に座るな ! 腹を出っ張らせて、辛い姿勢で何時間も座るん だ。なんのためにそんなことをするのか。それをわからなき やダメなんだ ! 」楽に座っちやダメ。これは結構衝撃だった。 普通の生活では長時間座り続けるために、少しでも快適な姿 勢を探してしまう。「じっとしていることーが目的のように 感じるからだ。しかし、そんな「外からの見え方」を気にす るのではなく、自分にしかわからない辛さを課して、体や心 と戦うことが修行なんではないかと思う。 この後、休憩がなく、そのまま 2 時間ほど。この時間が一 番きっかった。 1 分 1 秒、たつのがもどかしい。もう腰が痛 くてまっすぐに座っていられない。杏子ちゃんも一度、警策 を受けていた。よくわかるよ、その気持ち。それに今日の人 の方が私が打たれた昨日より上手つばい。音も高いし。 しかしその後、杏子ちゃんも私も相当動いていたと思う。

10. 精神道入門 : こんな私も修行したい!

CHAPfER 4 よこ」ではあるが「修行者」の端くれ、の、端くれあたり。滝があると気づいたならば、 一度も打たれないわけにはいくまい さあ腹をくくったその日から、祈ることはただ一つ。「異常気象」。 どうか滝に打たれる日が「天気予報史上初めての、秋の最高気温」になりますように。 あー、どうも腹はきちんとくくれてなかった。いや、一回くくったけどヒモがほどけたっ ・つていうかそんなことはどうでも ていうか。んー違うなー、腹だと思ったが尻だった : しいですよね。 とにかく「これ以上無理っすよお、一応秋ですからー」と、「秋」というものに言わし めるくらい暖かい日になりますようにと、もう呪うような気持ちで過ごしていたのです。 というのも私は寒いのが死ぬほど苦手。この世の中で一番嫌いなものはシベリア寒気団な んですから。 なんで杏子ちゃんは夏に思いついてくれなかったのか。と、杏子ちゃんのことも呪いか けたのだが、へなちょこ修行仲間の彼女は「私はすごくへタレだけど、でも頑張りたいん だよね。でもできるかなあ、無理かも」と意気込んでいるのかいないのかよくわからない 決意を語ってくれたので、一緒に頑張ってみようと私も思った。つられ決意。まあきっか けがないとできないような経験だし。それにしても滝に打たれたら、何かさつばりするの かなあ。体じゃなくて心が。どうなるのかという期待感で気持ちも持ち直しつつ、しかし 「祈り呪い」しつつ、その日を待ったのだった。