" プルトレ”けん引の覇者 EF65P 形 , 東京機関区に勢ぞろい プレーキ感度を変えるためツリアイ空気ダメを分割 ーキ関係を中心に説明することにしたい . ( 3 ) 一般に列車の速度が向上すると高速域からのプレーキ においては制輪子の摩擦係数が低下し , プレーキ距離が 込め表示燈の新設 ④ 長くなり , その面から速度の向上がおさえられている . そ 、 5 ) 機関車自体の増圧装置 ( 単機増圧 ) の新設 こで軌道強化の完成にともない 20 系客車による列車の最 速度域を感知するための速度検出器を新設 . ( 速度 ( 6 ) 高速度を 95km / h から 110km/h に上げても所定のプレー のセット値は 40 ~ 80km / h の間で調整可能 ) この装置に キ距離 ( 68m ) で停車するように , プレーキ装置に改良が より高速域・低速域を判別し客車に指令する . 加えられることになった . 新しいプレーキ装置はプレー ⑦停電時のプレーキ指令用に蓄電池 ( 100V70 セル ) を キ力の低下する高速域においてプレーキシリンダの圧力 運転台にとう載した . を高め , なおかっ各車のプレーキが同調するように電気 以上がプレーキ関係の装備であるが , その他に EF605 指令装置も取り付けられるものとなった . これらの動作 から継承された装置として次のようなものがある . を行なうために機関車では次のような改良が加えられた ・カニ 22 のパンタグラフ非常下げスイッチ ( 1 ) 客車の電磁弁制御引通し ( 制御用・ゆるめ指令・常 ・編成内通話装置 ( 電話器 ) 用プレーキ指令・非常プレーキ指令 ) 回路を設け , その 以上の 2 つの装備のための回路用として , 車端に KE59 ため車端に KE72 ジャンパ連結器 ( 9 心 ) が新設された . ジャンバ連結器 ( 19 心 ) を取り付けている . 形態的には ②ゆるめの促進と増圧用の高圧空気を必要とするため 前に述べた分類に属しており特に目立った変化はない . 元空気ダメ管引通しを新設した . また元空気ダメの圧力 F 形 を 8—9kg/cm に上げた . F 形も基本的には P 形と同じ装備を持っているわけであ 62
・トレイン " けん引の主役 EF605 を中心に東京機関区の勢ぞろい . 今やなっかしのシーン 形防振ゴムが緩衝装置として用いられた . 同じ方法 , EF602 号機では , 磁気増幅器を使った (ii) 上記の変更により , 固定軸路が 300mm 長くなっ 検出装置を装備し , 電機子分路再粘着装置は直列 , たため , 車体長も 500mm 長くなった . 直並列段で動作し , それぞれに適した抵抗値に自動 (iii) E F6058 番台は , 20 系特急客車用として 1963 年 的に切り換わるようにされた . に作られた . これは瀬野一八本松間の補機解消をね (iv) 主要機器は ED60 ・ 61 形とできるだけ共通にな らったもので , 客車の電源車との連絡・制御が可能 るよう配慮され , 保守・取り扱いの便がはかられて おり特性は EF15 形を大幅に上まわり , EHIO 形な な他は , 一般形と同一である . (iv) EF6084 ~ では , 前燈のシールドビーム化や側 みとなった . フィルターや明り窓の配置が変更されたが , 性能・ ( 3 ) E F6015 ~ の変更点 (i) 主電動機は電関用標準形の MT52 形となり , 装架 構造は変わっていない . 方法もツリカケ式に変更 , 駆動装置の大歯車には筒 3 ー 2 E F 61 形の誕生 平塚にて円 61-9 ー SG 塔載・クイル式の EF61 山陽本線の電化にともない , 旅客列車けん引用に蒸気発 生装置を搭載した機関車が必要となったが , 将来の旅客 輸送はほとんどが電車列車となる見通しから , この旅客 車機関車は , 数年の間は旅客列車用として使用し , その 後は改造し貨物用として使用できるよう ( 実際は , 旅客 列車の大半が電車化され , 残った列車もほとんどが客車 に電源エンジンを持つもので占められるような現在もま だこの改造は行なわれていないが ) に , 蒸気暖房装置を 搭載し運転整備重量 ( 水・油・砂を積載した状態 ) で軸 重を 16t とし , 速度・引張カ特性は EF58 形と同程度と した . そして主要機器は EF60 形とできるだけ共通化し 保守・取り扱いを容易にするとともに , 貨物用機関車に ニャ制御 変更する場合は蒸気発生装置を取り外し , バー 装置・電機子分路再粘着装置の搭載が容易に行なえるよ うに計画されている . “プルー ー EF6111 ー 18
REPORT 西武鉄道 新宿線に 来春新形車が登場 1 編 集 部 2000 系新形車の想像図 西武鉄道では昭和 44 年から今日に至るまで通勤車の増備 これから製造にはいり , 第 1 次車 12 両が登場するのは来 は 101 系 (A S カー ) によってきたが , 101 系はもとも 年春頃の予定である . なお , 地下鉄乗り入れ車は , この とこう配の連続する西武秩父線用に設計されたもので , 2000 系とは別に製作される予定で , 2000 系は地下鉄には 狭軌としては最大出力の 150kW モーターを装備し , また 乗り入れない . 抑速プレーキも備えている . しかし , あまりこう配のな い新宿線には出力が十分過ぎるため , 今回新たに新宿線 2000 系の概要 用に新形車が設計された . この新形車は 2000 系と称し , 6 両固定編成で , 当面は 形 各駅停車を主体として運用される予定である . この 200 ( ) 系は従来の車とは違って各種の新機軸を採り入れた車両 車体寸法・ で , デザイン的にも大きくモデルチェンジがなされてい る . 性能上の特徴は , 他励界磁チョッパ制御・電力回生 主電動機・・ プレーキ・電気指令式プレーキなどで , モーターは新設 駆動方式・・ 計の 130k ーのものが使用されている . なお , 台車は 101 歯車比・ 系同様 F S ー 372 , 072 形であるが , モーターが変更とな 制御方式・・ ったため電動台車の F S ー 372 形は少々手が加えられて F S ー 372A 形となった . 次に外観上の特徴であるが , 一番 制動方式・・ 目につくのは , 客用扉が片側で 4 か所となり , また前面 集電装置・・ 貫通式となった点である . 101 系まで 3 扉・前面非貫通 電動発電機・・ 式を堅持してきた西武にとっては画期的なモデルチェン ジである . 前面は傾斜のついたパノラミックウインドで 行先表示器の他に新たに列車種別表示器が設けられてい る . なお , 腰板部には 101 系同様前面補強を兼ねたステ ンレスの飾り板が取り付けられている . 側面は戸袋窓を 廃止したスッキリしたデザインで , 側上窓はバランサー 付の下降式としてある . また , 扉はステンレス製で 101 系同様無塗装としている . なお , 塗装はレモンイエロー ( 101 系と同じ ) 1 色のモノトーンである . 冷房装置は 集中形を使用する . 西武鉄道の 車両スタイルの流れ ( 戦後 ) ・・ 4M2T ( 基本 ) Tcl—Mr—M2—M1—M2—Tcz ・・クハ 20 田形モハ幻田形 ・・クハー 29 . 0 t モハー 40 . 0 t ・・クハーロ 6 人 / 両モハー 4 人 / 両 ・・クハー 20000 ( 長 ) X2806 ( 幅 ) X4065 ( 高 ) モハー 20000 ( 長 ) X2806 ( 幅 ) X4226 ( 高 ) ・・・複巻電動機出力 130kW 端子電圧 375V 他励界磁電流 24A 回転数図 50 「 . p. 既 ・・・中空軸平行カルダン駆動 ・・・ 85 : 田 ・・電力回生プレーキ付総括制御自動加減速多段式 , 電動力ム軸式 , 他励界磁チョッパ制御方式 ・・・回生プレーキ併用補足空気プレーキ付段制御式の 全電気指令電磁直通プレーキ装置 ( H 日 D - に日 ) ・・・ MI に 2 台装備 ・・・ M 側ー DC 丐 00V 125kW 絽 00 「 . p. m. G 側ー AC 440 V に 0 k VA 60 Hz ー編成に 2 台装備 予備電源・・・ ・・アルカリ蓄電池田に 5V 40AH 台車・ ・・空気バネ付台車 クハー FS ー 072 形モハー FS -372A 形 行先表示器・・ ・・先頭部行先表示 39 表示指令器による電動駆動 先頭部種別表示表示 ・・客室ー 254V 8 圓 W 乗務員室ー 254V 650W 暖房器・・ 放送装置・・ ・・・ Y A350B ・・・ C U 72B ( 集中形 42 圓 0Kca レ h ) 冷房装置・・ 自動列車停止装置・・・連続軌道回路車上パターン制御方式 ・・空間波使用小ゾーン方式出力ー w 列車無線装置・・・ 35 ー系 5 0 ー系 55 ー系 60 ー系 l—→ 76 系 80 ー系ー→ー 0 ー系 4 ロ系 45 ー系 2000 系 737
ー、 EF65 に 5 形でふたたび変化することになった まず外観上の変化であるが , 第 3 次 形でスカートにもうけられた欠きと りが左右両側に見られるようになっ た . またスカートの形状も P F 形と 同じようにスカートの下辺が水平に なった . これは一般形の場合スノー プロウ取り付けのためではなく踏切 障害時の復旧を容易にするために変 更されたものであるようだ . さらに 機構面ではメンテナンスフリー化が おしすすめられることになった . 変 更・改良事項は次のとおりである . 1974 ー 12 ー 15 写真 : 玉井理一 三島一函南間にて ・単位スイッチのダブルコンタクト 次のように区分することができる . に順じており , ・乗務員無線用電源の取り付け 第 2 次形 501 ~ 512 (P 形 ) ・記録式速度計 ( タコグラフ ) の新設 513 ~ 517 (F 形 ) ・前面固定窓に熱線入りガラス採用 ( デフロスタ廃止 ) ・ E B ・ T E 装置の取り付け 第 3 次形 518 ~ 526 (F 形 ) なお , その他に E B ・ T E 装置等も取り付けられてい 527 ~ 531 ( P 形 ) るが , これらは前記の第 5 次形と同様である . 532 ~ 534 (F 形 ) 535 ~ 542 ( 一般形から改造の P 形 ) 以上がいわゆる一般形と呼はれる EF65 についての分 類であるが , これを見て何か気がつかれた読者の方々が それでは次の p 形・ F 形についておのおの説明するこ いらっしやるのではないかと思う . それは E F65 には試 とにしたい . 作機および量産試作機のいずれも存在しないということ P 形 である . 国鉄の新形電機においては純然たる試作機は P 形は特急旅客列車けん引用の車両で , E F605 の後継者 として製作された . しかしながら将来の高速化に備え , EF90 だけであるが , 量産を前提とした量産試作機は プレーキの増圧装置と電気指令装置が新設されている点 EF60 ・ 62 ・ 63 ・ 64 とけっこう作られ , 特に最近の技術を ふんだんに用いた形式に多い . EF65 もたしかに EF62 が EF605 とは大きく異なっている . それでは以下プレ 等からの技術応用ではあるが , さら 大阪駅にて 1970 ー 8 写真 : 小玉光 72.3 改正時まで東京区の ~ 形が“日本海”をけん引 に進歩した部分も多いので量産試作 機が作られても良かったのではない かと思うが , EF60 の改良増備形と いうことで作られなかったのであろ う . しかし , このことが後に抵抗・ノ ニア制御器の故障が多発したさい にその根本的な対策が遅れた原因に なったものと思われる . それでは次 項で 500 台 , 1000 台の特殊装備機につ いて分類・説明することにしたい . 500 ム ロ 501 ~ 542 500 台はいわゆる高速列車けん引用 の車種で特急旅客列車用の p 形と高 速貨物列車用の F 形とに分けること ができる . 両者は本質的な相違はな いが , F 形はけん引定数の関係もあ り重連総括制御のできる装備を持っ ている . 車体構造はいずれも一般形 3 スカートの欠き取りが両端についた第 6 次形 61
特集 : 国鉄の新形直流電機 伸びたので , 中間台車の横動量が増加したので , 横 搭載により , 機器枠相互の互換性は失なわれている 揺装置は L リンクを使用し , 側受位置が変更され た . 駆動装置はクイル式であるが , 歯車比を小さく 3 ー 3 E F65 形の誕生 して高速特性を向上させるとともに最高速度を 95 平坦線用直流機関車の標準形式として , E F60 形は安定 km/h とした . クイル式のリンク式への改造は他形 した性能を持ち , 使用成績は良好で東海道・山陽の幹線 式と同様 1975 年以来施行されている . 輸送に活躍して来たが , 輸送需要の伸びにより , 増備が (ii) 蒸気発生装置は EF58 形に使用した SG 1 A の改 行なわれることとなったが , これにさいしけん引特性面 良形で , 補機電圧 1500V の s G 1 B を搭載しており で若干の再検討がなされた . すなわち , 列車単位は定数 部品は共通に使用できるもは多いが , 装置全体での 1300 t 級が一応の限度で , これ以上の長大列車をけん引 互換性は無い . するよりも , 貨物列車の高速化が期待され , A4T52 形主 (iii) 補機類は EF60 形と共通であるが , SGIB の 電動機 6 台の出力をもっとも有効に利用できるよう検討 された . この結果 , 中高速域のけん引特性 を強化することが総合的に望ましい ということとなり , 走行部分は E F 60 形との共通性を保ち , 制御方式を E F64 形と同一系統のものを平坦線 用に簡易化した標準系列として , E F65 形が 1965 年に誕生した . (i) 機械部分の大筋は E F6015 ~ と同じである . (ii) 制御回路は主制御器・抵抗バ ニヤ制御器・界磁制御器がカ ム軸式で新設計された . ヤ制御・軸重補償は EF60 形と 同じであるが , ノッチ進めは限 流継電器による自動ノッチ進め 方式 , また空転再粘着には自動 ノッチ戻し法が採用され , 運転 操作の簡易化がはかられている ( ⅲ ) 空転検知には車軸発電機が 用いられ , 各軸の速度を比較し 差速 2km / h で空転検知リレーが 動作し , 自動的にノッチ戻しを 行ない再粘着を促進させる . (iv) 補助回転機は E F64 形と同 じであり , 直流電機として初め て 5kVA 交流発電機が使用され (v) 各種リレー類に , サイリスタ を利用した無接点継電器を多用 するなど , 機器の無接点化がは かられている . (vi) EF6585 ~ では , パンタグ ラフ非常ダメを設け , 速度によ るプレーキ率切換装置 ( 単機増 圧装置 ) を追加し , 元空気ダメ圧 EF353 ら 新形直流電機標準系列の決定版 F65 “プルー・トレイン”の現在の主役 EF655 東京区に ァて 1965-3-27 写真 : 諸河 久 東京区にて 1975-1 ー 15 写真 : 諸河 久 を を 三 F 第 505 、を第 - あさかを 20
。ーニア 写真 : 波多野隆夫 るが , 高速貨車のプレーキ装置が 20 系客車とは一部異な っているためにけん引する機関車の方も変更点がある . また 1000t クラスの列車を 100km / h でけん引するために は EF65 単機では無理なので , 重連総括制御が取り入れ られている . しかし , この措置は F 形出現当時すでに計 画されつつあった次期高速貨物用機関車 (E F66 ) の完 成までのつなぎであったため , 重連形にはつきものの正 面貫通扉は設けられておらず , これは国鉄電機史上初の ものであった . それでは次にこの F 形の特徴について述 べることにしたい . ・電磁弁制御引通し ( ゆるめ指令・常用プレーキ指令・ 非常プレーキ指令 ) 回路を設け車端に KE72 ジャンバ 連結器 ( 9 心 ) を取り付ける . ただし編成増圧装置は 付加しない . ・重連総括用の制御線を引通し , このため K E 70 ー 6 ジャ ンパ連結器 ( 55 心 ) が取り付けられている . また , この ジャンパ連結器には KE72 ・ KE59 の両ジャンノヾ連結 器の回路もふくまれているので , 重連時には本務機と 空気管・シャンパ連結器の配置 図 2 (P 形 ) 2 端 KE72 KE59 B 日 並連 並連 M 日 KE59 KE72 (F 形 ) KE72 KE59 KE70 ・ 6 KE70 ・ 6 KE59 密着自連 B 日 0 日 M 日 KE72 BR : プレーキ管・ MR : 元空気タ・メ管・ QR : 釣合管 63
EF 3 542 を 8 0 0 F6584 からの改造機 EF65542 ( P 形のラスト・ナン , ぐー ) ら客車側からとるように分離した . 工事は 41 年度に実 施された . ・圧力計の用途変更 ( 供給空気ダメ圧力→元空気ダメ圧 カ ) 43 年 10 月の高速運転にそなえての改造である . F 形 F 形は特殊装備機の中でも , もっとも改造が多く , 機関 車の用途変更によるものなどもあり , ファン的にも興味 ある機関車と言えるだろう . それでは主な改造点を順を 追って説明することにしたい . ・増圧表示燈回路の取り付け . P 形の場合と同様の改造 であるが F 形では自車増圧表示燈のみであることにな っている . しかし実除には編成の表示燈が取り付けら れている例 ( 520 等 ) も見ることができるが , 回路面で はどのようになっているのか , 現在のところ調査未了 表 4 500 台装備改造ー ( 昭 41 ・度施行 ) 機号旅客用 197 ト 3 ー幻 写真 : 諸河久 平塚にて である . 改造は 41 年 7 月から 9 月にかけて鷹取工場に おいて行なわれた . なお 532 ~ 534 までの車両は当初か ら改良済みで新製されている . ・電話設備の取り付け高速貨物列車の運転にさいし 20 系客車の場合と同様に編成内通話装置が取り付けられ ることになったが , 高速貨車の場合はその回路を K E 72 ジャンパ連結器を通すこととなった . 当初出場した 513 ~ 517 ・ 518 ~ 526 は特急客車仕様で作られたため , 通 話装置の回路は KE59 ジャンバ連結器を使用していた ので KE72 にも回路を併設した . また 513 ~ 517 に取り 付けられていた連絡用ブザーは使用中止となった . ( 表 4 参照 ) ところが当初東京区で特急けん引を行なって いたこの 5 両をのぞく他の 12 両は , 電話器本体を持っ ていなかったため , 当時すでに特急仕業からおりてい た EF605 の電話器を浜松区から吹二区へ送り , それ を転用している . なお回路の改造は上記表示燈の改造 と同時に施行された . ・プレーキ回路整備高速貨物列車は増圧プレーキは使 用しないために , 元空気ダメ管の圧力はプレーキ管の 圧力より若干高い 5.5kg / cm2 以上あればよいことにな っているが , 機関車自体は自車増圧プレーキを使用す る関係から供給空気ダメの圧力が 8 ~ 9kg / cm2 と高く なっている . そのため , 貨車に連結されると本来機関 車に流れるべき空気が貨車の元空気ダメ管に流れ , 所 定の圧力に達した後も機関車の圧力と同一レベルまで 加圧される . その結果貨車への込めにかなりの時間を とられ ( 20 両で約 19 分 ) , ダイヤ確保がむずかしくなる という問題がでてきた . そこで機関車への込めを優先 させるように元ダメ管締切弁が取り付けられることに なった . これにより機関車の供給空気ダメ圧力が所定 の圧力に達した後に貨車側に空気が供給されるように 用 貨 記事 〇 〇現在あるもの ・要取付 ⑧使用しない 〇 △要変更 田 ~ 引 2 527 ~ 5 引 引 3 ~ 引 7 引 8 ~ 526 532 ~ 534 項目 増圧 自 車 表示燈編 成 連絡電 話 〇 装置 プ サ 電気 〇 9 ′し、 連結器 9 ′し、 通 自重力 連結器密 着 空 ' 気 . メ 兀 ダ ホース プレーキ管 電源車パンスイッチ 〇 △〇 区 〇 区 〇 〇区〇 〇〇 @ 〇⑧〇 〇〇〇 68
明日の英国鉄の主力 H S T と A P T 速水育 仏・独・伊の国有鉄道が 200km / h 以上の高速列車を 運転するため , 主幹線の新設を推進しつつあるのに 反し , 英国の国有鉄道 ( B R ) とアメリカの運輸省 ( D 0 T ) は在来の幹線を改良して新車を投入し , 200 km/h に挑戦しようとする際立った対照を見せて いる B R は , は、う大な投資をともなう新幹線や , 1 等 客だけに提供される T E E には批判的で , 明日の鉄 道は一般に均等のサービスをケえるべきだとの傾向 HST ( 253 クラス ) 組立図 を堅持している . 3 R は新時代への移行に当り , 計 画を 3 段階に分けることとした . 新列車の着想から 営業運転まで , スロー アンド・ステッディの上月リ そのままに 10 年を費したが , ます第 1 期に ロンドンからノ ンカ、、ム・マンチェスタ バブールへの交流電化 , 非電化区間への新製ディ ゼル機の乗り入れ , 都市間急行の最高を 160km/h, 平均を 128 km/h として , 到達時間を大幅に圧縮し , 利用者を倍増させた . そして , さらにグラスゴーま 2b 8 0 0 3 フ 64 0300 1 に 5 REF 656 22 24b お 20 ! 興 0 を 906E ・ : ・ -8 」 3 0 あ E 575 0 0 096 一 5 - 5 一 0 0 9 を「 b00 ー 37 ~ 8 ー 3 600 当 020 、一 のここ p 9 240 3 26 0 0 ロ c 応急安全装置 幻 . 車掌室 22. 空気圧縮機 23. 元空気だめ 24. 列車用電源供給装置 3 相 5V a 地上供給 b 車両問 25. 手プレーキ 26. 笛および前照燈 21 18 20 ( に半透明取外し屋根板 2. フィルク付空気取入口 b 機関燃焼用 c 機関室換気用 3. 運転室 a 運転士席 b 助士席 4. 電気制御室 5. 主抵抗器および界磁短絡抵抗器 ー 4. 外気取入れ切換え板 6. 消音器 ー 5. 燃料タンク 56802 7. 機関室送風機 ー 6. 蓄電池箱 8. 冷却装置 ー 7. 油ダメ ー 8. 荷物室 ( 公称ートン ) 9. コイルばね ー 9. プレーキ装置および空気制御装置 ー 0. 整流器 凵 . 蓄電池充電装置 20. 緊急安全装置 ー 2. Paxman'Valenta' 機関に日 P200L a 消火装置 ー 3. 交流発電機 b 引張り装置 92
円 65 ー 3 ー 27 写真 : 諸河久 極力 EF60 形と共通化をはかり , 歯車比を少しかえて速 ( 1 ) 性能 旅客車機関車であるので , 起動時の粘着力には余裕かあ 度・引張カ特性を EF58 形とほば同じとし , 1961 年に 18 ニヤ制御装置や電機子分路再粘着装置は取 両製作された . るので , ノヾー り付けず , 起動時のショック軽減を目的とする弱界磁起 ②特徴 動と軸重補償装置は EF60 形と同じとした . 主要機器は (i) 蒸気発生装置の搭載により車体長が EF60 形より 真鶴にて写真 : 三島富士夫 " あさかぜ”けん引時代のさっそうとした EF6 Ⅱ 8 ノ 9
0 最大最強力の機関車としてデ ・一した EF901 ( 後の EF 66901 ) の試運転 . 今や EF66 は東海道・山陽の特急貨に実 力発揮 広島操車場にて 写真 : 小玉光 1966 ー 1 1 力を 9kg/cm2 とした . と高速貨物列車の両方をけん引できる機関車として , 重 (vii) EF65121 ~ では正面窓ガラスに熱線入りガラス 連総括制御 , 貫通形の E F651000 番台が計画され、 1969 年 を採用し , デフロスタは廃止された . に制作された . 特徴 3 ー 4 E F 65500 形の登場 (i) 重連総括制御とし , 車体が貫通形となった他 , 耐 東海道・山陽本線を運転する 20 系特急客車は , E F60500 寒耐雪設備が付加されたことにより , 電動発電機は 形で運用されていたが , 高速化にともない機関車の速度 IOkVA に増強された . 向上をはかり , あわせて高速貨物けん引用とあわせ , 固 (ii) E F65500 形と同じ設備の他 , 耐寒耐雪設備として 定編成客車けん引用と高速貨物列車けん引用に EF65500 砂管ヒーター , 運転室暖房強化 , 制御器・高圧機器 番台が , 製作され , 1965 年に完成した . このグループに 枠に防雪カバーの取り付け等が行なわれた . は固定編成客車用として E F65501 ~ 512 , E F65527 ~ 531 , E F65535 ~ 542 と , 高速貨物用としての E F65513 3 ー 6 最強力電機 F66 旅客輸送高速化の波は大きく , 在来線の旅客列車もスビ ~ 526 , E F65532 ~ 534 の 2 群があり , このうち E F65535 ードアップが計画され , 同一線路上を走る貨物列車の高 ~ 542 の 8 両は , EF6577 ~ 84 を改造したものである . 速化も必要となって来た . 1000 t を超える貨物列車を常 特徴 用速度 100km / h 以上で運転するには , 3500kW 程度の出 (i) 固定編成客車および高速貨物列車けん引用の機器 力が必要で , 電機用標準の MT52 形主電動機では 8 個必 が追設されている他は , 一般用 EF65 形と同じであ 要で新 EH 形となる . いつばう標準形の EF65 形重連で る . は可能であるが , 変電所のビーク電流の増大や車両投資 (ii) 固定編成客車けん引用のグループは速度によるプ 2 増などの不利な点も多く , 機関車は 6 軸とし , 中高速域 レーキ率切換装置を持ち元空気ダメ圧力を 9kg/cm のけん引性能を粘着一杯まで発揮できるように 1 軸当り とし , 客車プレーキの電気指令装置を設けた ( 編成 の出力を大幅に向上させ , 将来 , 幹線の速度が向上した 増圧 ) 他 , 電源車のバンタグラフの非常下げ装置 ( カ 場合にも十分対応できるように , 高速性能と中速域での ニバンスイッチ ) , けん引列車の乗務員との連絡電 加速性能をあわせ持たせた新系列の主電動機 MT56 が開 話装置を設け , 車端には , 元空気ダメ管の空気ホー 発された . また , 台車・駆動装置もこれに対応した新し ス連結器や , 19 心および 9 心のジャンパー連結器せ い構造とする等 , 新しい技術が豊富に盛り込まれた . ん受が設置された . その後 , 電源車の自動化や乗務 先行試作機は EF901 号機として 1966 年に登場し , 各 員無線の採用により , カニバンスイッチや連絡電話 機は使用されなくなり , 撤去されつつある . 種の性能試験を経て , 約 1 年の試用の後 , E F661 ~ 20 (iii) 高速貨物列車けん引用のグループは上記の装置 の 1 次量産機が製作された . なお , これにあわせ EF901 の他に , 制御回路を重連総括制御方式に変更し , ま 号機も EF66901 号機と改められた . た車端連結器は , 空気管付密着自動連結器に変更さ ( 1 ) 性能 れた . 重連タイプではあるが , 車体は非貫通のまま 軸重は幹線系統で許容される最大の 16.8t とし , 軸配置 であった . は B ー B ー B の F 形の標準配置としているが , 1 時間定格 出力は実に狭軌最大の 3900kW ( 650kWX6 ) で E F65 形 3 ー 5 E F 651000 形 に比較して約 1.5 倍の出力を誇っている . この大出力を 列車の高速化・輸送力の増強にともない , 固定編成客車 フルに活用し , 中高速域での粘着けん引力を限度一杯に 21