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検索対象: 集英社ギャラリー「世界の文学」05 -イギリス4
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1. 集英社ギャラリー「世界の文学」05 -イギリス4

ーが文たからである。同じ英語圏ながら、・ << ・ポーやマーク・ イギリスでは短編小説、つまりショート・ストーリ トウェイン以来、伝統的に短編を好んだアメリカとは極めて 学の主流になったことはない。十九世紀以来、長編小説、つ 対照的と言わなければならない まりノヴェルが中心的役割を果していることは否むべくもな なぜイギリスが短編小説というジャンルの発展に対して比 かろう。 < ・・コパ ードとい , つ、イギリスではしばしばキ ャサリン・マンスフィールドと併称される存在ながら、わが較的冷淡であり、時には一種の後進国意識さえもっていたか についてはむろんいろいろな理由が考えられる。その理由の 国では余り知られていない短編の名手が、かって口癖のよう 一つとして、おそらく最も重要なのは、イギリス小説の伝統 にこう述べていたという。もしも自分に短編小説のアンソロ いとも簡単な仕事になるが社会における人間像を描くということと深くかかわってき ジーを編む機会が与えられたなら、 バッサンとチた、ということである。長編に比べると、短編は、どちらか だろう。と一一一一口うのも、そのアンソロジーはモー と言えば、社会とのかかわり合いよりもむしろ、社会から逸 エーホフで二分されることになるだろうから。 脱した個人の人生の断面を描くことに力点を置いている。人 イギリスにはまるで特筆に値する短編作家はいないかのよ うな口ぶりである。実際、二十世紀イギリスの短編小説につ生や社会のバノラマよりも個人の孤独な声を響かせることに パッサンとチェーホフの影響は決して見一層関心を寄せている。こうしたミニアチュア芸術としての 、て五るとき、モー 。ここでは、モームにおけ短編の形式上の要請が、社会的存在としての人間を把えるべ 逃せない重要な要素と言ってよい きだとする、長いあいだに培われてきたイギリス小説の伝統 パッサン、マンスフィールドにおけるチェーホフとい 説るモー 解 う代表例を挙げるにとどめておくが、イギリス作家には長い的理念と抵触することは言うまでもない。そういう伝統的理 あいだ、短編の手本は自国にではなく、大陸に求めるべきだ念は今日もなおイギリス小説では堅持されていて、たとえば とする風潮があった。範とするに足る自国の伝統を欠いてい現代の代表的長編作家アイリス・マードックは興味深いこと 解説 現代イギリスの短編小説について 富士川義之 とら

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ウォー オプライエン マードック スパーク イギリス現代短編集 文学作品キイノート◇イギリスⅣ弸 イギリス文学史年表 シリト ゴールディング 解説・井出弘之 解説・河野一郎 解説・加藤光也 解説・大澤正佳 解説・中川敏 解説・小野寺健 解説・富士川義之 1293 1307 1315 1333 1349 1367 1083 年 年 年 年 年 年 ⅱ日 1311 譜著作年譜 著作年譜 譜必著作年譜 譜著作年譜 譜著作年譜託 著作年譜 ⅱ日 1375

3. 集英社ギャラリー「世界の文学」05 -イギリス4

1087 解説 の一端に触れる思いがするだろう。現代イギリスの短編小説 では、長編小説の場合のように、中心的理念はほとんどない に等しい。多様性は当然の成行だった。その多様性が注目す べき成果を生み出しているのが、現代イギリスの短編小説に ほかならない

4. 集英社ギャラリー「世界の文学」05 -イギリス4

に短編をまったく書いていないのである。 扱っているためだけではない。エキゾティックな題材の処理 もう一つ挙げておきたいのは、イギリスでは通常、長編をを通じて、普遍的な人間性を鋭く抉り出しているからである。 書きおろすことが作家活動の中心を占めており、アメリカのそういう特質は、ここに選ばれた短編小説のいすれにもはっ 編ように、「ニューヨーカー」誌を頂点とするような、短編のきりと見てとることができる。 代需要の多い雑誌が数多く発行されるということがない。そう エキゾティックな題材と一一 = ロえば、ナイジェリアのチヌア・ あいま そうへき スした発表媒体が不足がちという理由も相俟って、イギリスでアチェべと南アフリカのダン・ジェイコプソンの短編が双璧 ギは今日まで、短編小説が長編小説に比して隆盛だったことは と思われるが、彼らの異色の短編は、短編と一言うよりもむし イ なかった。しかし、それにもかかわらす、われわれはすぐれろ民話風の物語と言ったほうがよりふさわしいかもしれない うれ たイギリスの短編小説を数多く読むことができるという、嬉古いアフリカ民話の活力を現代の言葉で語り直すこと、そこ ほうちゃく しい矛盾に逢着するのである。 にアチェべとジェイコプソンの主眼があった。そうした民話 近年とくに目ざましいのは、長編短編を問わず、コモンウ風の物語としての特色はインドのルース・・ジャヴァーラ エルス、つまりアイルランド、南アフリカ、オーストラリアの短編にも見出すことができる。町はすれの新開地に住む しようふ など旧英領植民地出身の作家たちの活躍である。本巻では、娼婦たちの生活が活写されているのだが、これはまるでモ 純然たるイギリス作家が > ・ T) ・プリチェット、イアン・マ ー。ハッサンの娼婦ものの短編をインドの民話と接合したよう キューアン、ドリス・レッシングの三人しか選ばれていない な趣をもっ短編である。ジェイコプソンと同じ南アフリカの のに対して、日本生れのカズオ・イシグロを含めて、いわゆナディン・ゴーディマーは、卓抜な長編作家として国際的に るコモンウエルスの作家が九人と、大半を占めている。政治知られているが、とくに南アフリカにおける黒人差別問題に 的にも文化的にもイギリスの流れも汲みながら、独自の歩み深くかかわり、黒人解放を強力に支持する政治的立場から を力強くつづけているコモンウエルスの作家たちが、陰に陽次々に問題作を発表して反響を呼んでいる。『悪魔の詩編』 に、イギリス小説の現在を支え活気づけていることは、こののサルマン・ラシュディに死刑宣告が下されたとき、真っ先 、つカカ 選択から容易に窺えるだろう。今日では、コモンウエルスの に抗議した作家の一人が彼女であった。そのゴーディマーの ひながた 作家たちを抜きにして、イギリス小説の現在を語ることはで短編は、彼女の長編小説の雛型、ないしは一挿話と見えるほ きない ど、南アフリカのなまなましい政治的現実を描き出している。 彼らの小説が魅力的なのは、単にエキゾティックな題材をルポルタージュ作家を思わせる、日常の現実を鋭く見据える

5. 集英社ギャラリー「世界の文学」05 -イギリス4

作家と作品 手に、過去と現在の時間を交錯させながら、夢幻能を思わせる幽玄 まがまが な味わいで、戦争が投げた凶々しい影と女たちの心の傷を描き、日 本の繊細なこころを生かしたとして好評を博した。また長編第二作 『浮世の画家』 ( 八六 ) では、第二次大戦中、戦争画に手を染めた日 本人画家を主人公に芸術と世俗の主題を陰影に富んだ筆致で展開し て、イギリス最高の文学賞ブッカー賞の最終候補にまでなり、ウィ ットプレッド賞を受賞し、作家としての声価を確立した。短編、長 ほとん 編ともに殆どが日本人を主要登場人物とし、日本を舞台にしている カズオ・イシグロ ( 日本名・石黒一雄 ) は一九五四年、長崎に生が、西欧の二十世紀小説の実験的技法と不条理な感覚を充分に身に まれ、六歳のとき、海洋学者の父がイギリスに職を得たために渡英つけながら、ラフカディオ・ ーンの短編や、小津安二郎の映画を し、ケント大学を卒業、その後グラスゴウとロンドンでソシアル・ 通して見た世界をつくり出すという、きわめて意識的な作品構築の たんらん ワーカーとして勤務、そのあとイースト・アングリア大学の創作課過程である。この短編においても淡彩に家族の団欒図を提出しなが かげようえい 程に入り、マルカム・プラッドベリーの指導を受けた。はじめ習作ら、イギリスのお家芸のゴシック小説の翳が揺曳している。 として短編を発表したが、処女長編『止の淡い眺め』 ( 邦訳題『女 ( 追記なお、八九年五月に発表した長編第三作 fThe Remains 。「 たちの遠い夏し ( 一九八一 l) で有力な新人として英文壇に認められ the Day ( 日の残り ) 』で八九年度のブッカー賞を受賞した。 ) 。長崎の原爆体験をもち、イギリス人と再婚した日本女性を語り

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・、リシア悲劇隹木 / / アイスキュロス「アガメムノーン」ソボクレース 世界文学の源流をなす 「アン - アイゴ、不ー」エウリーヒデース「バッコスの仁 ; ・久」・タン一丁「神 巻①古典文学集 古典悲喜劇の集成 曲」・セルバンテス「ヾーン・キホーテ」 ・シェイクスビア戯曲集コ夏の夜の夢」「オセロー」他・シェイクスビ 歓喜と懊悩の乱舞 ア・ ~ 碕隹木・デ .. フォー「ロビンソン・クルーソー」・スウイフト「ガリヴァ 全②イギリス— 人問心理劇場の幕が開く 激しい運命の力が ・・プロンテ「嵐が丘」・デ . イケンズ「バーナビ ー・一フッジ」・ハー一丁 文③イギリス— イ「ダー、ハウイル」豕の - アス」 明らかにする人間の輪郭 不断に勇出する亠思皿のルれに・ジョイス「若き日の芸術家の肖像」・ウインダム・ルイス「愛の報酬」 ・デ . ューナ・ ーンズ「夜の森」・・・ロレンス「亦心する久たち」 人間の内面を探る 世④イギリスⅢ ・ゴールディング「蠅の '*-: 」・シリトー「長距離走者の孤独」・イーヴ 現代英文学の正統と異端 リン・ウォー「ビンフォールにーの試練」・フ一フン・オプライエン「にーーキ ⑤イギリス そして反逆への渇望 占文瞽」・マードック「鐘」・イギリス現代短編集他 ・ラ・ファイエッ -'A 人「クレーヴの个月」・プレヴォ「マノン・レスコ フランス心理小説の開花が ー」・コンスタン「ア : 「ルフ」・スタンダー ル「し」甲」・パル廿 , ック ギ⑥フランス— 見せる美しき恋愛の華 「谷間の百合」 社 人間の真実を活写する ・フロべ ール「ポヴァリー夫人」・ゾラ「居酒屋」・モー 英⑦フランスⅡ 一生」・ト九世紀フランス短編集・ポードレール「悪の華」 リアリズムの巨人たち ・プルースト「スワン家の方へ」・ジッド「贋 / 翁つかい」・モーリアッ 錯綜した時代を乱反射する ク「 - 丁レーズ・デスケルー」・マルロー「王情一」・サン・テグ。シュペリ「夜 ⑧フ一フンスⅡ 文学の新たな視角 間飛行」・一一を世紀フランス短編集 ・カミュ「異邦人」・サ ルトル「辟亠」「水いらす」・いンユ、不「怩棒日記」・ セリース「なしくずしの死」・ O ・シモン「ル・ ハ一フス」・ロプ・グリエ ⑨フ一フンス人間存在の不条理をえぐる 極限の精神 ーリン「ヒュ ・ゲーテ有きヴェルテルの悩み」「ファウスト」・ヘルダ 文学運動と社会運動の ペーリオン」・ホフマン「ブランビラ女」他・アイヒエンドルフ「の ⑩ドイツ 激しい交錯・十九世紀ドイツ らくら名日ⅱ」・十儿世紀ドイツ豆扁集他 ッサン「攵の

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イギリス現代短編集

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文学作品キイノート◇イギリスⅣ

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