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検索対象: 頭がよくなる本
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1. 頭がよくなる本

興のスピーチ、とっさの質間など、さまざまな場合に大きな力が発揮できる。 二分間たったら、ただちに次の段階に移らなければならない。 問題提起と目標の設定 学習の課題についての自分の知識の状態をはっきりさせたら、次に、何を知りたいのかを決めるこ とが大切だ。読んでいる間に、解答を見つけるべき間題を明らかにしておくのだ。問題は学習目標に 沿ったものでなければならす、知っていることのノート作りのときと同じく、キーワードと頭脳地図 の形式で行わねばならない。数種類のカラーベンを使うとわかりやすい。また、改めて地図を作るの ではなく、すでに作った現在の知識についての地図に間題を書き足すとよい この作業も、知っていることのノート作りのときと同しように、適切な心がまえを作るためのもの だ。これも最初の五分間を超えてはならない。本を読み進むうちに、問題を直したりつけ加えたりし ていナまよ、。 この方法が有効かどうかを確かめるために、年齢、教育程度、能力がほば同じ人々を二つのグルー プに分けて実験をやってみる。ます、二つのグループに同じテキストを与える。テキストをすべて読 み終えるために十分な時間もケえられる。 < グループには、テキストに書いてあるあらゆることについてもれなくテストをするから、そのつ もりで勉強しなさいと言っておく。 157 9 頭脳地図による有機的学習法

2. 頭がよくなる本

ら読む ) 。ここではしめて空腹とのどの渇きを感しる。これはつらい。放っておくとますますつらく なって集中できなくなるのは確実だ。 軽く食事をする以外に解決の道はない。食事の用意をしていると、ちょうど頭脳地図がどんどんふ くらんでいくときのように、空腹という中心のまわりにおいしそうなごちそうが次々と田 5 い浮かんで くつついて いく。こうして、軽食のつもりがたいそうなごちそうになってしまう。 この最後の障害を乗り越えて机に戻ってきたときには、やっと勉強に専念できるものと確信してい る。ふたたび一ページ目の最初の二行ぐらいを読むと、胃が重たくなり眠気がおそいはしめる。おも しろい三〇分番組が一〇時から始まる。これを見るのがいちばんよい解決策だ。食べたものが完全に こなれるから、今度こそ勉強にとりかかれるだろう。 一二時になった。この人はテレビの前で眠りこけている。 法 習 このときだれかに起こされたとしても、この人はますいことをしたとはちっとも思わないだろう。 学 心地よい休息をとり、おいしい食事を食べ、おもしろくてリラックスできるテレビも見た。友だちと機 る 明日の六 のつき合いも果たしたし、新聞から今日の出来事も知った。もう、やり残したことはない。 図 地 9 学習書かこわい この笑い話のような例には、重大な間題が含まれている。

3. 頭がよくなる本

方向へ向けるためのものだ。 「学習の課題について何も知らない場合と多くのことを知っている場合とでは、ノートの作り方に どのような違いがあるか」という疑間が生じることだろう。多くのことを知っている場合には、学習 の課題に関連した領域の主なもの、理論、名称などのノートを作るべきだ。頭脳は書くよりも速く 次々と知識を選び出してくるから、ノートには書かれない細かな事柄も実際には頭のなかに浮かんで いる。こうして適切な心がまえと方向づけがなされるのだ。 学習する課題についてほとんど知識がない場合には、知っているわすかな知識ととにかく関連があ しいから二分間の間に書きつける。こ、つすること ると思われる知識すべてを、どんな些細なことでも ) によって新しい課題に可能なかぎり近づくことができるし、多くの人が出くわす、まったくわからな いという感情を抱かなくてもすむ。 知識を地図化する練習をしておけは、学習に直接役立つだけでなく、さまざまな利点が生じる。ま す、現在持っているあらゆる知識を特定の課題に集約することができる。これによって、自分自身の 最新の知識を利用することができるし、自分に何がわかっているかもしつかりとっかんでおくことが できる。これは、何を知っているかを知らないという、いつもとまどっているような状况とは大きな といっ 違いがある。「のどもとにまで出かかっているのだが , 「わかっているけどことはにならない た症状はなくなるはずだ。 概念を思い出しまとめる訓練を続けていると、このような能力が必要な場合、たとえはテスト、即 156

4. 頭がよくなる本

な頭脳地図についての私たちの理解をさらに進めるものだ。これらには、両方の脳の働きが本質的に 重要なのだ。 脳のニューロンの相互接合 サミュエルズ博士の概算によれは、脳の基本的な活動の裏では、 ワイズマン研究所のデヴィッド・ なんと一分間に一〇万から百万もの異なる化学反応が起こっている。 脳のなかには少なくとも一兆にのばるニューロン ( 神経細胞 ) が存在している。しかも、個々のニ ューロンはそれぞれが、一から一〇万もの別のニューロンときわめて多様な方法で相互に作用しあっ ている。この数字は驚異的である。この本の最初の版を書いていた一九七四年の時点で、ニューロン 間の接合の数は、おそらく一のあとにゼロを八百個ほど並べたものになるだろうと考えられていた。 この数字がいかに巨大なものであるか、宇宙における原子の数と比べてみればはっきりするだろう。 宇宙を構成しているもっとも小さい単位は原子だ。私たちの知るかぎりでいちはん大きいものは宇宙 そのものだ。この宇宙に存在する原子の数がいかに巨大なものかは容易に想像できよう。一〇のあと にゼロを百個はど並べた数になる。この数字ですら、一つの脳のなかのニューロンの接合の数に比べ れは、ちつほけなものに思えてくる ( 図 3 、 4 参照 ) 。 この本の最初の版が出版された直後に、モスクワ大学のピヨートル・アノーキン博士が興味深い事 実を発表している。アノーキン博士は亡くなる前の数年間、脳の情報処理能力を研究していた。 彼に

5. 頭がよくなる本

とりついている。清潔にしてちゃんとエサをやっておくのは、けっこうな手間だ。ちょっと見 たかぎりでは、こんなちつほけな生き物のため、あれこれ骨を折るのは、およそばかはかしい と田 5 、つことたろ、つ。 3 ところが、日没とともにその小さな小さな魂が目覚める。すると、妙にあやしく甘い楽の音 がへやに満ちる。小さなベルがかすかにふるえるように、また白銀をわたるさざなみのよう に。闇が深まるにつれ、楽の音はますます甘く、あるときは、妖精の声に家じゅうがふるえる かと思えるはどに高く、またあるときは、かすかにふるえる糸の消えいらんはかりの音とな る。だが高かろうと低かろうと、あやしくしみわたるその音には変わりはない。 この豆法師、 こんな歌を夜もすがら歌いつくし、寺々の鐘が夜明けを告げるとやっと鳴きやむのだ。 4 この小さな歌は、実は恋の歌だ。見す知らずの相手に向けた、あてどない恋の歌なのだ。こ の世に生を受けて以来、この虫が恋の相手に出会ったためしはあろうはすがない。何代も前の 先祖ですら、野辺の夜ごとの語らいや、恋に誘う歌の意味など皆目知らなかっただろう。 5 どこかの虫屋のかめのなかで孵って、すっとカゴのなかで飼われつづけてきたくせに、遠い 昔から歌いつがれてきたとおりに、しかも、ひとふしごとの意味をたしかに知っていると言わ んばかりに、少しの間違いもなく歌っている。もちろん、歌など教わってはいない この歌は 種族の記憶の歌だ。遠い昔、丘陵の露にぬれた草葉の陰から、声を張りあげていた幾千万の仲 間たちの歌が、 魂の奧底のかすかな記憶となっているのだ。あのころは、歌は恋となり、また

6. 頭がよくなる本

足ができあがったのだ。 しかし足の大きさを測った人は、おそらく自分は十分に発達した自然な肉体の寸法を測ったと思っ ていただろう。実に思かなことだが、—テストで人間の自然な知能が測れると思いこんでいるの も、これとまったく同じことなのだ。かっての中国の女性の足と同じく、私たちの頭脳も正当に評価 されることも訓練されることもなくすっと束縛を受けつづけており、その結果、自然な発達を妨げら れている。 テストを多少なりとも擁護するには、その歴史をみてみるとおもしろい。これは、一般的に考 えられているように「集団を制御する」ための方法として開発されたものではない。フランスの心理 学者ビネは、高等教育を受けることのできる子どもたちは、ほとんど全員といってよいはど上流階級 の子どもたちであることをみてとった。これは不公平だということで、発達した知性を持っ子どもで あればだれでもさらに教育が受けられるようにと、最初のテストを考案した。テストができたお かげで、それまで機会すら与えられなかった子どもたちにも大きく門戸が開かれた。 もし、—テストをゲームか、ある特定の領域について現時点での精神の発達段階を知るための脳 「指標」であると考えれば、そうした領域での現在の発達状態を測定し、かっそうした技能を改善し 発達させていって、適正にテストの得点を上げていくための基準として利用できるだろう。 す

7. 頭がよくなる本

復習がうまくいかないと、記慮一般にも悪影響が出る。新しい知識が無視されつづけると、その知 識は意識に残ることがなく、次にやってくる知識と結びつくこともなくなる。記應とは知識を結びつ け関連づける過程だから、「記慮の貯蔵庫」にある項目が少なけれは、新しい知識が取り入れられて も結びつけられる相手が少ないことになる。 これとちょうど反対に、復習を行うことによる利点は莫大なものだ。知識を多く保持すれはするほ ど、より多くの知識を吸収し処理することができる。学習の際に自由に使える知識が多いため、はる かに容易に新しい知識を消化できる。新しい知識は、すでに蓄えられている関連した知識の文脈のな かに吸収されていくのだ ( 図幻参照 ) 。 この過程は雪だるまを転がすようなものだ。雪だるまは転が るにつれて大きくなり、最後には自らの性によって転がりつつけるようになる。 特殊な記憶システムーー記憶術 テスト 4 記憶システ乙 次ページに、番号をふった単語が並んでいる。テスト 1 と同じく、リストを一回読んでみる。順に 目を通しながら、読み終わった語はカードで隠して いく。このテストの目的は、どの単語にどの番号 がふってあったかを思い出すことだ。 73 5 記憶

8. 頭がよくなる本

\ レ / イ ワ イラスト、図表など、まわりにあるものを日常的に目にしてい ッるのだ。私たちの社会が直線的な情報に大きく依存しているた のなめ、問題がわかりにくくなっているにすぎないわけだ。 かは 脳の非直線的な性質は、最近の生化学、生理学、心理学の研 の要 脳重究によっても確かめられている。これらの分野での研究から、 ほ脳は単に非直線的なだけでなく 、非常に複雑な相互関係の上に はさ には成り立っていることがわかり、これをすべて解明するには何世 る序 す順紀にもわたって調査、研究が必要であることに、研究者たちは 解の 理ば驚きつつ喜んでいる。 をと しだ脳と頭脳地図 る要 け重脳が情報をもっとも効率よく結びつけるとしたら、情報はで 連ときるだけ容易に適切な結びつきに「はまりこむ」ような構造を をるとるべきだ。さらに脳がキー概念を相互に結びつけ統合するよ ば知 とをうに働くのなら、私たちのノートもこれにふさわしい構造をと 一らねはならない 伝統的な「直線的な」ノートは、これにはふ 図さわしくない。

9. 頭がよくなる本

とえることができるだろう。脳全体を完全に使いこなせそうになった人間など、いまだかって存在し盟 たこともない。私たちは脳のカの限界を知ることはできない。まさに無限である , この本は、この事実上無限の精神のキーポードを、あなたが演奏するお手伝いをするために書かれ たものだ。 このはかにも、頭脳の潜在的能力を示すような例が山ほどある。たとえば、並外れた記憶力や特異 こういった例がかなり正確 な身体機能の制御などが広く知られるようになってきた。幸いなことに、 に記録されるようになり、一般的に認められ、有効に利用されつつある。 認知のモテルーー目、脳、カメ一フ ます、目 / 頭脳 / 精神のシステムについて考えてみよう。一九五〇年代には、カメラが私たちの認 知と精神的なイメージ形成のモデルとされていた。カメラのレンズは目のレンズに、フィルムは脳に このような考え方はその後もしばらく続いたが、実際にはきわ たとえられていたのだ ( 図 7 参照 ) 。 めて不適当なものだ。次のようなことをやってみれは、このモデルがいかに不適当か確かめることが できる。いつもどおりばんやりとまどろんでいるときのように、目を閉じてまぶたの裏に何か好きな ものの姿を思い描いてみよう。はっきりとまぶたの裏にイメージを焼きつけたところで、次のような ことをやってみよう。

10. 頭がよくなる本

はこの一五年間に、脳についての知識の大部 分が蓄積されたというべきだろう。人類が三 五〇万年の歴史を持っことを考えると、これ tJ は↓めまりに遅いと田 5 、たるかしれない。しか し人類が脳という器官のありかを知ったの は、わすか五百年前のことだった。これはさ とこに ~ 凶がある はど驚くべきことではない。、、 砒か知らないと仮定してみると、このことがよ くわかる。だれかに「感情、情動、思考、記 憶、衝動、願望の中枢はどこにあるのか ? 」 Ⅲと聞かれたとしたら、私たちは、それは心臓 9 や胃のあたりにある、と冷静に答えることだ ろう ( アリストテレスもこう答えたのだ ) 。 なぜなら、このあたりには精神活動の影響が 図 もっとも頻繁に、しかも劇的に現れるから 今日、私たちはコンピューターや電子顕微