128 ばくが仕事を辞められずにいるうちは、 論本当の自分というものがまったく失われている。 生 人それがぼ / 、にはいやとい - フほどよ′、わカる 仕事をしているばくはまるで、 おぼ 人 名溺れないように、できるだけ頭を高くあげたままにしているようた 望 絶それはなんとむすかしいことだろう。 なんと力が奪われていくことだろう。 2 4 仕事に力を奪われる 一三ロ
絶望名人力フカの人生論 260 いっか、共感して読むときもあるかもしれません。 いっか、泣きながら読むときもあるかもしれません。 そんはときは、よ、、 オし力もしれません いずれにしても、人生にカフカの一言葉は必要だと、私は思っています。 あとで振り返ってみて、あれは運命の出会いだったと思っていただけたとしたら、 それが本というものの力だと思います。 0 二〇一四年一〇月頭木弘樹
あとがき誰よりも弱い人 239 はんらん ムフは「ポジ一アイプになろ , フー とい , フメッセージが世の中に氾濫しています。 歌も小説も映画も。 有名人も、よくそういう発言をします。 ポジティ。フ信仰に圧倒されている人も少なくないでしよう。 しかし、人を前に進めるのは、ポジティブな力だけとは限りません。 ネガティプさからもまた力を引き出せることを、カフカは教えてくれます。 人生にはカフカの言葉が必要なときが : 生きることが苦しくて仕方ないとき、 気持ちが落ち込んで仕方ないとき、 ポジティブになんてとてもなれないとき、 ( たいと田 5 ったとき、 死こ せひこの本を開いてみていたたければと田 5 います。
あとがき誰よりも弱い人 237 「大多数の人たちとは言わないが、多くの人たちが無力なのだ。しかしカフカは己が ~ 力をたえず意識していて、他の人たちがまだ安全だと思っているところでそれを感 じていた」 言い方はちょっと難しいですが、じつに見事にカフカを表していると思います。 カフカは誰よりも弱い人でした。 強ければ気づかないことに、弱ければ気づけます。 足が弱ければ、ちょっとした段差にも気づけます。 - 手が弱ければ、ちょっとした持ちにくさにもな貳づけます。 もっともこういう観点からすれば、じつは巨大な力なのだが 八つ折り判ノート 「こういう観点」というのは、現実のネガティブな面を掘り起こすということです。 「ばくの弱さ おの
カフカの成績がよくなかった、いちばんの原因は、やはり彼の「自分はダメにちがい ない」という思い込みのせいであったかもしれません。 カフカの思い込みの力はすごいものですから。 望もっとも、その力が発揮されるのは、ネガティブな思い込みのときだけですが。 落第するだろうという暗い予想が外れても、何度外れても、それでもカフカは「じゃ 校 学 あ、次は大丈夫かも。自分はそれほどダメではないのかも」とはなりません。 章 六「逆にばくは、成功が重なるにつれて、最後はそれだけ惨めになるにちがいないと、か たくなに信じていました」と言うのが、カフカなのです。 失敗は気持ちを落ち込ませ、成功はさらに不安と心配を増大させる。 それでは、ポジティブになりようがありません。 一般的にネガティブな人というのは、「自分の失敗にばかり注目し、成功は無視する」 という傾向を持っています。 カフカの場合は、それがさらに極端であったと一言えるでしよう。 121 心ここにあらずの状態と大差ありませんでした。 ーーー父への手紙
わ もし、そういう力が湧いてこないなら、 そのときは、すべてお終いた もうこれまで
力いつだったか足を骨折したことがある。 生涯でもっとも美しい体験であった。 骨折という美しい体験
なんとか結婚しようと頑張るカフカ。 その姿もあわれですが、もっとかわいそうなのは、相手の女性です。 カフカはなぜフェリーツェを好きになったのでしようか ? 初めて会った後で、カフカはフェリーツェの印象を日記に書いています。 しょたい まの 「女中かと思った」「間延びして、骨張った、しまりのない顔」「所帯じみて見える服 装」「つぶれたような鼻」「ごわごわした魅力のない髪」「がっしりした顎」 し 望まるつきり悪口のようです。ところが、そのすぐ後に続けて、カフカはこう書いてい るのです。「もうばくは揺るぎない決断を下していた」 ひとめぼ 士ロ つまり、カフカのほうの一目惚れなのです。 章 九 いったいどこを気に入ったのか ? 第 「彼は彼女のたくましさにしがみ付きたいのである」とカネッティは言っています。 たしかに、右に並べたフェリーツェの特徴は、身体が丈夫そうで、生活力がありそう です。 それはカフカにはないものです。 カフカは彼女のその力を頼りに、結婚へと漕ぎ出そうとしたのかもしれません。 163 からだ あご
すべてお終いのように見えるときでも、 まだまだ新しい力が湧き出てくる あかし それこそ、おまえが生きている証なのだ。
絶望名人力フカの人生論 240 カフカのネガテイプな一言葉たちは、 意外にもあなたに力を与えてくれるはずです。