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検索対象: TAMIYA NEWS タミヤニュース 資料写真集4 クルップボクサー&20mm対空砲
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1. TAMIYA NEWS タミヤニュース 資料写真集4 クルップボクサー&20mm対空砲

3 " 30 20mm 20mm 「 20mm 対空機関砲 30 型 20mm 対空機関砲 38 型 1918 年、敗戦によってドイツは第一次大戦 を終結した。終戦後、ベルサイユ条約によっ てドイツの新型火砲の生産、設計には大幅な 制限が加えられた。その為にドイツの火器生 産会社はデンマークやスイス、スウェーデン 等にダミー会社を設立して、秘かに新兵器の 研究・開発を進めた。 2 cm F L A K ー 30 もその様な背景のもとに スイスに設立されたラインメタル・ポージッ グ社で 1920 年代木に完成された対空機関砲で あり、戦争中期まで最も多用された自衛用対 空機関砲であった。低空で侵入し攻撃して来 る敵の航空機に対しては小口径機関銃に比べ て大きな効果があげられるところから、銃単 体で地対空として、また自重 450 kg と軽量な ため車載火砲としても多用された。 通常 F L A K - 30 は 2 輪の着脱式トレーラ ーによって移動、運搬が行なわれる。発射の 際にはトレーラーから外されて接地して射撃 を行うが、非常に急を要する場合にはトレー ラーに載せたまま射撃を行うことができた。 射座を接地姿勢にすると 360 度回転が可能で あり、仰角は 90 度、俯角は 10 度である。操作 は、フレーム右側の仰俯角ハンドル、射座の前 にある方向ハンドルで行われ、共に射手自身 が行う手動式である。引金はペダル式で足で 操作する。発射は連射 ( 全自動 ) 、単射 ( 半自 動 ) の切替ができる。給弾方式は箱型弾倉で 1 つの弾倉は 20 発の容量があり、次々と交換 して射撃を続ける。その為に弾倉を装着でき る砲の左側に弾薬手が立ち弾倉を補充する。 計算上の発射速度は毎分 280 発、実際に 20 連 発の弾倉を交換して行うと毎分約 120 発が発 射可能である。弾薬には爆烈弾、徹甲弾、曳 光弾等が良く知られ、目的、用途によって使 い分けられた。 運搬用トレーラーはゾンダーアンハンガー 51 と呼ばれる Y 字型フレームを持つ製品で、 ドイツ軍で使用されるはとんどの車両によっ てけん引することができ、場合によっては馬 やケッテンクラート等でもけん引された。 FLAK - 30 は 1938 年に制定された改良型 F L A K ー 38 が出現すると生産が打ち切られ たが、その使用は戦争終結まで続けられた。 ドイツ空軍地上部隊に配備になったのは 1935 年からであったが、以来ポーランド、西部戦 線、アフリカ戦線、そして東部戦線で広く利 用され、対空兵器としての使用の他に 初速を利用して対戦車火砲としての使用もで きる万能機関砲であった。 ・ 20E 対空機関砲 30 型テーター 口径 20mm 砲身長 230Cm 450kg ( 自重 ) 重量 760 kg ( トレー フ 連射速度 120 発 / 分 ( 戦場 ) 280 発 / 分 ( 計算 ) 旋回角度 360 度 ( トレーフー上 40 度 ) 仰角 90 度 俯角 10 度 初速 900 m / 秒 7 最大射程 4800m ( 水平 ) 3670m ( 垂直 ) FLASH ELIMINATOR 消炎器 FLAKVISIER 対空照準器 TRANSMISSION (CARRIAGE TO SIGHT) 砲架・照準器同調シャフト SLIPPER 揺架 ELEVATION HAND WHEEL 仰俯角ハンドル ELEVATION ARM 照準器連動ロッド FLAK ー 30 は大変優れた対空機関砲とし て評判が良かった。しかし一面ではスペイン 内乱で試用された際、すでにその連射性能に 疑問を持つ人々がいた。低空で侵入して来る 航空機の射撃には極く短時間の内により多く の弾丸を目標に発射する必要がある。 F L A K ー 30 の連射速度は毎分 280 発 ( 計算上 ) で あり、より高い発射速度を持つ機関砲の計画 案が 1938 年に立てられた。 完成された機関砲は 2 cm F L A K ー 38 ( フ ルグアプペアカノーネ 38 ) として 1940 年前 線に出現した。 F L A K ー 38 は F L A K ー 30 を基本にモーゼル社で改良が加えられ、計算 連射速度を毎分 450 発に高められた。実際に 20 発容量の弾倉を使用しての実戦連射性能も 毎分 220 発と F L A K ー 30 の 2 倍近くになっ た。つまり F L A K ー 38 は 2 連装で F L A K ー 30 を使用するのと同等の効果が期待できる ことになった。他の重量や基本的なデータは、 ほ ( よ同しで、トレーラーもゾンダーアンハン ガー 51 、弾倉も共通で、その他、山岳部隊向 けの軽量砲架を取り付けた 2 cm ゲピルグス F L A K 38 も生産された。 1940 年の末になると更に多量の弾薬を発射 できる様に 4 丁の F L A K ー 38 を組合わせて 一台の砲架に載せたフラックフィーヤリング この 4 連装機関砲の連射速度 38 も出現した。 は毎分 1 , 400 発 ( 計算連射速度 ) 、実戦連射速 度は毎分 800 発になった。自重は単装の約 2 倍になったためにトレーラーも強化型のゾン ダーアンハンガー 52 が造られて使用された。 1940 年 FLAK ー 38 の生産が軌道に乗ると F L A K ー 30 に代って第一戦兵器として使用 され始めた。大戦終了時にドイツ軍は 17 , 589 台の 2 cm 対空機関砲を保有していた。その大 部分が F L A K ー 38 であったと言われている。 F L A K ー 30 と F L A K ー 38 の識別は外観 から比較的容易で、銃口先端部に付いている 消炎器を見れはよい。先端がラッパ状に開い ていれは 38 型、 2 段になったチュープ状なら ば 30 型である。砲架が見えれは識別はより簡 単で、弾倉装着部が大型の円形回転軸になっ ているのが 38 型である。 TRAVEL 凵 NG CLAMP 輸送用クランプ 0 F 旧 ING PEDAL (AUTO MAT ℃ ) 発射ペダル ( オートマチック ) GUNNER'S SEAT 射手座席 PLATFORM REST 接地固定脚 TRAVERSING HAND WHEEL 方向回転ハンドル FLAK ELEVATION ARM FLAKVISIER 照準器連動ロッド 38 型電子対空照準器 FLASH E 凵 MINATOR 消炎器 GRIP ストッパー付 ハンドルグリップ TRAVERSING HAND WHEEL 方向回転ハンドル ELEVATION HAND WHEEL 仰俯角ハンドル CONTAINER FOR CATCHING EJECTED CARTRIDGES 空薬莢受け SHIELD 射手防弾着 TRANSMISSION (CARRIAGE TO SIGHT) 砲架照準器 同調シャフト 0 PERSONNEL SHIELD 防弾板 0 ・ 20mm 対空機関砲 38 型データー 口径 20 mm 砲身長 225Cm 420kg ( 自重 ) 重量 740 kg ( トレー フ 連射速度 220 発 / 分 ( 戦場 ) 450 発 / 分 ( 計算 ) 旋回角度 360 度 90 度 仰角 俯角 20 度 880 m/8'J> 初速 最大射程 ( 垂直 ) 4800 m ( 水平 ) 3670 m 6 SHIELD STAY 防弾盾ステー ー共 ) ー共 ) F 旧 ING PEDAL 射手足かけ 0 GUNNER'S SEAT 射手座席 ELEVATION ARM 照準器連動ロッド PLATFORM REST 接地固定脚

2. TAMIYA NEWS タミヤニュース 資料写真集4 クルップボクサー&20mm対空砲

の砲架内側。 FLAK ー 38 の砲架は薄い鋼 板をプレス加工し、左右 2 枚を中央部で電気 : 幇妾して成形されている。その為に軽量化が 進み、同時に F L A K ー 30 に比べて強度も増 の FLAK ー 38 仰俯角ハンドル部。砲の上 下を行うハンドルで、このハンドルも方向回 転ハンドルと同様に移動時に回転を防止する 固定用ストッパーネジが後方に付属している。 F L A K ー 38 排莢孔。 F L A K ー 38 は自 動装填砲で、いわば大型化した機関銃であり、 発射済の空薬莢は自動的に銃から排莢され、 飛び出した薬莢が周囲に散乱しない様に網に よって空薬莢を回収した。写真中央に見える 四角な板状の部品は、排莢孔から砂等の侵入 を防ぐダストカバーで、遊底が後退すると自 動的に開く。 の F L A K ー 38 方向回転ハンドル部。ハン ドルにはストッノヾー付のグリップが付いてお り、下方には移動の際にギャの空転を防ぐス ーネジがあり、これをしめるとハンド ルは動かなくなる。 の F L AK ー 38 射手足かけ、引金部分。射手 はシートに足を前方に延ばした姿勢で着座し、 右足のつま先で丁度自動車のアクセルの様に 引金を前方に押して発射を行った。写真中央 の右に白く見える四角な部品がそれである。 の上部防弾盾保持ハ 。防弾盾は写真 19 で 示した様に下方は砲架に固定され、上方は砲 身回転軸外側からパイプ状の保持バーを前方 に突出して保持固定した。 の 38 型電子対空照準器照門部。射手はこの 箱型の中英部に見える照準ガラス上に映し出 される発光式照準標示と対象物を重ね合わせ て行う。戦闘機の射撃照準器と似た型式であ った。 の右側にオフセットされた射手座席、方向 回転ハンドル、仰俯角ハンドルの位置等が良 く理解できる。 38 型電子対空照準器。この照準器は方向 回転ハンドル、仰俯角ハンドルからの情報を 受けて自動的に照準器が中央部で敵機を直視 できる様に補修正するものであり、 35 型から 大幅に進歩した型式であった。 ⑩ F L A K ー 38 弾倉。変形を防ぐ目的で多 くのリプを外面に付属させた。ーっの弾倉内 には 20 発の 2cm 口径弾薬が装填できた。 FLAK—38 射座。姿勢が最も安定する 様に背もたれの角度は自由に変えることがで きる。 取材写真 P8 ~ P13 20m 30 本格的な半地下式の防衛陣地で使用され ① る F L A K ー 30 。 F L A K ー 30 は F L A K ー 38 の原型となった対空機関砲であったが、砲 架の形や射手座席の位置等は相当異なってい た。特に射手座席は砲身の軸線上にレイアウ トされていた 大西洋の璧に設置された F L A K ー 30 。 F L A K ー 38 の制定後 F L A K ー 30 の生産は 中止され、第一線には極力新型の F L A K ー 38 が投入されたが : 拡大される戦線は更に需 要を拡大させ、終戦に至るまで使用は続けら れた。 3 後方から見た F L A K ー 30 砲架。砲身軸 線上にある射手座席、回転、仰俯角ハンドル の位置、また照準器アームの位置が砲架左側 フレーム上にある等 F L A K ー 38 との差が良 く理解できる。 現在スペインに残っている F L A K ー 30 。 ④ 砲身先端の砲身制退器や砲架の設計の差がは っきりと見える。また砲座とトレーラーの装 着法も原理的には同しだが F L A K ー 38 より 砲座が小さな点が、突出した部分によって理 解できる。 戦車資料写真集 タミヤの戦車資料写真集は、モデル作りに また、情景作りに役立てていただけます。当 時の記録写真や実車の取材写真などが豊富に 掲載された資料集です。 「 , M AN を ws 資料写真集 1 川ティーンの号” けられている。 ゾンダーアンハンガー 51 の接地固定脚を 立てた位置にセットした様子を示す。 同しくゾンダーアンハンガー 51 の接地固 定脚を運搬用に折りたたんだ様子。しかし、 車両に連結する為のジョイントは外されてい ⑩ F L A K ー 38 の弾倉部。弾倉は機関銃等 の小型火器と同じ構造で複列式に納められた 20 発の弾薬がバネ圧で押し出される。弾倉周 囲の円型は、火砲の仰腑角軸であると共に空 薬莢受けを装着する枠としても利用できた。 右側の箱状の部品は、予備弾倉を入れて置く ホルダーである。 砲架後方より見た F L A K - 38 。 35 型対 空照準器の箱型基部が見える。後期型の電気 発光式の 38 型対空照準器との差が良く分かる。 照準器下方のハンドルは方向変換用のもので、 グリップ部にはストッノヾープレーキが付いて いる。 後方から見た F L A K ー 38 。砲架右側に 寄せてレイアウトされた射座や 35 型対空照準 器の様子が良く理解できる。方向変換や砲の 傾きを変える為のハンドルは共に手動式であ るが、その動きは大変スムーズで動かし易い。 朝後方から見た F L A K ー 38 全体。防弾盾 を外した F L A K ー 38 は大変スマートで小型 に見える。また全体にパイプとプレス加工を 大幅に採用した構造は軽量化、量産化の成功 に役立った。 F L A K ー 38 弾倉装着部。 F L A K ー 38 は連射性能を高める為に斜めに切り取ったマ ガジンハウジングを砲身左側に付属しており、 スムーズな弾倉の交換が容易であった。 朝前方から見た F L A K ー 38 防弾盾。避弾 効果を上げる為にほば中央部から傾斜が上下 に付けられている。 朝 FLAK ー 38 回転砲座固定ネジ。軽量対 空砲の最大利点である機動力を充分に活用で きる様に、軽い操作で方向・仰俯角の移動が 行える設計がされていた。反面トレーラー上 に載せて移動する際の振動によって不必要に 動かない為に固定ネジが数多く取り付けられ ていた 朝後方から見た防弾盾付 F L A K ー 38 朝 F L A K ー 38 後部脚クローズアップ。 F L A K ー 38 をトレーラーから下して接地する と円盤状の石突が地面に接して砲架を安定さ せる。砲架の中央部に電気溶接工作の跡が良 く見えるのが興味深い。 FLAK ー 38 の防弾盾装着部。防弾盾は 砲架から張り出したパイプ状の部品に蝶ナッ トによって装着され、容易に取外すことがで 側面から見た F L A K ー 38 。トレーラー から外して接地した状態で Y 字型のべース各 先端からは固定脚が突出して砲架を安定させ ている。 ① ⑨ ② の 1 ー乃、ティーンのⅣ号戦車 ドイツ軍の軍馬とまで言われたⅣ号戦車をア メリカのアバディーン戦車博物館に取材した 写真集です。写真はⅣ号 H 型を中心に紹介。 サスペンション周辺や各ハッチ部分など、細 部のクローズアップ写真がⅣ号戦車のモデル 作りには欠かせない資料集です。ページ数は ロページ、 50 点の写真を収録しました。 ⑨ F L A K ー 30 左側砲架下部。 F L A K ー 30 の射手は足を砲架の左右に 1 本ずつ延はし て着座した。しかし、これだと砲架左側に立 っ弾薬手のじゃまになるので、 F L A K ー 38 は射座を砲架右側に寄せて弾薬手がより素速 く作業できるようになった。 トレーラー上の F L A K ー 30 。トレーラ ⑥ ゾンダーアンハンガー 51 は F L A K ー 30 及び 38 に共通で、どちらの火砲の輸送にも使 用できた。 20m Ⅷ 朝 TAMIYANEWS な . 第 2 ーートイツ戦場写真集 実戦での記録写真を集めた写真集です。ペー ジ数は 38 ページ、ロ 8 点の写真が収録されてい ます。第 2 次大戦中、ドイツ軍の宣伝中隊と 呼ばれる部隊が撮影したもので貴重な写真ば かりです。モデル作りにはもちろん、情景作 りの参考としてもお役立ていただけます。各 写真の簡単な解説つきです。 取材後記 火砲モデル設計の常はすべての部品が表面 に露出、複雑に組み合わさる為、その写真取 材は他の取材以上に注意深く進められます。 今回の 20mm 対空機関砲の取材は、好条件に恵 まれ予想以上の成果をあける事が出来たと思 います。比較的小型の対象物だけにカメラが 自由にとどき、その構造が理解出来ます。プ ロポーションにこれといったポイントを見つ ける事の難しいこれら火砲は、その取材写真 の一枚一枚が、形をわり出す貴重な資料とな ります。細部撮影、さらに射撃手のポジショ ンを確認する為、シートに乗ってみます。 く程、体にフィットするそのレイアウトにあ らためてこの火砲の優秀性の一端を見たよう な気がしました・ 0 3 一 - イキリス・チャーチル戦車 第 2 次大戦中のイギリスの代表的な戦車、チ ャーチル戦車の資料集です。ページ数は 26 ペ ージ。戦場での貴重な記録写真幻点の他、博 物館での取材写真 62 点、さらに、高荷義之氏 のイラスト 80 点を掲載しました。チャーチル 戦車を各タイプごとに解説しましたから発達 史も理解できることでしよう。 ② 運搬用トレーラー ゾンダーアンハンガ ー 51 上に載せられた F L A K ー 38 。 F L A K とはフルグアプペアカノーネの略で対空砲の 意味である。写真の製品は防弾板が外されて いる。トレーラーの後方には短い接地固定脚 がありトレーラーをけん引車から外してもト レーラー自体を水平に保っことができる。 の F L A K ー 38 には 35 型対空照準器が取りつ 14