文春文庫 司馬遼太郎の本 司馬潦太郎 翔ぶが如く ( 全 + 冊 ) 司馬潦太郎 木曜島の夜会 司馬遼太郎 歴史を考える 司馬遼太郎対談集 司馬遼太郎・陳舜臣 対談中国を考える 司馬遼太郎 ロシアについて北方の原形 司馬潦太郎 手掘り日本史 ( ) 内は解説者 明治新政府にはその発足時からさまざまな危機が内在外在して 9 いた。征韓論から西南戦争に至るまでの日本をダイナミックに 捉えた大長篇小説。 Z 大河ドラマ原作。 ( 平川祐弘 ) し オースト一フリア北端の木曜島で、明治初期から白蝶貝採集に従 事する日本人ダイ。ハーたちがいた。彼らの哀歓を描いた表題作 他「有隣は悪形にて」「大楽源太郎の生死」「小室某覚書」収録。 日本人をつらぬく原理とは何か。千数百年におよぶわが国の内 政・外交をふまえながら、三人の識者、萩原延壽、山崎正和、 綱淵謙錠各氏とともに、日本の未来を模索し推理する対談集。し 日本と密接な関係を保ちつづけてきた中国を的確に理解してい るだろうか。両国の歴史に造詣の深い両大家が、長い過去をふ まえながら思索した滋味あふれる中国論。 日本とロシアが出合ってから一一百年ばかり、この間不幸な誤解 を積み重ねた。ロシアについて深い関心を持ち続けてきた著者 が、歴史を踏まえて、未来を模索した秀逸なロシア論。 私の書斎には友人たちがいつばいいるーーー史料の中から数々の 人物を現代に甦らせたベストセラー作家が、独自の史観と発想 の核心について語り下ろした白眉のエッセイ。 ( 江藤文夫 ) し し一 1 ー 49 し一ト 58
文春文庫 司馬遼太郎の本 司馬遼太郎 幕末 司馬遼太郎 夏草の賦 ( 上下 ) 司馬潦太郎 義経 ( 上下 ) 司馬遼太郎 日本人を考える 司馬遼太郎対談集 司馬遼太郎 殉死 司馬遼太郎 余話として ( ) 内は解説者 歴史はときに血を欲する。若い命をたぎらせて凶刃をふるった 3 者も、それによって非業の死をとげた者も、ともに歴史的遺産 だ。幕末に活躍した暗殺者たちの、いわば列伝である。 戦国時代に四国の覇者となった長曾我部元親。ぬかりなく布石 し、攻めるべき時に攻めて成功した深慮遠謀ぶりと、政治に生 きる人間としての人生を、妻との交流を通して描いた長篇。 牛若丸としての少年時代から、義経となって華やかに歴史に登 場したこの武将は、軍事的な天才ではあったが、あわれなほど に政治感覚がなかったため、ついに悲劇的な最期に至った。 梅棹忠夫、大養道子、梅原猛、向坊隆、高坂正堯、辻悟、陳舜 臣、富士正晴、桑原武夫、貝塚茂樹、山口瞳、今西錦司の十一一 氏を相手に、日本と日本人について興味深い話は尽きない。 戦前は神様のような存在だった乃木将車は、無罷ゆえに日露戦 争で多くの部下を死なせたが、数々の栄職をもって晩年を飾ら れた。明治天皇に殉死した彼の人間性を解明した問題作。 アメリカの剣客、策士と暗号、武士と言葉、幻術、ある会津人 のこと、『太平記』とその影響、日本的権力についてなど、歴史 小説の大家がおりにふれて披露した興味深い、歴史こぼれ話。 し一ト 38 し一 1 ー 24 し -1-26 し一 1 ー 36 し一 1 ー 37
文春文庫 司馬遼太郎の本 ( ) 内は解説者 司馬邃太郎 長年の間、日本の歴史からテーマを掘り起こし、香り高く豊か。 な作品群を書き続けてきた著者が、この国の成り立ちについ この国のかたち ( 全六冊 ) て、独自の史観と明快な論理で解きあかした注目の評論。 司馬遼太郎 山本七平、大江健一一一郎、安岡章太郎、丸谷才一、永井路子、立花 隆、西釋潤一、・デーケンといった各界の錚々たる人びとと 八人との対話 文化、教育、戦争、歴史等々を語りあう奥深い内容の対談集。 司馬遼太郎 すぐれた行動力と明晰な頭脳を持ち、敵味方から怖れと期待を 5 日取後の将軍徳川慶喜〈新装版〉一身に集めながら、ついに自ら幕府を葬り去らなければならな し かった最後の将軍徳川慶喜の悲劇の一生。 井上靖・司馬潦太郎 少年の頃からの憧れの地へ同行した一一大作家が、興奮も覚めや らぬままに語った、それぞれの「西域」。東洋の古い歴史から民 西域をゆく ( 平山郁夫 ) 族、そしてその運命へと熱論は続く。 司馬遼太郎 土佐の郷士の次男坊に生まれながら、ついには維新回天の立役 亠黽馬がゆく〈新装版〉 ( 全八冊 ) 者となった坂本竜馬の奇跡の生涯を、激動期に生きた多数の青 春群像とともに大きなスケールで描く、杰の青春小説。 司馬潦太郎 「関ヶ原の戦い」と「清教徒革命」の相似点、『竜馬がゆく』執筆 に到るいきさつなど、司馬さんの肉声が聞こえてくるような談 歴史と風士 話集。〈工集第一期の月報のために語られたものを中心に収録。 ( 向井敏 ) し一 1 ー 63 し一 1 ー 66 し一 1 ー 67
司馬遼太郎 十一番目の志士 ( 上下 ) 司馬遼太郎 世に棲む日日 ( 全四冊 ) 司馬遼太郎 酔って候 司馬邃太郎 春遼 文馬功名が辻 ( 全四冊 ) 司馬遼太郎 故郷忘じがたく候 司馬遼太郎 歴史を紀行する ( ) 内は解説者 天堂晋助は長州人にはめずらしい剣のスー。ハーマン。高杉晋作 は、旅の道すがら見た彼の剣技に惚れこみ、刺客として活用す 7 ( 奈良本辰也 ) る。型破りの剣客の魅力ほとばしる長篇。 幕末、ある時点から長州藩は突如倒幕へと暴走した。その原点 に立っ吉田松陰と、師の思想を行動化したその弟子高杉晋作を 中心に変革期の人物群を生き生きと描き出す。 土佐の山内容堂を描く「酔って候」、薩摩の島津久光の「きつね 馬」、宇和島の伊達宗城の「伊達の黒船」、鍋島閑叟の「肥前の 妖怪」と、四人の大名を材料に幕末を探る。 戦国時代、戦闘も世渡りもからきし下手な夫・山内一豊を、三 代の覇者交代の間を巧みに泳がせて、ついには土佐の太守に仕 立て上げたその夫人のさわやかな内助ぶり。 秀吉の朝鮮侵攻のおり、薩摩に連れてこられた陶工たちが、帰 化しても姓をあらためず、故国の神をまつりながら生きつづけ て来た姿を描く表題作に、「斬殺」「胡桃に酒」を収録。 風土を考えずに歴史も現在も理解しがたい場合がある。高知、 会津若松、佐賀、京都、鹿児島、大阪、盛岡な十一一の土地を 選んで、その風土と歴史の交差部分を見なおした紀行。 ( 永井路子 ) し一 1 ー 22
司馬遼太調 坂の上の雲 ( 一一 l) 司馬遼太郎 文春文庫司馬遼太郎作品リスト 最後の将軍ー徳川慶喜ー新装版余話として 翔ぶが如く 十一番目の志士 ( 上 ) ( 下 ) 木曜島の夜会 世に棲む日日 ( 一 ) 、 ( 四 ) 対談集 歴史を考える 酔って候 対談中国を考える 竜馬がゆく ( 一 ) ー ー ( 六 ) 新装版 菜の花の沖 ( 一 ) 功名が辻 ( 一 ) ー ( 四 ) ロシアについて北方の原形 故郷忘じがたく候 手掘り日本史 歴史を紀行する この国のかたち ( 一 ) ー 幕末新装版 八人との対話対談集 夏草の賦下 ) ( 下 ) 対談西域をゆく 義経 ( 上 ) ( 下 ) ( 八 ) 新装版歴史と風土 坂の上の雲 ( 一 7 ベルシャの幻術師 日本人を考える対談集 司馬遼太郎の世界 ( 文藝春秋編 ) 殉死 日清戦争から十年一一一一じりじりと 南下する巨大な軍事国家ロシアの 脅威に、日本は恐れおののいた。 「戦争はありえない。なぜならば私 が欲しないから」とロシア皇帝ニ コライ二世はいった。しかし、両 国の激突はもはや避けえない。病 の床て、数々の偉業をなしとげた正 岡子規は戦争の足音を聞きつつ燃 えつきるようにして、逝った。 著者紹介 司馬遼太郎 ( しば・りようたろう ) 大正 12 ( 1923 ) 年、大阪市に生れる。 大阪外国語学較蒙古言密斗卒業。昭 和 35 年、「梟の城」て、第 42 回直木賞 受賞。 41 年、「竜馬がゆく」「国盗 り物語」て菊池寛賞受賞。 47 年、 「世に棲む日日」を中心にした作家 活動て、吉川英治文学賞受賞。 51 年、 日本芸術院恩賜賞受賞。 56 年、日 本芸術院会員。 57 年、「ひとびとの 足音」て、読売文学賞受賞。 58 年、 「歴史小説の革新」についての功績 て啅月日賞受賞。 59 年、「街道をゆく 、、南蛮のみち I 、、」て、日本文学大賞受 賞。 62 年、「ロシアについて」て、読 売文学賞受賞。 63 年、「韃靼疾 ) 電求」 て大佛 : 知に賞受賞。平成 3 年、文 化功労者。平成 5 年、文イ庫受 著書に「司馬遼太郎全集」 ( 文 藝春秋 ) ほか多数がある。平成 8 ( 1996 ) 年没。 レ一 ( 八 ) 新装版 I S B N 4 ー 1 6 ー 7 1 0 5 7 8 ー 0 C 0 1 9 ろ \ 5 5 2 E 定価 ( 本体 552 円 + 税 ) 文春文庫 し 1 文春文庫 文 ・風間完 カバ 552 十税 文春文庫
文春文庫 坂の上の雲 司馬遼太郎 文藝春秋
文春文庫 坂の上の一 司馬遼太郎 文藝春秋
文春文庫 うえ さか 坂の上の雲 ( 三 ) 1999 年 1 月 10 日新装版第 1 刷 定価はカバー 表示してあります 2001 年 11 月 25 日 第 9 刷 しばりようたろう 著者司馬遼太郎 発行者白川浩司 発行所株式会社文藝春秋 東京都千代田区紀尾井町 3 ー 23 〒 102 ー 8008 TE L 03 ・ 3265 ・ 1211 落丁、乱丁本は、お手数ですが小社営業部宛お送り下さい。送料小社負担でお取替致します。 文春ウエプ文庫 http: 〃 www.bunshunplaza ・ com 文藝春秋ホームページ http: 〃 www.bunshun.co ・ jp 印刷・凸版印刷製本・加藤製本 Printed in Ja pa n ISBN4—16-71057 & -0
360 駆逐隊・艇隊は略す 参謀などは一部略す 連合艦隊および第三艦隊編成表 ( 日露開戦時 ) ( 第三艦隊 ( 旗艦厳島 ) 連合艦隊司令長官東郷、平→八郎 ( 中将 ) 司令長官東郷平八郎 ( 中将 ) 司令長官上村彦之丞 ( 中将 ) 司令長官片岡七郎 ( 中将 ) 参謀長島村速雄 ( 大佐 ) 参謀長加藤友三郎 ( 大佐 ) 参謀長中村静嘉 ( 大佐 ) 参謀有馬良橘 ( 中佐 ) 参謀佐藤鉄太郎 ( 中佐 ) 参謀岩村団次郎 ( 中佐 ) 参謀秋山真之 ( 少佐 ) 参謀下村延太郎 ( 少佐 ) 参謀松本直吉 ( 少佐 ) 笠参謀松村勇 ( 大尉 ) 雲参謀山本英輔 ( 大尉 ) 隊巡洋艦厳島 ( 旗艦 ) 戦装甲海防艦鎮遠 艦副官永田泰次郎 ( 少佐 ) 艦副官舟越楫四郎 ( 少佐 ) 五巡洋艦橋立・松島 旗 司令官梨羽時起 ( 少将 ) 司令官三須宗太郎 ( 少将 ) 第通報艦宮古 隊隊参謀塚本善五郎 ( 少佐 ) 隊隊参謀松井健吉 ( 少佐 ) 隊司令官東郷正路 ( 少将 ) 戦参謀吉田清風 ( 少佐 ) 艦戦参謀飯田久恒 ( 大尉 ) 艦、一戦艦三笠・朝日・富士 六巡洋艦和泉 ( 旗艦 ) ・須磨 一一一装甲巡洋艦出雲・吾妻・浅間第 一第八島・敷島・初瀬 ( 旗艦 ) 秋津洲・千代田 通報艦竜田 八雲・常碆・碆手 ( 旗艦 ) 第 第 司令官細谷資氏 ( 少将 ) 通報艦千早 司令官出羽重遠 ( 少将 ) 隊参謀西禎蔵 ( 少佐 ) 参謀山路一善 ( 少佐 ) 司令官瓜生外吉 ( 少将 ) 戦装甲海防艦扶桑 ( 旗艦 ) 一 = 参謀竹内重利 ( 大尉 ) 戦参謀森山慶三郎 ( 少佐 ) 七砲艦平遠・海防艦海門 第砲艦磐城・鳥海・愛宕 第巡洋艦千歳 ( 旗艦 ) ・高砂 四巡洋艦浪速 ( 旗艦 ) ・明石 海防艦済遠 笠置・吉野 高千穂・新高 砲艦筑紫・摩耶・宇治 平壤 鎮浦
以来つくりあげてきたこのような心情のこれは最後の時代であったかもしれない。 ハロフスクでは、リネウィッチ大将が、露土戦争でもらった聖ジョージ章を胸につ けて、好古を待っていた。 リネウィッチは、ロシア陸軍きっての頭脳であるクロバトキンとつねに併称される人 材で、戦術家としてはむしろクロバトキン以上であるとさえいわれていた。 かれは、義和団事件 ( 北清事変 ) のときにロシア軍司令官として北京に入城し、その 後ひきつづき駐屯軍司令官になったとき、同職の好古と往来があった。ついでながらリ ネウィッチは、北京入城のとき、かれの配下のロシア兵のすさまじい掠奪を制止しなか ったばかりか、かれ自身も掠奪品を着服したということで、当時の各国の在清武官のあ いだで評判であった。 さらについでながら、このリネウィッチは、こののち、日露戦争のとき、総司令官の クロバトキン大将を輔佐して作戦を立て、奉天大会戦のときは第一軍司令官になって戦 いを指揮した人物である。 好古は到着の夜、リネウィッチ将軍が設けてくれた歓迎宴にのぞみ、大いに談じ、大 いにのんだ。 「央談 こ時を移せり」 と、その日記に書いたが、かれはいよいよロシア人がすきになった。