都会的なセンチメンタリズムに充ちたの短 村上春樹 安西水丸著象工場のハッピーエンド 編と、カラフルなイラストが奏でる素敵なハ ー。語り下ろし対談も収録した新編集。 もう戻っては来ないあの時の、まなざし、語 螢・納屋を焼く・ らい、想い、そして痛み。静閑なリリシズム その他の短編 と奇妙なユーモア感覚が交錯する短編 7 作。 老博士が〈私〉の意識の核に組み込んだ、ある 世界の終りとハード ポイルド・ワンダーランド 思考回路。そこに隠された秘密を巡って同時 進行する、幻想世界と冒険活劇の一一つの物語。 谷崎潤一郎賞受賞 ( 上・下 ) 交通ストと床屋と教訓的な話が好きで、高い 第著村上朝日堂の逆襲 ところと猫のいない生活とスーツが苦手。御 存じのコンピが読者に贈る素敵なエッセイ。 好奇心で選んだ七つの工場を、御存じ、春樹 村上春樹 安西水丸著日出る国のエ日勿 & 水丸コンビが訪ねます。カラーイラストと ェッセイでつづる、楽しい〈工場〉訪問己。 カラフルで夢があふれるイラストと、その隣 村上春樹 に気持ちよさそうに寄りそう、 安西水丸著ランゲルハンス島の午後 ングなエッセイでつづる編。 村上春樹著 村上春樹著

村上春樹 & 安西水丸 「千倉における朝食のあり方」 「千倉におけるタ食のあり方 , 「千倉サーフィン・グラフィティー」 「男にとって " 早い結婚。はソンかトクか」 付録田カレーライスの話 文・安西水丸 画・村上春樹 付録図東京の街から都電の なくなるちょっと前の話 文・安西水丸 画・村上春樹 208 あ と が き 230 本文イラスト安西水丸 193

村上朝日堂 村上春樹 / 安西水丸 村上朝日堂 村上春樹 Murakami Haruki IIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIII 9 7 8 41 01 0 01 5 2 6 ヒ、一ルと豆腐と引越しとヤクルト・ スワローズが好きで、蟻ととかげと 毛虫とフリオ・イグレシアスか嫌い で、あるときはムー ン・ノ、ノ、 : こ またあるときはロンメル将軍に思い を馳せる。そんな「村上春樹ワール ド」を、ご存し安西水丸画伯のイラ ストが彩ります。巻末には文・安西、 画・村上と立場を替えた「逆転コラ ム」付き。これ一冊であなたも春樹 & 水丸ファミリーの仲間入り ! ? 新潮文庫 村上春樹の本 螢・納屋を焼く・その他の短編 世界の終りとハードボイルド・ ワンダーランド ( 上・下 ) 雨天炎天 ーギリシャ・トルコ辺境紀行ー 村上朝日堂はいほー ねじまき鳥クロニクル 第 1 部泥棒かささぎ編 ねじまき鳥クロニクル 第 2 部予言する鳥編 ねじまき鳥クロニクル 第 3 部鳥刺し男編 村上春樹 の本 安西水丸 象工場のハッピーエンド 村上朝日堂 村上朝日堂の逆襲 日出る国の工場 ランゲルハンス島の午後 村上朝日堂超短篇小説 夜のくもざる カバー印刷錦明印刷デザイン新潮社装幀室 1949 ( 昭和 24 ) 年、京都府生れ。早稲 田大学文学部卒業。 ' 79 年、『風の歌を 聞け』でデビュー、群像新人文学賞受 賞。主著に『世界の終りとハードボイ ルド・ワンダーランド』 ( 谷崎潤一郎 賞 ) 、『ノルウェイの森』、『ねじまき 鳥クロニクル』 ( 読売文学賞 ) など。 安西水丸 Anzai 1 9 2 01 9 5 0 0 4 7 6 0 を◎ 定価 : 本体 476 円 ( 税別 ) 1942 ( 昭和 17 ) 年、東京生れ。日大芸 術学部卒。電通、平凡社などでアー トディレクターを勤めた後、フリー のイラストレーターとなる。広告、 装幀、漫画、小説、工ッセイなど多 方面で活躍している。著書は『平成版 普通の人』『手のひらのトークン』など。 村上春樹 安西水丸 I S B N 4 ー 1 0 ー 1 0 0 1 ろ 2 ー 4 C 0 1 9 5 \ 4 7 6 E カ む 5 2 安西水丸 0 \ 476

村上朝日堂 というのは女の子にもてるから心配でしよう ? 」なんて言わないでほしい。 ああいうこと一一一一口 われるとあとに尾を引くんだから。 以上 一九八四年六月 村上春樹

村上春樹著雨天炎天 村上春樹著村上朝日堂はいほー / キャリ ナイン・ストーリ サリンジャー 野崎孝訳 フィッ】ンエラルド 野崎孝訳 ヘミングウェイ 大久保康雄訳 ・キング 永井淳訳 グレート・ギャッビー ギリシャ正教の聖地アトスをひたすら歩くギ リシャ編。一転、四駆を駆ってトルコ一周の 旅へ タフでワイルドな冒険旅行 / 本書を一読すれば、誰でも村上ワールドの仲 間になれます。安西水丸画伯のイラスト入り で贈る、村上春樹のエッセンス、全引編 / 狂信的な母を持っ風変りな娘ー 1 ・周囲の残酷 な悪意に対抗するキャリーの精神は、やがて ハランスを崩して : 。超心理学の恐怖小説。 はかない理想と暴虐な現実との間にはさまれ て、抜き差しならなくなった人々の姿を描き、 鋭い感覚と豊かなイメージで造る九つの物語。 豪奢な邸宅、週末ごとの盛大なパー 絢爛たる栄光に包まれながら、失われた愛を 求めてひたむきに生きた謎の男の悲劇的生涯。 第一次大戦のために性的不能となった青年を 日はよに日升「る中心に、南国スペインの光の下で虚無と享楽 の淵にただよう″失われた世代″の生態を描破。 ーギリシャ・トルコ辺境紀行ー

新潮文庫 村上朝日堂 村上春樹 安西水丸 新 潮 著 社

新潮文庫 村上朝日堂 村上春樹 安西水丸 著 新 0 潮社 歹 8 / 版

村上春樹 & 安西水丸

文・安西水丸 付録①カレーライスの話 画・村上春樹 ばくはカレーライスが好きなのでよく食べる。一週間に三回は食べている。 何時の頃からカレーライスを好きになったのかわからないけれど、子供の頃暮していた千 倉にいた頃からすでに好きだったようだ。 堂千倉は千葉県の房総半島の南端にある海辺の町で、ばくは三歳くらいの頃から中学を卒業 日するくらいまで母と二人で暮していた。 朝ばくが子供の頃この町には肉屋さんというのがなくて、肉というのは東京にいた姉たちが 上時々遊びに千倉に来る時に持ってきてくれるといった感じだった。 村ばくは肉はきらいだった。 母は肉を食べないばくになんとか肉を食べさせようとしてカレーライスを思いついたので はないかと思っている。カレーライスの時だけはばくも肉を食べた。それでもどちらかとい えば千倉の海でとれるサザ工やトコプシ、カサ貝などで作るカレーライスの方が圧倒的にお いしかった。 どうもカレーライスは子供が初めて中毒におちいる食べ物のようで、自分の言うなりにな らない女をシャプ漬けにするヤクザみたいに、肉を食べないばくは母親によってカレーライ 224 くら ころ づ

文・安西水丸 付録図東京の街から都電のなくなるちょっと前の話 画・村上春樹 東京の街から都電が何時の頃なくなったのだろうか。 調べればすぐにわかることだろうけれど、ぼくにはなんとなくある朝通りに出たら都電が っ 東京の街から消えてしまっていた、といった感じが好きで、そんなふうに思うことにしてい ち みやけ ばくは高校時代、赤坂から九段にある私立高校に都電で通っていた。春の桜の季節の三宅 ざか の 坂あたりから九段上あたりまでの桜はみごととしか言いようのない美しさだった。風が吹く 電 と舞い散る桜の花びらが走っている都電の中にまでとびこんできて、同じ電車に乗り合わせ 街ている女学生なんかの髪についたりして、そんな感じも仲々良かった。 の 京 ばくは友だちの家に遊びに行く時も、デパ トや映画に行く時もほとんど都電を利用して よこおただのり 東 いた。先日イラストレーションの年鑑の仕事で横尾忠則さんに会った。横尾さんと口をきく のはもちろんはじめてのことで、なんとなく緊張して何を話していいのかわからなかった。 実はまだ学生だった頃。 すきや 今の銀座のソニービルのあたりを地下鉄では西銀座、都電では数寄屋橋と呼んでいた頃、 2 というナンバーの都電がその数寄屋橋から後楽園を通って池袋まで走っていた。ばくが銀 ころ