ヨーロッ / 版 ED75 シリコン整流器式交流機関車 E32001 保 敏 久 ED75 か登場したのは 1964 年 , 最初のシリコン整流器式 交流機 E F 70 形の登場はその 2 年前であるから , もう 15 年も前のことになる . 今では最新式とはいえないが , も っとも安定した性能を持っ交流用の主力機関車としてな じみが深い . 交流電化の先進国ョーロッパでは ED75 に相当するダ イオード・ロコはどのような位置づけになっているたろ ーロに交流機といっても低周波 ( 162 / 3Hz ) のも う力、 ? のと商用周波数 ( 50 ・ 60Hz) のものでは整流器式に対す る評価が異なるし , 複周波数式 , 交直両用 , 多電気方式 となると , また違った観点からシステムの設計がなされ る . 交直両用機の場合は , 交流区間では直流化する機構 を追加する方式かもっとも単純なので , もつはらシリコ △西ドイツで円 69 年に作られたシリコン整流器式機関車 . 現在は形式変史 ン整流器式がその主流を占めている . しかし , 交流専用 されて西ドイツ国鉄 1820 田となっている・ v スイスの代表的シリコン式整流器機関車 . BLS の Re4 / い 60 形 ( 旧 260 形 ) 機の場合にはいろいろな方式が考えられ , 必すしもシリ コン整流器式が主流でない . ます , 低周波式の分野では , 交流整流子電動機が昔か ら使われ , その技術も確立されており , 勾配線区では回 生プレーキも使用でき価格も比較的安い . それを整流器 式に変更するには , 粘着性能や保守面の利点がなけれは 意味がないことになる . もうひとつ , サイリスタ位相制 御式というさらに進んだ方式が実用化され , どうせ半導 体を使用するならはダイオードよりはサイリスタ式の方 か総合的に見て得策かも知れない . このような技術的発 展の谷聞に位置する関係上 , 低周波式の交流電化を採用 している国では , その主力機に採用される機会が少なか 次に商用周波数式の分野では , 水銀整流器式がます発 達した . しかし水銀整流器は長所もあるが , 取り扱いの 面ではやっかいで , 重量も大きい . また , 商用周波数で は整流子電動機は整流の面から実用か難かしい . したが ってシリコン整流器の大容量のものが実用化されると , たちまち従来の方式にとって代わった . むしろ商用周波 数の電化がシリコン整流器の発達を促進したといえる . この方式は構造が簡単で , 軽量大出力のものかできる が , 引張力を制御するためにはタップ制御のような有接 点制御が必要で , もっと連続的なバーニヤ制御をしよう と思えは , ED75 のような磁気増幅器や抵抗制御を併用 する必要がある . また電力回生プレーキが成立しない . サイリスタの登場はこのようなダイオード・ロコの持 っ欠れをすべてカバーしうるもので , 商用周波数式の分 野でも各国の最新形はサイリスタ式に移行している . た だ , 価格が高いことや通信系統への誘導障害などの点で プルガリア国以 E42 v チ、 - コのスコグ製 , 88
表 6 岩見沢第ニ区 ED765 使用旅客列車ー 覧 ( 昭引 . 10 現在 ) 旭川間であるが優等列車では非電化区間へ直通するため DL けん引の場合が多く , わずかに " ニセコ 21 号 " ( 小樽 けん引区間 けん引区問 列車番号 列車番号 ー札幌間 ) と " 大雪 5 号 " ( 札幌ー旭川間 ) の 2 往復のみ 小手札岩滝旭 小手札岩滝旭 ( 列車名 ) ( 列車名 ) 見 見 である . したがって仕業の多くは普通旅客列車と一部の 樽稲幌沢川川 樽稲幌沢川川 貨物列車となっている . また重連仕業については現在設 定されておらす全列車とも単機でけん引している . なお 小樽ー旭川間の ED765 けん引旅客列車を表 6 に示した . 門司区 ED76 が最初に配置された門司区には現在 9 両が配置さ れている . 運用区間は門司一八代間であるが , ED72 ・ 73 に押されて仕業数 3 , 使用両数 3 両と稼動率が低くな っている . 現在優等列車の仕業はなく , 旅客列車のけん 引は八代ー熊本間の 124 列車だけである . また直通列車 は東小倉ー熊本間の荷物列車 ( 荷 35 列車・荷 1044 列車 ) 1 往復をけん引しているにすぎない . 大分区 大分区の ED76 はすべて一般形で , 現在 42 両が在籍して いる . 運用区間は日豊線関係に限定され , 門司港ー南宮 門司区 崎間となっており , 優等列車をはじめ貨物列車に至るま ED73 の増備として製造された ED753 は現在門司区に で幅広く運用されている . 特に大分以南は全列車 ED76 全機 11 両が配置されている . 運用区間は門司ー長崎・熊 ( 一部鹿児島区 ED76 のを含む ) でけん引されている . 本間で , 仕業はすべて貨物列車である . 運用のうち熊本 九州地区の ED76 は非重連形であるが , 荷 1043 列車の佐 へ直通する列車は特急貨物 A の 5055 列車・ 5054 列車の 1 伯 - 南延岡間では同形式の重連を見ることができる . 往復だけであるため , もつばら長崎・香椎操ー門司間の ( 表 7 参照 ) 貨物列車に使用されている . また現在は定期の重連仕業 鹿児島区 は設定されていない . 鹿児島区には現在 ED761 が 14 両 , ED76 一般形が 43 両 の合計 57 両が在籍している . 運用区間は門司港ー西鹿児 ■ ED76 岩見沢第ニ区 島・長崎・佐世保・宮崎と九州の電化区間のほば全線を 北海道電化の中心基地岩見沢第二区には ED765 が 22 両 走破している . ED761 は以前 20 系使用の寝台特急をけ 在籍しており 25 仕業を担当している . 運用区間は小樽ー ん引する目的で製造されたものであるが , その後九州乗 第を第藝一第第 ; 題薄第↓ ~ を蕚第ー 4 2 4 ( からまっ ) 5 ー 8 ( 大雪 5 号 ) 8 2 2 8 2 4 8 2 6 ー 2 2 ( ニセコ 1 号 ) 3 2 2 ー 3 4 8 2 8 8 3 2 8 3 0 8 3 4 8 3 6 8 3 8 8 4 0 下り 8 8 2 5 8 2 7 ー 3 5 8 3 ー 8 3 3 ー 0 3 8 3 5 ( 大雪 5 号 ) 4 2 3 荷 4 3 荷 4 5 上り 荷 4 2 荷 4 4 臾羽線下り普通列車 を引き山形出発の ED757 円 77 ー 8 ー 1 写真 : 三島富士夫
赤べコ " の 3 重連・臨時貨物がウヤになるとその補機を回送のため 3 重連となる 奥中山にて円 76-5 ー 8 写真 : 前田信弘 福島区 間 ) の 3 本であるが , この内下り " 十和田 2 号 " は 20 系 43.1 ( ) 以来 ED75 の配置がなかった福島区では ED71 試 化されているので , 往年の " ゆうづる " をしのぶことが 作車 ( 1 ・ 3 号機 ) の廃車にともない 51 年の 9 月から 11 月 できる . その他の運用としては常磐線内での仕業が多く にかけて代替機として 4 両の ED75 (M 形 ) が配属され 客貨双方に用いられている . なお常磐線関係の普通列車 た . 現在の運用区間は黒磯ー福島間で仕業数 4 , 使用両 で E D 75 けん引のものは表 4 に示す . 数 4 両となっている . そのため ED75 が検査等で使用で 秋田区 きない場合は ED71 が仕業につくことになる . 優等列車 奥羽線の中心基地である秋田区には現在 9 ( ) 両の ED757 の仕業としては上りの " 津軽 1 号 " ・ " 津軽 2 号 " ( 福島一 が配置されているが , これは電気機関車の同一形式配置 黒磯間 ) の 2 本で , その他に黒磯ー郡山・福島間の普通 両数としては全国一である . したがって仕業数も多く 列車と区間貨物列車のけん引に当っている . ( 表 3 参照 ) 100 仕業となっている . 運用区間は奥羽線の米沢一青森 内郷区 間と羽越線の鼠ヶ関ー秋田間であるが , 運用の中心は前 常磐線内唯一の ED75 の基地である内郷区には現在若番 者で , 羽越線は交直セクションの関係から直通列車には を中心に 32 両が配置されている . 連用区間は青森ー土浦 もつばら EF81 が用いられている . なお秋田一青森間で 間で , 優等列車の仕業としては下り " 十和田 2 号 " ・ " 十 は全列車 ED757 でけん引されている . 羽越線内の ED 和田 3 号 " , 上り " 十和田 1 号 " ( 各列車とも水戸ー青森 757 けん引列車は表 5 に示すとおりである . 第を 57
E D75 ・ 76 形機関車配置表 ( 昭 52.4.1 現在 ) 局北海道 盛 秋 水 大分 鹿児島 田 司 尸 門 計 形式区 岩見沢第ニ 青 森 盛 田 長町 岡 秋 福島 内 司 大分転 鹿児島 郷 門 27 ~ 34 7 田 ~ 735 ~ に 4 3 田 ~ 3 Ⅱ 40 ~ 54 737 ~ 7 引 35 ~ 39 に 5 ~ に 8 に 9 ロ 0 ~ 9 ( 47 ) 仙 ロ 岡 0 ~ 田 0 IOOI ~ 田 24 田 26 ~ 39 5 田 55 ~ に 0 ED75 ( 49 ) ( 66 ) ( 90 ) ( 32 ) 300 5 田 ~ 522 29 ~ 54 56 ~ 64 87 ~ 94 IOOI ~ 田 ( 57 ) 9 ~ 28 65 ~ 86 ED76 ( 22 ) 23 23 引い - つ」 - 体 - 4- 4 区計 局計 •ED75 あり , 運用の中心は八戸ー盛岡間の前補機および貨物列 岩見沢第ニ区 車である . 試作車として製造された E D 755 は s G を持たないため 盛岡区 同区の主力機 ED765 と共通運用を組むことができず , も 盛岡区には現在 ED75 一般形 47 両が配置されている . 運 つばら岩見沢一旭川間の区間ローカル貨物列車のけん引 用区間は青森ー長町間であるが , 優等列車の仕業は無く に当っている . なお機関車両数が 1 両であるため検査等 直通列車の仕業も少なく運用の大半は一戸ー沼宮内間 の際には E D765 がこの連用に入ることになる . ( 図 1 参 ( または八戸ー盛岡間 ) の補機仕業でしめられている . 照 ) したがって現在では同区の ED75 は補機専用機の感があ る . また , 不定期ではあるが一戸ー沼宮内間で同区の E 図 1 ED755 運用表 D75 による三重連が見られる . ( 地急 2168 列車・一戸発 岩 見 13 時 30 分 ) なお同区の ED75 けん引の旅客列車は表 2 を 沢 参照願いたい . 長町区 長町区には現在 66 両の ED75 が在籍しているが , これは 東北・常磐関係の基地中で最大両数を誇るものである . 連用区間は青森区のそれと同様に青森ー黒磯・水戸であ るが , 東北・常磐両線のジャンクションに位置している 青森区 表 1 東北・常線関係 D75 けん引優等列車一覧表 ( 昭引 . 10 現在 ) 青森区には現在 ED7510 (P 形 ) 38 両 , E けん引区問 けん引区問 D75 一般形 (M 形 ) 11 両がそれぞれ在籍し 列車番号 黒水福仙盛青 福仙盛青 黒水 ( 列車名 ) 平 平 ている . 連用は P 形限定の 1 組と M 形また 尸 岡森 尸 島台岡森 は P 形の 2 組 , P 形または M 形使用の * 組 下り圓 01 d. 亟 . 日 ) コ ( あけほ・の 1 号 ) から成っているが , 同区の中心は P 形限定 ー 0 0 3 ( あけぼの 2 号 ) の 1 組であるといえる . 1 組での主要列車 5 0 0 7 ( 青・ P ) ( ゆうづる 4 号 ) 7 は特急旅客および特急貨物で前者は単機で ( ゆうづる 5 号 ) 50 ー 7 後者は重連総括でけん引されている . 運用 ( ゆうづる 6 号 ) 区間は青森ー黒磯・水戸で , 通し連用も前 ( ゆうづる 7 号 ( 北星 ) 記の列車を中心に数多く組まれている . な ( 八甲田 ) お主要列車のけん引区間を表 1 に示すが , ( 新星 ) " ゆうづる " は 51 年 10 月改正から 24 系とな ( 十和田 2 号 ) 2 0 3 ったため , あえて P 形限定とする必要がな ( 十和田 3 号 ) 4 0 ー くなり , 1 往復が 2 組に移された . M 形ま ( 津軽 1 号 ) 4 0 3 たは P 形使用の 2 組は 1 組とは異なり優等 ( 津軽 2 号 ) 3 0 5 ー 特貨 A 列車の仕業は少なくわずかに " ゆうづる " 3 0 5 3 特貨 A 1 往復と上り " 十和田 2 号 " の 3 本だけで 49 66 90 90 20 20 32 32 4 430 96 70 旭 2263 2260 5 57 ー 9270 A 3 2 列車番号 ( 列車名 ) ( あけぼの 1 号 ) ー 0 0 4 ( あけほの 2 号 ) 8 ( ゆうづる 1 号 ) 5 0 0 8 ( ゆうづる 2 号 ) ( ゆうづる 3 号 ) 5 0 ー 8 ( ゆうづる 4 号 ) 3 2 ( 北星 ) ( 八甲田 ) ( 新星 ) 2 0 2 ( 十和田 1 号 ) 2 0 4 ( 十和田 2 号 ) 4 0 2 ( 津軽 1 号 ) 4 0 4 ( 津軽 2 号 ) 特貨 A 3 0 5 2 特貨 A ( 長 ) ( 青・ P ) ( 長 ) ( 内 ) ( 内 ) 青青青青 ( 青・ P ) ( 青・ P ) 55
石 075 ・ 076 の活躍 鳥栖ー佐世保間 ( 88.4km ) , 肥前山口一長崎間 ( 85.7km) ■ E D75 ・ 76 形電気機関車の運用 計 2 , 480.2km と全電化区間の約 1 / 3 ( 交流電化区間の約 国鉄の電化キロは 7 , 813. ( ) km ( うち直流 3 , 046.9km , 交 1 / 2 ) に及ぶ . 流 4 , 766. lkm ) であるが , ED75 ・ 76 形電気機関車の運 用区間は , 右頁のように小樽ー旭川間 ( 170.6km ) , 青森 なおここでは , 各区所における昭和 51 年 10 月 1 日改正 後の ED75 ・ 76 形機関車の区別連用表 , およびファン的 ー酒田間 ( 290. 6km), 秋田一米沢間 ( 258. 6km), 青森 にも興味がもてそうな使用列車一覧を連用表から抜すい ー黒磯間 ( 575.9km), 岩沼ー土浦間 ( 279.2km), 門司 国鉄連転局車務課坂井重夫 港ー鹿児島間 ( 388.5km), 小倉ー南宮崎間 ( 342.6km) , しまとめてみた . → 55 べージへ続く E D75 形電気機関車機関区別運用表 ( 昭 51 . 10 改正 ) 機関 車キ ロ 使用両数配置両数 仕業数 機関区 本務 その他 岩見沢第ニ 388 . 2 巧′ 7 Ⅱ . 8 2 4 月 森第文は ( p ) 6 ′ 955 . 4 は (M) 2 ′ 603 . 2 ( ( 6.3 ) ) 盛 岡 貶′ 384 . 8 田 30 ′ 6 引 . 5 長 町 25 卩 02 . 7 島 福 し 247 . 5 E C) 7 ー 内 郷 に′ 956.0 司 2 ′ 628.9 ( ( 6.3 》 97 ′ 674.0 E D76 形機関車区所別運用表 機関 車 キ ロ 所 区 本務 の他 そ 岩見沢第ニ 6 ′ 699 . 3 752. 3 司 598 . 5 26.7 大分転 773.9 ロ′ 468.6 鹿児島 円′ 296.2 l, 366.4 計 2 ′引 9.3 4 の 062 . 6 D75 ・ 76 形機関車区所別運用表 機関車 キ ロ 本務 その他 使 用時 計 折返 し 計 39 し 6 田′引の 5 ん 388 ′ 6 2 ′ 603 第 2 ( ( 6.3 》 田′ 736.9 引′ 982.0 26 ′ 926.5 し 277.0 ロ′ 098.4 2 ′ 736.6 ( ( 6.3 》 8 ′ 352.9 運 転 つな一 0 【 0 CD 0 4 4- CD っ 0 っこ 一 4- 0 【 0 . 25 48 匚 50 244.03 82.39 7. 35 田 4 . 円 8 に 50 37.23 8 . 50 引 7 . 引 2 コ 3 45 コ 6 2 ′ 5 93 . 7 433 . 2 3 4 【 0 「 / 0 CD 4- つ」 774. 23 し 487 コ 3 川 92 . 30 83.07 489.20 馬 8 コ 3 引 6 . 24 483.48 440 . 00 47 .08 に 5.27 79 コ 8 45 7 . 59 し 003.25 752 .30 35 . 59 363.53 88 . 55 4 ′ 352 . l, 330.5 し 823.8 29 . 5 2 . 4 7 . 7 門 2 6 9 ( 昭引 . 10 改正 ) 使用両数配置両数 仕業数 一三ロ 4 ′ 530.23 L657.45 2 ′ 872.38 IO ′ 6 78 . 9 使 用時 計 372 . 37 733 コ 230 し 046.38 2 93.3930 折返 し 計 7 ′ 4 引 . 6 625 . 2 ′ 242 . 5 2 の 662 . 6 42 ′ 98 匚 9 2 2 9 ( 昭 51 . 10 改正 ) 使用両数配置両数 仕業数 3 2 8 4- 0 ” 0 CO c-D つな CD ロ 2 . 37 23.06 242.59 383 . 22 822.04 200 .00 絽 . 06 490 」 330 663 コ 6 l, 37 に 353 ( ) 門 使 用 時 計 打返し 2 を 479.49 計 ( ( 6.3 ) ) 丐し 334.8 46 に 4 379.3 ( ( 6.3 》 ロ 7 ′ 736.6 3 9 9 3 4 8 計 使用一両当り 配置一両当り 6 ′ 724.02 20. 30 . 引 4 ′ 244 コ 3 ロ′ 598 . 2 み 6
これも西ドイツ国鉄のシリコン式機関車 E320 幻 ( 現田 20 幻 ) た . その実用化が早かっただけに , 初期に量産されたも のは大部分が水銀整流器式で , シリコン整流器式が採用 されたのは BB16500 形の後期のもの , 16751 ~ 794 と B B170 ( ) 0 形 , それに複周波数式の BB2 ( ) 川 3 ・川 4 だけで ある . 他に改造でシリコン化されたものに B B 12021 , 12134 ~ 148 , B B16012 がある . もちろん交直両川の機 関車にはシリコン整流器を使川したものが多いが , 交流 専用機の最新形 BB150 ( ) 0 はサイリスタ制御式に移行し ている . B B17000 形は B B25500 形 ( 交直両用 ) を交流専用に したもので , 1 台車 1 電動機式 , 歯数比切替えにより客 貨両用に使える中形機である . 二階建の通勤客車のブッ シュプルトレインけん引用のものは , 客車と同じグレイ に塗られていてなかなか派手な装いである . イギリス イギリスは 1958 年に交流電化に 50Hz 方式を採用するこ ′、ロ ? 0 刀をを 90 とを決め , 1960 年から交流 機関車の運転を開始した . 当初作られたのはいすれも 整流器式であったが , 大部 分は水銀整流器式で , 85 形 ( 旧 E3056 形 ) はゲルマニ ウム ( 30 両 ) またはシリコ ン整流器 ( 10 両 ) を使用し た最初の機関車である . その後作られた 86 形 ( 旧 E31 ( ) 0 形 ) は 1200V , 125 A のシリコン素子 96 個で構 成した整流器を搭載した本 3 電流式の試作機 Ae4 / 6 Ⅲ川 851 にはシリコン整流器か きないことなどから相変わらす直接式を使川している . なっているが , 誘導障害の問題や回生プレーキが使用で 作った時に , 1 両にシリコン整流器を搭載して試験を行 スイス国鉄は Re4 / 4 11 川 ( ) 形 ( Ⅲは 120 のの試作車を 6 両 ・レッチェベルグ・シンプロン鉄道 ) の Re4/4 160 形た . スイスの有名なシリコン整流器式電機は B L S ( ベルン スイス 終わりのようだ . いるので , イギリスのシリコン整流器式機関車もこれで いる . 87 形の川 ( ) 番台のものはサイリスタ制御となって にし , 特性も向上させて 176km / h の走行性能をもたせて 速連転のため自在ゴム継手を使って主電動機を台車装架 86 形はつりかけ式主電動機を使っているが , 87 形は高 が向上して素子数が 16 個減少している . 格的シリコン式交流機関車で , 新形の 87 形では素子容量 80 と同である . 方式はわが国の EF 43. 1 台車 1 電動機 シリコン式機関車 V 社が初めて製作した ノ、ンガリーのガンツ
ー 1 も 05 相当多数の電力用ダイオードを必要とする . また , 個々 の特性はどうしてもバラッキが出やすい . こうしたことから , E D75 設計の当初から磁気増幅器 の使用は一時的なものであり , いずれは開発途上にある サイリスタにとって代わられるもの , という考え方で進 められた . サイリスタ化すると , 磁気増幅器付属品のダ イオード分ぐらいですむ . このため , ED751 ~ 2 号が誕 生した翌年には , それらの磁気増幅器をサイリスタに代 えて長期使用し , 使用に耐えることを確認している . こ の方式は , その後実用の機会なく , けっきよく , E D765 で実施をみることになる . サイリスタの機能については , いまさら申し述べる必 要もないと思われるが , ゲートと称する制御極にシグナ ルを与えるタイミングを変えて電流の通る時間幅を連続 的に変えられるものである . ダイオードは , 陽新・陰極 間に正方向の電圧がかかればいつでも電流が流れるのに 対し , サイリスタは , 流し始めるタイミングをコントロ ールできるわけである . こうしてサイリスタの実用性も確かめられ , あとはそ の発展と普及をまっているという状態のなかで , 磁気増 幅器式 ED75 は現場から大いに好評を博し , 電化伸展と サイリスタ制御が採用されて , 今や函館本線の主力となっている ともにどんどん増備されていった . 昭和 38 年 1 ~ 2 号機 ED76500 ロ 苗穂にて 1977-1 ー 2 写真 : 奥野和弘 登場 , 翌 39 年に量産機を常磐線に投入 , 40 年には盛岡電 いすれにしても , ED75 以降は寒さに対しても雪に対し 化による増備と熊本電化による ED753 ・ ED76 の登場 ても十分な耐力を示しており , 抜本的な耐寒・耐雪設計 というテンボである . が功を奏したものといえよう . 本格的なサイリスタ機関車の具体化が始まったのは , 磁気増幅器からサイリスタへ 磐越西線の電化計画が進み , 支線区用機関車が新たに必 ードウェア面で E D75 の目玉ともいえるものは , タッ 要となってきたのが契機となる . すなわち , 昭和 40 年の プ切換器と磁気増幅器であるが , この磁気増幅器は , 前 ED93 の誕生である . にも述べたように鉄心にコイルを巻いたトランスのよう この時点になると , サイリスタ利用技術もさらに進み なものであり , 図体が大きく重量も重く , 付属品として 当初のようなタップ切換器と併用するという考え方から サイリスタオンリーの方式 , つまり整流器そのものが電 ED75 シリーズの総決算の 700 番台は奥羽・羽越線で活躍 圧を制御する機能もあわせて持っ全サイリスタ制御の方 式へと進展していった . こうなると電圧制御機構はぐっ と単純になり , オールエレクトロニクス化されて , 故障 がなく保守も楽なものとなる . 反面 , 電車線電流の波形 ひすみが大きくなり , 通信誘導障害などの問題解消が必 要であった . サイリスタの導入を除けば , 標準化の優先もあって , ED93 は支線区用ではあるが主電動機はじめ基本仕様は 本線用と同一とし , 軸重軽減のために中間付随台車を設 けた B ー 2 ー B 方式がとられた . この方式は ED72 で生ま れたものであり , 中間台車に空気バネを用いてその内圧 を制御することにより動軸重を加減するものである . E D72 の場合は暖房用 S G をとう載しているので , 水・油 の量によって動軸重が変化し , これが粘着性能に悪影響 を及ほすことから導入されたのであるが , この方式は E D76 ・ 77 ・ 78 などに継承されていく間に , 線区別の動軸 写真 : 五十嵐六郎 22
採用に踏み切れない国のあることも 事実で , 同じサイリスタ式でもイン バータと組み合わせて誘導電動機を 駆動用に使う方法も実用化されつつ あるので , 今後どの方式が主流にな るか , 各国ともはげしい技術開発競 走の最中てある . 今回は , ョーロッパ各国で実用化 されているダイオード・ロコの代表 的なものをひろってみることにした が , どうやら ED75 ・ 76 は世界中で もっとも両数の多い , ダイオード・ ロコのチャンヒ。オンといえそうだ . 西ドイツ 西ドイツ国鉄の主要路線は 162 / 3Hz で電化されているため , 相変わらす 整流子電動機を使った直接式の機関 車が多い . 商用周波数による交流電 化の研究はヘレンタール線で 1936 年 から行なわれており , 水銀整流器式 や直接式の試作機関車が作られた . シリコン整流器を採用したのは複 周波数式 ( 162 / 3Hz ・ 50Hz) の E182 ( 旧 E320 形 ) で , 制御方式などがそ れぞれ異なっている . E 182001 旧 E32 ( ) 01 低圧制御式 AEG ・ KRUPP BBC ・ HENSCHEL E182021 旧 E32021 高圧制御式 SSW ・ KM この 3 両は 1960 年に作られたが , 西ドイツ国鉄は 50Hz 専用の機関車 はごく少数の改造機関車だけで , 標 準形は複周波数式 , あるいは 4 電流 式を採用している . E182 形を発展させた量産機は E 181 形 ( 旧 E 31 のだが , サイリスタ による位相制御を使った方式になっ ており , 単純なシリコン整流器式は ついに量産化する機会がないままサ イリスタ式に移ってしまった . フランス フランスはドイツのヘレンタール線 の交流電化に強い関心を持ち , 第二 次大戦後アスシー線で商用周波数に よる交流電化の開発を行ない , 今日 まで数多くの交流機関車を作ってき △イギリスの本格的シリコン式交流機関車 87 形 △西ドイツ国鉄のシリコン式 E320 Ⅱ . 現在の川 20 Ⅱである △フラン・ス国鉄の複周波数式 , シリコン式機関車 BB2 田 03 89
( 5 ) E ド本線横断の貨車移送作業 (E 2 動車使用 ) な どである . 直流機関車運用留置計画作業などはきわめて たいへんな作業で ( もちろん交流側にもあるが , こちら の方は後述のごとく宇都宮運転所が管理している ) , ば う大な線図が作られている . 別に黒磯駅構内ダイヤも作 られて作業はそのとおり行なわれている . 一度列車遅延 や事故が起こると , たいへんな仕事になるであろうとい うことは素人でもよくわかる . 両 , そして 1 両の E F 15 も茶色の姿を見せて出動を待っ き , E F 651000 台 4 ~ 5 が両留まっている . E F 58 も 1 下に南部操車場詰所があり , 2 線の直流電機留置線が続 なく , " 関東平野の北端だなあ " と思わす口に出る . 眼 家並の上に立っているし , 反対側は雑木林の他には山は いささかたじろく感じである . 西方に白衣の那須連山が う構造である . さすがに冷たい風がダイレクトに当り , まで網が張られていて写真を撮るのは一工夫がいるとい う . 利用客も意外と多い . もちろん , かなり高いところ 自転車やオートバイの利用を前提にしているからであろ 事中 ). この跨線橋は進入路の傾斜がゆるく幅も広い . こまで進んでいる ( そして北側は湯街道踏切から先が工 遅れている東北新幹線のコンクリート橋脚は南からはこ であったが . 近年跨線橋に代わったのだ . 開業が著しく ど行ったところにもとの黒羽街道がある . かっては踏切 広場を横切る道を南へ , すなわち東京方へ約 800m ほ ようどここが乗降によいスペースだからかもしれない . 時間にあまり関係ない . 皆皇族用玄関の前に停める . ち よく見ていると自家用車がひっきりなしにやってくる . かないというュニークさである . 駅前は比較的静かで , までがあるが , 後者は 1 日 1 往復それも朝のみ一仕業し のもある . 国鉄と平行した路線で白河までと , 西那須野 中心であるが , 生活路線には登下校時のみの運行という にはなっかしい東野鉄道である . 路線的には観光路線が ていて 6 台が並んで停車できる . 会社はオールドファン なれる位の奥行の広場は , 南側がバスターミナルになっ すべてセドやクラの中形車である . 一列で 5 ~ 6 台は連ら 中央にタクシーが 2 列ズラリと並んで客を待っている . サリが車の出入を防いでいる . 比較的広い駅前広場には 出口改札口を出ると右側に皇族専用の玄関があり , ク 3 台ほど見られる . は弁当屋さんの出店が 2 店陣取っている . 自動販売機も てあり , 少し下り方にソバ屋が一店 . また上りホームに ムでここには弘済会の売店が改札ロの横に待合室と兼ね る . ホームは 3 本あるが , 駅舎のあるのは下り 1 番ホー を約東して少し列車の撮影をするべくホームへ出てみ いろいろなお話を伺ったが , またあとで訪問すること 64 を上り線が走り , 中 2 線が入換機回り線である . 東北本線は右の側 ( 上り方を見て ) を下り線 , 左の側 ている . やはり 本線である . 名ばかりでなく幹線としての機能を十分持 っていると感じるのはひっきりなしに列車が通り過ぎる ことからもわかる . かけるように・・ 11 : 44 には 1007M " ひばり 4 号 " がまるで 183 レをつつ 11 : 41 には EF6510 ( )( ) 台の引く 183 レが 2 番線へ・・ 11 : 31 には 1103D 急行 " いいで " がウナリをあげて・・ 11 : 23 には 115 系の各停黒磯止まりの 2535M 11 : 14 頃 23M " はつかり 2 号 " が , 11 : 04 EF15 の引く 1195 レが , 下り線だけ . 跨線橋の下は当然上り線も通る . 高い . わすか 1 時間の間に 7 本も通り過ぎるが , これは 1031M が無電区間を高速で駆け抜けてゆく音がひときわ そして息つく暇なく 11 : 5 ( ) 頃には " やまはと 1 号 " , ・・という次第である . 着の 2535M の折返し ) , 11 : 40 には 3 番線から黒磯始発の 574M が ( 11 : 23 到 11 : 34 には 1008M " ひはり 4 号 " , 11 : 28 には 2 M " はつかり 1 11 : 11 には E F 15 がゆっくりと 1294 レを引いて , 11 : 08 E F651000 台の引く特急貨 3050 レが , 青森から訪れたのだ . この場所は青い電機の引上げ機回 は今日の 17 : 42 発 3051 レで戻って行く仕業で , はるばる いる . さきほどの 3050 レでやって来た重連である . これ かに留まっている . ED751020 には雪がいつばいついて E D 71 ・ E D 75 がそれぞれ 2 両 , 3 両とかたまって真近 5 番の留置線真横に当る小径を行くとすぐ空地へ出る . てある横を通り , 駅職員が通称で呼ふ群線 3 番・ 4 番・ の婦人と降りた . 一度駅前広場へ出てからバスの留置し からラッタッタのモーターバイクを押して来た奥さん風 そろそろ赤い電機を見たくなったのでゆるい坂を , 折 あまりアングルに変化が求められない . 橋の上で撮影を続けたが , いかんせん場所が限定されて 583 系が激しく行きかって走る . 私は約 2 時間ほどこの 12 : OO を過ぎてもラッシュは変わらない . 483 ・ 485 系 つ . 455 系電車がいちばん顕著のようだった . きい音とともに力強いアークを残してゆくのは興味が深 真下にあるので , 力行してゆく電車のバンタシューが大 本程度で頑張っていた . 上り線のセクションがちょうど いと思いながら , 50 ミリレンズ 1 本と 100 ミリレンズ 1 とであろうし , 20 ~ 35 ミリ級の広角を合わせるとなおよ 75 ~ 450 ミリのズームをつけたらさぞかしおもしろいこ の年少ファンは目を輝やかすであろう . 35 ミリカメラに 忘れるほどである . 上下する特急電車の光景には , 最近 私はこの 1 時間だけ 11 本も走り去る姿に時のたつのを のである . っては E F 57 がよく引くので知られた 8402 レが出て行く 多客時にはこの内に 1 本設定臨があり , 12 : 03 にはか
かっ現在改良工事中のため地上 3 線のみの使用てある という事実 , また千代田線においては綾瀬が旅客流動 上中間駅に過きす , 特にタ方通勤時都心から常磐線方 向の輸送に対して綾瀬折返し列車の設定は混乱を招く こと , 等々を相方理解し協議が行なわれた . 朝方は , 本厚木から小田急 9000 形車両をもって綾瀬 行 5 本の準急が , 常磐線内から営団 6000 形車両をもっ て同し 5 本が運転され , それぞれ代々木上原 7 時 50 分 から 9 時 30 分の間て交差する . 営団車両は本厚木て折 返し ( 1 本はいったん海老名入庫 ) 千代田線・常磐線 へ帰ってゆくが , 小田急車両の一部は旅客需要に合わ せ , 16 時前後に上原を通リ小田急線内に帰ってくる . その間営団線内を走行することによって走行キロ調整 も行なう . 夕方は 18 ~ 19 時が新宿駅におけるラッシュヒークな のて , この時間内の新宿発準急を千代田線発準急とお きかえることは , 新宿駅のホーム面積から考えても混 乱を生するのて , この時間帯を脱してその前後に直通 列車を計 4 本運転する . しかし , 夕方の列車は綾瀬折 代々木上原のトンネル出口 円 78 - 2 - 23 写真 : 石附武積 返しとすることが輸送需要上てきないのて , すべて常 ①旅客需要に対応し相互直通運転を行なう . 盤線直通となるため営団 6000 形をもって運用する . ②列車編成は 20m 車 10 両編成とする . ■代々木上原駅の設備と運用 代々木上原駅は昭和 2 年 4 月小田原急行の開業と同時 ③列車種別は小田急線内は準急列車 , 千代田線内は に代々幡上原として開業し , その後駅名を現駅名に改 普通列車とする . ④相互直通運転区間は , 小田急線内は最遠を本厚木 称 , あるいは空襲による被災て一時休止したが , 今回 とし , 途中折返し ( 多摩センターを含む ) を考慮 の改良によリ千代田線は代々木公園駅から 35 % て地下 する . 千代田線内は綾瀬とし , 国鉄線内は最遠を から一気に高架線上に躍リ出る . 小田急線も代々木八 我孫子とし , 途中折返しを考慮する . なお当面小 幡駅から 27 % て上がリ , 放射 23 号・補助 211 号道路と 田急所属の列車は千代田線綾瀬まてとする . 立体交差し , 東北沢まての間に営団線の折返し線をと ることにした . このため代々木上原駅は約 200 m 小田 ( 注 ) 国鉄所属列車は代々木上原折返しとし , 小田急線内に には乗リ入れない . 原方へ移設された . これにもとづいてタイヤの設定協議を行なったが , 小 代々木上原停車場は巻末付図の通リて , 隣駅東北沢 田急線においては新宿方向が依然としてメインてあリ , とつながってしまった . 運転線路は図をごらんいただ 初めて多摩川を渡り神奈川県入りする営団車両 登戸付近にて円 78 - 2 - 20 写真 : 石附武積 引 03 一第