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検索対象: PANZER(パンツァー) 1980年2月号
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1. PANZER(パンツァー) 1980年2月号

ていた超短波の汎用受信機で ある。アンテナは , 1.4 の 長さのロッドアンテナが用い られた。 受信距離は約 2 とかなり 短いが , 当時の無線技術と運 用思想ではこれでたいした問 題はなかったのだろう。 ・ F Ⅱ G 5 使用した車輛については別 項をみていただければおわか りになると思うが , ほとんど の指揮戦車がこの F u G 5 を 鞳載している。 それもそのはず , この F u G 5 はドイツ軍の戦車用標準 無線機で , 指揮戦車はもちろ 指揮戦車第 1 号の I 号指揮戦車。本格的な密閉型指令室を持っている ん , 戦車 , 突撃砲 , 自走砲 , 駆逐戦車に使われたものだ。 次の FuG 7 , 8 では送受信の有効距離がかなり延び 出力 10 ワットで , 超短波を使用し , 送信は 4 , 受信 てくる。 ま 2 まで可能だった。アンテナは 2 川のロッドアンテ ・ F Ⅱ G 7 ナを用いている。 Ⅲ号 , Ⅳ号 , パンター , ティーガー , ケーニクスティ 舌は外れるが , 戦車のプラモを作るとき , ランナーを ーガーなどに使用された出力 20 ワットの無線機で , 戦術 適当なところで切ってアンテナとしている例をみかける 航空部隊との交信に用いられ , 送受信とも 50 という長 けれど , 実際は , ほとんどのドイツ軍車輛に使用された 距離 ( 飛行機にすればこれでも短いが ) になった。ふつ F u G 5 は前記のとおり長さ 2 川のアンテナを使ってい うは F u G 5 といっしょに装備されている。 るから , アンテナの長さは 1 / 76 で 2. 8c 加 , 1 / 48 で 4.2 , アンテナは 2 襯と 1.4 川の 2 種が使われた。 リ 35 では 5.7c 加とするのが正解だ。 ・ F Ⅱ G 8 FuG 5 が短距離用の標準無線機とすれば , この F u ・ F G 6 G8 は長距離用の標準無線機といえる。先の FUG7 と I 号指揮戦車 , Ⅲ号 E / H 型改造指揮戦車といった , 初期の指揮戦車に使われた 20 キロワットの超短波用。 2 同様 , F u G 5 とのペアで使用された。 出力 30 ワットの中波無線機で , 師団内や師団間の通信 川のアンテナで送信 8 , 受信 6 まで有効だった。 こまでの 3 機種は , 送受信距離をみていただければ に使われ , 送信 40 , 受信 10 まで有効である。 おわかりのように , いずれもかなりの短距離で使われ , アンテナは , 初期にはおなじみのフレームアンテナが 中隊単位の連絡に多用された。 用いられたが , 後期になると 2 川のスターアンテナ ( 先 くドイツ軍車輛が使用した無線機 周波数 (kHz) 受信機 100 ~ 6970 超短波受信機 27 , 000 ~ 33 , 300 10 ワット超短波送受信機 27 , 000 ~ 33 , 300 20 ワット超短波送受信機 42 , 100 ~ 47 , 800 30 ワット中波送受信機 1130 ~ 3000 80 ワット中波送受信機 20 ワット超短波送受信機 27 , 200 ~ 33 , 300 超短波送受信機 23 , 000 ~ 24 , 950 10 ワット超短波送受信機 23 , 000 ~ 24 , 950 1 = 一料 型 式 機 FuG 1 FuG 2 FuG 4 FuG 5 6 Fu G 7 Fu G 8 FuG FuG 1 0 FuG 1 1 FuG 12 FuG 13 FuG 15 FuG 16 送 / 受距離 ( km ) ナ アンテ 1 . 4 m ロッド 2 m スター 2 m / 1.4 m ロッド 2 m ロッド 2m / 1.4m ロッド 初期フレーム、後期 2 m スター フレーム 初期フレーム、後期 8 m デュポー ノレ 2 m ロッド 2 m ロッド 2 m ロッド 2 m ロッド 50 / 50 50 / 10 40 / 10 200 / 70 835 ~ 3000 1120 ~ 3000 93

2. PANZER(パンツァー) 1980年2月号

80 年代戦車のめざもの、 ( 8 し BC 防禦 NBC 、 Protection 月 a 〃 / Ⅳ d き d ? われながら , 恐ろしいタイトルをつけたものだと思う こで述べようとしているのは , 人類の滅亡にもつ ながるアメリカとソ連の全面核戦争のことではない。 わゆる戦術核兵器が使われる , 限定核戦争のことだ。果 たして戦場において核兵器が使用される場面があるのだ ろうか。そのとき戦車の運命はどうなるのか。それが今 回のテーマだ。 核兵器とはとんなものか 核兵器には原爆 ( 原子爆弾 ) と水爆 ( 水素爆弾 ) があ ることは誰でも知っている。より専門的にいえば , 核分 裂兵器と核融合兵器だ。 核分裂兵器はウラニウム 235 , フ。ルトニウム 239 といっ た重い元素の原子核が , 中性子を吸収して 2 コに分裂す るとき放出するエネルギーを利用している。これはアイ ンシュタインの有名な公式 , E = M C 2 にもとづいてお り , 原理的には原子力発電と全く同じであることもご存 知だろう。分裂のあとに残る生成物は放射能を持ってお り , 発電の場合はこれが大きな安全上の問題となり , 逆 に兵器としては殺傷力を強めることになる。 野木恵一 核融合は重水素 , 三重水素 , リチウムとい った軽い元素が 2 コ融合し , 三重水素やヘリ ウムに変わるときに放出されるエネルギーを 利用する。この反応を起こさせるのには超高 圧が必要で , そのために核分裂装置が用いら れる。だから構造上 , 核融合兵器の中には必 ず核分裂装置が含まれているわけだ。 もっとくわしく核兵器の原理と構造を知り たい方は , 後掲の資料〔 1 〕〔 2 〕〔 3 〕をみ ていただきたい。この 3 つを精読するだけで 「太陽を盗んだ男」にかなり近い線にまでな れるだろう。 核兵器の威力は , 普通同じ破壊力を発揮す る TNT 炸薬の重量に換算して表現される。 一般に使われる単位は KT ( キロトン ) =T NT1000t 相当 , MT ( メガトン ) = TNTIOO 万トン相当というわけだ。 もちろん次で述べるように核兵器と通常の 炸薬では効果が根本的に異るのだから , これ が威力の一面的な表現であることは忘れては ならない。核兵器と通常兵器の本質的差異を アメリカ陸軍のランス・ミサイル。核兵器はとんどん手ころミになるが 86

3. PANZER(パンツァー) 1980年2月号

ギリスのチー フテンは砲塔の B C フィルタリ ング・システム を追加装備した っても戦闘を持続できるような , ′くックアップ機構や乗 は熱線にも爆風にもひどく弱そうだ。これらが機能を失 E M P だけでなく , 新しい F C s の環境センサーなど じておかなければいけないだろう。 ともこれからの戦車は , 設計の最初から EMP 対策を構 めんどうで , あとから追加することはむずかしい。少く EMP の効果を減殺する方法はいくつかあるがどれも の場合 EMP の効果範囲は 2000 川にもおよぶ。 壊される可能性が大きい。資料〔 4 〕によれば , 先の例 する F C S を搭載しているので , E M P により機能を破 なかったのだが , 新しい戦車はコンヒ。ューターを中心と ひと昔前の戦車なら EMP を受けてもほとんど影響は するし , コンビューターの記憶も狂ってしまう。 デンサーなどの部品が焼け切れたり , 機能が低下したり 強い電流が流れ , 導線 , コイル , トランジスター 電気・電子機器が EMP を受けると , 回路に瞬間的に な電磁波の放出のことだ。 れ , 火球や周辺の大気から生じた広いスペクトルの強力 電磁パルス (Electro-Magnetic Pulse=EMP) とよば よぼす効果のあることが知られるようになった。これは つの効果の他に , 電気・電子機器にだけ重大な影響をお ところが最近になって , 核兵器にはこれまで述べた 3 の距離にあっても戦闘力を失わない。 キロトン級 ? ) の爆発に対し , M B T は G Z から 400 のか。資料〔 4 〕によれば , 中程度の戦術核兵器 ( 数十 具体的にいって戦車は核攻撃にどのていど耐えられる は重要だ。 なるので , ペリスコープや光学照準装置のガラスの選択 ラスは種類により放射線で黒化して使いものにならなく の装甲でさえも ~ に減少させる効果を持つ。ただガ 価の装甲は核兵器の放射線を 1 / 2 。に減少させ , 20 ~ 30 明 員の訓練なども考えておく必要がある。 核兵器は本当に使われるか 89 朝鮮戦争の時点では , ソ連は実戦的核兵器を保有せず 発展することへの恐怖だ。 争 ( もちろんその場合は大量の核兵器が使用される ) に 1 発の核兵器がきっかけとなって , 東西両陣営の全面戦 核兵器の使用を抑制したもうひとつの大きな理由は , 合うことではない。 もかくべトナムでの核使用は相手がゲリラであり , 割の 考えられたからだ。さらに純軍事的にみれば , 朝鮮はと 国に対して使用すれば , 国際的に大きな批難を受けると 思われる。核兵器を先制的に , しかも核兵器を持たない は , やはり国際世論の力というものが大きかったろうと これらの場合 , 核兵器が使われるにいたらなかったの 中も何度か核兵器使用もあり得るとの話があ ) た。 してベトミン軍への核攻撃を打診し , またベトナム戦争 ドシナ戦争においても , 末期にフランスはアメリカに対 を主張した事例がある。フランスの敗北におわったイン マッカーサー元帥が中国に対する核 ( 当時は原爆 ) 攻撃 ュー / く危機を別 : しても , 朝鮮戦争中 ( 1950 ~ 51 年 ) に アメリカとノ連の全面核戦争の瀬戸ぎわまで行ったキ わっている。 された場面はあったが , 幸いなことにいずれも未遂にお 別爆撃だった。第 2 次大戦後何度か核兵器の使用が主張 たことはいちどもない。広島 , 長崎は都市に対する無差 これまで , 核兵器が戦場で軍事目標に対して用いられ われるのだろうか。 戦の主役となり得るだろう。しかし , 核兵器は実際に使 ゅうぶん考慮された戦車は . 確かに核戦争においても陸 以上に述べたような特性から , NBC 防禦についてじ

4. PANZER(パンツァー) 1980年2月号

最前線の目と耳と頭脳 ドイツ軍指揮戦車のはなし German Command Tank in WW2 後藤仁イラスト・野原茂 第 2 次大戦当時の , わが国の無線技術の実情を知る人 にとってはちょっと想像もつかないが , 第 2 次大戦中 , ドイツ軍はさまざまな無線機を搭載した戦車を大量に戦 線に投入し , 実戦でかなりの成果をあげている。 もっともこの指揮戦車というャッ , なにもドイツ軍だ けのものではなく , イギリスも , アメリカも , また日本 ( 能力と信頼性は他国と比較にならなかったが ) だって 改造型の指揮戦車を実戦で使用している。 しかし , ドイツ軍は指揮戦車の価値をはじめからじゅ うぶんに評価していたのか , 戦前から , すでに旧式の I 号戦車を改造した指揮戦車を使用し , ついでフランス戦 前には当時トラの子的存在のⅢ号戦車を改造して指揮戦 車として使っていた。しかも無線機のために砲を外して しまったことをさとられないように , 木製のダミー砲ま でつけて・・ その後も , 38 (t), Ⅳ号 , V 号 , Ⅵ号といった戦車は もちろん , 突撃砲 , 駆逐戦車から Sdkfz. 250 , 251 とい ったハーフトラックまで , 無線機搭載の指揮車輛は他の 国では考えられないほど広範囲におよぶ。 今月は , こんなドイツ軍 で使用された指揮戦車を , 主装備 ( ? ) の無線機のこと もまじえながら書いてみよ う。なお , 実戦でどんなふ ・・ということは次回 うに・ にまわして , 今回は指揮戦 車の特徴についてだけ述べ てみたい。 どんな無線機が 指揮戦車の主装備はいわ ずと知れた無線機である。 ドイツ軍が指揮戦車に搭載 した無線機 ( ドイツ語では Funkgerät, 略して FuG と いう ) は FuG 2 , 5 , 6 , 7 , 8 の 5 種類となってい るが , 他の車輛の分も含め これがスターアンテナ ると数はもっと多い。主なも のをリストにしておいたが , こでは指揮戦車に積まれて いたものを順にみて行こう。 ・ F G 2 指揮戦車第 1 号となった I 号指揮戦車に , F u G 6 とペ アで搭載されたもので , 他の F u G 5 , 6 , 7 , 8 と違っ て受信専用となっている。 I 外の装甲車輛には広く使われ 号指揮戦車の他にも , 戦車以 38 ( t ) 指揮戦車のエンジン室上につけられた大型フレームアンテナ 92

5. PANZER(パンツァー) 1980年2月号

遮薮されない人体に対し 808 ラド以上の被曝となり , 兵 員は直ちに戦闘能力を失い , 1 ~ 2 日後に死亡する。半 径 98 では被曝線量は 3000 ラド , 半径 1200 でも 650 ラドで , 大半の人間は死亡する。被曝した約半数が死亡 するとされる 450 ラドを受けるのは , 半径 1300 以内だ。 半径 1500 では中性子線は軽い放射線傷害を起こす 150 ラドに低下 , 半径 20000 川ではほぼ影響を無視できる 50 ラドになり , これが一応安全圏とみてよいだろう。 中性子は軽い元素で散乱されるので , 中性子線に対す る遮蔽材としては鉄よりも土 ( 水分を含んでいるので ) の方が有効だ。それでも厚さ 100E の装甲は中性子線を 約に減少させ , 20 ~ 30E でもにする効果がある。だ から 20 ~ 30E 以上の装甲で守られた戦車の乗員が半数致 死線量の 450 ラドを受けるのは GZ より半径千百数十川 ていどになり , 一応の安全範囲である 50 ラドの半径は 1500 川ていどと推定される。 このことからもわかるように , E R 弾頭は決してアメ リカなどが宣伝しているような , 対戦車兵器 , 対機甲部 隊兵器ではない。 ER 弾頭が最も効果を発揮するのは爆 露された人体 ( もちろん一般の市民も含む ) であり , た だ従来の核兵器ではあまり効果のなかった戦車に対して も比較的有効だということにすぎない。 これに対抗する手段は分散と機動により使用のチャン スそのものをなくさせることだが , これは正に核兵器一 般への対抗手段と同じだ。だから NATO に ER 弾頭を 配置することは , ワルシャワ条約機構軍の侵攻に対する 抑止力を高めることにはならない。 一方 ER 弾頭も核兵器の一種であるからには , その使 用は「核の敷居」を超えることであり , やはり核報復 , 0 0 核兵器は多くの矛盾をともなっている。その最大のも ェスカレーションの危険がある。 対抗する。しか 0 軍は核兵器で 突進に , NAT ソ連機甲部隊の のは核兵器が実際には使用しないための兵器であること だ。すなわち核兵器は戦場で勝利をおさめるためではな く , 相手の侵略を抑止するための , むしろ政治的な意味 合いの強い兵器だ。その点では , 核兵器の効果がきわ立 って悲惨なこと , その使用が全面戦争にエスカレートす る危険が常に存在することは , 核兵器の抑止力をむしろ 強めるともいえる。 ところがこの抑止の面をあまり強調しすぎると相手に 足元をみられ , 「どうせ核兵器は使われないのだ」と通 常兵器による侵略を考えさせる結果になる。だから核兵 器は常に使える状態にしなければならず , またあたかも 核兵器が簡単に使えるものであるかのような ( 実際はそ うはならない ) 態度をみせなければならない。 その結果が , 例えば「わが方はいつでも核戦争を戦か える態勢にある」というポーズのひとつである戦車 , A FV の NBC 防禦であり , また別の例が小型核兵器や E R 弾頭の開発である。 NB C 防禦はその意味では戦車の 戦闘力にとって本質的でない , 政治的アクセサリーとも いえよう。 決して使われない兵器とそのための装備ーー核兵器に まつわる矛盾は , 実は軍備そのものの矛盾といえるだろ う。孫子流のいい方をすれば , 軍備は戦争で敗れるよう なものが下 , 戦争で勝つようなものが中であり , 上の軍 備とは決して行使されなかったもののことなのだから。 資料 〔 1 〕核兵器 , 倉田英世 , 教育社入門新書 〔 2 〕原爆は誰でも作れる , ジョン・マックフィー 隅黎訳 ) , 文化放送出版部 ハワード・モーランド , 朝 〔 3 〕水爆の秘密をあばく , 日ジャーナル 1979 年 11 月 16 日号 〔 4 〕 Nuclear survivability Of military equipment' J. P. Munnery, lnternational Defence Review 7 / 1979

6. PANZER(パンツァー) 1980年2月号

中性子爆弾とは とんなものか 一昨年ごろから , 「中性子 爆弾」なるものが急にジャー ナリズムの爼上に上るように なり , NATO 諸国の間では ひとつの政治的な問題にまで なった。中性子爆弾はより正 確には放射線強化 (Enhan- ced Radiation=ER) 弾頭と よばれる。最も適した運搬手 段は戦場支援ミサイルであろ 機甲部隊に先行し , 残存放射能や BC 兵器の検知にあたる自衛隊の化学防護車 核融合反応そのものでは , ( ソ連の核実験は 1949 年 ) , したがってアメリカはソ連の エネルギーと中性子が放出されるだけで ( リチウム 6 と 核報復を恐れる必要はなかったが , その代わりソ連は強 重水素の反応では中性子も生じない ) , 放射性の生成物 は出てこない。しかし先に述べたように核融合を起こさ 大な地上軍を西ョーロッパに近接して配置し , 第 3 次世 界大戦がはしまれば一気に西ョーロッパに進攻できる態 勢にあった。いったん西ョーロッパを占領してしまえ ば , ソ連軍に対する核攻撃は同時に大量の西ョーロッパ 市民の犠牲を意味することになり , 事実上核兵器の使用 は不可能になる。 現在でも , これらの条件は変わっていないと考えられ る。国際世論の批難を考えれば , どの国も核兵器の先制 的使用はためらうに違いない。核兵器は , たぶん通常兵 器によっては味方が絶対に敗北すると知ったときの , 最 後の切札となるだろう。 しかし , もし核兵器という切札である国が土壇場の逆 レオパルト戦車の車体前部にある N B C フィルター システム 転をなしとげたとしたら , 相手国も核兵器を持っていれ ばそれによる逆逆転を考えないはずがない。少くとも同 せるためには核分裂のエネルギーが必要であり , また 規模の核兵器による報復的核攻撃が行われるだろう。と のエネルギーを有効に利用するため用いられるウラニウ ム 238 も最終的には核分裂するので , 核融合兵器も実際 ころが 2 つの国の兵器体系 , 目標の評価はまず一致しな には多くの分裂生成物を放出する。 いから同規模の報復は必ずしも相手にとってはそうでは しかしウラニウム 238 の代わりにタングステン合金な ない。かくて核のエスカレーションがはじまるが , これ どを用いて設計を工夫すれば , 兵器全体の放出するエネ が全面的な戦略核兵器の行使にいたる前にストップでき ルギーのうち核融合反応の占めるパーセンテージの高い るのか , 断言できる人はいないだろう。 核融合兵器を作ることも可能だ。これが ER 弾頭であ アメリカは , 西ョーロッパに各種の形で 7000 発の核兵 り , その名のように放射線 ( 中性子線 ) の効果が大き 器を配置している。そして , ワルシャワ条約機構軍が西 く , 熱線と爆風の効果は相対的に少ない。フォールアウ ョーロッパに侵攻した場合 , 核兵器の一方的使用もあり 得るとかねてから言明しているが , 西ョーロッパの政府 トはほとんどない。 具体的に威力 1 KT の ER 弾頭が空中爆発した場合の や国民は果たしてアメリカがソ連との全面核戦争の危険 効果をみると , G Z より半径 130 川以内では爆風により をおかしてまで実際に核使用に踏み切るかどうか疑いを 全ての車輛 , 施設が破壊され , 半径 200 川以内でも重大 持っている ( 核の傘の信頼性 ) 。 フランスが N A T 0 の軍事機構を離脱し , 独自の核戦 な被害を受ける。 G Z より半径 1000 川では爆風は鼓膜が 破れるていど , 半径 1100 川では熱線は露出した皮膚に軽 力を築いたのもこれが理由だろう。アメリカの西ョーロ ッパにおいた核兵器は , あくまでも西ョーロッパを守る い火傷を負わせる。 一方中性子線の効果は G z より半径 800 川以内では , というポーズにすぎないと断言する人もいる。 90

7. PANZER(パンツァー) 1980年2月号

ル製の水冷直列 6 気筒ディー ゼルで 212 Ⅳを出す。 ターレットは , 鋼板を熔接 して造ってあり , 外形は戦車 なみにスロープをつけて造ら れていて , このなかに , 最初 に話題にしたベルギーのクッ ケリル社の 90E 砲が搭載され ている。ェンゲサがこの砲を ライセンス生産しているのは 最初に書いたとおりだ。この 砲は , 砲弾の装填は手動で , 射撃は手動でも電動でもでぎ る。砲弾は H E , H E A T ( 対 E E 17 スクリはフランス製の 105 砲塔を持ち , 戦車には強敵 戦車 ) , HESH, 発煙 , 訓 練などの各種があり , 状況によってはこれより大口径の る。 砲を装備した戦車とも対決できる能力があるし , 命中精 それでいて , 6 x 6 の駆動系はプーメラングと共通 , 度や信頼性の高さでは世界のトッフ。・クラスだという。 デトロイト・ディーゼル製 6 V53 N 水冷 6 気筒ェンジン カスカベルの駆動系は前述の 6 x 6 トラック , フ・一メ は , カスカベルと同じなので , コストや信頼性のうえで ラングと同じで , セルフロッキング式のデフを持ち , 最 非常に有利である。 大速度は 100 を / h も出せる。 水上走行には , 後部にあるダクトっきの 2 コのスクリ そして , 一般には知られていないが , すでにフ・ラジル ーを使い , 折畳み式の舵 2 コでステアリングを行う。 陸軍のほか , リビアやカタールへ輸出され , トルコやイ キャビンには車長と運転手を含めて兵員 15 名を収容で ラクから引合いを受けているといわれ , 数年前にリビア き , これで戦闘重量は 13 , 000 ん 9 と軽く , 最大速度は 95 軍がエジプト軍と交戦したとき , エジフ。ト軍の戦車と砲 / h も出る ( 水上では 8 / h ) 。 火を交えたと伝えられている。 武装は , リングに装着する 12.7n 機銃 , 20E 砲装備の ターレット , 60E 迫撃砲 , 90m 対戦車砲っきのフランス E 11 ウルツ水陸両用車 製ターレット , 20E 対空砲 2 門っきのターレットなどか これは本格的な水陸両用車で , 装甲もじゅうぶんなう ら自由に選べる。 え , 特別装備をつければ , 海上でも走行できるというか すでに , フ・ラジルとリビア両国の陸軍に配備されてい ら , アメリカ海兵隊の L V T P 7 の小型版といったとこ て , その後も受注が続いている。 ろである。 E17 スクリ戦車洋 しかも , この車は単に APC , つまり兵員を輸送する ために使うという単純な考えで造られているのではなく カスカベルとウルツの経験を生かして , ェンゲサが新 指揮車や治安維持用の車としてはもちろんのこと , 対空 たに設計した装輪式の戦車がこの EE17 スクリであ 自走砲や装甲救急車などにも使えるように設計されてい 戦車というと , すぐ装軌車を思い浮 かべるが , この戦車は , コストダウン も兼ねて車輪を使い , ターレットはフ ランス製の揺動式 ( AMX13 と同 じ ) 洋のものを買ってとりつけ , 足ま わりはプーメラングと共用である。 そのうえ , ェンジンは同様にデトロ イト・ディーゼル製 53T という水冷 6 気筒 ( 5250CC ) で , スーパーチ ャーをつけて 2800rPm で 300 Ⅳを出す。 車体は , ウルツなどと同様に鋼板を 熔接して造られ , 鍛造のような大規模 冊 9 カスカベル。全長 6.2 第 , 全幅 2.5 町 高さ 2.3 78

8. PANZER(パンツァー) 1980年2月号

z. 268 である。 砲塔上面に F u G 5 用のア ンテナを新設し , F u G 7 ま たは 8 , 通常の戦車型で F u G 5 用だった車体上面右側 0 アンテナ基部にとりつけられ た。無線機搭載のため , 主砲 . 用弾丸は 66 発に減った。 ・Ⅵ号ケーニクスティーガー 指揮戦車 指揮戦車としては最後のも ので , 1944 年 11 月からへンシ ェルタイフ。砲塔型を用いて改 造された。ティーガー I 同様・ F u G 5 と 8 ( S dkfz. 267 ) , F u G 5 と 7 ( S dkfz. 268 ) の 2 種類があり , F u G 5 用 のアンテナは砲塔後端の右上 面に装備され , F u G 7 , 8 ティーガー I 。 5 号無線機のアンテナが砲塔に , スターアンテナは車体後部につく 用のアンテナは車体後端上面 の中央に基部が新設されている。 ・Ⅳ号指揮戦車 ケーニクスティーガー改造の指揮戦車はいまのところ , 1944 年 3 月 ~ 9 月までにⅣ号 H 型 ( もしかしたら J 型 ) 細かいところが不明で , 改造された数すらまだわからな から 97 輛が改造されたものである。基本は H 型と同じで い。 1 枚だけ発表されている写真をみると , 車体後端に . 車内に F u G 5 と 7 ( または 8 ) 無線機を搭載し , 砲塔 円筒形の予備アンテナケースらしいものが装備されてい 上面右側のべンチレーター・カバーの右どなりに F u G る ( 2 用アンテナには少々短いけれど ) 。 F u G 5 凧 5 用のアンテナ , 車体右後面に F u G 7 ( または 8 ) 用 アンテナは長さ 1.4 のものが使用されているので , ど のアンテナを立てているのが相違している。 うやらこのアンテナ用のケースのように思える。 Ⅳ号戦車装備の師団 , 大隊で主に使われた。 ・ V 号指揮戦車 この他にも , 指揮戦車としては 38 ( t) にフレームアン パンター戦車の大隊用に , パンタ—D, A, G 型から テナを装備したもの , またロッドアンテナを追加した改 : 改造されたもので , 1943 年 3 月 ~ 1945 年 2 月までに 329 造型もあるが詳細は不明なので省略させていただく。 輛が改造された。 先にも記したとおり , 指揮戦車はまだまだわからない 無線機は F u G 5 と 7 , または 5 と 8 の組合わせで使 ことだらけなので , この次は実際の使用例のほうから書 : 用され , 砲塔上面右後端に F u G 5 用のアンテナ , 車体 いてみようと考えている。 上面後端中央に F u G 7 , または 8 用のアンテナが立っ 0 他は標準型のパンターと変わらないが , 無線機の増設 のため主砲弾丸は 64 発に減らされた。なお , 左側面につ けられた砲のクリー ング・ ロッド用コンテナの下に , 補 助アンテナ用のラックが設け られたのが特徴だ。 ・Ⅵ号ティーカー I 指揮戦車 ティーガー I 大隊用の指揮 戦車として , 1943 年 ~ 44 年に 84 輛が改造された。 F u G 5 と 8 を装備したものが S dkf 2.267 , F u G 5 と 7 が S dkf 96 の 自走砲 , 駆逐戦車なと , 指揮戦車はあらゆる車種に造られた。図はヘッツアーの例

9. PANZER(パンツァー) 1980年2月号

物ー川 器 M72 A 2 および 5 基の対戦車ミサイル・ドラゴン M47 が搭載されている。 25E 機関砲 M242 はチェ - ーン・ガンと呼ばれ , ヒュ - 一 ズ・ヘリコプター社が開発した A H 64 対戦車攻撃へリコ プターの主武装である 30m 機関砲 XM230 を改造したも ので , 砲身長は 81.3 口径 , 全重煢 104 ん 9 , 固定弾を使用 して地上の目標および限定対空射撃が可能な火器であ る。空冷式で連続射撃または単発射撃のいずれでも可能 で , 発射操作は手動または自動的に行うことができ , ま たこの砲は外動力式 ( 電動式 ) で , 2 重給弾機構により 単連射で 100 発 ~ 200rpm , 速射で 550 発が発射可能であ り , 使用弾はエリコン K B A 弾シリーズをアメリカで生 産した x M790 シリーズを使用し , 弾種は A P D S , A P H E , H E I がある。初速は A p D s で 1463 川 , / s, ソ 連の BMPI の射程外から発射してこれを撃破できる。 対戦車ミサイル T 0 W を発射する X M 2 。 砲塔上にはその誘導装置もみている その装甲貫徹力は , 1000 川の射程で直角に弾着の場合は 最大 66E , 俯角は一 10 。 ~ + 60 。 , 携行弾数は 300 発 ( 給 軽対戦車兵器 M72A 2 は対戦車小銃擲弾および M20 弾状態 ) + 1200 発 ( 収納 ) の計 1500 発である。 89E ロケット・ランチャーに代わるものとして開発され また対戦車ミサイル T OW は , 地上射撃 , 車上射撃お た兵器で , ロケット弾およびランチャ - ーで 1 ュニットが よびヘリコフ。ターから射撃が可能で , 直径 152E , 全長 構成され , ロケット弾発射後 , ランチャーは捨ててもよ 1170E , 3.6 ん 9 の成型弾頭 , 射程 65 ~ 3750 川 , 初速 275 川 い。最大射程は 1()0() 川 , 有効射程は 200 川であり , 重量 /s, 目標捕捉 , 追随は光学装置 / 誘導用コンヒ。ュ は 2 ん 9 で , 歩兵の近距離対戦車兵器である。 によって行われ , XM2 に搭載された TOW は混成戦闘 X M 2 には T OWZ ドラゴンは 7 発 ( 2 発はランチャ 群の防禦戦闘で , 対戦車中隊の I TV と XMI の火力ギ ー内 , 5 発は収納 ) , M240 機銃弾は 2200 発 , M60 の機銃 ャッフ。をうめるものである。 弾は 2200 発 , XM231 小銃弾は 4000 発 , M16A 1 小銃弾 対戦車ミサイル・ドラゴンは , 陸軍・海兵隊のために 2160 発および M72A2HEAT3 発である。 開発された携行型で , ミサイル , 赤外線追随装置 , およ 火器統制装置 びランチャーで構成され , 目視有線誘導で装甲車輛 , 陣 25 砲 , TOW 用ランチャーおよび M240 機銃の火力 地および兵員に対する攻撃に使用し , 混成戦闘群の 1000 機動 , すなわち , 旋回 , 俯仰角ー 10 。 ~ + 60 。 (TOW は 川以内の防禦戦闘で使用される。 ー 20 。 ~ + 30 。 ) を制禦するために , 電気式安定装置 , 照 XM ー 2 / 3 の砲塔の武装 ( 7 ) 装甲防禦力は現行の MI cv と同ていど以上であ ること。 ( 8 ) 将来 , 機械化歩兵大隊は 41 輛 , 中隊は 13 輛 , 小隊 は 3 輛を装備する。 上記の要求に対しては , FMC は XM723 に代わる X M 2 を , また , 共通化の C F v である x M 3 の開発に着 手し , この両型式は機甲および機械化師団の戦闘の中核ーここ一一一 ( ー である混成戦闘群 (Combined Arms Team, 諸兵種連 合部隊とも呼ばれ , 通常 , 戦車・野戦 / 高射砲兵および 戦闘工兵などからなる戦闘部隊で , その中核は機械化歩 兵大隊および戦車大隊である ) に必要な機動力 , 火力 , 防護カ ( NBC 防禦を含む ) をあたえ , 機甲打撃力の主 力である x M 1 戦車とともに戦闘任務を遂行することに あった。 この結果 , x M 2 は次のような特徴を備えている。 (a) 外部動力式 ( 電動式チェーン ) の 25m 機関砲 , 2 基の対戦車ミサイル用 T O W ランチャーおよび 7.62 M240 型 ()A G58 ) 連動機関銃装備の 2 名用 T B A T Ⅱ型砲塔。 (b) 砲および砲塔制御用に安定化全電気式砲塔駆動装 置。 可能である。 (c) 安定化昼夜間兼用照準具。 武装は砲塔に 25E 機関砲 1 門 , 同軸に 7.62m 機関銃 , (d) 360 。旋回可能な車長用視察および照準具。 2 基の対戦車ミサイル・ランチャー , (e) 装甲はスペースド・ラミネート・アーマー 4 チュープ方式の 発煙弾発射機などが装備されている。 (f) 動力源は出力 500 Ⅳの過給機っきディーゼル・エ 車体内部は操縦手室 , 動力室 , 戦闘室 , 兵員室の 4 っ ンジン 0 に別れている。操縦手室は車体前部の左側に位置し , す (g) オートマティック・油圧・機械式トランスミッシ べての操縦装置および計器類が備えられ , 操縦手ハッチ ョン 0 は後方開放のシングル・ビース型で , 周囲には 5 コの視 (h) ロード・ホイルの許容垂直動程が 356E の改良 型走行装置。 察潜望鏡 , また , その内の 1 コは夜間操縦用に A N / v v S 2 型微光暗視潜望鏡に交換が可能。 全般的な特徴 XM2 は混成戦闘群の装備車輛として , 地球上のあら 車体中央部は砲塔とともに戦闘室を構成し , 砲塔はバ ゆる気象条件下においても行動できるもので , 2946E と スケット・タイフ。で , 車体中心線から右にオフセットさ ロシルエット , 21 , 319 ん 9 の戦闘重量で比較的軽量に設 れて , 戦闘室車体上のポール・べアリングっきのレース 計されているので , ロッキード C 5 A ギャラクシーまた 上に搭載されている。砲塔頂部には車長用天蓋 ( 右側 ) と砲手用ハッチ ( 左側 ) があり , はロッキド C 141 スターリフターなどにおける空輪が ハッチ・カバーを閉し X M 2 ( 上 ) と騎兵戦闘車 ( 下 ) の乗員配置 0 0 0 導装置 TOW 照準・ : 0 射位置 発発 TO W 連装ランチャー 25 フッシュマスター関を ( つ 力が写る歩 火力るのみ進 の能か来らの 2 向わ従か段 指く。格 のよ真とた 。 0 。 0 。 0 0 0 教ど笋 8 29 27

10. PANZER(パンツァー) 1980年2月号

~ 戸ん .7 ・リ ら冬き・ー一 機動工兵連隊 ースアメリカン P ー 51 ムスタング戦闘機も出没するよう 速射砲 ( 対戦車砲 ) および整備中隊 になった。 戦車連隊の編成は九五式軽戦車 1 コ中隊 , 九七式中戦 「老河口飛行場を奪回せよ ! 」 車 3 コ中隊 , 一式砲戦車 1 コ中隊 ( 実際にはわずかしか この作戦が発動されたのは , 日本の敗北より 5 カ月証 配備されなかった ) と整備中隊であり , 戦車 73 輛 , 「い の 3 月 22 日のことであった。 すず」の九四式トラックを中心とする自動車 27 輛であっ 作戦部隊は 800 も西進する。 800 といえば新幹線で 東京から広島県福山までの距離である。 0 また偵察に使う捜索隊は戦車連隊とは逆に軽戦車が多 「酒を配る。各班ごとにとりに く , 九五式軽戦車 2 コ中隊 , 九七式中戦車 1 コ中隊 , 乗 出撃の前夜は盛大な出陣式が行われた。富士山の山 車歩兵 1 コ中隊 , 整備 1 コ中隊という編成であった。南 にある少年戦車兵学校を卒業したばかりの紅顔の少年兵 方の戦線では戦車が不足しているというのに , 軽装備の も , 慣れぬ酒を口の中に流し込む。 中国軍相手に貴重な戦車を投入するのはもったいないよ 途中の町々には壁に大きく「徹底的抗日 ! 」というポ : うな気もする。しかし戦車を使えば歩兵の出血が少くて スターが貼られており , あくまで日本軍に抵抗しようと すむし , 作戦も早く完了するから , 中国大陸に戦車第 3 する中国軍の心意気がヒソヒシと感じられた。 師団がとどめておかれたのであろう。 さて , 戦車第 3 師団は出撃してみると , 道がアメリカ 揚子江と北の黄河との間に河南省がある。同地の葉県 軍戦闘機の爆撃で 20 おきに大穴を開けられているのに にあった戦車第 3 師団は , 1945 年 ( 昭和 20 年 ) 3 月はじ 気づいた。戦闘機でも P ー 51 は 450 ん 9 爆弾 2 発ー一九七丸 め , いよいよ進撃を開始 , キャタヒ。ラの轟音はあたりに 軽爆撃機の 2 倍以上ーーーを抱き , 爆撃機としても使用で こだました。 きたからだ。 このころ , 日本軍はすでにルソン島 ( フィリヒ。ン ) で 九七式中戦車はちょっと走ってはまた工兵隊をよんで 敗北 , 沖縄に上陸される直前だった。中国方面へもイン 大穴に板をかけてもらい , 再びェンジンをかけるという ド経由でアメリカ本土からおびただしい軍需品が到着 , めんどうな進軍をくり返さなければならなかった。 GMC の大型トラックで前線に運ばれていた。それまで 戦車第 3 師団は敵をあざむくため , はじめはわざと方 のカーチス P ー 40 のみならず , 数カ月前からは新型のノ 向を偽って走り , 途中から反転した。 100