材が神様から与えられる。神様から授けられる。会社の先、将来を託せるような 人材が神様から授けられるのである。そして、授かったものはなくならない。 ヒットが出なくて十年苦しんできたら、仮にそれが家の業だったり本人の業だ ったり、本人の頭の悪さであったりしても、十年目に、ポッと知恵が浮かんでく る。アイデアが湧いてくる。それが神様に授けられた知恵なのだ。その知恵がヒ ット商品に結びつく。天から授かった知恵で開いた商品というのは、絶対になく ならないし、滅びない。 あるいは十年目に、ひょんなことから知り合った人が、ひいきにしてくれる客 になったとすれば、それが神様から授かった顧客なのである。その顧客というの は、どんなことがあっても変わらすにひいきにしてくれる顧客である。 十年間の年季、足跡、すなわち現実の功しを見て「うん、これならよかろう」 と、太陽神界、および産土の神様や守護霊を通してポッと何かを授かるのだ。そ して、神様から授か 0 た知恵、業員、顧客、商品とりつのはなくならない。 足跡という年季を積み重ねるまず真心があり、それが事柄になって現実とな る。それが「まこと」である。これはお布施や浄財をする際も同じだ。現実界・ ノ 90
「勅撰和歌集に残るような歌を詠ましめたまえ」 と祈って、歌詠み人がご守護いただいていたならば、 「私の葉書を読んだ人が、ああ、この予備校に行ってみたいなあと思うような葉 書を書かしめたまえ」 という祈りも効くはすだ。私はそう考えた。 もちろん祈るだけではない。努力しなくてはだめである。どういう気持ちにな ったときに、そういう葉書を書くことができて、どういう言葉使いをしたらいい のかといった細かい注意項目は、自分の知恵に出てくるのだから、努力する方向 性と、努力するプロセスの中で神様から知恵をいただく。つまり、自分の「創意 工夫の努力の方向」を導いていただく。「あ、こういうレイアウトをしなきゃい けないんだ。こ、ついうふうに宛名を書いたほうがいいな」といった知恵を授かる。 あなたが銀行の融資係だったら、融資申し込みを断るときに、 「住吉さん、相手が喜ばないまでも、どうぞ相手を傷つけないで、それなりにち ゃんと事業もいきますように」 というお願いをする。
私も昔、銀行の融資係には本当に腹が立った。むというのではないが、癪に 障っていた。しかしそれも銀行の支店長代理と次長の話を聞いて恨みが解け、 それからは銀行マンを愛しく思っている。でもまあ現実はそ、つはいかないから、 また腹が立ったりもするのだが : ・ だからお断りをするときにも、 「私の会社ではちょっと難しいけれども、どこかでできますように」 という気持ちを持って、相手を傷つけないで済むようにお祈りしておく。言葉 かいるとき、文章がいるとき、電話をするとき、その前に、住吉さんにお願いす イる。本当に素晴らしい力を与えて下さるだろう。 住吉の神様のそういうご守護が、結局、世の荒波を乗り越えていく知恵と言葉 と息吹を与えていくのだ。すなわち海路の道開きであり、一言霊の神である。事業 ジ ネに動かれる住吉の神様とは、銀行の金を借り出すだけではなく、そういうおっき 合いをするのが一番いいと教えてくれているのではないかと思う。 操船も同じである。船をどう操ればいいのか、潮の向きを考え、風向きを考え、 章 第荒波を乗り越える舵の取り方、帆の立て方、漁場を探す知恵、釣り方、仕掛、餌、 ノ 77
宗教といっても、キリスト教的宗教というのは、魂と心の救済が主だ。だから、 キリスト教は愛の教え。そして仏教は知恵の教え。自分なりに戒めを持って、禅 じよ一つ 定に至り、そこから出てくる叡知による知恵の宗教である。 翻って神道は何かというと、やはり大自然とともに生きていく生活の宗教であ る。生活の中に生きて、生き貫いていくというところが尊い。生活に生きる者は 尊い。生成化育、進歩発展していくことが尊い。その生成化育、進歩発展してい くコミュニティ 1 や村や社会に自分が貢献していけることが、自分の命が生きる みことのり ジ ことである。神様の詔を持って、命 ( イノチ・ミコト ) を持って生まれてき ネ マ た人間。それが大きなコミュニティ 1 の中で役に立てたということが、自分の命 道 神 が生きたということだ。これが尊い 神道のように生成化育、進歩発展していくこと自体に価値を見出す、そういう る に宗教もあるわけで、宗教というのはキリスト教的宗教だけではない。仏教的宗教 れ だけが宗教ではない。それは「仏教的宗教観 , 「キリスト教的宗教観」にすぎな 章 五 第 せん 7 刀
第三章『開運マネジメント』ガイド・ さるたひこ 先陣を切る猿田彦の神 ことひらごんげん プルドーザーのような金刀比羅権現の道開き別 海路を開く知恵。住吉の神様 神様はオールマイティー 銀行から借金するのが上手な「あの神様」 銀行は敵か味方か メモと涙は重要な武器である あのマルサに勝っ方法 税務調査を乗りきる究極の方法 上手な事業計画書の作り方 資金調達の本当の意味 ダイレクトメールの真髄 107
第三章「開運マネジメント」ガイド り経営者の人となりを見るのだ。最終的に貸し倒れにならないようにと、慎重に 考えている。銀行もやはり真剣勝負なのである。そこに息吹と知恵と言葉とが生 きてくるのだ。そして、そうい、つものに、総合的な推進力を与えてくれるのが、 住吉の神様なのである。 資金調達の本当の意味 事業計画をピシッと作って、融資係への説得が始まる。 「これだけの資金が必要で、返済計画は短期、一年。こういうふうにします 「お貸しいたしましよう」 「一億貸してほしい 「一億二千万、定期預金していただけますか」 これを歩積みという。歩積みはご法度である。しかし銀行としての本音と建て 前は違う。歩積みの要求は ( 暗に ) あり得るのだ。 「一億二千万の定期預金を担保に一億貸す : : : そんなの、誰だってできる : : : 」 7 の
何でもできる。けれども、それぞれの神様のご性格を見比べると、とりわけそこ に特色かあるということなのだ。 銀行から借金するのが上手な「あの神様」 では、真剣勝負のビジネスシ 1 ンで、いったいどういうときに、住吉の神様は 動いて下さるのだろうか。 なんと、住吉さんの、世の荒波を乗り越えていく知恵と言葉と息吹というのは、 銀行からお金を借りるときに、大いに役に立つ。強力な味方をしてくれるのだ。 銀行からお金を借りるときに、猿田彦の神様が動かないということではない。 金刀比羅の神様が動かないわけでもない。猿田彦さんや金比羅さんが自分の地域 の産土神様だったら、そこに祈れば聞いては下さるのだが、それでも足りない時、 とくに銀行融資で困っているときには、住吉の神様にお願いするのだ。 つまり、神道的に言えば、「こと分けて申さく」。事柄を分けて、あるいは言葉 を分けても、この事を何とかお願いいたします、と。
真心と愛と住吉大神 住吉の神様を思い浮かべて、祝詞を何回かあげて、 「住吉の神様、真心で書かせたまえ」 と、そこに神様がいらっしやると思って、顧客に対する「真心と愛」に徹しき って書く。自分では書かずに業者に頼む場合も、業者が来る前にきちんとお祈り しておくことが大切である。 さらに、業者と話して、業者が帰った後には、 「あの業者さん、ドジしませんように、ドジしそうになったら住吉の神様がおか かりになって、ドジへマしませんように」 と祈る。祈ってもドジへマはするものである。ただ、印刷屋をどうチェックし、 注意したらいいかが、ふっとひらめいてくる。色使い、文字の配列、つまりレイ アウトもひらめいてくる。 そういうものを、みんな住吉の神様が開いていく。 世の荒波を乗り越えていく知恵と言葉と息吹。その荒波を乗り越えて、ただ行 ノ 72
となる宗教の始まりが、この如来教であった。 長い暗闇の封建時代、金比羅権現が民衆の中に降りてきて、 「新しい時代がやってくる。人々が平和で暮らせる明るい時代がやって来る。今 までのやり方は全部覆ってしまうんだ」と「お告げ」があった。確かにこの後、 明治維新が起き、新しい時代がやって来た。金比羅さんがいると、長く硬直して いて、ど、つしよ、つもないとい、つときに、その氷をばりばりと割って、何か新しい 兆しを出してくれる。 さきみたま くにのとこたち 国之常立の大神の幸魂である。 先頭に立ってガイドするというよりも、氷を割って道をつける。膠着状態をう ち破って道を開いていく。これが金比羅様の道の開き方である。 海路を開く知恵。住吉の神様 もうひとつ、住吉の神様も道を開いて下さる神様である。 もっとも、神社の神様で道を開かない神様というのはいない。あるいは、せつ 2
ししサ 1 ビス、いいシス どうしたら顧客が喜んでくれるか一生懸命考えれば、 テムが浮かんでくる。いい物を作ろうとすれば商品開発力と創造性が出てくる。 合理的なコスト・ダウンの知恵もわいてくる。世の中の役に立とうとすれば、流 通の方法に思いいたる。 あこぎなことをせずに、みんなに喜んでもらえるようなことをして、社会に還 元したい。社員の待遇を良くし、株主へ還元し、納めるべき税金を納めたい。そ 、ついう企業にしたい、 という精神状態で一生懸命精進する人には、その精進に倍 する幸せと恵みと福と祿を与えるというのが荒神である。 繁栄する経営鉄則②ひときわ目立っことをなすべし さきほどの言葉に続いて、いくつかポイントになる言葉が出てきた。神様はサ 1 ビス精神が旺盛である。順に説明していこう。 二番目に出たのが「ひときわ目立っことをなすべしー : という意味ではない。もし自動車部品だとか機械部品を 派手だったらいい :