何でもできる。けれども、それぞれの神様のご性格を見比べると、とりわけそこ に特色かあるということなのだ。 銀行から借金するのが上手な「あの神様」 では、真剣勝負のビジネスシ 1 ンで、いったいどういうときに、住吉の神様は 動いて下さるのだろうか。 なんと、住吉さんの、世の荒波を乗り越えていく知恵と言葉と息吹というのは、 銀行からお金を借りるときに、大いに役に立つ。強力な味方をしてくれるのだ。 銀行からお金を借りるときに、猿田彦の神様が動かないということではない。 金刀比羅の神様が動かないわけでもない。猿田彦さんや金比羅さんが自分の地域 の産土神様だったら、そこに祈れば聞いては下さるのだが、それでも足りない時、 とくに銀行融資で困っているときには、住吉の神様にお願いするのだ。 つまり、神道的に言えば、「こと分けて申さく」。事柄を分けて、あるいは言葉 を分けても、この事を何とかお願いいたします、と。
真は心に置きてあでやかに、 魅力に満ちて語り行うべし 人来りて服するなり 一意専心、万事動かす」 きよしこうじん 関西に清荒神という、神仏習合の社がある。千二百年ほど前に作られた寺で、 金堂に大日如来があるのだが、何回か焼けて荒神の宮だけが残り、それが中心に の なっている。以前、人を伴ってその清荒神さんにお参りしたとき、神社の御神職 栄 業 からこのような説明があった。 さんぼうこ・つじん 企 「この三宝荒神さんというのは、カマドの神様、火の神様。台所を守り、火を守 る神様だから強い神様である」 その人は、こういう説明をなさった。この説明は一般にも流布しており、否定 神 荒 宝 はしないが、とかく誤解を招きやすいことなので、荒神さんについて、ここでき ちんと説明しておきたい。冒頭の言葉は、それを考えているときに、突如として 章 第神様から出された言葉である。 5
よく知って、そして真心を持って祈ったから、聞いていただくことができたのだ。 このように神様に祈る時は、その神様がどんな功徳を得意とされているのか、知 って祈ると大変願いが叶いやすい しかし、それだけで神様が動くものではない。 もうひとつ大事なポイントがある。 それは年季である。年季と足跡。 そこがキリスト教や仏教と違うところである。さきほども書いたが、キリスト 教というのは心と魂の救済で、必すしも現実と直結していない。お釈迦様も諸法 無我で、現実に執着せず、本質的な幸せを求めよと言う。そして、とかくそのよ うなものが、本当の宗教であるかのごとく思われている。けれども、神道の場合 は、現実にこそ本質がある、心と魂を極めたら、現実になるんだと考える。現実 というもので表現できない者は、神界には入れない。 感性が素晴らしく、心が素晴らしかったら、現実の足跡に出ているはずである。 ロと心と本当の気持ちがあるのなら言葉に出る。言葉が真実なら行いに出る。行 いが真実ならば、貫き通した足跡というのがある。 ノ 8
ししサ 1 ビス、いいシス どうしたら顧客が喜んでくれるか一生懸命考えれば、 テムが浮かんでくる。いい物を作ろうとすれば商品開発力と創造性が出てくる。 合理的なコスト・ダウンの知恵もわいてくる。世の中の役に立とうとすれば、流 通の方法に思いいたる。 あこぎなことをせずに、みんなに喜んでもらえるようなことをして、社会に還 元したい。社員の待遇を良くし、株主へ還元し、納めるべき税金を納めたい。そ 、ついう企業にしたい、 という精神状態で一生懸命精進する人には、その精進に倍 する幸せと恵みと福と祿を与えるというのが荒神である。 繁栄する経営鉄則②ひときわ目立っことをなすべし さきほどの言葉に続いて、いくつかポイントになる言葉が出てきた。神様はサ 1 ビス精神が旺盛である。順に説明していこう。 二番目に出たのが「ひときわ目立っことをなすべしー : という意味ではない。もし自動車部品だとか機械部品を 派手だったらいい :
か六千万円貸すという場合もある。 その信用は、経営者の人物だなんてことを銀行は一言うのだが、いったいどれだ けその経営者と食事したり酒席をともにしているのか。そうそう人物なんてわか るものではない。銀行が人物を判断する基準は、まず洋服がきちんとしているか どうか。次に、髪型がきちんとしているかどうか。時間を守るか、言葉に迫力が あるか、勇気や自信を持っているかなのである。 迫力や生命力の息吹がないと、銀行も安心できない。 担保がなければ基本的には貸してくれないのだが、担保がなくても貸してくれ ることもある。それはやはり、その人の言葉の真実性なのだ。前に言ったことと 今の発言に変化がない、誠実で知恵があり、事業計画書がきちんとしていて、息 吹を感じさせる人だったら、「あ、これだけ頑張ってたら大丈夫だろう」と融資 係も信じるのだ。 銀行に提出する決算書というのは、限りなく大風呂敷に近い。粉飾と言っては 言いすぎだが、 装飾している会社は多い。 経営者の意思に沿った前向きな拡大解 釈、そういうものだということは銀行も承知である。一応資料にはするが、やは ノ 02
マネジメントと当事者能力 実感から滲む言葉に神様は感応する 功徳と年季 神様から授かったものはなくならない 原健が衆議院議長になれた本当の理由 192 189
私も昔、銀行の融資係には本当に腹が立った。むというのではないが、癪に 障っていた。しかしそれも銀行の支店長代理と次長の話を聞いて恨みが解け、 それからは銀行マンを愛しく思っている。でもまあ現実はそ、つはいかないから、 また腹が立ったりもするのだが : ・ だからお断りをするときにも、 「私の会社ではちょっと難しいけれども、どこかでできますように」 という気持ちを持って、相手を傷つけないで済むようにお祈りしておく。言葉 かいるとき、文章がいるとき、電話をするとき、その前に、住吉さんにお願いす イる。本当に素晴らしい力を与えて下さるだろう。 住吉の神様のそういうご守護が、結局、世の荒波を乗り越えていく知恵と言葉 と息吹を与えていくのだ。すなわち海路の道開きであり、一言霊の神である。事業 ジ ネに動かれる住吉の神様とは、銀行の金を借り出すだけではなく、そういうおっき 合いをするのが一番いいと教えてくれているのではないかと思う。 操船も同じである。船をどう操ればいいのか、潮の向きを考え、風向きを考え、 章 第荒波を乗り越える舵の取り方、帆の立て方、漁場を探す知恵、釣り方、仕掛、餌、 ノ 77
第一章企業繁栄の超原則 成功している人の三つの鉄則。一、勉強好き。二、素直。三、プラス発想。 なかなか含蓄のある言葉で、本当にそのとおりである。勉強好きがまず第一番。 次に素直に人の意見を聞く、素直に反省する。すると守護霊も周囲の人間も、引 き立ててやろうと思うものである。三番目がプラス発想。どんなことがあっても プラスにしか思わない。勉強好き・素直・プラス発想。これを満たしている人間 は必ず成功している。 こういう不況のときこそ、遊ばないで勉強することである。 神様や守護霊が「勉強せい。と言っているのだ。そして、やめずに続けること。 きっと役に立つように神様が導いてくださるはずである。 5
じゅ も経営者がゆるみ切ったような日々を送っていると、気がついたときにはライバ ルに追い越されている。自分の特色だと思ったものは、当然他の会社もすぐに真 似をする。 しかし、神様の言葉をこの順序通りやっていけば会社の成功は、間違いなし。 「これ、繁栄のこつなり」 繁栄する経営鉄則⑤あでやかに魅力に満ちょ さらに、どんな精進をすればいいのかということが、次に展開されている。具 体的な精進の中身である。 「真は心に置きてあでやかに、魅力に満ちて語り行うべし。人来りて服するな 清荒神におられる三宝荒神は、でぶっちょの布袋様みたいな姿で、手に何か宝 珠を持っている。 普通の三宝荒神は、顔が三つに手が六本。そして、くわ 1 っと恐ろしい顔をし
第三章「開運マネジメント」ガイド り経営者の人となりを見るのだ。最終的に貸し倒れにならないようにと、慎重に 考えている。銀行もやはり真剣勝負なのである。そこに息吹と知恵と言葉とが生 きてくるのだ。そして、そうい、つものに、総合的な推進力を与えてくれるのが、 住吉の神様なのである。 資金調達の本当の意味 事業計画をピシッと作って、融資係への説得が始まる。 「これだけの資金が必要で、返済計画は短期、一年。こういうふうにします 「お貸しいたしましよう」 「一億貸してほしい 「一億二千万、定期預金していただけますか」 これを歩積みという。歩積みはご法度である。しかし銀行としての本音と建て 前は違う。歩積みの要求は ( 暗に ) あり得るのだ。 「一億二千万の定期預金を担保に一億貸す : : : そんなの、誰だってできる : : : 」 7 の