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検索対象: 日本型マネジメントで大発展!
19件見つかりました。

1. 日本型マネジメントで大発展!

レキシプルにあらゆるものを吸収できるのである。 なかいま 神道には「中今の思想」というのがある。昔のことにこだわらず、今の中に生 きていることが尊いという考え方だ。 そこから、命 ( ミコト ) の解釈も生まれてくる。昔は昔、今は今、今の中にい ることが尊い。したがって、人生の目的であるミコトを持って生まれてきた自分 か、いかに今の時代や社会の生成化育の中に命を役立てていくか、という人生観 が生まれるわけである。 これにともなって出て来る考え方に、穢れというのがある。天津罪や国津罪を 犯すことによって、穢れが生じてしまう。神道ではこれをとても嫌うのだ。 だが、これはキリスト教で一言うところの罪という概念とは、大きく異なる。キ リスト教ではもともと人は罪人だということになっている。その原罪をとにかく 早く清算した方がいいからというので、労働を行う。労働は人間が犯した罪への 罰なのだ。だから、労働することは苦しくて辛いことだと、キリスト教徒は考え ている。そして手にした資本は、もっと発展的に苦しみながら罪を祓うために、 次の労働のために使おう、ということになるのである。このプロテスタンチズム

2. 日本型マネジメントで大発展!

れ男神と女神の総称だと言われている。すなわち神漏岐が伊弉諾尊などの男神で あり、神漏美が伊弉冉尊、天照大御神といった女神である。 すめみま 三つ目が「皇御孫の命以て」。皇御孫、要するに天皇の御言葉や命令を受けて、 とい、つことである。 いちばんグレ 1 ドが高いのは、もちろん神様の御心を受けて、ということにな る。私たちの命というものは、天の神々からの「あなたはこうやって生まれてき 想 なさいーというミコトを持って生まれて来るから、ミコトモチというのである。 天皇様は大がついて、オオミコトモチという。人間の命とはそういうものなのだ。 前にも述べたように、神道は個別の物性の中に神性あるいは霊性を見出す。そ る 収れぞれに神様の名前を付して崇め、決して一つの神様の名前で統一しようとしな を 新しい働きには、また新しい名前が付けられて、大事にお祀りされる。だか 智 ら、神様は果てしなく増える一方である。 ゅ そればかりではない。個別の物性や神様が、生成化育、発展していくことが尊 あ いというのが、神道の考え方なのである。賢くない人はもう少し賢く、賢い人は 章 第もっと賢く、天才的な人は超天才に、といった具合だ。ネズミでもカエルでも同 7

3. 日本型マネジメントで大発展!

4 深見東州 ( 半田晴久 ) Ph. D. 株式会社菱法律経済政治研究所代表取締役 社長。 1951 年、兵庫県生まれ。 カンポジア大学総長、政治学部教授。 東南アジア英字新聞論説委員長。 東南アジアテレビ局解説委員長。 中国国立浙江工商大学日本文化研究所教授。 その他、英国、中国の大学で客員教授を歴任。 社団法人日本ペンクラプ会員。現代俳句協会会員。 声明の大家 ( 故 ) 天納傳中大僧正に師事、天台座主 ( 天台宗総本山、 比叡山延暦寺住職 ) の許可のもと在家得度、法名「東州」。臨済宗 東福寺派管長の ( 故 ) 福島慶道師に認められ、居士名「大岳」。 国内外に十数社を経営し、実践派経営コンサルタントとして多く のシンポジウム、講演会を主宰、経済・政治評論活動を行っている。 人生論、経営論、文化論、宗教論、書画集、俳句集、小説、詩集などの 著作も多く、『「日本型」経営で大発展』、『 UNDERSTANDING JAPAN 』や、 177 万部を突破した『強運』をはじめ、文庫本を入れ ると著作は 280 冊以上に及び、 7 カ国語に訳され出版されている。 い 70331B ) びし 深見東州氏が所長を務める経営コンサルタント会社「株式会社菱法律経済政治 研究所」では、経営相談、各種セミナー等、様々な活動を行っております。資料パ ンフレットもございますので、詳しくは下記連絡先までお間い合わせ下さい。 びしけん 株式会社菱法律経済政治研究所 ( 略称菱研 ) 〒 167-0053 東京都杉並区西荻南 2-18-9 菱研ビル 2 階 フリーダイヤル 0120-088-727 電話 03-5336-0435 FAX 03-5336-0433 メールアドレス bcc@bishiken.co.jp ホームページ http://www.bishiken.co.jp

4. 日本型マネジメントで大発展!

いろんな国の福の神を一つの船に乗せて拝む : : : 菊 神道は汎神論ではない : 日本人は神の宿る場所を選んで祈る : : : 多神教が神道の本質・ : あらゆるものの働きの中に神を見出すのが神道・ : 禅や阿弥陀信仰が日本に定着した理由 : 神道と儒教が日本で結びついた : 日本の儒教は革命思想を拒否した : 一人ひとりが命を持って生まれてきている : : : 間 日本人は腹の底でコミュニティに役立ちたいと思っている : : : 肥 世襲制は日本の伝統 : 天皇は本家、国民は分家・ : みこと

5. 日本型マネジメントで大発展!

じだ。昨日よりも今日の方が、今日よりも明日の方が、少しでも進歩向上してい る。そういう生成化育していく中に意義を見出しているのである。 日本人は腹の底でコミュニティに役立ちたいと思っている 私たちはミコトモチとして生まれて来たから、社会とかコミュニティなど、よ り大きなミコトが生成化育していくその尊さの中に生かされることが一番満足な のである。自分のサークル、クラブ、部署、会社、街、国・ : など、コミュニティ をより発展させる、そのために役立つのが何よりうれしいのだ。 これを世界にまで目を広げれば、世界とか字宙船地球号とか言われる、その個 別の物性の中に神なるものを見出し、その発展のために私たちが役立てば無上の 喜びなのだ。これは、日本人なら誰でも腹の底に持っている感情ではないだろう 世界に貢献したい。白人も黒人も黄色人種も関係なく、とにかく世のため人の ために貢献したい。日本人はバイプルも持たなければコーランもないけれど、何

6. 日本型マネジメントで大発展!

松下幸之助を成功に導いた三つの要素 経営者としての松下幸之助さんは、ご本人自身が、こういった「衆知を集め る」ことに徹底した方だった。 その理由は、彼が小学校しか出ていないことにある。学問がないから、人の知 恵をいかにしてうまく借りるかということに苦心されたのだ。 その上、小さい頃から病弱で、仕事をしていても健康に自信がない。だから、 論体力のある人に、自分のできない分を補ってもらおうとした。 ダ また、自分自身が貧乏な家の出だったから、貧乏な人たちの気持ちを聴こうと 努力したのだ。 ぶ 学 だから、松下電器の成功の秘密は、創業者の松下幸之助に学歴がなかったこと 神 精 と、病弱だったこと、そして貧乏だったこと、この三つに隠されていたのである。 の 和 自分にハンディがあったからこそ、衆知を集めようという姿勢が生まれてきたの 章 四 第 では、貧乏で、学歴がなくて、病弱であれば、誰でも松下幸之助のようになれ 757

7. 日本型マネジメントで大発展!

生まれた。これがキリスト教であり、イスラム教である。仏教も基本的には同じ ことだ。世界宗教と呼ばれるものは全て、共同体を世界的な広がりの中で再編す る必要性ができたので広がっていったのである。 日本の場合は、海に囲まれていたから外敵から侵略されることもなく、共同体 が存続し続けた。同時にその固有の文化も連綿と受け継がれていった。それは、 自然と神と人間とが一体となった素朴な自然信仰を中心にした文化だ。こうした 価値観は、宗教発生以前には世界中の共同体が持っていたものなのである。日本 の文化の特色の一つは、古いものが素朴な形でずっと残っているということだ。 もちろん、秘境のようなところでは、古代からの共同体が崩れずに、固有の文 化をずっと受け継いでいるところはある。しかし、日本の場合は、古代から連綿 と伝わるものを残しつつ、他の新しいものもどんどん吸収していったのだ。これ は、世界の中でも非常に珍しいケ 1 スだと言えるだろう。 2

8. 日本型マネジメントで大発展!

のである。これだけ宋学を勉強した人でも、神道と結びついて理学神道となれば、 ちゃんと惟神の道にはずれた部分は排除しているのだ。 日本人は猿真似だ、などと言われるが、そうではない。神性を見出せたものは 取り入れるけれども、そうでないところ、フィットしないところはちゃんと排除 している。だから革命思想は日本の儒教にはないのだ。 一人ひとりが命を持って生まれてきている なぜ日本には革命思想が定着しないか。それは、天皇という存在があるからで ある。 あまっかみ 祝詞や詔勅を見ると、三つのランクがあることがわかる。一つ目は「天津神 諸々の命以て」という祝詞だ。これは天津神、すなわち天にいます神々たちの 命である。命とは御言。命以てというのは、要するに命令、あるいは御言葉や御 心を帯して ( 身につけて ) 、という意味である。 かむろぎ かむろみ 次のグレ 1 ドが「神漏岐、神漏美の命以て」。この神漏岐、神漏美は、それぞ みこと みこともち みこと

9. 日本型マネジメントで大発展!

ゴミや塵は掃いて始末しなければならない。しかし、同時に完璧に掃除した中 に季節を表さなければならないのである。秋の庭は秋らしく、冬の庭は冬らしく なければならない。それが茶の湯の哲学なのだ。 茶の湯は基本的には禅と道教から起きた。しかし、利休は神道の伝統的な儀式 や作法もその中に取り入れ、我々のメンタリティ 1 に則した独特の世界観を表現 する方法をつくりあげた。しかし、これらの世界観とは、古来より受け継いでき た神道的な世界観だと言えよう。 茶の湯の中から生まれた生花でも、季節を感じさせることを重視している。秋 に花を活けるとしたら、生花の師匠は「秋らしく活けろ」と一言うだろう。 しかし、これこそ正確な秋だ、というものがあるわけではない。完璧な秋とい うものは存在しないのである。 本当の秋というのは、過ぎ去った夏のシンボルが少しだけ残っている。そして、 わずかに冬の兆候が感じられるはずだ。典型的な秋というのはないが、そうした 中にこそ、本物の秋が表現されるのである。 生花の世界では、季節の感覚を大切にする。自然の生命力の生き生きとしたエ

10. 日本型マネジメントで大発展!

一般の日本経済論とはまた違った形で、より深い理解が生まれると思うのである。 日本経済の特徴は七福神の思想 では、どんな形で神道的フィーリングが日本経済に影響を与えているのか、具 体的に述べていこう。難しい話を始めたらきりがないが、最も基本的な部分をわ かりやすく一言うなら、ますは七福神の思想である。これについては、別の機会に 想 襯さらに詳しく説明するつもりだが、日本経済を語るためには欠かせない要素なの 七 で、この本でも触れさせていただく。 る す 収 七福神は家運隆昌、商売繁盛の縁起物として、置物になったり、絵に描かれた 吸 を りして今も庶民に愛され続けているので、知らない人はいないだろう。七人の福 智 の神が一艘の宝の船に乗り込んで、みんな楽しそうに笑っている。そして、私た る らちに七つの恵みを運んでくださるのだ。 それが経済とどう関係あるのかを述べる前に、まず七人の福の神をお一人ずつ 章 第紹介しよう。