基本的 - みる会図書館


検索対象: Wonderland Carnival 開催記念合同誌
53件見つかりました。

1. Wonderland Carnival 開催記念合同誌

非常に賑やか、 い方を変えれば騒がしい。 【昼】 日ノ本の食事と言えば、やはり炊きた ての白米を茶碗一杯に乗せ、 豆腐と新鮮なネギを刻んで人れた味噌汁 に限る。 近所から頂いた七草のおひたしも、鰹 節の風味が良き味わいを醸し出している。 「えっへへ、勿体無いお言葉で御座いま 主食である焼き魚は、仲間である犬飼 す ! おかわりも用意して御座います故、 がこしらえてくれたものだ。 存分にお召し上がり下さいね ! 」 父と母は俺が起床する前から、仕事と 家事のために早くから出かけてしまって フルネームを犬飼健 ( いぬかいたけ る ) 、黒い長髪に薄紫の着物に身を包み、 いるため、基本的には誰もいないはすな 獰猛な犬のお面を頭につけている。 のだが。 「いつも馳走になり申し訳ありませんな 母性に満ちているという例えは大い に語弊があるので、面倒見がよく世話好 「桃様っ桃様っ ! お味は如何でございま きである。という表現に留めておく。 頼んだことはなんでも最善を尽くし すか ? 」 てくれるし、知らないことでもすぐ調へ ・・基本的には誰もいないはずなのだ て教えてくれる。努力の天才だ。 「あっ、桃様、頬にご飯粒カ咐いており まする」 「む、すまんな、夢中になりつい」 「お任せ下さい」 静かにそういうと、手ぬぐいでそっと 俺の口元を拠ぬぐ ) う。 その顔は何故か幸せそうだ。 「うむ、いつもながら美味である、かた じけないな」 「へっヘーん ! 犬飼殿よ、御前ががら空 きでござるよっ ! 」 「あっ ! 猿めは行儀がなっておらんであ ります ! 」 「ぬぬっ ! 笑止千万、食卓を制しものが 全てを制するのでござる ! 」 ー 68 ー

2. Wonderland Carnival 開催記念合同誌

※個人の勝手な設定多めです。時代考証なにそれ ? ? ほんで、いつもはマメールがしてくれている洗濯物干しを吉備 のり CP 要素含。ピーターがネタ。基本吉備津視点。 津とサンドリョンでしているところたった。 「ああ。さっきアリスが言っていたんたがな。皆でそれそ 登場キャラサンドリョン・アシェンプテル・ミクサ・リれの世界の食べ物を持ち寄ろう、と言っていた。たた : ・」 ン・アリス・シャドウアリス ( シャドウ ) ・かぐや・吉備「たた ? 」 津・ピーター・ ? 「 : ・変わった食べ物限定だそうた」 サンドリョンが良く分からないと言った風に首をかしけ るが、吉備津自身が分かっていないものを説明できるはす もない。どうしたものかと頭を抱えていると、 「だからー、変わった食べ物だよー ? 」 建物の蔭からびよこんと姿を現したのは事の元凶のアリ スである。 「ふつうのじゃっまらないじゃない ! 」 「アリスらしいと言えはアリスらしいんだがな : ・」 言い出しつべはいつものように子供組たった。 年少組にこのパーティについて提案したのもアリスであ ーティを、てすか ? 」 る。変わった食べ物と聞いて特にリンはきよっとしていた その日はマメールが異界の大図書館に用事があるやら何らしいが、アリスは幼いながらこうと決めたら頑として考 とやら、それだけ言い残してさっさと出かけてしまったのえを変えない人間である。最終的には員同する形になった 『とても、ありふれた日に』 こげつ 孤月 2

3. Wonderland Carnival 開催記念合同誌

「そんな事は無いですよ。にた、早く寝ないと明日に響くと思って : : : 」 「 : : : お前はいつもそうだ。悩みや不安があっても自分たけで背負おうとする。そんなに私は信用てきな いのか ? 」 「違います ! そうじゃないんですー・でも : : : 」 身体をアシェンプテルンの方に向け、首を左右に振って強く否定するが、その後の言葉が出てこない 変なところで強情な彼女の態度に、アシェンプテルは大きく息を吐きだした。 「何か悩んでいるのであれは、私はお前の力になりたい。たから、話してくれないか ? 」 真正面に見据えながら優しく諭すアシェンプテルの姿に折れたのか、サンドリョンはやがてゆっくりと 首を縦に振った。さああっと風が騒き出す中、白きシンデレラは覚悟を決めるように深呼吸をした後に、 重苦しい口を開いた。 「シンデレラは、十一一時を過きると魔法が解けてしまう : : : というのは、こ存知ですよね」 「当然であろう。細部は違うが、基本的にはそういうお伽噺だ」 「 : : : 私は魔法で戦えるようになったたけの、冒、 し女なんです。だから、魔法が解けてしまったら、私は 戦えなくなってしまいます」 両腕で自分の身体をそっと抱きしめながら、サンドリョンは言葉を続ける。 「戦えない私に、価値なんてありません。私には、何もないんです。皆さんみたいな強い力も、も、何 も : : : たから、もし、十一一時を過きて、魔法が解けてしまったらと思うと、怖くて : : : 」 4

4. Wonderland Carnival 開催記念合同誌

てすわ」 「ファンって : : : そこまで慕ってくれる理由がさつはりわからないのたが。私ではなくサ ンドを慕うならわかるけどなー 誰にでも優しく、聖母のような純白のドレスを纏った金髪の女性を思い浮かべる。 そう言うと、リンは目を丸くして驚いて見せる。 「あら、あんな衝撃的な出会いをお忘れなんて、わたくしはショックを隠せませんわ」 「そんな衝撃的なものだったか ? 」 始めてリンと会った時を思い出すが、何のことはない戦いの前で軽い自己紹介をした記 憶しかない。 「あら ? お忘れですの ? わたくしは今も鮮明に思い出せるほどに記憶に刻まれていま すのに・ 「まったく覚えがないな」 「もう・ 凄くがっかりしてから、少し怒った風に頬を膨らませながら、説明を始める。 その日、わたくしは初陣をむかえましたの。 初めての戦場で一緒にいたミクサさんとはぐれて、闇の軍勢に囲まれてしまった時に助 けてくれたのがアシェお姉様でしたわ。 その姿は忘れようがありません。 夜空に浮かんだ月の光を背にした、黒いドレスお姉様の姿。 8 7

5. Wonderland Carnival 開催記念合同誌

サンドリョンの印象を決定的に変えたのは、アシェンプテルを『本当は優しい人』と評した事たった。 幸せを、居場所を奪われ、数多の虐待に耐えきれす失ってしまった本来の優しい。高圧的な態度を取る 事で誤魔化してきたそのを、サンドリョンは理解してくれた。今まで溜め込んできたものが溢れ出て、 思わす泣き出した自分を包み込んたあの温もりと優しい匂いは、今でもはっきりと思い出せる。 あの日以来、アシェンプテルはサンドリョンに対し特別な感情を抱くようになり、彼女の事を守ってあ けたい、と強く思うようになった。それ以降は仲間たちとも交流が増え、今では自然と笑顔を浮かべる事 も多くなった。その変化を、アシェンプテルは嫌だとは思わなかった。 ( きっとこれも全部、サンドリョンのお陰なのだろうな。サンドリョンではないが、彼女に出会えて良か った ) そう締め括ると同時に現実に戻ってきたアシェンプテルは、チラッと横目でサンドリョンの様子を伺っ た。しかし、ある異変に気づくと、曇らせた顔を彼女の方に向ける。 「どうかしたのか ? そんな表情で前の方を見つめて」 「え ? い一ス、別に : ・ : 今何時なのかと思って、時計台の方を : : : 」 指摘されて初めて気づいたのか、サンドリョンは自分の頬に手を当て、僅かに視線を横に逸らす。確か に彼女が向けていた視線の先に時計塔はあるが、その表情に先程のような明るさはなかった。 「時刻を確認するのにそんな暗い顔をする必要はあるのか ? 何かあるのではないか」

6. Wonderland Carnival 開催記念合同誌

【起床】 る朝。 覚ます。 チュンチュン、小鳥の鳴き声でふと目を 季節は巡り、年月も幾らか流れたとあ 「桃様ァ ~ ~ い うとした最中、 そう思い上着を脱ぎ去り、いざ袖を通そ 朝の支度をせねばなるまい、 「吉備津彦」それが俺の名前だ。 れていた。 服の裏には朱色の刺繍で名前が施さ な品だ。 なる母が時間をかけて作ってくれた大切 炎のように真っ赤なその着物は、親愛 着物に手早く着替え始める。 いつものように寝床から抜け出すと、 と言ってくれたのである。 を、俺の為にわざわざ私室に使ってくれ もなかったが、物置に使っていたところ といっても別段置く物があるわけで く気に人っていた。 屋。 6 畳にも満たぬ小部屋だったが、深 いつからか与えられた、自分専用の部 玄関の引き戸を勢いよく開ける音が ー 0 仲間である留玉臣 ( とめたまおみ ) の威 勢の良い声が開こえる。 彼女は原典でいうところのキジにあ たる。灰色の長い髪と、クノイチのよう な身軽な軽装、手裏剣、そしてお面が特 徴的だ。 巷では熱狂的なファンも多く、彼女の ことを愛してやまない輩も多いだのなん だのと噂を開いたことがある。 うちには毎朝起こしにきてくれる・・ いや、正確には目が覚めて、 丁度この時間を見計らって来ている かのように思える・・ 明るく活発で、笑顔の絶やさない女性 である。 が故に。 ドタドタドタドタ・・ 欠点というものもある。 「桃様ァ ! お早う御座いま ~ 」 ー 65 ー

7. Wonderland Carnival 開催記念合同誌

永遠にも感じる時が流れた末に、ちゅっという音と共に一一人の唇が重なる。それと同時に、十一一時を告 ける鐘が鳴り響く。 それは、月の下で黒と白の姫君が情熱的に交じり合う、輪舞を始める合図となった。 一一人の姫君たけの秘め事を、満月たけが見つめていた 5 4

8. Wonderland Carnival 開催記念合同誌

( ああ、桃様っ ! 今日も一段と凛々しゅう御 座います、私のような犬畜生が桃様のお傍 にお仕えでき、大変喜ばしく思っておりま す。その全てを射抜く真っ直ぐな瞳と、日 頃の鍛錬の賜物と言って良い健康的な肉体。 まさに私の理想、憧れの集大成で御座いま す。私がどのような暮らしを営もうとも、 桃様のように遥か高みに位置する方には到 底、足元にも及ぶことすら許されません。 でも、どうか、ただ、今だけ、瞬間、この 刹那、桃様の面前を世界でただ一人、私だ けが独り占めできるというものなのです。 あの日あの道端で俺と共に鬼を退治してく れないかと言われたあの瞬間から、私の人 生、いえ、今後私に子が出来ようともすっ と、未来永劫、桃様を始めとする父上殿、 母上殿、吉備津一族を守りたい一心で日々 を生きております。この気持ち、どうか桃 様にだけは悟られないで欲しい、決して知 られてはいけないものなのに ・どうして こんなに胸が昂ぶるのでございましようか。 愛しい、尊い。恋患いなわけがない、なぜ なら桃様と私は同じ性別の人間であるが故、 生物として踏み出してはいけない禁忌なの です・・・。でもいつかは伝える時が必ず来る かもしれない、そんな日がもし来るとして も、どうかそれまでは、いつまでも果敢で 細で健気なオ兆様をすっとお守りしていき たい所存でございます、これからもお慕い 申しております・・・。 ) 「・・・い ? ・・・ぬか・・・い ? おい、犬飼 ? 」 駄目だ、完全に意識が飛んでしまってい そんな犬飼を尻目に華麗な箸捌きで ちょっかいを出すのは楽々森彦 ( ささも りひこ ) 。猿のお面が特徴的だ。 身のこなしも秀でており、よく住処の 森から木の実や果実を分けてもらったり している。 1 若いように見える彼だが、実際の ところ友である 3 人の実年齢というもの を知らない。 まあそのような些細なことなど関係 ないのだが ー 69 ー

9. Wonderland Carnival 開催記念合同誌

ケームの場をひ越えて : 妍アンテナと太眉をックヨミ ミクサちゃん OVE ! ! ワンダーか好きな多くの もっと沢山 wlw プレイ : に寺してた叩」ムッチてす : 人たらとクリエイティフ。な場に参加 したいなあ ~ ! ! ケーセン 1 : 初合カビクビクしてた 。 - できた事を嬉しく思います 近くに出来ないかなぁ・ けと参加できてよかったてす ! 3 サンドリョン可愛い くろねこしやのわ 大侍 可乃ムッチ , ワンカニ記念己同誌発行 こういった、石志にキ : サークル参加は断念したので おめてとうこさいます ! ! していたたくのて せめてもと思い参加させて これはいいこと ) 皆様の : 長しています・・・〃 / 純、たたきました ! 素敵 wlw 作品か見られる い少しても楽しんていたたけれ 少しても目に留めて と思うとたまらんです・・ ←、てすわ ! 、いたたけたら幸いです あさぬま 風音」 っとキャストを燃やしたいリン ( 、 ワンカニ開膣合同誌発行 ワンカ二記念合同誌発刊 おめでとうこさいます おめてとうこさいます ) V 乢 W にハマるきっかけに イ暴がど こんな素敵な企画に参加 なった闇吉備津と吉翩聿彦を させて頂けて幸せです ト描かせていたたきました 有難うこさいました ! きゅうのすけ→ うおすみあきな : いちい。 ワンカニ開催、でとナス ! またサンドリンしが吏った ワンダーランドカーコヾ丿しの ワンダーはキャラと世界観で , 事力ない低ランカーですが 開イ崔おめでとうこさいます ! ハマりました。これからも サンドと闇吉鬪聿カ好きです 崔記念合同誌に 魅力的なこの世界が ニ人とも禀し、 ! 参加させていたたき 広がっていくのカしみゾ 血カ轅る ! 」 とても嬉しく思います ! カズキサマ H じすた一 , オールキャラもどきを IO ペー しこの度はプチオンリー崔 ジで書くのは無謀てした ( 笑 わ、ん、た、あ、 おめでとうこさいます ! 参加させていただき 記念すべき 1 ページを ら、あ、あ、あ、あ、ん、 ありがとうこさいました ! おイ昔りすることか出来 ピーターは正義 とても嬉し、です ねじまき 孤月 信孝丸 : キャスト達の木テサインが ワンカニ記己百 件の漫画はア r ・・・砂漠の国 いちょっと、、、いいオ a 、 : 絶望的にセンスなくて のエピソードが好きてす ( → - この素敵な絵本に参加 : すみませゐ - z この度は参加させて頂き この度はワンカニ開催 & 冂 てきたことを嬉しく思います ロロうい ありがとうこさいました ! 発行おめてとうこさいました ! : ミクサ & フック L 〇 VE ! ! 鉢 かすき。 狭間しん : あさ ハ伍

10. Wonderland Carnival 開催記念合同誌

「もう、お上手なのてすね、アシェンプテルさんは」 「私が世辞を = = 〕うような人間に見えるか ? ー 「むう : : : するいです。そんな風に言われたら、照れらやうじゃないですか」 普段の凛々しさは何処へやら、あどけない少女のように紅潮させた両頬を手に添えるサンドリョンを、 アシェンプテルはふっと微笑みながら優しく見つめる。 ( : : : 我ながら随分と変わったものだ。人生、分からないものたな ) 緩んでいる口元を指で軽く触れ、視線を月の方に戻すと、アシェンプテルはふとお伽噺の戦記の世界に 来たばかりの頃を思い出した。 この世界に来たはかりのアシェンプテルは群れる事を嫌い、孤独を愛するような女性であった。笑うと いう行為も、あくまで相手に威圧をかけるものであった。 そんな彼女が初めてサンドリョンと出会った時、アシェンプテルは彼女を一方的に敵視していた。もう 一人のシンデレラのキャストであり、自分から王子を奪う存在。そして、自分と同じ過去を背負っておき ながら、皆から好かれるために良い子を装う、いかすかない女。それが第一印象たった。 たが、共に戦い、生活を共にしていく内にその認識を改めていく。己の身も省みす、周囲を常に気にか ける彼女の姿に、大好きだった実母のような『優しさ』を感じにのた。その事を知った時、同じシンデレ ラのキャストなのにこうも違うのか、と嫉妬と羡望さえ抱いた。 9 3