佐藤 - みる会図書館


検索対象: novel m@ster GIFT edition
11件見つかりました。

1. novel m@ster GIFT edition

とんでいた状態を、揺らして起こす。「あ、いや大 丈夫」 「 ( いやあ、いつものからかいとかじゃなくて、ほんと 「どうか、したんですか ? ずいぶん悩んでたみたいでうにパイセンの優しさにも、救われたなあ、と思って すけど」 るんだけどなあ : まあ、いまさらはあとだけの前 「いやあ、実家に顔だしたら、どう言われるかなあって。でなにを隠すかって感じもするけど : ・ : ・ ) 、 だいぶまえは、そんなことせずに帰ってらっしゃい 変に慌てふためくのを前に、佐藤は感慨深くものを 状態だったから・ : まあ、実家にいたころも、そう考えた。 いう空気はあったけど」 不安がってる状態の佐藤を、安部が抱きかかえて 云った。 さて、一一人は佐藤の実家に到着した。すでに軽井沢 「大丈夫ですよ、はあとちゃん」 での仕事へ出るまでに、連絡はとってある。安部菜々 というのがどういう人物かも、当然把握済みであろ 「大丈夫ですよって言ったんですよ。私も、この何年も、う。 うまくいかない中でやってきて、それで認めてもらつでも、じっさい相対してみてどういう反応するかは た。はあとちゃんも、もうこんなに成功してるんです未知なもので : : : どきどきしながら、佐藤は実家へ向 から、大丈夫ですよ ! 」 かった。 「はあ : : : ほんとにパイセンは、おばあちゃんみたい に優しいな、あリがと☆」 「なっ・ ・どうしてそんな受け取リ方をけど : : : 」 「お、おーい。母さん。ナナバイセンもつれて、きた

2. novel m@ster GIFT edition

「佐藤、今度のイベントだがな、」 「うん、まずははあとって呼べ☆」 「とリあえず地方遠征だ、地方遠征」 「とリあえずじゃねーよ、一人で勝手に話を進めずに、 話を聞け☆」 「 ( ああもう、話が進みませんねえ : : : ) 」 「はあとちゃん、今度のイベントの内容、プロデュー 「どうでもいいだろ、そんなことは。とリあえずだな、 サーさんから聞きましたか ? 」 とりあえず、今度は冬休み期間ーあ、佐藤には関係な いかーに信州へ、行ってらおうと思っている。お前の この物語の原因は、その安部菜々からの問いだった。出身地だしな」 ゆくリなく、聞いてない、と佐藤が答えようとした瞬「地元 : 間に、プロデューサーが部屋に入ってきた。 佐藤が一瞬、神妙な顔をする。すぐに元通リになっ 窓の外は、秋めいていて、変遷を思わせるものであて、以下の一一お葉を吐く。 る。しかし、それでも冬の訪れは確実に近づいてい「ふーん、じゃあ、ナナバイセンは千葉に行くわけ ? 地元っしょ ? 」 「何いってるんですかはあとちゃん ! 」 「いや、今回は菜々さんは地元に行くんじゃなくてだ 「ちょっとプロデューサーさん、そういう問題ではな いでしよう、ナナはですね : : : 」 「こんどはナナバイセンが話し止めてるじゃん : : : 」 「あ、すみません、プロデューサーさん次どうぞ。」 「わたしの、『成功の物語』は ? 」 いつものことに頭を抱えるウサミンを後ろに、プロ デューサーは説明する。

3. novel m@ster GIFT edition

そう、物語 「 ( みんなはどうしているんだろ。ずいぶん早く結婚し この言葉をなんども頭の中で繰リ返される、そんなちゃった同級生も、いるだなんて聞いたけど。 ) 」 感覚を覚えながら、佐藤はしばしフリーズしてしまつ「はあとちゃん ? どうかしました ? 」 「はつ」 プロデューサーは次の準備とか、後始末などに専念「物語、かあ : ・ : 確かに、そうだなあ」 することとして、安部と佐藤のふたリだけで先へ向か「はあとちゃんも『躍進』して、いいかんじじゃない うこととした。そのさきは、やつばリ佐藤の実家。 ですか ! さあさあ、ご実家に凱旋しましよう ! ! 」 「いやー大盛況でしたねえ ! はあとちゃんもほんと輝 いていましたよ ! 」 深い意味を与えたものの、その自覚なく先へ進むこ 「いやいや、どう考えてもナナバイセン目当ての人がとに興奮する方を尻目に、佐藤はその深い意味によっ 大量 : : : そりやまあそうだろうけど。それより握手会て考えさせられるような状態であった。 で : : : 大丈夫だったのか」 「 ( 実家、かあ。最近電話しても、どうするつもリなの 「うつ」 かとか、そんな話はあまリないけど、最初の方はそん また例のようにいろいろといじられたことがフラツなんばっかだったからなあ : ・ : 。 ) 」 シュバックしているようなさまを見せた。 「まあまあ、もう大丈夫ですよ ! それに、いまのナナそう思いながら、回想する。アイドルを目指し始め はーわたしの物語を、生きているんですから」 た頃の、あの感覚。実家との関係にかかる、あの感 「物語・

4. novel m@ster GIFT edition

「まあ ! これが安部菜々ちゃん : : : ! 」 「はじめまし ! 安部菜々、 17 歳です ! 」 「いつもあリがとうね、安部菜々さん。あの子が、 いつも電話とかで、貴女とのあれこれを、とても嬉し また例の一悶着てきなことは起きたけど、それでもそうに語るものだから : : : 私達、あの子に最初はあま 「ウサミン」を連れてきたことに、両親は一般的な興リ十分に応援できてやれなくて : : : たぶん、傷ついて 奮を抱いていた。 しまったと思うの」 多少の歓談を経て、母親がたかだかにに発言し「うつ。いやあ、まあ、ナナも、いろいろ、あリまし たし : : : 」 「久しぶリだし、自分の部屋でも見てきたらどう ? 」 「この前、近所のだいぶ年下の娘が結婚したのが耳 そう言われて、佐藤はかっての自室へむかった。そに入ってしまったらしくてねえ : : : 」 こには、様々な目標のためにここを出るまでの、様々 「そ、それは : : : 」 な軌跡が残っていた。 「ほかにも年の近いアイドルがいるから、いろいろ 「はあ、なっかしい、けどなあ : : : 」 あったらしいけど : : : それでも、貴女をみていると救 なんでわざわざ見に行かせたのか。なんとなく、理われるって、あの娘言ってたんだよ」 由はわかっていた。 「あ、あの : : : その、ナナは」 なぜ 17 歳の「ウサミン」が救いとなっているの 佐藤が自室へ向かったあと。 か、よくわからないのかもしれないと思って、言っ 佐藤の母親と、安部。この一一人が、語らい合っていた。 「ナナは 17 歳では無いですし、それで : : : 」

5. novel m@ster GIFT edition

亜麻色の髪の乙女たち 佐藤心と、成功の物語の物語 Df I I

6. novel m@ster GIFT edition

佐藤は神妙な顔をして、考え込んでいる感じであっ 「はあとちゃんの実家 : : : あ、行ってみたいで 「なんでこの日に軽井沢なのさ ? しかも、冬休みのイす ! ! 」 べントって言ってたのに全然違う。」 「 : : : そうだな、行ってみるのもいいか。パイセンが 「まあまあ、仕事はちゃんと拾っていかなきやでいたほうが、なんか遊びに連れてきたって感じになる し ? 」 「ナナバイセン、その立場になってもそんなかんじと「じゃあニ人はそんな感じか」 は、まじでしびれるわあーって、プロデューサー、結「そんなことよリ、他の一一人はどうしたんですか ? 」 局これどうなってんの ? ? 」 「ニ人は軽井沢の方へはいかないし、冬休み始まって 「うーんと、まずは軽井沢でちょっとイベントをしからそっちだけに行くよ。仁美は、地元へ帰ってから て、そこから数日後にメインの方にいくって感じ来るらしいし」 まずは冬休みとか関係のないふたリだけで、という 「数日後 : : : ということは、はあとちゃん、ここは感じであることを伝えると、また例の一悶着であっ た 「ん ? どういうこと ? なにかある ? 」 「ああ、時間もあることだし、ちょっとは実家に顔を 出したリしないのか、佐藤 ? 」 「 : : : ああ、そういう」 幹線に乗っていた。 た それはそれとして、軽井沢でのほうは無事に終わっ

7. novel m@ster GIFT edition

Df_1 一いろいろ適当で、極めて不快になる要素だらけな気 注意 がするので、ご注意ください : プロデューサーは特定の存在ではなく、適当なプ 以下の要素を含みます。 ロデューサーだと思ってください。 実際はあとの実家の場所はわからないので、てきと ・アイドルマスター・シンデレラガールズの一一次創作うにごまかしています。登場アイドルは、佐藤心、安 ・百合描写 ? ・キャラクタの崩壊・ロ調の不統一・不部菜々、丹羽仁美、ニ宮飛鳥、ですが、後ろ一一人は正 適切 直あんまリ出なくなってしまいました : : ご了承くだ さい ・中 2 的な気取った地の文 ・主題とタイトルあってないようなな気もする ・意図的文法破綻 ? ? ・全体的に、小説っぽいですが基本は ss みたいなノ リです。ここも適当ですが、地の文多すぎ SS みたい に読んでもらえればと ( ( ・当注意書き欄を除き、しゆがみんイベントよリ前に 書いてます。 佐藤心と、成功の物語の物語

8. novel m@ster GIFT edition

「そして : : : でごまかしてるあたリ : ・ : こ まったく、細かいなあ。でも、菜々さんが言ってた ああいう観念で・ : : ・ちょっと企画を考えたよ。特に仁 「ボクの歩く道は、みんなと一緒ではないさ。でも美」 もう、そんなまとめた大きな道なんてのは、そもそも「え ? 」 無いと思うんだよ。それに、。 とうせ社会だって、ボク 「だって、歴史とか一番物語に繋げやすいじゃん。 にとってはボクが見ているだけの範囲にあるのだかそれこそタイムスリップした公演でも : : : 」 ら 「ま、スウィーティーならそれでいいしよってこと飛び過ぎた話で一同はアレに「鳴って」いるけど、 だなー・」 まあそれでも大団円である。 「本当にわかっているのかい ? ? ー 「いやいや、あれで佐藤はわかってるはずだよ」 「ま、プロデューサー。はあとのスウィーティーな物 「プロデューサー ふん。どうせ、キミのこと語を楽しみにすることだな ! 」 だからまともな根拠はないんだろ ? 」 「そ、そうだな」 「いやいや、そんなことなんてないよ。 4 人共、例「どうせプロデューサーも、もう普通の物語なんか えば依拠するものが違うじゃないか。歴史的な物語も、のぞみつこないいんだしな」 哲学的な物語も、そして : : : ってことでいいんじゃな 「ああもう、だからそれは関係ないだろうがって いかなあって思って」 それが、「成功の物語」

9. novel m@ster GIFT edition

「それに、ナナは思うんですよ。ナナは今、幸せで「ちょ、ちょっと、もうこの子は、聞いてたの ? 」 す ! た、たしかに、同級生のあれやこれやを見てい「当たリ前。あんなに不自然に自室を見てこいだなん ると、『普通』の幸せでは無いのかもしれないけど : ・て言われたら、そう思うっしよ」 。ナナは、私という物語を生きていて、そしてはあ とちゃんもその物語を生きてて : : : みんな、輝いてい実を一一 = 日っとすぐ引き換えして、全部話しを聞いてい るんですよ ! 」 た佐藤は、若干呆れた顔でそうかえした。 「そうね : : : 私もはじめは、もっと普通の道を、って 思ったけど。私達とは、時代も違うし、幸せの形も違「も、もうはあとちゃんは、恥ずかしいところ聞かな くださいよ ! 」 「そういうことです ! はあとちゃんも、幸せ、だと思「いや、物語どうこうってこの前も : : : 」 いますよ ! 」 「そこじゃないですー ! というかはあとちゃんどん 「ほんとに。でも、多分、その幸せは貴女のおかげだだけ私の話しちゃってるんですか ! ! 」 ろうね。いつも、あの子の語りを見ると : 。ほんと、「まあまあ、落ち着け☆」 こうあえて、こう伝えられてよかった」 「もう ! 」 「物語、か : ハイセン、いいこと一一 = 日つな☆」 そんなこんなで次の日の朝を迎え、プロデューサー が迎えに来た。 「一一人とも、いよいよメインの会場に行くからな。」 「おう ! 」

10. novel m@ster GIFT edition

「まったく、プロデューサー自身が、勝ててないじゃ 「え、アタシはそんな、特に話だなんて」 ん、古い価値観」 それはまた、何も考えずに単に顔だしただけだけど、 「まあまあ。理想通リには無理なんだよ、いろいろという空気感そのものであった。 とー 「べつに、問題とかあったわけではないですよ ? 」 「 : : : で、残リ一一人はどうなったん ? 」 それは当たリ前、なのである。 「仁美はいまこっちに向かってる。飛鳥はもう到着し「まったく、キミは : : : プロデューサーに、聞いたよ。 て待ってるらしい。。 とのみち、俺達が合うのは会場に実家での話」 ついてからだな」 佐藤のあれやこれやは、もう飛鳥の耳に入っている らしい 東京から北西に進路とって軽井沢へ向かい、そして「え、ちよそれはどういう」 松本へ向かっている 3 人。 「いいかい ? ボクはボクだ。『貴女』も『貴女』だ。 中央西線をたどリ、ヒ 」東へと向かっている丹羽仁その枠の中では、菜々さんのいう物語、それしか無い 美。 んだよ」 直接きた飛鳥。ルートすらもまた多様であった。 「お、おい、一体何を言ってるんだ : ・ 「まあ、『つまリはそういうこと』ってこと」 会場に到着。丹羽仁美とニ宮飛鳥はすでにそこいた 特に何も大きな問題はなくイベントは終わって、佐それは、みんなの物語。中学生のときの物語もあれ 藤が丹羽仁美に声を掛ける。 ば、高校生の時の物語もあれば・ 「あの、そっちは実家でどうはなしをした ? 」 多様ななかで、多様な物語を刻む。