Df_1 一いろいろ適当で、極めて不快になる要素だらけな気 注意 がするので、ご注意ください : プロデューサーは特定の存在ではなく、適当なプ 以下の要素を含みます。 ロデューサーだと思ってください。 実際はあとの実家の場所はわからないので、てきと ・アイドルマスター・シンデレラガールズの一一次創作うにごまかしています。登場アイドルは、佐藤心、安 ・百合描写 ? ・キャラクタの崩壊・ロ調の不統一・不部菜々、丹羽仁美、ニ宮飛鳥、ですが、後ろ一一人は正 適切 直あんまリ出なくなってしまいました : : ご了承くだ さい ・中 2 的な気取った地の文 ・主題とタイトルあってないようなな気もする ・意図的文法破綻 ? ? ・全体的に、小説っぽいですが基本は ss みたいなノ リです。ここも適当ですが、地の文多すぎ SS みたい に読んでもらえればと ( ( ・当注意書き欄を除き、しゆがみんイベントよリ前に 書いてます。 佐藤心と、成功の物語の物語
「佐藤、今度のイベントだがな、」 「うん、まずははあとって呼べ☆」 「とリあえず地方遠征だ、地方遠征」 「とリあえずじゃねーよ、一人で勝手に話を進めずに、 話を聞け☆」 「 ( ああもう、話が進みませんねえ : : : ) 」 「はあとちゃん、今度のイベントの内容、プロデュー 「どうでもいいだろ、そんなことは。とリあえずだな、 サーさんから聞きましたか ? 」 とりあえず、今度は冬休み期間ーあ、佐藤には関係な いかーに信州へ、行ってらおうと思っている。お前の この物語の原因は、その安部菜々からの問いだった。出身地だしな」 ゆくリなく、聞いてない、と佐藤が答えようとした瞬「地元 : 間に、プロデューサーが部屋に入ってきた。 佐藤が一瞬、神妙な顔をする。すぐに元通リになっ 窓の外は、秋めいていて、変遷を思わせるものであて、以下の一一お葉を吐く。 る。しかし、それでも冬の訪れは確実に近づいてい「ふーん、じゃあ、ナナバイセンは千葉に行くわけ ? 地元っしょ ? 」 「何いってるんですかはあとちゃん ! 」 「いや、今回は菜々さんは地元に行くんじゃなくてだ 「ちょっとプロデューサーさん、そういう問題ではな いでしよう、ナナはですね : : : 」 「こんどはナナバイセンが話し止めてるじゃん : : : 」 「あ、すみません、プロデューサーさん次どうぞ。」 「わたしの、『成功の物語』は ? 」 いつものことに頭を抱えるウサミンを後ろに、プロ デューサーは説明する。
が報われませんよ : : : ? 」 唐突に会話を打ち切られた加蓮は、あっけに取られた ままその場に立ち尽くしていた。 プロデューサーの話が出たからだろうか、加蓮は俯き階段を降リて行く美波の後ろ姿を眺めながら、加蓮 加減になって黙リ込んでしまった。 はぼんやリと昔のことをなぞっていた。 「ほら、ずっと聞いてた曲なんだったら、すぐに歌え 4 るようになるでしよう ? 」 「それは、まあ : : : 」 事務所の中は、冷房が効いていてかなり涼しい。加 「それなら、練習のことは考えなくてもいいから。私蓮は、シフォン地の半袖ブラウスで来たことを後悔し は、加蓮ちゃんに少しでも考えてほしい。それでも嫌ながら、美波の姿を探していた。窓から入リ込む一筋 だっていうなら、私も加蓮ちゃんの考えを尊重するかの日差しが、ガラスのテーブルに反射していて眩し ら。」 かった。 美波はそう言って、ふふっと笑った。 あれから、三日が過ぎていた。 「じゃあ、決まリね。また明日、会いましよう。」 何度も、考え直した。本番の想像をして、舞台裏で 「えつ、あっ」 逃げ出す自分が思い浮かんだ。歌詞を見て、毎晩泣き 加蓮は何かを言いかけたが、美波は構わない様子だつじゃくる自分しか考えられなかった。 それでも心の片隅には少しだけ、またあの歌に、旋 律に触れていたいと思う気持ちがあった。 「待ってるから。今日はゆっくリ休んでね。」 ひらひらと手を振リながら事務所を後にする美波。 「あっ、はい、、 お疲れ様でした : : : 」 加蓮が荷物を置いて部屋を見回していると、屋上に
亜麻色の髪の乙女たち 佐藤心と、成功の物語の物語 Df I I
「そうだ、その調子だ。今日中に音源を聞いて、明日 はスムーズに練習に入れるようにしておけよ。」 うんうん、と満足げに頷きながら、プロデューサーは 「ということで、今回は君たちニ人にユニットを組ん部屋を出て行った。 でもらう。」 その威厳溢れる大きな背中を見送リながら、美波は そういってプロデューサーが取リ出したのは、ニ人分隣の少女に微笑みかけた。 の楽譜だった。 「ユニットを組むのは初めてですね、よろしくお願い 「ニ人には今回、このカバー曲を歌ってもらう。名曲しますっ ! 」 中の名曲だ。次の全国ツアーでお披露目してもらうっしかし美波の朗らかな声も虚しく、隣の少女から返 もリだから、さっそく明日から練習に取リかかっても事は返ってこなかった。 ら一つ。」 隣で楽譜を握リしめた北条加蓮は、ただじっと、鋭 一一人は、音符がびっしリと並んだ楽譜をしげしげと見い視線を美波に送リつけていた。 つめていた。 「この曲、私、知ってます ! 」 顔合わせが終わったあと、ニ人は屋上に来ていた。 先に口を開いたのは、ラフなポロシャツ姿の新田美波もちろん、美波が誘い出したのだ。 だった。 「加蓮ちゃん、あそこに見えるの、私のお気に入りの 「あまリ歌ったことのない曲ですけど : : : でもせつかカフェなんですよ。今度、一緒に行きませんか ? 」 くいただいたお話です、全力で頑張らせていただきま遠くに見える赤いレンガ屋根を指差しながら、美波は 亜麻色の髪の乙女達 4
「美波さん、あの曲知ってたんですか」 できるだけ当たリ障リのないように尋ねてみた。 柵に背中を預けながら、加蓮は言った。美波も同じよすると加蓮は、ふっと哀しげに笑ってからこちらを うに背中を柵に押し付けながら答えた。あの曲、とは、向いて、少し首を傾げながら語リ始めた。 例のユニット曲のことだろう。 「え、ええ、たしか、応援ソングってことでよくテレ 2 ビとかで流れてるわよね」 アタシは子供の頃、ずっと病院の中で暮らしていた。 「応援ソング : : : か」 別にそれが苦だったわけじゃない。ご飯も健康的で 加蓮はそう言うと、くるリと向きを変えて、太陽を見生活リズムも規則的。身体は悪いけど、こんなに健常 上げるようにして柵に腕を添わせた。 な生活スタイルを守っている子供はそうそういないと 「アタシ、この曲が怖いんです。」 思うと、ちょっぴリ嬉しくもあった。庭や屋上は綺麗 「怖い ? 」 に手入れされた草花が心を癒してくれたし、お見舞い 珍しく弱い一面をのぞかせた加蓮を前に、美波は少しにきてくれる家族や友達、病院で仲良くなった看護師 深くつつこみたくなった。 さんや他の患者さんと笑い合える日々は、そんなに悪 「怖いって、ど、ついうこと ? 」 くなかった。 「怖いっていうか : : : 触れたくない曲なんです」 ただ、アタシには一つたナ、、 とうしても手に入れた どういうことだろう : : : 美波は、何か嫌な予感がしい ものがあった。 「嫌な思い出があるとか・ : : ・ ? 」 梅雨明け、ようやく外を気兼ねなく散歩できるよう これ以上足を踏み入れていいのかわからなかったが、 になった頃。
アタシはお昼ご飯を食べたあと、玄関ホール脇の庭聞いていて落ち着く優しい歌声と、気持ちを和らげ に出ていた。柔らかな日差しの当たる庭は、出歩くのてくれる穏やかな音色。それに、辛いことに立ち向か にちょうど良い暖かさだった。 う力を与えてくれるような、前向きな歌詞。 ああー、お日様の香リ アタシはそれからというもの、病院で辛いことが起 ううーっと両腕を天高く伸ばし、深呼吸をすると、きるたびにこの曲で心を癒してきたのだ。 若草の香リが鼻をくすぐって心地よかった。 そして今日も、そのゆったリとしたテンボに合わせ 看護師さんたちには危ないからやめなさいと一 = ロわれながら、庭を散策する。 ているけれど、アタシはずっとイヤホンをつけながら庭の周リにはもう朝顔の蔦が生い茂っていて、奥の 歩いていた。 花壇には身長と同じぐらいのひまわリが何本もそびえ スピーカーから流れてくる曲は、いつも同じ。入院立っていた。 生活が始まってから、辛い時も寂しい時もずっと聞い ふいに、昔おばあちゃんが教えてくれた押し花のこ てきた、お気に入リの曲だ。 とを思い出した。そこで自分でも作ってみようと思い 立ち、花びらでも落ちてないかなと辺リを見回しなが 確か、この曲を初めて聞いたのは手術が決まった日ら、アタシは花の咲いている花壇の方へ歩いて行った。 だ。怖くて怖くて、他にどうすることもできないのかすると突然、右手のカーデガンの裾がぐいっと引っ と、ひたすら葛藤し続けていた。 張られた。 そんな時に、ふと隣のべッドの一フジオから聞こえて「いやっ、なにつ ! 」 きたのがこの曲だった。 アタシは咄嗟に叫んだ。 そしてアタシは、この曲に惚れた。 左手でイヤホンをむしリ取リ、引っ張られた方を振
リ向くと、そこには私の腰ぐらいの背丈の女の子が「そう」 立っていた。 黒目がちの大きな瞳をこちらに向けながら、女の子は 誰だろう、知らない子だな、と思っていると、 頷いてみせた。 「おねえちゃん、ひまわリすきなの ? 」 「このまえ、みんなでうえたの。それでね、かんさつにつ と、女の子から透き通るような声が発せられた。 きつけるんだよ。」 驚きのあまリ何も言えずにいるアタシに構わず、女「観察日記か : : : 」 の子は続ける。 アタシは、いっかのドラマの、子供が観察日記をつけ 「わたしもね、ひまわリすきなのー るシーンを思い描いていた。あれは夏休みの宿題を 黙ったままではよくないと思い、アタシは辛うじて返やっている場面だったか。 事をした。 「毎日つけるやつでしょ ? 途中で忘れないようにしな 「そう : : : アタシも好きだよ、ひまわり」 いとね。」 「だいじようぶ、みんなでまいにちがっこうにあつま 声が微かに震えているのが、自分でも分かった。 しかし、最初は驚きのあまリなにも見えていなかつるの。そうすれば、みんなかくのわすれないからって、 たが、よくよく見ると清潔感があって非常に奥ゆかしせんせいがいってた」 い子だった。 「そっか・ : ・ : 」 可愛いなあ、いっそ連れて帰リたいぐらいだなあ、 その無邪気な声に、アタシは胸が握リしめられるよ などと考えていると、女の子はまたロを開いた。 うな思いだった。 「がっこうにね、いつばいさいてるのー 一人でぼつんとひまわリを眺めていた自分が、可哀 「ひまわりが ? 」 想な人間に思えてきて、アタシは思わず目を伏せてし
まった。 「でもね、しつかリしてるだけが良いことじゃないの 左手で握リしめたままのイヤホンから、曲の振動がよ ? 」 伝わってくる。 そして、にこっと笑ってみせた。 「おねえちゃんは、がっこういかないの ? 」 「みんなと過ごせる時間を、大事にしてねー 「えっ : 「みんなと、なかよく ? 」 青い薄地のスカートを揺らしながら、女の子はく「そう。みんなといられる時間って、とっても特別な、 いっと首を傾げた。その純粋そうな顔がいやに眩しい。普通の時間なんだよ。」 好きで学校を休んでるんじゃない アタシは、せぐリあげる喉を押さえつけながら、笑 女の子は、アタシの胸中など知る由もなく続ける。顔を作ってみせた。 「おねえちゃんは、じぶんでできるから、みんなとは フランス人形のように整った顔の女の子は、へえ、 がっこうにいかないの ? 」 と言いながら目を瞬かせていた。 違うつ、と心の中では叫んでいた。 しばらくそうしていると、遠くの方で でも、それが無駄だということも、わかっていた。「ほら、もうお薬もらったから帰るわよ」 「そうだよ、アタシは何でもできちゃうの。観察日記という女性の声がした。それを聞くなリ女の子は、は だって、一日も忘れないで描けるんだから。」 あい、と言ってするすると駆けて行ってしまった。 「へえーっ ! すごい ! ゅーとーせーなんだね ! 」 取リ残されたアタシは、なんだか消えてしまいたい つやつやとした黒髪をたなびかせながら、女の子があような気持ちになって、さんざめくような眩しい太陽 まリにも無垢な顔で = = 日つので、アタシは女の子の目線を仰いだ。 まで身を屈めてからそっと話しかけた。 そしてまたイヤホンを耳にねじ込んで、ざらついた
げ出しちゃうかもしれないですし、なんなら、本番前 に失踪しちゃうかもしれないですよ」 にひひ、と悪戯っぽく見上げてくる加蓮に対し、美波 その入院生活の間、わたしはずっとその曲をはどう返していいのかわからなかった。暑さで鈍く 聞いてたんです。辛い時も、寂しい時も。その曲を聞なった頭を引っ掻き回してどうにか言葉をたぐリよせ きながら、きっと今頑張れば明るい未来が待ってるんようとしたが、なかなか口を開くことはできなかった。 だって自分を奮い立たせて。この曲には、あの頃の思蝉が一匹、後ろの方でさざめいているのが聞こえた。 い出が全部詰め込まれてるんです。」 加蓮は柵から手を離して、ふっと美波の方へ向き空白の時間を遮ったのは、加蓮の方だった。 直った。 : アタシ、プロデューサーに言ってきますね」 海に面している事務所の屋上には、かすかに潮の香加蓮の顔は、少しだけ引き締まっていたような気がし リが漂っていた。夏休みにプールに通ったことを美波た。 は思い返しながら、ああ、そうか、と口をつぐんだ。「やつばリ、アタシは辞退します」 「あんなに好きな曲だったのに、退院してからは全然「待って ! 」 聞けてないなあ。今なんか、もう曲を聞くだけで病院美波は、とっさに加蓮の手首を掴んだ。 での嫌なことを思い出しちゃう : : : 」 「少し、考えてみよう、練習は始めなくてもいいから、 困ったように笑、つ加蓮を見て、美波は一一 = ロ葉に詰まった。少しだけ。」 「そんなに、なんだ : : : 」 「きっと気は変わリません」 「ほんと、自分でも嫌になっちゃう。だからアタシ、「考えてみないと、わかリません。それに、せつかく やらない方がいいと思うんです。途中で嫌になって逃のお話をそんなすぐに断ったら、プロデューサーさん 心を押し込めた。