ーノ 次は体幹トレーニングといえば定番のやつだ。 両肘を床に付け方からかかとまでを 一直線にして姿勢を保つプランク。 今日は片足と片手を地面から離して より短時間で負荷をかけていく。 このトレーニングは いつもなら 1 セット 30 秒 560 秒程度だが 突然みりあの足元にラジカセが置かれた。 「赤城、体幹トレーニングは地味でつまらんだろう ? 」 そう言うとトレーナーは曲をかけ始めた。 『お気に入りのスニーカー紐結んだら ドアを開けてスタートダッシュ : 聞きなれたハイファイ☆ディズが流れ出す。 「 1 曲終わるまで姿勢キープ」 『弱音は吐かないよ そうさ約束をしたステージへと 止まらない Emot 一 on : 「う・ : く : ・はつ、はあっ : ・」 泣きそうになりながらも歌詞に励まされて なんとか 1 曲耐えることができた。 「よし、手と足入れ替えてもう 1 曲」 そう淡々と告げるこのトレーナー 改めて思うが本当にドである。

「赤城、次はヒップリフトなー」 ヒップリフトは膝を 90 度に曲げ 膝から鎖骨まで真っ直ぐになる様にし おしりを床から持ち上げる。 「いいぞ、そこから片足上げて、伸ばしてキープ」 「んっ : きつい体勢に声が漏れるが さすが運動神経がいい 綺麗な姿勢を作っている。 「やめだ、赤城コレ脚に付けろ」 ドサドサと 2 キロのアンクルが 2 個床に落ちる。 どうやらみりあが軽々と体勢を作れたことが このトレーナーには不満だったらしい たかが片足 2 キロ。 だが体重 36 キロのみりあにとっては 自重でのトレーニングよりもかなりの負荷になる。 「ふつ・ : くっ : こつうつ・ : : ・んあっ・ 辛い体勢が耐え切れず声が嗚咽になって漏れる。 「辛そうだな、今度はこの曲が終わるまで落ちるなよ」 『レッ ! ゴ ! 凸レーション ! 』 「んんっ : ・あっ・ : はあっ・ : ぐうつ : 軽快すぎる曲と裏腹に全身の重さが憎い。 脚の先から腹まで震え、喘ぎ声が止まらない。 焼けるような腹筋の熱さに加え、お尻の筋肉も辛い みりあの目には涙が浮かぶがトレーナーはそれを見て 満足そうな笑顔を見せていた。