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検索対象: 月刊 みんなねっと 通巻第73号 2013年 5月号
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1. 月刊 みんなねっと 通巻第73号 2013年 5月号

2013 年 3 月 1 日に、薬をテーマにした「みん 号 月 0 なねっとフォーラム 2012 」を開催しました。 の医療の動 年 1950 年代から使用されている抗精神病薬は、 ー政策を実現するために必要な方策 幻覚や妄想といった陽性症状には効果があります と が、副作用が強く、また、一部の人には効果が現れ 東京女子医科大学教授 っ ね 石郷岡純 にくいということがありました。その後、 1996 亠な 特 年より陽性症状だけでなく気分の落ち込みなどの陰ん 性症状にも有効であり、副作用も発現しにくいとさ れる、非定型抗精神病薬 ( 新薬 ) が開発されました。 本年度のフォーラムでは、「新薬開発から年、 本人・家族の生活は変わったのか」と題し、新薬が 本人の病状や家族の生活にどのような影響を与えた のか、講演とシンポジウムをおこないました。シン ポジウムでは医師、看護師、家族や本人の立場から、 新薬の効果だけでなく、回復へ向けた様々な活動が 話されました。 また、統合失調症の治療における基本的な考え方 や、新薬・クロザピンについて、石郷岡純氏に講演 していただきました。 今日は精神科医療の現状を簡すことが大事です。医療や薬、 1 年以上の長期入院者が約万 単にお伝えし、今後はどのよう 社会制度などをまだ十分に利用人おり、入院者全体の三分の一一 な医療が必要になるのかを、皆できていない人も多いのではなを占めています。その一方で、 さんと考えていきたいと思いま いでしようか。これらを十分に 新しく入院する人のうち、約 9 す。 利用することで、今よりもっと割は 1 年未満で退院しています。 精神科の治療は、医療を提供大きな成果を生み出せるのだと 初めての入院、すなわち発症 する側と、患者や家族が同じ考思います。 した時には長期入院にならない え方を持っていなければうまく 傾向にあることが分かります。 精神科医療の今 いきません。専門的なことはお しかし、病気と付き合っていく 医者さんに任せるとしても、治厚生労働省のホームページを長い年月の中で、社会復帰が困 療に関する基本的な価値観を共見ると、たくさんの資料が掲載難になり再入院し、退院できな 向 有することはできます。それがされています。分かりにくい一一一一〔くなる人がいるということです。 動 の 治療を進める上で、とても大切葉もあり、苦手に感じる人も多 療 今後の目標は『多様な 医 なことなのです。 いと思いますが、医療の現状、 科 ニーズにこたえる医療』 神 いっか素晴らしい薬が出てくそして国では今後どのような目「 精 の ることを期待している人もいる標をもっているのかを知るのは 今までの精神科入院医療は、 在 現 かもしれません。ですが、未来重要なことです。簡潔にまとめ統合失調症という病気そのもの を待っているより、今現在選べられたものを見てみましよう。 への対応で精一杯だったところ特 る治療で最大限の成果を引き出 まず精神科医療の現状ですが、 があり、ある程度のレベルまで 講演する石郷岡先生 3

2. 月刊 みんなねっと 通巻第73号 2013年 5月号

冒頭にも述べましたが、このきゃいけないのかな」と思ってか。一つはストレスの大きさが ような現状だからこそ、素晴らしまう人もいるかもしれません関係していますが、同じストレ ひど しい薬に期待する前に、今の医が、とても簡単なものです。医スの強さでも、人によって酷く 療を最大限活かすことが大事に師、看護師、薬剤師などがイラス落ち込んだり、そうでもなかっ なるのです。ここからは、あるベトを用いて分かりやすく説明たりします。それは、その人の き医療、当たり前の医療とは何し、参加者の発一言も促しながら持っているストレスへの抵抗力 か、考えていきたいと思います。 一体となって進めていきます。によるところが大きいのです。 こういったプログラムは入院者例えば、風邪の例で見てみま 入院中の心理教育プログラム への病気の理解を深めるだけでしよう。体力が低下している時 私の所属している女子医科大なく、医師、看護師など医療従事には弱いウイルスでも症状が出 学では、入院中の人に対して、者の間で考え方や価値観が共有てしまいますが、同じウイルス 向 でも体力が万全なら風邪にはか 統合失調症がどのような病気なできるという利点もあります。 動 のか、治療の考え方について心 ここでは、このプログラムのかりません。ストレスも同じよ 医 理教育プログラムをおこなって基本となっている考え方をご紹うに、その人自身の抵抗力が弱 科 神 ければ、他人にとっては何でも います。病気を正しく理解して介します。 精 もらい、退院後の再発や再入院 ないようなストレスでも病気を 現 療とは括抗力を高めること 発症してしまうのです。統合失 を減らすためです。 集 統合失調症の場合、病気の発調症では、このような " ストレ 心理教育というと、「怖そうだ 特 な、テストをしたり勉強しな症の要因はどんなことでしようスと抵抗力との関係 ~ が、病気 そこで、地域と連携して退院 えられています。 回復したら満足せざるを得ない へつなぐ支援や、生活を維持す号 という状況でした。 人員体制が喫緊の課題 るための支援がより一層重要に そこで国の方針として、今後 年 は患者さんによって異なる、病ご存知の方も多いと思いますなります。このような支援が、 気の個性、家庭の状況など個別が、現在の精神科病床は内科や長期入院へ繋がりやすい再入院 と っ のニーズに合わせた対応をする外科といった一般病床に比べてを減らすことになるのです。 ね 亠な 初期の入院期間を出来るだけ ん 必要があるとされています。商医師や看護師などの人員配置が み 売をやっている人はよく分かる少なくて良いということになっ短くし、退院後も再発の可能性 と思いますが、お客さんは様々ています。しかし、これからはを減らして再入院をさせない支 なことを望みますので、その全早期退院をめざすため、ようや援体制づくりが目標としてまと てに対応するには、たくさんのく急性期だけは一般病床と同じめられています。 ことをやらなければなりませ人員配置が必要であるという方 いまこそあるべき ん。今後は、病院でもそれと同針が出されました。 医療の展開を じように、個別のニーズに対応確かに入院者の中には、支援 このように、厚労省の資料に があれば退院できる人も多いで しょ , っとい , っことです。 その中には、入院中のことだしよう。しかし、住居、制度、は目標がたくさん書いてありま けでなく退院後の生活も考え、支援する人員が充実しなければす。しかし、これらを実現する ための具体的な方法については、 アウトリーチ ( 訪問支援 ) や外早期退院の推進は、絵に描いた 残念ながらまだ模索中なのです。 来医療の充実などの必要性も加餅になってしまいます。

3. 月刊 みんなねっと 通巻第73号 2013年 5月号

るく、その人らしい生失調症と言います。統合失調症 、で活ができるようになの患者さんの約 3 割がこれに当号 月 ( 活ることが最終目標でてはまると言われています。 年 , 生 『治療抵抗性』統合失調症に あるということを忘 て 出 一られないで下さい ( 図は 2 つのタイプがあり、数種類 と っ をん状引 の抗精神病薬を使っても十分な ね 想せ症づ な 妄まなし 効果が得られない人 ( 反応性不 ん ・り活 治療抵抗性と 良 ) と、副作用によって抗精神み 覚あ、様生 クロザピン 病薬を必要な量まで増やせない 、で は薬 0 さて、薬は回復の人 ( 耐容性不良 ) がいます。 薬の と 新薬 ( 非定型抗精神病薬 ) の 手助けをするという 病け る 神だ 話をしてきました登場により、旧来の薬では効果 精る やとう続 抗す れむ整み復 が、統合失調症をがなかった人でも、治療効果を 善 手飲が復飲回 をス回をがぐ患っている人の中に 得られるようになりました。し 1 改は効皓薬ンが薬カら 図人ン処 は、薬をきちんと飲かし、『治療抵抗性』のある人 ラき 対カ のラ対 働 に対しては新薬でも十分な効果 の状んでも病状が良くな のの へ症 調へ ス らない人がいます。が得られませんでした。 失ンス ヾ - ヾ レに 合ミレ このような『治療抵抗性』統 統ヾト ト々このような状態を ス徐 ドス 『治療抵抗性』統合合失調症に対して効果が期待さ れている薬が、クロザピンです。 まず、使用する前にはこれまようになるのです。 さて、登録を終えたら治療の アメリカでは年ほど前から使での治療歴の確認をおこなっ 開始ですが、原則として使用開 用されていますが、深刻な副作て、クロザピンの使用が適切か 用が出ることがあり、日本ではどうかを検討します。現在の症始から週間 ( 約 4 か月 ) の入院 年に使用が承認された状の程度、今まで試した薬の種が必要になります。副作用は使 類や量、また白血球や血糖値な用初期にあらわれることが多い 新薬です。 どの検査が必要になります。誰ので、血糖値や白血球数を常に クロサビンを使用するには でも使用できるのではなく、他確認する必要があるためです。 入院治療を終えて通院するこ クロザピンの副作用として重の薬を試しても治療効果が得ら 大なものは、一部の白血球が減れなかった人なのか、副作用のとになった場合にも、初めは週 少して感染症にかかりやすくな危険性は少ないのか、などを十に一度、半年以降は 2 週に一度 向 る無顆粒球症や、糖尿病などが分に考えた上での使用開始となの通院と血液検査が必要になり 動 の ます ( 図 2 ) 。 あります。そのため、日本で使ります。 療 医 用するためには、様々な使用法使用が決定すると、クロザピ 大変なことばかりが が条件として定められており、 ンの治療者としてデータベース ~ 精 目について の クロザピンを扱える医療機関もに登録をします。クロザピンを 在 現 日本にはクロザピンを使っ 研修を受けたスタッフと、十分扱える医療機関やスタッフも、 な設備がある病院に限られてい このようなデータベースに登録て治療すべき患者さんが数万特 ます。 して初めて、治療をおこなえる人いると言われていますが、 りしまを一 ミミ

4. 月刊 みんなねっと 通巻第73号 2013年 5月号

もくじ 特集 お知らせしますみんなねっとの活動 4 知っておきたい精神保健福祉の動き 2 細 2013 5 月号通巻第 73 号 現在の精神科医療の動向ー政策を実現するために必要な方策ー 東京女子医大教授石郷岡純 絵を描く人たち⑩照れくさい ( 織田信生 ) 16 わたしたち自慢の一品 「カフェあおそら」のコーヒー / 「あとりえゆうかり」のビーズ糸田工 18 街の診療所からのお便り【連載 73 】 ( 増本茂樹 ) ・・自分の行動を外から見てみるスマホに自分たちを録画する・・ 22 6 「統合失調症はどこまでわかったか」に 寄せられた感想や質問について①ー ( 菊山裕貴 ) 統合失調症はどこまでわかったかーー連載⑩ーイ菊山裕貴 ) 統合失調症の i P S 細胞から病気の原因を探る 真澄こと葉のつれづれ日記 ( 第 26 回 ) 34 みんなのわーー - 読者のページ 36 26 30 受付時間 : 月水金 10 時 ~ 15 時 TEL03-6907-9212 「みんなねっと」電話相談 【表紙の絵と作者の言葉】河川敷の思いで ( 秋山充輝・北海道・水彩 ) 白一面だった世界も淡い春の兆しを見せる頃、父母が亡くなった。人は誰でも死ぬけど、川の 流れの音に耳を傾けながら、天国へ旅立った両親に再び会うまで一生懸命に生きようと思った。 知っておきたい精神保健福祉の動き / 特集 / 家族のための Q & A / 連載① 街の診療所からのお便り / 連載②統合失調症はどこまでわかったか / 連載 ③絵を描く人たち / 連載④真澄こと葉のつれづれ日記 / わかりやすい制度 のはなし / みんなのわ ( 読者のヘージ ) ほか ・「月刊みんなねっと」これまでの内容紹介・ 【特集・家族のための相談コーナー】 ■ 2011 年・ 1 月号 : 新春座談会 2010 年を振リ返り、今後の活動を考える 2 月号 : 結婚・子育て体験記 3 月号 : 家族の体験 4 月号 : 訪問による相談支援を広げたい 5 月号 : 本人に病識をもってほしい 6 月号 : グループホームでの暮らし 7 月号 : 訪問型の地域生活支援ー ACT-Zero 岡山の取り組み 8 月号 : ひとリひとりの「働きたい」を応援します 9 月号 : 東日本大震災ー岩手・宮城・福島の家族の体験 10 月号 : 東日本大震災一被災地の精神保健・医療・福祉に関する報告 1 1 月号 : 相談支援事業所の訪問活動 12 月号 : 第 4 回全国精神保健福祉家族大会みんなねっと香川大会 ■ 2012 年・ 月刊みんなねっと ~ 毎月こんな内容でお届けします ~ 9 月号 : 楽しむことで元気になれる一フットサルを通して一 8 月号 : 引きこもリの支援と居場所づくり 7 月号 : 日本で家族支援をどのように実現していくか 6 月号 : 「働きたい」を実現するための支援ー就労移行支援事業ー 5 月号 : こころの健康基本法 ( 仮称 ) 制定に向けて 4 月号 : 認知行動療法ってどんなもの ? ( 下 ) 3 月号 : 認知行動療法ってどんなもの ? ( 上 ) 【在庫なし】 2 月号 : 本人・家族の体験 1 月号 : 2012 年を障がい者制度改革の年に FAX での申し込みもお受けします (FAX 番号 03 ー 3987-5466 ) にお振り込みください ( この場合、振込手数料は自己負担願います ) 。 の振込用紙の場合、「 0 0 1 3 () ー () ー 3 3 8 3 1 7 みんなねっと」宛て さい。「通信欄」には、ご希望の号を記入してください。郵便局に備え付け 「 300 円 x 冊数 + 送料 80 円」の金額を巻末の振込用紙にてお振り込みくだ 、、 = 。 = パの時申レ込み方法・ 3 月号 : 生活を支えるケアホーム・グループホーム 2 月号 : みんなねっと茨城大会 1 月号 : 夢と希望を語ろう一それぞれの立場から一 ■ 2013 年・ 12 月号 : 絵を描く楽しさー原画の選考会をとおして一 1 1 月号 : 家族相談ー静岡県連の取り組みと家族会活性への期待ー 10 月号 : 保護者制度がなくなる ? ! ー新しい家族のあリ方へー

5. 月刊 みんなねっと 通巻第73号 2013年 5月号

6 患者には自己決定、選択権 ( イスペルガ 1 だった」といわれま でンフォームドコンセント、セカした。ではまた。 猪擲ナンドオピニオン等 ) があります。 ◆福井県森廣茂治家族元代 ) 則コどうぞこれを勇気をもって、 1 月号「特集」を読んで、筆 わすろいろな人の助けを得て行動し 坊紹てください。きっと明るい未来者の各々の立場からの希望と夢 に、大きい感銘を受けました。 が約束されるでしよう。 木村さんの看護師の立場か ◆長崎県高塚逸子本人代 ) ら、症状の軽重にかかわらず、 〇 〇 みんなねっと定期購読する余生活支援の中で当事者の希望す 〇「みんなねっと」の感想裕が経済的に無いため、読み終る人生を共に考えていく、個別 わった友人にまわしてもらって支援の役割機能が必要な事。そ 〇◆福岡県沓脱信行家族 ( 代 ) 読んでいます。あれこれアンダの為には医療福祉、訪問看護、 地域が共に支援できる体制づく 2 月号みんなのわに記載 ( 群ーラインも引きながら読み、 〇 りが必要な事。また支援者、当 馬県、紗更、本人様 ) の投稿文、ろいろと教えられています。 〇 拝見しました。 定期購読はできずとも、せめ事者、家族が互いの力を信じ、 通院されている病院はどうもてカンパぐらいは時々したく、共に行う街づくりの実行の姿 固定概念にとらわれ、病院主体今日さっそく第一回目に少額ふに、見習いたいです。 大塚さんの「ひとりじゃない」 の理念により医療がおこなわれりこみに行く予定です。 ていると思います。患者の命を 私は歳、でそううつを発では、相談支援の大切さと、自 守る、患者の権利を守る、幸せ症、入院歴 3 回。兄療歳、兄は立支援協議会や福祉計画は出来 を与えるといった意識の欠如が ても、まずはフットワーク、ネ 川代からずっと強迫神経症とい 感じられます。 ットワーク、チームワークが大 われてきて、 8 年前やっと「ア 半 ( ページ位まで ) は事務的 事。その通りだと思います。 な記事ばかりで面白くありませ 日常生活 ◆愛知県チャレンジャー本ん。どうしてこんなに面白くな いんだろうと思います。 ◆高知県よさこい家族元代 ) 人 ( 代 ) 「みんなのわ」は面白く、毎息子が統合失調症を発症して 私は、障害等級は 3 級で国民 年金なので、障害年金は頂いて月楽しみにしています。特に症年になり、現在も頭に男の人 いないのですが、去年の増本先状の悪い人の告白文はためになの声が入り、そして外に出ると 言って家に籠りがちです。 生のお話 ( 2012 年 7 月号 ) り、また励まされます。 〇 これからも楽しい誌面作りを 主人も私も高齢になり、一人 で、経済的な事が本人の安定に 〇 期待しております。どうかたく息子を残して死ぬ事は本当につ つながるという事でした。 わ 厚生年金と国民年金で、 3 級さんの患者さん達の為にもがんらいです。 では厚生年金が支給され国民年ばって下さい。 高知医大でクロザピンを飲むな 金は支給されないという不平等 治療をおこなっていますが、息ん を無くすよう働きかける事が大◆県小山豊一師代 ) 子はタバコが飲めなくなるのがみ 患者様だけでなく、家族の理つらいようで、実行できなくて〇 事というお話を拝見しました が、国民年金 3 級で不支給の解が必要と思います。入院させ困っております。クロザピンを〇の 方々は、もっと声を国にあげて面会にも来ない、本人が電話を飲むのは、タバコは厳禁だそう〇 〇み です。 かけても、家族が受け入れない、 いくべきではないでしようか ? これが現実です。 〇、一 ◆埼玉県ペンネームみんなね も「と家族の病気の理解が必◆熊本県熊のぶうさん本人〇ペ 要と思います。今後もご協力さ ( 代 ) っと本人代 ) 〇諸 「みんなねっと」毎月楽しみせて頂きますので、よろしくご病歴年になります。病名は〇 そううつ病です。その間、入院 にしています。ただ、本の前指導をお願い申し上げます。 みんなねっと 2013 年 5 月号 36

6. 月刊 みんなねっと 通巻第73号 2013年 5月号

すぎて本質的に何が違うのかが かを解析します。そして、喞 3 うのかという仮想設計図を作り よくわからないため、喞 2 としとしてまたコンピュ 1 タ 1 をます。図 4 にその最終結果であー号 てまたコンピューターを使っ使ってそれらの経路を統合してる仮想設計図を示します。この て、マイクロアレイの情報から最終的に細胞の中の何がどう違ような図を作れば、何が足らな 細胞内のどの経路が特に違うの いのか、どうすればより 完全な幹細胞を作れるの 0 一 0 0 0 ・ツロロ◇ かを考える上で重要な手ーな ・豊△ △・一 0 △を・一【画 1 ・ がかりが得られます。この研究様々な病気が調べられはじめてでに作成され、様々なことが調 います。細胞というと、べられその内容も報告されてい では結局、コンピューターばか り使っていますね。逆に人間の目を失った人の目を作れるのでます。 次回はその報告の内容につい 手が一切加えられていません。は、腕を失った人の腕を作れる のではないかと、トカゲのしって紹介します。この論文は添付 この結果は人間の思い込みは一 切排除された純粋な観測結果でぼのような再生能力をイメージ資料も合わせるとページ近く なり、 細胞を使って現在 す。しかし : ・この方法で幹細胞しがちですが、実際には 細胞は失われた細胞を治療とし検討できるほぼ全ての内容を網 同士何が違うのかがわかるな ら、病気の人と健常な人で何がて補うだけでなく他にも様々な羅した膨大な研究報告です。統 違うのかも同じ方法でわかるの使い道があります。細胞合失調症の方の細胞と健 ではないでしようか。また、統を初めとする幹細胞研究の進歩常な方の細胞を比較し、 によって、再生医療がもたらさマイクロアレイにかけ、何が違 合失調症の原因はドバミンだと うのかを調べ、仮想設計図を作 言われているけれども人間の思れるだけではなく、患者さん一 細胞を使って診断補 い込みを排除したこの方法で本人一人に合った治療や診断、病り、 当にドバミンが関係するのかも気の原因の解明、新しい治療薬助や薬効予測ができる可能性が 示されています。はたしてドバ の開発に役立ちます。将来的に わかるのではないでしようか はというイメージかもしれませミンは本当に関係しているのでー知 一人一人に合った治療が可能に んが、実際には統合失調症の方しようか 実際に今、この方法を使っての細胞は 2011 年にす 図 3 Step1. Microarray AnaIysiis 0. 0.75 0. 12 0 「 d 鬱 matrix Muller, F. J. , et al. : Nature, 455 : 401 ー 405 , 200 : ( きくやまひろき )

7. 月刊 みんなねっと 通巻第73号 2013年 5月号

月刊みんなねっと 2013 年 5 月 1 日発行 2007 年 7 月 24 日第三種郵便物承認 月刊みんなねっと ( 毎月 1 回 1 日発行 ) 通巻 73 号 2013 年 5 月 1 日発行 2007 年 7 月 24 日第三種郵便物承認 全国の家族と家族会をつなぐ機関誌 月刊 第 6 回全国精神保健福祉家族大会 みんなねっと大阪大会 2013 ・特集・ 現在の精神科医療の動向 ( 石郷岡純 ) ・わたしたち自慢の一品 カフェあおそらのコーヒー あとりえゅうかりのピーズ細工 ■街の診療所からのお便り 自分の′昮を外から見てみる スマホに自分たちを録画する 家族支援の実現と精神保健福祉の向上を ! ・会期 2013 年 9 月 9 日 ( 月 ) ・日 ( 火 ) ・会場大阪国際会議場 ( グランキュープ大阪 ) ”ス”大・ 0 ー加イヤル ・参加費 a,ooo 円 ( 当事者 500 円、学生 1 , OOO 円 ) キ 2 ・ 4 ーフバス ・主催公益社団法人全国精神保健福祉ム連 ロム・京阪電車中之島線「中之島 ( 大阪ー際会・場 ) 駅」 ( 2 番出口 ) すぐ・ JR 大販ま状線「橋島駅」から徒歩約 18 ナ・大仮市営地下鉄 社団法人大阪府精神障害者家族会連 「河波座駅」 ( 中央線 1 号出口・千日前線 9 号出口 ) から徒歩約 10 分 ロム・リーガロイヤルシャトルバス J 日大販駅・リーガロイヤルホテル 「乗り場 JR 大阪駅西第高南寄り ( 桜橋ロより ) 」 大阪国際会議場 ( グランキューフ大仮 ) 第 6 回全国精神保健福祉家族大会実行委員会 TEL : 06 ー 6941 ー 5797 F : 06 ー 6945 ー 6135 公益社団法人全国精神保健福祉会連合会

8. 月刊 みんなねっと 通巻第73号 2013年 5月号

の悪化と回復に大きく関係して薬によって抵抗力を強めたためく、それが低下するとストレス います。 に病気が良くなり、結果的に症への抵抗力が弱まってしまいま 号 月 人間は社会のなかで生活して状もなくなっているのです。こす。そうなると、ささいなスト 年 いる生き物ですから、ある程度れは服薬を続ける上で、非常にレスでも病気になりやすくなっ てしまうのです。 のストレスは避けられず、覚悟大切な考え方です。 と このドバミンシステムを支っ をした上で生きていかなければ ドバミンシステムの機能低下 な え、抵抗力を高めてくれるのが なりません。ストレスをなくせ ん み ないのなら、ストレスへの抵抗統合失調症の治療で、よく耳抗精神病薬です。これは多すぎ 力を強めることが重要になりまにするのがドバミンという脳内ても少なくてもいけません。薬 す。それが、統合失調症への治の神経伝達物質です。これが適が多すぎると、かえってドバミ 切に働くことで、心の安定が保ンシステムの機能を弱めてしま 療ということになります。リ、 ビリと薬物療法は、一見するとたれます。例えば、上司に怒らうことがあります。一方で服薬 全く違うことのように思えますれたサラリーマンがお酒とカラをやめてしまえば一兀々の抵抗力 が、どちらもストレスへの抵抗オケで発散して心のバランスをが弱い状態に戻るため、再発に とる、そういうことを脳内で繋がってしまう恐れがありま 力を高めるためにおこなってい やっているのがドバミンシステす。 る治療なのです。 ですから、抗精神病薬は " 適 抗精神病薬は症状をなくすたムです。 統合失調症の人は、ドバミン量 ~ ということがとても重要に めの薬と思っている人が時々い ますが、それは間違いです。服システムの機能が低下しやすなるのです。 について、本人がきちんと理解いために、他の薬の助けが必要 薬を服用する意味 し、納得することが大切です。 になるのです。 服薬に関して、理解が不十分症状が安定してきた時に、「良 また、種類や量について、患 なために薬を飲み続ける理由が くなったのになぜ飲まなければ者さんによっては 2 倍倍ほ 分からず、それが飲み忘れや拒ならないのか」と思う人や、「など違うことがあります。その人 薬に繋がる場合も少なくありまぜこんなに多くの薬を飲まなけの持っている元々の抵抗力の強 せん。まず薬を飲み続ける理由ればならないのか」と思う人もさが違うため、それを補強する いるようです。こうした理解不薬の量も異なるのです。他の人 足には、医師の説明が足りない の服薬量を参考にするのは良い ことも多々あるかと思います。 ですが、個人差があるので適量 先ほどから述べている通り、 も様々であるということは理解 向 そもそも薬は回復の手助けをすしておいてください。 動 の るものです。抗精神病薬でドバ 同様に、その人にとって何が 療 医 ミンシステムを整えますが、適ストレスになるのかも個々人に 科 量でないといけません。そのたよって異なります。服薬と同時 の に、自分にとってストレスへの め、それを補う形で「不安を和 在 現 らげる薬」や「気分を安定させ上手な対応の仕方を身につける る薬」も必要になってきます。ことが大切です。病気や症状を特 むやみに抗精神病薬を増やさな なくすことが治療の目標ではな ぃ 2 ′ 3 0 01 な

9. 月刊 みんなねっと 通巻第73号 2013年 5月号

本法 ( 仮称 ) 」法制化の取り組みルを会場に平成年度四国プロ人形劇グループ ) さんによる「わ号 と基本法が及ぼす効果 ! 』、行政ック精神保健福祉促進研修会をかりやすい統合失調症講座ゆき 5 おくんとボクどこか違うの ? 」 報告は、中西弘士氏 ( 宮崎県障開催いたしました。 四国各県より人余りがの発表がありました。 害福祉課室長 ) に「 5 疾病によ と 次年度のプロック大会は高知っ る年度実施の宮崎県医療計画参加し、日頃の活動報告を通じ 亠な の内容」を報告していただきまて精神障がい者と家族への支援県で開催されます。 ん み した。 の在り方や差別・偏見をなくす 一一日目は、家族・当事者の課方策について意見を交わしまし■家族ピアサポート相談研修会 ( 日本財団助成事業 ) 開催される 題として「家族が求める地域支た。 一日目の川﨑洋子理事長によ【神奈川県連】 援」「当事者が地域で活躍する には ! 」というテーマで分科会る基調講演では、精神障がい者かながわ県民活動サポートセ を開催し各パネラーから多くのの自立を目指して連合会がまとンターにて 9 月から全 4 回、心 意見が出され有意義な分科会にめた提言を実体験に基づくエピ理カウンセラーの指導により相 談の基本「傾聴」を学びまし なりました。 ソードを交えて紹介しながら、 訪問医療、入院費の負担減等手た。日頃、家族相談に携わって る家族が毎回名程参加しま 厚い支援の必要性を訴えましい 【愛媛県連】 した。「傾聴」とは相談者の訴 「希望 5 頑張らない ! あきらた。 えを耳・目・身体・心を使って 二日目は、『希望』をテーマ めない ! 5 」をテ 1 マに 2 月幻 に四国各県の代表による体験発聴き、非一言語のレベルの理解を 日 ( 木 ) ・日 ( 金 ) の二日間、 深めること。傾聴により、相談との良田かおり氏から、原点に【愛媛県連】 2 月日、道後プリンスホテ 者は受け入れられていると感じ帰って家族会活動や相談機能の 自己肯定感を持ち、気持ちを整強化が必要であるなどの講演をルにて研修会を行いました。愛 理し、自身の課題に気付く効果頂きました。参加者は名でし媛県は東西に細長い地形で瀬戸 があると言われます。良い聴きた。 2 回の研修会を通して参加内海には大小の島々もあり、そ 手になるため、今回学んだ基礎された方たちは、家族会や家族こに単会家族会があります。 相談の必要性について再認識さ住んでいる地域や単会の規模に 技法を心に留め、家族ピア相談 よりピアサポート相談への取り れたと思います。 を続けていきたいと思います。 組みには温度差がありますが、 す 家族会に所属している会員であ 【広島県連】 動 第 1 回は川月Ⅱ日三原市で のればピアサポート相談のありが 活 の べてるの家のみなさんや、メ 修たさや重要性は身に染みていま と っ 1 プルヒル病院院長石井知行 談す。 ね な 今回の研修では具体的な相談 氏をお招きして開催しました。 ん み 技術のスキルアップまでには至 120 名余りの参加者でした。 サ りませんでしたので今後も継続す 第 2 回は 2 月日、安芸郡府中 ま し して、より良い相談者となるこ 町の榮会館で行いました。講師 族 せ ら とができるように研修を積む計 として県立広島大学保健福祉学 の 知 お 部の宮本奈美子先生から当事者 広画を立てたいと思います。 に対してのお話や、みんなねっ

10. 月刊 みんなねっと 通巻第73号 2013年 5月号

援を受けることで権利侵害や消業に関わる社協が、「権利擁護さと宮崎から、精神保健福祉医 費者被害から身を守るという、センター」や「成年後見センタ療の扉を開く ! 」というテーマ 総合的権利擁護体制を構築する ー」との連携に取り組むなど、で、 2 月凵日 ( 木 ) ・日 ( 金 ) 目的で実施されたものです。 地方自治体と共に、総合的な権の 2 日間、宮崎市のサンホテル 膨大な調査結果が手渡され利擁護の支援体制を整備してい フェニックスを会場に名 て、—・調査の目的、Ⅱ・市町く上での役割についても着目し ( 2 日間延べ ) の参加があり盛 村調査、Ⅲ・都道府県調査、Ⅳ・ ています。 大に開催されました。 より詳しい実態把握のためのヒ ( 理事飯塚壽美 ) 私たち家族会を取り巻く状況 アリング調査、 > ・調査実施主 が国レベルや県レベルで大きく 体についての概要が説明されま ( 一お知らせします ( 変わりつつある時期に大会を開 き した。 動 みんなねっとの活動一催することになりました。 の その結果からは、各地の諸条 祉 家族会が全国的な活動とし 件に制約された環境の中で、さ ■平成年度プロック研修会開て「こころの健康基本法」の制健 保 まざまな地域のニーズを受け止催される 神 定を目指して活動を推進したこ 精 め、熱意と工夫で権利擁護体制【宮崎県連】 と、精神疾患が 5 疾病に追加さ た を構築している各地の実態が浮 き 今大会は、差別と偏見と苦渋れ、医療計画が平成年度より お て かび上がりました。その対応力の歴史に幕を下ろし、精神保健実施されるということで、一日 っ 知 を大事にしながらも、その限界医療福祉の改革に向けて新たな目の記念講演は、増田一世氏 ( こ 「・ 0000 〔「、・ 00 一 0 、 ~ 0 0 」〕 00 0 一 = 』 0 〕」、「 000 、 0 や課題に継続的に向き合いなが扉を開き成熟した社会を実現すころの健康政策構想実現会議共 を踏まえた改正法案要綱の審議期間において精神障がい者の理 知っておきたい、 をした回において、①平成解を深めるための啓発事業や使号 月 精神保健福祉の動き、 年 4 月から精神障害者を雇用義用者が安心して精神障がい者を 年 務の対象とする、②平成年 4 雇用できる相談支援体制の充実 が求められ、国や私たちもその ■労働政策審議会障害者雇用分月から年ぶりに雇用率が 2 % と に引き上げられることにも配慮実現に向けて努力するとされま 科会 っ ね 「精神障害者を雇用義務の対象とし、平成年から 5 年間の雇用した。 亠な ん する」として意見書がまとまる率は、激変緩和措置として今後 み の障害者の雇用の状況などを見・地域福祉権利擁護に関する検 第回 ( 3 月 5 日 ) ながら別途分科会で議論して決討委員会【平成年度第 2 回・ 第回 ( 3 月図日 ) める、③平成年までの 5 年間 3 月芻日】 第回 ( 3 月刀日 ) 初めに、平成年度社会福祉 意見書をまとめる最終段階にの間に企業が精神障害者の雇用 に円滑に取り組めるよう、行政、推進事業として実施された " 地 入りました。回、回では、 障害者団体、労働側、学識者企業、障害者団体などの関係者域における総合的な権利擁護体 制の構築に関する調査研究 ~ の は「義務化をすべき」としましが必要な環境整備を図っていく 結果説明があり、その後で団体 たが、使用者側からは「まだ環ことで、使用者側も納得の形に 境整備がされておらず、時期がなりました。環境整備で強く一一一一口代表と専門家で構成された検討 早い」ということで反対表明がわれたことは、精神障がい者の委員の意見が求められました。 この調査は、認知高齢者や判 出て、意見書では両論併記の形特性がわからないということで になりました。その後、意見書した。このために、今後、準備断能力が不十分な知的障がい