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検索対象: 月刊 みんなねっと 通巻第74号 2013年 6月号
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1. 月刊 みんなねっと 通巻第74号 2013年 6月号

その他、スタッフ全員が、「あ ことがあります。このような時大切であるという話も印象に残 りました。 る世帯の全メンバーが世での に、必要な情報を伝えることが 号 月 みんなねっとでも家族は 3 っストレス管理の改善を目指す介入 ポイントであるという話でした。 決まったプログラムを押し付の孤立 ( 情報からの孤立、社会プログラムに関与しない限り、そ けるのでなく、家族の必要としからの孤立、支援からの孤立 ) の成果は期待できない」とのプロ と っ ていることにあわせて支援してに苛まれていると指摘していまグラム創始者の理念を共有してい ね 亠な いくこと、また、本人だけでなすが、初期に適切な情報を伝えることと高い技術を持っておられ ん み く、家族にも目標を作ることがることの大切さを再認識いたしることに驚きました。 ソリハルのクリニックを 訪ねる 精タ ス ーミンガムの 3 月日よ、。、 上人ポ 真 1 の 隣、ソリハルのリンドンクリニッ 写に」 ( 人る クを訪問し、スタッフよりエ甼な ク 4 す 説明を受けました。 ニう経 リそを イギリスでは、綿科病院や精 クく題 ンな問 ) トをの下神科クリニックに直接行きませ 真 ン見健 偏保ん。 ( かかりつけ医 ) の小 を受け、からメンタルヘルス です。お兄さんの方は、大人の親子ですが、最初に娘さんが話 に問題のある人が紹介されます。 リンドンクリニックのディホ精神科病棟に入れられ、思春期されました。娘さんの話で印象 スピタルでは、統合失調症だけで精神病としての配慮が見られ的だったのは、幻聴があったと ず、治り方が限定的であったときにお母さんに電話をするとお なく、歪女障害やうつ病のグルー プ治療も行っています。また、治話されていました。それに対し、母さんから「私も経験した」と 療だけでなく、回復に向け、買い弟さんは小児専門医にかかりそ言われて少し落ち着き状態がよ 物支援や病院同行支援を実施しの後も家でファミリーワークのくなったという話しでした。お ており 9 割が訪問支援だそうで支援を受けたので、兄に比べて父さんも、最初は良くならない だろうと思っていたのにこんな す。入院中心の医療である日本とも大変良くなった。スタッフか らは教育支援も受け、大学院のに元気になってと喜んでおられ の違いをここでも感じました。 修士号を取得できるまでになつました。 家族から体験を聞く 3 組目は、お母さんから、最察 たそうです。 援 中でも印象的だったのは、ス初の精神科医とは合わなかった 午後は 3 組の家族からお話を 支 族 タッフがポジテイプ ( 前向き ) が、別の精神科医になって良く 伺いました。 家 の なったと話がありました。また、 最初は、 2 人の年が少し離れな見通しをしてくれたので、リ ス ファミリーワ 1 クによりスタッ た兄弟の患者の家族でした。同ラックスできたという話でした。 ギ イ 2 組目は、娘、母親、父親のフが、家まで来てくれていろい じ精神疾患であったのに医療の 対応が全く違っていたため、予 3 人が体験を話してくれましろな知識を与えてくれた、子供特 後が全く異なってきたとのことた。娘と母親に精神疾患があるを外出できるようにしてくれた

2. 月刊 みんなねっと 通巻第74号 2013年 6月号

私と子どもの あゆみ ー母として 私にできること まず、笑顔から・ い 0 い誕ー、、、物、トい・い 徳島県西村三希子 . 地当 、ト↓ルき洋如朝 中学校を卒業、高校へ進学しま した。 息子は、今歳、二人三脚で しかし、 2 か月もすると、休 どこへ行くのも一緒です。 みが多くなり、部屋に閉じこも トさい頃は、言葉が覚えられるようになりました。 ず、いつも「チイチイ」、何を 雨戸を閉め、カーテンを閉め、 指しても「チイ」でした。 暗い部屋に食事を持ち込んで、 3 歳検診の時、知的障害がわふとんをかぶり、おびえた動物 かり、小学校への入学は、先生のように食べる。そんな毎日で が「大丈夫、大丈夫」と受けてした。 くださり、卒業 ! そうなると、私は、気持ちを 中学 2 年生まで、特別学級抑えることができなくなり、大 ( 国・数 ) 。 3 年になると、高校きな声でどなり、叩く、蹴るの 進学生徒と一緒になりました暴力。部屋のガラスは割れ、ふ が、チック症が現れはじめ、先すまは破ける。息子の首に手を 生と一緒に精神科に行きましか け、心の中で「殺してしま うー」と、手をゆるめること、 その時は、何らかの症状が出何度か : ・。柱に頭をぶつけて死 れば入院することを約束して、んでしまうと思ったことも : イ業所」に通いながら、何とか 生活していましたが、—Ⅳ歳 息子は、半年ぐらい入院しては、年ごろといえば年ごろです。 他人の車を動かすこと 2 、 3 回。 いました。 家から車で 2 時間かけて、仕夏休みに、プールに来ていたき 事を終えた主人と一緒に、 3 日れいなお母さんの横に座るので おきぐらいに、息子に逢いに行すが、相手にしてみれば、危険 くのですが、カギのかかったド度¯00 % です。 それから、きれいなお姉さん アを開けると、座り込んだまま、 探しが始まり、気を付けていた 待っている息子がいました。 「ごめんなあ、遅くなって・ : 」のですが、暴動が起こりました。 て し 警察ざたになってもおかしく 洗濯物とちょっとしたおやっ と を渡して、半時間ほどして帰っない行動でしたが、みなさまの み おかげで助けていただきました。 てくるのです。 ゅ あ すぐ近くの病院に入院です。 「西村さんに合う薬がみつか の も ここも半年ほどの入院で、腹は らない」ということで、退院。 ど たいこ腹、顔は一一重あご、首の子 家で過ごすことになりました。 はじめのころは、新聞配達を周りに肉がっき、 「この子だれ ? 」 したり、近くにある「あすなろ みんなねっと 2013 年 6 月号 18

3. 月刊 みんなねっと 通巻第74号 2013年 6月号

していくかということについてズセンターを視察しました。こ勉強を教えたりします。また、 も意見を一言うことができると一一一一〕のセンターは、慈善団体で運営一緒に遊んだり、旅行に連れて されている民間団体です。同セ行ったりもするそうです。 うことです。 また、直接支援が必要でない 本人支援も入院直後から退院ンターは、ケアラ 1 を、 5 歳 5 絽歳 ( ャング ) 、円歳—歳 ( ャ子どもに対しても、映画館や 支援が始まりますし、入院につ いても、複数の精神科医師が入ングアダルト ) 、引歳以上 ( アプールなどが無料で入れるケア ダルト ) の 3 グループに分けてラーズカードを発行していると 院と判断してもソーシャルワー います。どんな影響があるかにのことです。 カー一人が反対すれば入院出来 さらに、このセンターにはポ ないようになっているそうでよって、サポートを分けている ランティア部門もあり、ボラン のです。 す。もっとも、実際には、ソ 1 それぞれ担当するスタッフティアリーダ 1 がいて育成にカ シャルワーカーが医師に再考を 察 をいれています。スタッフにポ 促すと言いますかアドバイスすが、支援していますが、障がい 視 援 る程度だそうですが、それにしのある親や祖父母などをケアしランティアとしてかかわる人が 支 ても手厚い権利擁護システムがている子ども ( ャングケアラー ) 多く、この日もボランティアの族 の にも支援の手を差し伸べている方から説明がありました。 築かれていると感じました。 ス 現在約名がボランティアと ことが印象的でした。 ギ イ ケアラーを支援する スタッフは、実際に子どもがして活動していますが、そのう センターを訪問 集 困っていることの相談に乗ったち人は自分自身がケアラーか、 特 り、宿題が出来ない子どもには子どものときケアラ 1 だったそ 3 月幻日、ソリハルケアラー など、訪問のサービスが非常に 食事においても配慮が見られま 役に立ったと話されたのが特に した。「この宗教ではこういう 号 タ 月 印象に残りました。 ものは食べてはいけない。だか セ 年 みなさんの話を聞いて、コ らその食材はやめておこう」と、 ミュニケーションや問題解決の 二 3 、ジ個別に配慮がなされているとの と 来 っ 技術が役に立ったこと、家族が ことでした。 外 ね 知識を得ることで前向きになり また、ここでも家族への情報な 自信を得たこと、病気の話を家 註提供が重視されていることが伺み 族全体で話題にできるように えました。センターから訪問家 なったことなど、ファミリ 1 族支援を行います。家族が面会 ワークの効果を実感しました。 いうより施設のような感じで、 に行った時には、家族だけで過 造形や調理の作業療法を行う部 ごせる特別な部屋が用意されて ジニアセンターを訪問 屋や音楽療法を行う部屋もあり いました。この家族面接室で面 3 月日は、急性期と外来のました。一番驚いたのはスポー 会も行いますが、家族係から情 ジニアセンターを訪問しました。 ッジムまであったことです。 報提供をしてもらったり、プラ べッドは、男生床、女性 宗教行事を行う部屋もありまン ( 支援計画 ) についても意見 床と少人数なのに対し多くのスすが、いろんな宗教に対応でき交換することができます。さら タッフがいて驚きました。 るようになっていました。このに驚くことには医局会議にも参 また、院内の雰囲気も病院とさまざまな宗教に対する対応は 加でき、これからの治療をどう

4. 月刊 みんなねっと 通巻第74号 2013年 6月号

さ心 医師、友人らが望んだ社会復帰か困ってしまう時もあります。 な中。 す の 体験などを読むと、家族の方 みをでですが、 3 年のプランクもあり の高 猪擲不安です。しかし新聞で『 3 月が心を痛めておられるのがわか 凵日の労働政策審議会の分科会る気がします。親は高齢になり、 」便る の で、精神障がい者の雇用を義務子供さんのことを考えると、死 ら付けることで合意』という記事ぬのは子供より後にと思うこと ん 「んにを見つけました。こういう前向でしよう。年取りカもなくなり、 み 疲れがひどくなる親のことを思 きの社会の変化もあります。 〇 うと、病気の子供さんをもった 今年も貴誌を読み勉強して、 〇 〇 家族が心配です。 不安を乗り越えていこうと思い 国がもっと支援に力を入れ、 ます。 〇「みんなねっと」の感想 まわりの差別をなくし助けてほ しい。理解をもって子供の生き 〇◆鹿児島県おばちゃん家族◆岡山県本人元代 ) 代 ) 「みんなねっと」を読みまし方、生きがいを見つけてあげて 〇 購読して 1 年がたちました。 た。私も身体障がいがあり、何ほしいです。一人の人間として 〇 本人も、参考になりそうな記事となく皆について歩くのを気にみとめてほしいです。 をみせると、目を通すようになし、皆とちがっているのを思う りました。そのせいかわかりまと、出るのをやめてしまいます。◆東京都東村山市おじいさん せんが、嫌がっていた新薬を飲 家族 ( 代 ) 今、少しうつ的になってい 毎号楽しみに愛読してます。 むようになりました。そして 4 て、病院での薬は、行くたび私 月から、働くという所まで辿りの言い方が変わり、薬が変わりありがとうⅡ 着きました。 ます。ただ眠いばかりでふらふ☆活字の大きさ丁度よい、見や 本人、家族はもちろん、担当らして、頭で何を考えているのすい とあります。 ☆「お一兀気ですか家族会」の次くい・冫 きていなくて年金がもらえない の連載、楽しみにしています。 高校生の頃、父は現役バリ弋 ようになっています。今制度が 家族のために役立っ記事をお願 リで夜中まで酒を飲んで帰って変わり川年前の追納ができる法 いします。 きて、父の話を聞け、と言った律になったようですが、年前 ☆連載「統合失調症はどこまで態度で勉強部屋に入ってきて、 のことはできないと言われ、一 : 」家族にわかりやすくなりま長く語ることが苦痛でした。就生年金がもらえないようです。 した。もう一工夫をお願いしま寝していたら怠け者と言われるまた法律が変わるように、みん す。 だろうし、自立しろ、親に依存なねっとで厚労省や国と会議が 〇 ☆ 4 月号「成年後見制度」の話、するな、とさんざん言われて詰あるようなので、是非話をして 〇 参考になりました。 められて父を恨みました。 ほしいのです。 ☆ 4 月号特集「ホームヘルバー けれど、息子の僕が父から毒 発症してから仕事もできず病の を知っていますか」知りませんを浴びたのは、僕が自立せずに院に通院するだけで大変です。な でした。重ねてお礼申し上げま父に頼って生きているという毒日常生活も普通の人のようには ん す。 が、自らの中にあったからだとできず困っています。親が亡きみ 思うのです。 後がとても心配です。是非とも〇 わ ◆石川県ペンネーム < 本人 声を大きく出して、病気の人が〇 の ◆長野県中村慶子家族 ( 年金をもらえるようにしてほし〇 〇み 3 月号を拝読しました。ペ代 ) いです。 ージの増本先生の記事を読みま 歳の息子の母親です。統合 〇、一 した。″・ : 衣食住を整える気持失調症と診断され年が経ちま◆静岡県・本人 ( 代 ) 〇ペ ちは必要・ : 人生を楽しむ気持ちした。毎日が症状との闘いです。 統合失調症と今の病院の主治〇者 を、がんばる気持ちが本人にな年金のことで困っています。医に診断してもらって、それか〇 いと、精神病の症状は収まりに 初診前 1 年が年金の支払いがでら 2 か所の精神病院を合わせて - 代 ) みんなねっと 2013 年 6 月号 36

5. 月刊 みんなねっと 通巻第74号 2013年 6月号

ただいています。 な介護に変わった。今まではヘ 大学の時に発病、卒業したもルバーさんが必要な時すぐ対処 〇最近思うんです。すぐ退院っ 号 月 ていう人 ( 患者さん ) に長い間のの統合失調症を患って数年出来たが、これからはマークシ わ 年 1 トで、何ができる何ができな かかると思うんです。やっと定入院退院して、一時作業所へ通 いという項目ごとに、チェック い快方へと歩いていけるかと思 な時薬も変わらず増量も減量もな と んく安定したのもごく最近です。っていたら、悪くなり 2 回目入する。私は料理ができない。 っ 5 年前、抗精神薬を何があっ みだから「みんなねっと」を読ん院退院。今、家にてデイケア登 〇でいる患者さん、病気を認めて録したものの、昔の事を言い落たか服薬しなくなり、三途の暗な ち着かず。本人は目標あり、資闇まで行って帰って来た。 み 〇長い時間付き合って下さい 〇でも「みんなねっと」で、統格をめざしています。 〇合失調症で悩んでいる本人と家親としては元気なうちに少し◆鳥取県マイコー本人元 〇族が書いて投稿しているのを読でも普通の生活状態を思い、回代 ) 真澄こと葉さん、お疲れ様で この復を願う現在です。 んで、もう一人じゃない、 〇 す。私も ( ? ) 通院先の支援員 統合失調症で苦しんでいる人が 〇 さんのこと、好きなんかな、つ いると思うと、病気と戦う覚悟◆熊本県泉健一郎本人 ( 〇 て思ってしまいます。それが「症 ができました。 状」なのかな、って思うと何か 精神病院の生活には飽きた。 毎日毎日クサクサする。和みにムナシイんですけどね一、、 日常生活 恋愛感情とは、ちょっとちが なるのは、職員の方と話す事。 ってた方がいいのかな。何かそ ところで、精神障害者のホー ◆愛知県花大好き家族元 ういう妄想だったら、働いたり ムヘルバーさんの派遣につい 代 ) 試行錯誤の心を「みんなねって、平成年 4 月 1 日から法がして健全な精神とやらを養った ほうがいいんかな、って焦りの 変わって、より細かくていねい と」で教えて頂き、安らぎをい ようなものをさすがに感じまし原生に た。何なんでしよう、この気持ひっそり咲きしすみれ草 ち。 風の流れに素直にゆれつ ◆埼玉県ミドリ本人 ( 代 ) 詩・その他 ◆神奈川県ペンネームさがの 芽吹きの春 まさこ家族代 ) ゆっくりたゆまず 北海道旅情の歌 日進月歩 はてしなき 春の夜は静かな芳香 オホーック海染めながら ただよう静かな夜 ・つみも 初春の太陽海面に遊ぶ 辛い時は 夏空に 夜空を見てごらん 星粒一つはねのけて トパーズ色の函館の街 その美しさに勝るもの 太陽と同時になし 青空に ニセコの山雪白く 木々の緑に囲まれて ◆東京都あいびー本人 ( 代 ) 〇 〇 わ の ん み 「読者の皆様へ」 〇 , 当会では本誌内容について、 わ 執筆者〈の直接のお取り次ぎは〇 の な 致しておりません。内容につい〇 てのご意見ご感想等は、投稿と〇み してお寄せいただければ幸いで〇 〇、一 また、「みんなのわ」コーナー 〇ペ にお送りいただいた各種文書、 作品等は原則としてお返し致し〇者 ませんので、ご了承ください

6. 月刊 みんなねっと 通巻第74号 2013年 6月号

が大切で、主治医が適切な判断 いった目的が垣間見えます。 す。 ができるよう、情報を伝えてお家族会としては、障害年金を 障害状態確認届で不支給に くことが肝心です。 受給しながら安心して働くとい なったたら、あきらめないで うことを実現したいと考えてい 相談を 「エ現症時の就労状況」は ます。働いていることイコール 書かなくてよい 障害が軽いとは一一一口えません。多毎年届を出した後、等級落ち 変更になった診断書には、就くの関係者の助力や家族の献身や不支給になる人が出ます。そ 労状況を記入する欄がありま的な支えがあって初めて就労がの時はあきらめないで、どうし す。そもそも診断書は医師が医できている人も多くいます。働てそうなったかを年金事務所に 療面での情報を記述するものくことは人として生きがい ! こ通聞き、病院のケースワーカーや で、給料の額や勤務先などの情じるものですが、精神障がい者当会の相談室などに相談してく 報を書くことは不適切です。こ は障がいのゆえに、なかなか生ださい のことから、当初から日本精神活するには程遠い給与しかもら ( よしだかおり ) 科病院協会は反対し、記入しな えていないのが実情です。 くても返戻しないという約束を 障害年金はそんな人々の気持 させました。判定する側に多くちを支えています。生活をする の情報をという趣旨で設けたと に足らない給与で働いている場 説明していますが、給与の額な合、就労しているということを どで障害の認定を軽くすると記載すること自体不要と考えま があって、金銭管理はしつかり ます。ここは身近な家族や、単 「 3 日常生活能力の程度」 とするけれど、対人関係面では 号 身生活の場合は支援の関係者も 月 診断書の裏の右側には、日常全く駄目であるとか、病状の波 含めて今の内に主治医に伝える 年 生活能力を総合的に判断する項がくると、今までできたことも ことが必要です。 この「日常生活能力の判定」目があります。「日常生活能力全くできなくなるとか、一つの と において、「できる」や「おおの程度」というもので、 ( 1 ) 側面では考えられないことが多っ から ( 5 ) まで、 5 段階で程くあります。先に説明した診断な むねできる」が半数を超えると、 み 不支給になる可能性がありま度を示すようになっています。書裏の左側の「日常生活能力の 、総合的に判断 判定」をもとに す。実際のところ、そういう人 ( 1 ) が一番生活能力が高く、 は障害年金受給者の中には極め ( 5 ) が一番障害が重い、日常する必要があります。「日常生 て少ないと思うのですが、医師生活能力が低いとされていま活能力の判定」が「できる」が の中には実際より軽めに評価すす。それぞれに解説が書かれて多くて、「日常生活能力の程度」 が ( 4 ) だなどということはあ いますが、あまり適切な解説と る場合がよく見られます。もし 主治医の評価が違うと思った時は一一一一〔えません。ですから大雑把りえないことであって、両者に に、 ( 1 ) と ( 2 ) はほぼ問題矛盾のない評価が出されている は、遠慮しないで、理由を述べ なく日常生活が送れる人と考え必要があります。 て訂正してもらってください。 後で軽い判定が出たときのほうていいでしよう。地域で暮ら何度も一言うようですが、その す多くの人は、 ( 3 ) 以下と考時に慌てないように、日頃から がずっと大変です。 えられます。人には多くの側面主治医とのコミュニケーション 29 わかりやすい制度のはなし

7. 月刊 みんなねっと 通巻第74号 2013年 6月号

たところで、すぐ側を川が流れている。河原は石がゴロゴロ転 がっているが 川幅もあり、流れはそう早くない。家はその川 の堤防の近くである。 大学を卒業した後、病気になって自宅に帰り、今は福祉施設 でアルバイトをしている。勉強して資格もとったので、そのう ち正式に雇ってもらえるということだった。その話し振りや家 族の様子を見ていると、ゆったりした気分になる。病気とは血 縁の人のように思える。 いったい何があったのか、どうして病 気になったのか、そんなことを専門家でもない私が聞いても、 何の役にもたてないから聞かない。ただ作品を見せてもらうだ けである。作品を見て、何事かを感じようとするだけである。 帰りは途中までバスで行き、そこから電車に乗り換えること にした。バスは山の中を右に左に曲がりながら走る。昔、こん な道を自転車で走ったことがあった。車が走るために作った道 ではない。人が歩いてできた道である。なっかしい匂いのする 道である。 あれから何年たっただろう。その後、娘さんは元気で働いて いるだろうか。あの蛇は相変わらず座敷で、じっと遠いところ を見ているだろうか。 7 大蛇の守り神 絵と文【織田信生 ( 土佐病院絵画講師 ) 絵 作品は大きな木彫りの蛇だった。長さは二メートルくらいだ ろうか。胴回りも太いところで電信柱くらいはある。この地域 に残されている伝説に登場する蛇をもとに作ったそうだ。顔は 蛇というより人に近い。穏やかな表情でどこか遠いところを見 ている。 作ったのはこの家の娘さんで、大学の卒業制作の作品という からそう古いものではない。それがこうして座敷に置いてある と、まるでずっと昔からそこにいたように見える。まるでこの 家の守り神のように思える。 ある雑誌に患者さんの絵を紹介していた時、作品を見に来て 欲しいという連絡があって、それで近くまで行く用があった時 に寄り道した。場所が少し不便だというので、お父さんが電車 の駅まで車で向かえに来てくれた。家は海から少し山の方に人っ みんなねっと 2013 年 6 月号 16 17 絵を描く人たち

8. 月刊 みんなねっと 通巻第74号 2013年 6月号

話に、参加者は法改正の実現に係団体とも連携して、医療保護 4 月 1 日です ( 精神医療審査会 むけ気持ちをひとつにしまし入院における入院手続きや退院に精神保健福祉士など専門家を 促進などについて見直す規定を 加える規定については平成年 4 月 1 日です ) 。 年が明け、法改正の概要があ盛り込むことを強く要望し、結 果、改正案の中に附則として 3 きらかになりました。 この改正案の一番のポイント年後をめどに見直しをすること■障害者雇用促進法改正精神 は、保護者制度の廃止です。保が規定されました。今後、代弁障がい者も雇用義務の対象に ! 雇用促進法の改正案が、 4 月 護者の義務に関する規定はすべ者などの創設など権利擁護のあ て廃止されました。しかし、医り方を整備し、精神保健福祉法日に国会に提出されました。 この間、当会からは、精神障 療保護入院の要件について、「家上でも他の疾患と同様に「家族 がい者の雇用義務化、精神障が 族等の同意」を必要とするとい等の同意」を明示しない改正が い者の特性に配慮した合理的配 う文言が残ってしまったことは実現するよう、運動が必要です。 改正案には、ほかに、精神障慮の提供、権利擁護の仕組みの 非常に残念なことです。これで がい者の医療の提供に関して国創設、精神障がい者の特性を理 は、本人と家族の関係悪化など、 医療保護入院における問題の解が指針を定めること、精神医療解したジョブコーチの育成など 審査会に対して本人や家族が退を要望してきました。 決になっていません。 当会としては、苦渋の決断で院や処遇改善を求めることがで近年の精神障がい者の就労数 したが、まずは保護者制度をなきること、早期退院にむけたとの伸び率の高さにもかかわら りくみをすることなどが規定さず、雇用者側の「未だ精神障が くすことを最優先課題と考え、 今回はやむなしとしました。関れています。施行日は平成年い者雇用のノウハウがない」と 知っておきたい ( 号 一次意見をとりまとめ、閣議決病者監護法」以来、—oo 年に 月 精神保健福祉の動き、 定がなされました。その中に、わたる保護者制度が廃止される 年 っ 0 強制入院について、保護者制度大きな改正です。当会では、昨 ■精神保健福祉法の改正案が国の見直しを含めて平成年内を年夏から、役員、各都道府県連 会に提出 めどに結論を得るとされまし合会が連携し、保護者制度を撤っ 保護者制度の廃止をもりこんた。 亠な 廃する法改正の実現にむけて、 だ改正案が 4 月四日、国会に提また、厚生労働省の「保護者国会議員、地方議員に理解を求み 出されました。保護者制度は、 制度・入院制度の検討に関するめる働きかけをしてきました。 精神障がい者の治療の義務や財作業チーム」にも当会から参加「精神障がい者に保護者は必要 産管理の義務など、家族に重い し、保護者制度・入院制度につでは ? 」という議員に「社会全 負担を課すものであり、また、 いてさまざまな意見がでる中、体で支えていく仕組みづくりが 精神障がい者について、保護がひとつひとっ論点を検証しまし必要」であることを訴えてきま 必要な人として、一人の人間とた。平成年 6 月には、保護者した。 して扱わない差別的な制度とい 制度を廃止すること、医療保護 昨秋の茨城大会においても特 えます。これまで、家族会は長入院については、当事者の気持 別企画として、厚生労働省の重 年にわたりこの制度の廃止を訴ちを代弁する「代弁者」を設け、藤課長の講演と質疑応答の時間 えてきました。 また、入院当初から退院をめざを設けました。保護者制度がな 平成年 1 月に開始されたす仕組みを作ることなどをとり くなり、精神障がい者の家族も 「障がい者制度改革推進会議」まとめました。 一般の家族と同じになるという 3 精神保健福祉の動き

9. 月刊 みんなねっと 通巻第74号 2013年 6月号

なっていたり、残業代を払って いです。なかには、診断書を同んびりすることも、また、食べ 貰えなかったりでした。上司か僚たちの前で読み上げられて悩ることと寝ることもできなく 号 月 ら職場の環境改善の意見を求めんでいる人もありました。 なってきます。 年 〈一人で居れない〉 〈人間らしく ) ころ、逆に『パートのくせに生 と 意気だ』と皆に言いふらされて 日本の職場はこういうご都合 < さん ( 歳女性 ) は対人関っ 亠な しまいました。彼女は会社に辞主義に満ちているのですが、人係で緊張する方で、頑張って仕 ん み 表を出しましたが、会社が「次が人間らしく生きるためには仕事を続けてきましたが、次第に の人が決まるまで辞めてはいけ事をすることが必要です。もち周囲から被害を受けているとい ない」と一一一口うので、相談に来たろん、一番基本的なのは『適度う妄想を持つようになり、ア ートに閉じ籠もってしまいま のです。話し合って、頭痛がすに食べる』ことと『夜は眠る』 るという理由で、次の日から無 ことです。それができると、次した。家族の長い説得があっ 給で休むことになりました。会は『少しのーんびりする』ことて、やっと抗精神病薬を飲むよ 社を辞めるのに会社の都合を優です。その次が『遊び心を満足うになり、どうやら被害妄想は 先する必要はありませんし、本させる』こと。最後に『朝仕事下火になってきています。しか 来なら残った有給休暇を使ってに出かけて、夕方帰って来る』し「一人では不安になる」と言 もいいのです。彼女だけでなく、 ことです。精神的な病気にかか う < さんの要望で、両親は交代 有給休暇を取るのに病院の診断ると、仕事が満足に行かなくなで彼女のアパートに詰めてきま 書を会社から要求される例も多りますが、実は遊ぶことも、のした。その後、祖父母が年老い て、そっちの介護にも両親の手 しイ を取られるようになって、とう 現代社会では、大量生産する とう彼女の方ばかりに手を割け 機械が人間の代わりに仕事をし なくなったことで、さんは " 何 ています。将棋のプロもコン とか一人で居れるために ~ 安定 ピュ 1 タに負けてしまいまし 剤を飲もうと考えるようになり た。田舎でも農業や漁業は衰退 ました。 していて、楽しく仕事をする状 〈隣人〉 況ではありません。人間が力を < さんは、やっと、食べるこです。弱点を持つ者同士が隣で発揮しにくい時代です。しか し、掃除、洗濯、炊事に始まる とと夜寝ることはできるように暮らしていて非難をする、とい なりましたが、まだ一人でのんう構図になっていたのです。 < 家事や農業などの物を作る仕事 は本来楽しい仕事です。 < さん びりすることはできません。日さんは「仕事をしていた頃は、 中、アパ 1 トの 2 階にいてごそ日中家にいないので、こんなこも自分の家事から始めることでお の とはなかった」と言います。彼すね。お金儲けには不利ですが、 ら ごそしていると、階下の住人か ら「動き回る音がうるさい」と女は病気のせいで安心して仕事精神障がい者こそ『楽しい仕事』所 クレームが付きました。なんをできなくなったのですが、今でないとやっていけない人だと の 街 思います。 は仕事に行けないことでさらに と、下の住人も日中仕事に行け ず、アパートで過ごしていたの苦境に陥っています。 二一口